JP7068373B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本願は、燃料供給装置に関する。
車両用の燃料給装置は、燃料ポンプを有し、燃料タンクの底面から燃料を吸い上げ、フィルタで燃料をろ過した後、内燃機関のインジェクタなどに燃料を圧送する。車両の旋回、加減速、坂道走行等により、燃料タンク内の燃料が偏ることがある。燃料の偏りによって燃料ポンプの吸込口部分の燃料が不足すると、空気が燃料ポンプに吸い込まれて安定した燃料供給ができない。
このため、燃料タンクの底面に設置されるサブタンク内に燃料ポンプを配置し、サブタンクの底面部に形成した燃料取り入れ口に近接してジェットポンプを配置し、そのジェットポンプの高速な燃料流れによってサブタンク内に燃料を取り入れるものが知られている。(例えば特許文献1、特許文献2)
また、燃料タンクには、燃料タンク内の燃料液面の変動に応じて変位する検出用フロートを備え、この検出用フロートの変位に伴う抵抗値変化によって液面を検出する液面検出器が備えられている場合がある。車両の旋回、加減速、坂道走行時等の燃料タンク内の燃料液面の揺動、傾斜により急激に検出用フロートが揺動し、検出液面の出力が過剰に変動する。この対策として、検出用フロートアームの回動中心部にダンパ構造を設けることが提案されている。(例えば特許文献3)しかしこのダンパ構造の追加にはコスト上昇と、構造材追加による重量追加が伴う。
アーム装置を検出装置本体に対して取り付け位置可変に軸支した第一のアーム部材と、検出装置本体に取り付けた第二のアーム部材と、第一および第二のアーム部材をリンクにより連動させる連動部材とで構成し、検出用フロートの幅方向の位置を自由に設定することができるようにし、どのようなタンク形状であっても最も液面変動の小さい中央部分に検出用フロートを位置させることができるようにすることが提案されている。(例えば特許文献4)しかしこの複数のアーム部材によるリンク装置の追加にはコスト上昇と、構造材追加による重量追加が伴う。
特開2007-255377号公報 特許第2820727号明細書 特開平8-233635号公報 実開昭62-28126号公報
特許文献1および特許文献2では、燃料タンクの底面に設置されるサブタンク内に燃料ポンプを配置し、サブタンクの底面部に形成した燃料取り入れ口に近接してジェットポンプを配置し、そのジェットポンプの高速な燃料流れによってサブタンク内に燃料を取り入れている。サブタンク内の燃料液面が安定することにより、燃料タンク内の燃料液面が揺動、傾斜しても燃料ポンプの吸込口部分の燃料が不足することはなく、安定した燃料供給が可能となる。
しかし、この構成はサブタンク、ジェットポンプ等の部品点数の増加および組み立て作業工数の増加によるコストアップを招く、という欠点があった。
そこで、本願は、車両の旋回、加減速、坂道走行等による燃料タンク内の燃料偏りに関わらず、安定した燃料供給が可能な燃料供給装置を、構造の簡素化、組み立て作業性の向上、コスト削減を図りつつ提供することを目的とする。
本願に係る燃料供給装置は、
燃料タンクの上面に設けられた開口を塞ぐフランジと、
フランジを貫通する燃料吐出パイプと、
フランジに揺動自在に取り付けられたポンプホルダと、
ポンプホルダに収容された燃料ポンプと、
燃料ポンプの下端に配置されたサクションフィルタと、を備えた燃料供給装置であって、
燃料供給装置が燃料タンクに取り付けられた状態で、ポンプホルダは時計回り方向および時計と逆回り方向へ回転自在に取り付けられ、ポンプホルダは燃料タンクの傾きによって回転し、また燃料タンクの加速度によって回転することを特徴としたものである。
本願に係る燃料供給装置によれば、車両の旋回、加減速、坂道走行時等の燃料タンク内の燃料液面の揺動、傾斜時に、ポンプホルダ内に設置されている燃料ポンプとその吸込口に取り付けられたサクションフィルタは燃料液面の変動に追従して傾き、燃料ポンプの吸込口部分の燃料が不足することなく安定した燃料供給が可能となる。構造の簡素化、組み立て作業性の向上、コスト削減をしつつこれを達成できる。
実施の形態1に係る燃料供給装置の側面図である。 実施の形態1に係る燃料供給装置の断面図である。 実施の形態1に係る車両の旋回、加減速にて燃料液面が傾斜した場合の燃料供給装置の側面図である。 実施の形態1における車両の坂道走行にて燃料液面が傾斜した場合の燃料供給装置の側面図である。 実施の形態2における燃料供給装置の側面図である。 実施の形態3における燃料供給装置の側面図である。
以下、本願の実施の形態について図面を参照して説明する。
1.実施の形態1
図1は、実施の形態1に係る燃料供給装置101の側面図である。図2は、実施の形態1に係る燃料供給装置101の縦断面図である。図3は、実施の形態1に係る燃料液面25が車両の旋回、加減速にて傾斜した場合の燃料供給装置101の側面図である。図4は、実施の形態1における車両の坂道走行にて燃料液面25が傾斜した場合の燃料供給装置102の側面図である。
<燃料供給装置の構成>
図1および図2において、燃料供給装置101は、吐出パイプ1a、吐出パイプ1aと一体成型され、燃料タンク22の上面22aに形成された開口部22bに設置されたフランジ1、燃料タンク22の燃料を吐出する燃料ポンプ2、燃料ポンプ2を保持し、フランジ1に吊り下げられたポンプホルダ3、ポンプホルダ3に取り付けられ燃料タンク22内の燃料の液面を検出する検出用フロート4aを備えた液面検出器4、および燃料ポンプ2の吸込口2bに取り付けられ、燃料タンク22内の燃料を燃料ポンプ2に吸い込む前にろ過するサクションフィルタ5などから構成されている。
フランジ1は、燃料タンク22の開口部22bを塞ぐように設置されている。燃料供給装置101は、この燃料タンク22から燃料ポンプ2によって吸入した燃料を、吐出配管1b、吐出パイプ1aを介してインジェクタ側に供給するものである。ポンプホルダ3に取り付けられる液面検出器4は、燃料タンク22内の燃料液面25の液面高さを検出用フロート4aの液面検出器4への取り付け回転角度で検出する。燃料液面の変動によって検出用フロート4aが上下し検出用フロート4aの取付けアームと液面検出器4のなす回転角度を電気抵抗の変化として検出するものである。サクションフィルタ5は可撓性を有しており、先端部5aが燃料タンク22の底面22cに接触して押し付けられることにより、サクションフィルタ5の全体が弾性変形をした状態で設置されている。ここでは、サクションフィルタ5は弾性変形する場合について説明しているが、必ずしも弾性体である必要はない。サクションフィルタ5が可撓性を有しており、重力により変形するものであってもよい。燃料タンクの底面22cに部分的に接触していることが重要だからである。
燃料ポンプ2が燃料を吸入するには燃料ポンプ2の吸込口2bが燃料浸漬していることが望ましい。しかし、燃料ポンプ2の吸込口2bに取り付けられたサクションフィルタ5の一部(例えば先端部)が燃料浸漬していれば、燃料ポンプ2の吸込口2bが燃料浸漬していない場合でも、サクションフィルタ5の燃料による液膜効果により、燃料ポンプ2は燃料を吸入できる。
図示しないインジェクタへの燃料を供給する燃料ホースが接続される吐出パイプ1aと燃料ポンプ2の吐出口2aは、可撓性を有する吐出配管1bによって接続されている。これによって、フランジ1に吊下げられたポンプホルダ3が揺動した場合であっても、燃料ポンプ2の吐出口2aと吐出パイプ1aとの間の気密性が保たれる。
図示しないフランジ1に一体成形されたコネクタからのリード線が、燃料ポンプ2と接続される駆動用、および液面検出器4と接続される信号用として具備されている。
<ポンプホルダの揺動>
フランジ1とポンプホルダ3は支持部3aの軸支持構造を介して結合されている。実施の形態1では取付け回転軸である支持部3aにより単一の軸支持がされている。この構造により、ポンプホルダ3はフランジ1に対して軸の周方向に回転自在に支持される。図3に示すように、車両走行状態によって加速度が発生すると、ポンプホルダ3には内蔵する燃料ポンプ2を含めた質量により支持部3aを中心として時計回りにポンプホルダ3を回転させる力が働く。ポンプホルダ3の回転によって、ポンプホルダ3に保持された燃料ポンプ2とその下端に取り付けられたサクションフィルタ5が偏った燃料液面25に近づく。これによって、サクションフィルタ5が燃料に浸漬され、燃料供給が不安定になることを抑制することができる。
ポンプホルダ3には車両走行状態によって燃料タンク22内の燃料が移動する際に力を受ける受力部3bが設置されている。車両の旋回、加減速にて燃料液面が傾斜する際に燃料の流れによる力を受けて、フランジ1に対して支持部3a回りにポンプホルダ3を回転させる力が働く。この回転力は、燃料タンク22の内部の燃料の移動によって一時的に発生するものであり、ポンプホルダ3のレスポンスの高い回転に寄与する。よって、燃料の移動に追随してポンプホルダ3を迅速に回転させて、燃料の安定した供給を継続することができる。
<加速度による燃料液面の傾斜>
図3には車両の旋回、加減速にて燃料液面25が傾斜した場合を示している。燃料タンク22内の燃料は車両の旋回、加減速による加速度を受けて燃料タンク22内を移動し、燃料タンク22は水平だが燃料液面25は傾斜する。車両走行状態の変化により燃料タンク22内の燃料液面25は動的に変化するが、動的な燃料の流れによる力をポンプホルダ3の受力部3bが受けて、燃料タンク22内の燃料液面25の傾斜角度に応じてフランジ1に対してポンプホルダ3を回転させる。受力部3bによる回転力は、一時的(微分的)な力として発生し、重力によるポンプホルダ3に加わる回転力は、持続的(積分的)な力として発生する。図3ではポンプホルダ3が、時計回り方向に回転する様子が示されている。
この時、ポンプホルダ3に保持されている燃料ポンプ2および燃料ポンプ2の吸込口2bに取り付けられているサクションフィルタ5もポンプホルダ3の回転に合わせて回転する。サクションフィルタ5の回転に伴い、サクションフィルタ5の先端部5aは燃料タンク22の底面22cから離れる方向に移動する。
しかし、サクションフィルタ5の全体が弾性体であり、先端部5aがサクションフィルタ5全体と同一面形状に戻ろうとする力が働くため、燃料タンク22の底面22cに接触して押し付けられる。サクションフィルタ5の弾性変形量が小さくなるものの、サクションフィルタ5は先端部5aを燃料タンク22の底面22cに接触させたまま、滑らせるように回転する。この結果、図3のように燃料タンク22内の燃料液面25が傾斜しても、サクションフィルタ5の先端部5aは燃料浸漬を維持することができ、安定した燃料供給が可能となる。サクションフィルタ5を弾性体とした場合、サクションフィルタの先端部5aは、燃料タンク22の底面22cから離れることなく接触したまま移動するので、燃料供給が途切れることはない。
サクションフィルタ5が弾性体でない場合でも、サクションフィルタが可撓性を有しており、重力により変形するものであってもよい。重力により、燃料タンクの底面22cに押し付ける力が働くことによってサクションフィルタ5の一部が燃料タンクの底面22cに接触していれば、安定した燃料供給が可能となる。サクションフィルタ5が弾性体でない場合は、急激な加速度によって、燃料液面25が急変した際に、サクションフィルタ5の一部が燃料の動きに引っ張られ、燃料タンク22の底面22cから一時的に離れることが考えられる。その場合でも、サクションフィルタ5のその部分は燃料の動きに追随して燃料に浸漬していれば、燃料供給に問題はない。
ポンプホルダ3の受力部3bの大きさ、形状を変化させることで、燃料タンク22内の燃料液面25の動的な変化に対し、受ける力が変わる。受力部3bの形状を、平板にする、フィン形状にする、お椀状にする、内部に孔をあける、などが考えられる。燃料の流動に対する感度が高く過敏に反応せず、かつ、必要な速さで反応できるよう、受力部3bの大きさ、形状を調整することができる。
図3のように、車両の旋回、加減速にて燃料液面25が傾斜し、ポンプホルダ3がこれに応じて回転した場合、ポンプホルダ3に取り付けられた液面検出器4も同時に回転する。液面検出器4の検出用フロート4aは、液面高さを検出するために液面検出器4に対して揺動し液面検出器4に対する角度が変化する。検出用フロート4aの取り付けアームと液面検出器4のなす角度を計測して液面高さを検出する。この検出用フロート4aの回転する軸は、ポンプホルダ3のフランジ1に対して揺動する回転軸と平行である。この結果、燃料タンク22内の燃料液面25が傾斜しても、燃料液面25の変動に追従して液面検出器4自体が傾くため、燃料液面25の変動により急激に検出用フロート4aが揺動し、検出した液面高さの出力が過度に変動することを抑制できる。また、液面の傾きが継続する場合であっても、ポンプホルダ3の回転によって、液面検出器4の出力が過剰に示されることを緩和することができる。
図3は、車両の加減速にて図の左方向に燃料が偏る状況を示している。しかし、車両の加減速にて図3と反対方向の右方向に燃料が偏る場合も同じである。燃料液面25が反対側に傾斜し、ポンプホルダ3がこれに応じて時計と逆回り方向に回転し、サクションフィルタ5の一部の燃料タンクの底面22cへの接触が継続することになり、安定した燃料供給が可能となる。この場合の図は省略する。
<坂道による燃料液面の傾斜>
図4は、実施の形態1における車両の坂道走行にて燃料液面25が傾斜した場合の燃料供給装置102の側面図である。車両の傾き(燃料タンク22の傾き)に応じて燃料タンク22内の燃料液面25が傾き、燃料タンク22は傾斜するがその内部の燃料液面25は水平を保つ状態を示している。
燃料タンク22内の燃料液面25は静的に水平状態(燃料タンク22に対しては傾斜状態)を維持する。燃料ポンプ2を含むポンプホルダ3の質量に対する重力により、フランジ1に対してポンプホルダ3は回転する。ポンプホルダ3は燃料タンク22の傾斜角度に応じて回転し、鉛直状態を維持する。
図3で説明した車両の旋回、加減速にて燃料液面25が傾斜した場合と同様、サクションフィルタ5は先端部5aを燃料タンク22の底面22cに接触させたまま、滑らせるように回転する。この結果、燃料タンク22に対し燃料液面25が傾斜しても、サクションフィルタ5の先端部5aは燃料浸漬を維持することができ、安定した燃料供給が可能となる。サクションフィルタ5を弾性体とした場合、サクションフィルタの先端部5aは、燃料タンク22の底面22cから離れることなく接触したまま移動するので、燃料供給が途切れることはない。
サクションフィルタ5が弾性体でない場合でも、サクションフィルタが可撓性を有しており、重力により変形するものであればよい。重力により、燃料タンクの底面22cに押し付ける力が働くことによってサクションフィルタ5の一部が燃料タンクの底面22cに接触していれば、安定した燃料供給が可能となる。サクションフィルタ5が弾性体でない場合は、急激な車体の傾斜の開始によって、燃料液面25が急変した際に、サクションフィルタ5の一部が燃料の動きに引っ張られ、燃料タンク22の底面22cから一時的に離れることが考えられる。その場合でも、サクションフィルタ5のその部分は燃料の動きに追随して燃料に浸漬していれば、燃料供給に問題はない。
図4は、車両の坂道走行にて燃料液面25が傾斜した際に、図の左方向に燃料が偏る状況を示している。しかし、車両の坂道走行にて図4と反対方向の右方向に燃料が偏る場合も同じである。燃料液面25が反対側に傾斜し、ポンプホルダ3がこれに応じて時計と逆回り方向に回転してサクションフィルタ5の一部の燃料タンクの底面22cへの接触が継続することになり、安定した燃料供給が可能となる。この場合の図は省略する。
以上のように、燃料タンク22の上面22aに設けられた開口部22bを塞ぐフランジ1と、フランジ1を貫通するように配置された燃料の吐出パイプ1aと、フランジ1に揺動自在に取り付けられたポンプホルダ3と、ポンプホルダ3に収容された燃料ポンプ2と、燃料ポンプ2の下端に配置されたサクションフィルタ5と、を備えた燃料供給装置101は、サブタンク、ジェットポンプ等の部品を必要とせず、簡単な仕組みで燃料タンク22の内部の燃料液面25の揺動、傾斜に対応することができる。燃料タンク22の内部の燃料液面25が傾斜しても、ポンプホルダ3が加速度もしくは重力によって揺動して、燃料が存在する方向に角度を生じる。その結果、ポンプホルダ3に設けられた燃料ポンプ2とその下端に接続されたサクションフィルタ5が燃料に浸漬されるように作用する。サクションフィルタ5の一部は燃料タンク22の底面22cに接触し滑りながら移動する。これによって、燃料液面25の揺動、傾斜が発生した場合において、単純な構造で燃料の安定した供給を可能とすることができる。サブタンク、ジェットポンプ等の複雑な部品を必要としないので、燃料供給装置の小型化、軽量化、組み立て作業性向上、低コスト化に寄与することとなる。
また、ポンプホルダ3に、受力部3bを設けることで、燃料タンク22の内部の燃料の水平方向の移動から力を受け、ポンプホルダ3の燃料移動の方向への揺動を助けることができる。これによって、急激な燃料液面25の変化に対応して、ポンプホルダが迅速に角度を変えることができ、簡単な構造で燃料の安定供給に寄与することができる。ポンプホルダ3の受力部3bの大きさ、形状を変化させることで、サクションフィルタ燃料タンク22内の燃料液面25の動的な変化に対し、受ける力が変わるので、受ける力を調整して最適化をはかることもできる。
また、サクションフィルタ5が可撓性を有していることによって、サクションフィルタ5の一部が燃料タンク22の底面22cに沿って移動することとなり、燃料の安定供給に寄与することができる。サクションフィルタ5の一部が燃料に浸漬していれば、燃料の液膜効果により燃料を吸い上げることができるからである。サクションフィルタの質量により、加速度、重力に応じて、可撓性のあるサクションフィルタ5は燃料の揺動、傾きと同じ方向に変形する。このため、サクションフィルタ5の一部が燃料への浸漬状態を継続する。これにより、簡単な構造で燃料の安定供給に寄与することができる。
また、サクションフィルタ5に弾性を有する材料を使用することで、サクションフィルタ5の先端部5aを確実に燃料タンク22の底面22cに押し付ける構成とすることもできる。これにより、簡単な構造で燃料の安定供給を図ることができる。
ポンプホルダ3に取り付けられた液面検出器4も同じく燃料タンク22の傾斜角度に応じてフランジ1に対して回転する。液面検出器4の検出用フロート4aは、液面高さを検出するため液面検出器4に対して回転するが、この回転軸は、ポンプホルダ3のフランジ1に対して揺動する回転軸と平行である。この結果、燃料タンク22に対し燃料液面25が傾斜した場合、燃料液面25の傾斜に追従してポンプホルダ3と同時に液面検出器4自体が傾くため、燃料液面25の傾斜による検出用フロート4aの相対的回転量が減少する。このため、検出液面の出力が過剰に増減することを抑制できる。これによって、液面検出器4と検出用フロート4aを接続する取付けアームにダンパを設けること、複数のアーム部材によるリンク装置を追加することなく、液面検出器の過剰な出力を抑制することができる。部品数の削減により、小型化、軽量化、組み立て作業性向上、低コスト化に寄与することができる。
また、車両の姿勢が定常的に前傾、後傾状態にある場合には、ポンプホルダ3がその傾きに応じて回転した位置となる。このため、回転した位置にあるポンプホルダ3に取り付けられた液面検出器4に対する、検出用フロート4aに接続された取付けアームの角度は変化が少なくなる。このため、燃料液面25の傾きによる液面検出誤差が小さくなる。
2.実施の形態2
図5は、実施の形態2における燃料供給装置102の側面図である。実施の形態1に係る図1において、フランジ1とポンプホルダ3は支持部3aを含む軸支持構造で結合されている。これに対して、実施の形態2に係る図5では第一の支持部13aおよび第二の支持部13bの2連の軸支持構造で、フランジ1とポンプホルダ3を結合している。この構造により、ポンプホルダ3はフランジ1に対して第一の支持部13aおよび第二の支持部13bの各軸の周囲に回転自在に支持される。ポンプホルダ3は、燃料タンク22内の燃料液面の傾斜に対して全周方向に揺動可能となる。その結果、サクションフィルタ5の一部の燃料タンク22の底面22cへの接触が継続し、安定した燃料供給を実現できる。
すなわち、車両の前後方向の加減速だけでなく、旋回、スリップ、路面の傾斜等による車両のローリング、ヨーイングによって横方向に加速度が生じた場合にも、安定した燃料供給を実現できる。さらに、道路が登り、下りの傾斜を有している場合だけでなく、左右方向に角度を有している場合にも対応できる。例えば、駐車場が斜面に設けられている場合がこれにあたる。
第一の支持部13aおよび第二の支持部13bの2連の軸支持構造で、フランジ1とポンプホルダ3を結合した場合であっても、検出用フロート4aが、取付けアームによって車両の前後方向に延びて液面検出器4に接続される構造に意義がある。車両に最も頻繁に加えられる加速度は加減速であって、車体の前後方向の加速度であるからである。ポンプホルダ3はフランジ1に対して全周方向に傾斜可能に取り付けられ、液面検出器4がポンプホルダ3に配置されるが、前後方向の加減速、登り勾配、下り勾配に対して、液面検出の過大な変化を抑制可能となる。
また、このとき、第一の支持部13aおよび第二の支持部13bのいずれかの回転軸を、液面検出器4の検出用フロート4aが、取付けアームによって取り付けられている回転軸と平行にすることが望ましい。すなわち、車両の加減速、登り下りの勾配による変化を受けやすいピッチング軸に平行に上記回転軸を設定することで、より頻度の高い車両の前後方向の加減速、登り下りの勾配による姿勢変化に応じて、第一の支持部13aおよび第二の支持部13bのいずれかのみの回転で対応できるので、軸の摩擦に応じた抵抗を一軸のみで受けることとなり、軸の摩擦による抵抗を減少させ反応速度を向上できるからである。
なお、実施の形態2では第一の支持部13aおよび第二の支持部13bの2連の軸支持構造としたが、支持軸の数に制限はなく2より大きい数の軸支持構造によりフランジ1とポンプホルダ3を結合してもよい。
3.実施の形態3
図6は、実施の形態3における燃料供給装置103の側面図である。実施の形態1における図1において、フランジ1とポンプホルダ3は支持部3aを介して結合されているが、実施の形態3に係る図6では、フランジ1とポンプホルダ3は球支持構造23aによって結合されている。球支持構造23aによる結合はボールジョイントまたは球関節構造と称する場合もある。
この球支持構造23aにより、ポンプホルダ3はフランジ1に対して球支持構造23aの球体の中心の周囲に回転自在に支持される。この結果、燃料タンク22内の燃料液面25の傾斜に対して全周方向に対応可能な燃料供給装置を実現できる。その結果、サクションフィルタ5の一部の燃料タンク22の底面22cへの接触が継続し、安定した燃料供給を実現できる。
すなわち、車両の前後方向の加減速だけでなく、旋回、スリップ、路面の傾斜等による車両のローリング、ヨーイングによって横方向に加速度が生じた場合にも、安定した燃料供給を実現できる。さらに、道路が登り、下りの傾斜を有している場合だけでなく、左右方向に角度を有している場合にも対応できる。加えて、実施の形態2のように複数の軸支持構造を設けることに対して、単一の球支持構造23aのみで支持できるので、単純でコスト低減にも貢献できる。
球支持構造23aにより、フランジ1とポンプホルダ3を結合した場合であっても、検出用フロート4aが、取付けアームによって車両の前後方向に延びて液面検出器4に接続される構造に意義がある。車両に最も頻繁に加えられる加速度は加減速であって、車体の前後方向の加速度であるからである。前後方向の加減速、登り勾配、下り勾配に対して、液面検出の変化を抑制可能となる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 フランジ、1a 吐出パイプ、2 燃料ポンプ、3 ポンプホルダ、3a 支持部、3b 受力部、4 液面検出器、4a 検出用フロート、5 サクションフィルタ、5a 先端部、13a 第一の支持部、13b 第二の支持部、22 燃料タンク、22a 上面、22b 開口部、22c 底面、23a 球支持構造、101、102、103 燃料供給装置

Claims (8)

  1. 燃料タンクの上面に設けられた開口を塞ぐフランジと、
    前記フランジを貫通する燃料吐出パイプと、
    前記フランジに揺動自在に取り付けられたポンプホルダと、
    前記ポンプホルダに収容された燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプの下端に配置されたサクションフィルタと、を備えた燃料供給装置であって、
    前記燃料供給装置が前記燃料タンクに取り付けられた状態で、前記ポンプホルダは時計回り方向および時計と逆回り方向へ回転自在に取り付けられ、前記ポンプホルダは前記燃料タンクの傾きによって回転し、また前記燃料タンクの加速度によって回転することを特徴とした燃料供給装置。
  2. 前記ポンプホルダは、前記燃料タンクの傾きおよび加速度によって前記ポンプホルダに作用する力の方向に回転し、前記サクションフィルタが前記作用する力の方向に移動する請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記ポンプホルダは、前記ポンプホルダの下端から回転方向の一方側に延出した後回転の半径方向外側に延出した、前記燃料タンクの内部の燃料が水平方向に移動する際に前記燃料から力を受ける受力部を有する請求項1または2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記サクションフィルタは、可撓性を有し、前記ポンプホルダの揺動に応じて、燃料タンクの底面へ継続して接触する請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  5. 前記サクションフィルタは、前記サクションフィルタの先端部分が燃料タンク底面に押し付けられることによって弾性変形する請求項4に記載の燃料供給装置。
  6. 前記ポンプホルダは、前記フランジに、単一または複数の軸支持構造により揺動自由に取り付けられた請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  7. 前記ポンプホルダは、前記フランジに、球支持構造により揺動自由に取り付けられた請求項1から5のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
  8. 前記ポンプホルダに検出用フロートの回転角度によって液面高さを検出する液面検出器が配置され、前記検出用フロートの回転軸と、前記ポンプホルダの回転軸は平行である請求項1から6のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
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