JP7071229B2 - 電源システム - Google Patents

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Description

本発明は、電源システムに関する。
従来、車両外部からの電力によって複数の電池を充電する充電装置が知られている。例えば特許文献1では、電圧が高い方の電池の電力エネルギを、コンデンサを介して電圧が低い方の電池に移動させ、電圧を均等化している。
特開2012-5173号公報
しかしながら、特許文献1のように、複数電池の電圧を揃えてから充電を行う場合、充電完了までに要する時間が長くなる。本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、充電時間を短縮可能な電源システムを提供することにある。
本発明の電源システムは、複数の蓄電部(11、21)と、複数のリレー(12、13、22、23)と、複数の電圧検出部(17、27)と、充電制御部(30)と、を備える。複数の蓄電部は、充電器(100)からの電力により充電可能であって、充電器に並列に接続される。リレーは、蓄電部と充電器とを、蓄電部ごとに断接可能である。電圧検出部は、蓄電部の電圧である蓄電部電圧を検出する。
充電制御部は、充電量演算部(31)、および、リレー制御部(32)を有する。充電量演算部は、充電器から供給される電流に係る充電電流指令値を演算する。リレー制御部は、リレーの開閉を制御する。充電制御部は、複数の蓄電部の電圧差が電圧判定閾値より大きい場合、蓄電部を個別に充電する個別充電制御とし、複数の蓄電部の電圧差が電圧判定閾値以下の場合、複数の蓄電部を並列に接続した状態にて充電する並列充電制御とする。電圧判定閾値は、0より大きく、蓄電部を並列に接続したときに蓄電部の電圧差に応じて流れる電池間電流が蓄電部の許容電流より小さくなる値である。並列充電制御には、蓄電部電圧に差があるときの制御である並列制限充電制御、および、蓄電部電圧が等しいときの制御である並列最大充電制御が含まれる。並列制限充電制御では、電池間電流を流しながら並列充電を行い、電圧が高い方の蓄電部は、充電器から供給される電流と電池間電流との差分の電流にて充電される。
これにより、複数のバッテリ11、21の電圧を揃えてから並列充電を行う場合と比較し、充電時間を短縮することができる。
一実施形態による電源システムを示すブロック図である。 一実施形態による充電制御処理を説明するフローチャートである。 一実施形態による電圧差がない場合の充電制御を説明する回路図である。 一実施形態による電圧差がある場合の充電制御を説明する回路図である。 一実施形態によるバッテリ電圧の推移を示すタイムチャートである。
(一実施形態)
以下、電源システムを図面に基づいて説明する。図1に示すように、電源システム1は、車両90に搭載される。車両90には、インレット91が設けられる。インレット91は、充電器100の充電器コネクタ115と接続可能であり、インレット91と充電器コネクタ115とを接続することで、電源システム1には、充電器100から給電される。
充電器100は、例えば急速充電器であって、電力供給部101、リレー102、103、制御部110、および、充電器コネクタ115を有する。電力供給部101は、図示しない商用電源等から供給される交流電力を直流電力に変換し、直流電力を、リレー102、103、ケーブル116および充電器コネクタ115を経由して、車両90に供給する。制御部110は、電力供給部101の動作、および、リレー102、103の開閉等、充電器100における各種制御処理を実行する。
電源システム1は、蓄電部としてのバッテリ11、21、メインリレー12、13、22、23、電流検出部16、26、電圧検出部17、27、および、充電制御部30等を備える。第1バッテリ11および第2バッテリ21は、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の充放電可能な二次電池である。バッテリ11、21は、絶縁されている。二次電池に替えて、電気二重層キャパシタを蓄電部として用いてもよい。バッテリ11、21は、高電位側配線92および低電位側配線93を経由して、インレット91と接続され、充電器100から充電可能に設けられる。本実施形態では、第1バッテリ11に流すことのできる最大電流を許容電流Ilim1、第2バッテリ21に流すことのできる最大電流を許容電流Ilim2とする。
メインリレー12は第1バッテリ11の高電位側に設けられ、メインリレー13は第1バッテリ11の低電位側に設けられる。リレー12、13を閉することで、第1バッテリ11と、高電位側配線92および低電位側配線93とが接続され、リレー12、13を開とすることで、第1バッテリ11と、高電位側配線92および低電位側配線93とが切り離される。
メインリレー22は第2バッテリ21の高電位側に設けられ、メインリレー23は第2バッテリ21の低電位側に設けられる。リレー22、23を閉とすることで、第2バッテリ21と、高電位側配線92および低電位側配線93とが接続され、リレー22、23を開とすることで、第2バッテリ21と、高電位側配線92および低電位側配線93とが切り離される。
電流検出部16は、第1バッテリ11に流れる電流である第1バッテリ電流I1を検出する。電圧検出部17は、第1バッテリ11の電圧である第1バッテリ電圧V1を検出する。電流検出部26は、第2バッテリ21に流れる電流である第2バッテリ電流I2を検出する。電圧検出部27は、第2バッテリ21の電圧である第2バッテリ電圧V2を検出する。電流検出部16、26および電圧検出部17、27の検出値は、充電制御部30に出力される。本実施形態では、バッテリ電圧V1、V2が「蓄電部電圧」に対応する。
充電制御部30は、マイコン等を主体として構成され、内部にはいずれもCPU、ROM、RAM、I/O、及び、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。充電制御部30における各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置(すなわち、読み出し可能非一時的有形記録媒体)に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、例えばFPGA(field-programmable gate array)のような電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
充電制御部30は、充電量演算部31およびリレー制御部32等を有し、バッテリ11、21の充電を制御する。充電量演算部31は、バッテリ電流I1、I2、および、バッテリ電圧V1、V2に基づき、充電電流指令値Ic*を演算する。充電電流指令値Ic*は、通信等にて、充電器100の制御部110に送信される。制御部110は、充電電流指令値Ic*に応じた電流が電源システム1に供給されるように、電力供給部101を制御する。リレー制御部32は、リレー12、13、22、23の開閉作動を制御する。
本実施形態では、絶縁されたバッテリ11、21を、1つの充電器100に並列に接続して充電する。このとき、バッテリ11、21に電圧差があると、電池間電流Ibが流れるため、充電電流Icが制約される。参考例として、バッテリ11、21を、複数の充電器にて別々に充電すれば、充電時間を短縮可能であるが、体格や部品点数が増大する。
本実施形態では、バッテリ電圧V1、V2およびバッテリ電流I1、I2を随時検出しながら許容電流を最大限に使用するように充電電流Icを制御することで、充電時間を短縮する。本実施形態の充電制御処理を図2のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、インレット91と充電器コネクタ115とが接続されているときに、充電制御部30にて実行される。以下、ステップS101の「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。他のステップも同様である。
S101では、充電制御部30は、バッテリ電圧V1、V2およびバッテリ電流I1、I2を取得する。S102では、充電制御部30は、バッテリ11、21の並列充電が可能か否かを判断する。本実施形態では、バッテリ電圧V1、V2の差が電圧判定閾値Vthより小さい場合、並列充電が可能であると判断する。以下、バッテリ電圧V1、V2の差の絶対値を電圧差ΔVとする。並列充電が可能であると判断された場合(S102:YES)、すなわちΔV<Vthの場合、S104へ移行する。並列充電ができないと判断された場合(S102:NO)、すなわちΔV≧Vthの場合、S103へ移行する。
式(1)に示すように、電池間電流Ibは、バッテリ11、21の内部インピーダンスによって決まる。式中のZ1は第1バッテリ11のインピーダンスであり、Z2はバッテリ21のインピーダンスである。すなわち、電池間電流Ibは、バッテリ11、21の電圧差を、バッテリ11、21の直列インピーダンスで除した値として求められる。
Ib=|V1-V2|/(Z1+Z2)
=ΔV/(Z1+Z2) ・・・(1)
本実施形態の電源システム1では、電池間電流Ibが、バッテリ11、21の許容電流Ilimより小さい場合、並列充電が可能である。許容電流Ilimは、バッテリ11、21の性能が異なっている場合、第1バッテリ11の許容電流Ilim1、または、第2バッテリ21の許容電流Ilim2の小さい方の値とする。Z1+Z2を所定値とすれば、Ib<Ilimとなる電圧判定閾値Vthを予め設定可能である。S102では、電圧差ΔVが電圧判定閾値Vthより小さい場合、並列充電が可能であるとして肯定判断し、電圧判定閾値Vth以上の場合、並列充電ができないとして否定判断する。なお、電池間電流Ibを都度演算して、並列充電の可否を判定するようにしてもよい。
並列充電不可である場合に移行するS103では、充電制御部30は、電圧が低い側のバッテリを充電する低電圧側片側充電制御とする。低電圧側片側充電制御において、V1<V2の場合、リレー制御部32は、リレー12、13を閉、リレー22、23を開とし、第1バッテリ11を充電する。また、充電量演算部31は、第1バッテリ11の許容電流Ilim1を、充電電流指令値Ic*とする。
V1>V2の場合、リレー制御部32は、リレー12、13を開、リレー22、23を閉とし、第2バッテリ21を充電する。また、充電量演算部31は、第2バッテリ21の許容電流Ilim2を充電電流指令値Ic*とする。そして、S101へ戻り、充電制御を継続する。
S104では、充電制御部30は、バッテリ電圧V1、V2が等しいか否かを判断する。なお、検出誤差程度の差は許容されるものとする。バッテリ電圧V1、V2が異なっていると判断された場合(S104:NO)、S105へ移行し、並列制限充電制御とする。そして、S101へ戻り、充電制御を継続する。並列充電制御の詳細は、後述する。バッテリ電圧V1、V2が等しいと判断された場合(S104:YES)、S106へ移行し、並列最大充電制御とする。並列最大充電制御では、バッテリ11、21の許容電流Ilim1、Ilim2の和を充電電流指令値Ic*とする(式(2)参照)。
Ic*=Ilim1+Ilim2 ・・・(2)
S107では、充電制御部30は、バッテリ電圧V1、V2が目標電圧Vtに到達したか否かを判断する。バッテリ電圧V1、V2が目標電圧Vtに到達していないと判断された場合(S107:NO)、S106へ移行し、並列最大充電を継続する。バッテリ電圧V1、V2が目標電圧Vtに到達したと判断された場合(S107:YES)、充電制御処理を終了する。
本実施形態の充電制御を図3および図4に基づいて説明する。図3は、バッテリ電圧V1、V2が等しい場合の例であり、図4は、第2バッテリ電圧V2が第1バッテリ電圧V1よりも低い場合の例である。図3および図4中において、バッテリ11、21のインピーダンスを二点鎖線で記載した。ここでは、バッテリ11、21の電池性能が等しく、Ilim=Ilim1=Ilim2とする。
図3に示すように、バッテリ電圧V1、V2が等しく、電池間の電圧差がない場合、バッテリ11、21を並列に接続しても、電池間電流Ibが流れない。そのため、各バッテリ11、21には、許容電流Ilim1、Ilim2まで電流を投入することができる。すなわち、並列最大充電制御では、電池間電流Ibが流れていない状態にて、許容電流Ilim1、Ilim2の範囲内にてバッテリ11、21を充電可能である。
図4に示すように、第1バッテリ電圧V1が第2バッテリ電圧V2より大きい状態にて、バッテリ11、21を並列接続した場合、電圧差ΔVに応じた電池間電流Ibが第1バッテリ11から第2バッテリ21に流れる。ここで、電池間電流Ibが許容電流Ilimより大きいと、バッテリ11、21の劣化に繋がる。そこで、バッテリ電圧V1、V2の差が電圧判定閾値Vthより大きい場合、低電圧側片側充電制御とし、リレー12、13を開とすることで、高電圧側の第1バッテリ11を切り離し、許容電流Ilim2の範囲内にて低電圧側の第2バッテリ21を充電する。
バッテリ電圧V1、V2の差が電圧判定閾値Vthより小さい場合、リレー12、13、22、23を閉とし、バッテリ11、21を並列接続すると、電池間電流Ibが流れる。このとき、電池間電流Ibは許容電流Ilimより小さいので、第2バッテリ21には、許容電流Ilimと電池間電流Ibとの差分までは、充電器100からの充電電流を投入することができる。また、バッテリ11、21の性能が等しければ、バッテリ11、21を並列に接続したとき、第1バッテリ11には、第2バッテリ21と同等の充電電流を投入可能であるので、並列最大充電よりは制限されるものの、並列充電が可能である。
例えば、許容電流Ilim=50[A]、電池間電流Ib=15[A]であれば、第2バッテリ21には、35[A]の充電電流を流すことができる。このとき、第1バッテリ11にも35[A]までは充電電流を流すことができるので、充電器100から70[A]の電流が流れるように、充電器100を制御する。このとき、第1バッテリ11には、充電器100から35[A]の電流が流れ込み、15[A]の電流が第2バッテリ21に流れ出す。したがって、第1バッテリ11は、20[A]の電流にて充電される。
充電電流指令値Ic*は、電流検出部26の検出値に基づき、低電圧側である第2バッテリ電流I2が許容電流Ilim2を超えないように、電池間電流Ibおよび許容電流Ilim2に応じ、フィードバック演算により決定される。また、電池間電流Ibが、電圧差ΔVおよびインピーダンスZ1、Z2の関係よりマップ等にて演算可能であれば、バッテリ電圧V1、V2に基づいて充電電流指令値Ic*を演算するようにしてもよい。
充電制御の推移を図5に示す。図5では、横軸が時間、縦軸が電圧である。時刻t1までの期間は、バッテリ電圧V1、V2の差が電圧判定閾値Vthより大きいので、第2バッテリ21の充電を行い、第1バッテリ11を充電しない。そのため、第1バッテリ電圧V1は上昇せず、第2バッテリ電圧V2が上昇するので、電圧差ΔVが小さくなっていく。
時刻t1にて、電圧差ΔVが電圧判定閾値Vthより小さくなると、バッテリ11、21を並列接続したときの電池間電流Ibが許容電流Ilimより小さいので、バッテリ11、21を劣化させることなく、並列充電が可能である。電圧差ΔVが比較的大きい場合、第1バッテリ11から持ち出される電池間電流Ibも大きいので、第1バッテリ電圧V1の上昇は緩やかである。電圧差ΔVが小さくなってくると、電池間電流Ibが小さくなり、充電器100から第2バッテリ21に供給可能な充電電流を増やすことができる。本実施形態では、電流検出部26の検出値に基づき、電圧差ΔVが小さくなるほど、充電電流指令値Ic*が大きくなるように制御するので、第1バッテリ電圧V1の上昇割合が大きくなる。
時刻t2において、バッテリ電圧V1、V2が等しくなると、電池間電流Ibが流れないので、並列最大充電制御にて、目標電圧Vtに到達するまで、充電を行う。これにより、バッテリ電圧V1、V2が一致してから並列充電を行う場合よりも早い段階にて並列充電が開始されるので、目標電圧Vtに到達するまでに要する充電時間を短縮することができる。
以上説明したように、本実施形態の電源システム1は、複数のバッテリ11、21と、複数のリレー12、13、22、23と、複数の電圧検出部17、27と、充電制御部30と、を備える。バッテリ11、21は、充電器100からの電力により充電可能であって、充電器100に並列に接続される。リレー12、13、22、23は、バッテリ11、21と充電器100とを、バッテリ11、21ごとに断接可能である。具体的には、リレー12、13が第1バッテリ11に対応して設けられ、第1バッテリ11と充電器100とを断接可能である。また、リレー22、23が第2バッテリ21に対応して設けられ、第2バッテリ21と充電器100とを断接可能である。電圧検出部17、27は、バッテリ11、21の電圧であるバッテリ電圧V1、V2を検出する。
充電制御部30は、充電量演算部31およびリレー制御部32を有する。充電量演算部31は、充電器100から供給される電流に係る充電電流指令値Ic*を演算する。リレー制御部は、リレー12、13、22、23の開閉を制御する。充電制御部30は、複数のバッテリ11、21の電圧差ΔVが電圧判定閾値Vthより大きい場合、バッテリ11、21を個別に充電する個別充電制御とし、複数のバッテリ11、21の電圧差ΔVsが電圧判定閾値Vth以下の場合、複数のバッテリ11、21を並列接続した状態にて充電する並列充電制御とする。本実施形態では、低電圧側片側充電制御が「個別充電制御」に対応する。
本実施形態では、電圧差ΔVが電圧判定閾値Vth以下の場合、バッテリ電圧V1、V2が一致していなくても、並列充電を行う。これにより、複数のバッテリ11、21の電圧を揃えてから並列充電を行う場合と比較し、充電時間を短縮することができる。
電圧判定閾値Vthは、バッテリ11、21を並列に接続したときに電圧差に応じて流れる電池間電流Ib、および、バッテリ11、21の許容電流Ilimに応じて設定される。詳細には、電圧判定閾値Vthは、0より大きく、電池間電流Ibが許容電流Ilimより小さくなる値に設定される。これにより、許容電流Ilimを超えた電池間電流Ibが流れることによるバッテリ11、21の劣化を防ぐことができ、適切に並列充電制御を行うことができる。
並列充電制御には、バッテリ電圧V1、V2に差があるときの制御である並列制限充電制御、および、バッテリ電圧V1、V2が等しいときの制御である並列最大充電制御が含まれる。
並列制限充電制御における充電電流指令値Ic*は、電圧が低い方のバッテリの許容電流、および、電池間電流に応じた値であって、充電量演算部31にてフィードバック演算される。フィードバック演算に用いる値は、バッテリ電流I1、I2およびバッテリ電圧V1、V2の少なくとも一方である。これにより、バッテリ電圧V1、V2の変化に応じ、適切な充電電流指令値Ic*を演算することができる。また、並列最大充電制御では、フィードバック制御は行わず、許容電流Ilim以下の所定値を充電電流指令値Ic*とすることで、演算負荷を低減可能である。
充電制御部30は、2つのバッテリ11、21の電圧差ΔVが電圧判定閾値Vthより大きい場合、電圧が高い側のバッテリに対応して設けられるリレーを開、電圧が低い側のバッテリに対応して設けられるリレーを閉とし、電圧が低い側のバッテリを充電する。電圧差ΔVが電圧判定閾値Vth以下となった場合、電圧が高い側のバッテリに対応して設けられるリレーを閉とし、個別充電制御から並列充電制御に移行する。これにより、電圧差ΔVの変化に応じ、個別充電制御から並列充電制御に適切に移行することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、電源システムには、2つの蓄電部を備える。他の実施形態では、3つ以上の蓄電部が並列に接続されていてもよい。上記実施形態では、2つのバッテリの性能が等しいものとして説明した。他の実施形態では、複数の蓄電部の性能が異なっていてもよい。
上記実施形態では、電源システムは、車両に搭載される。他の実施形態では、電源システムを車載以外にて適用してもよい。以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1・・・電源システム
11・・・第1バッテリ(蓄電部) 21・・・第2バッテリ(蓄電部)
12、13、22、23・・・リレー
16、26・・・電流検出部
17、27・・・電圧検出部
30・・・充電制御部
31・・・充電量演算部
32・・・リレー制御部
100・・・充電器

Claims (3)

  1. 充電器(100)からの電力により充電可能であって、前記充電器に並列に接続される複数の蓄電部(11、21)と、
    前記蓄電部と前記充電器とを、前記蓄電部ごとに断接可能な複数のリレー(12、13、22、23)と、
    前記蓄電部の電圧である蓄電部電圧を検出する複数の電圧検出部(17、27)と、
    前記充電器から供給される電流に係る充電電流指令値を演算する充電量演算部(31)、および、前記リレーの開閉を制御するリレー制御部(32)を有する充電制御部(30)と、
    を備え、
    前記充電制御部は、複数の前記蓄電部の電圧差が電圧判定閾値より大きい場合、前記蓄電部を個別に充電する個別充電制御とし、複数の前記蓄電部の電圧差が前記電圧判定閾値以下の場合、複数の前記蓄電部を並列に接続した状態にて充電する並列充電制御とし、
    前記電圧判定閾値は、0より大きく、前記蓄電部を並列に接続したときに前記蓄電部の電圧差に応じて流れる電池間電流が前記蓄電部の許容電流より小さくなる値であり、
    前記並列充電制御には、前記蓄電部電圧に差があるときの制御である並列制限充電制御、および、前記蓄電部電圧が等しいときの制御である並列最大充電制御が含まれ、
    前記並列制限充電制御では、前記電池間電流を流しながら並列充電を行い、電圧が高い方の前記蓄電部は、前記充電器から供給される電流と前記電池間電流との差分の電流にて充電される電源システム。
  2. 前記並列制限充電制御における前記充電電流指令値は、電圧が低い方の前記蓄電部の許容電流、および、前記電池間電流に応じた値であって、前記充電量演算部にてフィードバック演算される請求項に記載の電源システム。
  3. 前記充電制御部は、
    2つの前記蓄電部の前記電圧差が前記電圧判定閾値より大きい場合、電圧が高い側の前記蓄電部に対応して設けられる前記リレーを開、電圧が低い側の前記蓄電部に対応して設けられる前記リレーを閉とし、電圧が低い側の前記蓄電部を充電し、
    前記電圧差が前記電圧判定閾値以下となった場合、電圧が高い側の前記蓄電部に対応して設けられる前記リレーを閉とし、前記個別充電制御から前記並列充電制御に移行する請求項1または2に記載の電源システム。
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