JP7063649B2 - ピザクラスト及びその製造方法 - Google Patents
ピザクラスト及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7063649B2 JP7063649B2 JP2018020700A JP2018020700A JP7063649B2 JP 7063649 B2 JP7063649 B2 JP 7063649B2 JP 2018020700 A JP2018020700 A JP 2018020700A JP 2018020700 A JP2018020700 A JP 2018020700A JP 7063649 B2 JP7063649 B2 JP 7063649B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pizza crust
- pizza
- weight
- dough
- flour
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
Description
(A)小麦粉:30~40重量%、
(B)小麦たん白:20~40重量%、
(C)乳たん白:8~40重量%、
を含有する生地の焼成体である、ピザクラスト。
(2)糖質含量が35重量%未満である、(1)に記載のピザクラスト。
(3)粉原料100重量%中に、さらに成分(D):大豆粉又は大豆たん白を0.1~22重量%含有する、(1)又は(2)に記載のピザクラスト。
(4)(1)~(3)のいずれか一つに記載のピザクラストを用いてなる、ピザ。
(5)粉原料100重量%中に、以下の成分(A)、(B)、及び(C):
(A)小麦粉:30~40重量%、
(B)小麦たん白:20~40重量%、
(C)乳たん白:8~40重量%
を含有する粉原料と水を混合して生地を調製する工程、及び前記生地を焼成する工程を含有する、ピザクラストの製造方法。
(6)ピザクラストの糖質含量が35重量%未満である、(5)に記載のピザクラストの製造方法。
(7)粉原料として、さらに成分(D):大豆粉又は大豆たん白を0.1~22重量%含有する、(5)又は(6)に記載のピザクラストの製造方法。
(8)(5)~(7)のいずれか一つに記載のピザクラストに具材を載置する工程を含有する、ピザの製造方法。
本発明の「ピザクラスト」は、生地の焼成体をいう。ここで、「生地」とは、粉原料に水等を加えて、さらに油脂、糖類、イースト、乳製品、乳化剤、生地改良剤等の副原料を必要に応じて加え、混合工程を経て得られたものをいう。本発明の「ピザクラスト」には、前記した生地を焼成して得られる焼成体だけでなく、生地を焼成した後に冷蔵して得られる「冷蔵ピザクラスト」、及び焼成後に冷凍して得られる「冷凍ピザクラスト」も含まれる。
本発明のピザクラストの生地において、主要な原料として用いられる穀粉及びたん白原料を「粉原料」という。粉原料には、少なくとも以下に述べる「小麦粉」、「小麦たん白」、及び「乳たん白」が含まれる。粉原料には、前記した3つの成分だけでなく、小麦粉よりも糖質含量が低く、かつ、たん白含量が高い穀粉原料を含有することができる。前記穀粉原料として、好ましくは「大豆粉又は大豆たん白」のような、豆由来のたん白原料が挙げられる。
本発明のピザクラストの生地は、粉原料100重量%中に小麦粉を30重量%~40重量%含有する。前記小麦粉として、一般的な薄力粉、中力粉、強力粉のいずれも用いることができるが、本発明においては、糖質含量が低くたん白含量が高い強力粉が好ましい。小麦粉は、従来のピザクラストを製造する際に最も一般的に配合される粉原料であり、得られる生地の取扱いが容易で、焼成体の風味や食感が優れているが、糖質を多く含む。そのため、本発明のピザクラストにおいては、粉原料中に40重量%を超えて使用することは好ましくない。また、粉原料中に小麦粉が30重量%未満である場合、生地の粘弾性が低下し、その結果展延性が悪化する。
本発明のピザクラストの生地は、粉原料100重量%中に小麦たん白を20重量%~40重量%含有する。前記「小麦たん白」とは、「小麦グルテン」ともいわれるものである。一般的に、グルテンは、グルテニンとグリアジンからなるが、本発明においてはグルテンの代わりに、グルテニンとグリアジンの混合物を用いてもよい。粉原料中に含まれる小麦たん白が20重量%未満である場合、得られた生地を焼成する際に焼ダレが発生しやすくなる。また、粉原料中に小麦たん白が40重量%超である場合、生地が硬化して生地展延性が悪化する。
本発明のピザクラストの生地は、粉原料100重量%中に乳たん白を8~40重量%含有する。前記「乳たん白」として、乳由来のたん白含量が全固形分中70重量%以上であるものが好ましい。本発明のピザクラストに用いることができる乳たん白として、具体的には、TMP(トータルミルクプロテイン)、MPC(乳たん白濃縮物)、WPC(ホエイたん白濃縮物)等を用いることができる。粉原料に含まれる乳たん白が8重量%未満である場合、ピザクラストにおいて他の原料に由来する風味を強く感じやすくなる傾向がある。また、粉原料に含まれる乳たん白は、40重量%を超えて配合しても、得られるピザクラストの風味及び食感の改善効果は40重量%の場合と大きく変わらない。
本発明のピザクラストの生地は、前記した小麦粉、小麦たん白、乳たん白に加えて、「大豆粉又は大豆たん白」を含んでもよい。前記「大豆粉」とは、例えば、脱脂大豆や全脂大豆を粉末化したものである。前記「大豆たん白」とは、脱脂加工大豆からたん白質を抽出して粉末化したものである。本発明のピザクラストの生地は、粉原料100重量%中に大豆粉又は大豆たん白を0.1~22重量%、好ましくは1~22重量%、より好ましくは5~22重量%、特に好ましくは10~22重量%含有することができる。粉原料中に大豆粉又は大豆たん白を22重量%を超えて配合した場合、ピザクラストの風味に大きな影響を与えてしまうため、好ましくない。
本発明のピザクラストの生地は、前記した粉原料の他に、副原料として、一般的なピザクラストに配合される成分を本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。例えば、イースト、油脂(ショートニング、バター等)、食塩、乳化剤、イーストフード、糖類(液糖、ショ糖、果糖、ブドウ糖、糖アルコール類、等)、生地改良剤、乳製品等を配合することができる。
本発明のピザクラスト中に含まれる糖質含量は、35重量%未満であることが好ましく、25重量%未満であることがより好ましい。糖質含量は、消費者庁により示された方法(平成27年3月30日消食表第139号 別添「栄養成分等の分析方法等」にしたがって求めることができる。すなわち、当該食品(ピザクラスト)の質量から、たん白質、脂質、食物繊維、灰分及び水分量を除いて算出することにより、当該食品中の糖質含量を得ることができる。日本食品標準成分表2015年版(七訂)によれば、一般的なピザクラストの一つである「食品名:こむぎ[その他]ピザ生地」の糖質含量は48.8重量%である。すなわち、本発明のピザクラストに含まれる糖質含量は、一般的なピザクラストよりも好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上も削減されている。
本発明のピザクラストは、以下のように製造することができる。ミキサーに粉原料と水(必要に応じて油脂を除く副原料)を加えて混合した後、必要に応じて油脂を加えてさらに混合して生地を調製する。混合して得られた生地を一次発酵し、展延して成形した後、二次発酵させて焼成する。ここで、生地の展延、成形、発酵の順番は特に限定されないが、一次発酵の開始までに粉原料、イースト、水が混合されていることが好ましく、二次発酵の開始までに展延、成形がされていることが好ましい。なお、副原料としてイーストを用いない場合は、発酵工程が不要であってもよい。
本発明のピザクラストの製造方法の一例を以下に示す。
各試験区の配合の詳細を、表1に示した。表中の粉原料の詳細は、以下のとおりである。
小麦たん白:商品名「A-グルSS」、グリコ栄養食品株式会社製
乳たん白:商品名「MPC80」、IMP(Idaho Milk Products)社製
大豆粉:商品名「アルファプラスHS-600」、日清オイリオグループ株式会社製
前記焼成工程において、焼成前後の生地の外観を目視で観察して、以下の5段階で評価した。
5・・・・焼成後も焼成前の形状を維持
4・・・・焼成後も焼成前の形状をほぼ維持
3・・・・焼成前の形状が焼成後にやや変化
2・・・・焼成後の形状が焼成前よりもやや大きく広がる(焼成適性不良)
1・・・・焼成後の形状が焼成前よりも大きく広がる(焼成適性不良)
5・・・・小麦粉で作ったピザクラストと同等の良好な風味
4・・・・小麦粉で作ったピザクラスに近い良好な風味
3・・・・低糖質のピザクラストとして良好な風味
2・・・・従来の低糖質のピザクラストと同等の風味
1・・・・従来の低糖質のピザクラスト以下の風味
(食感)
5・・・・小麦粉で作ったピザクラストと同等の良好な食感
4・・・・小麦粉で作ったピザクラストに近い良好な食感
3・・・・低糖質ピザクラストとして良好な食感
2・・・・従来の低糖質ピザクラストと同等の食感
1・・・・従来の低糖質ピザクラスト以下の食感
参考例1、実施例1の焼成後のピザクラストの上に、ピザソース:25g、シュレッドチーズ:20gをそれぞれ載置して、ピザを調製した。前記ピザを-5℃以下の急速凍結機で20分間凍結させて、凍結ピザを得た。
Claims (6)
- 粉原料100重量%中に、以下の成分(A)、(B)、及び(C):
(A)小麦粉:30~40重量%、
(B)小麦たん白:20~40重量%、
(C)乳たん白:8~40重量%
を含有する粉原料と水を混合して生地を調製する工程、及び前記生地を焼成する工程を含有する、ピザクラストの製造方法であって、
前記生地を焼成する工程において、焼成温度が150~250℃であり、焼成時間が100~350秒間である、ピザクラストの製造方法。 - 前記生地を焼成する工程において、前記生地を、上側180℃、下側210℃に設定したオーブンで5分30秒間保持して焼成する、請求項1に記載のピザクラストの製造方法。
- 前記ピザクラストの糖質含量が35重量%未満である、請求項1又は2に記載のピザクラストの製造方法。
- 粉原料100重量%中に、さらに成分(D):大豆粉又は大豆たん白を0.1~22重量%含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のピザクラストの製造方法。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法により、ピザクラストを製造する工程を含有する、ピザの製造方法。
- 前記ピザクラストに具材を載置する工程をさらに含有する、請求項5に記載のピザの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018020700A JP7063649B2 (ja) | 2018-02-08 | 2018-02-08 | ピザクラスト及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018020700A JP7063649B2 (ja) | 2018-02-08 | 2018-02-08 | ピザクラスト及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019135950A JP2019135950A (ja) | 2019-08-22 |
JP7063649B2 true JP7063649B2 (ja) | 2022-05-09 |
Family
ID=67692248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018020700A Active JP7063649B2 (ja) | 2018-02-08 | 2018-02-08 | ピザクラスト及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7063649B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002098188A1 (en) * | 2001-05-29 | 2002-12-05 | Techno Ryowa Ltd. | Ionized air flow discharge type non-dusting ionizer |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7017827B1 (ja) * | 2021-11-15 | 2022-02-09 | 株式会社Skサービス | 新規なピザ生地の調製方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20050276896A1 (en) | 2004-06-14 | 2005-12-15 | Sadek Nagwa Z | Formulation providing a low carbohydrate cereal based system including a novel dough and a pizza crust or bread product having open cell structure |
US20070098866A1 (en) | 2005-10-28 | 2007-05-03 | Waller Suzanne M | Low-carbohydrate bread products and method for making same |
-
2018
- 2018-02-08 JP JP2018020700A patent/JP7063649B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20050276896A1 (en) | 2004-06-14 | 2005-12-15 | Sadek Nagwa Z | Formulation providing a low carbohydrate cereal based system including a novel dough and a pizza crust or bread product having open cell structure |
US20070098866A1 (en) | 2005-10-28 | 2007-05-03 | Waller Suzanne M | Low-carbohydrate bread products and method for making same |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Healthy pizza part 3: low-carb dough recipe,2003年,pp.1-6,retrieved on 2021.12.17, retrieved from the internet,https://www.pmq.com/healthy-pizza-part-3-low-carb-dough-recipe/ |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002098188A1 (en) * | 2001-05-29 | 2002-12-05 | Techno Ryowa Ltd. | Ionized air flow discharge type non-dusting ionizer |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019135950A (ja) | 2019-08-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2897382C (en) | Multi-purpose ingredient for bakery and other products | |
CN1964634B (zh) | 发酵调味料 | |
JP2015156855A (ja) | 油中水型乳化油脂組成物とそれを用いたマーガリン類及びベーカリー製品 | |
JP7063649B2 (ja) | ピザクラスト及びその製造方法 | |
JP5298706B2 (ja) | 水中油型乳化油脂組成物 | |
JP6454305B2 (ja) | 発酵種の調製方法 | |
JP6813408B2 (ja) | 小麦ふすまを用いたパン類の製造方法 | |
JP4650393B2 (ja) | ピザクラストの製造法 | |
TWI794425B (zh) | 烘焙食品之製造方法 | |
JP4564482B2 (ja) | パンの製造方法、パンおよび製パン用品質改良剤 | |
JP6678058B2 (ja) | パン類の製造方法 | |
JP2005102684A (ja) | 菓子類用食感品質改良剤及び該菓子類用食感品質改良剤を含有する菓子類用生地、並びに菓子類の製造方法 | |
JPH0713B2 (ja) | チ−ズ類 | |
CN107105680B (zh) | 冷冻面包面团用品质改良剂 | |
KR102682738B1 (ko) | 냉장 숙성 버터를 함유한 소금빵 및 이의 제조 방법 | |
JP2020000102A (ja) | パン用小麦粉組成物 | |
JP3506102B2 (ja) | パン類の改質材及びパン類の製造法 | |
JP7537110B2 (ja) | 冷凍パン用油脂組成物および冷凍パン用生地、冷凍パン用生地の製造方法 | |
JP7518331B2 (ja) | 菓子パン用油脂組成物 | |
JP6852766B2 (ja) | パン類の製造方法 | |
JP2005333968A (ja) | 油中水型乳化油脂組成物 | |
JP7081262B2 (ja) | 焼き菓子用水中油型乳化物及びそれを用いた焼き菓子とその製造法 | |
JP4395428B2 (ja) | イースト発酵食品の製造方法 | |
JP2022098859A (ja) | 冷蔵発酵工程を有するパン類の品質改良用組成物 | |
JP2021153401A (ja) | 冷凍パン食感改良用水中油型乳化油脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210119 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20210125 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211119 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220104 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220301 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220419 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220421 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7063649 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |