JP7070537B2 - 表面検査装置及び表面検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属板表面の疵を検査する表面検査装置及び表面検査方法に関する。より詳細には、本発明は、金属板表面に沿って存在する線状の疵をより精度良く検出可能である、線状光を用いた表面検査装置及び表面検査方法に関する。
鉄鋼製品の製造ラインにおいて表面の品質保証は極めて重要であり、鋼板表面の微小な疵を検査するための装置が開発されている。
このような装置として、例えば、特許文献1に、被検査面に線状光を照射する照射部と、被検査面で反射した反射光を撮像する撮像装置と、表面欠陥を検出する画像処理装置と、を備える表面検査装置が開示されている。特許文献1の表面検査装置では、撮像装置の空間分解能を0.2mm以下とし、照射部と撮像装置の位置を調整することで、表面の疵を安定して検査できる。
また、特許文献2には、鋼板の移動方向に対して所定の角度傾いて配置され、鋼板の幅方向に均一な光を照射する照射装置と、被検査面で反射した反射光を撮像する撮像装置と、を備える表面疵の検査装置が開示されている。この装置では、特に鋼板の搬送方向(長手方向)の線状疵の検出性能が向上している。
特開2008-275424号公報 特開2006-242886号公報
しかしながら、鋼板表面には、例えば、ロール疵等の細長い線状疵が、あらゆる方向に沿って存在している。
特許文献1の発明では、鋼板の搬送方向に沿った長い線状疵を検出することが難しい。また、特許文献2の発明では、線状疵の長軸方向が、照射装置からの光の照射方向と合致した場合に、著しく検出能が低下するという課題がある。
本発明は上記課題を解決するものであり、本発明の目的は、金属板表面に沿って存在する線状の疵をより精度良く検出可能である、線状光を用いた表面検査装置及び表面検査方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、上記課題の原因等について検討する過程において、金属板表面に対して少なくとも2方向から線状光を照射する照射部と、金属板表面での反射光を受光して画像信号を得る撮像部と、撮像部で得られた、少なくとも2方向からの線状光に対応する反射光の画像信号のうち最もSN比の高い画像信号、又は少なくとも2方向からの線状光の合成波に対応する反射光の画像信号に基づいて金属板表面の疵を検出する画像処理部と、を備える表面検査装置によって、線状疵をより精度よく検出できることを見出し、本発明に至った。上記課題を解決するための本発明の要旨は以下の通りである。
[1]金属板表面の疵を検査するための表面検査装置であって、
金属板表面に対して少なくとも2方向から線状光を照射する照射部と、
前記金属板表面での反射光を受光して画像信号を得る撮像部と、
前記撮像部で得られた前記少なくとも2方向からの線状光に対応する反射光の画像信号のうち、最もSN比の高い画像信号に基づいて前記金属板表面の疵を検出する画像処理部と、
を備える表面検査装置。
[2]金属板表面の疵を検査するための表面検査装置であって、
金属板表面に対して少なくとも2方向から線状光を照射する照射部と、
前記金属板表面での反射光を受光して画像信号を得る撮像部と、
前記撮像部で得られた前記少なくとも2方向からの線状光の合成波に対応する反射光の画像信号に基づいて前記金属板表面の疵を検出する画像処理部と、
を備える表面検査装置。
[3]前記照射部から照射される少なくとも2方向の線状光が、それぞれ、異なる波長域の光である、[1]に記載の表面検査装置。
[4]前記照射部が、前記照射部から照射される少なくとも2方向に屈折する光を、それぞれ、前記異なる波長域の光のみ浸透させる光学フィルターを備える、[3]に記載の表面検査装置。
[5]前記照射部から照射される少なくとも2方向の線状光が、互いに波長域の重なる光である、[2]に記載の表面検査装置。
[6]前記照射部が、前記照射部から照射される少なくとも2方向に屈折する光を、互いに波長域の重なる光となるように、光を浸透させる光学フィルターを備える、[5]に記載の表面検査装置。
[7]前記照射部が、光源と、当該光源からの光を前記少なくとも2方向に屈折させるプリズムシートと、を備える、[1]から[6]のいずれか一つに記載の表面検査装置。
[8]前記照射部が、光源と、複数の光導波路を備え、
前記複数の光導波路が、前記光源からの入射光線を、前記少なくとも2方向に出射するように配置されている、[1]から[7]のいずれか一つに記載の表面検査装置。
[9]金属板表面の疵を検査するための表面検査方法であって、
金属板表面に対して少なくとも2方向から線状光を照射する照射ステップと、
前記金属板表面での反射光を受光して画像信号を得る撮像ステップと、
前記撮像ステップで得られた前記少なくとも2方向からの線状光に対応する反射光の画像信号のうち、最もSN比の高い画像信号に基づいて前記金属板表面の疵を検出する画像処理ステップと、
を有する表面検査方法。
[10]金属板表面の疵を検査するための表面検査方法であって、
金属板表面に対して少なくとも2方向から線状光を照射する照射ステップと、
前記金属板表面での反射光を受光して画像信号を得る撮像ステップと、
前記撮像ステップで得られた前記少なくとも2方向からの線状光の合成波に対応する反射光の画像信号に基づいて前記金属板表面の疵を検出する画像処理ステップと、
を有する表面検査方法。
本発明によれば、金属板表面に沿って存在する線状の疵をより精度良く検出可能である、線状光を用いた表面検査装置及び表面検査方法を提供することができる。
鋼板表面に光照射し、反射光のSN比を測定する装置構成の概念図である。 図1の装置構成で測定した反射光のSN比の測定結果である。 本発明の表面検査装置の概要を示すブロック図である。 照射部と撮像部の位置関係の一例を示す斜視図である。 照射部と撮像部の位置関係の一例を示す側面図である。 投光角度、受光角度、斜光角度、および入射角度の位置関係を示す概念図である。 照射部と撮像部の位置関係の他の一例を示す側面図である。 プリズムシートと光学フィルターを備える照射部を示す模式図である。 プリズムシートの構造および光の進行を示す模式図である。 複数の光導波路を備える照射部を示す模式図である。 実施例の装置構成で測定した、2方向からの線状光に対応する反射光のSN比の測定結果である。 実施例の装置構成で測定した、2方向からの線状光の合成波に対応する反射光のSN比の測定結果である。
本発明者らは、まず、次のような検討を行った。図1は、鋼板11の表面に光照射し、反射光のSN比を測定する装置構成の概念図である。本発明者らは、図1に示すように、疵12を有する鋼板11に対して照射部20から線状光A1を照射し、当該疵12の真上に配置された撮像部30で反射光を受光した。光の照射は、疵12のある部分を中心として15°ずつ計24か所で行い、それぞれの位置から鋼板11に照射した線状光A1の反射光A2を撮像部30で受光した。そして、反射光A2のSN比を測定した。
本発明でいうSN比(シグナル対ノイズ比)において、ノイズは、ライン上で取得した輝度(信号)のばらつき(標準偏差σ)のことをいう。また、シグナルは、ライン上で検出した各点の輝度の絶対値のことをいう。ここで、あるしきい値(例えば、3σ)を超えるシグナルが異常点であるとして、これを欠陥部(疵)でのシグナルとした。しきい値は、光の照射装置や、照射条件、検査対象表面性状等に応じて適切な値が選択される。
すなわち、SN比は、欠陥部での輝度の絶対値を、輝度(信号)のばらつき(標準偏差σ)で割った値である。つまり、SN比が高いとは、検出感度がより高いことを意味する。
図2は、図1の装置構成の撮像部30で測定した反射光のSN比の測定結果である。図2の横軸の角度は、鋼板11を真上からみたときに、ある基準とする位置での角度を0°とし、鋼板11の設けられた面で、疵を中心として鋼板11を15°ずつ360°回転して、それぞれの角度で測定したSN比を示している。図2に示すように、角度によってSN比は大きく異なり、SN比が低くなる角度がある。したがって、少なくとも2方向から線状光を照射し、それらの反射光うちのSN比の高い方の画像信号を用いて疵を検出すれば、あらゆる方向に存在する線状の疵を、より精度良く検出可能であることが分かった。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。また、以下の図面では、鋼板の搬送方向L(長手方向)を前後方向、鋼板の幅方向Wを左右方向、これらの方向に直交する方向を上下方向として図面に付して説明している。
本発明でいう「疵」は、金属板状の表面状で表面に存在する凹凸部を意味し、細長い線状の疵や、金属板表面に存在する微小な凹凸等を含む意味である。
本発明の表面検査装置は、金属板表面の疵を検査するための装置である。表面検査装置は、鋼板表面の線状疵などの微小な疵を検査するために好ましく用いられる。表面検査装置は、鋼板表面の疵に限られず、アルミ板および銅板などの種々の金属板表面の疵を検査するために用いることができる。
図3は、本発明の表面検査装置の概要を示すブロック図である。
表面検査装置10は、照射部20と、撮像部30と、画像処理部40とを備える。以下の説明では、金属板として鋼板11の表面の疵12を検査する場合を例にして説明する。
照射部20は、鋼板11の表面に対して少なくとも2方向から線状光A1を照射する。照射部20は、少なくとも2方向に光を照射可能な1つの照射装置から構成されていてもよく、1方向にのみ光を照射可能な照射装置を2以上備えてもよい。また、小型にする観点からは、照射部20は、少なくとも2方向に光を照射可能な1つの照射装置で構成されていることが好ましい。
照射部20から照射される少なくとも2方向の線状光A1は、それぞれ、異なる波長域の光であることが好ましい。2方向の線状光A1を異なる波長域の光とした場合、照射部20で波長域の異なる2方向の光を同時に照射し、撮像部30でそれぞれの方向の波長域の光を別々に撮像できる。
また、照射部20から照射される少なくとも2方向の線状光A1が、互いに波長域の重なる光としてもよい。この場合は、例えば、撮像部30において、重なる波長域の光の合成波を撮像できる。また、2方向の線状光A1のうち、一方向の光と、他方向の光を交互に照射する構成とすれば、撮像部30において、それぞれの光を別々に撮像できる。
撮像部30は、例えばCCDエリアセンサカメラ等から構成されており、鋼板11の表面での反射光A2を受光して画像信号を得る。撮像部30は、照射部20からの光の方向の数と同数の装置を設置してもよいが、設備サイズを小さくする観点から、1つの装置構成とすることが好ましい。1つの装置構成とする場合は、例えば、照射部20で、線状光A1を方向ごとに順番に高速に明滅させ、撮像部30の露光タイミングを、各方向の光の照射タイミングに合わせればよい。
画像処理部40は、撮像部30で得られた少なくとも2方向からの線状光A1に対応する反射光A2の画像信号のうち、最もSN比の高い画像信号に基づいて、鋼板11の表面の疵12を検出することが好ましい。また、画像処理部40は、撮像部30で得られた少なくとも2方向からの線状光A1の合成波に対応する反射光の画像信号に基づいて鋼板11の表面の疵12を検出することとしてもよい。また、画像処理部40は、例えば、撮像部30で得られた画像信号に一般的なシェーディング補正処理や周波数フィルター処理を行い、閾値処理により欠陥信号を検出する。また、画像処理部40は、検出された欠陥信号を、所定の特徴量などを用いて疵(欠陥)であるかの判定をする。
なお、上記シェーディング補正では、欠陥検出に必要な閾値処理の前に、鋼板11の表面部の疵12がない部分の輝度で正規化することで、撮像部30の視野内の輝度むらを抑えることができる。
照射部20と撮像部30の位置関係の一例について、図4に斜視図、図5に側面図を示す。図4及び図5に示す一例は、照射部20として、2方向に光を照射可能な1つの照射装置を用いた場合の例である。なお、図4および図5は、説明の都合上、鋼板11の表面に照射される線状光A1のうち、疵12に照射される位置の光のみを図示している。
図4に示すように、例えば、照射部20は、撮像部30よりも前側に1つ設けられている。照射部20からの線状光A1は鋼板11の表面で反射され、その反射光A2を撮像部30で受光する。また、図5に示す一例では、照射部20から照射される2方向の線状光A1は、それぞれ鋼板11の表面への投光角度φが同じである。
疵12をより精度よく検出するために、撮像部で得られた線状光A1に含まれる2方向の光の反射光のそれぞれの画像信号のうち、よりSN比の高い画像信号に基づいて疵を検出するか、又は撮像部で得られた線状光A1の合成波に対応する反射光の画像信号に基づいて疵を検出する。ここで、線状光A1に含まれる2方向の光は、鋼板11の真上から見たときの光の角度差(以下、単に角度差ともいう。)がある程度大きければ、SN比の高い画像信号をより取得しやすくなる。線状光A1に含まれる2方向の光の角度差は、30~150°が好ましく、より好ましくは60~120°であり、さらに好ましくは80~100°であり、最も好ましくは90°である。図2からもわかるとおり、高いSN比となる角度と、低いSN比となる角度が、180°周期で出現する傾向があるため、角度差を90°とすることで、少なくとも1つは高いSN比のものを取得しやすくなる。ただし、2方向の光が鋼板11の真上から見たときに直交(角度差が90°)していなかったとしても、2方向の光のうち、よりSN比の高い方を選んで金属板表面の疵を検出すれば、本発明の効果は得られる。また、2方向の光の合成波の画像信号に基づき疵を検出した場合は、合成波とすることで、一方の光のSN比が小さくても、他方の光でSN比を高めることができ、あらゆる方向で一定以上のSN比が得られ、本発明の効果は得られる。次に、照射部20から出射される2方向の光が検査領域上で直交するための照射条件について説明する。
図6は、投光角度φ、受光角度α、斜光角度θ、入射角度γの位置関係を示す概念図である。図6は、原点O(0,0,0)を通るXY平面が鋼板11の表面に対応し、Y方向が鋼板11の搬送方向Lに対応し、Z方向が上方向に対応する。また、照射部20における線状光A1の照射口が、位置(0,y,z)と位置(x,y,z)を通る線上にあるとしている。また、線状光A1のうち位置(x,y,z)からの光が原点O(0,0,0)に届くものとする。また、説明の便宜上、図6は、照射部20から1方向の光を出射している例を示している。
投光角度φは、YZ平面でのZ軸に対する線状光A1の角度である。具体的には、YZ平面において、位置(0,y,z)から原点O(0,0,0)までの線分と、Z軸との間の角度である。
受光角度αは、YZ平面でのZ軸に対する、撮像部30が受光する反射光A2の角度である。具体的には、YZ平面において、撮像部30の位置から原点O(0,0,0)までの線分と、Z軸との間の角度である。
斜光角度θは、原点Oに対する線状光A1の角度である。具体的には、原点O(0,0,0)、位置A(x,y,z)及び位置(x,0,0)の3点を通過する面において、原点O(0,0,0)から位置A(x,y,z)までの線分と、位置(x,0,0)から位置A(x,y,z)までの線分との間の角度である。
入射角度γは、基準線としてのZ軸に対する線状光A1の角度である。具体的には、位置A(x,y,z)および原点O(0,0,0)を通過し、かつZ軸に平行である面において、位置A(x,y,z)から原点O(0,0,0)までの線分と、Z軸との間の角度である。
照射部20から線状光A1を鋼板11の表面に出射したときに、照射部20から出射された2方向の光が鋼板11を真上からみたときに90°となるための、条件の一例を説明する。条件の一例としては、例えば、2方向の光が、鋼板11を真上からみたときに搬送方向Lに対して線対称であり、かつそれぞれの光が搬送方向Lに対して45°の傾きとなるように設計することが挙げられる。これにより、当該2方向の光を直交させることができる。
このような設計とする場合に満たすべき条件は、幾何的に算出することが可能である。具体的には、鋼板11を真上からみたときに、搬送方向Lに対して45°とするためには、下記式(1)を満たすように、投光角度φと斜光角度θを設計すればよい。また、式(1)の関係を満たすように設計すれば、入射角度γも一義的に決まる。なお、以下の式(1)および式(2)において、図6に示すとおり、位置Oの座標は(0,0,0)、位置Aの座標は(x,y,z)、位置Bの座標は(x,y,0)である。
φ=arcsin(tanθ)・・・(1)
γ=arccos(OA×OB/|OA||OB|)・・・(2)
したがって、対象となる疵12に対して最適な入射角さえ決定すれば、照射する光に関する光学系は一意に決定できる。なお、上述したとおり、2方向の光が直交でなかったとしても、本発明の効果は得られる。
以上では、鋼板11の表面に対して2方向から線状光A1を照射する一例として、線状光A1に2つの方向の光が含まれる例を示したが、これに限られない。
例えば、図7に、照射部20と撮像部30の位置関係の他の一例を示す側面図を示す。図7に示すように、一方向の線状光A1を出射する照射部20を、2つ設置してもよい。2つ設置する場合は、図7に示すように、撮像部30の前側と後側にそれぞれ1つずつ設置してもよいし、撮像部30の前側と側面側(右側又は左側)に設置してもよい。
また、鋼板11の表面に対して2方向から線状光A1を照射する例を述べたが、3方向以上であってもよい。3方向以上の場合も、2方向と同様の考え方で設計することができる。
次に、照射部20から出射される光が2方向の光を含む場合で、かつそれぞれの方向の光が異なる波長域の光である場合の構成例について説明する。
図8は、プリズムシート22と光学フィルター23を備える照射部20を示す模式図である。図9は、プリズムシート22の構造および光の進行を示す模式図である。
図8に示す照射部20は、光源21と、当該光源21からの光を少なくとも2方向に屈折させるプリズムシート22を備えている。プリズムシート22は、図9に示すように、通過する光の進行方向を所定の角度に屈折させる。
光源21は、LEDやメタルハライド等の既存の検査装置で用いられる光源装置である。照射部内の隣り合う光源21の間には、遮光板25が設けられている。
図8には、光源21からの入射光を、2方向に出射するように設計した照射部20の例を示している。このような照射部20は、例えば、第一の方向に光を屈折させるプリズムシート22aと、第二の方向に光を屈折させるプリズムシート22bが、一定の間隔ごとに配置されている。これにより、一定間隔ごとに光の進行方向を変えることができる。
線状光の輝度の均一性を向上させる観点からは、第一の方向に光を屈折させるプリズムシート22と、第二の方向に光を屈折させるプリズムシート22bとの間の間隔を短くすることが好ましい。
照射部20は、照射部20から照射される少なくとも2方向の線状光が、それぞれ、異なる波長域の光である場合には、例えば、照射部20から照射される少なくとも2方向に屈折する光を、それぞれ、異なる波長域の光のみ浸透(透過)させる光学フィルター23を備えている。このような光学フィルター23は、例えば、図8に示すように、プリズムシート22aを通過した光が通過する光学フィルター23aと、プリズムシート22bを通過した光が通過する光学フィルター23bとが、一定の間隔ごとに配置されている。ここで、光学フィルター23aと光学フィルター23bがそれぞれ異なる波長域の光のみ透過させるように構成されている。
また、照射部20は、照射部20から照射される少なくとも2方向の線状光が、互いに波長域の重なる光である場合には、例えば、照射部20から照射される少なくとも2方向に屈折する光を、互いに波長域の重なる光となるように、光を浸透(透過)させる光学フィルター23を備える。このような光学フィルター23は、例えば、図8で示した光学フィルター23の例であれば、光学フィルター23aと光学フィルター23bが互いに波長域の重なる光を透過させるように構成されている。
次に、他の照射部20の一例について説明する。図10は、複数の光導波路24a,24bを備える照射部20を示す模式図である。光導波路24a,24bとしては、光ファイバーを用いることができる。
図10に示す照射部20は、光源21a,21bと、複数の光導波路24a,24bと、を備える。複数の光導波路24a,24bは、光源21a,21bからの入射光線を2方向に出射するように配置されている。
照射部20は、出射する光の波長域が異なる、第1の光源21aと、第2の光源21bとを備えている。第1の方向に光を出射するように配置された光導波路24aは、第1の光源21aと接続されており、第2の方向に光を出射するように配置された光導波路24bは第2の光源21bと接続されている。なお、照射部20から出射した光を、拡散板やロッドレンズなどを用いて検査対象領域に集光してもよい。
以上で説明した本発明の実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。すなわち、本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、図8及び図10では、それぞれ2方向に光を出射する照射部20の例を示したが、3方向以上に光を出射する構成としてもよい。
また、図8では、照射部20が、プリズムシート22と光学フィルター23を両方備える例を示したが、いずれか一方を備えるものであってもよい。
<表面検査方法>
本発明の表面検査方法は、金属板表面の疵を検査するための表面検査方法であって、金属板表面に対して少なくとも2方向から線状光を照射する照射ステップと、金属板表面での反射光を受光して画像信号を得る撮像ステップと、撮像ステップで得られた少なくとも2方向からの線状光に対応する反射光の画像信号のうち、最もSN比の高い画像信号に基づいて金属板表面の疵を検出する画像処理ステップと、を有する。画像処理ステップは、撮像ステップで得られた少なくとも2方向からの線状光の合成波に対応する反射光の画像信号に基づいて金属板表面の疵を検出することとしてもよい。本発明の表面検査方法は、例えば、上述した表面検査装置を用いて実現できる。
以下、実施例を参照して説明するが、本発明の表面検査装置は、後述する実施例で示す実施形態に限定されない。
図5に示すような構成の表面検査装置を準備した。照射部20としては、図8に示すような、プリズムシートと光学フィルターを備え、光を2方向に出射する線状光の照射装置を用いた。なお、以下の説明において、鋼板に照射される異なる2方向の光を、第1の方向の光と、第2の方向の光として説明する。
プリズムシートは、10mm間隔で第1の方向と第2の方向に光の方向を屈折させるものを用いた。また、緑色の光のみを透過させる光学フィルターと、赤色の光のみ透過させる光学フィルターと、を準備した。これらの光学フィルターは、プリズムシートの10mm間隔と合わせて交互に配置し、第1の方向の光は赤色の光のみ透過させるようにし、第2の方向の光は緑色の光のみを透過させるようにした。撮像部としては、赤色及び緑色の光を受光可能なカラーセンサを用いた。
実施例で用いた鋼板表面には、疵(長さ:5mm、幅:1mm、深さ:50μm)を設けおき、この鋼板表面に対して、照射部から出射された2方向の光が照射されるようにした。第1の方向の光は、投光角度φ=40°、受光角度α=0°、斜光角度θ=33°、入射角度γ=50°とした。また、第2の方向の光は、鋼板の長手方向に垂直な面(図6のZX面)に対して、第1の方向の光と面対称となるようにした。また、第1の方向の光と第2の方向の光は、鋼板の真上からみたときに直交するようにした。
また、上記鋼板が設けられた面で、疵を中心として鋼板を15°ずつ360°回転して、それぞれの角度で、撮像部で反射光を撮像した。それぞれの角度において、第1の方向および第2の方向の光の鋼板での反射光の画像信号について、SN比をプロットした結果を図11に示す。この結果からわかるとおり、一方の反射光のSN比が低い場合には、他方の反射光を用いればよいので、本発明例の表面検査装置を用いれば、1方向の光を出射する照射部のみを用いて鋼板表面の疵を検出する場合よりも、線状の疵をより精度良く検出可能であることが確認できた。
また、上記の実施例において、光学フィルターを、第1の方向の光と第2の方向の光をともに赤色の光のみ透過させるように構成した以外は同様の構成として、第1の方向および第2の方向の光の鋼板での反射光(合成波に対応する反射光)の画像信号について、SN比をプロットした結果を図12に示す。この結果より、合成波を使用すれば、一方の光のSN比が小さくても、他方の光でSN比を高めることができるので、あらゆる方向で一定以上のSN比が得られ、線状の疵をより精度良く検出可能であることを確認できた。
10 表面検査装置
11 鋼板(金属板)
12 疵
20 照射部
21,21a,21b 光源
22,22a,22b プリズムシート
23,23a,23b 光学フィルター
24a,24b 光導波路
25 遮光板
30 撮像部
40 画像処理部
L 搬送方向(長手方向)
A1 線状光
A2 反射光

Claims (4)

  1. 金属板表面の疵を検査するための表面検査装置であって、
    金属板表面の同一検査領域に対して少なくとも2方向から線状光を照射する照射部と、
    前記同一検査領域での反射光を受光して画像信号を得る撮像部と、
    前記撮像部で得られた前記少なくとも2方向からの線状光に対応する反射光の画像信号のうち、最もSN比の高い画像信号に基づいて前記金属板表面の疵を検出する画像処理部と、を備え、
    前記照射部が、光源と、当該光源からの光を前記少なくとも2方向に屈折させるプリズムシートと、を備える表面検査装置。
  2. 前記照射部から照射される少なくとも2方向の線状光が、それぞれ、異なる波長域の光である、請求項1に記載の表面検査装置。
  3. 前記照射部が、前記照射部から照射される少なくとも2方向に屈折する光を、それぞれ、前記異なる波長域の光のみ浸透させる光学フィルターを備える、請求項に記載の表面検査装置。
  4. 金属板表面の疵を検査するための表面検査方法であって、
    金属板表面の同一検査領域に対して少なくとも2方向から線状光を照射する照射ステップと、
    前記同一検査領域での反射光を受光して画像信号を得る撮像ステップと、
    前記撮像ステップで得られた前記少なくとも2方向からの線状光に対応する反射光の画像信号のうち、最もSN比の高い画像信号に基づいて前記金属板表面の疵を検出する画像処理ステップと、を有し、
    前記照射ステップでは、光源からの光を前記少なくとも2方向にプリズムシートによって屈折させることにより、少なくとも2方向から線状光を照射する表面検査方法。
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