JP7076205B2 - 把持装置 - Google Patents
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Description
さらに、食品を把持する分野と異なる他分野の把持装置として、食品への適用は想定されないが、型用の中子を把持するため、把持片の一方をモータにより駆動し、把持片の他方をエアシリンダで駆動する把持装置も知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、第2把持体を固定させることができるので、第2把持体を基準面として食品を精度よくすくい取ることができる。よって、第1把持体と第2把持体とで食品を把持する際に、食品の位置精度を高くできる。
この構成によれば、第1把持体を回転可能とすることにより傾斜状に配置できる。
ここで、例えば、食品が、具材入りのサンドイッチの場合、サンドイッチは、中央部の厚さ寸法が端部の厚さ寸法より大きいことが考えられる。
よって、第1把持体を傾斜状に配置することにより、特に、具材入りのサンドイッチの形状に第1把持体を沿わせた状態に配置できる。よって、食品に対する第1把持体の接触面積を大きく確保できる。これにより、第1把持体と第2把持体とによりサンドイッチを安定させた状態に把持できる。
このように、第1把持体を回転可能とすることにより、食品の上面が平坦でない様々な形状の食品を良好に把持することができる。
ここで、例えば、第1把持体が回転軸を支点として揺動可能に支持されることが考えられる。そこで、定圧部の当接する部位を球面とした。よって、第1把持体の揺動に追従させて、当接する部位を当接させた状態に保つことができる。この状態において、定圧部から第1把持体に所定範囲内の圧力をかけることができる。
この構成によれば、第1把持体の第2把持体に対する距離寸法を、食品の厚み許容幅寸法より小さく設定することにより、食品の弾力などにより反力が第1把持体に発生する。ここで、第1把持体には定圧部で所定範囲内の圧力がかけられている。よって、食品の弾力などにより発生する反力を、定圧部からの所定範囲内の圧力で抑えることができる。これにより、食品を所定範囲内の把持力で潰れるおそれがないように押さえることができる。
この構成によれば、食品を把持方向と異なる方向から規制部で規制するようにした。よって、把持方向と、把持方向と異なる方向との両方向で食品を位置決めできる。これにより、食品を崩れにくい状態や、回りにくい状態に把持できる。
また、例えば、食品が、具材入りのサンドイッチの場合、サンドイッチは、具材のある部位が他の部位より厚さ寸法が大きくなる。このため、第1把持体と第2把持体とでサンドイッチを保持した際に、具材のある部位を中心にサンドイッチが回りやすくなることが考えられる。
この場合においても、食品を規制部で規制することにより、規制部を食品の回り止め部材とすることもできる。
この構成によれば、定圧部にシリンダを用いて一定の圧力を第1把持体にかけるようにした。シリンダは、ピストンロッドが進出、後退して伸縮しても所定範囲内の圧力を第1把持体にかけることが可能である。よって、例えば、第1把持体にかける圧力をセンサで検知して所定範囲内に保つ必要がなく、構成の簡素化やコストの低減を図ることができる。
この構成によれば、所定範囲を0.02g/平方mm~0.06g/平方mm、とすることで、確実に対象食品のサンドイッチを把持することができる。また、X=0.02g/平方mm、を装置上の目標値とすることで、確実に対象食品のサンドイッチを把持することができる。
この構成によれば、所定範囲を0.01g/平方mm~0.1g/平方mm、とすることで、より対象食品の性質を考慮した把持を実現することができる。
図1は、第1実施形態の搬送装置10を示す斜視図である。図2は、第1実施形態の搬送装置10の要部を拡大した状態で示す斜視図である。
図1、図2に示すように、搬送装置10は、本体12と、搬送支持体14と、駆動部16と、複数の搬送体18とを備えている。搬送装置10で食品が間欠搬送され、間欠搬送中に食品が加工される。加工された食品は搬送装置10から把持装置80で受け取られる。以下、加工された食品72を、一例として、三角形に切断された「サンドイッチ72」として説明する。
第1本体側壁21および第2本体側壁22は、搬送体18の送り方向(すなわち、矢印A方向)に沿って延びている。また、第1本体側壁21および第2本体側壁22は、送り方向に対して直交する幅方向(すなわち、矢印B方向)に所定間隔をおいて配置されている。
また、第1駆動プーリ27はギアユニット35を介して第2駆動プーリ29に連結されている。
よって、駆動部16が駆動することにより第1駆動プーリ27が回転する。第1駆動プーリ27の回転がギアユニット35を経て第2駆動プーリ29に伝達され、第2駆動プーリ29が回転する。
駆動部16が駆動することにより、第1駆動プーリ27で第1タイミングベルト32が回転し、かつ、第2駆動プーリ29で第2タイミングベルト33が回転する。
すなわち、搬送支持体14は、本体12に備えられている。搬送支持体14により搬送体18が矢印A方向に間欠動作(すなわち、ピッチ送り)で搬送される。
受取り工程において、受取り装置75から渡される加工前サンドイッチを上流側の搬送体18のパレット54で受け取る。加工前のサンドイッチがパレット54に載置される。切断工程において、切断装置76の切断刃で加工前のサンドイッチが三角形のサンドイッチ72に切断される。
検査工程において、検査装置78の検査器具で切断したサンドイッチ72の厚さ寸法が検査される。取出し工程において、把持装置80で、検査が完了したサンドイッチ72が下流側のパレット54から取り出される。
図3、図4に示すように、把持装置80は、切断工程において、三角形に切断されたサンドイッチ72を把持具85でパレット54から受け取る。把持装置80は、移動部82と、昇降駆動部(駆動部)83と、昇降部84と、把持具85と、定圧部87と、規制部88とを備えている。
第2移動本体95の下部に下移動部92が一対のボルト98、一対のナット99で取り付けられている。
駆動部本体102は、第1移動本体部94の取付部94aに取り付けられている。昇降ロッド103は、駆動部本体102に昇降自在に支持されている。昇降ロッド103には駆動モータが連結されている。駆動モータを駆動することにより、昇降ロッド103が上下方向に移動する。
サンドイッチ72の把持方向とは、サンドイッチ72を掴む方向と、サンドイッチ72を放す方向の両方向をいう。
揺動昇降部107は、水平位置より下方に回転しないように、ストッパ(図示せず)で支持されている。
第1把持体112は、揺動昇降部107に取り付けられている。具体的には、第1把持体112は、第1取付板116と、第1折曲部117と、第1把持ハンド118とを有する。第1取付板116は、板状に形成され、揺動昇降部107の下面に第1締結部材121で取り付けられている。第1締結部材121は、第1グリップ122と、第1グリップ122から突出したねじ部を備えている。
第1グリップ122を手で持ち、ねじ部を第1取付板116の取付孔に差し込み、揺動昇降部107にねじ結合する。これにより、第1取付板116(すなわち、第1把持体112)が揺動昇降部107の下面に第1締結部材121で取り付けられる。
さらに、第1把持ハンド118は、一例として、サンドイッチ72に対応させて、外形が平面視において三角形に形成されている。また、第1把持ハンド118には複数の開口部124が円形に開口されている。よって、例えば、サンドイッチ72を把持具85で把持する場合に、サンドイッチ72の上面が第1把持ハンド118に接触してへばり付くことを防止できる。
これにより、第2取付板126(すなわち、第2把持体114)が下移動部92の上面に一対の第2締結部材131で取り付けられる。
第2把持ハンド128は、第1把持ハンド118の下方に配置されている。第2把持ハンド128は、一例として、サンドイッチ72に対応させて、外形が平面視において三角形に形成されている。第2把持ハンド128には複数の開口部134が円形に開口されている。よって、例えば、食品としてのサンドイッチ72を把持具85で把持する場合に、サンドイッチ72の下面が第2把持ハンド128に接触してへばり付くことを防止できる。
定圧部87は、取付ブラケット139の水平部139aにシリンダ部136が一対のナット141で取り付けられている。取付ブラケット139の鉛直部139bは、第2昇降部106に取り付けられている。よって、シリンダ部136は、取付ブラケット139を介して第2昇降部106(すなわち、昇降部84)に鉛直方向を向いて取り付けられている。この状態において、定圧部87のピストンロッド137が揺動昇降部107に向けて延びている。ピストンロッド137は、先端部137aが凸状の球面に形成されている。ピストンロッド137の先端部137aは、揺動昇降部107の上面107bに当接する部位である。
定圧部87にシリンダを用いて一定の押付力(すなわち、一定圧力)F1を揺動昇降部107の上面にかけるようにした。シリンダは、ピストンロッド137が進出、後退することにより伸縮しても一定の押付力F1を、揺動昇降部107を介して第1把持体112にかけることが可能である。これにより、例えば、第1把持体112にかける押付力をセンサで検知して一定に保つ必要がなく、構成の簡素化やコストの低減を図ることができる。
なお、シリンダ推力は、図示しないエアレギュレータによりシリンダへかかる圧力を調整することで調整することができ、このような構成により、対象食品に合わせた把持力に調整可能とすることができる。
なお、上述の設定圧力の数値は、一つの実施形態であり、前述のように食品を構成する材料や把持装置のもつ特性により適宜変動するものであり、本明細書の実施形態に開示される技術思想から逸脱しない範囲であれば、当然に本発明の範囲に含まれるものである。
第1規制部145は、揺動昇降部107に取り付けられることにより、第1把持体112側に取り付けられている。すなわち、第1規制部145は、第1規制取付板148と、第1規制プレート149とを有する。第1規制取付板148は、揺動昇降部107のうち、昇降駆動部83の反対側の側壁107cに一対のボルト152で取り付けられている。
第2規制取付板154の先端部から第2規制プレート155が昇降駆動部83側に、第2把持体114の第2折曲部127に沿って矢印A方向に沿って折り曲げられている。第2規制プレート155は、第2折曲部よりパレット54側で、かつ、第2把持ハンド128の下方に配置されている。さらに、第2規制プレート155は、第2把持ハンド128のうち、昇降駆動部83側の端部まで延びている。
これにより、把持方向と、把持方向と異なる方向(矢印B方向)との両方向でサンドイッチ72を位置決めできる。これにより、サンドイッチ72を崩れにくい状態や、回りにくい状態に把持できる。
よって、サンドイッチ72のように、厚さ寸法のばらつきが比較的大きく変わり、かつ強い力を加えると潰れるおそれが生じる食品を把持する際には、サンドイッチ72を一定の押付力(すなわち、把持力)F1で潰れるおそれがないように押さえることができる。これにより、サンドイッチ72を第1把持体112と第2把持体114とで把持する際に、サンドイッチ72に与える影響を抑制した状態で把持できる。
また、第2把持体114を固定させることができるので、第2把持体114を基準面としてサンドイッチ72を精度よくすくい取ることができる。よって、第1把持体112と第2把持体114とでサンドイッチ72を把持する際に、サンドイッチ72の位置精度を高くできる。
すなわち、第1把持体112と第2把持体114とによりサンドイッチ72が圧縮された状態で把持される。すなわち、サンドイッチ72の弾力などにより反力が第1把持体112に発生する。よって、サンドイッチ72の反力で第1把持体112が回転軸110を支点として上方に持ち上げられる。
ここで、持ち上げられた第1把持体112には、揺動昇降部107を介して定圧部87(すなわち、ピストンロッド137)から押付力F1がかけられる。
それぞれの状態において、定圧部87は、ピストンロッド137の出入り量の変動に関わらず押付力F1が一定に保たれる。これにより、定圧部87により、常に一定レベルの押付力F1でサンドイッチ72を抑えた状態で把持できる。すなわち、サンドイッチ72を一定の把持力F1で潰れるおそれがないように押さえることができる。
ここで、例えば、サンドイッチ72が、具材入りサンドイッチの場合、サンドイッチ72は、中央寄りの部位72bの厚さ寸法L3が端部72cの厚さ寸法L4より大きいことが考えられる。
具材入りサンドイッチ72とは、具材73が挟み込まれたサンドイッチ72をいう。
このように、第1把持体112を回転軸110を支点として上下方向に揺動可能とすることにより、上面が平坦でない様々な形状のサンドイッチ72を良好に把持することができる。
この場合においても、サンドイッチ72が回ることを規制部88で規制することができる。すなわち、規制部88をサンドイッチ72の回り止め部材として兼用することもできる。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態の把持装置170を示す斜視図である。
図5に示すように、把持装置170は、第1把持体112が上下方向に平行移動可能に支持されたもので、その他の構成は実施形態の把持装置80と同様である。
昇降支持部172は、支持本体167と、一対の昇降ロッド168(一方のみを図示する)とを備えている。支持本体167は、第1昇降部105に取り付けられている。よって、昇降駆動部83で第1昇降部105を昇降させることにより、第1昇降部105とともに支持本体167が昇降する。
よって、サンドイッチ72のように、厚さ寸法のばらつきが比較的大きく変わり、かつ強い力を加えると潰れるおそれが生じる食品を把持する際には、サンドイッチ72を一定の押付力(すなわち、把持力)F2で潰れるおそれがないように押さえることができる。これにより、サンドイッチ72を把持する際に、サンドイッチ72に与える影響を抑制した状態で把持できる。
例えば、前記第1実施形態、第2実施形態では、第2把持ハンド128で持ち上げる食品として加工前サンドイッチやサンドイッチ72を例示したが、これに限らない。その他の食品を第2把持ハンド128で持ち上げることも可能である。
72 サンドイッチ(食品)
80,170 把持装置
83 昇降駆動部(駆動部)
87 定圧部
88 規制部
110 回転軸
112 第1把持体
114 第2把持体
136 シリンダ部
137 ピストンロッド
137a 先端部(当接する部位)
145 第1規制部
146 第2規制部
F1,F2 押付力(圧力)
L1,L5 把持間隔寸法(距離寸法、把持間隔)
L2,L6 サンドイッチの厚み許容幅寸法(食品の厚み許容幅寸法)
Claims (6)
- 食品を相互の把持間隔により把持する第1把持体および第2把持体と、
前記第1把持体を前記食品の把持方向に移動させる駆動部と、
前記食品への圧力を前記把持間隔に関わらず所定範囲内とする定圧部と、
を備え、
前記第1把持体は、回転軸を支点として前記把持方向に回転可能であり、
前記定圧部は、前記第1把持体に圧力をかけるために当接する部位が球面である、
ことを特徴とする把持装置。 - 前記第1把持体の前記第2把持体に対する距離寸法は、前記駆動部により前記食品の厚み許容幅寸法より小さく設定される、
請求項1に記載の把持装置。 - 前記第1把持体および前記第2把持体の少なくとも一方側には、前記食品を前記把持方向とは異なる方向から規制する規制部が設けられる、
請求項1または請求項2に記載の把持装置。 - 前記定圧部はシリンダである、
請求項1~3のいずれか1項に記載の把持装置。 - 前記所定範囲は、0.02g/平方mm~0.06g/平方mmである、
請求項1の把持装置。 - 前記所定範囲は、0.01g/平方mm~0.1g/平方mmである、
請求項1の把持装置。
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