JP7064140B2 - ロアレールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用のシートスライド装置に採用されるロアレールの製造方法に関するものである。
従来、車両用のシートを前後にスライドさせるためのシートスライド装置として、例えば、下記特許文献1に開示されるシートスライド装置が知られている。このシートスライド装置は、車両のフロアに前後フットを介して固定される左右一対のロアレールと、車両のシート側に固定されてロアレールに対して前後方向にスライド可能に組み付けられるアッパーレールとを備えるように構成されている。ロアレールおよびアッパーレールは、両部材間にリテーナに保持されるスチールボール等を介在させることで、前後方向に円滑に摺動できるようになっている。
特開2010-000887号公報
ところで、シートスライド装置の軽量化・コスト低減に伴う更なる部品点数の削減を図るため、ロアレールに対してリベットカシメやボルト・ナット締結、溶接等にて固定される前後フットを廃止して、ロアレールの底面に打出し加工にて車体側に打出すようにそれぞれ凸部を成形し、両凸部を車体に直接固定するとして利用する構成が考えられる。このような凸部をロアレールに成形する製造工程では、スチールボール等が転がり接触する両側壁等を曲げ加工(ベンド)により成形した後に、底壁に凸部を成形することが望ましい。例えば、曲げ加工前のブランク材に対して凸部を成形する製造工程を採用すると、凸部を有するレールと凸部を有しないレールとで曲げ加工用の金型等を共用できないためである。
しかしながら、両側壁等を曲げ加工により成形した後の底壁に対して凸部を成形すると、底壁と側壁との連結部分により構成されるR状の隅部(コーナー部分)の一部が凸部の成形時に凸部側に引き込まれてしまい、凸部近傍の隅部が変形してしまう。この隅部での変形量が大きくなると、スチールボール等が円滑に転がり接触できなくなり、スライド機能が損なわれるという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、スライド機能を損なうことなく底壁に凸部を成形可能なロアレールの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の発明は、
シート(S)に固定されるアッパーレール(20)との間に複数の転動部材(29a,29b)を介在させることで前記アッパーレールがスライド可能に組み付けられ、底壁(31)の両端と一対の側壁(33)とのそれぞれに連結するR状の隅部(32)が形成されるレール内部にて前記転動部材が転動し前記底壁に形成される凸部(40a,40b)を利用して車体(B)に固定されるロアレール(30)の製造方法であって、
ブランク材(100)に対して前記凸部の成形予定部位のうち前記隅部の成形予定部位に沿う部位に対して前記凸部と同じ突出方向にて当該凸部よりも小さく突出する一対の予備成形部(101)を成形する予備成形工程と、
前記予備成形工程により前記一対の予備成形部が成形された前記ブランク材を曲げることで前記底壁及び前記一対の側壁を成形するとともに前記底壁と前記一対の側壁との間にそれぞれ前記隅部を成形する曲げ工程と、
前記曲げ工程により成形された前記底壁に対して前記一対の予備成形部を含めるように前記凸部の成形予定部位を打ち出すことで前記凸部を成形する打出し工程と、
を備えることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
請求項1の発明では、予備成形工程にて、ブランク材に対して凸部の成形予定部位のうち隅部の成形予定部位に沿う部位に対して凸部と同じ突出方向にて当該凸部よりも小さく突出する一対の予備成形部が成形される。そして、曲げ工程にて、予備成形工程により一対の予備成形部が成形されたブランク材を曲げることで底壁及び一対の側壁を成形するとともに底壁と一対の側壁との間にそれぞれ隅部が成形される。そして、打出し工程にて、曲げ工程により成形された底壁に対して一対の予備成形部を含めるように凸部の成形予定部位を打ち出すことで凸部が成形される。
これにより、一対の側壁との間にそれぞれ隅部が成形された底壁に対して凸部を成形する際には、予め成形された一対の予備成形部を含めるようにして凸部が打出されるので、一対の予備成形部が予め成形されない場合と比較して、凸部を成形するための変形量が減ることから、隅部の凸部側への引き込み量を減らすことができる。したがって、凸部成形時にこの凸部近傍での隅部の変形量が小さくなるため、スライド機能を損なうことなく底壁に凸部を成形可能なロアレールの製造方法を実現することができる。
本発明の製造方法にて製造されたロアレールを採用した車両用シートの構成概要を示す側面図である。 図1のシートスライド装置の一部分解斜視図である。 図3(A)は、図1のシートスライド装置10の部分断面図であり、図3(B)は、図3(A)に示す3B-3B線相当の切断面による断面図である。 図3(A)に示す4-4線相当の切断面による断面図である。 ロアレール用のブランク材の一部を拡大して示す平面図である。 ロアレールの製造工程の一部を説明するための説明図である。 ロアレールの製造工程の一部を説明するための説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係るロアレールの製造方法について図を参照して説明する。
図1~図4に示すように、シートスライド装置10は、車両用シートSを車体Bに対して前後スライド可能に支持するもので、主に、車両用シートSに固定されるアッパーレール20と、車体Bに固定されるロアレール30と、ロック部材50と、傾動部材60と、をそれぞれ一対備えるとともに(図1および図2には一方のみを記載する)、上記一対の傾動部材60を傾動させるための操作レバー70とを備えている。
図4に示すように、アッパーレール20は、車体Bに略水平であって車両用シートSが図略のブラケット等を介して取り付けられる上壁21と、この上壁21の両端からそれぞれ垂設される側壁22と、両側壁22の下端からそれぞれ上方に屈曲して折れ曲がっている連結部23と、リテーナ29の第1スチールボール29aをロアレール30との間の空間に保持する傾斜部24を備えている。また、一方の側壁22およびこの側壁22に連結する連結部23には、ロック状態におけるロック部材50のロック爪51に接触しないように少なくとも6カ所の切欠部25が設けられている。
図2及び図4に示すように、ロアレール30は、車体Bに略水平で前記アッパーレール20の上壁21に対向し前側打出し部40a及び後側打出し部40b(以下、単に、両打出し部ともいう)を利用して車体Bに固定される底壁31と、この底壁31の両端からそれぞれ上方に延出する第1側部33と、両第1側部33の上端からそれぞれ中央に向かい底壁31と略平行に設けられる鍔部34と、両鍔部34の端末から底壁31に向かい第1側部33と略平行にそれぞれ延出する第2側部35とを備えている。前側打出し部40a及び後側打出し部40bは、後述するように、底壁31の一部に対して打出し加工を行うことで底壁31と一体となるように成形されている。また、アッパーレール20の各切欠部25に対応する第2側部35には、切欠部25と同様に形成される6カ所以上の切欠き36が長手方向にそれぞれ等間隔に形成されている。
アッパーレール20およびロアレール30は、アッパーレール20の上壁21がロアレール30の底壁31と対向し、ロアレール30の第1側部33と第2側部35の間の空間にアッパーレール20の傾斜部24が入り込むように配置されている。そして、ロアレール30の第1側部33から鍔部34との間のコーナー部分とアッパーレール20の傾斜部24の間にはリテーナ29の第1スチールボール29aが介在するように配置され、ロアレール30の底壁31と第1側部33との間のコーナー部分となるR状の隅部32とアッパーレールの連結部23の間にはリテーナ29の第2スチールボール29bが介在するように配置されている。リテーナ29に保持される第1スチールボール29aおよび第2スチールボール29bが隅部32等によって構成されるレール内部を転動することで、アッパーレール20およびロアレール30は、車両前後方向に相対的にスライド(摺動)可能に組み付けられる。なお、第1スチールボール29aおよび第2スチールボール29bは、「転動部材」の一例に相当し得る。
ロック部材50は、アッパーレール20とロアレール30とを相対移動不能に固定(ロック)するためのロック機構である。このロック部材50は、アッパーレール20の上壁21にリベット26a等により固定されるブラケット26に対してピン27を中心に回動(変位)可能に支持されており、この回動に応じてロアレール30の各切欠き36の一部に対して係脱するロック爪51が形成されている。また、ロック部材50は、ピン27に設けられたロックスプリング27aにより、ロック爪51がアッパーレール20の切欠部25に挿入する方向に常時付勢されている。
傾動部材60は、操作レバー70の操作に応じてロック部材50を回動(変位)させる機能を有するもので、アッパーレール20の上壁21に固定されるプレート28のピン28aを中心に傾動可能に支持されている。この傾動部材60は、上方向に開口するように断面略U字状に形成される本体部61と、ロック部材50を押圧するための押圧片62と、操作レバー70が連結される連結部63とを備えている。
本体部61の両側壁61a,61bには、ピン28aが貫通する貫通穴61cがそれぞれ形成されている。また、押圧片62は、ロック解除傾動方向(図3(A)にて時計方向)へ傾動する時に、下側端部にてロック部材50の上面を下方へ押圧するように、本体部61の一方の側壁61aから長手方向(ロック部材50に向かう方向)に延出して形成されている。
本体部61の他方の側壁61bのうち貫通穴61cよりも押圧片62側の部位には、傾動部材60よりも弾性変形しやすい板状の弾性部材、例えばSK材を湾曲させて形成されたスプリング64が取り付けられている。このスプリング64は、略逆U字状に形成されており、一方の側壁の中央部を内方に切り起こすように爪部が設けられている。当該スプリング64は、その爪部を側壁61bの穴部に係合させるように側壁61bに対して上方から被せることで、本体部61に対して嵌合されることとなる。
スプリング64には、他方の側壁(本体部61の外側に相当する部位)であって当該傾動部材60の傾動方向に沿う面に、外方へ突出する突起64bが設けられている。この突起64bは、傾動部材60をアッパーレール20にて傾動可能に支持するとき、アッパーレール20の他方の側壁22に常に接触するように形成されている。
このように、スプリング64が突起64bにて他方の側壁22に常に接触するので、傾動部材60は、ピン28aを基準として他方の側壁61bが他方の側壁22から離間し一方の側壁61aが一方の側壁22に近接するように、傾いた状態で支持されることとなる。このため、押圧片62の先端部は、一方の側壁22に対して接触して押圧することとなる。これにより、傾動部材60が傾動する場合には、スプリング64の突起64bおよび押圧片62の先端部に、その傾動を妨げる摩擦力が常に作用することとなる。なお、突起64bの突出形状は、上述のように作用する摩擦力がロックスプリング27aによるロック回動方向への付勢力よりも小さくなるように設定されている。
操作レバー70は、上記一対の傾動部材60をそれぞれ傾動させることで、ロック部材50のロック爪51およびロアレール30の各切欠き36を係脱させて、ロック部材50によるアッパーレール20およびロアレール30のロック状態とそのロック状態を解除するロック解除状態とを切り替える機能を有するものである。この操作レバー70は、アッパーレール20の外方に配置される把持部71と、この把持部71の両端から互いに平行に略へ字状にそれぞれ延出する連結部72と、両連結部72にそれぞれ連結される支持部73とを備えている。操作レバー70は、支持部73に形成される略U字状の係合部73aを傾動部材60の連結部63に係合することで、傾動部材60に連結される。
次に、前側打出し部40a及び後側打出し部40bを有するロアレール30の製造方法について説明する。
本実施形態に係るロアレール30では、シートスライド装置10の更なる部品点数の削減等を図るため、従来のリベットカシメ等にて固定される前後フットに代えて、底壁31を打出し加工することで成形した凸部状の前側打出し部40a及び後側打出し部40bを採用している。なお、前側打出し部40a及び後側打出し部40bは、「凸部」の一例に相当し、第1側部33は、「側壁」の一例に相当し得る。
特に、本実施形態に係るロアレール30は、第2スチールボール29b等が転がり接触する隅部32や第1側部33等を曲げ加工(ベンド)により成形した後に、底壁31に対して前側打出し部40a及び後側打出し部40bを打出し加工にて成形するようにして製造する。前側打出し部40a及び後側打出し部40bを有するロアレール30と両打出し部を有しないロアレールとで曲げ加工用の金型等の共用化を図るためである。
このような凸部状の前側打出し部40a及び後側打出し部40bを採用する構成では、後述する予備成形部を成形することなく隅部32や両第1側部33等を曲げ加工により成形した後に底壁31に対して両打出し部を成形すると、スライド機能が損なわれる可能性がある。前側打出し部40a及び後側打出し部40bの成形時に、R状の隅部32の一部が前側打出し部40a側や後側打出し部40b側に引き込まれてしまい、両打出し部近傍の隅部32が変形してしまうからである。
その一方で、隅部32や両第1側部33等を曲げ加工により成形して断面形状が完成状態となった後に、前側打出し部40a及び後側打出し部40bの成形予定部位の一部に対して予備成形を行い、この予備成形部分を含めるように打出し成形することで前側打出し部40a及び後側打出し部40bを成形する製造方法が考えられる。しかしながら、この製造方法でも、断面形状が完成しているために、素材が十分に伸びず、予備成形部分を成形する際や両打出し部を成形する際にR状の隅部32の一部が引き込まれてしまい、隅部32が変形してしまう。
そこで、本実施形態では、ロアレール30用のブランク材に対して変形(凹み)分を補うために前側打出し部40a及び後側打出し部40bの成形予定部位に予備成形を行った後、隅部32や両第1側部33等を曲げ加工により成形する。そして、底壁31に対して予備成形部分を含めるように上記成形予定部位を打ち出すことで前側打出し部40a及び後側打出し部40bを成形してロアレール30を製造する。
以下、本実施形態に係るロアレール30を製造する製造工程について、図5~図7を参照して詳述する。
まず、図5及び図6(A)に示すように、ロアレール30を成形するためのブランク材100を打ち抜き加工により成形する。その際、ブランク材100に対して前側打出し部40a及び後側打出し部40bの成形予定部位のうち隅部32の成形予定部位に沿う部位に対して両打出し部と同じ突出方向にて当該前側打出し部40a及び後側打出し部40bよりも小さく突出する一対の予備成形部101が前後でそれぞれ略山状に成形される。この一対の予備成形部101は、前側打出し部40a及び後側打出し部40bにおける締結用の貫通孔41を介して対称となるように成形される。
具体的には、ロアレール30の幅(第1側部33の外面間の距離:図4参照)をWa、前側打出し部40a及び後側打出し部40bの頂面側の幅(図4参照)をWbとするとき、一対の予備成形部101の頂点間の距離(以下、単にピッチPともいう)は、Wbを超えWa未満となるように設定される。ピッチPがWaを超えて大きくなりすぎると、曲げ加工時に予備成形部101が潰れてしまって余肉が無くなる結果、隅部32への引き込み量を十分に減らすことができなくなるからである。また、ピッチPがWb未満であると、曲げ加工時に予備成形部101が潰れることはなく余肉を確保できたとしても、前側打出し部40a及び後側打出し部40bの頂面部に肉余りが生じてしまうからである。
また、予備成形部101の頂点部分での深さHは、ブランク材100の板厚の2倍程度から3倍程度であって、前側打出し部40a及び後側打出し部40bの高さよりも小さくなるように設定される。また、予備成形部101の幅Wは、ピッチPとの和がロアレール30の幅Waにほぼ等しくなるように設定され、予備成形部101のスライド方向に沿う長さLは、前側打出し部40a及び後側打出し部40bのスライド方向に沿う長さにほぼ等しくなるように設定される。
なお、ブランク材100には、隅部32及び第1側部33等の成形後に底壁31に対して前側打出し部40a及び後側打出し部40bを打出し成形するためのパンチ110が鍔部34側から入り込むスペースを確保するため、一対の予備成形部101の外側に、鍔部34の内側部分と第2側部35とを除去するための切欠き102がそれぞれ形成されている。このように一対の予備成形部101を成形する予備成形工程は、ブランク材100の打ち抜き加工の際に同時に実施されてもよいし、ブランク材100の少なくとも一部の打ち抜き加工前又は加工後に実施されてもよい。
上述のような予備成形工程後に、図6(B)~図6(E)に示す曲げ工程を実施する。具体的には、まず、図6(B)に示すように、一対の予備成形部101が成形されたブランク材100の第1側部33と鍔部34との間に相当する部分を曲げる曲げ加工を行った後、図6(C)に示すように、鍔部34と第2側部35との間に相当する部分を曲げる曲げ加工を行うことで、鍔部34及び第2側部35の概略形状を形成する。続いて、図6(D)に示すように、底壁31と第1側部33との間に相当する部分を曲げる曲げ加工を2工程かけて行う。
そして、上述のような曲げ工程後に、図7(A)~図7(D)に示す打出し工程を実施する。具体的には、まず、図7(A)に示すように、上記切欠き102を介してパンチ110を底壁31における前側打出し部40a及び後側打出し部40bの成形予定部位に接触させた後、図7(B)~図7(D)に示すように、当該成形予定部位をパンチ110により規定の深さまで打出すように打出し加工することで、前側打出し部40a及び後側打出し部40bが成形される。この打出し加工では、パンチ110により一対の予備成形部101を含めるように成形予定部位が打ち出されるため、前側打出し部40a及び後側打出し部40bを成形するための余肉が事前に確保されているので、両打出し部の成形時に隅部32の一部が両打出し部側に引き込まれることを抑制することができる。なお、図7(C),図7(D)では、便宜上、前側打出し部40aに相当する部分を切断した断面を示している。
上述のようなパンチ110による打出し加工により、底壁31に対して前側打出し部40a及び後側打出し部40bがそれぞれ成形されると、リストライク加工工程及びピアス加工工程等を経て、ロアレール30が完成する。
以上説明したように、本実施形態に係るロアレール30の製造方法では、予備成形工程にて、ブランク材100に対して前側打出し部40a及び後側打出し部40bの成形予定部位のうち隅部32の成形予定部位に沿う部位に対して両打出し部と同じ突出方向にて当該前側打出し部40a及び後側打出し部40bよりも小さく突出する一対の予備成形部101が成形される。そして、曲げ工程にて、予備成形工程により一対の予備成形部101が成形されたブランク材100を曲げることで底壁31及び両第1側部33等を成形するとともに底壁31と両第1側部33との間にそれぞれ隅部32が成形される。そして、打出し工程にて、曲げ工程により成形された底壁31に対して一対の予備成形部101を含めるように両打出し部の成形予定部位を打ち出すことで前側打出し部40a及び後側打出し部40bが成形される。
これにより、両第1側部33との間にそれぞれ隅部32が成形された底壁31に対して前側打出し部40a及び後側打出し部40bを成形する際には、予め成形された一対の予備成形部101を含めるようにして両打出し部が打出されるので、一対の予備成形部101が予め成形されない場合と比較して、前側打出し部40a及び後側打出し部40bを成形するための変形量が減ることから、隅部32の両打出し部側への引き込み量を減らすことができる。したがって、前側打出し部40a及び後側打出し部40bの成形時にこれら両打出し部近傍での隅部32の変形量が小さくなるため、スライド機能を損なうことなく底壁31に前側打出し部40a及び後側打出し部40bを成形可能なロアレール30の製造方法を実現することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)一対の予備成形部101は、それぞれ略山状に成形されることに限らず、例えば、略半円弧状に成形されてもよい。また、予備成形部101は、1つの打出し部について、一対成形されることに限らず、成形すべき打出し部の形状に応じて、1つ成形されてもよいし、3つ以上成形されてもよい。
(2)一対の予備成形部101は、上述したピッチPで深さH、幅W、長さLにて成形されることに限らず、ロアレール30の材質や形状、金型等に応じて適宜変更して成形されてもよい。
10…シートレール装置
20…アッパーレール
29…リテーナ
29a…第1スチールボール(転動部材)
29b…第2スチールボール(転動部材)
30…ロアレール
31…底壁
32…隅部
33…第1側部(側壁)
40a…前側打出し部(凸部)
40b…後側打出し部(凸部)
100…ブランク材
101…予備成形部

Claims (1)

  1. シートに固定されるアッパーレールとの間に複数の転動部材を介在させることで前記アッパーレールがスライド可能に組み付けられ、底壁の両端と一対の側壁とのそれぞれに連結するR状の隅部が形成されるレール内部にて前記転動部材が転動し前記底壁に形成される凸部を利用して車体に固定されるロアレールの製造方法であって、
    ブランク材に対して前記凸部の成形予定部位のうち前記隅部の成形予定部位に沿う部位に対して前記凸部と同じ突出方向にて当該凸部よりも小さく突出する一対の予備成形部を成形する予備成形工程と、
    前記予備成形工程により前記一対の予備成形部が成形された前記ブランク材を曲げることで前記底壁及び前記一対の側壁を成形するとともに前記底壁と前記一対の側壁との間にそれぞれ前記隅部を成形する曲げ工程と、
    前記曲げ工程により成形された前記底壁に対して前記一対の予備成形部を含めるように前記凸部の成形予定部位を打ち出すことで前記凸部を成形する打出し工程と、
    を備えることを特徴とするロアレールの製造方法。
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