JP7066273B2 - 直列ユニット - Google Patents
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Description
この長波の標準電波信号は、おおたかどや山標準電波送信所から40kHzの標準電波信号が東日本地域に送信されており、はがね山標準電波送信所から60kHzの標準電波信号が西日本地域に送信されている。この標準電波信号では、時、分、通算日、年、曜日等のタイムコードが送信されている。そこで、受信側では、受信したタイムコードを用いて標準時刻を確定することができ、これに基づいて時計の時刻を自動修正することができるようになる。
本出願人は、インターネットを介してNTP(Network Time Protocol)サーバからの標準時の時刻情報を取得して、取得した時刻情報をタイムコード化した時刻符号を生成して、長波の周波数とされた標準電波信号の疑似信号として出力するNTPリピータと、該NTPリピータからの前記標準電波信号の疑似信号をTV共聴システムが扱える周波数帯に変換する変調手段と、該変調手段により周波数帯が変換された前記標準電波信号の疑似信号をTV信号に混合してTV共聴信号を生成し、該TV共聴信号を分配して各戸に伝送する前記TV共聴システムと、伝送された前記TV共聴信号を復調することにより、長波の周波数とされた前記標準電波信号の疑似信号を出力する復調手段と、該復調手段から出力された前記標準電波信号の疑似信号を輻射するアンテナ手段とを備える従来の標準電波伝送システムを特許文献1に提案している。
そこで、時刻源として地上デジタル放送の時刻情報を利用したNTPサーバユニットが非特許文献1に開示されている。地上デジタル放送のTS(Transport Stream)には、所要の番組を選択するために必要な情報であるPSI(Program Specific Information)情報と、番組選択の利便性のために規定された各種情報であるSI(Service Information)情報とが含まれており、SI情報には時刻情報であるTOTパケット(Time Offset Table)が含まれていることが知られている。非特許文献1に開示された従来のNTPサーバユニットでは、チューナを内蔵しており、チューナで任意のチャンネルから時刻情報となるTOTパケットを抽出している。そして、抽出したTOTパケットを元にNTPサーバを構築し、ネットワークを介して任意の装置の時刻補正を行えるようにしている。
ところで、テレビ受像機で地上デジタル放送を視聴するには、一般に屋内の壁面等に設置されている直列ユニットのテレビ端子とテレビ受像機とを同軸ケーブルで接続している。すなわち、直列ユニットには地上デジタル放送信号が元々供給されていることから、直列ユニットに、疑似JJYタイムコードを作成して輻射する機能を内蔵させれば、地上デジタル放送アンテナおよびその工事を不要とすることができる。
図15に示す直列ユニット1000は、チューナ1012と時間情報処理部1013と電源部1017とを備えている。チューナ1012は地上デジタル放送信号のあるチャンネルを受信して時刻情報となるTOTパケットを抽出している。時間情報処理部1013のMCU1111は、抽出したTOTパケットを元に疑似JJYタイムコードTCを作成する。作成された疑似JJYタイムコードTCが供給された発振部(OSC)1112は、選択された40kHzまたは60kHzのいずれかの周波数の疑似標準電波信号を生成する。この疑似標準電波信号はアンプ1113で増幅されて輻射アンテナ1015から輻射される。チューナ1012および時間情報処理部1013には、電源部1017から動作用の電源が供給されている。
また、上記した本発明の直列ユニットにおいて、前記輻射アンテナを内蔵する樹脂ケースが、前記シールドケースに固着されている。
さらにまた、上記した本発明の直列ユニットにおいて、前記輻射信号の周波数は、40kHzと60kHzとのいずれかを選択可能とされている。
本発明の実施例の直列ユニットを使用する時間情報輻射システムの構成を示す機能ブロック図を図1に示す。
図1に示す時間情報輻射システム100は、ユーザの宅内に設置される時間情報輻射システム100であり、本発明の実施例にかかる直列ユニット10と、BS・CSアンテナとされる衛星アンテナ110と、地上デジタル放送を受信するUHFアンテナ111とを備えている。時間情報輻射システム100において、衛星アンテナ110で受信したBS・CS放送のBS・CS-IF信号と、UHFアンテナ111で受信した地上デジタル放送信号とは混合器112で混合されてブースタ113により所定のレベルになるよう増幅され分配器114に供給される。分配器114で複数に分配された混合信号は、それぞれが直列ユニット10に供給される。
また、チューナ12と時間情報処理部13と図示しない電源部17とは導電性(例えば、金属製)のシールドケース10a内に内蔵され、輻射アンテナ15は、シールドケース10aに固着された樹脂ケース10bで覆われている。そして、時間情報処理部13で生成された疑似標準電波信号がシールドケース10aから導出される端子14は、後述する貫通コンデンサで構成されている。
これらの図に示すように、直列ユニット10は、縦長の矩形状とされ中央部が縦長の矩形状に切り欠かれた金属パネル202の切り欠かれた部位に嵌挿されるように固着されている。金属パネル202の前面には樹脂製の縦長の矩形状とされた化粧パネル201が着脱自在に金属パネル202に装着されている。化粧パネル201のほぼ中央部には縦長の矩形状の孔部が形成されており、この孔部を貫通するよう直列ユニット10の前部が突出している。金属パネル202は、壁面内に埋め込まれるように設置された前面が開口されているボックスの前面に複数本のネジで脱着可能に固着され、ボックス内に直列ユニット10が配置されるようになる。ボックスには、混合信号を伝達する先端に同軸コネクタが設けられた同軸ケーブルが臨んでいる。
ボックス内に臨んでいる同軸ケーブルの同軸コネクタを直列ユニット10の入力端子11に装着して、直列ユニット10が固着された金属パネル202をボックスに取り付ける。これにより、入力端子11に混合信号が入力され、基板23上のチューナ12に地上デジタル放送信号が供給されて、この結果、輻射アンテナ15から疑似標準電波が電波に対して透明な樹脂ケース10bを介して輻射されるようになる。また、出力端子16からは混合信号が出力されるようになる。輻射アンテナ15は、例えばフェライトコアに巻回したコイルに共振用のコンデンサを接続して構成されている。コンデンサの値は、疑似標準電波の選択された周波数に応じて決定される。なお、金属パネル202の前面には化粧パネル201が取り付けられる。
図9に示す直列ユニット10の回路図に示すように、直列ユニット10は、チューナ12と時間情報処理部13と電源部17とを備えている。また、直列ユニット10は、地上デジタル放送信号を含む混合信号が入力される入力端子11と混合信号を出力するテレビ端子である出力端子16とを備えている。チューナ12は地上デジタル放送信号のあるチャンネルを受信してSI情報から時刻情報となるTOTパケットを抽出している。時間情報処理部13は、MCU13aと発振部(OSC)13bとアンプ13cとを備えている。時間情報処理部13のMCU13aは、抽出したTOTパケットを元に疑似JJYタイムコードTCを作成する。作成された疑似JJYタイムコードTCはOSC13bに供給され、供給されたJJYタイムコードTCを、選択された40kHzまたは60kHzのいずれかの周波数で輻射するための疑似標準電波信号がOSC13bで生成される。この場合、直列ユニット10の設置地域においてJJYの標準電波信号と干渉しない40kHzまたは60kHzの周波数が選択される。生成された疑似標準電波信号はアンプ13cで所定のレベルになるよう増幅されて、シールドケース10aに設けられた貫通コンデンサC12を通じて輻射アンテナ15に供給される。輻射アンテナ15からは、疑似標準電波が輻射され、この疑似標準電波を電波時計120が受信できるようになる。チューナ12および時間情報処理部13には、電源部17から動作用の電源が供給されている。
図10に示す回路図は、図9に示す直列ユニット10の回路構成における入力端子11と出力端子16とを接続するラインに一端が接続されたチョークコイルL11ないしインダクタL13の直列回路を示している。図10に示す第1測定点M1は、チョークコイルL11と空芯コイルL12との接続点であり空芯コイルL12の入力側の点に相当し、第2測定点M2は、空芯コイルL12とインダクタL13との接続点であり空芯コイルL12の出力側の点に相当する。
これに対して、第2測定点M2で測定された図12に示すS21の周波数特性を参照すると、BS・CS-IF信号の周波数帯域における減衰量が-20dBないし-60dBとされて、減衰量が大きくなっていることが分かる。すなわち、空芯コイルL12ではBS・CS-IF信号が大きく減衰されることが分かる。また、地上デジタル放送信号の減衰量は-20dBないし-30dBとほぼ変化しないことが分かる。
このように、空芯コイルL12をチョークコイルL11に直列接続することで、チューナ12に入力される地上デジタル放送信号の減衰量を大きくさせることなくBS・CS-IF信号を大きく減衰できることが分かる。
第1測定点M1で測定された図13に示すS21の周波数特性を参照すると、BS・CS-IF信号の周波数帯域における減衰量が-10dBより少なくなって、減衰量が少なくされていることが分かる。また、地上デジタル放送信号の減衰量は-20dBないし-30dBとされていることが分かる。
これに対して、第2測定点M2で測定された図14に示すS21の周波数特性を参照すると、BS・CS-IF信号の周波数帯域における減衰量が-20dBないし-50dBとされて、減衰量が大きくなっていることが分かる。また、地上デジタル放送信号の減衰量は-13dBないし-25dBと減衰量が若干少なくなっていることが分かる。
このように、空芯コイルL12をチョークコイルL11を置き替えたインダクタに直列接続することで、チューナ12に入力される地上デジタル放送信号の減衰量を大きくさせることなくBS・CS-IF信号を大きく減衰できることが分かる。従って、チョークコイルL11を小さい形状のインダクタに置き換えることが可能となり、置き換えることにより配置スペースの省力化をより図ることができる。
Claims (4)
- 時刻情報を抽出可能なデジタル放送信号を含む放送信号が入力される入力端子と、
該入力端子とラインで接続されて入力された前記放送信号を出力する出力端子と、
前記デジタル放送信号を受信して時刻情報を抽出するチューナ手段と、
該チューナ手段からの時刻情報からタイムコードを作成し、作成したタイムコードを輻射するための電波信号を生成する時間情報処理部と、
該時間情報処理部で生成された前記電波信号を輻射する輻射アンテナと、
前記チューナ手段と、前記時間情報処理部に電源を供給する電源部と、
前記ラインに一端が接続された、チョークコイルと、前記デジタル放送信号と異なる周波数帯域の放送信号に自己共振する空芯コイルと、インダクタとの直列回路とを備え、
前記直列回路の他端が前記電源部の電源が供給される端子に接続され、前記空芯コイルと前記インダクタとの接続点からコンデンサを介して前記チューナ手段に前記デジタル放送信号が供給されることを特徴とする直列ユニット。 - 前記入力端子および前記出力端子とが固着され、前記チューナ手段と前記時刻情報処理部と前記電源部と前記直列回路とが内蔵されるシールドケースをさらに備え、
該シールドケースを貫通して設けられた貫通コンデンサを介して前記電波信号が前記輻射アンテナに供給されることを特徴とする請求項1に記載の直列ユニット。 - 前記輻射アンテナを内蔵する樹脂ケースが、前記シールドケースに固着されていることを特徴とする請求項2に記載の直列ユニット。
- 前記輻射信号の周波数は、40kHzと60kHzとのいずれかを選択可能とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の直列ユニット。
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