JP7063580B2 - 取付部材、及び、電子機器の取付構造 - Google Patents

取付部材、及び、電子機器の取付構造 Download PDF

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Description

この発明は、取付部材、及び、電子機器の取付構造に関する。
各種の電子機器を筐体に収容する際には、ネジ止めによって電子機器を筐体に固定することがある。
特許文献1には、電子機器(機器ユニット)を筐体(ラック)に取り付けるための取付部材として、平板の長手方向の両端部を互いに逆向きに折り曲げて形成し、折り曲げた両端部にそれぞれ異なるピッチで配列された複数の取付用ネジ孔(ラック取付用ネジ孔)を形成したものが開示されている。この取付部材は、筐体(ラックフレーム)に形成された複数の筐体側取付孔のピッチに応じて、電子機器に対する取付部材の取り付けの向きを決定した上で、電子機器に取り付けられる。そして、取付部材の一方の端部の各取付用ネジ孔と、筐体の各筐体側取付孔と、にネジを通すことで、ネジ止めによって電子機器を筐体に取り付けることができる。すなわち、特許文献1の取付部材を用いることで、筐体側取付孔のピッチが異なる複数種類の筐体に、電子機器を取り付けることができる。
特開2008-270480号公報
ところで、電子機器には、これを筐体にネジ止めするための複数の取付孔(機器側取付孔)を有するものもある。この場合、特許文献1のような取付部材を電子機器に取り付けることができない。このため、電子機器の機器側取付用孔のピッチが、筐体の筐体側取付用孔のピッチと異なっていると、電子機器を筐体に固定することができない、という問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みたものであって、電子機器の機器側取付孔のピッチと筐体の筐体側取付孔のピッチとが互いに異なっていても、電子機器を筐体に取り付けることができる取付部材及びこれを含む電子機器の取付構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、所定のピッチで配列された複数の筐体側取付孔を有する筐体に、前記筐体側取付孔と異なるピッチで配列された複数の機器側取付孔を有する電子機器を、ネジ止めにより取り付けるための取付部材であって、複数の前記筐体側取付孔に対応するピッチで一方向に配列された複数の貫通孔を有する本体部と、前記本体部から突出して複数の前記機器側取付孔に対応するピッチで前記一方向に配列された複数の雄ねじ部と、を備え、前記貫通孔の貫通方向と、前記雄ねじ部の突出方向とが、互いに一致し、前記貫通孔が開口する前記本体部の主面のうち前記貫通孔の周縁領域には、前記貫通孔に通されるネジの頭部を収容するための収容凹部が形成され、前記雌ねじ部は、前記収容凹部を形成した前記本体部の主面から突出している取付部材である。
本発明の一態様は、所定のピッチで配列された複数の筐体側取付孔を有する筐体と、前記筐体側取付孔と異なるピッチで配列された複数の機器側取付孔を有する電子機器と、前記取付部材と、を備え、前記取付部材は、前記取付部材の各貫通孔と前記筐体の各筐体側取付孔とにネジを通すことで、ネジ止めによって前記筐体に取り付けられ、前記電子機器は、前記取付部材の各雄ねじ部を前記電子機器の各機器側取付孔に挿通させた上で、各雄ねじ部に雌ねじ部材を取り付けることで、ネジ止めによって前記取付部材に取り付けられる電子機器の取付構造である。
本発明によれば、筐体における筐体側取付孔のピッチと、電子機器における機器側取付孔のピッチとが互いに異なっていても、ネジ止めによって電子機器を筐体に取り付けることができる。
本発明の一実施形態に係る電子機器の取付構造を示す平断面図である。 図1のII-II矢視断面図である。 本発明の一実施形態に係る取付部材を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る取付部材の要部を示す拡大断面図である。
図1-4を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1,2に示すように、本実施形態に係る電子機器の取付構造は、筐体1と、電子機器2と、取付部材3と、を備える。
筐体1は、所定のピッチで配列された複数の筐体側取付孔11を有する。
筐体1の具体的な構成は任意であってよい。本実施形態の筐体1は、後述する電子機器2を収容する収容空間12を有する。筐体1の収容空間12は、筐体1の前面13に開口している。
本実施形態の筐体1は、その開口部分に設けられた一対のフレーム部14を備える。各フレーム部14は、収容空間12が開口する方向(Y軸方向)に直交する方向(Z軸方向)に延びている。
複数の筐体側取付孔11は、各フレーム部14に形成され、Z軸方向(フレーム部14の長手方向)において所定のピッチで配列されている。
各フレーム部14において、複数の筐体側取付孔11の軸方向は、互いに平行している。すなわち、同一のフレーム部14に形成される複数の筐体側取付孔11は、同じ方向に開口している。
一対のフレーム部14は、Y軸方向及びZ軸方向に直交する方向(X軸方向)に互いに間隔をあけて配列されている。具体的に、一対のフレーム部14は、収容空間12をなす筐体1の内面のうちX軸方向において互いに対向する一対の内側面15にそれぞれ設けられている。
複数の筐体側取付孔11のピッチやZ軸方向における筐体側取付孔11の位置は、一対のフレーム部14の間で互いに等しい。
筐体側取付孔11の軸方向は、例えばX軸方向に向いていてもよいが、本実施形態ではY軸方向に向いている。
筐体側取付孔11は、少なくともY軸負方向(筐体1の開口が向く方向)に開口していればよい。すなわち、筐体側取付孔11は、例えば有底の孔であってよい。本実施形態の筐体側取付孔11は、フレーム部14を貫通している。本実施形態において、筐体側取付孔11の内面には雌ねじが形成されているが、これに限ることは無い。
電子機器2は、ネジ止めによって筐体1に取り付けられるものであり、筐体側取付孔11と異なるピッチで配列された複数の機器側取付孔21を有する。
電子機器2の具体的な構成は任意であってよい。本実施形態の電子機器2は、機器本体22と、一対の取付部23と、を備える。
一対の取付部23は、機器本体22から互いに逆向きに突出している。取付部23は、例えば機器本体22のケース等に一体に形成されてもよいし、機器本体22と別個に形成された上で機器本体22に取り付けられてもよい。各取付部23は、一方向(図示例ではZ軸方向)に延びている。一対の取付部23の長手方向は、互いに平行している。
複数の機器側取付孔21は、各取付部23に形成されている。複数の機器側取付孔21は、取付部23の長手方向において筐体側取付孔11と異なるピッチで配列されている。図示例では、複数の機器側取付孔21のピッチが複数の筐体側取付孔11のピッチよりも大きいが、これに限ることは無い。
各機器側取付孔21は、取付部23を貫通している。各機器側取付孔21の軸方向(貫通方向)は、機器本体22に対する取付部23の突出方向(図示例ではX軸方向)、及び、取付部23の長手方向(図示例ではZ軸方向)に直交する方向(図示例ではY軸方向)に向いている。
上記した筐体1及び電子機器2において、一対の取付部23の配列方向(図示例ではX軸方向)における機器側取付孔21同士の間隔、及び、一対のフレーム部14の配列方向(X軸方向)における筐体側取付孔11同士の間隔は、例えば互いに異なってもよいが、本実施形態では互いに等しい。
図1-3に示すように、取付部材3は、上記した電子機器2をネジ止めによって筐体1に取り付けるための部材である。取付部材3は、本体部31と、複数の雄ねじ部32と、を備える。
本体部31は、複数の筐体側取付孔11に対応するピッチで一方向(図示例ではZ軸方向)に配列された複数の貫通孔33を有する。複数の貫通孔33の軸方向は、互いに平行している。複数の貫通孔33は、取付部材3をネジ止めによって筐体1に取り付けるために利用される。
本体部31の具体的な形状は任意であってよい。本体部31は、例えば複数の貫通孔33の配列方向(図示例ではZ軸方向)に延びる棒状(例えば円柱状、角柱状)に形成されてよい。本実施形態の本体部31は、Z軸方向に延びる帯板状に形成されている。複数の貫通孔33は、本体部31の板厚方向に貫通している。
複数の貫通孔33は、例えば一種類のピッチで配列されてよい、すなわち一種類の貫通孔群を構成してよい。本実施形態において、複数の貫通孔33は、互いに異なるピッチで配列された複数種類の貫通孔群34を構成している。貫通孔群34の種類の数は、例えば三つ以上であってよいが、本実施形態では二つである。第一貫通孔群34Aを構成する複数の第一貫通孔33Aは、第一ピッチで配列されている。第二貫通孔群34Bを構成する複数の第二貫通孔33Bは、第一ピッチと異なる第二ピッチで配列されている。
図示例においては、複数の筐体側取付孔11のピッチが、複数の第一貫通孔33Aの第一ピッチに対応しているが、例えば複数の第二貫通孔33Bの第二ピッチに対応してよい。貫通孔33の複数種類のピッチ(第一ピッチ、第二ピッチなど)は、例えば、JIS規格(JIS C 6010)やEIA規格(EIA-310-D)などの各種規格で規定されるピッチであってよい。
また、本実施形態の取付部材3では、図4に示すように、貫通孔33が開口する本体部31の主面31aのうち貫通孔33の周縁領域に、貫通孔33に通されるネジ4の頭部41を収容するための収容凹部35が形成されている。収容凹部35は、少なくともネジ4を貫通孔33に通した状態でネジ4の頭部41が本体部31の主面31aから突出しないように形成されていればよい。収容凹部35の形状は、図示例のようにネジ4の頭部41の形状に対応してよいが、これに限ることは無い。
図2,3に示すように、複数の雄ねじ部32は、本体部31から互いに同じ方向に突出し、複数の機器側取付孔21に対応するピッチで一方向(複数の貫通孔33の配列方向と同じ方向;図示例ではZ軸方向)に配列されている。複数の雄ねじ部32は、取付部材3をネジ止めによって電子機器2に取り付けるために利用される。複数の雄ねじ部32は、電子機器2の同一の取付部23に形成された複数の機器側取付孔21にそれぞれ挿通される。
雄ねじ部32の数は、同一の取付部23に形成された機器側取付孔21の数以下であればよい。本実施形態における雄ねじ部32の数は、同一の取付部23に形成された機器側取付孔21の数と同じである。また、雄ねじ部32の突出長さは、例えば複数の雄ねじ部32の間で互いに異なってもよいが、本実施形態では、互いに等しい。
雄ねじ部32の突出方向は、少なくとも複数の雄ねじ部32の配列方向(図示例ではZ軸方向)に直交していればよい。雄ねじ部32の突出方向は、例えば本体部31の貫通孔33の貫通方向と異なってよい。雄ねじ部32の突出方向は、例えば貫通孔33の貫通方向と直交してもよい。本実施形態において、雄ねじ部32の突出方向は、本体部31の貫通孔33の貫通方向と一致している。具体的に、雄ねじ部32は、図2~4に示すように、収容凹部35を形成した本体部31の主面31aから突出している。
複数の雄ねじ部32は、例えば、複数の貫通孔33に対して、複数の雄ねじ部32や複数の貫通孔33の配列方向(図示例ではZ軸方向)、及び、雄ねじ部32の突出方向や貫通孔33の軸方向(図示例ではY軸方向)直交する方向(図示例ではX軸方向)にずれて位置してもよい。本実施形態において、X軸方向における複数の貫通孔33及び複数の雄ねじ部32の位置は、互いにずれずに一致している。すなわち、複数の貫通孔33及び複数の雄ねじ部32は、複数の貫通孔33や雄ねじ部32の配列方向(一方向;図示例ではZ軸方向)に並んでいる。本実施形態において、取付部材の貫通孔33と複数の雄ねじ部32とがZ軸方向に並ぶことは、一対の取付部23の配列方向(X軸方向)における機器側取付孔21同士の間隔が、一対のフレーム部14の配列方向(X軸方向)における筐体側取付孔11同士の間隔と等しいことに起因する。
また、本実施形態の取付部材3において、複数の貫通孔33は、これらの配列方向(一方向)における基準位置RP1を中心として互いに対称に位置している。また、複数の雄ねじ部32は、これらの配列方向(一方向)における基準位置RP1を中心として互いに対称に位置している。複数の貫通孔33の基準位置RP1と、複数の雄ねじ部32の基準位置RP2とは、例えば互いに異なっていてもよいが、本実施形態では互いに一致している。基準位置RP1,RP2は、図示例のように本体部31の長手方向の中間位置であってもよいが、これに限ることは無い。
本実施形態の電子機器の取付構造では、図1,2に示すように、取付部材3の各貫通孔33と筐体1の各筐体側取付孔11とにネジ4を通すことで、取付部材3がネジ止めによって筐体1に取り付けられる。具体的に、取付部材3は、筐体1の一対のフレーム部14に一つずつ取り付けられる。
本実施形態において、取付部材3を各フレーム部14に取り付ける際には、本体部31のうち主面31aと反対に向く面31b(反対面31b)を筐体1のフレーム部14に対向させた状態で、本体部31の各貫通孔33とフレーム部14の各筐体側取付孔11とに順番にネジ4の軸部42を通す。これにより、取付部材3の本体部31をフレーム部14とネジ4の頭部41との間に挟み込んで、取付部材3を筐体1のフレーム部14に固定できる。フレーム部14の筐体側取付孔11に通されたネジ4の軸部42には、例えばナット等の雌ねじ部材を取り付けてもよいが、本実施形態では筐体側取付孔11の内面に形成された雌ねじが噛み合う。
取付部材3を筐体1に取り付けた状態において、取付部材3の雄ねじ部32は、筐体1のフレーム部14や取付部材3の本体部31に対して筐体1の開口が向く方向(Y軸負方向)に延びている。また、本実施形態において、取付部材3の本体部31は、各フレーム部14に対してY軸負方向側に重ねて配されている。
電子機器2は、取付部材3の各雄ねじ部32を電子機器2の各機器側取付孔21に挿通させた上で、各雄ねじ部32に雌ねじ部材5を取り付けることで、ネジ止めによって取付部材3に取り付けられる。
具体的には、取付部材3の複数の雄ねじ部32を、電子機器2の各取付部23の複数の機器側取付孔21に各々挿通させた上で、複数の雄ねじ部32にそれぞれ雌ねじ部材5を取り付けることで、電子機器2の各取付部23が、取付部材3の本体部31と雌ねじ部材5との間に挟み込まれる。これによって、電子機器2が取付部材3に取り付けられる。
以上により、電子機器2が取付部材3を介して筐体1に取り付けられる。
本実施形態において、筐体1に取り付けられた電子機器2の機器本体22は、筐体1の一対のフレーム部14の間に通されている。一方、電子機器2の一対の取付部23は、機器本体22に対してX軸方向の両側に位置している。これにより、Y軸負方向側に向く機器本体22の一部の面22a(以下、機器本体22の正面22aと呼ぶ。)が、筐体1の外側に露出する。また、一対の取付部23は、それぞれY軸方向においてフレーム部14との間に取付部材3の本体部31を挟み込むように配される。
取付部材3に取り付けられる雌ねじ部材5は、例えば軸方向の寸法が短いナット等であってよい。本実施形態の雌ねじ部材5は、その軸方向に延びる棒状に形成されている。雌ねじ部材5の軸方向の寸法は、少なくとも電子機器2の機器側取付孔21から突出する取付部材3の雄ねじ部32の突出長さよりも長ければよい。これにより、軸方向における雌ねじ部材5の第一端部51に、取付部材3の雄ねじ部32が取り付けられても、軸方向における雌ねじ部材5の第二端部52には、別の雄ねじ部材6が取り付け可能となる。
雌ねじ部材5においては、例えば、雌ねじ部材5の軸方向の両端部(第一端部51、第二端部52)の内周のみに雌ねじが形成され、軸方向の中途部(両端部の間の部分)の内周には雌ねじが形成されなくてもよい。本実施形態の雌ねじ部材5では、その内周全体に雌ねじが形成されている。
雌ねじ部材5の第二端部52に取り付けられる別の雄ねじ部材6の具体的な構成は任意であってよい。別の雄ねじ部材6は、例えば頭部61の外周面にローレットを形成したユリヤねじであってよい。この場合、別の雄ねじ部材6の頭部61を手で摘んで簡単に回すことができる。すなわち、別の雄ねじ部材6を雌ねじ部材5の第二端部52に対して簡単に取り付けたり取り外したりすることができる。
以上説明したように、本実施形態の取付部材3及びこれを含む電子機器の取付構造によれば、取付部材3の各貫通孔33と筐体1の各筐体側取付孔11とにネジ4を通すことで、複数個所のネジ止めによって取付部材3を筐体1に取り付けることができる。また、取付部材3の各雄ねじ部32を電子機器2の各機器側取付孔21に挿通させた上で、各雄ねじ部32にナット等の雌ねじ部材5を取り付けることで、電子機器2を取付部材3に取り付けることができる。したがって、筐体1における筐体側取付孔11のピッチと、電子機器2における機器側取付孔21のピッチとが互いに異なっていても、ネジ止めによって電子機器2を筐体1に取り付けることができる。
また、本実施形態の取付部材3では、複数の貫通孔33が互いに異なるピッチで配列された複数の貫通孔群34(第一貫通孔群34A、第二貫通孔群34B)を構成している。このため、複数の筐体側取付孔11を互いに異なるピッチで配列した複数種類の筐体1に対して、同一の取付部材3をネジ止めによって固定することができる。すなわち、同一の取付部材3を複数種類の筐体1に対応させて、取付部材3の汎用性向上を図ることができる。
また、本実施形態の取付部材3では、貫通孔33の貫通方向と、雄ねじ部32の突出方向とが、互いに一致している。このため、取付部材3の本体部31を、筐体1のフレーム部14(筐体1のうち筐体側取付孔11が形成された部位)と、電子機器2の取付部23(電子機器2のうち機器側取付孔21が形成された部位)との間に、挟み込むことができる。これにより、電子機器2を安定した状態で筐体1に取り付けることができる。
また、本実施形態の取付部材3では、貫通孔33と雄ねじ部32とが、複数の貫通孔33や雄ねじ部32の配列方向(一方向)に並んでいる。すなわち、X軸方向における雄ねじ部32及び貫通孔33の位置が、互いにずれずに一致している。このため、雄ねじ部32と貫通孔33とがX軸方向にずれて位置している場合と比較して、電子機器2を取付部材3に対して安定に取り付けることができる。
また、本実施形態の取付部材3では、本体部31の主面31aのうち貫通孔33の周縁領域に、ネジ4の頭部41を収容する収容凹部35が形成されている。貫通孔33に通されるネジ4の頭部41が本体部31の収容凹部35に収容されることで、電子機器2の取付部23は、ネジ4の頭部41に干渉することなく、取付部材3の主面31aに面接触することができる。これにより、電子機器2を取付部材3に対して安定に取り付けることができる。
また、本実施形態の取付部材3では、複数の貫通孔33及び複数の雄ねじ部32が、それぞれ同一の基準位置RP1,RP2を中心として互いに対称に位置している。このため、複数の貫通孔33や複数の雄ねじ部32がそれぞれ非対称に位置する場合、また、複数の貫通孔33の基準位置RP1と複数の雄ねじ部32の基準位置RP2とが互いに異なる場合と比較して、電子機器2を筐体1に対して安定に取り付けることができる。
また、本実施形態の電子機器の取付構造によれば、電子機器2を取付部材3に取り付けるための雌ねじ部材5の第一端部51に、取付部材3の雄ねじ部32に取り付けられ、雌ねじ部材5の第二端部52には、別の雄ねじ部材6が取り付け可能となっている。このため、雌ねじ部材5の第二端部52と別の雄ねじ部材6(特に頭部61)との間に、所望の部材を挟み込むことができる。すなわち、雌ねじ部材5を利用して、所望の部材を電子機器2や筐体1に取り付けることができる。
上記した所望の部材は、例えば図1,2に示すように、電子機器2を筐体1に取り付け状態で筐体1の外側に露出する電子機器2の正面22aを覆うカバー部材7であってよい。この場合、電子機器2の正面22aに各種の活線部(例えばヒューズの差込口)やスイッチなどが設けられていても、活線部やスイッチに不意に触れることを防止できる。
カバー部材7は、導電性を有してもよいし、電気絶縁性を有してもよい。また、カバー部材7は、例えば透明な部材であってよい。この場合には、電子機器2の正面22aがカバー部材7によって覆われていても、電子機器2の正面22aに設けられるヒューズ等の各種部品やスイッチ等を視認することができる。
以上、本発明の詳細について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
本発明の取付部材は、一つの電子機器を筐体に取り付けるように構成されることに限らず、例えば複数の電子機器を筐体に取り付けるように構成されてもよい。
1 筐体
11 筐体側取付孔
14 フレーム部
2 電子機器
21 機器側取付孔
22 機器本体
23 取付部
3 取付部材
31 本体部
31a 主面
32 雄ねじ部
33 貫通孔
33A 第一貫通孔
33B 第二貫通孔
34 貫通孔群
34A 第一貫通孔群
34B 第二貫通孔群
35 収容凹部
4 ネジ
41 ネジ4の頭部
5 雌ねじ部材
51 第一端部
52 第二端部
6 別の雄ねじ部材
61 頭部
7 カバー部材

Claims (6)

  1. 所定のピッチで配列された複数の筐体側取付孔を有する筐体に、前記筐体側取付孔と異なるピッチで配列された複数の機器側取付孔を有する電子機器を、ネジ止めにより取り付けるための取付部材であって、
    複数の前記筐体側取付孔に対応するピッチで一方向に配列された複数の貫通孔を有する本体部と、前記本体部から突出して複数の前記機器側取付孔に対応するピッチで前記一方向に配列された複数の雄ねじ部と、を備え
    前記貫通孔の貫通方向と、前記雄ねじ部の突出方向とが、互いに一致し、
    前記貫通孔が開口する前記本体部の主面のうち前記貫通孔の周縁領域には、前記貫通孔に通されるネジの頭部を収容するための収容凹部が形成され、
    前記雄ねじ部は、前記収容凹部を形成した前記本体部の主面から突出している取付部材。
  2. 複数の前記貫通孔は、互いに異なるピッチで配列された複数種類の貫通孔群を構成している請求項1に記載の取付部材。
  3. 複数の前記貫通孔及び複数の前記雄ねじ部が、前記一方向に並んでいる請求項1又は請求項2に記載の取付部材。
  4. 複数の前記貫通孔が、前記一方向における基準位置を中心として互いに対称に位置し、複数の前記雄ねじ部が、前記基準位置を中心として互いに対称に位置する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の取付部材。
  5. 所定のピッチで配列された複数の筐体側取付孔を有する筐体と、
    前記筐体側取付孔と異なるピッチで配列された複数の機器側取付孔を有する電子機器と、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の取付部材と、
    を備え、
    前記取付部材は、前記取付部材の各貫通孔と前記筐体の各筐体側取付孔とにネジを通すことで、ネジ止めによって前記筐体に取り付けられ、
    前記電子機器は、前記取付部材の各雄ねじ部を前記電子機器の各機器側取付孔に挿通させた上で、各雄ねじ部に雌ねじ部材を取り付けることで、ネジ止めによって前記取付部材に取り付けられる電子機器の取付構造。
  6. 前記雌ねじ部材は、その軸方向に延びる棒状に形成され、
    前記軸方向における前記雌ねじ部材の第一端部には、前記雄ねじ部が取り付けられ、
    前記軸方向における前記雌ねじ部材の第二端部には、別の雄ねじ部材が取り付け可能である請求項5に記載の電子機器の取付構造。
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