JP7068866B2 - 三方弁 - Google Patents

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Description

本発明は、弁室に連通する2つの対向ポートおよび1つの非対向ポートを備え、2つの対向ポートの開閉状態を変更することによって、対向ポートが弁室を介して非対向ポートに連通する状態を変更することが可能な三方弁に関する。
弁室と、互いに向き合う位置で弁室に連通する2つの対向ポートと、2つの対向ポートとは異なる位置で弁室に連通する1つの非対向ポートと、それぞれの対向ポートを開閉する2つの弁体とを備え、カム機構を用いて2つの弁体を駆動するようにした三方弁が知られている(特許文献1)。
この三方弁では、対向ポートを閉状態とするために弁座に弁体を当接させる際には、カム機構を用いて弁体を駆動し、逆に、対向ポートを開状態とするために弁座から弁体を離間させる際にも、カム機構を用いて弁体を駆動している。そして、一方の対向ポートを開状態とするときには他方の対向ポートを閉状態とし、他方の対向ポートを開状態とするときには一方の対向ポートを閉状態とすることによって、簡単な構造の三方弁を実現している。
特開2013-044410号公報
しかし、上述した三方弁は、対向ポートを閉状態とする際に、カム機構を用いて弁体を弁座に当接させているため、対向ポートを確実に閉状態とすることが難しいという問題があった。すなわち、カム機構による弁体に移動量が大きすぎると、弁体を弁座に当接させる力が過大となって、弁体や弁座などを破損させる虞が生じる。このような事態を避けるために、カム機構による弁体の移動量を小さくし過ぎると、弁体を弁座に当接させることが出来ずに、対向ポートを閉状態にすることが出来なくなる。このように、上述した三方弁は、構造が簡単ではあるものの、対向ポートを確実に閉状態とすることが難しいという問題があった。
この発明は、従来の技術における上述した課題を解決するためになされたものであり、簡単な構造でありながら、対向ポートを確実に閉状態とすることが可能な三方弁を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の三方弁は次の構成を採用した。すなわち、
流体が流入する弁室内の互いに向き合う位置で、前記弁室に連通する2つの対向ポートと、該2つの対向ポートの何れとも異なる位置で前記弁室に連通する非対向ポートと、前記2つの対向ポートの中の一方の第1対向ポートを開閉する第1弁体と、前記2つの対向ポートの中の他方の第2対向ポートを開閉する第2弁体とを備える三方弁において、
前記第1対向ポート内には、前記第1弁体と、該第1弁体が押し付けられる第1弁座と、前記第1弁体を前記弁室の方向に付勢して前記第1弁座に押し付けることによって、前記第1対向ポートを閉状態とする第1付勢部材とが設けられており、
前記第2対向ポート内には、前記第2弁体と、該第2弁体が押し付けられる第2弁座と、前記第2弁体を前記弁室の方向に付勢して前記第2弁座に押し付けることによって、前記第2対向ポートを閉状態とする第2付勢部材とが設けられており、
前記弁室内には、
前記第1対向ポートが前記弁室に連通する方向と、前記第2対向ポートが前記弁室に連通する方向とに直交する回転軸を有するカム軸と、
前記カム軸に取り付けられて、該カム軸を回転させると前記回転軸を中心に回転する回転板と
が設けられると共に、
前記カム軸は、前記弁室の一部を形成する軸受部で一端側が軸支されることによって、前記流体が流入する前記弁室内に前記カム軸および前記回転板が配置されており、
前記回転板の一端側には、前記第1弁体を、前記第1付勢部材が付勢する力に抗して前記第1弁座から離間させることによって、前記第1対向ポートを開状態とする第1カム山が形成されており、
前記回転板の他端側には、前記第2弁体を、前記第2付勢部材が付勢する力に抗して前記第2弁座から離間させることによって、前記第2対向ポートを開状態とする第2カム山が形成されており、
前記カム軸の他端側は、前記非対向ポート内に設けられた支持板の端面が当接することによって、回転可能に支持されている
ことを特徴とする。
かかる本発明の三方弁においては、第1対向ポートと第2対向ポートとが互いに向き合う位置で弁室に連通している。第1対向ポート内には第1弁体が設けられており、第1弁体は、第1付勢部材に付勢されて第1弁座に押し付けられることによって第1対向ポートを閉状態としている。また、第2対向ポート内に設けられた第2弁体も、第2付勢部材に付勢されて第2弁座に押し付けられることによって第2対向ポートを閉状態としている。更に、弁室内には、回転板が取り付けられたカム軸が設けられており、回転板の一端側には、第1弁体を押し上げて第1弁座から離間させることによって、第1対向ポートを開状態とするための第1カム山が形成され、回転板の他端側には、第2弁体を押し上げて第2弁座から離間させることによって、第2対向ポートを開状態とするための第2カム山が形成されている。更に、カム軸は、弁室の一部を形成する軸受部で一端側が軸支されることによって、流体が流入する弁室内にカム軸および回転板が配置されており、カム軸の他端側は、非対向ポート内に設けられた支持板の端面が当接することによって、回転可能に支持されている。
こうすれば、一端側に第1カム山を形成し、他端側に第2カム山を形成した回転板をカム軸に取り付けて、そのカム軸を弁室内で回転させることによって、第1弁体あるいは第2弁体の一方を第1弁座あるいは第2弁座から離間させるという簡単な構造で、三方弁を実現することが可能となる。また、カム軸の一端側を軸支する軸受部は弁室の一部を形成しており、カム軸および回転板が弁室内に配置されている。更に、カム軸の他端側は、非対向ポート内に設けられた支持板の端面が当接することによって、回転可能に支持されており、れらの点からも三方弁が簡単な構造となっている。加えて、第1弁体は第1付勢部材の付勢力によって第1弁座に向かって付勢され、第2弁体は第2付勢部材の付勢力によって第2弁座に向かって付勢されている。このため、第1カム山が第1弁体を第1弁座から離間させていない場合、あるいは、第2カム山が第2弁体を第2弁座から離間させていない場合は、第1付勢部材あるいは第2付勢部材が第1弁体あるいは第2弁体を付勢する力によって、第1対向ポートあるいは第2対向ポートを確実に閉状態としておくことも可能となる。
また、上述した本発明の三方弁においては、3つの支持板の端面を三方向からカム軸の他端側に当接させてカム軸を支えるようにして、これら3つの支持板を次のような位置に設けるようにしても良い。先ず、第1対向ポートが弁室に開口する位置からカム軸に到る直線と、カム軸から第2対向ポートが弁室に開口する位置に到る直線とによって、カム軸を中心とする全周の範囲を2つの角度範囲に分割する。そして、3つの支持板のうちの1つは次のような位置、すなわち、第1カム山が第1弁体を第1弁座から離間させようとする時に第1カム山が存在する側とは反対側の角度範囲内に設ける。また、3つの支持板の残りの2つについては、第1カム山が第1弁体を第1弁座から離間させようとする時に、第1カム山が存在する側の角度範囲内に設けるようにしても良い。
こうすれば、3つの支持板の端面を三方向から当接させるという簡単な構造で、カム軸の他端側を支えることが可能となる。加えて、詳細なメカニズムについては後述するが、3つの支持板を上記のような位置に設けておけば、第1カム山が第1弁体を押し上げようとする時、あるいは第2カム山が第2弁体を押し上げようとする時に、カム軸が受ける大きな反力を、2つの支持板で分担して支えることができる。その結果、3つの支持板の端面を三方向から当接させるという簡単な構造でも、カム軸を確実に支えることが可能となる。
本実施例の三方弁1の内部構造を示した分解組立図である。 本実施例のカム軸30の下端側(非対向ポート13側)を3つの支持板15a~15cで支える支持構造についての説明図である。 3つの支持板15a~15cと、第1対向ポート11および第2対向ポート12の中心軸Lpとの位置関係についての説明図である。 本実施例の三方弁1が流路を切り換える動作を示した説明図である。 3つの支持板15a~15cが効率よく荷重を支えることが可能な理由についての説明図である。
A.装置構成 :
図1は、本実施例の三方弁1の内部構造を示した分解組立図である。図1(a)には、本実施例の三方弁1の外観形状が示されている。図示したように、弁本体10は、太径の円管と細径の円管とを十字に組み合わせたような形状をしており、太径の円管の一端には、円形断面の軸受部20が挿入され、軸受部20の中心にはカム軸30が挿通されている。また、弁本体10の太径の円管に交差する左右の円管の内側には、それぞれ第1対向ポート11および第2対向ポート12が形成されている。更に、弁本体10の太径の円管の内側で、軸受部20が挿入されていない側には、非対向ポート13が形成されている。
図1(b)には、本実施例の三方弁1の分解組立図が示されている。図示されるように、弁本体10の太径の円管の上端部分は、内径が拡径したインロー部10aが形成されており、このインロー部10aに軸受部20が挿入されて組み付けられる。そして、軸受部20の下方の円柱形状の空間が弁室14となり、弁室14の下方はそのまま円柱形状の非対向ポート13に接続されている。
第1対向ポート11は円形断面となっており、弁室14に連通している。第1対向ポート11が弁室14に連通する手前側には、円環形状の第1弁座11aが形成されており、第1弁座11aの中心には円形の第1弁孔11bが形成されている。また、第2対向ポート12も円形断面となっており、弁室14に連通すると共に、弁室14に連通する手前側に円環形状の第2弁座12aが形成されており、第2弁座12aの中心には円形の第2弁孔12bが形成されている。更に、第1対向ポート11と第2対向ポート12とは、互いに同軸の位置に配置されており、第1対向ポート11および第2対向ポート12の中心軸Lpは、円柱形状の弁室14の中心軸と直交している。このため、第1対向ポート11が弁室14に連通する位置と、第2対向ポート12が弁室14に連通する位置とは、互いに向かい合わせの位置となっている。
尚、本実施例では、第1対向ポート11と第2対向ポート12とは、互いに同径で形成され、且つ同軸に設けられているものとしているが、必ずしも同径でなくても良い。例えば、内径あるいは外径の少なくとも一方が異なっていても良い。また、第1対向ポート11が弁室14に開口する位置と、第2対向ポート12が弁室14に開口する位置とが互いに向かい合わせの位置となる範囲であれば、第1対向ポート11と第2対向ポート12とが異なる高さで弁室14に連通していても良い。あるいは、第1対向ポート11と第2対向ポート12とが弁室14内の向かい合わせの位置で連通する範囲内であれば、弁室14の中心軸方向から見た時に、第1対向ポート11と第2対向ポート12とが直線にならずに、折れ曲がった状態となっていても良い。
第1対向ポート11には、第1弁座11aに向かって第1弁体11vが挿入され、続いて、第1スプリング11sが挿入され、最後に第1スプリング受部11tが挿入されて、第1スプリング受部11tは図示しないスナップリングで第1対向ポート11内に固定される。この結果、第1弁体11vは第1スプリング11sによって適度な力で付勢されて第1弁座11aに当接して、第1対向ポート11を閉状態とする。尚、第1弁体11vが第1弁座11aに当接する部分には、ゴム製のシール部材11vsが取り付けられている。第2対向ポート12についても同様に、第2弁座12aに向かって、第2弁体12v、第2スプリング12s、および第2スプリング受部12tが挿入されて、図示しないスナップリングで第2スプリング受部12tが第2対向ポート12内に固定される。この結果、第2弁体12vも、第2スプリング12sによって適度な力で付勢されて第2弁座12aに当接して、第2対向ポート12を閉状態とする。尚、第2弁体12vが第2弁座12aに当接する部分にも、ゴム製のシール部材12vsが取り付けられている。また、本実施例の第1スプリング11sは本発明における「第1付勢部材」に対応し、本実施例の第2スプリング12sは本発明における「第2付勢部材」に対応する。
軸受部20には、外周側面にOリング21が装着されており、軸受部20を弁本体10のインロー部10aに挿入することで、軸受部20を弁本体10に気密(あるいは液密)に組み付けることができる。また、軸受部20には、円柱形状の弁室14と同軸となる位置に、細長い円柱形状のカム軸30が挿通されている。前述したように、第1対向ポート11および第2対向ポート12の中心軸Lpは、円周形状の弁室14の中心軸と直交するから、カム軸30の回転軸Lcも、第1対向ポート11および第2対向ポート12の中心軸Lpに対して直交していることになる。そして、カム軸30は、回転軸Lc周りに回転させることが可能となっている。
また、カム軸30には、回転板40が取り付けられている。この回転板40がカム軸30に取り付けられている位置は、(カム軸30を取り付けた状態で)軸受部20を弁本体10に組み付けると、回転板40が、第1対向ポート11および第2対向ポート12の中心軸Lp上に来るような位置となっている。更に、回転板40には、第1対向ポート11に面する側に第1カム山41が形成され、第2対向ポート12に面する側には第2カム山42が形成されている。このため、カム軸30を回転軸Lc周りに回転させると、第1カム山41で第1弁体11vを第1弁座11aから離間させ、あるいは第2カム山42で第2弁体12vを第2弁座12aから離間させることができる。この点については、後ほど詳しく説明する。また、カム軸30の一端側は軸受部20によって軸支されているが、回転板40を挟んでカム軸30の他端側は、弁本体10の非対向ポート13内に設けられた支持板(図1では図示を省略)によって支持されている。
図2は、第1対向ポート11および第2対向ポート12よりも下方の位置で弁本体10を破断することによって、弁本体10の非対向ポート13内に設けられた3つの支持板15a、15b、15cを示した説明図である。図示されるように、3つの支持板15a、15b、15cは、非対向ポート13の内周面から中心に向かって等間隔に立設されている。そして、3つの支持板15a、15b、15cの端面は凹面形状に形成されており、カム軸30を取り付けた軸受部20を弁本体10に組み付けると、カム軸30の他端側が、3つの支持板15a、15b、15cの端面によって、三方向から支持された状態となる。このように、本実施例の三方弁1では、カム軸30の一端側は軸受部20で軸支されているが、カム軸30の他端側は、3つの支持板15a~15cの端面で三方向から支えるという単純な構造となっている。カム軸30の他端側を、このように単純な構造で支えることができるのは、これら3つの支持板15a~15cを特別な位置に設けているためである。この点については後ほど詳しく説明する。
また、図2に示されるように、第1カム山41および第2カム山42は、略扇形形状となっており、扇形の一端側の小さな半径Rosから他端側の大きな半径Rfoまで、単調に半径が大きくなる形状となっており、扇形の一端側から他端側までの角度は75度前後の角度となっている。このような形状の第1カム山41と第2カム山42とが、互いに線対称となる位置に設けられている。そして、非対向ポート13の3つの支持板15a~15cは、このような第1カム山41および第2カム山42に対して、以下のような位置に立設されている。
図3は、非対向ポート13から立設された3つの支持板15a~15cと、第1カム山41および第2カム山42との位置関係を示した説明図である。先ず、図示されるように、第1カム山41が第1対向ポート11に正対し、第2カム山42が第2対向ポート12に正対する位置となるように、カム軸30を回転させる。すると、扇形形状をした第1カム山41の短径側(半径Rosの側)の端点Posと、および第2カム山42の短径側(半径Rosの側)の端点Posとが、第1対向ポート11および第2対向ポート12の中心軸Lpに対して同じ側にくる。そこで、2つの端点Posがある側から、カム軸30に向かって支持板15cを立設させる。そして、支持板15cを基準として、左右方向にそれぞれ120度の位置から、支持板15aおよび支持板15bをカム軸30に向かって立設させる。3つの支持板15a~15cが、このような位置に設けられている理由については、後ほど詳しく説明する。
B.本実施例の三方弁1の動作 :
図4は、図1(a)中のQ-Q位置で断面を取ることによって、本実施例の三方弁1の動作を示した説明図である。図4(a)は、第1対向ポート11が最大開度の開状態で、且つ、第2対向ポート12が閉状態の場合を表しており、図4(b)は第1対向ポート11および第2対向ポート12が何れも小開度の開状態の場合を表している。また、図4(c)は、第1対向ポート11が閉状態で、且つ、第2対向ポート12が最大開度の開状態の場合を表している。尚、以下では、最大開度の開状態になることを、単に「全開状態になる」と称し、小開度の開状態になることを、単に「小開状態になる」と称するものとする。
また、本実施例の三方弁1は、第1対向ポート11あるいは第2対向ポート12から弁室14に流入した流体を、非対向ポート13から流出させる使い方と、非対向ポート13から弁室14に流入した流体を、第1対向ポート11あるいは第2対向ポート12から流出させる使い方とが可能であるが、何れの使い方でも三方弁1は同じように動作する。そこで、説明の便宜上、以下では、前者の場合、すなわち、第1対向ポート11あるいは第2対向ポート12から弁室14に流入した流体を、非対向ポート13から流出させる場合を例に用いて、三方弁1の動作を説明する。
図4(a)に示されるように、第1対向ポート11が全開状態(第2対向ポート12は閉状態)では、第1カム山41が、第1スプリング11sの付勢力に抗して第1弁体11vを全開位置まで押し上げることによって、第1弁体11vを第1弁座11aから離間させている。また、第2カム山42は第2弁体12vから外れており、このため第2弁体12vは、第2スプリング12sの付勢力で第2弁座12aに押し付けられる結果、第2対向ポート12は閉状態となっている。
図4(a)に示した状態から、カム軸30を時計方向に回転させると、第1弁体11vを押し上げている第1カム山41の高さが次第に低くなって、第1対向ポート11が全開状態から次第に小開状態に変化する。その一方で、第2カム山42は、第2弁座12aに押し付けられていた第2弁体12vに当接した後、カム軸30の回転と共に、次第に第2弁座12aから第2弁体12vを離間させ、それに伴って第2対向ポート12は閉状態から次第に小開状態に変化する。その結果、図4(b)に示したように、第1対向ポート11および第2対向ポート12の何れも小開状態となる。
そして、更にカム軸30を時計方向に回転させると、図4(c)に示すように、第2カム山42は更に第2弁体12vを押し上げて、全開位置まで第2弁体12vを第2弁座12aから離間させ、その一方で、第1カム山41は第1弁体11vから外れて、第1弁体11vが第1スプリング11sの付勢力で第1弁座11aに押し付けられた状態となる。その結果、図4(a)の場合とは逆に、第2対向ポート12が全開状態で、第1対向ポート11が閉状態となる。また、図4(c)に示した状態から、カム軸30を反時計方向に回転させると、図4(b)に示した状態(第1対向ポート11および第2対向ポート12が何れも小開状態)を経て、図4(a)に示した状態(第1対向ポート11が全開状態で、第2対向ポート12が閉状態)にすることができる。
このように本実施例の三方弁1では、弁室14内でカム軸30を回転させて、第1対向ポート11内の第1弁体11vを押し上げることによって第1対向ポート11を開状態とし、第2対向ポート12内の第2弁体12vを押し上げることによって第2対向ポート12を開状態とすることができる。また、第1弁体11vは、第1カム山41が第1弁体11vから外れて、第1カム山41から押し上げられなくなると、第1スプリング11sの付勢力によって第1弁座11aに押し付けられる。このため、第1対向ポート11を確実に閉状態とすることができる。同様に、第2弁体12vについても、第2カム山42が第2弁体12vから外れて、第2カム山42で押し上げられなくなると、第2スプリング12sの付勢力で第2弁座12aに押し付けられる。このため、第2対向ポート12も確実に閉状態とすることができる。
更に、本実施例の三方弁1では、第1対向ポート11および第2対向ポート12を、弁室14内の互いに向き合う位置で連通させている。このため、第1対向ポート11の第1弁体11vを押し上げるための第1カム山41と、第2対向ポート12の第2弁体12vを押し上げるための第2カム山42とを、1枚の回転板40の両端側に形成することができる。その結果、カム軸30に1枚の回転板40を取り付けておけば、第1弁体11vおよび第2弁体12vを押し上げることができるので、三方弁1の構造を簡単にすることができる。このように、本実施例の三方弁1では、簡単な構造でありながら、第1対向ポート11あるいは第2対向ポート12を確実に閉状態とすることが可能となる。
加えて、図4(b)に示したように、第1対向ポート11および第2対向ポート12が何れも小開状態となっている場合は、カム軸30を時計方向に回転させるに従って、第1対向ポート11は開度が連続的に小さくなり、第2対向ポート12は開度が連続的に大きくなる。また、カム軸30を反時計方向に回転させるに従って、第1対向ポート11は開度が連続的に大きくなり、第2対向ポート12は開度が連続的に小さくなる。このため、カム軸30の角度位置によって、第1対向ポート11からの流入量と、第2対向ポート12からの流入量との比率を調整可能な混合弁として利用することも可能となる。加えて、第1カム山41および第2カム山42の形状を変更すれば、カム軸30の角度位置に応じて、第1対向ポート11および第2対向ポート12の流入量の比率も容易に調整することが可能となる。
C.支持板15a~15cによるカム軸30の支持構造 :
図2を用いて前述したように、本実施例の三方弁1は、カム軸30の下端側(非対向ポート13の側)を3つの支持板15a~15cによって三方向から支持する構造となっている。また、図3を用いて前述したように、3つの支持板15a~15cの中の1つ(本実施例では支持板15c)は、次のような位置、すなわち、第1カム山41を第1対向ポート11に正対させ、第2カム山42を第2対向ポート12に正対させたときに、第1対向ポート11および第2対向ポート12の中心軸Lpに対して、第1カム山41および第2カム山42の短径側の端点Posが来る側から、カム軸30に向かって立設されている。そして、残りの2つ(本実施例では支持板15aおよび支持板15b)は、支持板15cを基準として左右方向にそれぞれ120度の位置から、カム軸30に向かって立設されている。3つの支持板15a~15cがこのような位置に設けられているのは、次のような理由による。
図5は、第1弁体11vおよび第2弁体12vを押し上げる際に、第1カム山41および第2カム山42が、それぞれ第1弁体11vおよび第2弁体12vに対して及ぼす力についての説明図である。図5(a)は、カム軸30を反時計方向に回転させることによって、第1弁座11aに当接した状態の第1弁体11vを第1カム山41で押し上げようとしている様子を表している。第1弁座11aに当接している第1弁体11vを押し上げるためにカム軸30を反時計方向に回転させると、先ず始めに、第1カム山41の短径側の端点Posが第1弁体11vに接触する。そして、その状態から更にカム軸30を反時計方向に回転させることによって、第1カム山41で第1弁体11vを次第に押し上げる。このとき、第1カム山41は、第1スプリング11sの付勢力に抗する力に加えて、第1対向ポート11内の流体の圧力に抗する力(図5(a)中で白抜きの矢印で示した力)で、第1弁体11vを押し上げている。その結果として、第1カム山41は、同じ大きさで逆方向(カム軸30に向かう方向)の力を第1弁体11vから受けることになる。
また、第1カム山41は、端点Posで第1弁体11vに接触した後、カム軸30と共に反時計方向に回転することによって第1弁体11vを次第に押し上げるから、回転方向(第1弁体11vにとっては横方向)の強い力(図5(a)中で粗い斜線付の矢印で示した力)を第1弁体11vに加えている。その結果として、第1カム山41は、同じ大きさで逆方向の横向きの力を第1弁体11vから受けることになる。一方、第1弁座11aに当接した第1弁体11vを押し上げようとしている状態では、第2弁体12vは第2カム山42によって全開状態近くまで押し上げられており、従って、第2カム山42は、第2スプリング12sを圧縮するための大きな力(図5(a)中で黒塗りの矢印で示した力)で第2弁体12vを押し上げている。その結果として、第2カム山42も、同じ大きさで逆方向(カム軸30に向かう方向)の力を第2弁体12vから受けることになる。
このように、第1弁体11vを第1弁座11aに当接した状態から押し上げようとする際には、第1カム山41および第2カム山42の何れも、カム軸30に向かう方向の力を受けている。ここで、第1スプリング11sが第1カム山41に及ぼす力は、第2スプリング12sが第2カム山42に及ぼす力よりも小さいが、第1カム山41には第1対向ポート11内の流体の圧力による力も掛かっている。このため、第1カム山41がカム軸30方向に受ける力と、第2カム山42がカム軸30方向に受ける力とは、大まかには相殺する。その結果、カム軸30には、主に、図5(a)中で粗い斜線付きの矢印で示した力(すなわち、第1カム山41の端点Posが第1弁体11vを横から押す力)の反力が加わることになる。図5(a)中では、この反力を、細かい斜線付きの矢印で表している。
図5(a)から明らかなように、カム軸30が主に受ける反力は、支持板15aと支持板15bとで分担して支える構造となっている。もちろん、カム軸30が主に受ける反力の方向は、カム軸30の回転に伴って変化するが、支持板15aと支持板15bとの間の角度(本実施例では120°)に比べれば、反力の方向が変化する角度は小さいので、カム軸30が受ける反力を2つの支持板15a,15bで分担して支える状況が変わることはない。
図5(b)は、第1弁体11vおよび第2弁体12vの何れも、第1弁座11aおよび第2弁座12aから離間した状態を表している。この状態では、第1スプリング11sが第1カム山41に及ぼす力も、第2スプリング12sが第2カム山42に及ぼす力も小さく、更に、大まかには互いに相殺するので、カム軸30に大きな力が加わることはない。
図5(c)は、カム軸30を時計方向に回転させることによって、第2弁座12aに当接した状態の第2弁体12vを第2カム山42で押し上げようとしている様子を表している。第2弁座12aに当接している第2弁体12vを押し上げるために、カム軸30を時計方向に回転させた場合にも、先ず始めに、第2カム山42の短径側の端点Posが第2弁体12vに接触する。そして、その状態からカム軸30を回転させることによって第2弁体12vを次第に押し上げる。このとき、第2カム山42は、第2スプリング12sの付勢力に抗する力と、第2対向ポート12内の流体の圧力に抗する力とを加えた力(図5(c)中で白抜きの矢印で示した力)で、第2弁体12vを押し上げる。更に、第2カム山42は、回転方向に第2弁体12vを横から押す力(図5(c)中で粗い斜線付の矢印で示した力)も第2弁体12vに加えている。その結果、第1カム山41は、それらの力(図5(c)中で白抜きの矢印で示した力と、粗い斜線付の矢印で示した力の2つの力)の反力を、第2弁体12vから受けることになる。また、第2弁座12aに当接した第2弁体12vを押し上げようとしている状態では、第1弁体11vは第1カム山41によって全開状態近くまで押し上げられている。このため、第1カム山41は、第1スプリング11sを圧縮するための大きな力(図5(c)中で黒塗りの矢印で示した力)を第1弁体11vに加えており、その反力を第1弁体11vから受けている。
このため、図5(a)を用いて前述した状態、すなわち、第1弁体11vを第1弁座11aに当接した状態から押し上げようとする場合と同様に、第2弁座12aに当接した第2弁体12vを押し上げようとする場合でも、カム軸30に向かう方向については、第1カム山41が受ける力と、第2カム山42が受ける力とが大まかには相殺する。その結果、カム軸30には、図5(c)中で粗い斜線付きの矢印で示した力の反力(図5(c)中で細かい斜線付きの矢印で示した力)が加わることになる。そして、第2弁座12aに当接した第2弁体12vを押し上げようとする場合でも、カム軸30が主に受ける反力は、支持板15aと支持板15bとで分担して支える構造となっている。
このように、本実施例の三方弁1では、第1弁体11vあるいは第2弁体12vを第1弁座11aあるいは第2弁座12aから押し上げようとする際に、カム軸30に加わる大きな力を、2つの支持板15aおよび支持板15bで分担して支えることが可能となっている。このため、3つの支持板15a~15cの端面をカム軸30に当接させるという簡単な構造でも、カム軸30を確実に支えることが可能となる。
以上、本実施例の三方弁1について説明したが、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
1…三方弁、 10…弁本体、 10a…インロー部、
11…第1対向ポート、 11a…第1弁座、 11s…第1スプリング、
11v…第1弁体、 12…第2対向ポート、 12a…第2弁座、
12s…第2スプリング、 12v…第2弁体、 13…非対向ポート、
14…弁室、 15a~15c…支持板、 20…軸受部、
30…カム軸、 40…回転板、 41…第1カム山、
42…第2カム山、 Lc…回転軸。

Claims (2)

  1. 流体が流入する弁室内の互いに向き合う位置で、前記弁室に連通する2つの対向ポートと、該2つの対向ポートの何れとも異なる位置で前記弁室に連通する非対向ポートと、前記2つの対向ポートの中の一方の第1対向ポートを開閉する第1弁体と、前記2つの対向ポートの中の他方の第2対向ポートを開閉する第2弁体とを備える三方弁において、
    前記第1対向ポート内には、前記第1弁体と、該第1弁体が押し付けられる第1弁座と、前記第1弁体を前記弁室の方向に付勢して前記第1弁座に押し付けることによって、前記第1対向ポートを閉状態とする第1付勢部材とが設けられており、
    前記第2対向ポート内には、前記第2弁体と、該第2弁体が押し付けられる第2弁座と、前記第2弁体を前記弁室の方向に付勢して前記第2弁座に押し付けることによって、前記第2対向ポートを閉状態とする第2付勢部材とが設けられており、
    前記弁室内には、
    前記第1対向ポートが前記弁室に連通する方向と、前記第2対向ポートが前記弁室に連通する方向とに直交する回転軸を有するカム軸と、
    前記カム軸に取り付けられて、該カム軸を回転させると前記回転軸を中心に回転する回転板と
    が設けられると共に、
    前記カム軸は、前記弁室の一部を形成する軸受部で一端側が軸支されることによって、前記流体が流入する前記弁室内に前記カム軸および前記回転板が配置されており、
    前記回転板の一端側には、前記第1弁体を、前記第1付勢部材が付勢する力に抗して前記第1弁座から離間させることによって、前記第1対向ポートを開状態とする第1カム山が形成されており、
    前記回転板の他端側には、前記第2弁体を、前記第2付勢部材が付勢する力に抗して前記第2弁座から離間させることによって、前記第2対向ポートを開状態とする第2カム山が形成されており、
    前記カム軸の他端側は、前記非対向ポート内に設けられた支持板の端面が当接することによって、回転可能に支持されている
    ことを特徴とする三方弁。
  2. 請求項1に記載の三方弁において、
    前記カム軸の他端側には、3つの前記支持板の端面が三方向から当接しており、
    前記第1対向ポートが前記弁室に開口する位置から前記カム軸に到る直線と、前記カム軸から前記第2対向ポートが前記弁室に開口する位置に到る直線とによって、前記カム軸を中心とする全周の範囲を2つの角度範囲に分割した場合に、
    前記3つの支持板のうちの1つは、前記第1カム山が前記第1弁体を前記第1弁座から離間させようとする時に前記第1カム山が存在する側とは反対側の前記角度範囲内に設けられており、
    前記3つの支持板の残りの2つは、前記第1カム山が前記第1弁体を前記第1弁座から離間させようとする時に前記第1カム山が存在する側の前記角度範囲内に設けられている
    ことを特徴とする三方弁。
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