JP7067188B2 - 粘着剤組成物及び粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、粘着剤組成物および粘着シートに関する。さらに詳しくは、高不揮発分かつ常温塗工可能な低粘度でありながら、耐ブロッキング性、粘着特性および保持力に優れた粘着剤組成物および粘着シートに関する。
粘着剤は、粘着ラベルや粘着シートに用いられ幅広い分野に使用されている。粘着剤は、溶剤型粘着剤と水性粘着剤が一般的であり、その中でも安価で、乾燥時に溶剤の排出量が少ない水性粘着剤の需要が増えている。一方、溶剤型粘着剤は、耐水性や耐熱性など水性粘着剤では性能が不足する用途で広く使用されている。しかし、溶剤型粘着剤も市場からコストダウン、環境負荷の低減の要求が強かった。そこで、溶剤型粘着剤の不揮発分を高める方法により粘着剤の輸送費の削減と、塗工および乾燥際に揮発する溶剤を減量し、乾燥の熱エネルギーを抑制することができる。
しかし、通常、溶剤型粘着剤に使用される樹脂重合物は重量平均分子量が数十万以上あり、有機溶剤の量を単純に減らすと相対的に樹脂濃度が高くなるため粘着剤の粘度が上昇する。これにより粘着剤の流動性が低下し、塗工時に所定の膜厚に塗布できない等の塗工性が悪化する問題があった。そこで、有機溶剤を減量するために重量平均分子量を下げる試みがされているものの、分子量を下げていくと充分な粘着物性が得られないことが多い。
上記の問題を解決するために、特許文献1には、液状ポリマーの存在下でアクリルモノマーを重合した無溶剤型粘着剤が開示されており、液状ポリマーの存在により粘度調整が可能となるため作業性が向上することができる。しかしながら、液状ポリマーへのアクリルのグラフト化や架橋が生じるため、得られる樹脂の粘度は高いままである。
ところで、通常、粘着剤は塗工、乾燥に次いで粘着剤シート又はフィルムをロール状に巻き取られる工程を経て製造される。塗工物には巻取長さに応じて巻圧がかかり、溶剤の乾燥が不十分等で塗膜に流動性がある状態では、粘着剤が染み出し、巻き取られたシート又はフィルム同士が接着(ブロッキング)してしまう問題がある。
特許文献2には、重量平均分子量が4千~5万のアクリル重合体で、二価の硫黄含有基を有すると共に分子の両末端が水酸基であるテレケリックポリマーとイソシアネート硬化剤を含有した不揮発分含有率が60~100%の粘着剤が開示されており、アクリル重合体の分子量が低く、低粘度な状態でも粘着物性を得られることができる。しかしながら、上記の粘着剤は硬化するまでに長期の養成を必要としており、塗工直後では塗膜は低粘度かつ未硬化な状態であり流動性を有すため、上記のようにロール状に巻き取られた際に、巻圧で粘着剤が染み出す問題があった。
特許文献3には、高不揮発分であり硬化の速い組成物として、無溶媒型アクリル樹脂とアルミニウム系キレート硬化剤を乾燥機で加熱させ硬化させる方法が開示されている。しかしながら、上記課題を解決するには不十分であった。
上記にあるように、高不揮発分においては、重合体の重合度が高くなるに従い十分な粘着物性を得られるが、粘度も高く塗工性が悪くなる。一方で重合度が低くなると粘度は低く塗工性は良いが、粘着物性が得られない。粘着物性と塗工性の両者を満たすことは難しい。さらに巻取の過程又は養成前において粘着剤が巻圧で染み出さない十分な硬化が必要であり、高不揮発分、低粘度、耐ブロッキング性、粘着特性を満たすことは非常に困難である。
特開昭53-043742号公報 特開2014-009341号公報 特開2003-201450号公報
本発明は、高不揮発分で常温塗工が可能な低粘度、耐ブロッキング性かつ粘着物性に優れた粘着剤及び粘着シートの提供することを目的とする。
本発明は、アクリル重合体(A)、ポリオール(B)、キレート硬化剤(C)、イソシアネート硬化剤(D)を含む粘着剤組成物であって、下記(i)~(v)を満たすことを特徴とする粘着剤組成物に関する。
(i)粘着剤組成物の不揮発分が90%以上、25℃における粘度が5万mPa・S以下である。
(ii)アクリル重合体(A)の重量平均分子量が3万~30万である。
(iii)アクリル重合体(A)を構成するモノマーとして、カルボキシ基又は活性メチレン基を有するモノマー(a1)を含有する。
(iv)アクリル重合体(A)とポリオール(B)の質量比(A)/(B)が1.5~4.0である。
(v)イソシアネート硬化剤(D)が、三官能以上のイソシアネート硬化剤(D-1)と二官能イソシアネート硬化剤(D-2)の少なくとも一方を含有する。
また、本発明は、アクリル重合体(A)を構成するモノマー成分100質量部に対するカルボキシ基又は活性メチレン基を有するモノマーの含有量が1~5質量部であることを特徴とする前記粘着剤組成物に関する。
また、本発明は、ポリオール(B)が、重量平均分子量が300~3,000であり、かつ、ポリエステルポリオールであることを特徴とする前記粘着剤組成物に関する。
また、本発明は、アクリル重合体(A)を構成するモノマー成分100質量部に対するアルコキシアルキル(メタ)アクリレート又は、アルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレートの含有量が60%以上であることを特徴とする前記粘着剤組成物に関する。
また、本発明は、シート状基材の少なくとも一方の面に、前記粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する粘着シート。
本発明により、高不揮発分で常温塗工が可能な低粘度、耐ブロッキング性かつ粘着物性に優れた粘着剤及び粘着シートを提供することができるようになった。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に限定されない。
本発明を詳細に説明する前に用語を定義する。シート、フィルム及びテープは同義語である。(メタ)アクリレートは、アクレリート及びメタクリレートを含む。(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及びメタクリル酸を含む。モノマーは、エチレン性不飽和二重結合含有単量体である。粘着剤組成物は粘着剤ともいう。被着体は粘着シートを貼りつける相手方をいう。
<粘着剤組成物>
本発明は、アクリル重合体(A)、ポリオール(B)、キレート硬化剤(C)、イソシアネート硬化剤(D)を含む粘着剤組成物である。
本発明の粘着剤は、塗工することで粘着層を形成して、基材を備えた粘着シートに加工して使用することが好ましい。なお、本発明の粘着剤は、粘着シートだけでなく、いわゆる「糊」のようにそのままの液体で使用することを妨げるものではない。また、基材を使用せずに粘着剤層のみから構成された、いわゆるキャスト粘着シートとしても使用できる。
<アクリル重合体(A)>
本発明のアクリル重合体(A)は、カルボキシ基又は活性メチレン基を有するモノマー(a1)を必須モノマーとし、これらのモノマー以外のモノマー任意モノマーとして含む
カルボキシ基又は活性メチレン基を有するモノマー(a1)はアクリル重合体(A)とキレート硬化剤(B)との硬化反応の架橋に寄与し、この架橋により粘着剤の耐ブロッキング性が向上する。
カルボキシ基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2-カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸ダイマー、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、アクリルアミドN-グリコール酸、ケイ皮酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート等が挙げられる。活性メチレン基を有するモノマーとしては、例えば、2-(メタ)アセトアセトキシメチルアクリレート、2-(メタ)アセトアセトキシエチルアクリレート、等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸、2-(メタ)アセトアセトキシエチルアクリレートが好ましい。
カルボキシ基又は活性メチレン基を有するモノマー(a1)は、モノマー成分100質量部に対して1~5質量部であることが好ましく、1~3質量部がより好ましい。カルボキシ基又は活性メチレン基を有するモノマー(a1)を1質量部以上含むことで良好な耐ブロッキング性が得られる。また、5質量部以下とすることで、良好なポットライフが得られる。
本発明において任意モノマーは、アルキル(メタ)アクリレートモノマー、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキレングリコール(メタ)アルリレート、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、芳香環含有モノマー、脂環式炭化水素基含有モノマー、ビニルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシエステル、水酸基含有モノマー等が好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートモノマーは、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリレート、n-トリデシル(メタ)アクリレート、n-テトラデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも好ましくは、炭素数1~2のアルキル鎖を有する(メタ)アクリレート(メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート)、n-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートが挙げられる。特に、n-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートが適度な粘着物性を得やすく、重量平均分子量の比較的大きいアクリル重合体(A)を容易に製造できる点で好ましい。
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートは、例えば、(メタ)アクリル酸2-メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4-メトキシブチル、アクリル酸メトキシトリエチレングリコール等が挙げられる。
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートは、上記の中でも特に(メタ)アクリル酸2-メトキシエチルが、ポリオール(B)との相溶性に優れる。アルコキシアルキル(メタ)アクリレートの含有量は、モノマー成分100質量部に対して60%以上が好ましく、より好ましくは80%以上であり、粘着層の透明性が良好となる。
アルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレートは、例えば、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルオキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルオキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミド基含有モノマーは、例えば、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N'-メチレンビスアクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-エチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルピロリドン、ジアセトンアクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。
アミノ基含有モノマーは、例えば、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エポキシ基含有モノマーは、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
芳香環含有モノマーは、例えば、フェニルアクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン等が挙げられる。
ビニルエステルは、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等が挙げられる。
上記のモノマーは、1種を単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、アクリル重合体(A)のガラス転移温度は、-60~0℃が好ましく、-50~-10℃がより好ましい。ガラス転移温度が-60℃以上であると、十分な凝集力が得られ、粘着力や耐久性を高めることができる。ガラス転移温度が0℃以下であると、十分な濡れ性が得られ、粘着力を高めることができる。
アクリル重合体(A)の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて標準ポリスチレン換算から求められ、3万以上であり、5万~30万が好ましく、10~20万がより好ましい。重量平均分子量が3万以上であることで、架橋が十分に進行するため良好な耐ブロッキング性を得ることができる。重量平均分子量が30万以下であると、ポリオール(B)と相分離することなく均一に溶解することができる。
アクリル重合体(A)の製造方法としては、特に制限はなく、例えば公知のラジカル重合反応で、モノマーを重合させて得ることができる。反応は無溶剤下でもよく、ポリオール(B)を重合開始に先立ち重合系に存在させる又は、重合過程の途中まで無溶剤下で重合させポリオール(B)を系内に混合させても良い。
また、分子量制御の観点から、ラジカル重合開始剤(以下、「重合開始剤」と略記することがある)を使用することが好ましい。その他、連鎖移動剤等の公知の添加剤を用いてもよい。
重合開始剤としては、アゾ化合物、過酸化物等が好ましい。アゾ化合物は、例えば2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2,2’-ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。過酸化物は、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン等が好ましい。重合開始剤は、単独または2種類以上併用できる。
ポリオール(B)の存在下でアクリル重合体(A)を製造する場合は、過酸化物を用いるとポリオール(B)への連鎖移動によりグラフト又は架橋して粘度が高くなるため(特許文献1)、アゾ化合物を用いることが好ましい。
さらに、アクリル重合体(A)の分子量を調整する目的で、連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸ノニル、チオグリコール酸-2-エチルヘキシル等のチオグリコール酸エステル類、2,4-ジフェニル-4-メチル-1ペンテン、1-メチル-4-イソプロピリデン-1-シクロヘキセン、α-ピネン、β-ピネン等が挙げられる。特に、チオグリコールエステル類、2,4-ジフェニル-4-メチル-1ペンテン、1-メチル-4-イソプロピリデン-1-シクロヘキセン、α-ピネン、β-ピネン等が、得られる重合体が低臭気となる点で好ましい。連鎖移動剤の使用量は、アクリル重合体(A)を構成するモノマー成分100質量部に対して3質量以下であることが好ましい。
<ポリオール(B)>
ポリオール(B)は、2つ以上の水酸基を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエーテルポリオール、ひまし油系ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリアクリルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。これらの中でもアクリル重合体(A)との相溶性に優れ、均一に溶解できる点からポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ひまし油系ポリオールが好ましく、高粘着力の観点でポリエステルポリオールがより好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、水、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の低分子量ポリオールを開始剤として使用して、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及びテトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を重合させることにより得ることができる。具体的には、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)等の官能基数が2以上のポリエーテルポリオールが用いられる。
ひまし油系ポリオールとしては、例えば、ひまし油脂肪酸と上記ポリオール成分とを反応させて得られるひまし油系ポリオールが挙げられる。具体的には、例えば、ひまし油脂肪酸とポリプロピレングリコールとを反応させて得られるひまし油系ポリオールが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、酸成分およびグリコール成分を必須とし、必要に応じてポリオール成分を用いてエステル化反応により合成できる。例えば、酸成分としてコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等が挙げられる。また、グリコール成分としてエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサングリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3’-ジメチロールヘプタン、ブチルエチルペンタンジオール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオール成分として、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
ポリオール(B)の数平均分子量(Mn)は、300~3,000が好ましく、500~1,000がより好ましい。ポリオールの数平均分子量が上記範囲内であることで、アクリル重合体(A)の溶解性に優れ粘度を下げる効果がある。
アクリル重合体(A)とポリオール(B)の質量比は1.5~4.0であり、1.5~2.3が好ましい。アクリル重合体(A)とポリオール(B)の質量比が4.0以下であることで、十分な架橋が形成され高い凝集力が得られる。アクリル重合体(A)とポリオール(B)の質量比が1.5以上であることで粘度が下げられるため良好な塗工性を得ることができる。
<キレート硬化剤(C)>
キレート硬化剤(C)は、多価金属および配位子からなる化合物である。多価金属は、例えばニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、チタン、亜鉛、コバルト、マンガン、ジルコニウム等が挙げられる。これらの中でもジルコニウム、アルミニウムが好ましく、配位子は、例えばアセチルアセトン、アセト酢酸エステル等が挙げられる。
キレート硬化剤(C)は、多価金属および配位子をそれぞれ任意に組み合わせた化合物を使用でき、多価金属にアルミニウム、配位子にアセチルアセトン、アセト酢酸エステルを組み合わせた化合物がポットライフの観点で好ましい。
キレート硬化剤(C)は、単独または2種類以上を併用できる。
キレート硬化剤(C)は、アクリル重合体(A)100重量部に対して、1~5重量部配合することが好ましく、1~3重量部がより好ましい。キレート型硬化剤(C)を1重量部以上配合すると保持力及び耐ブロッキング性が向上する。また5重量部以下使用すると基材と粘着剤層との密着性とポットライフが向上する。
本発明の粘着剤は、さらに他の硬化剤を併用できる。他の硬化剤は、例えばイソシアネート硬化剤が好ましい。
<イソシアネート硬化剤(D)>
イソシアネート硬化剤(D)は、ポリオール(B)との硬化反応の架橋に寄与し、この架橋により粘着剤の粘着力が向上する。
イソシア硬化剤(D)硬化剤は、三官能以上のイソシアネート硬化剤(D-1)と二官能イソシアネート硬化剤(D-2)の少なくとも一方を含む。 二官能イソシアネート硬化剤(D-2)としては、は、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートが好ましい。
芳香族ジイソシアネートは、例えば1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4'-ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートは、例えばブタン-1,4-ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ-ト、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m-テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートは、例えばシクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4、4'-ジイソシアネート、1,3ービス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
三官能以上のイソシアネート硬化剤(D-1)は、ジイソシアネートを3官能ポリオール成分で変性したいわゆるアダクト体、ジイソシアネートが水と反応したビュレット体、ジイソシアネートの3分子から形成されるイソシアヌレート環を有する3量体(イソシアヌレート体)等が挙げられる。
ポリイソシアネートは、例えば、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体、ヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体等が挙げられる。
イソシアネート硬化剤(D)は、三官能以上のイソシアネート硬化剤(D-1)および二官能イソシアネート硬化剤(D-2)を含むことが好ましい。
本発明の粘着剤組成物は、反応遅延剤としてケト-エノール互変異性体形成化合物を含んでいても良い。ケト-エノール互変異性体を形成できる化合物であり、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エステル等が好ましい。
アセト酢酸エステルは、例えばアセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸イソプロピル。アセト酢酸ブチル、アセト酢酸イソブチル、アセト酢酸tert-ブチル等が挙げられる。
マロン酸エステルは、例えばマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチル等が挙げられる。
これらの中でもケト-エノール互変異性体形成化合物(E)は、乾燥時の揮発し易さからアセチルアセトンが好ましい。
本発明の粘着剤は、さらに任意成分として難燃助剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、ワックス、乳剤、磁性体、誘電特性調整剤を含むことができる。
本発明の粘着剤は、不揮発分が90%以上であり、95%以上がより好ましい。粘着剤の不揮発分濃度を高く設定することで、相対的に有機溶剤の含有量を抑制できるため、塗工時の乾燥コスト抑制、ならびに環境および人体への負荷を抑制できる。
また、本発明の粘着剤は、25℃における粘度を3,000~50,000mPa・sにすることが好ましく、10,000~40,000mPa・sがより好ましい。粘着剤の粘度を適切な範囲にすることで塗工性が向上し、所定の膜厚を有する粘着剤層が得やすくなる。なお、粘度は、25℃雰囲気下、E型粘度計を使用して開始1分後に測定した値である。
本発明の粘着シートは、基材、および粘着剤から形成してなる粘着剤層を備えていることが好ましい。
粘着剤層は、基材上に粘着剤を塗工して形成する方法。または、剥離シート上に粘着剤を塗工して形成した粘着剤層を基材に転写する方法が一般的である。なお、粘着剤層の基材と接しない面には剥離シートを貼り合わせて保管するのが通常である。
基材は、紙、プラスチック、布が好ましい。また基材の形態は、シート状、板状、発泡体が好ましい。
基材の素材は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、セロファン等のプラスチック、上質紙、クラフト紙、クレープ紙、グラシン紙等の紙、織布、不織布等の布、エチレンプロピレンジエンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム等のエラストマー、表皮等が挙げられる。
基材の厚さは、通常25~10,000μm程度である。
粘着剤の塗工方法は、例えばスピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ロールナイフコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等の公知の塗工方法を使用できる。また塗工に際して、乾燥工程を行うことも好ましい。乾燥工程は、熱風オーブン、電気オーブン、赤外線ヒーター等の公知の装置を使用できる。
粘着剤層の厚さは、コストと粘着性能のバランスを考慮すると通常20~300μm程度であり、20~100μm程度がより好ましい。
本発明の粘着シートは、例えば車両の天板、床、内外装パネルの固定用、車両塗装や表面処理のマスキング用、出荷時の製品保護用、建築物の内外装部材固定用、コンクリートの養生保護用、家電製品の部材固定用、自動販売機の広告ステッカー用、LCDのスピーカーネット、ベゼル、化粧板の固定用、包装用、結束用、仮固定用等、様々な用途に使用できる。
以下に、実施例及び比較例をもって本発明をより具体的に説明する。なお、実施例及び比較例で「部」とあるのは「質量部」を意味する。
「実施例1」
攪拌器、温度計、滴下管、還流冷却器を備えた重合装置を用い、ブチルアクリレート48.6部、2-エチルヘキシルアクリレート48.7部、アクリル酸1.3部、チオグリコール酸オクチル1.4部を配合した原料を窒素雰囲気下、反応槽に仕込んだ。次いで反応槽を80℃に加熱した。次いで、十分に窒素ガス置換した2,2’-アゾビス(2,2’-ジメチルバレロニトリル)0.02部を反応槽に添加し、反応槽の内容物の温度が80℃に維持できるように加熱及び冷却を8時間行った。反応終了後、得られたアクリル重合体は、重量平均分子量4.4万、分子量分散度2.9、不揮発分99.6%であった。さらに、アクリル重合体の不揮発分100部に対して、ポリオール(伊藤製油社製(URIC Y-403)25.0部、キレート硬化剤(川研ファインケミカル社製Al-D)3.4部、反応遅延剤(アセチルアセトン)1.0部、イソシアネート硬化剤(D-1)(BASF社製HB-100)6.7部、イソシアネート硬化剤(D-2)(東ソー株式会社製コロネート2770)7.7部を加え、十分に撹拌後、粘着剤を得た。この時の不揮発分は、98.3%、粘度は27,000mPa・sであった。
「実施例2~16」
実施例1の原料および配合量を表1に示すとおりに変更した以外は実施例と同様に行うことで、それぞれ実施例2~16の粘着剤を得た。
「比較例1」
攪拌器、温度計、滴下管、還流冷却器を備えた重合装置を用い、ブチルアクリレート46.1部、2-エチルヘキシルアクリレート46.0部、アクリル酸3.9部、チオグリコール酸オクチル4.0部を配合した原料を窒素雰囲気下、反応槽に仕込んだ。次いで反応槽を80℃に加熱した。次いで、十分に窒素ガス置換した2,2’-アゾビス(2,2’-ジメチルバレロニトリル)0.02部を撹拌下に反応槽に添加し、反応槽の内容物の温度が80℃に維持できるように加熱及び冷却を8時間行った。反応終了後、得られたアクリル重合体は、重量平均分子量1.5万、分子量分散度3.2、不揮発分99.7%であった。さらに、アクリル重合体の不揮発分100部に対して、ポリオール(伊藤製油社製(URIC Y-403)25.0部、キレート硬化剤(川研ファインケミカル社製Al-D)4.0部、反応遅延剤(アセチルアセトン)1.0部、イソシアネート硬化剤(D-1)(BASF社製HB-100)6.7部、イソシアネート硬化剤(D-2)(東ソー株式会社製コロネート2770)7.7部を加え、十分に撹拌後、粘着剤を得た。この時の不揮発分は、99.7%、粘度は20,000mPa・sであった。
「比較例2~6」
実施例1の原料および配合量を表2に示すとおりに変更した以外は実施例と同様に行うことで、それぞれ比較例2~6の粘着剤を得た。
<粘着シートの製造>
得られた粘着剤を厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製剥離性フィルム基材(リンテック社製「SP-PET382050」、以下剥離性フィルム基材という)の剥離処理面上に、コンマコーターにて乾燥厚みが25μmになるよう塗工し、オーブンで110℃-2分間乾燥させ粘着剤層を形成した。この粘着剤層面と厚さ50μmのポリエステルフィルム(東洋紡社製「E5100」)と貼り合せて、粘着力、耐ブロッキング性及び保持力試験用の粘着シートを、この粘着剤層面と剥離性フィルム基材とを貼り合せて透明性試験用の粘着シートを得た。これを23℃-50%RH雰囲気の恒温恒湿室にて、7日間養成し硬化を完了させた上で以下に示す粘着力、保持力、透明性を評価した。

<粘着力>
JIS Z 0237に準拠して、粘着力を測定した。得られた粘着シートを幅25mm・長さ100mmの大きさに切り取り試料とした。次いで23℃-50%RH雰囲気下、試料から剥離シートを剥がし、露出した粘着剤層を研磨したステンレス(SUS)板又はポリプロピレン(PP)板に貼着し、2kgロールで1往復圧着した後、引張試験機を使用して貼着24時間後に剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で粘着力(N/25mm)を測定した。
(対SUS板)
○:粘着力が15N/25mm以上。良好
△:粘着力が10N/25mm以上、10N/25mm未満。実用可。
×:10N/25mm未満。実用不可。
(対PP板)
◎:粘着力が10N/25mm以上。優秀。
○:粘着力が5N/25mm以上、10N/25mm未満。良好
△:粘着力が3N/25mm以上、5N/25mm未満。実用可。
×:3N/25mm未満。実用不可。

<保持力>
JIS Z 0237に準拠して、保持力を測定した。得られた粘着シートを幅25mm・長さ100mmの大きさに切り取り試料とした。次いで23℃-50%RH雰囲気下、試料から剥離性フィルムを剥がし、露出した粘着剤層の先端部幅25mm・長さ25mm部分を紙やすり(#300)で研磨したステンレス板(SUS304)に貼着し、2kgロールで1往復圧着した後、80℃雰囲気で1kgの荷重をかけ、7万秒保持した。評価は、SUS板から試料が落下した場合はその秒数を示す。試料が落下しなかった場合は、粘着剤層とSUS板の接着先端部が、荷重により下にずれたmm数を示す。評価基準を以下に示す。
◎:試料のずれが2mm未満 優れている
○:試料のずれが2mm以上5mm未満 良好
△:試料のずれが5mm以上で落下しなかった 実用上問題なし
×:試料が落下した 実用不可

<透明性>
得られた粘着シートの粘着剤層の透明性を目視で評価した。評価基準を以下に示す。
○:無力透明である。 優れている
△:わずかな白化。 実用上問題なし
×:ひどい白化。 実用不可

<耐ブロッキング性>
塗工により得られた粘着シートを幅40mm、長さ40mmの寸法に切り取り試料とした。次いで23℃-50%RH雰囲気下、テスター産業株式会社製 CO-201を用いて、剥離シート付きの試料に荷重10kg/cm2の圧力をかけ、加圧状態で7日間経過後に、切り出した寸法から粘着剤が染み出した距離(mm)を測定した。
◎:染み出し距離1mm未満。優秀
〇:染み出し距離1mm以上、2mm未満。良好
△:染み出し距離2mm以上、3mm未満。実用可。
×:染み出し距離3mm以上、実用不可。
<重量平均分子量>
重量平均分子量(Mw)は、GPCを使用して以下の条件で求めた。なお、重量平均分子量(Mw)は、いずれもMw既知のポリスチレンを標準物質として換算値とした。
GPC装置:GPC-104 (昭和電工社製)
カラム:GPC LF-604(昭和電工社製)を2本連結したものを用いた。
展開溶媒(溶離液):テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/min
温度:40℃
試料濃度:0.2wt%
<不揮発分>
試料1gを金属容器に秤量し、オーブンで150℃-20分間乾燥させ、残分を秤量して残率計算をし、不揮発分を求めた。
<粘度>
E型粘度計(東機産業社製「VISCMETEWR EV22」)を用いて25℃で測定した。
<ポットライフ>
実施例および比較例の配合物を25℃で6時間後、粘度を測定し粘度上昇率を計算した。
粘度上昇率(%)=(6時間後/配合直後の粘度)×100
◎:粘度上昇率20%未満。優秀
〇:粘度上昇率20%以上、100%未満。良好
△:粘度上昇率100%以上、200%未満。実用可。
×:粘度上昇率200%以上。実用不可。
Figure 0007067188000001
Figure 0007067188000002
表1及び表2中の略語の意味は以下のとおりである。
BA:ブチルアクリレート
2EHA:2-エチルヘキシルアクリレート
2MTA:2-メトキシエチルアクリレート
AA:アクリル酸
AAEM:2-アセトアセトキシエチルメタクリレート
OTG:チオグリコール酸オクチル
URIC Y-403:伊藤製油社製 ヒマシ油系ポリオール 数平均分子量 約700
サンニックスPP-400:三洋化成社製 ポリエーテル系ポリオール 数平均分子量 約400
サンニックスPP-4000:三洋化成社製 ポリエーテル系ポリオール 数平均分子量 約4160
クラレポリオールP-2010:クラレ社製 ポリエステル系ポリオール 数平均分子量 約2000
クラレポリオールP-510:クラレ社製 ポリエステル系ポリオール 数平均分子量 約500
アルミキレートAl-D:川研ファインケミカル社製 アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)(不揮発分76%)
アルミキレートDOL;川研ファインケミカル社製 アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(オレイルアセトアセテート)
バソナートHB-100:BASF社製 ヘキサメチレンジイソシアネートのビュウレット体
コロネート2770:東ソー社製 ポリイソシアネート変性体
IPDI:EVONIC社製 イソホロンジイソシアネート
表1の結果より実施例1~16の粘着剤は、高不揮発分で常温塗工が可能な低粘度、耐ブロッキング性、保持力かつ粘着物性に優れている。

Claims (5)

  1. アクリル重合体(A)、ポリオール(B)、キレート硬化剤(C)、イソシアネート硬化剤(D)を含む粘着剤組成物であって、下記(i)~(v)を満たすことを特徴とする粘着剤組成物。
    (i)粘着剤組成物の不揮発分が90%以上、25℃における粘度が5万mPa・S以下である。
    (ii)アクリル重合体(A)の重量平均分子量が3万~30万である。
    (iii)アクリル重合体(A)を構成するモノマーとして、カルボキシ基又は活性メチレン基を有するモノマー(a1)を含有する。
    (iv)アクリル重合体(A)とポリオール(B)の質量比(A)/(B)が1.5~4.0である。
    (v)イソシアネート硬化剤(D)が、三官能以上のイソシアネート硬化剤(D-1)と二官能イソシアネート硬化剤(D-2)の少なくとも一方を含有する。
    (vi)ポリオール(B)が、ポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ひまし油系ポリオールのいずれか1つである。
  2. アクリル重合体(A)を構成するモノマー成分100質量部に対するカルボキシ基又は活性メチレン基を有するモノマーの含有量が1~5質量部であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. ポリオール(B)が、平均分子量が300~3,000であり、かつ、ポリエステルポリオールであることを特徴とする請求項1又は2記載の粘着剤組成物。
  4. アクリル重合体(A)を構成するモノマー成分100 質量部に対するアルコキシアルキル(メタ)アクリレート又は、アルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレートの含有量が60%以上であることを特徴とする請求項1~3いずれか記載の粘着剤組成物。
  5. シート状基材の少なくとも一方の面に、請求項1~4いずれか記載の粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する粘着シート。
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