JP7067268B2 - 車両のルーフ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のルーフ構造に関する。
車両のルーフパネルを補強するために、ルーフパネルの下面に接着剤によって貼り付けられ、ルーフパネルと成形天井(ルーフヘッドライニング)との間に配置された補強板を備えたルーフ構造は、従来から提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-105325号公報
しかしながら、ルーフパネルと補強板との間隔が狭いと、共振(共鳴)により遮音性能が低下するおそれがある。また、その対策として、ルーフパネルと補強板との間隔を広げると、補強板をルーフパネルの下面に接着剤によって接着することが困難になる。このように、ルーフにおける製造容易性と遮音性能の低下抑制とを両立させる構造には、未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、製造容易性と遮音性能の低下抑制とを両立できる車両のルーフ構造を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の車両のルーフ構造は、車両のルーフを構成するルーフパネルと、車室の天井を構成するルーフヘッドライニングと、前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとの間に配置されるとともに、前記ルーフパネルの下面に複数の接着部が接着されることで取り付けられ、前記複数の接着部同士の間に、前記ルーフパネルの下面との間隔を広げる複数の段差部が形成された補剛ボードと、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、補剛ボードが、ルーフパネルの下面に複数の接着部が接着されることで取り付けられている。したがって、その製造は容易である。また、補剛ボードにおける複数の接着部同士の間に、ルーフパネルの下面との間隔を広げる複数の段差部が形成されている。したがって、段差部が形成された領域では、空気層の厚みが増す。よって、共振(共鳴)の発生が抑制され、遮音性能の低下が抑制される。つまり、本発明によれば、ルーフにおける製造容易性と遮音性能の低下抑制とが両立される。
また、本発明に係る請求項2に記載の車両のルーフ構造は、車両のルーフを構成するルーフパネルと、車室の天井を構成するルーフヘッドライニングと、前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとの間に配置されるとともに、前記ルーフパネルの下面に複数の接着部が接着されることで取り付けられ、前記複数の接着部同士の間に、前記ルーフパネルの下面との間隔を広げる段差部が形成された補剛ボードと、を備え、前記ルーフパネルの下面から前記補剛ボードの前記段差部が形成された部分における上面までの最短距離は、前記ルーフパネルの下面から前記ルーフヘッドライニングの上面までの最短距離の2乗に0.00885を積算した値である
請求項2に記載の発明によれば、補剛ボードが、ルーフパネルの下面に複数の接着部が接着されることで取り付けられている。したがって、その製造は容易である。また、補剛ボードにおける複数の接着部同士の間に、ルーフパネルの下面との間隔を広げる段差部が形成されている。したがって、段差部が形成された領域では、空気層の厚みが増す。よって、共振(共鳴)の発生が抑制され、遮音性能の低下が抑制される。つまり、本発明によれば、ルーフにおける製造容易性と遮音性能の低下抑制とが両立される。また、ルーフパネルの下面から補剛ボードの段差部が形成された部分における上面までの最短距離が、ルーフパネルの下面からルーフヘッドライニングの上面までの最短距離の2乗に0.00885を積算した値とされている。したがって、ルーフパネル及びルーフヘッドライニングと補剛ボードとの間隔が最適となり、遮音性能の低下が更に抑制される。
また、請求項3に記載の車両のルーフ構造は、請求項1又は請求項2に記載の車両のルーフ構造であって、記補剛ボードの前記段差部が形成された部分における板厚方向中央部は、前記ルーフパネルの下面から前記ルーフヘッドライニングの上面までの間の略中間位置に配置されている。
請求項3に記載の発明によれば補剛ボードの段差部が形成された部分における板厚方向中央部が、ルーフパネルの下面からルーフヘッドライニングの上面までの間の略中間位置に配置されている。したがって、ルーフパネル及びルーフヘッドライニングと補剛ボードとの間隔が最適となり、遮音性能の低下が更に抑制される。
請求項1又は請求項2に係る発明によれば、ルーフにおける製造容易性と遮音性能の低下抑制とを両立させることができる。
請求項2又は請求項3に係る発明によれば、ルーフにおける遮音性能の低下を更に抑制することができる。
本実施形態に係る車両のルーフ構造を、ルーフヘッドライニングを除いて車室側から示す底面図である。 本実施形態に係る車両のルーフ構造を車幅方向から見て示す断面図である。 本実施形態に係る車両のルーフ構造の一部を車幅方向から見て示す模式図である。 (A)補剛ボードの高さ位置を変更して示す模式図である。(B)図4(A)で示す各高さ位置に対応した周波数と音響透過損失とを示すグラフである。 図4(B)に示す音響透過損失を周波数と空気層の厚みとで示すグラデーション図である。 空気層の厚みを大きくする前と大きくした後の周波数と音響透過損失とを比較して示すグラフである。 図3に示すルーフ構造と図9に示すルーフ構造の周波数と音響透過損失とを比較して示すグラフである。 図3に示すルーフ構造を備えた車両と図9に示すルーフ構造を備えた車両の会話明瞭度を示す棒グラフである。 比較例に係る車両のルーフ構造の一部を車幅方向から見て示す模式図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車両上方向、矢印FRを車両前方向、矢印LHを車両左方向とする。したがって、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車両上下方向の上下、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。
図1、図2に示されるように、本実施形態に係る車両12のルーフ構造10は、車両12のルーフ14を構成する略矩形平板状の金属製(例えば鉄製)のルーフパネル16と、車室の天井を構成する略矩形平板状の樹脂製のルーフヘッドライニング18(図2参照)と、ルーフパネル16とルーフヘッドライニング18との間に配置される略矩形平板状のウレタン製の補剛ボード20と、を備えている。
車両12の上部で、かつ車幅方向外側端部には、閉断面形状に形成されて車両前後方向に延在する左右一対の金属製(例えば鉄製)のルーフサイドレール(図示省略)が配置されている。そして、各ルーフサイドレールの前端部及び後端部には、それぞれ車幅方向から見た断面視で、略ハット型形状に形成されて車幅方向に延在する金属製(例えば鉄製)のフロントヘッダ22及びリアヘッダ24が架設されている。
ルーフパネル16は、左右一対のルーフサイドレールの間で、かつフロントヘッダ22からリアヘッダ24までを覆う大きさに形成されている。そして、ルーフパネル16の左右両側の周縁部における下面が、各ルーフサイドレールの車幅方向内側のフランジ部(図示省略)における上面に、車両上方側から溶接等によって接合されている。
また、ルーフパネル16の前後両側の周縁部における下面が、フロントヘッダ22の車両前方側のフランジ部22Fにおける上面及び車両後方側のフランジ部22Rにおける上面と、リアヘッダ24の車両前方側のフランジ部24Fにおける上面及び車両後方側のフランジ部24Rにおける上面に、それぞれ車両上方側から溶接等によって接合されている。これにより、フロントヘッダ22及びリアヘッダ24が、ルーフパネル16とで閉断面形状を形成するようになっている。
また、各ルーフサイドレールの車両前後方向略中央部には、車幅方向から見た断面視で、略ハット型形状に形成されて車幅方向に延在する金属製(例えば鉄製)のルーフセンタリインフォースメント26が架設されている。そして、ルーフパネル16の車両前後方向略中央部における下面が、ルーフセンタリインフォースメント26の車両前方側のフランジ部26Fにおける上面及び車両後方側のフランジ部26Rにおける上面に、車両上方側から溶接等によって接合されている。
これにより、ルーフセンタリインフォースメント26が、ルーフパネル16とで閉断面形状を形成するようになっている。なお、このルーフセンタリインフォースメント26は、車両12の両側部で車両上下方向に延在する一対のセンターピラー(図示省略)と車両前後方向でほぼ同じ位置に設けられている。
また、車幅方向から見た断面視で、ルーフセンタリインフォースメント26の車両前後方向略中央部には、車両上方側へ凹む凹部26Aが形成されている。この凹部26Aにより、ルーフセンタリインフォースメント26の車幅方向に延在する稜線が増加され、ルーフセンタリインフォースメント26の車幅方向における剛性が向上されるようになっている。
なお、図2に示されるように、ルーフパネル16、ルーフヘッドライニング18及び補剛ボード20は、車幅方向から見た断面視で、それぞれ車両上方側へ凸状に湾曲形成されているが、図3及び図9に示される模式図では、その図示を簡略化するために、平坦面としている。また、本実施形態に係るルーフパネル16は、軽量化のために、その板厚(質量)が低減されている。
図1、図2に示されるように、補剛ボード20は、前後に2分割された板状部材であり、フロントヘッダ22からルーフセンタリインフォースメント26までを覆うフロントボード20Fと、ルーフセンタリインフォースメント26からリアヘッダ24までを覆うリアボード20Rと、で構成されている。
また、補剛ボード20は、フロントボード20F及びリアボード20Rの各上面における一部(後述する接着部32)が、それぞれルーフパネル16の下面16Aに、マスチック接着剤等の接着剤G(図1、図3参照)によって接着されることで一体的に取り付けられている。そして、この補剛ボード20により、ルーフパネル16の剛性が補われるようになっている。
補剛ボード20は、例えば板状のウレタンフォームをガラス繊維でコーティングして形成されており、その厚みT(図3参照)は、5mm~20mmとされている。また、補剛ボード20の単位面積当たり(1m当たり)の重量は、2000g未満とされることが好ましく、1000g未満とされることが更に好ましい。
本実施形態に係るウレタン製の補剛ボード20は、その厚みTが約13mmとされており、その単位面積当たり(1m当たり)の重量が約760gとされている。また、接着剤Gの厚みTg(図3参照)は、ルーフ14における製造容易性の観点から、5mm以下とされることが好ましい。
また、図1に示されるように、フロントボード20Fの車両前方側端部で、かつ車幅方向中央部には、ルームライトや車両前方側の状況を検知するカメラ等を含むセンサーユニット28を避けるために、平面視で略矩形状の切欠部21が形成されている。つまり、このフロントボード20Fは、底面視(平面視)で略「凹」字状に形成されている。そして、リアボード20Rは、底面視(平面視)で略矩形状に形成されている。
また、図1~図3に示されるように、補剛ボード20(フロントボード20F及びリアボード20R)には、車幅方向から見た断面視で、車幅方向に延在し、かつ車両下方側へ突出する複数の突出部30が、車両前後方向に並んで形成されている。そして、各突出部30同士の間が、ルーフパネル16の下面16Aに接着剤Gによって接着される複数の平面状の接着部(接着面)32となっている。
換言すれば、補剛ボード20(フロントボード20F及びリアボード20R)には、ルーフパネル16の下面16Aに接着剤Gによって接着される複数の接着部(接着面)32が形成されており、その接着部32同士の間に、車幅方向に延在し、かつ車両下方側へ突出する複数の突出部30が形成されている。
なお、本実施形態では、フロントボード20Fに3個の突出部30が形成され、リアボード20Rに4個の突出部30が形成されているが、突出部30の数量(後述する段差部34の数量)は、図示の数量(7個)に限定されるものではない。突出部30の数量(後述する段差部34の数量)は、ルーフ14の大きさに応じて適宜設定される。
また、補剛ボード20(フロントボード20F及びリアボード20R)の各突出部30の上面側が、車幅方向から見た断面視で、ルーフパネル16の下面16Aに対して、上下方向の間隔を広げる(後述する空気層を形成する)段差部34となっている。つまり、突出部30(段差部34)は、補剛ボード20を屈曲させることによって形成されており、その突出部30(段差部34)の板厚は、接着部32の板厚と同一になっている。
突出部30の上面側である段差部34は、ルーフパネル16の下面16Aと略平行に配置される上面34Aと、その上面34Aの車両前後方向両端部から接着部(接着面)32まで一体に連続する傾斜面34Bと、で構成されている。なお、図3に示す模式図では、その傾斜面34Bが垂直面として表現されているが、実際の傾斜面34Bは、図2に示されるように、前後方向(水平方向)及び上下方向(鉛直方向)に対して傾斜している。
また、図3に示されるように、車幅方向から見た断面視で、補剛ボード20における突出部30の板厚方向中央部30C、即ち突出部30の上面(段差部34の上面34A)から突出部30の下面30Aまでの間の中央部30Cは、ルーフパネル16の下面16Aからルーフヘッドライニング18の上面18Aまでの間の略中間位置に配置されている。
換言すれば、車幅方向から見た断面視で、ルーフパネル16の下面16Aから補剛ボード20の段差部34における上面34Aまでの最短距離(上下方向に沿った距離)L1は、ルーフパネル16の下面16Aからルーフヘッドライニング18の上面18Aまでの最短距離(上下方向に沿った距離)L2の2乗に0.00885を積算した値となっている(L1=L2×L2×0.00885)。
具体的に数値を用いて説明すると、ルーフパネル16の下面16Aからルーフヘッドライニング18の上面18Aまでの最短距離L2が、例えばL2=40mmの場合には、ルーフパネル16の下面16Aから補剛ボード20の段差部34における上面34Aまでの最短距離L1は、L1=40×40×0.00885=14.16mmとなる。つまり、最短距離L1≒14mmとなる。
そして、補剛ボード20の厚みTが、例えばT=13mmの場合には、その突出部30の上面(段差部34の上面34A)から突出部30の板厚方向中央部30Cまでの最短距離(上下方向に沿った距離)は、13mm/2=6.5mmとなる。つまり、ルーフパネル16の下面16Aから、その中央部30Cまでの最短距離L3は、L3=14mm+6.5mm=20.5mmとなる。
したがって、上記の通り、車幅方向から見た断面視で、補剛ボード20における突出部30の板厚方向中央部30C、即ち突出部30の上面(段差部34の上面34A)から突出部30の下面30Aまでの間の中央部30Cは、ルーフパネル16の下面16Aからルーフヘッドライニング18の上面18Aまでの間の略中間位置に配置されることになる。
ここで、その補剛ボード20における突出部30(段差部34)の高さ位置を上記位置とする根拠について説明する。
なお、一例として、ルーフパネル16の下面16Aからルーフヘッドライニング18の上面18Aまでの最短距離L2を40mmとする。そして、補剛ボード20の厚みTを13mmとする。また、補剛ボード20の単位面積当たり(1m当たり)の重量を757gとする。
図4(A)に示されるように、ルーフパネル16とルーフヘッドライニング18との間に配置する補剛ボード20の高さ位置を段階的に複数(例えば7つ)の位置に設定し、それぞれの高さ位置における周波数と音響透過損失とを調べる。その結果を図4(B)に示す。なお、縦軸の音響透過損失は、数値が大きいほど遮音効果が高い(遮音性能が良好となる)。
また、図4(A)において、ルーフパネル16の下面16Aと補剛ボード20の上面との間に隙間が発生していない場合(両者が接触している場合)及びルーフヘッドライニング18の上面18Aと補剛ボード20の下面との間に隙間が発生していない場合(両者が接触している場合)には、ルーフ構造10は、2重壁となり、図4(B)において、破線で示される折線グラフとなる。
一方、図4(A)において、ルーフパネル16の下面16Aと補剛ボード20の上面との間に隙間が発生している場合(ルーフヘッドライニング18の上面18Aと補剛ボード20の下面との間に隙間が発生している場合)には、ルーフ構造10は、3重壁となり、図4(B)において、実線で示される折線グラフとなる。
図4(B)に示されるように、ルーフ構造10が2重壁の場合には、その共振(共鳴)が1箇所でしか発生しないが、ルーフ構造10が3重壁の場合には、その共振(共鳴)が2箇所で発生している。すなわち、音響透過損失(遮音効果)が低下する落ち込み箇所が、2重壁の場合には、1箇所であるが、3重壁の場合には、補剛ボード20の設定された複数の高さ位置毎に2箇所になっている。
ここで、図6に示されるように、共振(共鳴)周波数は、空気層の厚みを大きくすることによって低周波側へシフトすることが知られている。つまり、空気層の厚みを大きくすると、共振(共鳴)周波数以上では音響透過損失が増大し、遮音性能が向上される。なお、ここで言う「空気層の厚み」とは、ルーフパネル16の下面16Aから段差部34における上面34Aまでの最短距離L1(図3参照)のことである。
したがって、図4(B)に示されるように、ルーフパネル16の下面16Aと補剛ボード20の上面との間の隙間を広げるに従い(最短距離L1を大きくするに従い)、共振(共鳴)周波数が低周波側へシフトするが、補剛ボード20(中央部30C)が、ルーフパネル16の下面16Aとルーフヘッドライニング18の上面18Aとの間の略中間位置に配置されたときに、音響透過損失(遮音効果)が最大になっている。
そのことをより明確にするため、図4(B)に示された結果を周波数と空気層の厚み(最短距離L1)とで表した場合を図5に示す。なお、図5において示す右側の棒グラフは、音響透過損失を表しており、数値が大きいほど遮音効果が高い(遮音性能が良好である)ことを示している。また、この図5は、最短距離L2が40mmの場合の結果である。
この図5から、最短距離L2が40mmの場合には、空気層の厚み(最短距離L1)が10mm~15mmのときが、音響透過損失(遮音効果)が最も高くなることが判る。つまり、補剛ボード20(中央部30C)が、ルーフパネル16の下面16Aとルーフヘッドライニング18の上面18Aとの間の略中間位置に配置されたときに、音響透過損失(遮音効果)が最大になることが判る。
なお、同様の手法により、最短距離L2が35mmの場合には、空気層の厚み(最短距離L1)が10mm程度のときに、また、最短距離L2が30mmの場合には、空気層の厚み(最短距離L1)が8mm程度のときに、更に、最短距離L2が25mmの場合には、空気層の厚み(最短距離L1)が6mm程度のときに、それぞれ音響透過損失(遮音効果)が最大になることが導き出される。これらの結果から回帰的に関係式を求めると、上記したL1=L2×L2×0.00885が得られる。
以上のような構成とされた本実施形態に係るルーフ構造10において、次にその作用について説明する。
ルーフパネル16の下面16Aに補剛ボード20が接着されていると、ルーフパネル16の下面16Aと補剛ボード20の上面との間に生じる空気層により、共振(共鳴)が発生する。共振(共鳴)周波数では、音が増幅するため、音響透過損失(遮音効果)が減少し、遮音性能が低下する。
ここで、共振(共鳴)周波数は、図6のグラフで示したように、空気層の厚み(最短距離L1)を大きくすることによって低周波側へシフトする。つまり、空気層の厚み(最短距離L1)を大きくすると、共振(共鳴)周波数以上では、音響透過損失(遮音効果)が増大し、遮音性能の低下が抑制される。
そのため、本実施形態に係るルーフ構造10では、図2、図3に示されるように、補剛ボード20に突出部30を屈曲形成することで、その上面側に段差部34を形成し、その上面34Aとルーフパネル16の下面16Aとの上下方向の間隔(最短距離L1)を広げている(空気層の厚みを増加させている)。
これにより、図9に示されるような段差部34が形成されていない補剛ボード120を有する比較例に係るルーフ構造100に比べて、音響透過損失(遮音効果)を増大させることができ、遮音性能の低下を抑制することができる。すなわち、図7に示されるように、特に中・高周波領域のノイズバイブレーションに対する遮音性能を向上させることができる。
したがって、図8に示されるように、本実施形態に係る(図3に示される)ルーフ構造10では、例えば時速100kmで走行したときの車両12の車室内における会話明瞭度(AI)を、比較例に係る(図9に示される)ルーフ構造100よりも向上させることができる。
更に、車幅方向から見た断面視で、補剛ボード20における突出部30の板厚方向中央部30C、即ち突出部30の上面(段差部34の上面34A)から突出部30の下面30Aまでの間の中央部30Cは、ルーフパネル16の下面16Aからルーフヘッドライニング18の上面18Aまでの間の略中間位置に配置されている。
換言すれば、車幅方向から見た断面視で、ルーフパネル16の下面16Aから補剛ボード20の段差部34における上面34Aまでの最短距離L1は、ルーフパネル16の下面16Aからルーフヘッドライニング18の上面18Aまでの最短距離L2の2乗に0.00885を積算した値となっている(L1=L2×L2×0.00885)。
つまり、補剛ボード20(中央部30C)の高さ位置が、上記位置(上記関係式から導き出される高さ位置)に設定されていない場合に比べて、ルーフパネル16及びルーフヘッドライニング18と補剛ボード20との上下方向の間隔が最適化されている。よって、音響透過損失(遮音効果)をより一層増大させることができ、遮音性能の低下をより一層抑制することができる(遮音性能をより一層向上させることができる)。
また、本実施形態に係るルーフ構造10によれば、ルーフパネル16の下面16Aと補剛ボード20の上面との上下方向の間隔(最短距離L1)を、接着剤Gの厚みTgを増加させることによって広げる必要がない。そのため、ルーフ14における製造容易性が損なわれるおそれがない。つまり、本実施形態に係るルーフ構造10によれば、ルーフ14における製造容易性と遮音性能の低下抑制とを両立させることができる。
また、補剛ボード20には、複数の突出部30(段差部34)が形成されることにより、車幅方向に延在する稜線が増加される。したがって、補剛ボード20の車幅方向における剛性及び強度を向上させることもできる。
以上、本実施形態に係るルーフ構造10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係るルーフ構造10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。
例えば、補剛ボード20は、ウレタン製に限定されるものではなく、段ボール製等であってもよい。また、補剛ボード20は、マスチック接着剤等の接着剤Gによってルーフパネル16の下面16Aに接着される構成に限定されるものではなく、例えば両面テープ等の接着手段(図示省略)によってルーフパネル16の下面16Aに接着される構成とされていてもよい。
また、本実施形態に係るルーフ構造10では、補剛ボード20(フロントボード20F及びリアボード20R)に複数の突出部30を屈曲形成し、それらの上面側を複数の段差部34としているが、この構成に限定されるものではない。例えば、補剛ボード20の下面を全体的に平坦面とし、その上面側に複数の段差部34を形成する構成にしてもよい。つまり、段差部34が形成されている部分だけ、補剛ボード20の厚みが薄くなる構成にしてもよい。
また、本実施形態に係るルーフ構造10では、補剛ボード20(フロントボード20F及びリアボード20R)に、車幅方向から見た断面視で、車両前後方向に並ぶ複数の突出部30(段差部34)を形成しているが、この構成に限定されるものではない。図示は省略するが、補剛ボード20(フロントボード20F及びリアボード20R)には、車両前後方向から見た断面視で、車幅方向に並ぶ複数の突出部(段差部)を形成するようにしてもよい。このような構成にしても、同様の効果が得られる。
10 ルーフ構造
12 車両
14 ルーフ
16 ルーフパネル
16A 下面
18 ルーフヘッドライニング
20 補剛ボード
32 接着部
34 段差部

Claims (3)

  1. 車両のルーフを構成するルーフパネルと、
    車室の天井を構成するルーフヘッドライニングと、
    前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとの間に配置されるとともに、前記ルーフパネルの下面に複数の接着部が接着されることで取り付けられ、前記複数の接着部同士の間に、前記ルーフパネルの下面との間隔を広げる複数の段差部が形成された補剛ボードと、
    を備えた車両のルーフ構造。
  2. 車両のルーフを構成するルーフパネルと、
    車室の天井を構成するルーフヘッドライニングと、
    前記ルーフパネルと前記ルーフヘッドライニングとの間に配置されるとともに、前記ルーフパネルの下面に複数の接着部が接着されることで取り付けられ、前記複数の接着部同士の間に、前記ルーフパネルの下面との間隔を広げる段差部が形成された補剛ボードと、
    を備え、
    前記ルーフパネルの下面から前記補剛ボードの前記段差部が形成された部分における上面までの最短距離は、前記ルーフパネルの下面から前記ルーフヘッドライニングの上面までの最短距離の2乗に0.00885を積算した値である車両のルーフ構造。
  3. 記補剛ボードの前記段差部が形成された部分における板厚方向中央部は、前記ルーフパネルの下面から前記ルーフヘッドライニングの上面までの間の略中間位置に配置されている請求項1又は請求項2に記載の車両のルーフ構造。
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