JP7072017B2 - 保持器及び円すいころ軸受 - Google Patents

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この発明は、円すいころを収めるポケットが形成された保持器、およびその保持器を備える円すいころ軸受に関する。
円すいころ軸受においては、回転中、円すいころが転動する等により、軸受内を通る油の攪拌が抵抗となり、軸受の回転トルクを増大させる懸念がある。また、保持器の柱部は、ポケットに収められた円すいころと周方向に接触する案内面をもつため、円すいころと案内面との間の油のせん断トルクも抵抗となり、これも軸受の回転トルクを増大させる懸念がある。従来、軸受の回転トルクを低減するため、保持器形状の工夫が行われている。
例えば、保持器の内径と、内輪の小つばとの間の径方向隙間を小さく設定することにより、軸受内に流入する油の量を低減させ、油の攪拌抵抗を低減させることが行われている。また、保持器の小径側の環状部に切欠き状の凹面を形成することにより、保持器と内輪との間から保持器に対して内輪側に流入した油を早期に外輪側へ流出させるようにして、油の攪拌抵抗を低減させることも行われている。また、柱部の案内面と柱部の軸方向一端間及び案内面と柱部の軸方向他端間のそれぞれに切欠き状の凹面を形成することにより、円すいころと柱部との油のせん断抵抗を低減させることも行われている(特許文献1)。
他にも、柱部の案内面を、円すいころの中心軸に直角な平面上で当該円すいころの平均直径の5%以上20%以下の長さをもったテーパ状にすることにより、油膜形成範囲を狭くし、円すいころと柱部との油のせん断抵抗を低減させることが行われている(特許文献2)。
一方、更なる重荷重に耐えられるように円すいころの転動面の端における応力集中を緩和するため、転動面にクラウニングを採用することが行われている。特に、対数なりの大きなクラウニングを採用し、軌道の母線形状をストレート又は中凸状のクラウニングを採用した組合せは、軸受機能上及び加工コスト面で有利である。また、対数クラウニングを採用する場合、母線を直線状としてころ全長の中央部に形成された転動面中央部を採用し、転動面中央部の端から次第に縮径するようにクラウニング部を形成することも行われている。この場合、対数クラウニング部の各部ドロップ量を測定する際、基準となる位置が母線を直線状とした転動面中央部になるので、安定した品質管理が可能となる(特許文献3)。
特許第4949652号公報 特開2007-24170号公報 特許第5334665号公報
上述のように、特許文献1に開示の凹面や特許文献2に開示の案内面を採用した保持器と、特許文献3に開示の円すいころとを組み合わせた場合、柱部の長さ方向に真っ直ぐな案内面と、母線を直線状としてころ全長の中央部に形成された転動面中央部とが周方向に接触することになり、案内面と円すいころとの接触長さが、母線を円弧状とした一般的なクラウニング形状の円すいころを採用した場合に比して大きくなる。このため、軸受の回
転トルクを低減する効果が損なわれる問題がある。
上述の背景に鑑み、この発明が解決しようとする課題は、母線を直線状としてころ全長の中央部に形成された転動面中央部を有する円すいころと組み合わせた場合に、軸受の回転トルクを低減する効果を発揮可能な保持器にすることである。
上記の課題を達成する第1の発明は、円すいころを収めるポケットが形成された保持器において、周方向に隣り合う前記ポケット間を分離する複数の柱部と、前記複数の柱部の軸方向一端に連続している第1環状部と、前記第1環状部の外径よりも大きな外径で前記複数の柱部の軸方向一端と反対の軸方向他端に連続している第2環状部とを備えており、前記柱部が、前記円すいころと周方向に接触する案内面と、前記案内面と前記柱部の軸方向一端との間で前記案内面から周方向に凹んだ切欠き状に形成された第1凹面と、前記案内面と前記柱部の軸方向他端との間で前記案内面から周方向に凹んだ切欠き状に形成された第2凹面とを有しており、前記案内面が、前記円すいころのころ長さ方向に滑らかな中凸状に形成されており、前記円すいころが、母線を直線状としてころ全長の中央部に形成された転動面中央部と、前記転動面中央部の端から次第に縮径するように形成されたクラウニング部とを有しており、前記案内面のうち、前記転動面中央部に向かって最大の凸量をもった部分が、前記転動面中央部に比してころ長さ方向に短く形成されている構成を採用したものである。
また、上記の課題を達成する第2の発明は、円すいころを収めるポケットが形成された保持器において、周方向に隣り合う前記ポケット間を分離する複数の柱部と、前記複数の柱部の軸方向一端に連続している第1環状部と、前記第1環状部の外径よりも大きな外径で前記複数の柱部の軸方向一端と反対の軸方向他端に連続している第2環状部とを備えており、前記柱部が、前記円すいころと周方向に接触する案内面を有しており、前記第1環状部が、前記円すいころに軸方向に接触するポケット端面と、前記ポケット端面から軸方向に凹んだ切欠き状に形成された第3凹面とを有しており、前記第3凹面が、周方向に隣り合う前記柱部間の周方向中央部に配置されており、前記案内面が、前記円すいころのころ長さ方向に滑らかな中凸状に形成されており、前記円すいころが、母線を直線状としてころ全長の中央部に形成された転動面中央部と、前記転動面中央部の端から次第に縮径するように形成されたクラウニング部とを有しており、前記案内面のうち、前記転動面中央部に向かって最大の凸量をもった部分が、前記転動面中央部に比してころ長さ方向に短く形成されている構成を採用したものである。
また、上記の課題を達成する第3の発明は、円すいころを収めるポケットが形成された保持器において、周方向に隣り合う前記ポケット間を分離する複数の柱部と、前記複数の柱部の軸方向一端に連続している第1環状部と、前記第1環状部の外径よりも大きな外径で前記複数の柱部の軸方向一端と反対の軸方向他端に連続している第2環状部とを備えており、前記柱部が、前記円すいころと周方向に接触する案内面を有しており、前記案内面が、前記円すいころの中心軸に直角な平面上で当該円すいころの平均直径の5%以上20%以下の長さ寸法をもったテーパ状になっており、前記案内面が、前記円すいころのころ長さ方向に滑らかな中凸状に形成されている構成を採用したものである。
上記第1の発明は、柱部の第1凹面の採用により、保持器と内輪との間から保持器に対して内輪側に流入した油を早期に外輪側へ流出させるようにして油の攪拌抵抗を低減させると共に、柱部の第1凹面及び第2凹面の採用により、円すいころと案内面との油のせん断抵抗を低減させることを可能にしつつ、中凸状の案内面の採用により、母線を直線状としてころ全長の中央部に形成された転動面中央部を有する円すいころと組み合わせた場合
に、案内面と円すいころとの接触長さを抑えて、軸受の回転トルクを低減する効果を発揮させることができる。
また、上記第2の発明は、第1環状部の第3凹面の採用により、保持器と内輪との間から保持器に対して内輪側に流入した油を早期に外輪側へ流出させるようにして油の攪拌抵抗を低減させることを可能にしつつ、中凸状の案内面の採用により、母線を直線状としてころ全長の中央部に形成された転動面中央部を有する円すいころと組み合わせた場合に、案内面と円すいころとの接触長さを抑えて、軸受の回転トルクを低減する効果を発揮させることができる。
また、上記第3の発明は、円すいころの中心軸に直角な平面上で当該円すいころの平均直径の5%以上20%以下の長さ寸法をもったテーパ状の案内面の採用により、油膜形成範囲を狭くして円すいころと柱部との油のせん断抵抗を低減させることを可能にしつつ、中凸状の案内面の採用により、母線を直線状としてころ全長の中央部に形成された転動面中央部を有する円すいころと組み合わせた場合でも、案内面と円すいころとの接触長さを抑えて、軸受の回転トルクを低減する効果を発揮させることができる。
この発明の第1実施形態を図2中のI-I線の切断線で示す部分拡大断面図 この発明の第1実施形態を円すいころの中心軸に直角な平面上で示す部分拡大断面図 この発明の第1実施形態を図2中の矢線A方向から示す部分拡大平面図 この発明の第1実施形態をアキシアル平面(軸受中心軸を含む)上で示す部分断面図 図4の円すいころを示す拡大正面図 この発明の第2実施形態を図2と同じ切断線で示す部分拡大断面図 この発明の第3実施形態を図3と同じ方向から示す部分拡大平面図 この発明の第4実施形態を図3と同じ方向から示す部分拡大平面図 この発明の第4実施形態を図2と同じ切断線で示す部分拡大断面図 この発明の第5実施形態を図2と同じ切断線で示す部分拡大断面図 この発明の第6実施形態を図3と同じ方向から示す部分拡大平面図 この発明の実施形態に係る案内面を形成するプレス加工において保持器内径側からポケット抜き加工を実施するときの配置を模式的に例示した図 図12の状態からパンチで打ち抜く様子を示す図 図13の打ち抜き断面付近の拡大図 図13のポケット抜き加工後に保持器内径側から面押し加工を実施するときの配置を模式的に例示した図 図15の状態からパンチで面押しする様子を示す図 図16の打ち抜き断面付近の拡大図 この発明の実施形態に係る案内面を形成するプレス加工において保持器外径側からポケット抜き加工を実施するときの配置を模式的に例示した図 図18の状態からパンチで打ち抜く様子を示す図 図19の打ち抜き断面付近の拡大図 図3に示す第3凹面上をアキシアル平面で切断した断面図 図7中のa-a線の切断面を本図中右端の柱部に示し、図7中のb-b線の切断面を本図中真ん中の柱部に示し、図7中のc-c線の切断面を本図中左端の柱部に示す断面図
以下、この発明に係る第1実施形態を添付の図1~図5に基づいて説明する。第1実施形態に係る円すいころ軸受は、図4に示すように、外周に形成された軌道面11、小つば12及び大つば13を有する内輪10と、内周に形成された軌道面21を有する外輪20
と、円すいころ30を収めるポケット41が形成された保持器40と、を備えている。以下、「周方向」とは、軸受中心軸を中心とした円周方向のことをいう。また、「軸方向」とは、軸受中心軸に沿った方向のことをいう。また、「径方向」とは、軸受中心軸に直角な方向のことをいう。内輪10、外輪20、保持器40の各中心軸は、軸受中心軸に相当する。
円すいころ30は、図5に示すように、転動面31と、小端面32と、転動面31及び小端面32間に形成された小端側面取り33と、大端面34と、転動面31及び大端面34間に形成された大端側面取り35とを有している。転動面31は、軌道面11,21に転がり接触する。小端面32と、図4に示す小つば12との接触により、円すいころ30が内輪10に対して小端側に脱落することが防止される。軸受運転中、大つば13と、図5に示す大端面34とのすべり接触により、円すいころ30が周方向に案内される。
転動面31は、母線を直線状としてころ全長Lrの中央部に形成された転動面中央部31aと、転動面中央部31aの端から次第に縮径するように形成された2か所のクラウニング部31b,31cと、を有している。ここで、ころ全長Lrは、円すいころ30のころ長さ方向に測った全長のことをいい、円すいころ30のころ長さ方向は、転動面31の母線に沿った方向のことをいう。
転動面中央部31aは、円すいころ30のころ全長Lrの1/2以上の長さをもっている。クラウニング部31b,31cの各ドロップ量を測定する際に、基準となる位置である転動面中央部31aの母線が直線状になっていれば、安定した品質管理が可能になる。この目的を達成可能な範囲で転動面中央部31aのころ長さ方向の長さを決定すればよく、転動面中央部31aがころ全長Lrに占める割合は、1/2であっても、1/2未満であってもよい。
クラウニング部31b,31cは、転動面中央部31aの端からころ長さ方向に向かって円すいころ30の平均直径を次第に縮めた転動面領域になっている。クラウニング部31b,31cの母線形状は、転動面31の端での応力集中を緩和するように適宜に定めればよい。図示例のクラウニング部31b,31cは、3つの円弧状R1,R2,R3の母線を繋ぐことにより、全体としては対数なりの母線をもった対数クラウニング部になっている。クラウニング部31b,31cの母線形状は、特許文献3に開示の技術によって設計してもよい。また、クラウニング部31b,31cの母線形状は、単一の円弧状にしてもよい。なお、母線の形状は、幾何学的に厳密な意味で成立していることまでは不要であり、設計上の母線形状に形成する研削及び超仕上げ加工上で有り得る範囲であればよい。
図4に示す保持器40は、鉄系の板材をプレス加工することによって形成された打抜き保持器になっている。打抜き保持器は、生産性が良く低コストなため、自動車用途や産業機械用途の円すいころ軸受に好適である。
図4に示す円すいころ30の中心軸に直角な平面上での保持器40及び円すいころ30の関係を図2に示す。図2の矢線A方向から視た保持器40のポケット41を図3に示す。図2~図4に示すように、保持器40は、周方向に隣り合うポケット41,41間を分離する複数の柱部42と、複数の柱部42の軸方向一端42aに連続している第1環状部43と、第1環状部43の外径よりも大きな外径で複数の柱部42の軸方向一端42aと反対の軸方向他端42bに連続している第2環状部44と、を備えている。なお、図2中の矢線Aは、ポケット41の周方向中央を通り、かつ軸受中心軸を含むアキシアル平面上にある。
ポケット41は、保持器40に対する円すいころ30の自由な移動を許した空所になっ
ており、図3に示すように概ね台形状に形成されている。
図2、図4に示すように、柱部42は、軌道面11,21間に介在する円すいころ30のピッチ円直径よりも大径な領域にあり、内輪10の軌道面11及び小つば12と、円すいころ30と、保持器40の柱部42とで内輪アセンブリが構成されている。
図3に示すように柱部42の軸方向一端42a及び軸方向他端42bは、それぞれ対応の第1環状部43、第2環状部44に連続している柱部42の隅Rの端(変曲点)である。
図2~図4に示すように、柱部42は、円すいころ30と周方向に接触する案内面42cと、案内面42cと柱部42の軸方向一端42aとの間で案内面42cから周方向に凹んだ切欠き状に形成された第1凹面42dと、案内面42cと柱部42の軸方向他端42bとの間で案内面42cから周方向に凹んだ切欠き状に形成された第2凹面42eと、を有している。図2中のI-I線の断面図を図1に示す。なお、I-I線は、柱部42の周方向一方側の案内面42cに設定された円すいころ30との接点における法線と、柱部42の周方向他方側の案内面42cに設定された円すいころ30との接点における法線とに相当している。
図1、図2に示す案内面42cは、円すいころ30のころ長さ方向に滑らかな中凸状に形成されている。案内面42cは、柱部42のうち、少なくとも円すいころ30の転動面中央部31aと周方向に対向し得る範囲に形成されている。この範囲内で案内面42cは、円すいころ30の転動面中央部31aに向かって凸量Dcをもっている。案内面42cのうち、円すいころ30の転動面中央部31aに向かって最大の凸量Dcをもった部分42fは、転動面中央部31aに比してころ長さ方向に大幅に短く形成されている。通常、案内面42cと円すいころ30との接点は、最大の凸量Dcをもった部分42fに位置する。このため、母線を直線状とした転動面中央部31aと案内面42cは、点接触状態のような短い範囲でしか周方向に接触できず、案内面42cと円すいころ30との接触長さを抑えることができる。すなわち、案内面42cと円すいころ30との油のせん断抵抗を抑えて軸受の回転トルクの低減を図ることができる。なお、中凸状は、幾何学的に厳密な意味で滑らかに連続していることまでは不要であり、プレス加工上で有り得る範囲で滑らかな曲面となっていればよい。
最大の凸量Dcは、1μm以上50μm以下であることが好ましい。1μm未満にすると、加工や寸法管理が難しくなる。50μmを超えると、凸量Dcが大き過ぎて円すいころ30と案内面42cとの接触面圧が増大し、油膜形成が悪くなって早期損傷に繋がる可能性がある。接触面圧の増大を抑制するために最大の凸量Dcは、10μm以下に留めることがより好ましい。
図1では、最大の凸量Dcをもった部分42fを柱部42の長さ方向中央に設定した単一Rの中凸状とした案内面42cを例示している。凸量Dcは、案内面42cの一端42gに近い程に小さくなり、一端42gで零になる。案内面42cの一端42gは、第1凹面42dに連続する変曲点になっている。第2凹面42eと案内面42cとの変曲点が案内面42cの他端となっている。
また、案内面42cは、図2の平面上で保持器40の内径に向かって次第に円すいころ30から周方向に離れるテーパ状になっている。また、案内面42cは、図2の平面上で円すいころ30の平均直径の5%以上20%以下の長さ寸法Lcをもったテーパ状になっている。円すいころ30の平均直径は、当該中心軸に直角な平面上での円すいころ30の平面内平均直径に相当する。案内面42cの長さ寸法Lcを前述のように狭くすると、柱
部42と円すいころ30間での油膜形成範囲が狭くなる。このため、円すいころ30と柱部42との油のせん断抵抗が低減させられる。
なお、長さ寸法Lcを円すいころ30の平均直径の5%以上にするのは特許文献2と同様であるが、長さ寸法Lcを20%以下にしている点は、11%未満としている特許文献2と異なる。11%未満から20%以下に範囲を拡大した理由は、11%未満に制限すると、プレス加工上の寸法管理が難しく、加工コストが高騰し得るためである。
図1、図3、図4に示す第1凹面42d,第2凹面42eは、ポケット41の略台形状の略斜辺を規定する案内面42cから周方向に凹んだ切欠きになっているので、円すいころ30の転動面31と接触し得ない。このため、第1凹面42d及び転動面31間の隙間と、第2凹面42e及び転動面31間の隙間は、それぞれ油の流通経路となる。
円すいころ軸受では、基本的に小径側から大径側に油が通過するような油のポンプ作用が発生する。この時、保持器40と内輪10の間に流入した油は攪拌抵抗となる。保持器40と内輪10との間から保持器40に対して内輪10側に流入した油(図4中に太矢線で模式的に示す)は、ポンプ作用で流される際、第1凹面42d及び転動面31間の隙間を流れて早期に外輪20側へ流出する。このため、外輪20側を通る油が多くなり、これに伴って保持器40と内輪10との間を通って大つば13付近まで達する油の量が少なくなり、油の攪拌抵抗が低減させられる。
また、第1凹面42d及び第2凹面42eをもたず、柱部の全長に亘って案内面を形成した場合に比して、第1凹面42d及び第2凹面42eの領域で円すいころ30と柱部42との接触範囲が減らされている。このため、円すいころ30と柱部42との油のせん断トルクが低減させられる。
第1環状部43は、円すいころ30に軸方向に接触するポケット端面43aと、ポケット端面43aから軸方向に凹んだ切欠き状に形成された第3凹面43bと、を有している。
ポケット端面43aは、ポケット41の略台形状の平行な長短二辺のうち、周方向に短い方の辺を規定する壁面になっており、柱部42の軸方向一端42aに周方向に連続している。第3凹面43bは、周方向に隣り合う柱部42,42間の周方向中央部に配置されている。このため、ポケット端面43aを周方向に分断するように凹んだ第3凹面43bと、円すいころ30との軸方向接触は生じ得ず、第3凹面43b及び円すいころ30間の隙間は、油の流通経路となる。保持器40と内輪10との間から保持器40に対して内輪10側に流入した油は、ポンプ作用で流される際、第3凹面43b及び円すいころ30間の隙間を流れて早期に外輪20側へ流出する。このため、外輪20側を通る油が多くなり、油の攪拌抵抗が低減させられる。
図4に示すように、第1環状部43は、小つば12の外径面と径方向に対向しており、その対向端部において第1環状部43の内径(すなわち、保持器40の内径)を規定している。ここで、第1環状部43の内径及び小つば12の外径間の径方向の対向隙間gは、小つば12の外径寸法の2%以下になっている。これにより、保持器40と内輪10との間から軸受内に流入する油の量が抑制され、ひいては油の攪拌抵抗が低減させられる。
第1実施形態は、上述のようなものであり、柱部42の第1凹面42d及び第1環状部43の第3凹面43bを採用したことにより、保持器40と内輪10との間から保持器40に対して内輪10側に流入した油を早期に外輪20側へ流出させて油の攪拌抵抗を低減させると共に、柱部42の第1凹面42d及び第2凹面42eの採用により、円すいころ
30と柱部42との油のせん断抵抗を低減させ、さらに、円すいころ30の中心軸に直角な図2の平面上で円すいころ30の平均直径の5%以上20%以下の長さ寸法Lcをもったテーパ状の案内面42cの採用により、油膜形成範囲を狭くして円すいころ30と柱部42との油のせん断抵抗を低減させることの可能な保持器40となっている。
このように、第1実施形態は、油の攪拌抵抗、せん断抵抗を低減させることの可能な保持器40としつつ、中凸状の案内面42cを採用したことにより、母線を直線状とした転動面中央部31aを有する円すいころ30と組み合わせた場合に、案内面42cと円すいころ30との接触長さを抑えて、第1凹面42d及び第2凹面42e、第3凹面43b、並びに案内面42cの長さ寸法Lcの制限のそれぞれで奏された抵抗低減効果の損失を抑え、軸受の回転トルクを低減する効果を発揮させることができる。
第1実施形態では、案内面42cの中凸状を単一R形状で規定したが、中凸状を複数のR,直線等を適宜に滑らかに繋いだ複合形状で規定してもよい。その一例としての第2実施形態を図6に基づいて説明する。以下、第1実施形態との相違点を述べるに留める。
図6に示す第2実施形態は、柱部50の案内面51を複合R形状とした点で相違したものである。案内面51は、柱部50の長さ方向の中央部で第1の曲面状R1で規定された中央部51aと、中央部51aの端に連続する第2の曲面状R2で規定された残部51b,51bとで構成されている。
中央部51aは、残部51bに比して微小な凸量をもった中高状になっている。中央部51aで与える凸量Dc1は、例えば、1~5μmに設定し、残部51bで与える凸量Dc2は、例えば、5~10μmに設定し、案内面51の全体での凸量(Dc1+Dc2)は、例えば、6~15μmに設定することができる。
中央部51aが案内面51に占める長さ寸法は、案内面51の全長の1/2になっている。また、残部51bが案内面51に占める長さ寸法は、案内面51の全長から中央部51aを除いた残りの半分になっている。
なお、中央部51aは、円すいころの転動面中央部に比してころ長さ方向に十分に短く、図示説明を省略するが、中央部51aをR1に代えて柱部50の長さ方向に沿った直線状で規定することも可能である。この場合でも、案内面全体としては、残部51bの凸量Dc2をもった中凸状になり、残部51bのところで円すいころとの接触長さを抑えることができる。
上述の第1実施形態や第2実施形態の案内面は、柱部に第1凹面及び第2凹面を形成する場合に適合させた形状の例示であって、第3凹面の採否と無関係に採用することができる。例えば、図7に示す第3実施形態は、第3凹面を省略し、ポケット41を規定する壁面から軸方向又は周方向に凹んだ切欠きとして第1凹面42d、第2凹面42eのみを形成した点で相違したものである。第1環状部43’に形成されたポケット端面43a’は、周方向に隣り合う柱部42,42間に亘って連続している。
第3実施形態は、第1実施形態と同様に柱部42の第1凹面42d、第2凹面42e、所定長さ寸法Lcのテーパ状の案内面(図2参照)によって油の攪拌抵抗、せん断抵抗を低減させることを可能にしつつ、中凸状の案内面と円すいころの転動面中央部(図示省略)との接触長さを抑えて、軸受の回転トルクを低減する効果を発揮させることができる。このような第3実施形態は、第1環状部43’の軸方向幅を狭くし、プレス加工で第1環状部43’を切り欠いて第3凹面を形成することが困難な場合に好適である。
また、中凸状の案内面は、第1凹面及び第2凹面の採否と無関係に採用することができる。例えば、図8、図9に示す第4実施形態の保持器60は、ポケット61の周方向両端を規定する柱部62,62から第1凹面及び第2凹面を省略し、ポケット61を規定する壁面から軸方向又は周方向に凹んだ切欠きとして第3凹面のみを形成した点で相違したものである。柱部62には、第1環状部63、第2環状部64に連なる隅R間に亘って直線状で繋がれている。油を早期に外輪側へ逃がすための凹面は、第1環状部63のポケット端面63aから凹んだ第3凹面63bのみとなっている。柱部62の案内面62aは、柱部62の隅Rとの変曲点から始まっている。案内面62aは、凸量Dcの最大値、単一R形状の点で第1実施形態と共通しているが、第1実施形態に比して案内面62aの全長が隅Rまで延長されている。
第4実施形態は、第1実施形態と同様に第1環状部63の第3凹面63b、所定長さ寸法Lcのテーパ状の案内面(図2参照)によって油の攪拌抵抗、せん断抵抗を低減させることを可能にしつつ、中凸状の案内面62aと円すいころの転動面中央部(図示省略)との接触長さを抑えて、軸受の回転トルクを低減する効果を発揮させることができる。このような第4実施形態は、軸受の回転速度条件が早くて保持器60に掛かる力が大きい場合に、柱部60に切欠け状の第1凹面等を形成することを避けて保持器強度の確保を図る場合に好適である。
また、柱部から第1凹面及び第2凹面を省略する場合でも、案内面の中凸状を複数のR,直線等を適宜に滑らかに繋いだ複合形状で規定してもよい。その一例としての第5実施形態を図10に基づいて説明する。
図10に示す第5実施形態は、柱部70から第1凹面及び第2凹面を省略し、隅R間に亘って連続する案内面71を複合R形状とした点で相違したものである。案内面71は、第2実施形態と同様、第1の曲面状R1で規定された中央部71aと、第2の曲面状R2で規定された残部71b,71bとで構成されている。
また、中凸状の案内面は、第1凹面~第3凹面の採否と無関係に採用することができる。例えば、図11に示す第6実施形態は、第4実施形態からさらに第3凹面をも省略し、ポケット61を規定する壁面から軸方向又は周方向に凹んだ切欠きを何も形成していない点で相違している。ポケット端面63a’は、周方向に隣り合う柱部62,62間に亘って連続している。第6実施形態は、第1実施形態と同様に所定長さ寸法Lcのテーパ状の案内面(図2参照)によって油のせん断抵抗を低減させることを可能にしつつ、中凸状の案内面と円すいころの転動面中央部(図示省略)との接触長さを抑えて、軸受の回転トルクを低減する効果を発揮させることができる。このような第6実施形態は、第1環状部63’の軸方向幅を狭くし、プレス加工で第1環状部63’を切り欠いて第3凹面を形成することが困難であって、保持器強度の確保を図る場合に好適である。
上述の各実施形態のような中凸状の案内面を形成するプレス加工は、ワーク周壁部を打ち抜くポケット抜き加工と、柱荒打ち部の打ち抜き断面の形を整える面押し加工とに分けて段階的に実施することができる。なお、ワーク周壁部は、柱部の内径面及び外径面に相当の円すい状に形成されている。ポケット抜き加工で用いる穴抜きパンチは、図2の矢線A方向から視たポケット姿形状の刃をもっている。面押し加工で用いる面押しパンチは、中凸状の案内面形状を転写する押圧面をもっている。
例えば、図12、図13に示すように、ワーク周壁部W1の外径面をダイD1で受けた状態で、ワーク周壁部W1に対して内径側に配置された穴抜きパンチP1を径方向に駆動することにより、ワーク周壁部W1を打ち抜く。そうすると、図14に示すように、概ね柱部の形状をもった柱荒打ち部W2が形成される。柱荒打ち部W2の打ち抜き断面には、
内径側にせん断面Ws1が生じ、この外径側に破断面Ws2が生じる。
柱荒打ち部W2の打ち抜き断面に実施する面押し加工では、図15、図16に示すように、柱荒打ち部W2の外径面をダイD1で受けた状態で、柱荒打ち部W2に対して内径側に配置された面押しパンチP2を径方向に駆動することにより、柱荒打ち部W2の打ち抜き断面が面押しパンチP2に押圧され、これに伴い、図17に示すように、当該打ち抜き断面の破断面Ws2側が周方向に張り出す肉移動が生じ(図中には肉移動による形状変化を二点鎖線で描いた。)、当該打ち抜き断面に中凸状の案内面Ws3が形成される。
ポケット抜き加工では、ワーク周壁部を外径側から打ち抜いてもよい。例えば、図18、図19に示すように、ワーク周壁部W1の内径面をダイD2で受けた状態で、ワーク周壁部W1に対して外径側に配置された穴抜きパンチP3を径方向に駆動することにより、図19に示すように、ワーク周壁部W1を打ち抜く。そうすると、図20に示すように、柱荒打ち部W3が形成される。柱荒打ち部W3の打ち抜き断面には、外径側にせん断面Ws4が生じ、この内径側に破断面Ws5が生じる。ダイD2と穴抜きパンチP3との間のクリアランスを図17例よりも大きく設定しているため、せん断面Ws3に対する破断面Ws5の幅減少量は図17例よりも大きくなる。その後の面押し加工は、図15と同様であるが、柱荒打ち部W3の破断面Ws5を面押しパンチで押圧することになる。
前述の第1凹面~第3凹面は、ポケット抜き加工においてワーク周壁部を余分に打ち抜くことによって形成される。ここで、第1凹面等を採用する場合、穴抜きパンチで打ち抜く際にポケット形状をなるべく崩さないように保持器形状を工夫することが好ましい。
具体的には、第3凹面を採用する場合、図3、図21に例示するように、柱部42が、円すい状に沿った内径面42hを有しており、第1環状部43が、柱部42の内径面42hと同一面を成すストレート領域から径方向へ曲げられた隅R面43c(第1環状部43のストレート領域と隅R面43cとの境界位置を図21中に点Po1で示す。)を有しており、第3凹面43dの深さが、0.1mm以上であって、前記ストレート領域内に留まる大きさに設定されていることが好ましい。ここで、第3凹面43dの深さGは、ポケット端面43aから柱部42の内径面42hに沿った方向に取った深さである。このような保持器形状にすると、内径面42h、第1環状部43のストレート領域及び隅R面43cが形成されたワーク周壁部を有するカップ状のワークに対してポケット抜き加工を施すことができ、打ち抜き時のワーク周壁部付近の剛性が良好になる。また、第3凹面43dを打ち抜く範囲は、ワーク周壁部のうち、内径面42h及びこの延長である第1環状部43のストレート領域の範囲内に限られ、隅R面43c相当の曲面領域を打つことがないため、ポケット形状の崩れを防止することができる。第3凹面43dの深さGを0.1mm以上にするのは、油の流通経路として低トルク効果が発揮できる最小量の隙間を確保するためである。
また、第1凹面及び第2凹面を採用する場合、図7、図22に例示するように、第1凹面42d、第2凹面42eのそれぞれの深さHが、柱部42の幅w/板厚tの値≧1.05を満足するように設定されていることも好ましい。ここで、第1凹面42d、第2凹面42eの深さHは、第1凹面42d、第2凹面42eの切欠き状と、柱部42の長さ方向中央側とをつなぐ変曲点(図7中に点Po2で示す。)から周方向に取った深さである。柱部42の幅wは、柱部42の周方向両側の打ち抜き断面上の周方向に対向する2点間を結ぶ直線距離である。柱部42の板厚tは、柱部42の内径面及び外径面を形成する両板面間上の径方向に対向する2点間の直線距離である。柱部42の幅w/板厚tの値が1.05よりも小さくなると、ポケット抜き加工時に柱荒打ち部の剛性が不足し、柱荒打ち部に捻じれが生じて完成品の品質低下を招く懸念があるが、1.05以上にすれば、柱部42が不正に捻じれた形状になることを避けられる。
なお、図22中の最も右側の柱部42の断面は、図7中の点Po2の直近を通るa―a線の切断面、図22中の中央の柱部42の断面は、図7中のb-b線の切断面、図22中の最も左側の柱部42の断面は、図7中のc-c線の切断面である。第1凹面42dの深さHは、c-c線の断面上において最大値に設定されており、その最大値は、柱部42の幅w/板厚tの値=1.05となるように決められている。これは、油の流通経路として低トルク効果が発揮できる隙間を可及的に大きく得るためである。第2凹面42eも同様である。第1凹面42d、第2凹面42eの各深さHは、案内面の最大凸量部分42fに設定された円すいころとの接点位置を超える大きさを基本とする。これは、第1凹面42d及び第2凹面42eに円すいころが接触しないようにして、柱部42と円すいころとの摺動抵抗を減らし、その分、低トルク効果を得るためである。従い、第1凹面42d、第2凹面42eの各深さHは、最小でも前述の接点位置に及ぶようにすればよい(図7中のa―a線の切断面である図22中の最も右側の柱部42の断面を参照。)。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 内輪
11 軌道面
12 小つば
13 大つば
30 円すいころ
31a 転動面中央部
31b,31c クラウニング部
40、60 保持器
41、61 ポケット
42、50、62、70 柱部
42a 軸方向一端
42b 軸方向他端
42c、51、62a、71 案内面
42d 第1凹面
42e 第2凹面
42h 内径面
43、43’、63、63’ 第1環状部
43a、43a’、63a、63a’ ポケット端面
43b、63b 第3凹面
44、64 第2環状部
Dc 凸量
g 対向隙間
Lc 長さ寸法
Lr ころ全長

Claims (7)

  1. 円すいころを収めるポケットが形成された保持器において、
    周方向に隣り合う前記ポケット間を分離する複数の柱部と、
    前記複数の柱部の軸方向一端に連続している第1環状部と、
    前記第1環状部の外径よりも大きな外径で前記複数の柱部の軸方向一端と反対の軸方向他端に連続している第2環状部とを備えており、
    前記柱部が、前記円すいころと周方向に接触する案内面を有しており、
    前記案内面が、前記円すいころの中心軸に直角な平面上で保持器内径に向かって次第に当該円すいころから周方向に離れるテーパ状になっており、
    前記円すいころが、母線を直線状としてころ全長の中央部に形成された転動面中央部と、前記転動面中央部の端から次第に縮径するように形成されたクラウニング部とを有しており、
    前記案内面が、前記柱部のうち、少なくとも前記円すいころの転動面中央部と周方向に対向し得る範囲に形成され、かつ当該範囲内で当該転動面中央部に向かって凸量をもっており、
    前記案内面のうち、前記転動面中央部に向かって最大の凸量をもった部分が、前記円すいころとの接点に設定されており、当該接点における法線を含む断面で考えて、当該接点から前記案内面の全長の両端に向かう程に前記凸量が小さくなっており、
    前記案内面の全長の両端は、それぞれ変曲点であり、前記案内面の全長の両端からの前記最大の凸量が1μm以上0μm以下であることを特徴とする保持器。
  2. 前記柱部が、前記案内面と前記柱部の軸方向一端との間で前記案内面から周方向に凹んだ切欠き状に形成された第1凹面と、前記案内面と前記柱部の軸方向他端との間で前記案内面から周方向に凹んだ切欠き状に形成された第2凹面とを有する請求項に記載の保持器。
  3. 前記第1凹面及び前記第2凹面のそれぞれの深さが、前記柱部の幅/板厚の値≧1.05を満足するように設定されている請求項に記載の保持器。
  4. 前記案内面が、前記円すいころの中心軸に直角な平面上で当該円すいころの平均直径の5%以上20%以下の長さをもったテーパ状になっている請求項1からのいずれか1項に記載の保持器。
  5. 前記第1環状部が、前記円すいころに軸方向に接触するポケット端面と、前記ポケット端面から軸方向に凹んだ切欠き状に形成された第3凹面とを有しており、
    前記第3凹面が、周方向に隣り合う前記柱部間の周方向中央部に配置されている請求項1からのいずれか1項に記載の保持器。
  6. 前記柱部が、円すい状に沿った内径面を有しており、
    前記第1環状部が、前記柱部の内径面と同一面を成すストレート領域から径方向へ曲げられた隅R面を有しており、
    前記第3凹面の深さが、0.1mm以上であって、前記ストレート領域内に留まる大きさに設定されている請求項に記載の保持器。
  7. 軌道面、小つば及び大つばを有する内輪と、
    請求項1からのいずれか1項に記載の保持器とを備えており、
    前記第1環状部の内径及び前記小つばの外径間の径方向の対向隙間が、前記小つばの外径寸法の2%以下になっている円すいころ軸受。
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