JP3948514B2 - イオン交換体の性能回復方法および性能回復装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、性能が低下した陰イオン交換体(陰イオン交換樹脂、陰イオン交換膜など)の性能回復方法および装置に関し、特に、陽イオン交換樹脂の溶出物で汚染された陰イオン交換樹脂の性能回復方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオン交換体は物質精製などの目的で広く利用されている。例えば、無機イオン交換体である合成ゼオライトは水の軟化、イオン交換膜は電気透析による電解質の濃縮除去、海水濃縮による食塩の製造、糖液精製、燃料電池、イオン交換樹脂は水処理、廃水処理、食品、医薬品の分離、精製、湿式精錬、分析、触媒などに用いられている。
【0003】
特にイオン交換樹脂は、火力・原子力発電所、半導体製造工場、一般産業プラントを始めとして多くの分野で利用されている。具体的には、イオン交換樹脂は、火力・原子力発電所では、補給水処理装置や復水脱塩装置等に使用されている。補給水処理装置では、イオン交換樹脂により原水中のイオン成分などの除去を行い、電気伝導率が1μS/cm以下の純水を製造し、発電所系統水に補給している。復水脱塩装置では、復水中のイオン成分やプラントの構成材料から発生する腐食生成物の除去、さらには復水器の冷却水として使われている海水が漏洩した場合の海水成分の除去を目的としてイオン交換樹脂が使用されており、電気伝導率0.1μS/cm以下を達成する高度な復水処理が要求されている。
【0004】
半導体製造工場では、LSIチップなどの洗浄工程で使用される超純水の製造設備などにイオン交換樹脂が利用されており、半導体の集積度増大に伴い、比抵抗が18MΩcm以上、イオン濃度がpptレベル以下の超純水を製造することが要求されている。
【0005】
一般産業プラントでは、イオン交換樹脂は、純水製造装置に利用されているほかに、澱粉糖や蔗糖の脱色・脱塩、化学プロセスにおける金属の回収、化学製品の精製といった多様な用途に利用され、さらには有機化学反応の酸塩基固体触媒としても多く利用されている。
【0006】
以上のように、様々な分野において利用されているイオン交換樹脂であるが、使われる原水中の有機物や系統水中の不純物などによって、その性能が劣化する場合がある。通常であれば、酸あるいはアルカリを用いた再生操作によってイオン交換樹脂の性能を回復させることができるが、イオン交換樹脂に非可逆的に不純物が吸着した場合は、上記再生操作によって性能を回復させることは困難である。
【0007】
例えば、イオン交換樹脂が酸化劣化などにより経時的に劣化した場合、再生による性能回復は難しいため、イオン交換樹脂の部分交換または全量交換が行われる。ここで、再生処理とは、通水により被処理水中のイオンを交換吸着して低下したイオン交換樹脂のイオン交換能力を、酸またはアルカリの再生剤を用いてイオン交換基を−H形、−OH形に戻すための処理をいう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述した再生での性能回復が難しいイオン交換樹脂の性能回復処理方法としては多数の報告がある。例えば、硝酸溶液を用いて陰イオン交換樹脂に吸着した鉄などの重金属や有機物を除去する方法、有機溶媒により陰イオン交換樹脂に吸着した有機物を除去する方法、スクラビング処理により陽イオン交換樹脂に吸着したクラッドを除去する方法などがそれである。
【0009】
しかし、硝酸溶液を用いて陰イオン交換樹脂に吸着した鉄などの重金属や有機物を除去する方法は、高分子物質(樹脂溶出物など)には効果がないと考えられる。有機溶媒により陰イオン交換樹脂に吸着した有機物を除去する方法は、有機溶媒に溶けない吸着物には効果がなく、廃液回収の問題もあると考えられる。スクラビング処理により陽イオン交換樹脂に吸着したクラッドを除去する方法は、スクラビングによりイオン交換樹脂が摩耗、劣化する可能性があると考えられる。さらに、上記いずれの方法も樹脂溶出物を対象とはしていなかった。
【0010】
また、陽イオン交換樹脂溶出物が吸着した陰イオン交換樹脂の性能回復処理方法として、上記陰イオン交換樹脂を50〜60℃の温水に12時間以上接触させる方法が提案されている(特開平9−206605)。しかし、陰イオン交換樹脂は熱に対する耐性が弱いため、上記方法では陰イオン交換樹脂が劣化するおそれがあった。
【0011】
上述のように、イオン交換樹脂が劣化すると、通常は酸やアルカリ溶液で再生が行われるが、対になるイオン交換樹脂の溶出物やフミン酸などの高分子電解質が吸着して劣化した場合には、通常の再生方法では再生することができない。これは、イオン交換樹脂に高分子電解質が強固に吸着しており、容易に脱離できないためである。このようにこれまでは、高分子電解質がイオン交換樹脂やイオン交換膜に吸着すると、脱離不可能と考えられていた。
【0012】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、性能が低下し、再生による性能回復が難しい陰イオン交換体の性能を効果的に回復させることが可能なイオン交換体の性能回復方法および装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、下記(1)〜(3)に示すイオン交換体の性能回復方法および(4)〜(8)に示すイオン交換体の性能回復装置を提供する。ここで、イオン交換体の性能回復処理とは、不純物の非可逆的な吸着による再生処理では回復しない汚染により、イオン交換能力が適切に発揮できない状態となって性能が低下したイオン交換体について、低下した性能をその汚染の除去等により回復させる処理をいう。
【0014】
(1)ポリスチレンスルホン酸が表面に吸着して性能が低下し、再生による性能回復が難しい陰イオン交換体にヨウ化物イオンを接触させることを特徴とするイオン交換体の性能回復方法。
【0015】
(2)ポリスチレンスルホン酸が陽イオン交換体の溶出物であることを特徴とする(1)のイオン交換体の性能回復方法。
【0018】
(3)陰イオン交換体が陰イオン交換樹脂であることを特徴とする(1)または(2)のイオン交換体の性能回復方法。
【0019】
(4)ポリスチレンスルホン酸が表面に吸着して性能が低下し、再生による性能回復が難しい陰イオン交換体にヨウ化物イオンを接触させるヨウ化物イオン接触手段を具備することを特徴とするイオン交換体の性能回復装置。
【0020】
(5)ヨウ化物イオン接触手段によりヨウ化物イオンを接触させた陰イオン交換体に、水酸化物イオンを接触させる水酸化物イオン接触手段をさらに具備することを特徴とする(4)のイオン交換体の性能回復装置。
【0021】
(6)ヨウ化物イオン接触手段によりヨウ化物イオンを接触させた陰イオン交換体に、臭化物イオン、塩化物イオンおよび水酸化物イオンを順次接触させるイオン接触手段をさらに具備することを特徴とする(4)のイオン交換体の性能回復装置。
【0022】
(7)ヨウ化物イオン接触手段によりヨウ化物イオンを接触させた陰イオン交換体に、臭化物イオンおよび水酸化物イオンを順次接触させるイオン接触手段をさらに具備することを特徴とする(4)のイオン交換体の性能回復装置。
【0023】
(8)ヨウ化物イオン接触手段によりヨウ化物イオンを接触させた陰イオン交換体に、塩化物イオンおよび水酸化物イオンを順次接触させるイオン接触手段をさらに具備することを特徴とする(4)のイオン交換体の性能回復装置。
【0024】
本発明によって陰イオン交換体の性能が回復する理由は、必ずしも明らかではないが、次のように推定される。すなわち、例えば陽イオン交換体の溶出物などの高分子電解質が表面に吸着して性能が低下した陰イオン交換体では、高分子電解質が陰イオン交換体に強固に吸着しているが、この陰イオン交換体にヨウ化物イオンを接触させた場合、ヨウ化物イオンは高分子電解質よりも陰イオン交換体に吸着しやすいために、陰イオン交換体に吸着している高分子電解質がヨウ化物イオンに置換され、その結果、ヨウ化物イオンが陰イオン交換体に吸着するとともに、陰イオン交換体表面の高分子電解質が脱着されて、陰イオン交換体の性能が回復するのではないかと考えられる。
【0025】
イオン交換樹脂の場合を例として以下に詳細を述べる。陽イオン交換樹脂が酸化等により劣化を起こし、樹脂の基幹をなしているスルホン基を持つ高分子有機物が陽イオン交換樹脂から溶出する。溶出した高分子有機物は負電荷を持つ高分子電解質であり、対をなす陰イオン交換樹脂に吸着あるいは付着し、陰イオン交換樹脂の脱塩能力を大きく低下させると考えられる。
【0026】
そこで、上記高分子電解質よりも陰イオン交換樹脂に吸着しやすいヨウ化物イオンを陰イオン交換樹脂に接触させた場合、高分子電解質がヨウ化物イオンに置換され、イオン交換樹脂の性能回復処理が行われると考えられる。
【0027】
上記性能回復方法は、陽イオン交換樹脂から溶出した高分子電解質が陰イオン交換樹脂に吸着した場合を示したが、他の原水中の高分子電解質が吸着した場合にも適用できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。なお、以下ではイオン交換樹脂について説明するが、イオン交換膜でも同様であることは言うまでもない。
【0029】
本発明において、陰イオン交換樹脂にヨウ化物イオンを接触させる方法としては、ヨウ化物イオンを含む溶液に陰イオン交換樹脂を浸漬したり、ヨウ化物イオンを含む溶液を陰イオン交換樹脂に通液したりする方法などを採ることができる。
【0030】
この場合、上記ヨウ化物イオンを含む溶液のヨウ化物イオン濃度は0.6mol/L以上が好ましく、特に1.8mol/L以上が好ましい。また、陰イオン交換樹脂に接触させるヨウ化物イオン量は陰イオン交換樹脂の交換容量の3倍量以上が好ましい。
【0031】
本発明では、上記のように性能が低下した陰イオン交換樹脂にヨウ化物イオンを接触させて性能回復処理を行った後、この陰イオン交換樹脂をOH形に再生することができる。この場合、例えば、性能が低下した陰イオン交換樹脂にI-を接触させて高分子電解質を脱離させ、陰イオン交換樹脂をI形とした後、NaOH等のアルカリ溶液を用いた通常の再生方法により上記I形の樹脂をOH形に再生することができる。また、他の方法として、例えば、I-により性能回復処理を行ってI形にした樹脂を、KBr溶液のようなBr-を含む溶液に接触させてBr形とし、さらにこのBr形の樹脂をKCl溶液のようなCl-を含む溶液に接触させてCl形とした後、NaOH等のアルカリ溶液を用いた通常の再生処理で樹脂をOH形にする手段を採ることができ、これにより再生を効果的に行うことができる。また、上記のように樹脂をI形→Br形→Cl形→OH形の順で変換する方法の他、同様にして樹脂をI形→Br形→OH形の順、I形→Cl形→OH形の順などで変換する方法によっても、再生を効果的に行うことができる。
【0032】
ここで、本発明に係るイオン交換体の性能回復装置の実施形態を示す。図1は装置例1を示すもので、この装置は前記(6)の装置の一例である。図1において、12は内部に性能が低下した陰イオン交換樹脂が収容される浸漬槽、14は浸漬槽12に連結された排液管、16は浸漬槽12にヨウ化物イオン含有溶液を供給するヨウ化物イオン含有溶液供給手段、18は浸漬槽12に臭化物イオン含有溶液、塩化物イオン含有溶液および水酸化物イオン含有溶液を順次供給する溶液供給手段を示す。
【0033】
本例の装置では、まず、浸漬槽12に性能が低下した陰イオン交換樹脂を収容するとともに、ヨウ化物イオン含有溶液供給手段16により浸漬槽12にヨウ化物イオン含有溶液を供給し、浸漬槽12においてヨウ化物イオン含有溶液に陰イオン交換樹脂を浸漬させる。次いで、排液管14を通して浸漬槽12からヨウ化物イオン含有溶液を排出した後、同様にして、溶液供給手段18により浸漬槽12に臭化物イオン含有溶液、塩化物イオン含有溶液および水酸化物イオン含有溶液を順次供給し、各溶液に陰イオン交換樹脂を順次浸漬させるものである。
【0034】
図2は装置例2を示すもので、この装置も前記(6)の装置の一例である。図2において、22は内部に性能が低下した陰イオン交換樹脂が収容される通液槽、24は通液槽22に連結された排液管、16は通液槽22にヨウ化物イオン含有溶液を供給するヨウ化物イオン含有溶液供給手段、18は通液槽22に臭化物イオン含有溶液、塩化物イオン含有溶液および水酸化物イオン含有溶液を順次供給する溶液供給手段を示す。
【0035】
本例の装置では、まず、通液槽22に性能が低下した陰イオン交換樹脂を収容するとともに、ヨウ化物イオン含有溶液供給手段16により通液槽22にヨウ化物イオン含有溶液を供給し、通液槽22においてヨウ化物イオン含有溶液を陰イオン交換樹脂に上向流で通液する(下向流でもよい)。次いで、同様にして、溶液供給手段18により通液槽22に臭化物イオン含有溶液、塩化物イオン含有溶液および水酸化物イオン含有溶液を順次供給し、各溶液を陰イオン交換樹脂に順次通液するものである。
【0036】
図1および図2の装置では、ヨウ化物イオン接触手段によりヨウ化物イオンを接触させた陰イオン交換樹脂に、臭化物イオン、塩化物イオンおよび水酸化物イオンを順次接触させるイオン接触手段18を設けたが、該手段18は、臭化物イオンおよび水酸化物イオンを順次接触させるイオン接触手段、塩化物イオンおよび水酸化物イオンを順次接触させるイオン接触手段、または水酸化物イオンのみを接触させるイオン接触手段などに変更してもよい。また、浸漬槽あるいは通液槽を複数設け、各槽で1種または2種以上のイオンを陰イオン交換樹脂に接触させるようにしてもよい。
【0039】
また、表面に吸着したポリスチレンスルホン酸などの高分子電解質が陰イオン交換樹脂の性能に与える影響は、高分子電解質の分子量に関係し、高分子電解質の分子量が大きいほど陰イオン交換樹脂の性能を大きく劣化させる。本発明により陰イオン交換樹脂から脱離させた高分子電解質を回収し、適当な方法で脱塩して測定を行うことにより、陰イオン交換樹脂に吸着したポリスチレンスルホン酸などの高分子電解質の分子量を知ることができる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0041】
新品のMR形強塩基性陰イオン交換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライト(登録商標、以下同じ)IRA900CP)の表面に分子量10000および50000のPSS(ポリスチレンスルホン酸)をそれぞれ吸着させた模擬劣化樹脂、新品のゲル形強塩基性陰イオン交換樹脂(同アンバーライトIRA400T)の表面に分子量10000および50000のPSSをそれぞれ吸着させた模擬劣化樹脂、および実機プラントで使用して性能が低下したMR形強塩基性陰イオン交換樹脂(同アンバーライトIRA900CP)の性能回復処理を行った。性能回復処理では、ヨウ化物イオン濃度が0.6mol/L、1.8mol/L、3mol/Lのヨウ化カリウム(KI)溶液にそれぞれ各樹脂を8時間浸漬した。溶液の温度は40℃とした。
【0042】
その後、樹脂表面のPSS量および物質移動係数(MTC)を測定した。樹脂に吸着したPSSの定量は、赤外分光法の表面分析法であるATR(attenuated total reflection:全反射吸収法)によって行った。検量線を作成する標準試料は、新品のアンバーライトIRA900CPを数種類の適当な濃度のPSS溶液に浸漬してPSSを吸着させることにより調製し、浸漬前後の溶液の濃度差からPSS吸着量を算出した。この吸着量既知の樹脂のATRスペクトルを用い、樹脂由来の吸収に対するPSS由来の吸収の強度比から検量線を作成し、測定試料の定量に使用した。測定条件は下記のとおりとした。
【0043】
(測定条件)
・測定装置:日本バイオラッドラボラトリーズ社製フーリエ変換型赤外分光光度計FTS−175
・付属装置:赤外顕微鏡UMA500、顕微ATR
・結晶板:Ge
・分解能:4cm-2
・積算回数:256
【0044】
結果を表1〜表5に示す。表中、PSS吸着量は樹脂1L当たりの吸着量を示し、N.D.は未検出を示す。また、表では比較のために未処理の場合の結果を示した。なお、PSSを吸着させていない新品樹脂のMTCは2.0(×10-4m/sec)であった。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
表より、模擬劣化樹脂では、ヨウ化物イオン濃度が1.8mol/Lおよび3mol/LのKI溶液を使用した場合には、吸着したPSSはほぼ全て脱離していることがわかる。アンバーライトIRA900CPに分子量50000のPSSを吸着させた樹脂ではわずかにPSSが残存しているものの、MTCは回復しており、性能回復効果は非常に高いことがわかる。実機プラント使用樹脂においても、同様にヨウ化物イオン濃度が1.8mol/Lおよび3mol/LのKI溶液でわずかにPSSが残存しているが、MTCは回復しており、性能回復効果が高いことが分かる。
【0051】
本実験により、本発明によれば、従来は一度吸着すると脱離不可能と考えられていたPSSを陰イオン交換樹脂からほぼ完全に脱離することができ、したがって本発明は性能が低下した陰イオン交換樹脂の性能回復に有効であることが確認された。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るイオン交換体の性能回復方法および装置によれば、性能が低下し、再生による性能回復が難しい陰イオン交換体の性能を、効果的に回復させることができる。したがって、本発明によれば、陰イオン交換体の寿命の延長、廃棄物量の削減を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオン交換体の性能回復装置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明に係るイオン交換体の性能回復装置の他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
12 浸漬槽
14 排液管
16 ヨウ化物イオン含有溶液供給手段
18 溶液供給手段
22 通液槽
24 排液管
Claims (8)
- ポリスチレンスルホン酸が表面に吸着して性能が低下し、再生による性能回復が難しい陰イオン交換体にヨウ化物イオンを接触させることを特徴とするイオン交換体の性能回復方法。
- ポリスチレンスルホン酸が陽イオン交換体の溶出物であることを特徴とする請求項1に記載のイオン交換体の性能回復方法。
- 陰イオン交換体が陰イオン交換樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のイオン交換体の性能回復方法。
- ポリスチレンスルホン酸が表面に吸着して性能が低下し、再生による性能回復が難しい陰イオン交換体にヨウ化物イオンを接触させるヨウ化物イオン接触手段を具備することを特徴とするイオン交換体の性能回復装置。
- ヨウ化物イオン接触手段によりヨウ化物イオンを接触させた陰イオン交換体に、水酸化物イオンを接触させる水酸化物イオン接触手段をさらに具備することを特徴とする請求項4に記載のイオン交換体の性能回復装置。
- ヨウ化物イオン接触手段によりヨウ化物イオンを接触させた陰イオン交換体に、臭化物イオン、塩化物イオンおよび水酸化物イオンを順次接触させるイオン接触手段をさらに具備することを特徴とする請求項4に記載のイオン交換体の性能回復装置。
- ヨウ化物イオン接触手段によりヨウ化物イオンを接触させた陰イオン交換体に、臭化物イオンおよび水酸化物イオンを順次接触させるイオン接触手段をさらに具備することを特徴とする請求項4に記載のイオン交換体の性能回復装置。
- ヨウ化物イオン接触手段によりヨウ化物イオンを接触させた陰イオン交換体に、塩化物イオンおよび水酸化物イオンを順次接触させるイオン接触手段をさらに具備することを特徴とする請求項4に記載のイオン交換体の性能回復装置。
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