JP7063085B2 - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、ガイド部材の装着や交換の操作性の向上を図ることを、その目的とする。
発明を実施するための形態に記載されているシート搬送装置は、ローラが単独の場合と複数の場合を想定している。
すなわち、シート搬送装置は、シートを搬送するローラと、シートをガイドするガイド部と、ローラの軸と係合することにより当該ローラに対するガイド部のローラ軸線方向における位置を決める位置決め部と、を有するガイド部材と、を備え、ガイド部材は、ローラの軸に対して着脱可能としている。
シート搬送装置は、シートを搬送する第一ローラと、第一ローラよりもシート搬送方向下流でシートを搬送する第二ローラと、ガイド部材と、シート搬送方向において第一ローラと第二ローラとの間に設けられた係合部と、を備えている。ガイド部材は、シートをガイドするガイド部と、第一ローラおよび第二ローラのうちの少なくとも1つのローラの軸と係合することにより、少なくとも1つのローラに対するガイド部のローラ軸線方向における位置を決める位置決め部と、第一ローラと第二ローラとの間の位置で係合部とローラ軸線方向から係合してガイド部のローラ軸線方向以外の位置を決める被係合部と、を有し、ガイド部材は、少なくとも1つのローラの軸および係合部に対して着脱可能としている。
本実施形態では、シート(シート状媒体と表現することがある)の一形態として印刷が可能な用紙を例示しているが、このような形態に限定されるものでない。印刷可能な用紙には、パルプを主原料とした用紙、はがき、名刺などが含まれる。用紙の大きさについても、固定のサイズに限定されるものではなく、シート搬送装置によって搬送可能な大きさであれば特に制限を設けるものではない。シートの形態には、例えば、プリプレグ(炭素繊維にあらかじめ樹脂が含浸しているシート状の材料)、布、金属シート、プラスチックフィルムなども含まれる。
画像形成部3は、光書き込みユニット13から露光光が照射されてその表面に潜像が形成される像担持体としてのドラム状の感光体14と、感光体14の潜像に現像剤となるトナーを供給して現像して可視化する現像ユニット15と、転写後の感光体14を清掃するクリーニングユニット18を備えている。
感光体14には、転写部(転写ニップ)4を感光体14との間に形成するベルト転写ユニット17が対向配置されている。給紙部2から送り出された用紙1は、搬送経路に設けた複数の搬送ローラ対16によって転写部4に向かって搬送される。転写部4に搬送された用紙1は、トナー像が転写され、ベルト転写ユニット17が動作することで定着部5へと搬送される。搬送された用紙1は、定着部5で用紙1に画像(トナー像)が定着されたのち、定着部5と排出部6の間に配置された排出ローラ対20によって排出部6へ搬送されて排出される。
(第1の実施形態)
本実施形態において、符号Aは、シート搬送方向を示す。符号Bは、シート搬送方向Aに対して同一平面内で交差する方向となるローラ軸線方向を示す。符号Cは、シート搬送方向Aおよびローラ軸線方向Bに対して交差するシート厚み方向を示す。
ピックアップアーム104は、図3に示すように、シート搬送装置100aのハウジング120に揺動可能に支持されている。ピックアップアーム104は、電磁ソレノイドにより所定の動作タイミングで揺動されることで、給紙トレイ11に積載された用紙1にピックアップコロ101を接離させ、用紙1を送り出し可能に構成されている。分離コロ103は、ハウジング120側に片持ち支持されている。分離コロ103は、給紙コロ102に圧接していて、給紙コロ102により送り出された複数枚の用紙1を分離し一枚ずつ搬送するように機能する。シート搬送装置100aの装置本体のハウジング120には、切欠空間部121が形成されている。この切欠空間部121内には、ピックアップコロ101、給紙コロ102及び分離コロ103が片持ち支持されて配置されている。
ハウジング120は、給紙コロ102の外周102aと間隙を隔てた位置に縁端120aを形成し、さらに縁端120aの下方に連なるように、用紙1の上面1aを案内する上側平坦面120bを形成している。
位置決め部202Aは、挿入穴1302と反対側に位置する支持部材130Aの他端130Abに配置されている。位置決め部202Aは、支持部材130Aのガイド部1301Aよりも内側(ピックアップコロ101寄り)に配置されている。位置決め部202Aには、ピックアップ軸105の端部105aを挿入して回転自在に支持するボス部2020が他端130Ab寄りに形成されている。ストッパ部材200Aには、ボス部2020に支持されたピックアップ軸105の端部105aに引っかかることで係合する爪部202Acが形成されている。ピックアップ軸105の端部105aには溝部220が形成されている。爪部202Acは、支持部材130Aの一端130Aaと他端130Abとの間に配置されている。爪部202Acは、溝部220に引っかかる係合状態と、溝部220から離脱する離脱状態とに移動可能に形成されている。爪部202Acが係合状態を占めると、ピックアップ軸105のローラ軸線方向Bへの位置が規制され、離脱状態となるとピックアップ軸105のローラ軸線方向Bへの位置規制が解除されることで、ガイド部材30A(ストッパ部材200A)がピックアップ軸105から取り外せるようになる。
このため、可動部201Aaと連結部204との接続部近傍が変形部202Aaの支点部206として構成される。このため、本実施形態において、ピックアップ軸105の溝部220に係合/離脱する係止部となる爪部202Acと一体の変形部202Aaは、支点部206が奥側B2で、かつ、ピックアップコロ101と給紙コロ102との間に配置されている。
すなわち、ガイド部材30Aは、ローラの軸(フィードローラ軸105)に対してローラ軸線方向Bの奥側B2から手前側B1へと取り外し可能であり、ガイド部材30Aの位置決め部202Aは、フィードローラ軸105と係合する位置(溝部220と爪部202Acとが係合する位置)よりもローラ軸線方向Bの奥側B2の位置を支点部206として弾性変形可能とされている。ガイド部材30Aは、位置決め部202Aと一体的に設けられた取っ手(操作部)201Aを備えている。
本実施形態において、可動部201Aaの係脱方向と変形部202Aaの進退する方向とは同一方向であり、符号Xで表示する。符号X1で示す方向は離脱方向であり、符号X2で示す方向は係合方向である。
本実施形態において、ガイド部材30Aは、ローラの軸(ピックアップ軸105)と係合することにより、ピックアップコロ101(ローラ)に対する支持部材130Aのローラ軸線方向Bにおける位置を決める位置決め部202Aを有する。ガイド部材30Aは、ピックアップ軸105と係合することにより、ピックアップコロ101に対するガイド部1301Aのローラ軸線方向Bにおける位置を決める位置決め部202Aを有する。ガイド部材30Aは、ピックアップ軸105に対して着脱可能に構成されている。ガイド部1301Aを含む支持部材130Aと位置決め部202Aを含むストッパ部材200Aとは、1つのユニットとなるガイド部材30Aとして構成されており、ピックアップ軸105とフィード軸106に対して一体で着脱可能とされている。
ガイド部材30Aは、第一ローラ(ピックアップコロ101)および第二ローラ(給紙コロ102)のうちの少なくとも1つのローラの軸(ピックアップ軸105)と係合することにより、少なくとも1つのローラ(ピックアップコロ101)に対するガイド部材30のガイド部1301Aのローラ軸線方向Bにおける位置を決める位置決め部202Aを備えることになる。
支持部材130Aは、図3に示すように、ピックアップコロ101と給紙コロ102との間の位置に配置されたピン110と、図7、図8に示すようにローラ軸線方向Bから係合して支持部材130Aのローラ軸線方向B以外の位置を決める被係合部となる穴302を備えている。穴302は、支持部材130Aに、支持部材130Aからローラ軸線方向Bに延びるように形成された筒状部分111の内部空間として形成されていて、ローラ軸線方向Bに延設されたピン110の先端110aが挿入されて係合することで、ローラ軸線方向B以外の位置を決めている。筒状部分111は、シート搬送方向Aにおいて、挿入穴1302とボス部2020の間に位置するように、支持部材130Aに設けられている。すなわち、穴302とピン110は、ピン110が穴302にローラ軸線方向Bから挿入/離脱可能であり、かつ、シート搬送方向Aおよびシート厚み方向Cには移動しない寸法精度に形成することで、穴302とピン110の位置を決めるように構成されている。
本実施形態において、支持部材130Aと位置決め部202Aと穴302は、ローラの軸となるピックアップコロ101を支持するピックアップ軸105及び給紙コロ102を支持するフィード軸106に対して一体で着脱可能に構成されている。すなわち、本実施形態では、ピックアップ軸105の端部105に支持部材130Aを取り付ける構成が設けられている。
取り外したガイド部材30Aを装着するには、ピン110と穴302の位置を合わせるとともに、ピックアップ軸105とフィード軸106とを手前側B1から、ボス部2020と挿入穴1302へ挿入して奥側B2へと押し込む。
このとき、ストッパ部材202Aの爪部202Acは、図10に示すように、ボス部2020と重なり、溝部220に係合する係合状態に板バネ207の弾性力によって位置しているが、ピックアップ軸105の端部105aの表面に押されて離脱方向X1に押し戻される。このとき、取っ手201Aの固定部201Abと可動部201Aaとを作業者が手でつかみ可動部201Aaを離脱方向X1に移動させることで、より確実に爪部202Acを離脱方向X1に移動させることができ、装着性がよくなる。
ガイド部材30Aをさらに奥側B2に向かって押し込むと、爪部202Acの先端が溝部220に板バネ207のばね力と変形部202Aaの復元力によって入り込んで係合され、ストッパ部材200Aのローラ軸線方向Bへの移動が規制される。これにより、支持部材130Aの位置も固定され、ガイド部材30Aがシート搬送装置100aに装着される(図9参照)。
従来は、ガイド部材(ガイド部1301A)のローラ軸線方向における位置を決めるための止め輪などの位置決め部材を、ガイド部材とは別個にローラの軸に対して取り付ける構成としていた。したがって、ガイド部が含まれるガイド部材をローラの軸に対して位置決めするために止め輪などの位置決め部材をローラの軸に取り付けまたは取り外す際、位置決め部材が装置本体内に脱落することがあった。したがってガイド部材の装着や交換の作業が行いづらいことがあった。
これに対し、本実施形態においては、ガイド部1301Aと位置決め部202Aとをガイド部材30Aとして1つのユニットとして構成したうえ、当該ガイド部材30Aをローラの軸に対して一体で着脱可能としている。したがって、位置決め部202Aに相当する部位がガイド部1301Aとは別個に装置本体内に脱落することがない。これにより、ガイド部材30Aの装着や交換の操作性の向上を図ることができる。
ガイド部1301Aと位置決め部202Aとを一体的にすることで、従来の構成に比べて部品の視認性が高くなるため、万が一、ガイド部材30Aと一緒に位置決め部202Aを落下させたとしても見つけやすく、紛失を防止することができる。ガイド部材30の着脱は、装置のメンテナンス時などに行なうことが想定されるが、着脱作業の操作性を向上することにより、メンテナンスに要する時間を短縮することができる。
本実施形態では、意図せずガイド部材30Aにフィード軸106の先端方向の力がかかった場合でも、変形部202Aaが爪部202Acよりも奥側B2に配置されているため、爪部202Acがピックアップ軸105の溝220に当接するため、支点部206を中心に変形部202Aaが開く方向(係合方向X2)に回動する。これにより爪部202Acはより強くピックアップ軸105の溝部220に当接されるので、ガイド部材30Aの装着状態が安定する。
本実施形態では、ガイド部材30Aの位置決め部202Aに取り付けられた別体の弾性部材である板ばね207が位置決め部202Aの爪部202Acとつながる変形部202Aaを押圧するので、爪部202Aaがピックアップ軸105の溝部220に当接(圧接)する。このように、爪部202Acや変形部202Aaを係合方向X2に移動させる板ばね207を備えることで、爪部202Acをピックアップ軸105の溝部220に強く当接させることができ、ガイド部材30Aがより外れにくくなり、装着状態の安定化を図ることができる。
ガイド部材30Aに設けた取っ手201Aの可動部201Aaに離脱方向X1に力をかけることによって、爪部202Acも同方向に移動して溝部220との係合状態が解除されるので、ピックアップ軸105の先端方向にガイド部材30Aを移動させることにより、ガイド部材30Aをシート搬送装置100aから取り外すことができ、取り外し時の作業性が向上する。
さらに、本実施形態に係るガイド部材30Aは、取っ手201Aを離脱方向X1に操作した際に、固定壁部203に突き当たるストッパ部208を備えているので、板バネ207の変形・折れを防止することができる。これにより、爪部202Acと溝部220との係合/離脱が安定してガイド部材30Aの着脱時の作業性が向上する。
このため、本実施形態において、位置決め部202Aは、ピックアップコロ101の回転に伴って回転しない軸であるピックアップ軸105の端部105aに溝部220を形成して係合するようにした。このため、摺動による位置決め部202A(ボス部2020)における削れの発生を抑制することができ、安定した位置精度の確保やガタの増大による操作不良を抑制することができ、安定した用紙搬送(シート搬送)と操作性を得ることができる。
(第2の実施形態)
給紙トレイ11、12側に最も近い位置に配置されるピックアップコロ101は、図11、図12に示すように、揺動ブラケットであるピックアップアーム104に設けられたピックアップ軸105に回転可能に装着されて片持ち支持されている。ピックアップ軸105は、ローラ軸線方向Bに突出するようにピックアップアーム104に設けられている。給紙コロ102は、駆動源となる駆動用モータで回転駆動されるフィード軸106の先端側に装着されて片持ち支持されている。給紙コロ102は、フィード軸106に回り止めされてフィード軸106と一体回転するように構成された駆動ローラである。ピックアップ軸105の端部105aには、溝部220が形成されている。フィード軸106は、ローラ軸線方向Bに突出するようにピックアップアーム104に設けられている。ピックアップ軸105及びフィード軸106は、ローラの軸(第一のローラ軸と第二のローラの軸)である。
ピックアップアーム104は、図12に示すように、シート搬送装置100aのハウジング120に揺動可能に支持されている。ピックアップアーム104は、電磁ソレノイドにより所定の動作タイミングで揺動されることで、給紙トレイ11に積載された用紙1にピックアップコロ101を接離させ、用紙1を送り出し可能に構成されている。分離コロ103は、ハウジング120側に片持ち支持されている。分離コロ103は、給紙コロ102に圧接していて、給紙コロ102により送り出された複数枚の用紙1を分離し一枚ずつ搬送するように機能する。シート搬送装置100aの装置本体のハウジング120には、切欠空間部121が形成されている。この切欠空間部121内には、ピックアップコロ101、給紙コロ102及び分離コロ103が片持ち支持されて配置されている。
ハウジング120は、図13に示すように、給紙コロ102の外周102aと間隙Sを隔てた位置に縁端120aを形成し、さらに縁端120aの下方に連なるように、用紙1の上面1aを案内する上側平坦面120bを形成している。
位置決め部202は、挿入穴1302と反対側に位置する支持部材130の他端130bに、支持部材130と一体的に設けられている。位置決め部202は、支持部材130のガイド部1301よりも内側(ピックアップコロ101寄り)に配置されている。位置決め部202には、ピックアップ軸105の端部105aの溝部220を挿入するスリット202aと、溝部220(端部105a)を支持する軸支持部202bとが形成されている。スリット202aは、位置決め部202をシート搬送方向Aに貫くように形成されている。開口されているスリット202aの端部には、外側に向かって末広がりとなる傾斜部202cが形成されていて、ローラ軸線方向Bと直交する方向となるシート搬送方向Aから端部105aをスリット202aに導入する際にガイドするように構成されている。
ガイド部材30は、ローラの軸(ピックアップ軸105)と係合することにより、ピックアップコロ101(ローラ)に対する支持部材130のローラ軸線方向Bにおける位置を決める位置決め部202を有する。すなわち、ガイド部材30は、ピックアップ軸105と係合することにより、ピックアップコロ101に対するガイド部1301のローラ軸線方向Bにおける位置を決める位置決め部202を有する。ガイド部材30は、ピックアップ軸105に対して着脱可能に構成されている。ガイド部1301を含む支持部材130と位置決め部202を含むストッパ部材200とは1つのユニットとなるガイド部材30として構成されていて、これらはピックアップ軸105に対して一体で着脱可能とされている。
ガイド部材30は、第一ローラ(ピックアップコロ101)および第二ローラ(給紙コロ102)のうちの少なくとも1つのローラの軸(ピックアップ軸105)と係合することにより、少なくとも1つのローラ(ピックアップコロ101)に対するガイド部材30のガイド部1301のローラ軸線方向Bにおける位置を決める位置決め部202を備えることになる。
ストッパ部材200には、ストッパ部材200をシート搬送方向Aに移動してガイド部材30を着脱操作する際に利用する操作部となる取っ手201が設けられている。
支持部材130は、図14(a)、図14(b)に示すように、ピックアップコロと給紙コロ102との間の位置でピン110と、ローラ軸線方向Bから係合して支持部材130のローラ軸線方向B以外の位置を決める被係合部となる穴302を備えている。穴302は、支持部材130に、支持部材130からローラ軸線方向Bに延びるように形成された筒状部分111の内部空間として形成されていて、ローラ軸線方向Bに延設されたピン110の先端110aが挿入されて係合することで、ローラ軸線方向B以外の位置を決めている。筒状部分111は、シート搬送方向Aにおいて、挿入穴1302と位置決め部202の間に位置するように支持部材130に設けられている。すなわち、穴302とピン110は、ピン110が穴302にローラ軸線方向Bから挿入/離脱可能であり、かつ、シート搬送方向Aおよびシート厚み方向Cには移動しない寸法精度に形成することで、穴302とピン110の位置を決めるように構成されている。
本実施形態において、支持部材130と位置決め部202と穴302は、ローラの軸となるピックアップコロ101を支持するピックアップ軸105及び給紙コロ102を支持するフィード軸106に対して一体で着脱可能に構成されている。すなわち、本実施形態では、ピックアップ軸105の端部105に支持部材130を取り付ける構成が設けられている。
支持部材130と位置決め部202を備える外したガイド部材30を装着するには、図16に示す状態から、取っ手201をシート搬送方向Aとは反対方向(係合方向X2)にスライド動作させると、図15に示すようにピックアップ軸105の溝部220と位置決め部202のスリット202aが係合されて、ストッパ部材200のローラ軸線方向Bへの移動が規制される。これにより、支持部材130の位置も固定され、ガイド部材30がシート搬送装置100aに装着される(図11参照)。
スリット202aの一端には、外側に向かって末広がりとなる傾斜部202cが形成されているので、装着動作時において、ピックアップ軸105の溝部220が引っ掛かることなくスリット202aにガイドすることができ、操作性が向上する。
従来は、ガイド部材(ガイド部1301)のローラ軸線方向における位置を決めるための止め輪などの位置決め部材を、ガイド部材とは別個にローラの軸に対して取り付ける構成としていた。したがって、ガイド部が含まれるガイド部材をローラの軸に対して位置決めするために止め輪などの位置決め部材をローラの軸に取り付けまたは取り外す際、位置決め部材が装置本体内に脱落することがあった。したがってガイド部材の装着や交換がおこないづらいことがあった。
これに対し、本実施形態においては、ガイド部1301と位置決め部202とを有するガイド部材30を1つのユニットとして構成したうえ、当該ガイド部材30をローラの軸に対して一体で着脱可能としている。したがって、位置決め部202に相当する部位がガイド部1301とは別個に装置本体内に脱落することがない。これにより、ガイド部材30の装着や交換の操作性の向上を図ることができる。
また、ガイド部1301と位置決め部202とを一体的にすることで、従来の構成に比べて部品の視認性が高くなるため、万が一、ガイド部材30と一緒に位置決め部202を落下させたとしても見つけやすく、紛失を防止することができる。
ガイド部材30の着脱は、装置のメンテナンス時などに行なうことが想定されるが、着脱作業の操作性を向上することにより、メンテナンスに要する時間を短縮することができる。
このため、本実施形態において、位置決め部202は、ピックアップコロ101の回転に伴って回転しない軸であるピックアップ軸105の端部105aに溝部220を形成して係合するようにした。このため、摺動による位置決め部202(軸支持部202b)における削れの発生を抑制することができ、安定した位置精度の確保やガタの増大による操作不良を抑制することができ、安定した用紙搬送(シート搬送)と操作性を得ることができる。
例えばガイド部を有する支持部材と位置決め部とを一体にして形成してガイド部材としたたものであってもよい。図17(a)に示すガイド部材230は、シート搬送方向Aに位置する一端230aにフィード軸106を挿入するための挿入穴1302とガイド部1301が形成されている。一端230aと反対側に位置するガイド部材230の他端230bには、位置決め部250が形成されている。位置決め部250は、シート搬送方向Aに対し弾性変形することで、ピックアップ軸105の溝部220に対して係合離脱可能なアーム状に形成されている。アーム状の位置決め部250は、ベルクランク状に形成されていて、図17(b)に示すように、先端250aに溝部220に係合可能なスリット251が形成されている。
ガイド部材230を装着するには、挿入穴1302にフィード軸106を挿入するとともに、位置決め部250をシート搬送方向Aに弾性変形させて撓ませた状態とする。そして、溝部220とスリット251の位置を合わせた状態で、撓んだ状態を解除することで、溝部220とスリット251とが係合状態となり、ガイド部材230をシート搬送装置100aに装着することができる。
このように、ガイド部1301と位置決め部250とを1つの部品で構成したガイド部材230としてピックアップ軸105に着脱可能とすることで、位置決め部250の脱落を防止して、ガイド部材230の装着や交換の操作性の向上を図ることができるとともに、部品数を減らすことが可能となる。
上記実施形態において、位置決め部202、202A、250は、回転しない一方のローラの軸であるピックアップ軸105の端部に係合可能なものとして説明したが、このような形態に限定されるものではない。例えば、図18に示す形態は、駆動モータで回転駆動される対象がフィード軸106ではなくピックアップ軸105としたものである。この場合は、ピックアップ軸105を回転可能に構成し、フィード軸106を非回転に構成し、ストッパ部材200(200A)をフィード軸106に係合させるのが好ましい。
このような構成であっても、搬送される用紙1をガイドするガイド部1301(1301A)とガイド部1301のローラ軸線方向における位置を決める位置決め部とをローラの軸となるフィード軸106に対して一体で着脱可能となるので、装置内において、ガイド部1301(1301A)のローラ軸線方向Bにおける位置(スラスト方向の位置)を決めることができる。このため、ガイド部1301(1301A)がローラ(ピックアップコロ101、給紙コロ102)から離れる方向へ脱落することを防止でき、ガイド部材の装着や交換の操作性の向上を図ることができる。
画像形成部401としては、ドラム状の像担持体411をそれぞれ備えた複数のプロセスカートリッジユニット412でそれぞれ像担持体411に静電潜像を形成し、当該静電潜像に現像剤であるトナーを付着させてトナー像として現像し、現像されたトナー像を用紙Pに転写部413で転写し、定着部414でトナー像を用紙Pに定着させて排出トレイ415に積載する周知の電子写真方式の画像形成部である。画像形成部401としては、電子写真方式ではなく、インクヘッドから被搬送物でありシート状媒体となる用紙1にインクを吐出させて画像を形成するインクジェット方式の画像形成部であっても良い。
このような画像形成システム400の給紙ユニット402に、上述のシート搬送装置の何れかを用いることで、位置決め部の脱落を防止して、ガイド部材の装着や交換の操作性の向上を図ることができる。
被搬送物検査システム500は、検査装置501の下方に、プリプレグシートPSを搬送するシート搬送手段502を備えている。供給装置510は、その内部に多数枚のプリプレグシートPSが積載されていて、シート搬送装置100aによって1枚に分離された最上位のプリプレグシートPSが給送される。給送されたプリプレグシートPSは、図20(a)に示すようにもシート搬送手段502によって検査装置501の下方を移動される。検査装置501は、プリプレグシートPSの表面の傷や大きさをラインスキャンして画像情報として検出するものであって、シート搬送手段502によってプリプレグシートPSを搬送しながら表面状態を検出している。
制御部505には、図20(a)に示すように、検査装置501と、シート搬送手段502の駆動源としての駆動モータ506と、吸着装置503の吸引駆動源507が信号線を介して接続されている。制御部505は、検査装置501から送信される画像情報から良品と不良品とを判断する機能を備えている。制御部505は、検査装置501で検出したプリプレグシートPSが不良品(PS1)の場合、吸着装置503の吸引駆動源507を作動して吸引力をシート搬送手段502上に作用させる。このため、不良品と判断されたプリプレグシートPS1はシート搬送手段502上から、吸着装置503によって取り除かれる。
このような被搬送物検査システム500の供給装置510に上述のシート搬送装置100aを用いることで、位置決め部の脱落を防止して、ガイド部材の装着や交換の操作性の向上を図ることができる。また、ガイド部材の着脱は、供給装置510のメンテナンス時などが想定されるが、位置決め部の脱落を防止できることは、メンテナンス時間の短縮につながる。
1a シートの上面
10、10A 画像形成装置
11、12 載置部
100a、100b シート搬送装置
101 第一ローラ、ローラ(ピックアップコロ)
102 第二ローラ(給送コロ)
102a ローラの外周
103 分離部材
104 揺動ブラケット(ピックアップアーム)
105、106、305、306 ローラの軸
110 係合部(ピン)
120 ハウジング
121 切欠空間部
130、130A、230 ガイド部材
202、202A、250 位置決め部
202Aa 変形部
206 支点部
207 弾性部材(板バネ)
208 ストッパ部
210 取付け部材
220 溝部
302 被係合部(穴)
A シート搬送方向(交差する方向)
B ローラ軸線方向
B1 ローラ軸線方向の手前側
B2 ローラ軸線方向の奥側
C シート厚み方向
S 間隙
Claims (3)
- シートを搬送する第一ローラと、前記第一ローラよりもシート搬送方向下流で前記シートを搬送する第二ローラと、ガイド部材と、を備え、
前記ガイド部材は、前記シートをガイドするガイド部と、前記第一ローラおよび前記第二ローラのうちの少なくとも1つのローラの軸と係合することにより少なくとも1つのローラに対する前記ガイド部のローラ軸線方向における位置を決める位置決め部とを備えると共に、前記少なくとも1つのローラの軸に対して着脱可能であり、
前記位置決め部は、前記少なくとも1つのローラの軸と係合する係合状態と前記少なくとも1つのローラの軸から離脱する離脱状態とに移動可能な係止部と、前記係止部を移動させる操作部とを有し、
前記操作部は、前記シート搬送方向において前記第一ローラと前記第二ローラとの間に配置され、前記係止部を移動させる移動可能な可動部と、前記位置決め部に固定された固定部とを有することを特徴とするシート搬送装置。 - 請求項1記載のシート搬送装置において、
前記シートが載置される載置部と前記第二ローラに対向する分離部材とを備え、前記第一ローラは前記載置部に載置されたシートの上面に当接するピックアップコロであり、前記第二ローラは前記ピックアップコロから送られた複数枚のシートを分離部材との間で1枚に分離して送る給紙コロであることを特徴とするシート搬送装置。 - 請求項1または2記載のシート搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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