JP7074274B1 - 溶融物高さの検出方法および溶鉱炉の操業方法 - Google Patents

溶融物高さの検出方法および溶鉱炉の操業方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7074274B1
JP7074274B1 JP2022514573A JP2022514573A JP7074274B1 JP 7074274 B1 JP7074274 B1 JP 7074274B1 JP 2022514573 A JP2022514573 A JP 2022514573A JP 2022514573 A JP2022514573 A JP 2022514573A JP 7074274 B1 JP7074274 B1 JP 7074274B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
melt
height
blast furnace
furnace
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022514573A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2022168503A1 (ja
Inventor
亮太郎 松永
和平 市川
功一 ▲高▼橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority claimed from PCT/JP2021/048673 external-priority patent/WO2022168503A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7074274B1 publication Critical patent/JP7074274B1/ja
Publication of JPWO2022168503A1 publication Critical patent/JPWO2022168503A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B5/00Making pig-iron in the blast furnace
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B7/00Blast furnaces
    • C21B7/24Test rods or other checking devices
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21BMANUFACTURE OF IRON OR STEEL
    • C21B5/00Making pig-iron in the blast furnace
    • C21B5/006Automatically controlling the process
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D21/00Arrangements of monitoring devices; Arrangements of safety devices
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D21/00Arrangements of monitoring devices; Arrangements of safety devices
    • F27D21/0028Devices for monitoring the level of the melt
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D21/00Arrangements of monitoring devices; Arrangements of safety devices
    • F27D21/02Observation or illuminating devices
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27BFURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS IN GENERAL; OPEN SINTERING OR LIKE APPARATUS
    • F27B1/00Shaft or like vertical or substantially vertical furnaces
    • F27B1/10Details, accessories, or equipment peculiar to furnaces of these types
    • F27B1/28Arrangements of monitoring devices, of indicators, of alarm devices
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D19/00Arrangements of controlling devices
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Blast Furnaces (AREA)
  • Manufacture Of Iron (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Abstract

ボッシュ部を有する炉体と、前記炉体の炉下部に熱風を吹込む複数の羽口とを有する溶鉱炉における溶融物高さの検出方法であって、羽口前圧力に対する前記ボッシュ部内の圧力損失の増加速度と溶融物の高さとの対応関係を用いて、前記溶鉱炉の炉底部に貯留する溶融物の高さを検出する。

Description

本発明は、溶鉱炉における炉底部の溶融物の高さを検出する、溶融物高さの検出方法および溶鉱炉の操業方法に関する。
ガスを吹込むための羽口を有する溶鉱炉の1つに高炉がある。高炉は、鉄分を多く含む鉱石とコークスとを炉頂から装入し、空気や純酸素などの混合ガスを炉下部から吹込むことで製銑を行う溶鉱炉である。高炉底部には、上記方法で生成された溶銑滓が貯留しており、一定周期で出銑孔と呼ばれる穴から排銑滓される。以上のような高炉を用いた銑鉄の製造を行う際、計画された銑鉄の生産量を達成するべく、高炉をトラブル無く安定して操業することが求められる。
しかしながら、出銑孔を空ける設備の故障や炉内溶銑滓の流動性悪化などが原因で、溶銑滓が高炉底部に過剰に貯留することがある。すると、ガス通気性の悪化や溶滓による羽口閉塞が起こり、最悪の場合、生産停止になる。このようなトラブルを避けるために、溶鉱炉の操業において、溶鉱炉の炉底部に貯留する溶融物の高さを把握することが好ましい。
溶鉱炉の炉底部に貯留される溶融物高さの計測を目的とした技術は存在する。例えば、特許文献1には、炉下部に3本の棒状の電極を差し込み、これらの電極に電圧を印加し流れる電流を計測することで、溶融物の高さを把握することが開示されている。また、特許文献2には、炉下部送風圧力とシャフト下部圧力との差をボッシュガス量の変動値で除した値から炉内空隙率と溶融物の高さとが計測できることが開示されている。これら、特許文献1、特許文献2に開示された技術は、どちらも溶鉱炉の炉底部に貯留される溶融物高さを計測する技術である。
特開2011-158206号公報 特開昭51-27809号公報
羽田野道春、他2名、「装入方法、炉体形状および湯面形状の高炉内ガス流れに及ぼす影響」、鉄と鋼、第63年(1977)、第2号、P217‐226 飯田正和、他2名、「高炉からの溶融物排出速度の解析」、鉄と鋼、Vol.95(2009)、No.4、P331-339 柏原佑介、他4名、「未消失混合小塊コークスが高炉下部通気性におよぼす影響」、鉄と鋼、Vоl.102(2016)、No.12、P661-668
しかしながら、特許文献1に開示された方法で溶融物高さを計測するには、炉内に電圧を発生させるための棒状の電極、電圧発生装置、電圧によって生じる電流を計測するための電流検出装置およびこれらを接続するケーブルが必要になる。このため、特許文献1に開示された方法は、これら設備の追加によって銑鉄の製造コストが高くなる、という課題があった。
特許文献2に開示された方法では、炉下部送風圧力とシャフト下部圧力との差をボッシュガス量の変動値で除した値から炉内空隙率と溶融物の高さを計測している。しかしながら、炉下部送風圧力およびシャフト下部圧力は、炉内粒子の粒径や粒度分布により大きく変化する。さらに、炉下部送風圧力とシャフト下部圧力との差と、ボッシュガス量の変化量とから求めている炉内空隙率も、炉内粒子の粒径や、粒度分布による炉内圧力により大きく変化する。
このように、炉下部送風圧力、シャフト下部圧力および炉内空隙率が、炉内粒子の粒径や粒度により大きな影響を受ける所、特許文献2では、炉内粒子の粒径や粒度の影響を考慮していない。このため、特許文献2に開示された方法では、溶鉱炉の炉底部に貯留される溶融物の高さを正しく把握できない、という課題があった。本発明は、このような従来技術の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、銑鉄の製造コストアップを抑制しつつ、溶融物の高さを高い精度で把握できる溶融物高さの検出方法および検出された溶融物高さを用いる溶鉱炉の操業方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
(1)ボッシュ部を有する炉体と、前記炉体の炉下部に熱風を吹込む複数の羽口とを有する溶鉱炉における溶融物高さの検出方法であって、羽口前圧力に対する前記ボッシュ部内の圧力損失の増加速度と溶融物の高さとの対応関係を用いて、前記溶鉱炉の炉底部に貯留する溶融物の高さを検出する、溶融物高さの検出方法。
(2)(1)に記載の溶融物高さの検出方法で検出された溶融物の高さが予め定められた閾値を超えた場合に、前記溶融物の製造速度を減少させる操業アクションおよび前記溶融物の排出速度を増加させる操業アクションのうち少なくとも1つを実施する、溶鉱炉の操業方法。
羽口前圧力に対するボッシュ部内の圧力損失の増加速度と溶融物の高さとの対応関係は、原料の粒径、空隙率およびボッシュガス量に関わらず一定となる。このため、当該対応関係を用いた本発明に係る溶融物高さの検出方法を実施することで、銑鉄の製造コストアップを抑制しつつ、高い精度で溶融物の高さを検出できる。
高炉10の断面模式図である。 溶融物高さと圧力損失との関係を示すグラフである。 圧力損失の増加速度と溶融物高さとの関係を示すグラフである。
本発明を発明の実施形態を通じて説明する。本実施形態では、溶鉱炉として高炉を用い、当該高炉における溶融物高さの検出方法の実施形態を説明する。但し、本発明に係る溶融物高さの検出方法は、高炉に限らず、炉体の下方に複数の羽口を有し、ボッシュ部を有する溶鉱炉であれば適用できる。
図1(a)は高炉10の断面模式図である。図1(b)は図1(a)のA部の拡大図である。高炉10は、炉本体20と、圧力センサ12と、複数の温度センサ14を有する。炉本体20は、シャフト部22、ベリー部24、ボッシュ部26およびハース部28から構成される有底の筒形状の炉体である。圧力センサ12は、ボッシュ部26の上端に設けられる。また、複数の温度センサ14は、ボッシュ部26の高さ方向が異なる位置に複数設けられる。
また、ハース部28には、高温の熱風を高炉内に吹込む羽口16が高炉の周方向に複数設けられている。羽口16の本数は、例えば、40本である。さらに、ハース部28には、溶銑32および溶滓34を出銑する出銑孔18が高炉の周方向に複数設けられている。出銑孔18の本数は、例えば、4本である。
このような高炉10では、高炉10の炉頂から鉱石とコークスとが高炉内に交互かつ層状に装入され、鉱石層36およびコークス層38を形成させるとともに、高炉の炉下部に設けられた羽口16から熱風と、微粉炭等の還元材が吹込まれて溶銑32が製造される。製造された溶銑32および溶銑32の製造の際に副生される溶滓34は、炉底部に貯留され、所定の周期で出銑孔18から出銑される。本実施形態では、溶銑32および溶滓34を合せて溶融物30と記載する。
このような高炉操業において、炉底部に貯留される溶融物30が過剰に貯留すると、ガスの通気性の悪化や、溶滓34による羽口16の閉塞の問題が発生する。したがって、このような問題の発生を抑制するためには、より高い精度で炉底部に貯留される溶融物30の高さ(図1のh)を検出することが好ましい。
高炉10の炉底部に貯留される溶融物30の高さが高くなると、溶融物30の液面からボッシュ部26までの容積が減少するので、羽口16から熱風が吹込まれた直後の羽口前圧力に対するボッシュ部内圧の圧力損失が変化する。そこで、当該圧力損失と溶融物30の高さとの関係を把握するべく、圧力損失と溶融物30の高さとの関係を確認した。
図2は、溶融物高さと圧力損失との関係を示すグラフである。図2において、横軸は溶融物高さ(m)であり、羽口16の高さを基準(0.0m)とする高さである。縦軸は圧力損失(kPa/m)であり、羽口前圧力P2に対するボッシュ部26の上端の内圧P1の圧力損失であり、図1(b)に示すように、羽口16から圧力センサ12までの高さをLとすると、当該圧力損失は(P2-P1)/Lで算出される。
圧力損失および溶融物高さは、高炉下部の2次元ガス流れ数値モデルを用いたシミュレーションにより求めた。具体的には、非特許文献1に記載されている高炉炉下部のガス流れ解析と溶融物の液面形状解析とを所定の収束条件(解析により求められた液面形状と、1つ前の解析において求められた液面形状との相対誤差が0.001%以下)を満足するまで繰り返し実施し、当該収束条件を満足する溶融物の液面形状と、高炉炉下部の圧力分布とを求めた。この圧力分布から圧力損失を算出し、溶融物の液面形状から溶融物高さを算出した。
高炉炉下部のガス流れ解析は、非特許文献1に記載されている下記(1)~(3)式を用いて実施した。下記(1)式は、高炉の充填層内のガスの運動方程式から導かれる式である。下記(2)式は、ガスの状態方程式から導かれる式であり、下記(3)式は、ガスの状態方程式から導かれる式である。
Figure 0007074274000001
Figure 0007074274000002
Figure 0007074274000003
上記(1)~(3)式を解く際には、まず、円筒座標(r、z)を用いて数式(2)を満足する流れ関数ψを定義し、上記(1)、(3)式を解くことにより流れ関数ψの分布を求めた。そして、この流れ関数ψの分布から、炉内のガス速度ベクトルおよびガス圧力分布を算出した。
溶融物の液面形状解析は、同じく非特許文献1に記載されている下記(4)式を用いて実施した。下記(4)式は、溶融物の液面形状から導かれる式であり、(4)式はガス流れ解析に対して境界条件として与えられる。また、下記表1は、下記(1)~(4)式における各変数の算出方法や測定方法を示す。
Figure 0007074274000004
Figure 0007074274000005
Figure 0007074274000006
上記(5)式において、μ(T)は平均炉内温度における粘度(Pa・s)である。
ガス密度の算出に用いるボッシュガス量は下記(6)式で算出できる。
Figure 0007074274000007
上記(6)式において、Vboshはボッシュガス量(Nm/min)であり、BVは羽口16からの送風量(Nm/min)である。
平均炉内圧力としては、圧力センサ12で測定される圧力値(P1)を用いてよい。また、平均炉内温度は、複数の温度センサ14で測定される温度の平均値を用いてよい。これらの値と下記(7)式を用いて補正後のガス密度ρが算出される。
Figure 0007074274000008
上記(7)式において、ρは補正後のガス密度(kg/m)であり、Vboshはボッシュガス量(Nm/min)であり、Pは圧力(Pa)であり、Tは温度(K)である。(7)式の定数について説明すると、28はボッシュガスの分子量(N:CO=79:42)であり、101325は標準状態の気圧(Pa)、273は標準状態の温度(K)である。
炉内空隙率は、例えば、溶融物の高さを検出する高炉において、図1(b)に示したP1、P2、L等の値をErgun式(充填層空隙を流れるガスの流れ式)に代入して算出できる。また、非特許文献2に記載された空隙率値を用いてもよい。また、溶融物密度(kg/m)は、例えば、出銑孔18から出銑された溶滓34を空冷して当該密度の密度を測定してもよい。コークス粒子径には、炉頂から装入されるコークスの平均粒径の実測値を用いてもよく、当該実測値を非特許文献3に記載されているように、高炉の高さで補正した値を用いてもよい。
また、上記ガス流れ解析および液面形状解析を、基本条件に対して原料の粒径、空隙率またはボッシュガス量を変えて実施し、それぞれの条件における圧力損失と溶融物30の高さとの関係を求めた。なお、図2において、低空隙率は、基本条件に対して空隙率を低くした条件であり、高空隙率は、基本条件に対して空隙率を高めた条件であることを示す。同様に、小粒径、小ボッシュガス量は、基本条件に対して粒径を小さく、または、ボッシュガス量を少なくした条件であり、大粒径、大ボッシュガス量は、基本条件に対して粒径を大きく、または、ボッシュガス量を多くした条件である。
図2に示すように、圧力損失と溶融物30の高さとには所定の対応関係があることが確認された。さらに、基本条件に対して空隙率、粒径およびボッシュガス量を変えた所、これらのプロファイルは、基本条件のプロファイルを上方または下方に平行移動させたプロファイルになった。
このように、空隙率、粒径およびボッシュガス量を変えたとしても、そのプロファイルは基本条件のプロファイルを上下方向に平行移動させたプロファイルになったことから、当該プロファイル上の任意の点の接線の傾き、すなわち、任意の溶融物高さにおける圧力損失の増加量と溶融物30の高さとの対応関係を用いて溶融物30の高さを検出すれば、空隙率、粒径およびボッシュガス量の影響を受けずに溶融物30の高さを検出できることがわかる。
上述したように、圧力損失は、(P2-P1)/Lで算出されることから、P2-P1をΔPとすると、任意の溶融物高さにおける圧力損失の増加量は、下記(8)式で表すことができる。なお、(8)式において、hは溶融物30の高さである。
Figure 0007074274000009
一方、溶融物30の高さが時間tと線形的な関係で、ある一定の速度で上昇すると仮定すると下記(9)式が成り立つ。なお、下記(9)式において、a、bは任意の定数である。
Figure 0007074274000010
上記(9)式の両辺を溶融物30の高さhで微分して整理すると、下記(10)式が得られる。
Figure 0007074274000011
上記(10)式を用いると、上記(8)式は下記(11)式のように変形できる。
Figure 0007074274000012
上記(11)式は、任意の溶融物高さにおける圧力損失の増加量を確認することは下記(12)式で算出される圧力損失の増加速度を確認することと同義であることを示している。なお、下記(12)式において、ΔP=P2-P1である。
Figure 0007074274000013
このように、任意の溶融物高さにおける圧力損失の増加量を確認することは上記(12)式で算出される圧力損失の増加速度を確認することと同義であることから、図2に示した任意の溶融物高さにおける圧力損失の増加量に代えて圧力損失の増加速度と溶融物高さとの対応関係を用いたとしても、空隙率、粒径およびボッシュガス量の影響を受けずに溶融物の高さが検出できることがわかる。
次に、圧力損失の増加速度の算出方法について説明する。ボッシュ部26の内圧には、ボッシュ部26の上端に設けられる圧力センサ12によって測定される圧力値P1を用いる。羽口前圧力には、上述した(1)~(3)式を用いた高炉炉下部のガス流れ解析によって炉内のガス速度ベクトルおよびガス圧力分布を算出し、このガス圧力分布から求められる羽口前圧力値P2を用いる。
そして、時刻t1および時刻t2におけるボッシュ部26の内圧P1、羽口前圧力P2、羽口16から圧力センサ12までの高さLおよび上記(12)式を用いて、羽口前圧力に対するボッシュ部26の内圧の圧力損失の増加速度が求められる。
次に、圧力損失の増加速度と溶融物高さとの対応関係の求め方について説明する。図3は、圧力損失の増加速度と溶融物高さとの関係を示すグラフである。図3の横軸は溶融物の高さ(m)であり、羽口高さを基準(0.0m)とした溶融物高さである。図3の縦軸は、圧力損失の増加速度(kPa/(m×min))である。
図3に示したグラフは、内容積5000mの高炉を用いて、操業トラブルが発生していない時期の操業パラメータを用いて作成した。高炉の炉底部に貯留する溶融物の上昇速度は、単位時間当たりの溶銑生成量(出銑比:2)を高炉の炉床有効底面積で除することで算出した。ここで、炉床有効底面積とは、炉床底面積に空隙率を乗じた値である。
溶融物の高さの初期位置を羽口高さから4.0m下方とし、溶融物の高さが0.5m高くなるごとに圧力損失をそれぞれ算出した。そして、溶融物の高さが-4.0mの位置からそれぞれの高さになるまでに要した時間と、その時の圧力損失の値とから圧力損失の増加速度を算出した。これにより、圧力損失の増加速度と溶融物の高さ(m)との対応関係となる図3に示すプロファイルが得られる。
本実施形態に係る溶融物高さの検出方法では、予め、図3に示した圧力損失の増加速度と溶融物の高さとの対応関係を把握しておく。そして、溶融物高さを検出する場合には、時刻t1および時刻t2におけるボッシュ部の内圧および羽口前圧力を求め、これら値とLと上記(12)式を用いて圧力損失の増加速度を求め、当該増加速度と上記対応関係とを用いて高炉の炉底部に貯留する溶融物の高さを検出する。図3に示した例において、圧力損失の増加速度が0.15(kPa/(m×min))と算出された場合には、溶融物は羽口の高さから-1.0mの位置まで貯留されていると検出される。
上述したように、圧力損失の増加速度と溶融物の高さとの対応関係は、空隙率、粒径およびボッシュガス量の影響を受けない。このため、圧力損失の増加速度と溶融物の高さとの対応関係を用いて溶融物の高さを検出する本実施形態に係る溶融物高さの検出方法は、従来技術よりも高い精度で炉底部に貯留する溶融物の高さを検出できる方法であるといえる。さらに、電極等の設備を用いずに溶融物の高さを検出できることから、本実施形態に係る溶融物高さの検出方法は、銑鉄の製造コストアップを抑制しつつ高い精度で溶融物の高さを検出できる方法となる。
また、上述した溶融物高さの検出方法で検出された溶融物の高さが、予め設定された閾値を超えた場合に、溶融物の製造速度を減少させる操業アクションを実施することが好ましい。これにより、溶融物が高炉底部に過剰に貯留されることが回避され、ガス通気性の悪化や溶滓による羽口閉塞といったトラブルの発生を回避できる。溶融物の製造速度を減少させるアクションとは、例えば、羽口16からの送風量の低減である。溶融物の製造速度を減少させる操業アクションを実施することに代えて、または、溶融物の製造速度を減少させる操業アクションとともに溶融物の排出速度を増加させる操業アクションを実施してもよい。これにより、溶融物が高炉底部に過剰に貯留されることが回避され、ガス通気性の悪化や溶滓による羽口閉塞といったトラブルの発生を回避できる。
本実施形態では、圧力センサ12をボッシュ部26の上端に設けた例を示したが、これに限らない。圧力センサ12は、ボッシュ部26の上端に限らず、ボッシュ部26の範囲内であれば何れの位置に設けてもよい。
10 高炉
12 圧力センサ
14 温度センサ
16 羽口
18 出銑孔
20 炉本体
22 シャフト部
24 ベリー部
26 ボッシュ部
28 ハース部
30 溶融物
32 溶銑
34 溶滓
36 鉱石層
38 コークス層

Claims (2)

  1. ボッシュ部を有する炉体と、前記炉体の炉下部に熱風を吹込む複数の羽口とを有する溶鉱炉における溶融物高さの検出方法であって、
    羽口前圧力に対する前記ボッシュ部内の圧力損失の増加速度と溶融物の高さとの対応関係を用いて、前記溶鉱炉の炉底部に貯留する溶融物の高さを検出する、溶融物高さの検出方法。
  2. 請求項1に記載の溶融物高さの検出方法で検出された溶融物の高さが予め定められた閾値を超えた場合に、
    前記溶融物の製造速度を減少させる操業アクションおよび前記溶融物の排出速度を増加させる操業アクションのうち少なくとも1つを実施する、溶鉱炉の操業方法。

JP2022514573A 2021-02-03 2021-12-27 溶融物高さの検出方法および溶鉱炉の操業方法 Active JP7074274B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021015650 2021-02-03
JP2021015650 2021-02-03
PCT/JP2021/048673 WO2022168503A1 (ja) 2021-02-03 2021-12-27 溶融物高さの検出方法および溶鉱炉の操業方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7074274B1 true JP7074274B1 (ja) 2022-05-24
JPWO2022168503A1 JPWO2022168503A1 (ja) 2022-08-11

Family

ID=81731764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022514573A Active JP7074274B1 (ja) 2021-02-03 2021-12-27 溶融物高さの検出方法および溶鉱炉の操業方法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP4265742A1 (ja)
JP (1) JP7074274B1 (ja)
KR (1) KR20230124064A (ja)
CN (1) CN116761900A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4983476A (ja) * 1972-12-14 1974-08-10
JP2010138437A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Jfe Steel Corp 竪型炉内の溶融物レベルの計測方法およびその装置
JP4983476B2 (ja) 2007-08-17 2012-07-25 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置および現像装置
JP2017160498A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 株式会社神戸製鋼所 竪型炉における溶融物レベルの推定方法、及びその推定装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5127809A (en) 1974-08-31 1976-03-09 Sumitomo Metal Ind Yosensaireberu no sokuteiho
JP5353740B2 (ja) 2010-02-02 2013-11-27 Jfeスチール株式会社 溶融物レベル計測装置および溶融物レベル計測方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4983476A (ja) * 1972-12-14 1974-08-10
JP4983476B2 (ja) 2007-08-17 2012-07-25 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置および現像装置
JP2010138437A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Jfe Steel Corp 竪型炉内の溶融物レベルの計測方法およびその装置
JP2017160498A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 株式会社神戸製鋼所 竪型炉における溶融物レベルの推定方法、及びその推定装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP4265742A1 (en) 2023-10-25
KR20230124064A (ko) 2023-08-24
JPWO2022168503A1 (ja) 2022-08-11
CN116761900A (zh) 2023-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6602238B2 (ja) 竪型炉における溶融物レベルの推定方法
JP7074274B1 (ja) 溶融物高さの検出方法および溶鉱炉の操業方法
WO2022168503A1 (ja) 溶融物高さの検出方法および溶鉱炉の操業方法
JP2015086461A (ja) 高炉操業方法
JP6311482B2 (ja) 高炉塊状帯のガス流速および還元負荷の推定方法
CN107656900B (zh) 一种确定高炉布料过程中不同料线补偿角的方法
KR101412403B1 (ko) 고로의 장입물 강하 판단 방법
CN104537177B (zh) 一种高炉内软熔带软化面位置的确定方法及装置
JP7272509B2 (ja) 溶銑滓高さ検出方法および溶銑滓高さ検出装置
JP5560726B2 (ja) 高炉の吹卸し操業方法
US8192521B2 (en) Method of suppressing slag foaming in continuous melting furnace
JP7111277B1 (ja) 溶融物の液面高さの検出方法および検出装置、ならびに竪型炉の操業方法
JP5277636B2 (ja) 竪型炉の操業方法
JP7111278B1 (ja) 溶融物の残留量検出方法および検出装置、ならびに竪型炉の操業方法
WO2022168557A1 (ja) 液体の液面高さの検出方法および検出装置、溶融物の液面高さの検出方法および検出装置、ならびに竪型炉の操業方法
KR101167469B1 (ko) 고로의 취발 현상 예측 방법
KR101277237B1 (ko) 노내 중심류 판단방법 및 그 판단장치
WO2022168556A1 (ja) 液体の残留量検出方法および検出装置、溶融物の残留量検出方法および検出装置、ならびに竪型炉の操業方法
KR20000028284A (ko) 용광로 내부의 통기성 판단방법
KR20040083637A (ko) 고로 화입이후 안정적인 초기 풍량확보를 위한 장입물충진방법
JP2000008105A (ja) 高炉炉頂装入物の分布制御方法
JP6458807B2 (ja) 高炉への原料装入方法
KR101185214B1 (ko) 고로의 취발 현상 예측 방법
JP2006342382A (ja) 高炉下部通気性評価方法及び高炉操業方法
JP2931497B2 (ja) 高炉の操業方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220315

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7074274

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150