JP7073882B2 - 積層フィルム - Google Patents
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Description
(1) 基材フィルムの少なくとも片面に被覆層を有し、前記被覆層はメラミン樹脂を含む高分子樹脂組成物からなり、かつ前記被覆層の表面粗さが0.40nm以上0.60nm以下、付着量が0.02g/m2以上0.20g/m2以下であることを特徴とする金属蒸着用積層フィルム。
(2) 前記被覆層はさらにウレタン樹脂を含有することを特徴とする、(1)に記載の金属蒸着用積層フィルム。
(3) 前記被覆層がウレタン樹脂を80~90質量%、及びメラミン樹脂を10~20質量%含有していることを特徴とする(1)又は(2)のいずれかに記載の金属蒸着用積層フィルム。
(4) 前記(1)~(3)のいずれかに記載の金属蒸着用積層フィルムの被覆層上に金属蒸着層が積層されてなるガスバリア性金属蒸着積層フィルム。
(5) 前記金属蒸着層がアルミニウムの層であることを特徴とする(4)に記載のガスバリア性金属蒸着積層フィルム。
本発明で用いる基材フィルムとしては、例えば、プラスチックを溶融押出しし、必要に応じ、長手方向および/または幅方向に延伸、冷却、熱固定を施したフィルム(1軸延伸フィルムまたは2軸延伸フィルム)を用いることができる。プラスチックとしては、ナイロン4・6、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン12等に代表されるポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレート等に代表されるポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等に代表されるポリオレフィン;のほか、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリ乳酸等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、寸法安定性の点でポリエチレンテレフタレートあるいはポリエチレンテレフタレートに他の成分を共重合した共重合体が好ましく、特に、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
また基材フィルムには、本発明の目的を損なわない限りにおいて、コロナ放電処理、グロー放電、火炎処理、表面粗面化処理等の表面処理が施されていてもよく、また、公知のアンカーコート処理、印刷、装飾等が施されてもよい。
このような基材フィルムの少なくと片面に、特定の被覆層が積層される。この被覆層は後述する金属蒸着層との密着性を向上させるため設けるものである。
本発明の積層フィルムは、被覆層上に金属蒸着層が積層される。
実施例および比較例で得られた各積層フィルムの金属蒸着層側に、ウレタン系2液硬化型接着剤(東洋モートン社製「(登録商標)TM569」と「(登録商標)cat10L」とを8.4:1(重量比)の割合で配合)を用いて、ヒートシール性樹脂層として厚さ40μmの無延伸ポリエチレンフィルム(東洋紡社製「(登録商標)L4102」)をドライラミネート法により貼り合わせ、40℃で2日間エージングを施すことによって、評価用のラミネートガスバリア性積層体(以下「ラミネート積層体」と称することもある)を得た。
得られた積層フィルム単体に対して、JIS-K7126-2の電解センサー法(付属書A)に準じて、酸素透過度測定装置(MOCON社製「OX-TRAN 2/20」)を用い、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で、常態での酸素透過度を測定した。なお、酸素透過度の測定は、被覆層を積層していない基材フィルム側から被覆層側に酸素が透過する方向で行った。
上記(1)で作製したラミネート積層体に対して、幅15mm、長さ200mmに切り出して試験片とし、温度23℃、相対湿度65%の条件下で、テンシロン万能材料試験機(東洋ボールドウイン社製「テンシロンUMT-II-500型」)を用いてラミネート強度を測定した。ラミネート強度は、引張速度を200mm/分とし、剥離角度90度で剥離させたときの強度とした。
被覆層の算術平均粗さの測定は、走査型プローブ顕微鏡(SPM)(株式会社島津製作所製「SPM9700」)を使用して(カンチレバー:オリンパス社から提供されるOMCL―AC200TSを使用、観察モード:位相モード)実施した。詳しくは、被覆層表面の視野角2μm四方においてSPM画像を得た。得られた画像において、SPM付属のソフトウエアの機能である傾き補正を使用し、X方向・Y方向・Z方向の傾き補正を行った後、算術平均粗さの値を算出した。
被覆層の付着量の測定は、基材フィルム上に被覆層を積層した段階で得られた積層フィルムを試料とし、この試料から100mm×100mmの試験片を切り出し、水による被覆層の拭き取りを行い、拭き取り前後のフィルムの質量変化から被覆層の付着量を算出した。
[ウレタン樹脂(A)]
ウレタン樹脂として、市販のポリエステルウレタン樹脂のディスパージョン(DIC社製「(登録商標)AP-201」;固形分23%)を用意した。
ウレタン樹脂として、市販のポリエステルウレタン樹脂のディスパージョン(三井化学社製「タケラック(商標登録)W605」;固形分30%)を用意した。
ウレタン樹脂として、市販のメタキシリレン基含有ウレタン樹脂のディスパージョン(三井化学社製「タケラック(登録商標)WPB341」;固形分30%)を用意した。
メラミン系架橋剤(メラミン樹脂)として、市販のDIC社製ヘキサメトキシメチロール型メラミン「ベッカミン(登録商標)J-101」;固形分71%を用意した。
オキサゾリン系架橋剤として、市販の日本触媒社製「エポクロス(登録商標)WS300」;固形分20%を用意した。
反応触媒として、市販のDIC社製p-トルエンスルホン酸系の酸性硬化触媒「(登録商標)catPTS」;固形分100%を用意した。
(1)被覆層に用いる塗工液の調整
下記の配合比率で各材料を混合し、塗布液(被覆層用樹脂組成物)を作成した。なお、得られた塗布液中のウレタン樹脂(A)、メラミン架橋剤(D)、反応触媒(F)の固形分換算の質量比は表1に示す通りである。
水 66.88%
イソプロパノール 25.00%
ウレタン樹脂 (A) 7.84%
メラミン架橋剤 (D) 0.28%
反応触媒 (F) 0.01%
極限粘度0.62dl/g(30℃、フェノール/テトラクロロエタン=60/40)、シリカ粒子を90ppm含有したポリエチレンテレフタレート樹脂を予備結晶化後、本乾燥し、Tダイを有する押出し機を用いて280℃で押出し、表面温度40℃のドラム上で急冷固化して無定形シートを得た。次に得られたシートを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に100℃で4.0倍延伸を行った。そして、得られた一軸延伸フィルムの片面に、上記塗工液1をファウンテンバーコート法によりコートした。乾燥しつつテンターに導き、100℃で予熱、120℃で4.0倍横方向に延伸し、6%の横方向の弛緩を行いながら225℃で熱処理を行い、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルムに被覆層が形成された積層フィルムを得た。
次に、上記(2)で得られた積層フィルムの被覆層面に、金属薄膜層として、アルミニウムを抵抗加熱蒸着法で形成した。また金属薄膜層(アルミニウム薄膜層)の膜厚は50nmであった。
以上のようにして、基材フィルムの上に被覆層/金属薄膜層を備えた積層フィルムを作製した。得られた積層フィルムについて、上記の通り、酸素透過度、ラミネート強度を評価した。また、金属薄膜層蒸着前の被覆層について、上記の通り、表面粗さ、付着量を評価した。結果を表1に示す。
被覆層形成用の塗工液を調製するにあたり、ウレタン樹脂及び架橋剤の配合量、付着量および種類を表1に示す通りとなるよう変更したこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、酸素透過度、ラミネート強度、表面粗さを評価した。結果を表1に示す。
Claims (3)
- 無機粒子又は有機粒子を0.01質量%以上1.00質量%以下含有する基材フィルムの少なくとも片面に被覆層を有し、前記被覆層はウレタン樹脂を80~90質量%、及びメラミン樹脂を10~20質量%含有する高分子樹脂組成物からなり、前記メラミン樹脂は、ヘキサメチロールメラミン、トリスメトキシメチルメラミン、又はヘキサキスメトキシメラミンのいずれかを含み、かつ前記被覆層の表面粗さが0.40nm以上0.60nm以下、付着量が0.02g/m2以上0.20g/m2以下であり、前記被覆層表面は金属蒸着面であることを特徴とする金属蒸着用積層フィルム。
- 請求項1に記載の金属蒸着用積層フィルムの被覆層上に金属蒸着層が積層されてなるガスバリア性金属蒸着積層フィルム。
- 前記金属蒸着層がアルミニウムの層であることを特徴とする請求項2に記載のガスバリア性金属蒸着積層フィルム。
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