JP2000009703A - アニオン交換樹脂の性能評価方法 - Google Patents

アニオン交換樹脂の性能評価方法

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JP2000009703A JP10174958A JP17495898A JP2000009703A JP 2000009703 A JP2000009703 A JP 2000009703A JP 10174958 A JP10174958 A JP 10174958A JP 17495898 A JP17495898 A JP 17495898A JP 2000009703 A JP2000009703 A JP 2000009703A
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Yusuke Nagata
祐輔 永田
Shusaku Yoshida
収作 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分析者の熟練度合に関係なく、アニオン交換
樹脂のイオン交換速度低下を的確に判断することができ
る評価方法の提供。 【解決手段】 性能評価すべきアニオン交換樹脂と塩形
アニオン交換樹脂との混合層に純水を通水し、得られる
流出液の水質を測定するアニオン交換樹脂の性能評価方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アニオン交換樹脂
の新しい性能評価方法に関する。本発明の方法は、例え
ば、混床式イオン交換装置、特に火力発電所や原子力発
電所において復水脱塩装置で使用されているアニオン交
換樹脂の性能低下度合を、従来法に比べてより簡便かつ
正確に測定できる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所あるいは原子力発電所では、
発電タービンを駆動させた後の蒸気を冷却して復水と
し、この復水を加熱して再び蒸気とし発電するサイクル
をくり返している。
【0003】このため、復水はボイラー、蒸気発生機、
原子炉等の腐食防止や放射能低減の観点から高度に浄化
する必要があり、混床式復水脱塩装置、粉末イオン交換
樹脂フィルター、中空糸フィルター等の浄化装置が単独
あるいは組み合わされて採用されている。
【0004】上記復水脱塩装置は、通常複数の復水脱塩
塔(以下脱塩塔という)からなる通水系統と、脱塩塔に
て使用したイオン交換樹脂を再生する再生系統とからな
る。脱塩塔は塔内に、水素イオン形(以下、H形とい
う)強酸性カチオン交換樹脂と水酸化物イオン形(以
下、OH形という)の強塩基性アニオン交換樹脂が充填
されている。
【0005】このような復水脱塩装置において下記のよ
うに復水の処理がおこなわれる。すなわち複数の脱塩塔
に復水をそれぞれ並列に通水し、復水中に含まれる不純
物イオンをイオン交換作用により除去し、また酸化鉄等
の金属酸化物は、ろ過作用または物理吸着作用によって
除去して、浄化された処理水を得る。
【0006】また、一定水量を処理した脱塩塔内のイオ
ン交換樹脂は再生工程にて再生される。再生工程は、脱
塩塔の樹脂を再生塔に移送し、エアスクラビングにより
樹脂表面に付着した金属酸化物を除去する工程と、カチ
オン交換樹脂、アニオン交換樹脂に分離する工程、分離
後カチオン交換樹脂は塩酸もしくは硫酸を、アニオン交
換樹脂は水酸化ナトリウムを通薬し、それぞれ不純物を
脱着して両イオン交換樹脂を再生する通薬工程からな
る。
【0007】再生が終了した樹脂は次の脱塩塔が通水終
点に達するまでの間、待機させておく。次の脱塩塔で通
水終点に達した樹脂を取り出し、代わりに待機中の樹脂
を再び脱塩塔に移送し、カチオン交換樹脂、アニオン交
換樹脂を混合してから復水の処理に供される。
【0008】しかしながら、イオン交換樹脂の性能は上
記再生を行っても徐々に低下し、特に、アニオン交換樹
脂において、しばしば薬品再生後の洗浄性悪化がみら
れ、実機プラントでの洗浄時間延長等の不具合が生じ
る。但し、プラントでの洗浄性悪化は常にイオン交換樹
脂性能が原因とは限らず、運転条件や装置構造上の原因
等である場合もあるため、イオン交換樹脂の洗浄試験を
実施している。洗浄試験による洗浄性が一定以下に低下
したアニオン交換樹脂の性能は、前述した薬品による再
生では回復できず、新品樹脂と交換する必要がある。
【0009】従来、アニオン交換樹脂の再生では回復で
きない性能の低下度合を知る方法として、混床式イオン
交換装置の処理水の一部を採取し、分析し、イオン濃度
を分析することにより判断する方法、また実装置に似せ
た小形カラムによりイオン交換性能の低下度合を知る方
法等がある。しかし、これらの方法は、いずれも微量イ
オンを分析するため、また分析担当者の熟練度合により
ばらつきが生じることから、評価に時間を要し、より簡
便な方法が望まれていた。
【0010】また混床式イオン交換装置においてアニオ
ン交換樹脂をカチオン交換樹脂の再生条件で通液を行
い、つまり塩酸を通液後、純水で押出し、洗浄を行い、そ
の後純水を通水し出口水中の塩化物イオン量を測定して
アニオン交換樹脂の劣化度合を測定する方法がある(特
開平2-36340号公報)。即ち、この方法は、有機物等で汚
染されたアニオン交換樹脂の細孔中に保持された塩酸の
外液への拡散阻害が原因との考えに基づく加速試験によ
りアニオン交換樹脂の劣化度合を測定する方法である。
この方法は、操作が簡便で分析者の熟練度合に影響する
ところは少ない。
【0011】しかしながら、本発明者の検討によれば、
実際の発電所復水脱塩装置で使用済みの洗浄性が低下し
たアニオン交換樹脂を塩酸と接触させて塩化物イオン形
(以下、Cl形という)にした後の出口水の塩化物イオ
ン(以下、Clイオンという)量は、新品樹脂をCl形
にした後の出口水のClイオン量とそれほどの差は見ら
れない。即ち、この測定方法ではアニオン交換樹脂の洗
浄性低下度合を的確に判定するのは困難であることが分
かった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、上記課題を解決するため、分析者の熟練度合に関係な
く、簡便にさらにアニオン交換樹脂の洗浄性を的確に判
断するための新しい評価方法を提供することにある。
【0013】本発明者は、アニオン交換樹脂の洗浄性が
悪化する原因として、(1)アニオン交換樹脂が有機物等
により汚染されたために起こる粒内へ拡散した不純物イ
オンの外液への拡散阻害の他に、(2)再生されたアニオ
ン交換樹脂の反応速度が低下したため、外液にでた不純
物イオンが補足しにくくなること、という要因を突き止
め、しかも、特に(2)に主な原因があることを突きと
め、さらに、塩形アニオン交換樹脂の容積比を上げるこ
とにより、より簡便に正確なデータが得られることを見
出して本発明を完成させた。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、性能評価すべ
きアニオン交換樹脂と塩形アニオン交換樹脂との混合層
に純水を通水し、得られる流出液の水質を測定すること
を特徴とするアニオン交換樹脂の性能評価方法に関す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のアニオン交換樹脂の性能
評価方法は、性能評価すべきアニオン交換樹脂と特定の
塩形に調整したアニオン交換樹脂との混合層に純水を通
水し、得られる流出液の水質を測定することを特徴とす
る。本発明者らは、アニオン交換樹脂のイオン交換速度
がアニオン交換樹脂の洗浄性低下において非常に重要で
あり、かつ相関性があることに着目し、アニオン交換樹
脂の正確な洗浄試験法を見いだした。
【0016】本発明において、塩形アニオン交換樹脂
を、性能評価すべきアニオン交換樹脂と混合することが
特徴となる。特に、塩形アニオン交換樹脂は、酸と接触
させて特定の塩形に調整したものであることが適当であ
る。さらに、接触させる酸の量は、塩形にするアニオン
交換樹脂のアニオン交換容量以上とすることが、より正
確な性能評価ができるという観点から好ましい。
【0017】即ち、上記性能試験において、塩形アニオ
ン交換樹脂、特に酸と接触させて特定の塩形に調整した
アニオン交換樹脂を評価すべきアニオン交換樹脂と混合
することにより、はじめて正確な洗浄性低下、即ちアニ
オン交換樹脂の劣化度合の測定・判断が可能になる。即
ち、樹脂層内において、特定のイオンを放出する塩形ア
ニオン樹脂とこの放出された特定のイオンを吸着するア
ニオン交換樹脂が均一に混合されることにより、実装置
での洗浄性と正しく相関性のあるアニオン交換の性能評
価が可能となるのである。
【0018】本発明の方法において性能評価すべきアニ
オン交換樹脂は、特に限定されるものではないが、例え
ば、強塩基形アニオン交換樹脂であることができる。本
発明の方法により正確に性能評価をすることで、樹脂の
交換時期を把握でき、ひいては強塩基形アニオン交換樹
脂により処理された純水の水質を適性に維持することが
できるという利点である。
【0019】特に、再生時にクロスコンタミネーション
(カチオン交換樹脂の再生剤である酸とアニオン交換樹
脂が接触する)が避けられない混床式イオン交換装置に
おいて使用される、再生洗浄された強塩基形アニオン交
換樹脂を挙げることができる。
【0020】本発明の方法においては、性能評価すべき
アニオン交換樹脂を塩形アニオン交換樹脂とをカラム内
で混合して形成した層に純水を通水する。性能評価すべ
きアニオン交換樹脂と塩形アニオン交換樹脂との混合層
に通水される純水は、特定塩イオンの濃度をより明確に
し、伝導度による簡易的な方法でも測定・判断が可能に
なるという観点から、比抵抗3MΩ以上の純水であるこ
とが好ましい。より好ましくは、比抵抗10MΩ以上、
最も好ましくは17MΩ以上の純水である。
【0021】塩形アニオン交換樹脂の塩形を調整するた
めに接触させる酸は、カチオン交換樹脂の再生に一般的
に使用されている塩酸、硫酸が好ましく、さらに塩形ア
ニオン交換樹脂のイオン形には、塩化物イオン形(以
下、Cl形という)または硫酸イオン形(以下、SO4
形という)であることが好ましい。塩形アニオン交換樹
脂は、常法により、アニオン交換樹脂に調整したいイオ
ンが形成する酸を接触させることで調製することができ
る。
【0022】上記混合層に純水を通水すると、例えば、
塩酸と接触させた塩形アニオン交換樹脂のイオン形をC
l形とした場合、該樹脂からClイオンが外液中に拡散
し、その一部は混在する性能評価すべきアニオン交換樹
脂に捕捉される。捕捉されなかったClイオンは、その
まま流出液に含まれて流出する。流出液に含まれる、捕
捉されなかったClイオンの量を直接または間接的に測
定することで、性能評価すべきアニオン交換樹脂の性能
を評価することができる。
【0023】測定する流出水の水質は、例えば、電導度
や特定された塩形アニオン交換樹脂から溶出する特定イ
オン、例えば、Cl形アニオン交換樹脂から溶出するC
lイオンの濃度であることができる。いずれもこれまで
に知られた方法を用いて測定することが可能である。本
発明の方法では、Cl形等にしたアニオン交換樹脂を混
在させることで、評価すべきOH形に再生されたアニオ
ン交換樹脂の性能劣化をより簡単に正確に測定すること
が出来る。
【0024】塩形アニオン交換樹脂と性能評価すべきア
ニオン交換樹脂との容積比は、性能評価すべきアニオン
交換樹脂に捕捉されずに流出液に含まれる特定イオン量
を考慮して、適宜決定することができる。性能評価すべ
きアニオン交換樹脂に捕捉されずに流出液に含まれる特
定イオン量が多過ぎると、性能評価すべきアニオン交換
樹脂に過大な負荷がかかり過ぎ、また少な過ぎると流出
液の水質の測定に誤差が生じ易い。このような観点か
ら、塩形アニオン交換樹脂と性能評価すべきアニオン交
換樹脂との容積比は、例えば、1/20〜5/20の範
囲であることが適当である。但し、塩形アニオン交換樹
脂や性能評価すべきアニオン交換樹脂の性能によって
は、上記範囲以外とすることが好ましい場合もある。
【0025】上記混合層には、さらにカチオン交換樹脂
を混在させることができる。カチオン交換樹脂を混在さ
せることにより、アニオン交換樹脂から溶出する他の不
純物イオンを補足できる。これにより、流出液の水質と
して導電率を測定する場合、導電率に占める測定すべき
塩形アニオン交換樹脂からの溶出塩イオンによる影響を
高め、より正確な測定結果を得ることが出来るという利
点がある。カチオン交換樹脂の混在量は、アニオン交換
樹脂の合計量に対して、容積比で、例えば、1/2〜2
/1の範囲であることができる。
【0026】本発明の方法を、混床式イオン交換装置に
充填されているアニオン交換樹脂の性能低下度合を測定
する場合を例に、以下に具体的に説明する。まず適当
量、例えば20mlのアニオン交換樹脂を試験カラムに
充填し、塩酸を通水して樹脂をCl形にする。塩酸は10
%濃度前後を使用し交換容量の5〜10倍量の塩酸を低
流速(SV=4程度)で通液する。通液後一定時間、例え
ば、SV=50で30分間純水を通水して押出し洗浄を行う。使
用する洗浄水は比抵抗3MΩ以上の純水が好ましい。一
方、上記20mlのCl形のアニオン交換樹脂に対して
80mlのアニオン交換樹脂を水酸化ナトリウム溶液を
通水してOH形に再生する。再生剤は、100%NaOH 500g/
リットルR以上を用いて95%以上の再生率とする。またこ
の時の混合割合は1:4に限定はされない。実機の洗浄
排水水質より増幅条件で測定する場合は、塩形アニオン
交換樹脂の比率を大きくすることが好ましい。両アニオ
ン交換樹脂を混合後さらにカチオンを(カチオン/アニ
オン=1/2の割合で)混合する。
【0027】混合後、直ちに比抵抗3MΩ以上の純水を
通水して、所定時間、例えば、20〜60分後の試験カ
ラム出口水のClイオン量を測定する。Clイオン量の
測定は直接分析してもよいが、カラム出口水の電導度等
により測定することもできる。また、塩形アニオン交換
樹脂と評価すべきアニオン交換樹脂とは混合後に充填し
て試験を開始するが、塩形に調整したアニオン交換樹脂
から評価すべきアニオン交換樹脂へイオンが移動し、み
かけ上洗浄性が改善された結果となるため、混合後は3
時間以内に、できれば直ちに測定することが望ましい。
こうして得られた値は、試料樹脂の洗浄性低下度合に相
関するので、アニオン交換樹脂の洗浄性低下度合の指標
として使用することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、分析者の熟練度合に関
係なく行える方法であって、アニオン交換樹脂の洗浄性
低下を簡易にかつ正確に判断するための新しい評価方法
を提供することができる。本発明の方法では、性能評価
すべきアニオン交換樹脂に混在させる塩形アニオン交換
樹脂の量比を変化させることで、流出液中に含まれる特
定イオン(ClイオンやSO4イオン)の濃度を分析し
やすいレベルに調整できるので、分析者の熟練度合に関
係なく正確な分析ができるという利点がある。さらに、
所定のイオン交換樹脂を混合し、短時間の通水で分析で
きるため、従来の方法より簡易かつ短時間に測定できる
という利点もある。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0030】実施例1 新品及び発電所の復水脱塩装置で使用済の(1)アニオ
ン交換樹脂(アンバーライトIRA900)20mlに5%硫酸1
00mlを1時間通液し、さらに純水(17MΩ以上)1
000mlを用いて0.5時間で洗浄した。また同時に
(2)アニオン交換樹脂80mlに7%水酸化ナトリウム
400mlを1時間通液し、さらに純水(17MΩ以上)
2000mlを用いて0.5時間洗浄した。(1)と
(2)を混合して、カラムに充填した後、新品のカチオ
ン交換樹脂をC/A=1/2の割合で混合し、直ちに純
水(17MΩ以上)を10L/Hで通水した。60分後
のカラム出口水の電導度を記録した。結果を表1に示
す。試験樹脂No1は新品の樹脂の値を示す。また混合
後24時間放置後のカラム出口水の電導度を表2に示
す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1の結果から、実機復水脱塩塔より採取
した樹脂間でカラム出口水質の違いが見られた。また、
表1及び表2の結果から、本発明の方法において混合層
を形成してから時間が経つと、塩形に調整した樹脂から
評価すべきアニオン交換樹脂へイオンが移動し、みかけ
の洗浄性が改善され、水質の差異が分からなくなった。
さらに表1にある本試験結果と実機での再生工程時の洗
浄水質についての関係を図1に示す。実機での洗浄性と
試験カラム出口水の導電率に正の相関が認められた。さ
らに試料アニオン交換樹脂の物質移動係数(MTC)と
表1のカラム出口水質との関係を図2に示す。 MTCの
低下に伴い洗浄水質が悪化し、MTCと相関がみられ
た。
【0034】実施例2 新品のアニオン交換樹脂及び復水脱塩装置で使用済のア
ニオン交換樹脂(共にアンバーライトIRA900)を
実施例1の方法(新品のカチオン交換樹脂は混合せず)で
調整し、カラムに充填して通水した場合のカラム出口電
導率の経過を図3に示した。また、比較として、新品の
アニオン交換樹脂及び復水脱塩装置で使用済のアニオン
交換樹脂(共にアンバーライトIRA900)それぞれ
100mlを実施例1の方法でた硫酸イオン形に調整したアニ
オン交換樹脂のみをカラムに充填して通水した場合のカ
ラム出口電導率の経過を図4に示した。図3に示す実施
例の結果では劣化している樹脂と新品の樹脂の洗浄水の
電導率の経時変化に大きな差があり、樹脂の洗浄性の差
異がはっきりと判断できた。これに対して図4に示す比
較例では、新品の樹脂と使用済の樹脂の電導率の経時変
化に差異が見られず、樹脂の洗浄性の差異の評価が困難
であった。
【0035】以上の実施例1及び2に示す結果から、本
発明の試験方法は、従来法に比べて、より簡易かつ的確
にアニオン交換樹脂の劣化度合を測定することが可能な
方法であることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において、各試験イオン交換樹脂の6
0分後のカラム出口導電率と試験樹脂の実機での洗浄工
程での洗浄水質との関係を示したグラフである。
【図2】実施例1において、各試験イオン交換樹脂の6
0分後のカラム出口導電率と試験樹脂の物質移動係数
(MTC)との関係を示したグラフである。
【図3】実施例2において、新品イオン交換樹脂および
実機で使用したイオン交換樹脂において本発明の方法に
て調整した場合カラム出口水き導電率の経時変化を示し
たグラフである。
【図4】実施例2において、新品イオン交換樹脂および
実機で使用したイオン交換樹脂において再生後のアニオ
ン交換樹脂を混入せず試験した場合(実施例1で(2)
を混ぜずに試験した場合)のカラム出口水の導電率の経
時変化を示したグラフである。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G060 AA06 AC05 AD01 AE07 AE17 AE26 AF08 EA08 FA01 FA14 FB02 FB04 FB05 HC07 HC10 KA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 性能評価すべきアニオン交換樹脂と塩形
    アニオン交換樹脂との混合層に純水を通水し、得られる
    流出液の水質を測定することを特徴とするアニオン交換
    樹脂の性能評価方法。
  2. 【請求項2】 塩形アニオン交換樹脂のイオン形が塩化
    物イオン形または硫酸イオン形である請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 塩形アニオン交換樹脂が酸と接触させて
    特定の塩形に調整したものである請求項1または2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 酸が塩酸または硫酸である請求項3に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 アニオン交換容量以上の酸と接触させる
    請求項3または4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 測定される流出液の水質が、電導度また
    は水酸化物イオン以外のアニオンの濃度である請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 塩形アニオン交換樹脂と性能評価すべき
    アニオン交換樹脂との容積比が1/20〜5/20の範
    囲である請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 性能評価すべきアニオン交換樹脂が再生
    洗浄された強塩基形アニオン交換樹脂である請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 性能評価すべきアニオン交換樹脂が、混
    床式イオン交換装置において使用された後、再生洗浄さ
    れた強塩基形アニオン交換樹脂である請求項1〜8のい
    ずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 性能評価すべきアニオン交換樹脂と塩
    形アニオン交換樹脂との混合層に通水される純水が、比
    抵抗3MΩ以上の純水である請求項1〜9のいずれか1
    項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 塩形アニオン交換樹脂と性能評価すべ
    きアニオン交換樹脂との混合層を形成してから3時間以
    内に性能評価を行う請求項1〜10のいずれか1項に記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 カチオン交換樹脂をさらに混在させる
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
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