JP7066660B2 - プレス成形装置のロック機構 - Google Patents
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Description
図1~5は、本発明の第1実施形態が適用されるプレス成形装置を示す。このプレス成形装置は、金属板Bを絞り成形してハット形状の成形品を形成する。成形品はハット形状であるため、ハット形状の筒形状部では金属板の延びを伴う絞り成形が行われ、ハット形状の鍔部では金属板の単純な曲げ成形が行われる。このプレス成形装置は、中心線を中心にして左右が略対象構造であり、図1~5では、プレス成形装置を中心線の片側のみを図示している。なお、このプレス成形装置では、図1に示すように、外形を抜き加工したブランク材に対して予備成形加工した中間成形品が金属板Bとして用いられている。このように予備成形加工した中間成形品をプレス成形の金属板Bとすることは、一般的に成形性の劣る高張力鋼板や超高張力鋼板を金属板Bとする場合に適する。各図中、プレス成形装置が据付台上に置かれた状態での方向を矢印にて示す。以下、方向に関する記述は矢印の方向に基づいて行う。図1~5以外の図においても同様である。
図1のように、金属板Bがダイ12とブランクホルダ24との間に挟まれて保持された状態で、上型11が下型21に向けて下降移動されると、図2、3のように、ダイ12及びブランクホルダ24を介してクッション23が上型11により押圧されて下降される。その結果、ポンチ22の上端が金属板Bの成形部位に押し当たり、金属板Bの絞り成形を行う。このとき、パッド13は、パッドホルダ14を介してばね16により付勢されており、常時金属板Bの上面に当接した状態にある。そして、ポンチ22による金属板Bの絞り成形が行われている間は、パッド13は、ポンチ22の押当力を受けて絞り成形の進行に応じて上方へ移動される。図3に示すように、上型11が下死点の位置に達すると、金属板Bの絞り成形が完了する。その後、図4、5のように、上型11が上昇移動すると、それに同期してクッション23も上昇移動する。そのため、図4のように、ポンチ22の上端が金属板Bから離れ、やがて図5のように、上型11の上死点位置でダイ12も金属板Bから離れる。この状態で、プレス成形を完了した金属板Bが成形装置から取り出される。
図1~5のように、ロック機構30は、主にクッション23上に構成されている。一方、連動部材33は、パッドホルダ14の下方にパッド13と平行となるように設けられている。即ち、連動部材33は、パッドホルダ14を介してパッド13と連動するものとされている。また、カムベース31は、下型21上に固定されている。
図6は、図1に対応した状態を示し、ブロック34は連動部材33から離れた状態にある。図7のように、上型11が下死点直前の位置となる(図2と図3の間)と、カムスライド32がカムベース31のカム面31aにより左側に移動される。そのため、第1ばね38が圧縮され、第1ばね38の付勢力によりロッド36及びブロック34が左側に移動される。その結果、ブロック34は、連動部材33の側壁に当接した状態となる。このとき、連動部材33とクッション23との隙間33aは、ブロック34が挿入可能な大きさに達していないため、ブロック34は隙間33aに挿入することができない。また、第2ばね39も第1ばね38と共に圧縮された状態となっている。
図11~15は、本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、第1実施形態における第1ばね38及び第2ばね39が共に圧縮ばねであったのに対し、第2実施形態の第1ばね38a及び第2ばね39aを共に引張ばねにより構成した点である。その他の構成は、第2実施形態においても第1実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
図11は、図1に対応した状態を示し、ブロック34は連動部材33から離れた状態にある。図12のように、上型11が下死点直前の位置となる(図2と図3の間)と、カムスライド32が左側に移動される。そのため、第1ばね38aが引っ張られ、第1ばね38aの付勢力によりロッド36及びブロック34が左側に移動される。その結果、ブロック34は、連動部材33の側壁に当接した状態となる。このとき、連動部材33とクッション23との隙間33aは、ブロック34が挿入可能な大きさに達していないため、ブロック34は隙間33aに挿入することができない。また、第2ばね39aもブロック34が移動された分だけ第1ばね38aと共に引っ張られた状態となっている。
図16は、本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、第1実施形態におけるカムベース31が下型21に固定されたのに対し、第3実施形態ではカムベース31を上型11に固定した点である。また、第1ばね38bは、第1実施形態のように、カムスライド32の空洞32c内ではなく、カムスライド32の外部に設けられている。その他の構成は、第3実施形態においても第1実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。なお、図16は、模式図であり、細部の構成を簡略化して記載している。
図17は、本発明の第4実施形態を示す。第4実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、ポンチ22及びクッション23を上型11側に設け、パッド13及びダイ12を下型21側に設けた点である。その上で、ロック機構30はパッド13上に設け、カムベース31は上型11に、また、連動部材33はクッション23に固定している。更に、第1ばね38は、第1実施形態の空洞32cに代わるケース32eの内部に挿入されている。その他の構成は、第4実施形態においても第1実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。なお、図17は、模式図であり、細部の構成を簡略化して記載している。また、図17は、上型11が下死点の位置にある状態を示している。
図18は、本発明の第5実施形態を示す。第5実施形態が第4実施形態(図17)に対して特徴とする点は、第4実施形態におけるカムベース31が上型11に固定されたのに対し、第5実施形態ではカムベース31を下型21に固定した点である。その他の構成は、第5実施形態においても第4実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。なお、図18は、模式図であり、細部の構成を簡略化して記載している。また、図18は、上型11が下死点の位置にある状態を示している。
図20は、本発明の第6実施形態を示す。第6実施形態が第3実施形態(図16)に対して特徴とする点は、カムベース31とカムスライド32との当接の仕方にある。即ち、図19のように、第3実施形態のカムベース31とカムスライド32は、カム機構として機能するとき、各カム面31aと32aとが当接して摺動することによりカムスライド32を左方向に移動させる。それに対し、図20のように、第6実施形態のカムベース31とカムスライド32は、カム機構として機能するとき、各カム面31aと32aとが当接して摺動することに加えて、カムベース31の側面31bとカムスライド32の先端面32bとが当接して摺動するによりカムスライド32を左方向に移動させる。その他の構成は、第6実施形態においても第3実施形態と同一であり、同一部分についての再度の説明は省略する。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、各実施形態では、第1ばね38は、カムスライド32とブロック34との間に直接設けず、ブロック34に結合されたストッパ36a~36c、若しくはケース32eとカムスライド32との間に設けている。しかし、第1ばね38は、カムスライド32とブロック34との間に直接設けてもよい。
最後に上述の「課題を解決するための手段」における第1発明以降の各発明に対応する上記実施形態の作用効果を付記しておく。
12 ダイ
13 パッド
14 パッドホルダ
15 天板
16 ばね(弾性体)
21 下型(クッションを支持する部材)
22 ポンチ
23 クッション
24 ブランクホルダ
25 ガススプリング(弾性体)
30 ロック機構
31 カムベース
31a カム面
31b 側面
32 カムスライド
32a カム面
32b 先端面
32c 空洞
32d 蓋
32e ケース
33 連動部材
33a 隙間
34 ブロック
35 スライドプレート
36 ロッド
36a、36b、36c、36d ストッパ
37 ブラケット(ブロック支持体)
38、38a、38b 第1ばね
39、39a 第2ばね
B 金属板
Claims (5)
- 成形対象の金属板の周辺を、弾性体により押圧されたクッションにより挟んだ状態で、前記金属板の成形部位にポンチを押し当てることにより絞り成形を行い、前記ポンチの押当力は弾性体により支持されたパッドにより受け止めるプレス成形装置において、
前記金属板の絞り成形に際し、互いに相対移動する前記パッド及び前記クッションのいずれか一方の動きに連動して他方に対して移動される連動部材と、
前記金属板の絞り成形に際し、互いに相対移動する前記パッド及び前記クッションの相対移動に伴い変化する前記パッド及び前記クッションの他方と前記連動部材との隙間に、相対移動する前記パッド及び前記クッションの下死点で挿入可能に設けられたブロックと、
前記パッド及び前記クッションの相対移動の方向に相対移動されるカムベースと、
前記パッド及び前記クッションの相対移動に応じて前記カムベースに当接して、該当接面に形成されたカム面に沿って移動され、その移動方向が前記隙間に挿入されるための前記ブロックの移動方向とされたカムスライドと、
前記カムスライド及び前記ブロック間に設けられ、前記カムスライドの移動により前記ブロックを前記隙間へ向けて付勢する第1ばねと、
前記ブロックを移動自在に支持するブロック支持体及び前記ブロック間に設けられ、前記隙間に挿入された前記ブロックを前記隙間から離間した初期位置に向けて付勢する第2ばねとを備える
プレス成形装置のロック機構。 - 請求項1において、
前記ブロック、前記カムスライド、前記第1ばね、及び前記第2ばねは、前記クッション上に設けられ、
前記カムベースは、前記クッションを支持する部材上に設けられている
プレス成形装置のロック機構。 - 請求項1において、
前記ブロック、前記カムスライド、前記第1ばね、及び前記第2ばねは、下型に支持された前記パッド又は前記クッション上に設けられ、
前記カムベースは、前記パッド又は前記クッションを支持する下型上に設けられている
プレス成形装置のロック機構。 - 請求項1~3のいずれかにおいて、
前記ブロック及び前記カムスライドは、前記パッド又は前記クッション上に摺動自在に支持され、
前記ブロックに固定され、前記カムスライドに相対移動可能に設けられたロッドと、
前記パッド又は前記クッション上に固定されたブラケットと、
前記ロッドに設けられ、前記カムスライドの前記ブロックからの離間距離を所定距離に規制するように前記カムスライドに係合可能とされたストッパとを備え、
前記第1ばねは、前記カムスライド及び前記ロッド間に設けられ、
前記第2ばねは、前記カムスライド及び前記ブラケット間に設けられている
プレス成形装置のロック機構。 - 請求項1~4のいずれかにおいて、
前記第1ばね及び前記第2ばねは、圧縮ばねにより構成されている
プレス成形装置のロック機構。
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