[第1実施形態]
〈実施例1〉
本発明をパチンコ機に適用した第1実施形態の実施例1について説明する。
本実施例1のパチンコ機は、遊技を盛り上げる演出の一環として、演出ボタンやジョグダイヤルなどの操作手段を操作するように促す操作演出表示が行われ、これに応じて遊技者が操作手段を操作することにより、演出に用いられるポイントが付与される機能を有するものである。そしてポイントを獲得した遊技者は、携帯連動サービス等を利用して、パチンコ機に対応して運営されているウェブサイトに、獲得したポイントを保存することができる。更にウェブサイト上で、ポイント交換を利用してパチンコ機における演出内容の設定変更等を行うことができる。また遊技者は、ウェブサイト上で、パチンコ機での遊技履歴情報を閲覧することが可能である。
尚、遊技履歴情報とは、例えば、大当り抽選の回数(スタート回数)や、大当りとなった回数や、各大当りの種類(確変や時短となる大当りか否か、及び大当り遊技のラウンド数等)や、何回目の大当り抽選で大当りとなったか等の情報である。
図1に示すように、パチンコ機1では、遊技の終了時には、最新の遊技履歴情報や、獲得したポイントの総数や、演出内容の設定情報等を特定可能な二次元コードが生成され、演出図柄表示装置の画面に表示される。このとき、前記ウェブサイトに会員登録している遊技者が、携帯電話やスマートフォン等といったカメラ付の携帯通信端末60で二次元コードを撮影すると、ウェブサイトを運営するサーバ-70にアクセスすることができる。そして、二次元コードにより特定される遊技履歴情報等がウェブサイトに保存される。
そして、会員は、携帯通信端末60にてサーバ-70にアクセスすると、ウェブサイト上で自身のパチンコ機1での遊技履歴情報を閲覧したり、演出内容の設定変更をすることができる。
また、このウェブサイトでは、最新の遊技履歴情報、ポイントの総数、演出内容の設定情報等に対応するパスワードが表示される。遊技者が表示されたパスワードをパチンコ機1に入力すると、前回の遊技終了時点における遊技履歴情報、ポイント数、演出内容の設定情報を反映した遊技が開始される。そして、以後、遊技の進行に伴い、前回の遊技終了時点からの遊技履歴情報が更新されたり、ポイントが付与されたりする。
尚、携帯通信端末60は、二次元コードを読み取った後、ウェブサイトにアクセスすること無く、携帯通信端末60にインストールされたアプリケーションにより二次元コードから特定される遊技履歴情報等に対応するパスワードを表示してもよい。
また、本実施形態では、遊技の終了時に演出図柄表示装置に表示された二次元コードを用いてサーバ-70にアクセスし、ウェブサイト上でポイントの総数や遊技履歴情報等が保存されることになるが、二次元コード以外を代用することでサーバ-70にアクセスし、ポイントの総数や遊技履歴情報等が保存される構成でもよい。例えば、二次元コードに代えて、遊技機のLEDから発光される光の発光パターンをカメラ付き携帯端末が受光することや、遊技機から出力される音声を携帯端末のマイクで拾うことなどによって、サーバ-70へのアクセスを可能とし、ポイントの総数や遊技履歴情報等が保存される構成でもよい。
図2(a)に示すように、パチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠10にて構成の各部を保持する構造である。外枠10には、左側の上下の位置に設けたヒンジ101を介して、板ガラス110が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)11及び図略の内枠が開閉可能に設けられている。尚、これら前枠11及び前記内枠は、シリンダ錠18により外枠10に閉鎖ロックされ、シリンダ錠18に鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠11を開放する。
前枠11の板ガラス110の奥には前記内枠に保持された遊技盤2(図3)が設けられている。
前枠11の上部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ112が配置されており、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向を向上させる。また前枠11には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ113のほか、遊技の異常を報知するLED類が設けられている。
前枠11の下半部には上皿12と下皿13とが一体に形成されている。下皿13の右側には発射ハンドル14が設けられ、発射ハンドル14が時計回りに操作されることで発射装置が作動して、上皿12から供給された遊技球が遊技盤2に向けて発射される。また上皿12には賞球が払い出される。
下皿13は上皿12から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿13に溜まった遊技球を遊技店に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。
また上皿12にはその中央位置に、遊技者が操作可能な操作手段である演出ボタン15と、その外周を囲むように操作手段であるジョグダイヤル16が設置されている。更に上皿12には、演出ボタン15及びジョグダイヤル16の左側に、十字キー19が配置されている。
図2(b)に示すように、十字キー19は、十字キー中央ボタン191、十字キー上ボタン192、十字キー下ボタン193、十字キー左ボタン194及び十字キー右ボタン195の5つの操作ボタンにより構成されている。
パチンコ機1は所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)CRが隣接されている。これに応じて、パチンコ機1には上皿12の右側に貸出ボタン171、精算ボタン172及び精算表示装置173が配置されている。
遊技盤2について説明する。図3に示すように、遊技盤2には外レール201と内レール202とによって囲まれた略円形の遊技領域20が形成されている。遊技領域20には多数の遊技釘が植設されている。
遊技領域20の中央部にはセンターケース200が装着されている。センターケース200は中央に演出図柄表示装置21(全体の図示は省略)のLCDパネルが配設されている。またセンターケース200には、周知のものと同様にワープ入口、ワープ樋、ステージなどが設けられている。
遊技領域20のセンターケース200の左横位置には、遊技球が通過可能であり、通過時に普通図柄(以下、単に普図という)の抽選が実行される普図作動ゲート22が設けられている。
センターケース200の中央直下位置には、常時、遊技球の入球が可能で、入球に起因して第1特別図柄(以下、第1特図という)の当否判定が実行される第1特図始動口23が設けてある。更にその直下位置にはチューリップ式普通電動役物(以下、単に普電役物という)からなり、入球に起因して第2特別図柄(以下、第2特図という)の当否判定が実行される第2特図始動口24が設置されている。尚、第2特図始動口24は普電役物の開放時にのみ入球(入賞)可能である。普電役物は、前記普図の抽選で当りとなると所定の時間、所定の開放態様で開放する構成である。
第2特図始動口24の直下位置には、特別電動役物の開閉板にて開閉可能に設けられ、大当り遊技に開放される大入賞口25が設置されている。
センターケース200の左側斜め下方位置で、第1特図始動口23乃至大入賞口25の左側位置には複数(4つ)の一般入賞口27が配置されている。また、大入賞口25の直下の盤面最下部にはアウト口203が設けられている。
遊技盤2の右下端部には、外レール201の外部に、第1特図表示装置28A、第2特図表示装置28B、第1特図保留数表示装置281、第2特図保留数表示装置282、普図表示装置29及び普図保留数表示装置291が設けられている。
図4はパチンコ機1の裏面を示すもので、パチンコ機1の裏面側には、前記遊技盤2を脱着可能に取付ける内枠30が収納されている。内枠30は、前記前枠11と同様に、一方の側縁(図3の右側)の上下位置が前記外枠10にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠30には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク31、タンクレール32、払出ユニット33が設けられ、払出ユニット33の中には払出機構が設けられている。この構成により、遊技盤2の入賞口に遊技球が入賞すれば球タンク31からタンクレール32を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出ユニット33により払出球流下通路を通り前記上皿12に払い出される。また、前記賞球を払い出す払出ユニット33により前記貸出ボタン171の操作で払い出される貸球も払い出す構成である。
パチンコ機1の裏面側には、主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43、発射制御装置44、電源基板45が設けられている。
主制御装置40、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43は遊技盤2に設けられ、払出制御装置41、発射制御装置44、電源基板45は内枠30に設けられている。図3では発射制御装置44が描かれていないが、払出制御装置41の下に設けられている。
また、球タンク31の右側には、外部接続端子板38が配置され、外部接続端子板38により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。尚、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠側(外枠10、前枠11、内枠30から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いられているが、本実施形態では、一つの外部接続端子板38を介して遊技状態や遊技結果を示す信号がホールコンピュータへ送信される。
図5はパチンコ機1の電気的構成を示すもので、遊技進行等の制御を司る主制御装置40を中心に、サブ制御装置として払出制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43を具備する構成である。主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43においては、いずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備え、これら制御装置はいずれもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因してROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。また、主制御装置40には各種の乱数を抽出する乱数カウンタ等も備わっている。
発射制御装置44にはCPU、ROM、RAM等が設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置44にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置40は、裏配線中継端子板530及び外部接続端子板38を介して遊技施設のホールコンピュータ500と電気的に接続される。また主制御装置40には、裏配線中継端子板530や遊技盤中継端子板531を介して、前枠(ガラス枠)及び内枠が閉鎖しているか否か検出するガラス枠開放SW(スイッチ)501、内枠開放SW502の検出信号が入力される。更に主制御装置40には、第1特図始動口23への入球を検出する第1特図始動口SW503、第2特図始動口24への入球を検出する第2特図始動口SW504、普図作動ゲート22への入球を検出する普図作動SW505の検出信号が入力される。更にまた主制御装置40には、複数の一般入賞口27への入球を検出する一般入賞口SW506、大入賞口25への入球を検出するカウントSW507等の検出信号が入力される。
また主制御装置40は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成する。そして主制御装置40は、払出制御装置41や、演出中継端子板532を介してサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ向けてのコマンドを出力する。また主制御装置40は、図柄表示装置中継端子板533を介して第1特図表示装置28A、第2特図表示装置28B、第1特図保留数表示装置281、第2特図保留数表示装置282、普図表示装置29及び普図保留数表示装置291等の表示制御を行なう。
更に主制御装置40は、遊技盤中継端子板531を介して、大入賞口ソレノイド508、普電役物ソレノイド509が接続されている。そして主制御装置40は、大入賞口ソレノイド508を制御して前記特別電動役物の開閉板を作動させて大入賞口25を開放せしめる。また主制御装置40は普電役物ソレノイド509を制御して前記普電役物を作動させて第2特図始動口24の開閉作動せしめる。
主制御装置40からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や特図の大当り等の管理用の信号が外部接続端子板38を経てホールコンピュータ500に送られる。
主制御装置40と払出制御装置41とは双方向通信が可能である。
払出制御装置41には、裏配線中継端子板530や払出中継端子板534を介して球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW520の検出信号が入力される。また払出制御装置41には、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW522、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW523等の検出信号が入力される。また主制御装置40から送られてくるコマンドに応じて払出モータ521を稼働させて遊技球の払い出しを行う。また、CRユニット端子板535を介してCRユニットCRと電気的に接続され、貸出要求信号に応じて払出モータ521を稼働させて貸球の払い出しを行う。精算表示装置173を介して球貸SW171及び精算SW172による貸出要求、精算要求の操作信号がCRユニットCRに入力され、プリペイドカードの残高表示はCRユニットCRによって制御される。
発射制御装置44は、発射を停止する発射停止SW524、発射ハンドル14に遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW525等の検出信号が入力される。発射制御装置は、払出制御装置41を経て主制御装置40から送られるコマンド(タッチSW525の信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドル14の回動信号及び発射停止SW524の信号に応じて発射モータ526を制御して遊技球の発射及び停止を行う。
サブ統合制御装置42は、演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19を構成する十字キー中央ボタン191、十字キー上ボタン192、十字キー下ボタン193、十字キー左ボタン194及び十字キー右ボタン195と電気的に接続されており、これらの操作信号が入力される。
そしてサブ統合制御装置42は、スピーカ112を駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプ113の点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置43へキャラクタなどを表示する演出や特図の擬似演出図柄の表示態様のコマンドを送信する。
演出図柄制御装置43は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に演出図柄表示装置21を構成している。演出図柄制御装置43は、サブ統合制御装置42と双方向通信が可能である。そしてサブ統合制御装置42から送られてくるコマンドに応じて演出図柄表示装置21のLCDパネルの表示を制御する。
尚、本パチンコ機1では、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43は、別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
この様に構成されたパチンコ機1は、普図作動ゲート22に遊技球が入球すると、普図表示装置29で普図が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普図の態様に応じて、当選であれば普電役物ソレノイド509を駆動させ、第2特図始動口24への入球が可能となる。尚、パチンコ機1では、普電役物の開放時間は、例えば、通常時は0.2秒(1回)、遊技者にとって有利な時短状態(開放延長状態)では1.8秒(2回)である。また、第2特図始動口24は、普電役物が駆動しなければ遊技球が入球不可能な構成である。
第1特図始動口23に遊技球が入球すると、第1特図の当否判定に関する複数種類の乱数(数値データ)が抽出され、第1特図の保留記憶として所定数記憶される。そして該保留記憶の乱数に基づいて当否判定が実施され、これに伴い第1特図表示装置28Aにおいて第1特図が変動を開始し、所定時間後に停止する。また、第2特図始動口24に遊技球が入球すると、第2特図の当否判定に関する複数種類の乱数(数値データ)が抽出され、第2特図の保留記憶として所定数記憶される。そして該保留記憶の乱数に基づいて当否判定が実施され、これに伴い第2特図表示装置28Bにおいて第2特図が変動表示を開始し、所定時間後に停止する。
尚、第1特図と第2特図の当否判定は、第1特図始動口23と第2特図始動口24への入球順に関係なく、第2特図の当否判定を優先して実施する。具体的には、第1特図の保留記憶がある場合、第2特図の変動が停止し且つ第2特図の保留記憶が無い状態となってから、第1特図の保留記憶分の当否判定を実施する。
第1特図及び第2特図の変動表示、確定表示は、遊技領域20の隅に小さく表示されるだけであるので、遊技領域20の中央に設けられた演出図柄表示装置21にて第1特図又は第2特図に対応する疑似演出図柄を用いた疑似演出表示を行う。そして、疑似演出表示にて当否判定の結果を遊技者に報知することが行われている。例えば、疑似演出表示では、三つの疑似演出図柄を変動させ、三つの図柄が同一図柄で停止すると大当りとなるように構成されている。疑似演出表示としては二つの図柄が同じ図柄で停止するリーチ演出が実施され、残りの変動中の図柄が同じ図柄で停止するか否かで遊技者の期待感を高めることが行われている。
またパチンコ機1では、遊技者の期待感を高める演出表示の一環として、疑似演出図柄の変動中に、演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などの操作手段を用いる操作演出表示が行われる。操作演出表示は、例えば、演出図柄表示装置21においてミニゲームを行い、遊技者に操作手段を操作するように促すものである(特許請求の範囲に記載の操作演出制御手段に相当)。
そして、パチンコ機1は、操作演出表示に応じて遊技者が操作手段を操作することで、演出的価値を遊技者に付与することが可能である。演出的価値とは、例えば、演出用に付与されるポイントである。また、操作に応じて実行される演出などを含むことが望ましい。
操作演出表示は、例えば、ミニゲームとして遊技者に何らかの課題を課す。この場合、課題をクリアすることがポイントを付与する条件(特許請求の範囲に記載されたポイント付与条件に相当)としている。そして、パチンコ機1は、遊技者による操作手段の操作により課題がクリアされたか否か、即ちポイント付与条件が成立したか否かを判定する。課題がクリアされ、ポイント付与条件が成立することで所定のポイント数を付与する。一方、課題がクリアされなければ、ポイント付与条件が成立せず、ポイントを付与しない構成である。また他のミニゲームとしてクイズを出題し、クイズに正解することによりポイント付与条件が成立したとして所定のポイント数を付与する。一方、クイズに不正解であればポイントを付与しない構成でもよい。
ところで操作演出表示に対して、積極的に参加する遊技者が存在する一方、操作を敬遠する遊技者も存在する。そこで、パチンコ機1は、操作演出表示に応じた操作手段の手動操作が行われなくても、特定の条件が成立すると、操作手段が操作されたものとみなされ、演出用のポイント(演出的価値)を付与可能にしている。この場合、プログラム上の自動処理にて、恰も操作手段が操作されたとみなす。例えば、特定の条件は、ミニゲーム等の操作演出表示により操作手段の操作が有効となる有効期間の開始から所定期間が経過するまで操作手段が操作されなかった場合とする。これに限らず、操作手段の操作が有効となる有効期間の開始時を条件としてもよい。
そしてパチンコ機1は、操作演出表示に応じて操作手段が遊技者により操作されてポイントが付与される手動モードと、操作がなくても操作手段が操作されたもの(自動処理)とみなされてポイントが付与される自動モードとの何れかのモードを、遊技者が任意に設定可能である(特許請求の範囲に記載の操作モード設定手段に相当)。
パチンコ機1は、第1特図又は第2特図の変動が終了し、確定表示された第1特図又は及び第2特図の表示態様に応じ、大当り(当選)であれば、賞球の獲得増加が期待でき遊技者に有利な大当り遊技(特別遊技)が実行される。大当り遊技は、所定の開放態様にて大入賞口25の開放し、大入賞口25への遊技球の入球が可能となる。尚、大当り遊技として、例えば、所定の開放態様で大入賞口25を開放するラウンド遊技を5ラウンド行う5R通常大当り遊技と、8ラウンド行う8R確変大当り遊技と、10ラウンド行う10R確変大当り遊技とからいずれか一つの遊技が選択される。
パチンコ機1は確率変動機として構成されている。具体的には、パチンコ機1による遊技は、大入賞口25を閉鎖した遊技状態と、大入賞口25を開放する大当り遊技状態とに大別される。更に、大入賞口25を閉鎖した遊技状態は、大きく分類して、通常確率状態(通常遊技状態)と、通常遊技状態に比べて遊技者にとって有利(大当りとなる確率が高く、大当りし易い)な高確率遊技状態(以下、確変遊技状態とも記載する)とが存在する。例えば、5R通常大当り遊技が終了した後には通常確率遊技状態へ移行し、8R確変大当り遊技又は10R確変大当り遊技が終了した後には高確率遊技状態に移行する。
第1特図及び第2特図は、確率変動図柄及び非確率変動図柄とからなり、確変遊技状態は確率変動図柄での大当り遊技終了後に移行可能に設定され、通常遊技状態、確変遊技状態のうち、いずれの遊技状態でも確率変動図柄で大当りすれば、大当り遊技終了後、確変遊技状態に移行する。同様に通常遊技状態は、非確率変動図柄での大当り遊技終了後に移行可能に設定され、通常遊技状態、確変遊技状態のうち、いずれの遊技状態でも非確率変動図柄で大当りすれば、大当り遊技終了後、通常遊技状態に移行する。
通常遊技状態に移行後は、規定回数(例えば、100回)だけ第1特図、第2特図及び普図の変動時間が短縮され、かつ普電役物の開放延長機能が作動する時短状態となる。第1特図、第2特図及び普図の変動時間(変動開始から結果が表示されるまでの時間)が短縮されると、一定時間内に変動表示が行なわれる回数が増大される。
具体的には、時短状態では、第1及び第2特図の変動時間の短縮とともに、普図表示装置29に表示される普図の時間短縮も行われるが、この普図の変動表示を短縮させることで、一定時間内で多数回、普図の確定表示を行う。従って、一定時間内での普図が当りとなる回数が増大し、これにより第2特図始動口24の開放回数も増大する。また、第2特図始動口24(普電役物)の開放時間が長くなるように設定されている(開放延長機能)ので、多数の遊技球が入賞し易くなる。このように多数の遊技球が入賞し易くなることにより、第2特図の変動表示回数が更に増大されるとともに、第2特図始動口24の入賞で得る賞球により、遊技者の持ち球が減り難くなり、有利な遊技を行うことができる。
尚、確変遊技状態では、時短状態と同様に第1特図、第2特図及び普図の変動時間が短縮され、普電役物の開放延長機能が作動する。各種図柄の短縮と普電役物開放延長機能に関わる設定は時短状態と同一であるが、確変遊技状態は時短状態に加えて特図の大当り確率が高くなる(大当りし易い状態)ため、更に遊技者に有利な遊技状態となる。
以下、パチンコ機1の作動の詳細を、主制御装置40及びサブ統合制御装置42等で実行されるプログラム処理に基づいて説明する。
図6は主制御装置40で実行される「メインルーチン」のフローチャートを示し、「メインルーチン」は本処理(S100~S110,S115)と残余処理(S111)とで構成され、2ms又は4ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判定する(S100)。この判定処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判定することにより行われ、CPUにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行してよいのか否かを判定するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるCPUの暴走等が考えられるが、CPUの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えてよいので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
ここで正常割り込みでないとの否定判定(S100:no)ならS115の処理において初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値の書き込み、普図及び特図を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)を実行する。前記正常割り込みか否かを判定するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
前記S100の処理において正常割り込みとの肯定判断がなされると(S100:yes)、S101の初期値乱数更新処理が実行される。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に「1」を加算するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に「1」を加算するが、この処理を実行する前の乱数が「最大値」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」~「最大値」までの整数を繰り返し昇順に作成する。
続く大当り決定用乱数更新処理(S102)では、前記初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に「1」を加算するインクリメント処理であり、「最大値」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」~「最大値」までの整数を繰り返し昇順に作成する。尚、大当り決定用乱数の最初の値は、前記初期値乱数更新処理(S101)で設定(作成)された値となる。この値が「150」であったとすると、大当り決定用乱数は「150」「151」「152」・・・「最大値」「0」「1」・・・と更新されていく。
尚、大当り決定用乱数の更新が一巡すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする。大当り決定用乱数は、その初期値から「1」を加算していく。そして、再び大当り決定用乱数の更新が一巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前記の例では大当り決定用乱数が「149」になると一巡であるから、「149」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「149」「87」「88」・・・「最大値」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。
続く大当り図柄決定用乱数更新処理(S103)は、「0」~「9」の10個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に「1」を加算して最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く当り決定用乱数更新処理(S104)は、「0」~「9」の10個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に「1」を加算して最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。尚、当選することとなる値は、常に「7」である。この当り決定用乱数は普図の抽選に使用し、初期値乱数、大当り決定用乱数、リーチ判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数は、特図の抽選に用いられる。
リーチ判定用乱数更新処理(S105)は、「0」~「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に「1」を加算して最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
変動パターン決定用乱数更新処理(S106)は、「0」~「119」の120個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に「1」を加算して最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S107)では、第1特図始動口23、第2特図始動口24の入球(入賞)確認、普図作動ゲート22の遊技球の通過の確認、一般入賞口27の入球(入賞)確認、及び主制御装置40に接続された各スイッチ類の入力処理等が実行される。
次の当否判定処理(S108)では、普図及び特図のそれぞれに対応した当否判定や、当否判定に付随する図柄変動や特別遊技処理などの処理を行なう。
続く各出力処理(S109)では、遊技の進行に応じて主制御装置40は、払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43、発射制御装置44、大入賞口ソレノイド508等に対して各々出力処理を実行する。即ち、前記入賞確認処理(S107)により遊技盤上の各入賞口に遊技球の入球があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置41に賞球信号を送信する処理を実行する。また、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置42に出力する処理を実行する。更に、パチンコ機に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置43にエラー信号を出力する処理等を実行する。
続く不正監視処理(S110)は、一般入賞口27に対する不正が行われていないか監視する処理である。所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判定して、多かった場合には不正と判定され、その旨を報知する処理である。
本処理に続く前記残余処理は、S111の初期値乱数更新処理から構成されるが、前記S101と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前記S100~S111までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特図の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が一巡したときの、初期値乱数の値(0~299の300通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか300分の1である。また、前記当り決定用乱数更新処理(S104)も残余処理内において実行するよう構成してもよい。
次に、本発明に関わりの深い入賞確認処理(S107)、当否判定処理(S108)及び各出力処理(S109)の一部のサブルーチンについて説明する。
図7に示す「特図始動入球確認処理」は、第1特図始動口23、第2特図始動口24に遊技球が入球したときに抽出される大当り決定用乱数など種々の乱数を、保留記憶として主制御装置40に記憶する。そして第1特図始動口23、第2特図始動口24への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置42に送信する処理となる。本実施形態において、第1特図始動口23への入球に起因して記憶可能な保留記憶数及び第2特図始動口24への入球に起因して記憶可能な保留記憶数は各4個である。
「特図始動入球確認処理」は、先ず、第1特図始動口SW503により第1特図始動口23への入球を検出したか否かを判定する(S200)。入球が無ければ(S200:no)、S205の処理へ移行する。主制御装置40のメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。第1特図始動口23への入球が有れば(S200:yes)、S201の処理において主制御装置40に記憶されている第1特図の保留記憶の数が満杯か否かを確認(上限数に達しているか否かを確認)する。満杯であれば(S201:yes)、S205の処理へ移行する。
第1特図の保留記憶が満杯でなければ(S201:no)、S202の処理において、第1特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出する。抽出された各種の乱数を主制御装置40の所定の記憶領域に記憶する。更に所定の記憶領域に記憶された乱数を保留記憶として主制御装置40の保留記憶領域に記憶する。尚、第1特図の保留記憶数が「0」であっても、第1特図始動口23に遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
続いて第1特図の先読み判定処理を実行する(S203)。本先読み判定処理は、大当りとなるか否かの当否判定が行われる前に、前記所定の記憶領域に記憶された大当り決定用乱数や大当り図柄決定用乱数などが特定の数値であるか確認する。例えば、特定の数値として、大当りと判定される数値、スーパーリーチやリーチと判定される数値等であるか否か、更に大当りの場合は確変大当りであるか否か、ラウンド数の多い大当りであるか否かなどが確認される。また本処理では第1特図の先読み判定の判定結果を示す先読みコマンドがサブ統合制御装置42へ送信される。その後、保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した第1特図の保留記憶カウンタの値を示す保留数指示コマンドをサブ統合制御装置42に送信する(S204)。
尚、先読みコマンドは、大当りやリーチ等の可能性がある場合に、サブ統合制御装置42へ送信することが望ましい。無論、判定内容に関わらず、サブ統合制御装置42に毎回先読みコマンドを送信する構成でもよい。先読みコマンドに応じて、サブ統合制御装置42では、演出図柄表示装置21の保留記憶表示等に、大当りやリーチの可能性があることを示唆する先読み演出を行う。
続くS205の処理において、第2特図始動口SW504により第2特図始動口24への入球を検出したか否かを判定する。入球が無ければ(S205:no)、主制御装置40のメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。第2特図始動口24への入球が有れば(S205:yes)、S206の処理において主制御装置40に記憶されている第2特図の保留記憶の数が満杯か否かを確認(上限数に達しているか否かを確認)する。満杯であれば(S206:yes)、リターンする。
第2特図の保留記憶が満杯でなければ(S206:no)、S207の処理において、第2特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出する。抽出された各種の乱数を主制御装置40の所定の記憶領域に記憶する。更に所定の記憶領域に記憶された乱数を保留記憶として主制御装置40の保留記憶領域に記憶する。尚、第2特図の保留記憶数が「0」であっても、第2特図始動口24に遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
続いて第2特図の先読み判定処理を実行する(S208)。本先読み判定処理は、大当りとなるか否かの当否判定が行われる前に、前記所定の記憶領域に記憶された大当り決定用乱数や大当り図柄決定用乱数などが特定の数値であるか確認する。例えば、特定の数値として、大当りと判定される数値、スーパーリーチやリーチと判定される数値等であるか否か、更に大当りの場合は確変大当りであるか否か、ラウンド数の多い大当りであるか否かなどが確認される。また本処理では第2特図の先読み判定の判定結果を示す先読みコマンドがサブ統合制御装置42へ送信される。その後、保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した第1特図の保留記憶カウンタの値を示す保留数指示コマンドをサブ統合制御装置42に送信する(S209)。
尚、先読みコマンドは、大当りやリーチ等の可能性がある場合に、サブ統合制御装置42へ送信することが望ましい。
本「特図始動入球確認処理」では、保留記憶の数が満杯なければ、抽出された乱数を予め設定された所定の記憶領域に記憶し、その後、所定の記憶領域に記憶された乱数を保留記憶領域に記憶する構成である。これに限らず、保留記憶の数が満杯でなければ、抽出された乱数を、所定の記憶領域と保留記憶領域とにそれぞれ記憶するようにしてもよい。更に、第1特図始動口23又は第2特図始動口24への入球に起因して乱数が抽出されると、抽出された乱数を所定の記憶領域に記憶する。そして保留記憶の数が満杯であるか否か確認し、満杯でなければ、所定の記憶領域に記憶された乱数を保留記憶領域に記憶するようにしてもよい。この場合、保留記憶の数が満杯であれば、所定の記憶領域に記憶した乱数を消去する。
本「特図始動入球確認処理」では、先読み判定処理は、所定の記憶領域に記憶された乱数を先読み判定するが、これに限らず、保留記憶領域に記憶された乱数を先読み判定するようにしてもよい。
図8乃至図11は「特図当否判定処理」のフローチャートを示す。この処理において第1特図の当否判定と第2特図の当否判定は個別に実行され、且つ第2特図の保留記憶があるときは第2特図の当否判定が優先して実行される。尚、第1特図と第2特図の当否判定はほぼ同じ処理であり、以下の説明では、必要があれば両者を区別するが、それ以外は第1特図及び第2特図を区別せずに単に「特図」とする。
図8に示すように「特図当否判定処理」は、先ず、特別電動役物の未作動を確認して大当り遊技中あるか否かを判定する(S300)。特別電動役物が作動中(S300:no)であれば「特別遊技処理」に移行する(図9参照)。特別電動役物が未作動で大当り遊技中でなければ(S300:yes)、第1特図又は第2特図が変動停止中であるか否かを判定する(S301)。変動停止中であければ(S301:yes)、第1特図又は第2特図の確定図柄が未表示中であるか否かを判定する(S302)。
前記S302の処理で第1特図又は第2特図の確定図柄が未表示中であければ(S302:yes)、第2特図の保留記憶があるか否かを判定する(S303)。第2特図の保留記憶があれば(S303:yes)、第2特図の保留記憶数を減算し、保留記憶のシフト処理を行う(S304)。該シフト処理により第2特図の保留記憶のうちで最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。
前記S303の処理で第2特図の保留記憶がなければ(S303:no)、第1特図の保留記憶があるか否かを判定する(S305)。第1特図の保留記憶があれば(S305:yes)、第1特図の保留記憶数を減算し、保留記憶のシフト処理を行う(S306)。該シフト処理により第1特図の保留記憶のうちで最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。
第1特図の保留記憶がなければ(S305:no)、S307の処理において、パチンコ機1が待機状態であることを示す待機コマンドをサブ統合制御装置42に送信する。その後、「特別遊技処理」に移行する。尚、待機状態とは、遊技者待ちの状態、及び遊技球が発射されている遊技中であるが特図が変動していない変動待ちの状態である。待機コマンドに応じて、サブ統合制御装置42は、演出図柄表示装置21にデモ表示画面又は図柄待機画面を表示する。
前記S304の処理又は前記S306の処理に続いて、図9に示すS310の処理において、確変フラグを確認して現在の遊技状態が特図の確変遊技状態であるか否かを判定する。確変中であれば(S310:yes)、確変時の当否判定用テーブルと当否判定の対象となる保留記憶の大当り決定用乱数とを対比して判定を行う(S311)。
前記S310の処理において確変中でない場合(S310:no)、通常確率の当否判定用テーブルと前記当否判定の対象となる保留記憶の大当り決定用乱数とを対比して判定を行う(S312)。
続いてS313の処理において、前記S311又は前記S312の処理の当否判定が大当りか否かの判定を行う。
大当りであれば(S313:yes)、S314の処理において、前記当否判定の対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄を決定する。
続いて前記当否判定の対象となる保留記憶の変動パターン決定用乱数に基づいて、特図の大当り図柄の変動時間等といった変動パターンを決定する(S315)。
変動パターンの決定後、大当り設定処理を行う(S316)。この処理では、前記決定された大当り図柄に基づき、例えば、前記10R確変大当り遊技とするか、前記8R確変大当り遊技とするか、前記5R通常大当り遊技とするかといった大当り遊技の内容、大当り遊技終了後の確変遊技への移行や時短への移行、演出図柄表示装置21で実行される大当り遊技の大当り開始演出の時間の設定、大当り終了演出の時間等の設定がなされる。
前記S313の処理において、大当りでなくハズレであれば(S313:no)、S317の処理において特図のハズレ図柄の変動時間等といった変動パターンを決定する。次にハズレ設定処理を行う(S318)。
前記S316の処理又は前記S318の処理の後、当否判定後の保留記憶の情報(例えば当否判定実行後の保留記憶の減少を示す情報など)をサブ統合制御装置42に送信する処理を行う(S319)。
続くS320の処理において第1特図表示装置28A又は第2特図表示装置28Bの図柄変動開始制御を行い、サブ統合制御装置42へ図柄の変動開始コマンド、図柄指定コマンドを送信し、「特別遊技処理」へ移行する。尚、前記変動開始コマンド、図柄指定コマンドには特図の変動パターン、特図の当否判定の判定結果などが含まれる。尚、構成によっては変動時間の終了を指示するための図柄確定コマンドを送ってもよい。但し、変動パターンなどで予め変動時間は指定されているため必須のものではない。
前記図8のS301の処理で特図の変動中のときは(S301:no)、図10に示すように、図柄の変動時間が経過すると(S330:yes)、S331の確定図柄表示処理において、第1特図表示装置28A又は第2特図表示装置28Bの特図の変動表示を終了させる制御を行う。その後、「特別遊技処理」へ移行する。
前記図8のS302の処理で特図の確定図柄を表示中であれば(S302:no)、図11のS340の処理に移行して、確定図柄表示時間が経過(終了)したか否かを判定する。確定図柄表示時間が終了していなければ(S340:no)、「特別遊技処理」へ移行する。
一方、確定図柄表示時間が終了していれば(S340:yes)、S341の確定図柄表示終了の処理により第1特図表示装置28A又は第2特図表示装置28Bの特図の確定図柄表示を終了させる制御を行い、サブ統合制御装置42へ特図に対応する疑似演出図柄の確定表示を終了させるようにコマンドを送信する。
続いて特図の図柄が大当りになる組み合わせであるか否かを判定し(S342)、大当りになる組み合わせであったときは(S342:yes)、確変遊技状態を示す確変フラグが「1」であれば(S343:yes)、確変フラグを「0」にリセットする(S344)。続いて時短状態を示す時短フラグが「1」であれば(S345:yes)、時短フラグを「0」にリセットする(S346)。これらの処理により大当り遊技(特別遊技)中での確変状態及び時短状態に関する遊技状態を通常状態にリセットする。
続いて条件装置の作動を開始させる(S347)。尚、条件装置は特図の当否判定が大当りとなり大当り図柄が確定表示されることにより作動して大当り遊技の開始条件を成立させるものであり、且つ、大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置である。更に役物連続作動装置の作動を開始させる(S348)とともに、大当り開始演出処理を行ない(S349)、「特別遊技処理」へ移行する。また、この処理により、サブ統合制御装置42へ向けて大当り遊技開始コマンドが送信される。
前記S342の処理で大当りになる組み合わせでなければ(S342:no)、確変フラグが「1」であるか否かを判定し(S350)、確変フラグが「1」であれば(S350:yes)、S351の処理において確率変動状態の継続期間をカウントする確変カウンタを減算し、減算した後の確変カウンタが「0」であるか否かを判定する。確変カウンタが「0」であれば(S351:yes)、確変フラグを「0」にリセットする(S352)。
次に時短フラグが「1」であるか否かを判定し(S353)、時短フラグが「1」であれば(S353:yes)、S354の処理において時短の継続期間をカウントする時短カウンタを減算し、減算した後の時短カウンタが「0」であるか否かを判定する。時短カウンタが「0」であれば(S354:yes)、時短フラグを「0」にリセットする(S355)。
続くS356の状態指定コマンド送信処理では、遊技状態を示す確変フラグや時短フラグの情報等を含む状態指定コマンドを、サブ統合制御装置42へ送信する。その後、「特別遊技処理」に移行する。
図12に示す「特別遊技処理」は、先ず、前記役物連続作動装置が作動中か否かを判定する(S400)。否定判定であれば(S400:no)、主制御装置40のメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。役物連続作動装置が作動中であれば(S400:yes)、S401の処理で大入賞口25が開放中か否かを判定する。
前記S401の処理で大入賞口25が開放中でなければ(S401:no)、S402の処理で大当り遊技のインターバル中か否かを判定し、インターバル中でなければ(S402:no)、S403の処理で特図大当り終了演出中か否かを判定する。大当り終了演出中でなければ(S403:no)、S404の処理で大当り開始演出時間が経過したか否かを判定し、肯定判定であれば(S404:yes)、大入賞口開放処理で第1ラウンドの大入賞口25を開放してリターンする(S405)。
前記S401の処理で大入賞口開放中であれば(S401:yes)、図13に示すように、大入賞口25に10個の入賞があったか否か(規定入賞数)の判定(S410)、又は大入賞口25の開放時間が終了したか否かを判定して(S411)、いずれか肯定判定であれば(S410又はS411:yes)、大入賞口25を閉鎖し(S412)、大当りインターバル処理を実行して(S413)、リターンする。
前記S402の処理で大当りのインターバル中であれば(S402:yes)、図14に示すように、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する(S420)。肯定判定であれば(S420:yes)、S421の処理において最終ラウンド(例えば、5ラウンドの大当り遊技であれば第5ラウンド、8ラウンドの大当り遊技であれば第8ラウンド、10ラウンドの大当り遊技であれば第10ラウンド)であるか否かを判定する。最終ラウンドであれば、(S421:yes)、S422の大当り終了演出の処理を実行し、この処理でサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
一方、前記S421の処理において最終ラウンドでなければ、(S421:no)、S423の大入賞口25の開放処理により次のラウンドの大入賞口25の開放を実行してリターンする。
前記S403の処理で大当り終了演出中であれば(S403:yes)、図15に示すように、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する(S430)。肯定判定であれば(S430:yes)、S431の役物連続作動装置の作動を停止する処理を実行し、続いて条件装置の作動を停止する処理を実行する(S432)。
続く、S433の処理において前記大当り図柄に応じて大当り遊技終了後に確変とする設定があるか否かを判定する。確変の設定があれば(S433:yes)、S434の処理において確変遊技状態の繰り返し回数(100回)を設定し、S435の処理において確変フラグに「1」をセットする。これにより大当り遊技終了後に確変遊技状態が付与される。
次にS436の処理では前記大当り図柄に応じて大当り遊技終了後に時短とする設定があるか否かを判定する。時短設定があれば(S436:yes)、時短状態の繰り返し回数(100回)を設定し(S437)、時短フラグに「1」をセットする(S438)。これにより大当り遊技終了後に時短状態が付与される。その後、特図の大当り終了コマンド送信の処理(S439)を実行し、この処理でサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
次に、図16に基づいて、パチンコ機1のデモ表示画面又は図柄待機画面が演出図柄表示装置21に表示された待機状態において実行可能な複数の機能について説明する。これらの機能は、主にサブ統合制御装置42により制御され、待機状態において演出ボタン15を操作することにより移行される選択画面にて機能を選択して実行することができる。
図16(a)は選択画面700を示す。選択画面700は、「遊技を続きから始める」(遊技継続機能)、「履歴を確認する」(履歴確認機能)、「履歴をクリアする」(履歴クリア機能)、「ポイントを特典に交換する」(ポイント交換機能)及び「演出ボタンモードを変更する」(操作モード設定機能)の5つの項目からなる機能選択肢701が表示される。これにより、遊技者は、ジョグダイヤル16と演出ボタン15を操作することで、機能選択肢701のいずれかの項目を選択することができる。この場合、ジョグダイヤル16で機能を選択し、演出ボタン15で確定する。
図16(a)に示す選択画面700において「履歴を確認する」が選択されると、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43を制御し、演出図柄表示装置21に遊技履歴画面702を表示する(図16(b)を参照)。
図16(b)に示すように、遊技履歴画面702には、遊技履歴の情報や、獲得したポイントの総数や、演出内容の設定情報等を特定可能な二次元コード703が表示される。前記したように、二次元コード703を携帯通信端末60で読み取ることで、ウェブサイトで遊技履歴を確認することや、ポイントを交換すること等が可能となる。尚、本実施形態では、一例として、二次元コード703としてQRコード(登録商標)を用いている。
尚、本実施形態では、演出図柄表示装置21に遊技履歴画面702が表示されてから、所定時間(例えば、5分間)を経過するか、又は演出図柄表示装置21に遊技履歴画面702の表示中に演出ボタン15が押されると、遊技履歴画面702の表示を終了して、図16(a)に示す選択画面700が表示される構成となっている。この構成に限定されるものではなく、例えば、図16(b)に示す遊技履歴画面702が終了して停止中の疑似演出図柄からなる遊技演出画面が表示されてもよい。
図16(b)に示す遊技履歴画面702には、前記遊技履歴の情報を遊技者が読める文字情報の履歴欄704として表示される。遊技履歴の情報としては、本日に遊技者が行なった遊技の記録や該遊技において発生した演出などが含まれる。これらは主制御装置40から受信した各種コマンドに基づき、サブ統合制御装置42により生成される。図16(b)によれば、この遊技者は本日の遊技において、特別図柄を861回変動させ(図16(b)では「回転数 861」と表記)、大当りを3回引き(図16(b)では「当り回数 3」と表記)、リーチ、ミニゲームA(図22を参照)、ミニゲームF(図22を参照)が行なわれたことになる。ここで回転数は、「特図当否判定処理にて当否を判定された回数」に相当し、当り回数は「特図当否判定処理にて当りと判定された回数」に相当する。また、遊技履歴画面702の左にある長方形の縦帯部は、現在表示中の遊技履歴情報が、遊技者が獲得した履歴全体の中でどの程度を占めているのかを示すものである。図16(b)によれば長方形の縦帯部は、履歴画面の縦方向の長さの1/3ほどを占めており、且つ上端に位置しているので、履歴全体の上から1/3ほどが表示されていることになる。つまりこの遊技者は本日の遊技において、図16(b)に表示されたものの3倍ほどの数の演出などが発生したことになる。表示されていない残りの2/3を表示させるには、ジョグダイヤル16を適宜回転させて遊技履歴画面をスクロールさせる。
尚、ここでいう遊技者とは、同じIDに基づいて発行されたパスワードを、同じ機種のパチンコ機1に入力した者をいう。従って別のIDに基づくパスワードを当該パチンコ機1に入力した者は別の遊技者であるが、同じ機種のパチンコ機1(同一の台か否かは問わない)に同じIDに基づくパスワードを入力した者は同じ遊技者となる。パチンコ機1で遊技を行い、二次元コード703を携帯通信端末60のカメラで読み取ると、獲得したポイントや遊技履歴の情報を、該携帯通信端末60に取り込むことができる。取り込んだこれらの情報は、自動的にサーバ-70に送信され、サーバ-70に記録される。
図16(a)に戻る。遊技者が「履歴をクリアする」を選択すると、図16(b)にて示した履歴欄704に表示されたような遊技履歴をクリアするとともに、遊技者が当該遊技機において取得したポイント数や総ポイント数をクリアする。その後、演出図柄表示装置21に図16(a)に示す選択画面700が表示される構成となっている。この構成に限定されず、停止中の疑似演出図柄からなる遊技演出画面が表示されてもよい。
また、選択画面700において「遊技を続きから始める」が選択されると、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43を制御し、演出図柄表示装置21にパスワード入力画面705を表示する(図16(c)を参照)。
図16(c)に示すように、パスワード入力画面705は、前記携帯通信端末60に表示されたパスワードを入力するための画面であり、パスワード入力画面705を表示中、遊技者は、入力欄706にパスワードを入力することができる。パスワードが入力されると、サブ統合制御装置42は、入力されたパスワードの照合を行い、照合に成功すると、図16(d)に示すパスワード認証画面707が表示される。そして、パスワードが示す遊技履歴や、ポイントの総数や、演出内容の設定情報(前回の遊技終了時点で設定されていた演出モード)等が反映された遊技を開始することができる。尚、「遊技を続きから始める」を選択されることなく遊技が開始された場合には、総ポイント数が0の状態で遊技が行われる。
尚、本実施形態では、演出図柄表示装置21にパスワード入力画面705が表示されてから、パスワードが入力されないまま所定時間(例えば、2分間)が経過するか、又はパスワード入力画面705の表示中に演出ボタン15が押されると、パスワード入力画面705の表示が終了し、図16(a)に示す選択画面700が表示される構成となっている。この構成に限定されず、例えば、図16(c)に示すパスワード入力画面705が終了して停止中の疑似演出図柄からなる遊技演出画面が表示されてもよい。
また、選択画面700において「ポイントを特典に交換する」が選択されると、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43を制御し、演出図柄表示装置21に特典選択画面710を表示する(図16(e)を参照)。
図16(e)に示すように、特典選択画面710には、現在のポイント数、及び交換可能な特典を示す特典選択肢711が表示される。図例では、特典選択肢711として、「背景画像を「空」にする。(-50ポイントされます。)」、「背景画像を「海」にする。(-50ポイントされます。)」、「背景画像を「山」にする。(-50ポイントされます。)」との3つの項目からなる特典が表示されている。そして、遊技者は、ジョグダイヤル16と演出ボタン15を操作することで、特典選択肢711のいずれかの項目を選択することができる。この場合、ジョグダイヤル16で特典を選択し、演出ボタン15で確定する。
尚、パチンコ機1は、ポイントで交換可能な特典が、図16(e)に示す特典選択肢711に限らず、ポイント数に応じて複数種類の特典と交換可能である。そして、特典選択肢711には、表示された現在のポイント数で交換することが可能な特典が表示される。図例では、表示された現在のポイント数が「58」ポイントであり、特典選択肢711に、これ以下(50ポイント)で交換可能な特典が表示されている。
複数種類の特典は、例えば、図17に示すように、50ポイントを獲得した時点で交換できる特典、100ポイントを獲得した時点で交換できる特典、500ポイントを獲得した時点で交換できる特典、及び1000ポイントを獲得した時点で交換できる特典からなる。
複数種類の特典のうち50ポイントを獲得した時点で交換できる特典は、背景画像を「空」にする特典、背景画像を「海」にする特典、背景画像を「山」にする特典の何れかである。
100ポイントを獲得した時点で交換できる特典は、キャラクタの衣装を「学生服」にする特典、キャラクタの衣装を「スーツ」にする特典、キャラクタの衣装を「着物」にする特典の何れかである。
500ポイントを獲得した時点で交換できる特典は、疑似演出図柄を「花柄」にする特典、疑似演出図柄を「唐草柄」にする特典、疑似演出図柄を「ヒョウ柄」にする特典の何れかである。
1000ポイントを獲得した時点で交換できる特典は、大当り遊技中の演出としてスペシャルライブ映像が見られる特典である。
また、図16(a)に示す選択画面700において「演出ボタンモードを変更する」が選択されると、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43を制御し、演出図柄表示装置21に演出ボタンモード選択画面712を表示する(図16(f)を参照)。
図16(f)に示すように、演出ボタンモード選択画面712には、「演出ボタン自動モードにする」、「演出ボタン手動モードにする」、「選択画面に戻る」との3つの項目からなる操作モード選択肢713が表示される。遊技者は、ジョグダイヤル16と演出ボタン15を操作することで、操作モード選択肢713のいずれかの項目を選択することができる。この場合、ジョグダイヤル16でモードを選択し、演出ボタン15で確定する。
尚、「演出ボタン手動モード」は、前記操作演出表示に応じた遊技者による演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などの手動操作を有効とし、操作に応じて演出的価値が付与され、操作されなければ演出的価値が付与されないモードである。演出的価値は、例えば、演出用に付与されるポイントである。また操作に応じて実行される演出などを含むようにしてもよい。
「演出ボタン自動モード」は、操作演出表示に応じて演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などが操作されなくても操作演出表示から所定期間の経過時、又は操作演出表示(有効期間)の開始時に演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などが恰も操作されたとみなす自動処理が行われ、演出的価値が付与されるモードである。
手動モードにおいてポイント付与は演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などの操作検出信号を必要とする。対して、自動モードのポイント付与は実質的に演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などの操作検出信号を必要としない。
次に、図18に基づき、遊技者からの指示に応じて演出図柄表示装置21に遊技履歴画面702(図16(b))を表示する「二次元コード生成処理」を説明する。尚、当処理は、サブ統合制御装置42にて周期的に実行されるサブルーチンである。
二次元コード生成処理では、まず演出ボタン15とジョグダイヤル16からの操作信号に基づき、選択画面700(図16(a))に表示された項目の1つである「履歴を確認する」が選択されたか否かを判定する(S500)。否定判定であれば(S500:no)、サブ統合制御装置42で実行されるメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。
S500の処理において肯定判定であれば(S500:yes)、演出図柄表示装置21に遊技履歴画面702(図16(b))が表示中であるか否かを判定する(S501)。否定判定であれば(S501:no)、遊技者が得たポイント等に応じた二次元コードを生成する(S502)。この処理では、サブ統合制御装置42のRAMに保存されている最新の遊技履歴情報と、現時点の総ポイント数などに基づき、二次元コードの画像データを生成する。尚、遊技者のIDも二次元コードに含まれる。該IDは、パスワードを通じてパチンコ機50に取り込まれる。
最新の遊技履歴情報とは、当処理を実行した時点の遊技履歴を示すもので、図16(b)の遊技履歴画面702のように表示されることとなる情報である。尚、遊技履歴画面702に表示される履歴情報の内の一部のみを二次元コード化してもよいし、逆に遊技履歴画面702に表示されない履歴(例えば、発生した当たりの種類を示す時系列データや、所定のリーチが発生した回数や、所定の予告が発生した回数、各々のミニゲームが行われる演出が発生した回数など)も二次元コード化してもよい。
次に、遊技履歴画面表示処理(S503)を行う。この処理で、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ表示コマンドを送信し、演出図柄制御装置43の制御により演出図柄表示装置21に二次元コード703(図16(b))を含む遊技履歴画面702が表示される。尚、サブ統合制御装置42は、演出図柄表示装置21に限らず、専用の表示装置等を用いて二次元コード703を表示してもよい。
遊技履歴画面表示処理(S503)により表示された二次元コード703(図16(b))を携帯通信端末60のカメラで撮影して認識させると、二次元コード703に含まれる遊技履歴情報や、現時点の総ポイント数等の情報が携帯通信端末60に取り込まれる。正確には、携帯通信端末60に予め、サーバ-70にアクセスするためのソフトウェアをインストールしておき、該ソフトウェアを起動することにより、二次元コード703を撮影、及び認識可能となる。二次元コード703を認識すると、自動的にサーバ-70にアクセスし(遊技者のID及びその暗証番号は、予め前記ソフトウェアに登録しておく)、二次元コード703が示す情報をサーバ-70に送信する。該情報を受信したサーバ-70は、該情報を対応するIDに割り当てられた記憶領域に記憶していく。これは二次元コード703に含まれる情報をサーバ-70にセーブしていることになる。尚、前記ソフトウェアによるサーバ-70へのアクセスは、二次元コード703を撮影する前に行なわれる構成としても構わない。すなわち、前記ソフトウェアを起動すると、まずサーバ-70へのアクセスが行なわれ、その後に二次元コードを撮影、及び認識する構成でもよい。
前記S503の処理で遊技履歴画面702(図16(b))を表示した後、又は前記S501の処理において遊技履歴画面702が表示中との肯定判定であれば(S501:yes)、S504の処理において演出ボタン15が操作されたか否かを判定する。否定判定であれば(S504:no)、S505の処理において遊技履歴画面702が表示されてから所定時間を経過したか否かを判定する。否定判定であれば(S505:no)、リターンする。
前記S504の処理において演出ボタン15が操作されたとの肯定判定(S504:yes)、又は前記S505の処理において所定の時間が経過したとの肯定判定であれば(S505:yes)、S506の処理において演出図柄表示装置21に表示されている遊技履歴画面702(図16(b))の表示を終了する。そして、演出図柄表示装置21に選択画面700(図16(a))を表示する(S507)。その後、リターンする。
このようにパチンコ機1は、演出図柄表示装置21に遊技履歴画面702が表示されている状態で演出ボタン15が操作された場合、又は遊技履歴画面702の表示時間が経過することにより遊技履歴画面702の表示を終了し、選択画面700に戻る構成である。
次に、図19に基づき、遊技者からの指示に応じて履歴をクリアする「履歴クリア処理」を説明する。尚、当処理は、サブ統合制御装置42にて周期的に実行されるサブルーチンである。
履歴クリア処理では、まず演出ボタン15とジョグダイヤル16からの操作信号に基づき、選択画面700(図16(a))に表示された項目の1つである「履歴をクリアする」が選択されたか否かを判定する(S520)。否定判定であれば(S520:no)、サブ統合制御装置42で実行されるメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。
肯定判定であれば(S520:yes)、S521の処理において、サブ統合制御装置42のRAMに記憶されている、直前まで行われていた遊技に関わる情報をクリアする。遊技に関わる情報としては、遊技履歴情報、ポイント数、総ポイント数の他、IDもクリアする。
続いて、演出図柄表示装置21に選択画面700を表示する(S522)。その後、リターンする。
このように、履歴クリア処理は、パチンコ機1における遊技を終えるときや、前の遊技者がクリアすることなく残していった履歴をクリアする際などに実行させる。例えば、遊技者が遊技履歴などをサーバ-70にセーブしたいだけで、遊技を続行する場合は、二次元コード生成処理を実行するのみで、履歴クリア処理は実行しなければよい。遊技を完全に終える場合は、二次元コード生成処理を実行した後に、履歴クリア処理は実行すればよい。
次に、図20に基づき、遊技者からパスワードの入力を受け付け、ポイントの総数等を再現した状態で遊技を再開させる「継続遊技処理」を説明する。尚、当処理は、サブ統合制御装置42にて周期的に実行されるサブルーチンである。
継続遊技処理では、まず演出ボタン15とジョグダイヤル16からの操作信号に基づき、選択画面700(図16(a))に表示された項目の1つである「遊技を続きから始める」が選択されたか否かを判定する(S540)。否定判定であれば(S540:no)、サブ統合制御装置42で実行されるメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。
肯定判定であれば(S540:yes)、S541の処理において、演出図柄表示装置21にパスワード入力画面705(図16(c))が表示中であるか否かを判定する。否定判定であれば(S541:no)、リターンする。
前記S541の処理で肯定判定であれば(S541:yes)、S542の処理において演出ボタン15の操作が行われたか否かを判定する。肯定判定であれば(S542:yes)、S550の処理において演出図柄表示装置21に表示されているパスワード入力画面705(図16(c))の表示を終了する。そして、演出図柄表示装置21に選択画面700(図16(a))を表示する(S551)。その後、リターンする。
このようにパチンコ機1は、パスワード入力画面705が表示中のパスワード入力待ち状態で、演出ボタン15が操作されるとパスワード入力待ち状態が解除される構成である。尚、パスワードの入力は、十字キー19を用いて入力する構成であり、演出ボタン15を使わないようにしてパスワード入力待ち状態解除と区別している。
前記S542の処理において否定判定であれば(S542:no)、S543の処理においてパスワード入力待ち状態が所定時間(例えば、2分間)を経過したか否かを判定する。肯定判定であれば(S543:yes)、前記S550の処理及び前記551の処理が実行され、パスワード入力待ち状態の所定時間の経過に応じ、パスワード入力待ち状態が解除される。尚、前記S543の処理では十字キー19の操作信号の有無の判定も行い、操作信号がある場合は、パスワード入力待ち状態の所定時間が経過しても、パスワードの入力途中であるとみなして、パスワード入力待ち状態を解除しない。
前記S543の処理で否定判定であれば(S543:no)、S544の処理において、十字キー69の操作信号に基づいてパスワードの入力が完了したか否かを判定する。否定判定であれば(S544:no)、リターンする。
肯定判定であれば(S544:yes)、S545の処理において入力されたパスワードが正しいかどうか判定する。続いて、パスワードの照合に成功したか否かを判定する(S546)。
前記S546の処理で肯定判定であれば(S546:yes)、S552の処理において演出図柄表示装置21にパスワードの照合に成功した旨を表示する。続いて、S553の処理において遊技設定処理を行い、その後、リターンする。遊技設定処理では、パスワードに含まれる遊技履歴、総ポイント数と前回の遊技の終了時に設定されていた各種の遊技機能(例えば、演出モードなど)、パスワードに含まれるIDなどを、パチンコ機1のデータとしてセットする。セットしたデータに基づいて、前回の遊技終了時に設定されていた遊技機能に設定変更される。これに伴い、演出図柄表示装置21に表示されている現在のポイント数はセットされた総ポイント数に変更表示される。
前記S546の処理でパスワードの照合に成功せず否定判定であれば(S546:no)、S554の処理において演出図柄表示装置21にパスワードの照合でエラーが生じた旨を表示する。続いて、演出図柄表示装置21に再度、パスワード入力画面705(図16(c))を表示し(S555)、パスワード入力待ち状態に戻る。その後、リターンする。尚、パスワードの照合でエラーが生じた場合、パスワードのエラー表示とパスワード入力画面705とを同時に表示してもよい。
パチンコ機1は、パスワードの入力を、例えば、複数回(例えば、3回)連続して間違えたときには、パスワードのエラー表示をした後に、選択画面700(図16(a))に戻る構成でもよい。また、パスワードのエラー表示と選択画面700とを同時に表示することも考えられる。その他にも、演出図柄表示装置21にパスワードの照合でエラーが生じた旨を表示し、選択画面700やパスワード入力画面705(図16(c))とも異なる別の画面を表示することも考えられる。
次に、図21に基づき、遊技者からの指示に応じてポイントを特典に交換する「特典付与処理」を説明する。尚、当処理は、サブ統合制御装置42にて周期的に実行されるサブルーチンである。
特典付与処理では、まず演出ボタン15とジョグダイヤル16からの操作信号に基づき、選択画面700(図16(a))に表示された項目の1つである「ポイントを特典に交換する」が選択されたか否かを判定する(S560)。否定判定であれば(S560:no)、サブ統合制御装置42で実行されるメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。
前記S560の処理で肯定判定であれば(S560:yes)、S561の処理において、現在のポイント数を確認して、ポイント数に応じて交換可能な特典を選択する。例えば前記図17に示したように、50ポイント未満では特典との交換が不可である。50ポイント以上100ポイント未満では背景画像を変更する特典が選択される。また100ポイント以上500ポイント未満ではキャラクタの衣装を変更する特典が選択される。更に500ポイント以上1000ポイント未満では疑似演出図柄を変更する特典が選択される。更にまた1000ポイント以上ではスペシャルライブの特典が選択される。
続くS562の処理において、交換可能な特典を、特典選択画面710の特典選択肢711(図16(e)参照)として演出図柄表示装置21に表示する。この場合、現在のポイント数が100ポイント以上であれば、100ポイントで交換可能な特典の選択肢の表示と、50ポイントで交換可能な特典の選択肢の表示とを、遊技者が任意に切替可能な構成することが望ましい。また現在のポイント数が500ポイント以上であれば、500ポイントで交換可能な特典の選択肢の表示、100ポイントで交換可能な特典の選択肢の表示、50ポイントで交換可能な特典の選択肢の表示を切替可能にすることが望ましい。更にまた現在のポイント数が1000ポイント以上であれば、1000ポイントで交換可能な特典の表示、500ポイントで交換可能な特典の選択肢の表示、100ポイントで交換可能な特典の選択肢の表示、50ポイントで交換可能な特典の選択肢の表示で切替可能にすることが望ましい。
次にS563の処理において、演出ボタン15とジョグダイヤル16からの操作信号に基づき、特典選択肢711(図16(e))に表示された項目の1つである「選択画面に戻る」が選択されたか否かを判定する。否定判定であれば(S563:no)、演出ボタン15とジョグダイヤル16からの操作信号に基づき、特典選択肢711の特典のいずれかが選択されたか否かを判定する。否定判定であれば(S564:no)、前記S563の処理へ戻る。尚、前記S563の処理及び前記S564の処理は、選択画面に戻す操作、又は特典の選択操作が行われるまでループ処理を繰り返す。
特典が選択され、前記S564の処理で肯定判定であれば(S564:yes)、S565の処理において、選択された特典を確認して、その特典が付与される。例えば、特典選択肢711(図16(e))から「背景画像を「山」にする」特典が選択された場合には、演出図柄表示装置21の背景画像を山に設定する。
続いてS566の処理において、選択された特典との交換に必要なポイント数を現在のポイント数から減算する。例えば、交換した特典が「背景画像を「山」にする」特典であれば50ポイント減算する。
その後、S567の処理において、演出図柄表示装置21に表示されている特典選択画面710(図16(e))の表示を終了し、演出図柄表示装置21に選択画面700(図16(a))を表示する。その後、リターンする。
パチンコ機1は、特典選択画面710(図16(e))で特典選択肢711が表示された特典選択待ち状態で、「選択画面に戻る」が選択された場合、前記S563の処理で肯定判定となって(S563:yes)、S567の処理において、演出図柄表示装置21に選択画面700(図16(a))を表示し、特典選択待ち状態を解除する構成である。
次に、図22に基づき、遊技者からの指示に応じて演出ボタン15の操作モードを設定する「演出ボタンモード選択処理」を説明する。尚、当処理は、サブ統合制御装置42にて周期的に実行されるサブルーチンである。
演出ボタンモード選択処理では、まず演出ボタン15とジョグダイヤル16からの操作信号に基づき、選択画面700(図16(a))に表示された項目の1つである「演出ボタンモードを変更する」が選択されたか否かを判定する(S600)。否定判定であれば(S600:no)、サブ統合制御装置42で実行されるメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。
前記S600の処理で肯定判定であれば(S600:yes)、S601の処理において演出ボタンモード選択画面表示処理を行う。この処理で、サブ統合制御装置42は、演出図柄制御装置43へ表示コマンドを送信し、演出図柄制御装置43の制御により演出図柄表示装置21に操作モード選択肢713を含む演出ボタンモード選択画面712(図16(f))が表示される。
次に、S602の処理において、演出ボタンモード選択画面712(図16(f))から「演出ボタン自動モードにする」選択肢が選択されたか否かを判定する。肯定判定であれば(S602:yes)、S603の処理において、オードフラグに「1」をセットする。これにより、操作演出表示に応じて演出ボタン15やジョグダイヤル16等の操作手段が操作されたとみなす自動処理を行う自動モードに設定される。
前記S602の処理で否定判定であれば(S604:no)、S604の処理において、演出ボタンモード選択画面712(図16(f))から「演出ボタン手動モードにする」選択肢が選択されたか否かを判定する。肯定判定であれば(S604:yes)、S605の処理において、オードフラグを「0」にリセットする。これにより、操作演出表示に応じた遊技者による演出ボタン15やジョグダイヤル16等の操作手段が手動操作を有効とする手動モードに設定される。
前記S604の処理で否定判定であれば(S604:no)、S606の処理において、演出ボタンモード選択画面712(図16(f))から「選択画面に戻る」選択肢が選択されたか否かを判定する。肯定判定であれば(S606:yes)、S607の処理において、演出図柄表示装置21に選択画面700(図16(a))を表示し、演出ボタンモード選択待ち状態を解除する構成である。
前記S606の処理で否定判定であれば(S606:no)、前記S602の処理に戻る。尚、前記S602の処理、前記S604の処理及び前記S606の処理は、自動モード、手動モード又は「選択画面に戻る」のいずれかが選択されるまで、ループ処理を繰り返す。
次に、第1特図及び第2特図の変動に伴い、演出図柄表示装置21にて遊技者の大当りへの期待感を高める演出表示について説明する。演出表示は、主制御装置40からの特図変動開始コマンドに応じて、これを受信したサブ統合制御装置42の制御により実行される。演出表示を行うに当たり、サブ統合制御装置42は、特図変動開始コマンド等の受信時に抽出された乱数と、特図変動開始コマンドの内容(大当り図柄、はずれ図柄、大当り変動パターン、ハズレ変動パターン、リーチ演出の有無の情報)に基づいて演出表示を決定する。
図23は、サブ統合制御装置42が実行する「演出決定処理」を示す。
演出決定処理は、先ず、主制御装置40から特図変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S620)。否定判定であれば(S620:no)、サブ統合制御装置42で実行されるメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。
肯定判定であれば(S620:yes)、S621の処理において演出表示を決定する。そして、S622の処理において演出表示を開始する。その後、リターンする。
第1特図及び第2特図の変動に伴う各種演出表示には、演出表示中に演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などの操作手段を用いたミニゲームが実行される操作演出表示が含まれている。操作演出表示も、前記「演出決定処理」において、乱数と、特図変動開始コマンドの内容に基づいて決定される。
以下、操作演出表示及びミニゲームについて説明する。
操作演出表示は、演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などを操作することにより、課されたミッションをクリアするものや、出題されたクイズに解答するものなど複数種類のミニゲームを含む。操作演出表示では、ミニゲームをクリア(クイズの場合は正解)することによりポイントが付与される一方、クリアできなければ付与されない。また手動モードの手動操作でミニゲームをクリアしたときと、自動モードの自動処理でミニゲームをクリアしたときとで、付与するポイント数が異なる構成である。本実施形態のパチンコ機1では、自動モードでは付与されるポイント数が「0」で、実質的に付与されない。
図24に示すように、パチンコ機1には、操作演出表示のミニゲームとして、「ミニゲームA」乃至「ミニゲームZ」の25種類存在する。そして、各ミニゲームは、「演出ボタン手動モード」でゲームをクリアすることにより「Aテーブル」に基づいてポイントが付与される。この場合、各ミニゲームに応じて付与されるポイント数が異なる。例えば、「ミニゲームA」、「ミニゲームC」、「ミニゲームF」などは手動モードでクリアすることにより「1ポイント」が付与される。対して、「ミニゲームB」、「ミニゲームK」、「ミニゲームQ」などは手動モードでクリアすることにより「3ポイント」が付与される。対して、「ミニゲームU」、「ミニゲームZ」は手動モードでクリアすることにより「10ポイント」が付与される。
尚、何れのミニゲームにおいても、「演出ボタン手動モード」でゲームをクリアできないときは、「Bテーブル」に基づいて付与されるポイント数が「0」で、実質的に付与されない。
同様に、何れのミニゲームにおいても、「演出ボタン自動モード」ではゲームクリアしたか否かにかかわらず「Cテーブル」に基づいて付与されるポイント数が「0」で、実質的に付与されない。
このように、パチンコ機1は、手動モードでゲームをクリアしたときと、自動モードでゲームをクリアしたときとで付与されるポイント数が異なる。且つ、手動モードでゲームをクリアしたときに付与されるポイント数のほうが、自動モードでゲームをクリアしたときに付与されるポイント数よりも高い。
次に、図25に基づき、ミニゲームに応じてポイントを付与する「ポイント制御処理1」(特許請求の範囲に記載のポイント制御手段に相当)を説明する。尚、当処理は、サブ統合制御装置42にて周期的に実行されるサブルーチンである。
ポイント制御処理1では、まず演出図柄表示装置21にてミニゲームが行われたか否かを判定する(S700)。否定判定であれば(S700:no)、サブ統合制御装置42で実行されるメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。
前記S700の処理で肯定判定であれば(S700:yes)、S701の処理において「演出ボタン手動モード」であるか否かを判定する。肯定判定であれば(S701:yes)、S702の処理においてミニゲームをクリアできたか否かを判定する。肯定判定であれば(S702:yes)、S703の処理において、付与するポイント数を「Aテーブル」に基づいて判定する。
続いて、S704の処理においてポイント数を設定して付与する。更にS705の処理において、演出図柄表示装置21で表示されているポイント数表示を更新する。即ち、ポイント付与前のポイント数表示に、今回の付与分を加算してポイント数を表示する。その後、リターンする。
前記S702の処理にて否定判定であれば(S702:no)、S706の処理において付与するポイント数を「Bテーブル」に基づいて判定する。その後、S704の処理及びS705の処理を実行して、リターンする。この場合は、手動モードでも、ゲームをクリアしていないのでポイントは付与されない。
前記S701の処理にて否定判定であれば(S701:no)、S707の処理において、自動モードにてゲームをクリアできるか否かの抽選を行う(自動処理)。尚、図示していないが、本処理では、抽選に先立ち、操作演出表示に応じて演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19の操作が有効となる有効期間が開始され、有効期間のうち所定期間を経過したタイミングであるか否かを判定し、肯定判定の場合に抽選が行われる構成となっている。又は、有効期間の開始時に抽選を行うようにしてもよい。
また、本処理では、抽選結果に応じてゲームを進行して結果を表示する。この場合、約90%の確率でゲームをクリアできる。続いて、S708の処理において、ゲームをクリアしたか否かにかかわらず、付与するポイント数を「Cテーブル」に基づいて判定する。その後、S704の処理及びS705の処理を実行して、リターンする。この場合は、自動モードのためゲームをクリアしたときでもポイントは付与されない。
尚、本実施例のポイント制御処理1は、S701の処理にて否定判定の場合には(S701:no)、S707に移行する構成となっているが、演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19が操作されたか否か判定し、否定判定の場合にS707に移行する構成としてもよい。
また、自動モードが設定された状態におけるゲームのクリア確率を90%にする構成となっているが、他の構成を適用することも考えられる。例えば、出現したゲームの難易度に応じて当該ゲームをクリアすることができる確率が変化する構成としてもよい。
次に、図26を用いて、第1特図又は第2特図の変動に伴い、演出図柄表示装置21で実行される疑似演出図柄を用いた疑似演出表示の表示態様について説明する。
図26(a)は、通常の疑似演出表示の代表的な表示態様を示す。疑似演出表示では、演出図柄表示装置21の表示画面の中央に、3桁の数字図柄からなる疑似演出図柄715が変動表示される。また、表示画面の右下端部には、獲得した現在のポイント数を示すポイント数表示716が表示される。尚、図略ではあるが、第1特の保留記憶数及び第2特図の保留記憶数を示す表示を行うことが望ましい。
図26(b)は、リーチ演出表示の代表的な表示態様を示す。演出図柄表示装置21の表示画面の上半部には、リーチが発生したことを示すリーチ表示717と、パチンコ機1のキャラクタである熊のたつ吉718が表示される。また表示画面の下半部に表示された疑似演出図柄715は、左右両側の図柄が同一図柄で停止し、中央の図柄の停止待ちの状態をなす。
次に、図27を用いて、操作演出表示のミニゲームの代表例(ミニゲームA)を説明する。ミニゲームAは、遊技者に演出ボタン15を連打させるゲームである。ミニゲームAが開始されると、図27(a)に示すように、演出図柄表示装置21の表示画面には、その上半部右側に、演出ボタン15を連打するように促す連打指示表示720が表示される。また左側には、ミニゲームが開始されてからの経過時間を示すタイマー721が表示される。タイマー721は、表示を減少させることで、遊技者に演出ボタン15の操作が有効な有効期間の残り時間を報知する。
表示画面の下半部には、ゲーム開始映像722が表示される。ゲーム開始映像722には、大岩と、これを破壊しようとする空手家が表示される。
また表示画面の下半部には、その下端左側に、獲得した現在のポイント数を示すポイント数表示716が表示される。図例では、現時点のポイント数は0である。
更に下半部の下端右側には、疑似演出図柄715が変動表示される。
ミニゲームAは、遊技者が演出ボタン15を連打することにより、図27(b)に示すように、空手家が大岩を破壊していくゲーム進行映像724が表示される。
ミニゲームAは、「演出ボタン手動モード」において、タイマー721が「0」となるまでに、遊技者が演出ボタン15を連打して、空手家が大岩を破壊することができれば、ゲームクリアとなる。
ゲームをクリアすると、図27(c)に示すように、演出図柄表示装置21に、空手家が大岩を破壊して大剣の獲得に成功したことを示すゲームA第1成功映像725が表示される。またゲームA第1成功映像725では、ゲームをクリアしたこと、及びゲームをクリアした報酬としてポイントが「+1」付与されることを示す加算表示726が表示される。そして、ポイント数表示716には加算後の「ポイント数 1」と表示される。
一方、ミニゲームAは、「演出ボタン手動モード」において、タイマー721が「0」となり、遊技者の演出ボタン15の操作にもかかわらず、空手家が大岩を破壊することができなければ、ゲーム失敗となる。ゲームをクリアできなければ、図27(d)に示すように、演出図柄表示装置21に、空手家が大岩を破壊することに失敗したことを示すゲームA第1失敗映像727が表示される。またゲームA第1失敗映像727では、ポイントが付与されないことを示す非加算表示728が表示される。ポイント数表示716は「0」のままである。
更に、ミニゲームAは、「演出ボタン自動モード」において、ゲームが開始され、演出ボタン15の有効期間の開始から所定期間が経過すると演出ボタン15が操作されたものとみなす自動処理が行われる。自動処理は抽選(図25、S707参照)で、ゲームクリアか否かが決まる。尚、自動処理は、有効期間の開始時に行うようにしてもよい。
自動処理でゲームクリアであれば、図27(e)に示すように、演出図柄表示装置21において、タイマー721が「0」となると、空手家が大岩を破壊して大剣の獲得に成功したことを示すゲームA第2成功映像730が表示される。またゲームA第2成功映像730では、ゲームをクリアしたこと示す成功コメント731が表示されるが、「演出ボタン自動モード」ではゲームクリアであってもポイントは付与されない。従って、ポイント数表示716は「0」のままである。
一方、ミニゲームAは、「演出ボタン自動モード」において、演出ボタン15が操作されたとみなす自動処理を行い、抽選(図25、S707参照)結果がゲームクリアでなければ、図27(f)に示すように、演出図柄表示装置21において、タイマー721が「0」となると、空手家が大岩を破壊することに失敗したことを示すゲームA第2失敗映像732が表示される。またゲームA第2失敗映像732では、ゲームクリアに失敗したことを示す失敗コメント733が表示される。ポイント数表示716は「0」のままである。
次に、図28を用いて、操作演出表示の他のミニゲームの事例(ミニゲームB)を説明する。ミニゲームBは、クイズに解答させるゲームである。ミニゲームBが開始されると、図28(a)に示すように、演出図柄表示装置21の表示画面には、その上部に「制限時間内に正解してポイントゲット!?」と表示された指示表示735と、タイマー721が表示される。更に表示画面には、キャラクタと「このキャラクタの名前は?」というメッセージと、遊技者が選択可能な4つの選択肢からなるクイズ表示736が表示される。
また表示画面の下端部には、その左側に、ポイント数表示716が表示される。図例では、現時点のポイント数は0である。
更に下端部の右側には、疑似演出図柄715が変動表示される。
クイズ表示736に応じて、遊技者は、十字キー上ボタン192又は十字キー下ボタン193を操作して、4つの選択肢(1.熊のたつ吉、2.熊のちつ吉、3.熊のつつ吉、4.熊のてつ吉)のうちから正解を選び、十字キー中央ボタン191を押下操作することで、遊技者の選択が確定される。
ミニゲームBは、「演出ボタン手動モード」において、タイマー721が「0」となるまでに、遊技者が十字キー19を操作してクイズに正解することができれば、ゲームクリアとなる。遊技者の選択した解答(1.熊のたつ吉)が正解であった場合には、図28(b)に示すように、演出図柄表示装置21に、正解であること、及びゲームをクリアした報酬としてポイントが「+3」付与されることを示すゲームB第1成功映像737が表示される。そして、ポイント数表示716には加算後の「ポイント数 3」と表示される。
一方、ミニゲームBは、「演出ボタン手動モード」において、タイマー721が「0」となり、クイズに不正解であれば、ゲーム失敗となる。遊技者が選択した解答(4.熊のてつ吉)が不正解であった場合には、図28(c)に示すように、演出図柄表示装置21に、不正解であること、及びポイントが付与されないことを示すゲームB第1失敗映像738が表示される。ポイント数表示716は「0」のままである。
更に、ミニゲームBは、「演出ボタン自動モード」において、ゲームが開始され、十字キー19の有効期間の開始から所定期間が経過すると、十字キー19が操作されたものとみなす自動処理が行われる。自動処理は抽選(図25、S707参照)で、正解か不正解かが決まる。自動処理は、有効期間の開始時に行うようにしてもよい。
自動処理で正解であれば、ゲームクリアとなり、図28(d)に示すように、演出図柄表示装置21において、タイマー721が「0」となると、自動処理の解答(1.熊のたつ吉)が正解であることのみを示すゲームB第2成功映像739が表示される。尚、「演出ボタン自動モード」ではゲームクリアであってもポイントは付与されない。従って、ポイント数表示716は「0」のままである。
一方、ミニゲームBは、「演出ボタン自動モード」において、十字キー19が操作されたものとみなす自動処理を行い、抽選(図25、S707参照)結果がクイズに不正解であれば、ゲーム失敗となる。自動処理の解答(4.熊のてつ吉)が不正解であった場合には、図28(e)に示すように、演出図柄表示装置21において、タイマー721が「0」となると、解答が不正解であることのみを示すゲームB第2失敗映像740が表示される。ポイント数表示716は「0」のままである。
本実施形態のパチンコ機1は、始動条件の成立後、開始条件の成立に基づいて、識別情報の変動表示を行い、該変動表示にて特定表示結果が表示されると、遊技者にとって有利な特定遊技状態へ移行可能とする遊技機であって、遊技者が操作可能な操作手段〔15、16、19〕と、予め設定された所定の時期に操作手段の操作を促す操作演出表示を行う操作演出制御手段と、所定のポイント付与条件が成立したときに、演出に用いられるポイント数を付与するポイント制御手段〔図25:S704〕と、操作演出表示に応じて操作手段が遊技者により操作され、ポイント制御手段によりポイントが付与される手動モードと、操作手段が操作されずに特定の条件が成立すると、操作手段が操作されたものとみなされ、ポイント制御手段によりポイントが付与される自動モードとの何れかのモードを設定可能とする操作モード設定手段〔図22:S603、S605〕と、を備える。ポイント制御手段は、手動モードにて操作手段が操作された場合に付与されるポイント数と、自動モードにて操作手段が操作されたものとみなされた場合に付与されるポイント数とで差異をつけた構成(基本構成)ある。
また本実施形態のパチンコ機1では、操作演出制御手段は、識別情報の変動表示中に、操作演出表示を実行する構成である。
更に本実施形態のパチンコ機1では、ポイント制御手段〔図25:S704〕は、自動モードが設定されている状態で付与するポイント数よりも手動モードが設定されている状態で付与するポイント数のほうが高い構成である。
本実施形態のパチンコ機1によれば、第1特図又は第2特図の変動中(識別情報の変動表示中)に実行される操作演出表示に応じて、演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19といった操作手段が、自動モードで自動処理により操作されたとみなすか、手動モードで手動操作されるかによって付与されるポイント数を異ならせ、自動モードと手動モードとで差異をつけることで、操作手段の操作に関する設定を選ぶための新たな要件を遊技者に与えることができ、遊技の面白みを向上させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機1によれば、第1特図又は第2特図の変動中に操作演出表示を行うので、特図変動中に、遊技者のポイント数獲得の期待感を向上するとともに、大当り遊技移行への期待感を高めることができる。更に、操作演出表示は特図の変動ごとに実行されるものではないので、遊技者に操作演出表示を伴う変動表示が特別な変動であるのと印象を与え、大当り遊技への期待感をより高めることができ、遊技の面白みをより向上させることができる。
更に本実施形態のパチンコ機1によれば、自動モードと手動モードとで付与されるポイント数が異なり、ポイントの獲得に手動モードが有利であるので、操作手段を手動で操作して遊技に積極的に参加しようとする遊技者のモチベーションを高めることができる。
〈実施例2〉
第1実施形態の実施例1のパチンコ機1は、自動モードにおいて、自動処理によりミニゲームをクリアした場合は付与されるポイント数が「0」であり、実質的に付与されない構成である。しかし、これに限るものではない。そこで、第1実施形態の実施例2では、自動モードの自動処理によりミニゲームをクリアした場合にもポイントを獲得可能な構成である。尚、本実施例2の基本構成は先の実施例1のそれと同一であり、相違点を説明する、本実施例2では、自動モードの自動処理によりミニゲームをクリアした場合に付与されるポイント数よりも、手動モードの手動操作によりミニゲームをクリアした場合に付与されるポイント数が高い設定である。
図29に示すように、本実施例では、「演出ボタン自動モード」でゲームをクリアすることにより「Dテーブル」に基づいてポイントが付与される。この場合、各ミニゲームに応じて付与されるポイント数が異なる。例えば、「ミニゲームA」、「ミニゲームC」、「ミニゲームF」などは自動モードでクリアしても付与されるポイント数は「0」であり、実質的に付与されない。対して、「ミニゲームB」、「ミニゲームE」、「ミニゲームJ」などは自動モードでクリアすることにより「1ポイント」が付与される。対して、「ミニゲームU」、「ミニゲームZ」は自動モードでクリアすることにより「5ポイント」が付与される。
しかし、手動モードにおいて、「ミニゲームA」をクリアすると「1ポイント」が付与され、「ミニゲームB」では「3ポイント」が付与され、「ミニゲームU」では「10ポイント」が付与され、全てのミニゲームにおいて、手動モードのポイント数が高くしてある。
尚、何れのミニゲームにおいても、自動モードでゲームをクリアできないときは、「Eテーブル」に基づいて付与されるポイント数が「0」で、実質的に付与されない。
このように、パチンコ機1は、手動モードでゲームをクリアしたときと、自動モードでゲームをクリアしたときとで付与されるポイント数が異なる。且つ、手動モードでゲームをクリアしたときに付与されるポイント数のほうが、自動モードでゲームをクリアしたときに付与されるポイント数よりも高い。
図30に基づき、ミニゲームに応じてポイントを付与する「ポイント制御処理2」(特許請求の範囲に記載のポイント制御手段に相当)を説明する。尚、当処理は、サブ統合制御装置42にて周期的に実行されるサブルーチンである。
ポイント制御処理2では、まず演出図柄表示装置21にてミニゲームが行われたか否かを判定する(S720)。否定判定であれば(S720:no)、サブ統合制御装置42で実行されるメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。
前記720の処理で肯定判定であれば(S720:yes)、S721の処理において「演出ボタン手動モード」であるか否かを判定する。肯定判定であれば(S721:yes)、S722の処理においてミニゲームをクリアできたか否かを判定する。肯定判定であれば(S722:yes)、S723の処理において、付与するポイント数を「Aテーブル」に基づいて判定する。
続いて、S724の処理においてポイント数を設定して付与する。更にS705の処理において、演出図柄表示装置21で表示されているポイント数表示を更新する。即ち、ポイント付与前のポイント数表示に、今回の付与分を加算してポイント数を表示する。その後、リターンする。
前記S722の処理にて否定判定であれば(S722:no)、S726の処理において付与するポイント数を「Bテーブル」に基づいて判定する。その後、S724の処理及びS725の処理を実行して、リターンする。この場合は、手動モードでも、ゲームをクリアしていないのでポイントは付与されない。
前記S721の処理にて否定判定であれば(S721:no)、S727の処理において、自動モードにてゲームをクリアできるか否かの抽選を行う(自動処理)。尚、図示していないが、本処理では、抽選に先立ち、操作演出表示に応じて演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19の操作が有効となる有効期間が開始され、有効期間のうち所定期間を経過したタイミングであるか否かを判定し、肯定判定の場合に抽選が行われる構成となっている。又は、有効期間の開始時に抽選を行うようにしてもよい。
また、本処理では、抽選結果に応じてゲームを進行して結果を表示する。この場合、約90%の確率でゲームをクリアできる。続いて、S728の処理においてミニゲームをクリアできたか否かを判定する。肯定判定であれば(S728:yes)、S729の処理において、付与するポイント数を「Dテーブル」に基づいて判定する。
一方、否定判定であれば(S728:no)、S730の処理において付与するポイント数を「Eテーブル」に基づいて判定する。その後、S724の処理及びS725の処理を実行して、リターンする。この場合は、自動モードでゲームをクリアしていないのでポイントは付与されない。
尚、本実施例のポイント制御処理2は、S721の処理にて否定判定の場合には(S721:no)、S727に移行する構成となっているが、演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19が操作されたか否か判定し、否定判定の場合にS727に移行する構成としてもよい。
また、自動モードが設定された状態におけるゲームのクリア確率を90%にする構成となっているが、これに限らず、例えば、出現したゲームの難易度に応じて当該ゲームをクリアすることができる確率が変化する構成としてもよい。
本実施例2によれば、先の実施例1と同様の作用効果が得られる上、自動モードでポイントを獲得する可能性があるのでより遊技の面白味が増す。
尚、第1実施形態の各実施例では、自動モードにおいて、操作手段が操作されたときは、この手動操作を有効にし、ミニゲームがクリアされたときに、手動モードのテーブルに基づいてポイントを付与する構成とすることが望ましい。これに限らず、自動モードにおいて、操作手段が操作されても、この操作を無効にし、自動モードのテーブルに基づいてポイントを付与する構成でもよい。
また、第1実施形態の各実施例では、遊技者待ちや変動待ちといった待機状態に限らず、第1特図又は第2特図の変動中に、ポイントの特典との交換、及び操作モードの切替などのカスタマイズが可能な構成でもよい。更に、特図の変動中に表示される疑似演出表示のうち、所定の演出中に、ポイントの特典との交換、及び操作モードの切替などのカスタマイズが可能な構成でもよい。尚、ポイントの特典との交換、及び操作モードの切替などのカスタマイズを、メイン表示である演出図柄表示装置21に限らず、メイン表示以外のサブ表示装置で行う構成も考えられる。
[第2実施形態]
本発明を適用した第2実施形態のパチンコ機について説明する。
前記第1実施形態では、操作演出表示は、第1特図又は第2特図の変動中に実行される構成であるが、これに限るものではない。第2実施形態では、所定の計時条件の成立から計時する計時手段を設け、計時手段の計時に基づいて、特別演出表示を実行するようになす。そして特別演出表示の一環に操作演出表示を行い、ポイントを獲得可能に構成したものである。
尚、第2実施形態の基本構成は、第1実施形態のそれと同一であり、相違点を中心に説明する。また図において、同一部材は同一符号で示す。
図31は、本実施形態のパチンコ機の電気ブロック図である。本パチンコ機は、サブ統合制御装置42に、計時装置421(計時手段)を備えている。計時装置421は、基板に組み込まれたハード構成、プログラム処理によるソフト構成の何れでもよい。
本実施例は、計時装置421として、パチンコ機の電源投入(計時条件)から経過時間をカウントするタイマーを採用している。サブ統合制御装置42は、計時装置412によりカウントされたカウント値を確認し、計時装置412によりカウントされた経過時間が所定時間に達する毎に(例えば、90分)、演出図柄表示装置21において、特別演出表示を実行する(特許請求の範囲に記載の特別演出制御手段に相当)。そして、サブ統合制御装置42は、特別演出にて操作演出表示を実行するように制御する。
次に、図32を用いて、特別演出表示について説明する。尚、図例では、第1特図又は第2特図の変動に伴う疑似演出表示中に特別演出表示が開始される一例である。
図32(a)に示すように、疑似演出表示では、演出図柄表示装置21の表示画面の中央に、疑似演出図柄715が変動表示される。また、表示画面の右下端部には、獲得した現在のポイント数を示すポイント数表示716が表示される。図例は0ポイントを示す。
そして計時装置412によりカウントされた経過時間が所定時間に近づくと、表示画面の右下方に、「特別演出の開始まで、00:10」と表示するカウントダウン745が行われる。
カウントダウンが終了すると、図32(b)に示すように、演出図柄表示装置21の表示画面の中央に、遊技キャラクタ(熊のたつ吉)と、「特別演出スタート」とのメッセージ表示からなる特別演出開始画像746が表示される。更に表示画面には、その左下方に、特別演出表示の残り時間747が表示される。
特別演出表示は、例えば、演出期間が5分間に設定された演出であり、演出期間内で操作演出表示の複数回のミニゲームを実行する構成である。
次に、図33を用いて、特別演出表示の演出期間で実行される操作演出表示のミニゲームの代表例(ミニゲームA)を説明する。ミニゲームAが開始されると、図33(a)に示すように、演出図柄表示装置21の表示画面には、その上半部に、演出ボタン15を連打するように促す連打指示表示750と、ミニゲームが開始されてからの経過時間を示すタイマー751、及び特別演出表示の残り時間747が表示される。
表示画面の下半部には、ゲーム開始映像753が表示される。ゲーム開始映像753は、大岩と、これを破壊しようとする空手家からなる。
また表示画面の下端左側には、獲得した現在のポイント数を示すポイント数表示716が表示される。図例では、現時点のポイント数は0である。
更に下半部の下端右側には、疑似演出図柄715が変動表示される。
ミニゲームAは、遊技者が演出ボタン15を連打することにより、図33(b)に示すように、空手家が大岩を破壊していくゲーム進行映像754が表示される。
ミニゲームAは、「演出ボタン手動モード」において、タイマー751が「0」となるまでに、遊技者が演出ボタン15を連打して、空手家が大岩を破壊することができれば、ゲームクリアとなる。ゲームをクリアすると、図33(c)に示すように、演出図柄表示装置21に、空手家が大岩を破壊して大剣の獲得に成功したことを示すゲームA第3成功映像755が表示される。またゲームA第3成功映像755では、ゲームをクリアしたこと、及びゲームをクリアした報酬としてポイントが「+1」付与されることを示す加算表示756が表示される。そして、ポイント数表示716には加算後の「ポイント数 1」と表示される。
一方、ミニゲームAは、「演出ボタン手動モード」において、タイマー751が「0」となり、遊技者の演出ボタン15の操作にもかかわらず、空手家が大岩を破壊することができなければ、ゲーム失敗となる。ゲームをクリアできなければ、図33(d)に示すように、演出図柄表示装置21に、空手家が大岩を破壊することに失敗したことを示すゲームA第3失敗映像757が表示される。またゲームA第3失敗映像757では、ポイントが付与されないことを示す非加算表示758が表示される。ポイント数表示716は「0」のままである。
更に、ミニゲームAは、「演出ボタン自動モード」においては、ゲームが開始され、演出ボタン15の有効期間の開始から所定期間が経過すると演出ボタン15が操作されたものとみなす自動処理が行われる。自動処理は抽選で、ゲームクリアか否かが決まる。自動処理は、有効期間の開始時に行うようにしてもよい。
自動処理でゲームクリアであれば、図33(e)に示すように、演出図柄表示装置21において、タイマー751が「0」となると、空手家が大岩を破壊して大剣の獲得に成功したことを示すゲームA第4成功映像760が表示される。またゲームA第4成功映像760では、ゲームをクリアしたこと示す成功コメント761が表示されるが、「演出ボタン自動モード」ではゲームクリアであってもポイントは付与されない。従って、ポイント数表示716は「0」のままである。
一方、ミニゲームAは、「演出ボタン自動モード」において、演出ボタン15が操作されたとみなす自動処理を行い、抽選結果がゲームクリアでなければ、図33(f)に示すように、演出図柄表示装置21において、タイマー751が「0」となると、空手家が大岩を破壊することに失敗したことを示すゲームA第4失敗映像762が表示される。またゲームA第4失敗映像762では、ゲームクリアに失敗したことを示す失敗コメント763が表示される。ポイント数表示716は「0」のままである。
次に、図34を用いて、ミニゲームAに続いて特別演出表示の演出期間で行われる操作演出表示の他のミニゲームの事例(ミニゲームB)を説明する。ミニゲームBは、クイズに解答させるゲームである。ミニゲームBが開始されると、図34(a)に示すように、演出図柄表示装置21の表示画面には、その上部に「制限時間内に正解してポイントゲット!?」と表示された指示表示765、タイマー751、及び特別演出表示の残り時間747が表示される。更に表示画面には、キャラクタと「このキャラクタの名前は?」というメッセージと、遊技者が選択可能な4つの選択肢からなるクイズ表示766が表示される。
また表示画面の下端部には、その左側に、ポイント数表示716が表示される。図例では、現時点のポイント数は0である。
更に下端部の右側には、疑似演出図柄715が変動表示される。
クイズ表示766に応じて、遊技者は、十字キー上ボタン192又は十字キー下ボタン193を操作して、4つの選択肢(1.熊のたつ吉、2.熊のちつ吉、3.熊のつつ吉、4.熊のてつ吉)のうちから正解を選び、十字キー中央ボタン191を押下操作することで、遊技者の選択が確定される。
ミニゲームBは、「演出ボタン手動モード」において、タイマー751が「0」となるまでに、遊技者が十字キー19を操作してクイズに正解することができれば、ゲームクリアとなる。遊技者の選択した解答(1.熊のたつ吉)が正解であった場合には、図34(b)に示すように、演出図柄表示装置21に、正解であること、及びゲームをクリアした報酬としてポイントが「+3」付与されることを示すゲームB第3成功映像767が表示される。そして、ポイント数表示716には加算後の「ポイント数 3」と表示される。
一方、ミニゲームBは、「演出ボタン手動モード」において、タイマー751が「0」となり、クイズに不正解であれば、ゲーム失敗となる。遊技者が選択した解答(4.熊のてつ吉)が不正解であった場合には、図34(c)に示すように、演出図柄表示装置21に、不正解であること、及びポイントが付与されないことを示すゲームB第3失敗映像768が表示される。ポイント数表示716は「0」のままである。
更に、ミニゲームBは、「演出ボタン自動モード」において、ゲームが開始され、十字キー19の有効期間の開始から所定期間が経過すると、十字キー19が操作されたものとみなす自動処理が行われる。自動処理は抽選で、正解か不正解かが決まる。自動処理は、有効期間の開始時に行うようにしてもよい。
自動処理で正解であれば、ゲームクリアとなり、図34(d)に示すように、演出図柄表示装置21において、タイマー751が「0」となると、自動処理の解答(1.熊のたつ吉)が正解であることのみを示すゲームB第4成功映像769が表示される。尚、「演出ボタン自動モード」ではゲームクリアであってもポイントは付与されない。従って、ポイント数表示716は「0」のままである。
一方、ミニゲームBは、「演出ボタン自動モード」において、十字キー19が操作されたものとみなす自動処理を行い、抽選結果がクイズに不正解であれば、ゲーム失敗となる。自動処理の解答(4.熊のてつ吉)が不正解であった場合には、図34(e)に示すように、演出図柄表示装置21において、タイマー751が「0」となると、解答が不正解であることのみを示すゲームB第4失敗映像770が表示される。ポイント数表示716は「0」のままである。
本実施形態のパチンコ機は、第1実施形態の基本構成に加えて、所定の計時条件の成立から計時する計時手段〔421〕と、計時手段の計時に基づいて、特別演出を実行する特別演出制御手段と、を備え、特別演出の実行中に、操作演出表示を実行する構成である。
本実施形態によれば、特別演出表示中に実行される操作演出表示に応じて、演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19といった操作手段が、自動モードで自動処理に操作されたとみなされるか、手動モードで手動操作されるかによって付与される演出に関するポイント数を異ならせ、自動モードと手動モードとで差異をつけることで、操作手段の操作に関する設定を選ぶための新たな要件を遊技者に与えることができ、遊技の面白みを向上させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機1によれば、遊技の進行状況、遊技状態に拘わらず、計時装置421の計時に基づいて特別演出を実行することで遊技者にインパクトを与えて楽しませることができ、且つ遊技者のポイント数獲得の期待感を高めることができるので、遊技の面白みをより向上させることができる。
更に本実施形態のパチンコ機1によれば、自動モードと手動モードとで付与されるポイント数が異なり、ポイントの獲得に手動モードが有利であるので、操作手段を手動で操作して遊技に積極的に参加しようとする遊技者のモチベーションを高めることができる。
尚、第2実施形態は、第1実施形態の実施例2と同様に、自動モードで、ミニゲームをクリアしたときに、ポイントを付与可能にしてもよい。この場合、自動モードで付与するポイント数は、手動モードで付与するポイント数よりも低くする。
また、第2実施形態において、計時装置として、リアルタイムクロック(RTC)を採用してもよい。この場合、サブ統合制御装置42は、リアルタイムクロックにより計時された時間に基づいて特別演出表示としてRTC演出表示を実行し、RTC演出期間に操作演出表示を行うようにしてもよい。更に、パチンコ機の外部から該パチンコ機に所定時間に達した旨のコマンドを送信する構成とし、サブ統合制御装置は当該コマンドを受信すると所定時間に達したことを確認して特別演出表示を実行する構成も考えられる。
更に、第2実施形態の構成は、第1実施形態の実施例1、2の構成と組み合わせて実施してもよい。即ち、操作演出表示を、第1特図又は第2特図の変動に伴う疑似演出表示の演出期間と、計時装置421の計時に応じて開始する特別演出表示の演出期間との何れにおいても実行可能としてもよい。
[第3実施形態]
本発明を適用した第3実施形態のパチンコ機について説明する。
前記第1実施形態では、第1特図又は第2特図の変動中に実行される操作演出表示に対する操作に応じて、ポイント数を付与可能とし、手動モードと自動モードとで付与するポイント数に差異をつけた構成である。そして第3実施形態は、第1実施形態の構成に加えて、第1特図又は第2特図の変動中に、大当りの期待度を示唆する予告演出表示を行い、予告演出表示が行われるとポイント付与条件が成立したとしてポイント数を付与可能とし、手動モードと自動モードとで付与するポイント数に差異をつけた構成である。尚、本実施形態では、予告演出表示の他に、リーチ演出表示、大当り遊技中に実行される大当り演出表示に応じてポイント数を付与可能とすることが望ましい。
尚、第3実施形態の基本構成は、第1実施形態のそれと同一であり、相違点を中心に説明する。
本実施形態のパチンコ機は、操作演出表示以外に、ポイント数の付与が可能な所定演出表示は、図35に示すように、「予告A」乃至「予告U」、「リーチA」乃至「リーチG」、「大当り演出A」乃至「大当り演出D」からなる、32種類の演出表示である。各所定演出表示は、「演出ボタン手動モード」で実行されることにより「Fテーブル」に基づいてポイントが付与される。この場合、各所定演出表示に応じて付与されるポイント数が異なる。例えば、「予告A」乃至「予告I」は「1ポイント」が付与される。対して、「予告J」乃至「予告O」は「2ポイント」が付与される。また、「予告P」乃至「予告R」は「3ポイント」、「予告S」乃至「予告U」は「10ポイント」が付与される。更に、「リーチA」乃至「リーチC」は「2ポイント」、「リーチD」乃至「リーチF」は「4ポイント」、「リーチG」は「10ポイント」が付与される。更にまた、「大当り演出A」及び「大当り演出B」は「5ポイント」、「大当り演出C」及び「大当り演出D」は「7ポイント」が付与される。
尚、何れの所定演出表示においても、「演出ボタン自動モード」で実行されたときは、「Gテーブル」に基づいて付与されるポイント数が「0」で、実質的に付与されない。
このように、本パチンコ機は、所定演出表示が手動モードで実行されたときと、自動モードで実行されたときとで付与されるポイント数が異なる。且つ、手動モードで実行されたときに付与されるポイント数のほうが、自動モードで実行されたときに付与されるポイント数よりも高い。
次に、図36に基づき、所定演出表示に実行に応じてポイントを付与する「ポイント制御処理3」(特許請求の範囲に記載のポイント制御手段に相当)を説明する。尚、当処理は、サブ統合制御装置42にて周期的に実行されるサブルーチンである。
ポイント制御処理3では、まず演出図柄表示装置21にてポイントを付与(設定)する対象となる演出が実行(出現)されたか否かを判定する(S740)。否定判定であれば(S740:no)、サブ統合制御装置42で実行されるメインルーチンへリターンし、本処理を終了する。
前記S740の処理で肯定判定であれば(S740:yes)、S741の処理において「演出ボタン自動モード」あるか否かを判定する。否定判定であれば(S741:no)、S742の処理において、付与するポイント数を「Fテーブル」に基づいて判定する。
続いて、S743の処理においてポイント数を設定して付与する。更にS744の処理において、演出図柄表示装置21で表示されているポイント数表示を更新する。即ち、ポイント付与前のポイント数表示に、今回の付与分を加算してポイント数を表示する。その後、リターンする。
前記S741の処理にて肯定判定であれば(S741:yes)、S745の処理において付与するポイント数を「Gテーブル」に基づいて判定する。その後、S743の処理及びS744の処理を実行して、リターンする。この場合は、自動モードなのでポイントは付与されない。
次に、図37を用いて、第1特図又は第2特図の変動に伴い、演出図柄表示装置21で実行される予告演出表示の代表例(予告A)を説明する。
予告A演出表示は、第1特図又は第2特図の変動に伴う疑似演出表示において発展する演出である。図37(a)、(d)に示すように、疑似演出表示では、演出図柄表示装置21の表示画面に、3桁の数字図柄からなる疑似演出図柄715が変動表示され、且つ獲得した現在のポイント数を示すポイント数表示716が表示される。図例では、現在のポイント数は「0」である。
「演出ボタン手動モード」において、予告A演出表示が実行されると、図37(b)に示すように、表示画面に予告キャラクタ775が表示される。更に、手動モードで予告A演出表示が実行されたことによりポイントが「+1」が付与されることを示す加算表示776が表示される。そして、ポイント数表示716には加算後の「ポイント数 1」と表示される。
一方、「演出ボタン自動モード」において、予告A演出表示が実行されると、図37(e)に示すように、表示画面に予告キャラクタ775が表示されるが、ポイントが付与されないため加算表示は表示されない。ポイント数表示716は「0」のままである。
図37(c)は、手動モードでの予告A演出表示が実行された後に、ハズレ確定された表示態様を示す。この場合、ポイント数表示716から、予告A演出表示によりポイントが加算されたことが分かる。
一方、図37(f)は、自動モードでの予告A演出表示が実行された後に、ハズレ確定された表示態様を示す。この場合、ポイント数表示716から、予告A演出表示が実行されたがポイントが加算されていないことが分かる。
次に、図38及び図39を用いて、第1特図又は第2特図の変動に伴い、演出図柄表示装置21で実行されるリーチ演出表示の代表例(リーチA)を説明する。尚、図38は、「演出ボタン手動モード」において、リーチA演出表示が実行された一例を示す。一方、図39は、「演出ボタン自動モード」において、リーチA演出表示が実行され一例を示す。
図38(a)に示すように、疑似演出表示の時点では、ポイント数表示716で示された現在のポイント数は「6ポイント」である。疑似演出表示からリーチA演出表示に発展すると、図38(b)に示すように、疑似演出図柄715は、左右両側の図柄が同一図柄(図例では「3」)で停止し、中央の図柄の停止待ちの状態をなす。
その後、図38(c)に示すように、疑似演出図柄715は、演出図柄表示装置21の表示画面の上方右端に小さく表示され、表示画面には、リーチキャラクタ777と、変動中の中央疑似演出図柄7152が大きく表示される。
更に、手動モードでリーチA演出表示が実行されたことによりポイントが「+2」付与されることを示す加算表示776が表示される。そして、ポイント数表示716には加算後の「ポイント数 8」と表示される。
その後、図38(d)に示すように、中央疑似演出図柄7152が、疑似演出図柄715の左右両側とは異なる図柄(図例では2)で停止すると、悔しがるリーチキャラクタ778が表示され、ハズレが確定される。
図38(e)は、手動モードでのリーチA演出表示が実行された後に、ハズレ確定された表示態様を示す。この場合、ポイント数表示716から、リーチA演出表示によりポイントが加算されたことが分かる。
「演出ボタン自動モード」のリーチA演出表示を説明する。
図39(a)に示すように、疑似演出表示の時点では、ポイント数表示716が示す獲得した現在のポイント数は「0」である。疑似演出表示からリーチA演出表示に発展すると、図39(b)に示す中央の図柄の停止待ちの状態をなす。
その後、図39(c)に示すように、疑似演出図柄715は、演出図柄表示装置21の表示画面の上方右端に小さく表示されるとともに、表示画面には、リーチキャラクタ777と、変動中の中央疑似演出図柄7152が大きく表示される。
しかしながら、自動モードでリーチA演出表示が実行されたためポイントが付与されず、加算表示は表示されない。ポイント数表示716は「0」のままである。
その後、図39(d)に示すように、中央疑似演出図柄7152が、疑似演出図柄715の他とは異なる図柄(図例では2)で停止すると、悔しがるリーチキャラクタ778が表示され、ハズレが確定される。
図39(e)は、自動モードでのリーチA演出表示が実行された後に、ハズレ確定された表示態様を示す。この場合、ポイント数表示716から、リーチA演出表示が行われてもポイントが加算されないことが分かる。
本実施形態のパチンコ機は、第1実施形態の基本構成に加えて、操作演出表示とは異なる所定演出が実行されることによりポイント付与条件が成立したとして前記ポイント数を付与可能であり、所定演出に応じてポイント数を付与する場合に、自動モードが設定されているか、又は手動モードが設定されているかに応じて付与するポイント数に差異をつけた構成である。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様な作用効果が得られる上、操作演出表示以外にもポイント数の獲得機会が得られ、遊技の面白みをより向上させることができる。また、好んで手動モードに設定して積極的に遊技に参加する遊技者にとって、操作演出表示の通りに操作ができずに獲得ポイント数が低くなっても、所定演出によりポイント数が補填される可能性があり、有利である。
尚、第3実施形態では、他の実施例として、「演出ボタン自動モード」において、所定演出表示が実行されたときにもポイント数を付与する構成が考えられる。この場合、自動モードで付与されるポイント数よりも、手動モードで付与されるポイント数を高くする。
図40に示すように、各所定演出表示が「演出ボタン手動モード」で実行されることにより「Hテーブル」に基づいてポイントが付与される。一方、各所定演出表示が「演出ボタン自動モード」で実行されることにより「Iテーブル」に基づいてポイントが付与される。そして、手動モードか自動モードかに応じて付与されるポイント数が異なる。例えば、「予告A」乃至「予告I」は、手動モードでは「1ポイント」が付与されるが、自動モードでは「0ポイント」で、実質的に付与されない。また、「予告J」乃至「予告O」は、手動モードでは「2ポイント」が付与されるが、自動モードでは「1ポイント」である。更に、「予告P」乃至「予告R」は、手動モードでは「3ポイント」が付与されるが、自動モードでは「1ポイント」である。「予告S」乃至「予告U」は、手動モードでは「10ポイント」が付与されるが、自動モードでは「5ポイント」である。更に、「リーチA」乃至「リーチC」は、手動モードでは「2ポイント」であるが、自動モードでは「1ポイント」である。「リーチD」乃至「リーチF」は、手動モードでは「4ポイント」であるが、自動モードでは「2ポイント」である。「リーチG」は手動モードでは「10ポイント」であるが、自動モードでは「5ポイント」である。更にまた、「大当り演出A」及び「大当り演出B」は、手動モードでは「5ポイント」であるが、自動モードでは「2ポイント」である。「大当り演出C」及び「大当り演出D」は、手動モードでは「7ポイント」であるが、自動モードでは「3ポイント」である。
本実施例によれば、自動モードでも所定演出表示が実行されると、ポイントを獲得する可能性があるのでより遊技の面白味が増す。
尚、第3実施形態は、第2実施形態と組み合わせてもよい。更に、第1実施形態と第2実施形態との組み合わせた構成に適用してもよい。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態のパチンコ機について説明する。
第4実施形態の基本構成は、第1実施形態のそれと同一で、相違点を中心に説明する。
本実施形態のパチンコ機は、第1特図又は第2特図の変動に伴う疑似演出表示において操作演出表示が実行され、操作演出表示に応じて、操作手段が、自動モードの自動処理で操作されたとみなすか、手動モードの手動操作であるかによって付与されるポイント数に差異をつけた。そして、1回の変動中に、付与されたポイント数の累積が所定値に達すると、大当りの期待度を示す予告を行う構成である。
具体的には、第1特図又は第2特図の図柄の変動中に、演出図柄表示装置21で実行される1回の変動の疑似演出表示において、操作演出表示として演出ボタン15の連打させるミニゲームが表示される場合がある。これに応じて、演出ボタン15を連打して操作回数が所定数に達する毎にポイントが付与され、当該変動中に累積された合計ポイントが所定値に達した場合には特典として当該変動における大当りの期待度を示す予告演出を行う。一方、累積された合計ポイントが所定値に達していなければ、予告演出は行わない構成とである。また、手動モードのほうが、自動モードよりも演出ボタン15を連打して操作回数が所定数に達する毎に付与されるポイント数が高い構成である。
図41を用いて、ミニゲーム及び累積された合計ポイントが所定値に達したときの予告演出の代表例を説明する。
ミニゲームは、演出ボタン15を連打させるゲームである。ミニゲームが開始されると、図41(a)に示すように、演出図柄表示装置21の表示画面には、その右側上端部に、疑似演出図柄715が変動表示され、その直下に、演出ボタン15を連打するように促す連打指示表示780が表示される。更に連打指示表示780の直下には、ミニゲームが開始されてからの経過時間を示すタイマー721が表示される。タイマー721は、表示を減少させることで、遊技者に残り時間を報知する。
表示画面の左側には、上部に、獲得したポイント数の累積を表示する累積ポイント表示部782が表示される。また累積ポイント表示部782の直下には、演出ボタン15を連打することにより段階的に表示が伸びるメーター表示部781が表示される。
ミニゲームは、遊技者が演出ボタン15を連打することにより、図41(b)に示すように、メーター表示部781の点灯表示が増える。図例は1段階伸びた状態を示す。更に、累積ポイント表示部782には、演出ボタン15の操作回数が所定回数に達したことでポイントが付与されると、累積ポイント数が表示される。図例では「+20」ポイントである。
ミニゲームは、「演出ボタン手動モード」において、タイマー721が「0」となるまでに、遊技者が演出ボタン15を連打して、操作回数が所定数に達する毎に付与されたポイント累積が所定値(例えば、+30ポイント)に達した場合には、ゲームクリアとなる。ゲームをクリアすると、図41(c)に示すように、メーター表示部781の表示が最大に伸びた状態を示す。その後、図41(d)に示すように、キャラクタの熊のたつ吉により、大当りのチャンスであることが示された予告演出表示に移行する。これにより遊技者の大当りへの期待感が高まる。
次に図42を用いて、ミニゲーム及び累積された合計ポイントが所定値に達しないときの一例を、前記図41の図例との対比により説明する。図42(a)に示すように、ミニゲームが開始され、図42(b)に示すように、遊技者が演出ボタン15を連打することにより、メーター表示部781の表示が増えることは、前記図41の図例と同じである。
しかし、タイマー721が「0」となるまでに、遊技者による演出ボタン15の操作回数に応じて付与されたポイント累積が所定値に達ていない場合には(例えば、+25ポイント)、ゲームクリアとならない。この場合、図42(c)に示すように、メーター表示部781の表示が最大に至らない。図例では、累積された合計ポイントとして累積ポイント表示部782に「+25」ポイントが表示されている。
その後、図42(d)に示すように、通常の疑似演出図柄715が変動表示された疑似演出表示に移行する。
次に図43を用いて、「演出ボタン自動モード」において、ミニゲーム及び累積された合計ポイントが所定値に達したときの予告演出の一例を、前記図41の図例との対比により説明する。図43(a)に示すように、ミニゲームの開始時の表示は前記図41の図例と同じである。ミニゲームが開始され、演出ボタン15の有効期間の開始又は有効期間のうちの所定期間が経過すると演出ボタン15の操作されたものとみなす自動処理が行われる。この場合、図43(b)に示すように、自動処理により演出ボタン15が連打操作されたように見せかけ、メーター表示部781の表示が増える。
そして、タイマー721が「0」となるまでに、自動処理により演出ボタン15が操作されたものとして付与されたポイント累積が所定値に達してゲームをクリアすると、図43(c)に示すように、メーター表示部781の表示が最大に伸びた状態を示す。この場合、自動モードでは付与されるポイント数が、手動モードで付与されるポイント数よりも低いので、例えば、所定値が「+15」ポイントに設定されており、これに応じて、累積ポイント表示部782に「+15」ポイントが表示される。
その後、図43(d)に示すように、キャラクタの熊のたつ吉により、大当りのチャンスであることが示された予告演出表示に移行する。これにより遊技者の大当りへの期待感が高まる。
本実施形態によれば、付与されたポイント数が所定値に達した場合に、特定演出が実行されるため、遊技者のポイント数を獲得することへのモチベーションを高めることができる。また、手動モードでは、高ポイントを獲得できるが、ゲームをクリアできずに予告演出が見られないおそれがある。対して、自動モードでは、高い確率で予告演出を見ることができるが、高ポイントの獲得を望めない。従って、自動モードとするか、手動モードとするかといった操作手段の操作に関する設定を選ぶための新たな要件を遊技者に与えることができ、遊技の面白みを向上させることができる。
尚、本実施形態では、第1特図又は第2特図の変動に伴う疑似演出表示中に、ミニゲームを行う構成に限らず、大当り遊技演出にてミニゲームを行うようにしてもよい。この場合、合計ポイントが所定値に達した場合には大当り遊技終了後に高確率遊技状態に移行するか否かの期待度を報知することが望ましい。
ミニゲームは、演出ボタンを連打するゲームに限らず、例えば、クイズといった他のゲームでもよい。
また本実施形態は、第1実施形態の構成、第2実施形態の構成、第3実施形態の構成とさまざまに組み合わせることが考えられる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。前記の各実施例では、演出ボタン自動モードが設定されている場合、演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などの有効期間の開始又は有効期間のうち所定期間が経過することで自動処理が行われる構成であり、実質的に演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などの操作検出信号を必要としない構成ではあるが、これに限るものではない。例えば、演出ボタン自動モードでは、演出ボタン15、ジョグダイヤル16、十字キー19などが操作されたことを示す操作検出信号を検出しなくても、操作演出表示の進行状況(有効期間の経過)に応じて、サブ統合制御装置42は、擬似操作検出信号を自動的に生成して、生成された擬似操作検出信号を検出すると、自動処理が行われる構成であってもよい。
また、本発明は、パチンコ機台内に所定数の遊技球が封入され、封入された遊技球を遊技盤の遊技領域に向けて発射すると共に、発射された遊技球を回収し、回収した遊技球を再度発射することで内部の所定数の遊技球を循環的に使用して遊技を行う封入式パチンコ機に適用してもよい。更に、回胴式遊技機(所謂スロットマシン)に適用してもよい。