JP7063011B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク吐出部のノズルから吸引されたインクの流路となる廃液流路を備えた液体吐出装置に関する。
従来、この種の技術として、特許文献1が知られている。特許文献1には、ヘッドのノズルから吸引されたインクの流路となる廃液流路を備え、廃液流路に洗浄液を供給することにより、廃液流路を洗浄する液体吐出装置が開示されている。
特開2017-196794号公報
洗浄液による洗浄の技術については、なおいっそうの改善の余地があった。
本発明の液体吐出装置は、互いに異なる種類のインクをノズルから吐出する複数のインク吐出部と、ノズルから吸引されたインクの流路となる廃液流路と、インク吐出部別に、ノズルから廃液流路を介してインクを吸引するインク吸引動作を行う吸引部と、洗浄液を貯留する洗浄液貯留部から廃液流路に洗浄液を供給する洗浄動作を行う洗浄部と、洗浄動作が行われる際に、インク吸引動作により吸引されたインクの種類に応じて、洗浄液の供給量が異なるように、洗浄部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の構成によれば、洗浄動作が行われる際に、インク吸引動作により吸引されたインクの種類に応じて、洗浄液の供給量が異なるように洗浄部を制御するため、インクの種類に適した量の洗浄液で、廃液流路を洗浄することができる。これにより、必要以上の洗浄液を使用することを抑制し、結果的に洗浄液の使用量を抑えることができる。
上記の液体吐出装置において、制御部は、洗浄動作が行われる際に、液体吐出装置の初回起動後または前回の洗浄動作後にインク吸引動作により特定のインクの吸引が行われたか否かを判別し、その判別結果に応じて、洗浄液の供給量を異ならせることを特徴とする。
この構成によれば、特定のインクの吸引が行われたか否かの単純な判別処理により、洗浄液の使用量を抑えることができる。
上記の液体吐出装置において、制御部は、洗浄動作が行われる際に、インク吸引動作により吸引されたインクの色に応じて、洗浄液の供給量が異なるように、洗浄部を制御することを特徴とする。
この構成によれば、インクの色に応じて、洗浄液の供給量が異なるように洗浄部を制御するため、インクの色に適した量の洗浄液で、廃液流路を洗浄することができる。すなわち、インクの種類に応じて使用する洗浄液の量を異ならせることができる。
上記の液体吐出装置において、吸引部は、洗浄液貯留部から廃液流路を介して洗浄液を吸引することにより、洗浄部として機能することを特徴とする。
この構成によれば、吸引部が洗浄部として機能するため、装置構成を簡素化することができる。
上記の液体吐出装置において、洗浄液をノズルから吐出する洗浄液吐出部、をさらに備え、吸引部は、洗浄液吐出部のノズルから廃液流路を介して洗浄液を吸引することを特徴とする。
この構成によれば、インク吐出部のノズルからインクを吸引するのと同様に、洗浄液吐出部のノズルから洗浄液を吸引することにより、洗浄液を供給することができる。
上記の液体吐出装置において、複数のインク吐出部および洗浄液吐出部は、単一のヘッドに設けられることを特徴とする。
この構成によれば、インク吐出部によるインクの吐出と、洗浄液吐出部による洗浄液の吐出を、単一のヘッドで行うことができるため、装置構成を簡素化することができる。
上記の液体吐出装置において、環境温度を取得する取得部を備え、制御部は、取得された環境温度に応じて、洗浄液の供給量が異なるように、洗浄部を制御することを特徴とする。
この構成によれば、インクの種類だけでなく環境温度に応じて、洗浄液の供給量が異なるように洗浄部を制御するため、より効果的に洗浄液の使用量を抑えることができる。
本発明の他の液体吐出装置は、インクを吐出するノズルである第1ノズルと、洗浄液を吐出するノズルである第2ノズルと、を含む複数のノズルを有するヘッドと、第1ノズルを覆ったときに第2ノズルを覆わず、第2ノズルを覆ったときに第1ノズルを覆わない大きさのキャップと、キャップを介してインクと洗浄液とを個別に吸引する吸引部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、共通のキャップにより、インクの吸引と洗浄液の吸引とを行うことができるため、装置構成を簡素化することができる。また、キャップは、第1ノズルおよび第2ノズルの一方を覆う大きさであればよいため、キャップサイズを小型化することができる。
上記の液体吐出装置において、第1ノズルには、印刷画像を形成するための印刷用インクを吐出する印刷用ノズルと、印刷画像の下地を形成するための下地用インクを吐出する下地用ノズルと、が含まれ、下地用ノズルは、印刷用ノズルと第2ノズルとの間に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、下地用ノズルは、印刷用ノズルと、洗浄液を吐出する第2ノズルとの間に設けられるため、ミストが発生しやすい下地用インクを用いた場合でも、下地用インクが吐出対象領域外に飛び散ることを抑制できる。
上記の液体吐出装置において、下地用インクは、印刷用インクよりも固化しやすいインクであることを特徴とする。
この構成によれば、固化しやすいインクを下地用インクとして用いるため、印刷用インクを用いて下地を形成する場合と比較して、下地の乾燥時間を短縮することができる。
本発明の一実施形態に係るプリンターの概略構成を示す図である。 ヘッドに設けられたノズル列の配列を示す図である。 プリンターの制御系を示すブロック図である。 第1実施形態に係る洗浄処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る洗浄処理の説明図である。 第2実施形態に係る、インク吸引動作が行われたときからの経過時間と、洗浄液の吸引量と、の関係を示すグラフである。 第3実施形態に係る、インク吸引動作が行われたときからの経過時間と、洗浄液の吸引量と、の関係を示すグラフである。 第4実施形態に係る、インク吸引動作が行われたときからの経過時間と、洗浄液の吸引量と、の関係を示すグラフである。 変形例9に係るノズル列の配列を示す図である。 変形例10に係るノズル列の配列を示す図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態について、添付図面に基づいて説明する。本実施形態では、液体吐出装置の一例として、インクジェット方式のプリンター1を例示する。
図1は、本発明の一実施形態に係るプリンター1の概略構成を示す図である。プリンター1は、支持台5と、キャリッジ21と、キャリッジ移動機構22と、ガイド軸23と、ヘッド24と、インクカートリッジ25と、インク供給流路26と、洗浄液カートリッジ27と、洗浄液供給流路28と、吸引部30と、制御部10と、を備える。
支持台5は、印刷媒体6を支持する。印刷媒体6は、支持台5に支持された状態で、図示しない媒体搬送機構により、Y方向(図1の奥行き方向)に搬送される。支持台5の上方位置には、X方向(図1の左右方向)に沿って延びるガイド軸23が架設されている。キャリッジ21は、ヘッド24を搭載し、ガイド軸23にガイドされながら、キャリッジ移動機構22によりX方向に往復移動される。
キャリッジ移動機構22は、駆動プーリー22aと、従動プーリー22bと、タイミングベルト22cと、キャリッジモーター22dと、を含む。駆動プーリー22aには、キャリッジモーター22dからの動力が伝達されると共に、駆動プーリー22aと従動プーリー22bとの間には、一部がキャリッジ21に連結された無端状のタイミングベルト22cが掛け渡されている。つまり、キャリッジ21は、キャリッジモーター22dの駆動力により、タイミングベルト22cを介して、X方向に往復移動する。
一方、ヘッド24は、多数のノズルが形成されたノズル形成面24aを有する。図2に示すように、ヘッド24のノズル形成面24aには、Y方向に沿って並ぶ複数のノズルで構成されるノズル列40が、X方向に所定の間隔を有して複数列形成されている。各ノズル列40に含まれるノズル数、および、Y方向におけるノズル間隔は、全て共通である。
図2に示すヘッド24は、ノズル列40として、インク色別にインクを吐出する複数のインクノズル列41と、洗浄液を吐出する1の洗浄液ノズル列42と、を有している。ここで、洗浄液とは、後述する廃液流路34を洗浄するための液体を指す。洗浄液としては、固化したインクを溶解できるものであれば特に限定されないが、例えば、水、グリセリン、アルコールなど、インクの溶媒を用いることができる。
一方、インクとは、印刷媒体6を着色するための液体を指す。インクとしては、樹脂や色材を含むものであれば特に限定されない。色材としては、染料および顔料のいずれを用いてもよい。また、インクには、印刷媒体6上に印刷画像を形成するための印刷用インクと、印刷画像の下地を形成するための下地用インクと、が含まれる。本実施形態のヘッド24は、シアン、マゼンタ、イエロー、ホワイト、ブラックの5色のインクを吐出するが、このうちシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクが印刷用インクとして用いられ、ホワイトのインクが下地用インクとして用いられる。つまり、ホワイトインクは、例えば、印刷媒体6が黒色等の濃色である場合や透明である場合に、カラー印刷を行う前の下地印刷に用いられる。
なお、ホワイトのインクは、白色系の顔料成分を含有したインクであり、白色系液体の一種である。白色系顔料としては、例えば、二酸化チタンを好適に用いることができる。また、ホワイトとは、視覚的に白色と認識される色であって、無彩色の白色には限られず、例えば、オフホワイトやアイボリーホワイトと呼ばれる多少色味がかった白色も含まれることを意味する。
複数のインクノズル列41は、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ホワイト、ブラックのインク色に対応している。このうち印刷用インクであるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに対応するインクノズル列41を、印刷用ノズル列41aと称する。また、下地用インクであるホワイトに対応するインクノズル列41を、下地用ノズル列41bと称する。
なお、複数のインクノズル列41の色の並び、インクノズル列41の数、洗浄液ノズル列42の位置、および、洗浄液ノズル列42の数は、図2に示した例によらず任意である。また、図2では、各ノズル列40が、1のノズル列で構成された例を示しているが、各ノズル列40が、複数のノズル列で構成されてもよい。なお、インクノズル列41は、本発明の「インク吐出部」および「第1ノズル」の一例である。また、洗浄液ノズル列42は、本発明の「洗浄液吐出部」および「第2ノズル」の一例である。
図1の説明に戻る。インクカートリッジ25は、インク色別にインクを貯留するものであり、インク供給流路26を介して、ヘッド24にインクを供給する。洗浄液カートリッジ27は、洗浄液を貯留するものであり、洗浄液供給流路28を介して、ヘッド24に洗浄液を供給する。洗浄液カートリッジ27は、本発明の「洗浄液貯留部」の一例である。
吸引部30は、インクおよび洗浄液の吸引を行うものであり、印刷媒体6とヘッド24とが対峙しないホームポジションに設けられる。吸引部30は、吸引キャップ31と、昇降装置32と、メンテナンスモーター33と、廃液流路34と、吸引ポンプ35と、吸引モーター36と、廃液貯留部37と、を含む。吸引部30は、本発明の「洗浄部」の一例である。また、吸引キャップ31は、本発明の「キャップ」の一例である。
なお、図示しないが、ホームポジションには、吸引部30の他に、印刷休止時におけるノズル内のインクの蒸発を抑制するための乾燥防止キャップ、ノズル形成面24aからインクを払拭するワイパー、ヘッド24から吐出されたインクを受容するフラッシングボックスなどが設けられる。
吸引キャップ31は、ノズル列40単位で、ノズルを封止する。つまり、吸引キャップ31は、インクノズル列41を覆ったときに洗浄液ノズル列42を覆わず、洗浄液ノズル列42を覆ったときにインクノズル列41を覆わない大きさとなっている。吸引キャップ31は、インクの増粘によるノズルの目詰まりを防止するため、インクノズル列41からインクを吸引するためのキャップである。また、吸引キャップ31は、洗浄液ノズル列42から洗浄液を吸引するためにも用いられる。本実施形態において、インクの吸引と洗浄液の吸引は、同時ではなく、個別に行われる。昇降装置32は、メンテナンスモーター33の駆動力により、吸引キャップ31を、ヘッド24のノズル形成面24aに当接可能な当接位置と、ノズル形成面24aに当接しない非当接位置との間で、Z方向(図1の上下方向)に昇降移動させる。この構成により、ノズル列毎にインクや洗浄液を吸引することができる。つまり、キャップを介してインクと洗浄液とを個別に吸引するとは、吸引キャップ31によりノズル列単位でノズルを封止した後に、吸引ポンプ35によりキャップ内に負圧を発生させることでノズルからインクまたは洗浄液を個別に吸引することをいう。
なお、吸引キャップ31により、ノズル列毎ではなく、複数のノズル列を同時にキャップして吸引してもよい。その際、インクの種類が異なっているノズル列を同時に吸引してもよい。また、ノズル列毎ではなく、ノズル列を複数に分割したノズル群ごと、または、個々のノズル毎に吸引してもよい。
吸引キャップ31には、廃液流路34の一端が接続されており、廃液流路34の途中には、廃液流路34内に負圧を発生させる吸引ポンプ35が設けられている。吸引ポンプ35は、吸引モーター36の駆動力により、インクおよび洗浄液を吸引する。廃液貯留部37は、吸引ポンプ35により吸引されたインクおよび洗浄液を貯留する。なお、本実施形態において、廃液流路34とは、吸引キャップ31から廃液貯留部37までの流路を指すものとする。
制御部10は、キャリッジモーター22d、ヘッド24、メンテナンスモーター33および吸引モーター36等を駆動制御することにより、印刷処理およびメンテナンス処理を実行する。メンテナンス処理としては、インクを吸引してヘッド24のクリーニングを行うクリーニング処理と、洗浄液を吸引して廃液流路34の洗浄を行う洗浄処理と、が行われる。
ここで、メンテナンス処理について簡単に説明する。はじめに、クリーニング処理について説明する。クリーニング処理は、例えば、ユーザーによりクリーニング処理が指示されたとき、前回クリーニング処理が行われたときから所定の時間が経過したときなどに実行される。
制御部10は、クリーニング処理が開始されると、キャリッジモーター22dを駆動し、ノズル形成面24aに形成されたインクノズル列41のうち、クリーニング対象となるインクノズル列41と吸引キャップ31とが対向する位置にキャリッジ21を停止させる。制御部10は、メンテナンスモーター33を駆動し、吸引キャップ31を当接位置へ上昇移動させる。クリーニング対象となるインクノズル列41は、本発明の「選択されたインク吐出部」の一例である。
制御部10は、吸引モーター36により吸引ポンプ35を駆動し、クリーニング対象となるインクノズル列41のノズルからインクを吸引する。吸引されたインクは、廃液流路34を介して廃液貯留部37に排出される。このとき、一部のインクは、廃液流路34内に残留する。残留したインクは、時間の経過に伴う乾燥によって粘度が増加し、固化していく。なお、クリーニング処理において、吸引部30がインクノズル列41別にノズルからインクを吸引する動作を、「インク吸引動作」と称する。また、インク吸引動作後には、ワイパーによりノズル形成面24aを払拭する「ワイピング動作」が行われるが、この「ワイピング動作」もクリーニング処理に含まれる。ワイピング動作では、インクの混色を防ぐため、ノズル形成面24aがワイパーによりY方向(図2参照)に払拭される。
次に、洗浄処理について説明する。本実施形態のプリンター1は、インク吸引処理が行われたときから基準時間が経過したときに洗浄処理を実行する。基準時間は、予め定められた時間でもよいし、ユーザーが指定した時間でもよい。また、基準時間が予め定められた時間である場合、基準時間の長さは、例えば12時間である。
制御部10は、洗浄処理が開始されると、キャリッジモーター22dを駆動し、ノズル形成面24aに形成された洗浄液ノズル列42と吸引キャップ31とが対向する位置にキャリッジ21を停止させる。制御部10は、メンテナンスモーター33を駆動し、吸引キャップ31を当接位置へ上昇移動させる。
制御部10は、吸引モーター36を駆動して吸引ポンプ35を作動させ、洗浄液ノズル列42のノズルから洗浄液を吸引する。吸引された洗浄液は、廃液流路34を介して廃液貯留部37に排出される。この洗浄液の吸引により、廃液流路34内に残留したインクが洗浄液に溶解し、廃液流路34内が洗浄される。なお、洗浄処理において、吸引部30が洗浄液ノズル列42のノズルから洗浄液を吸引する動作を、「洗浄動作」と称する。
制御部10は、この洗浄動作が行われる際、インク吸引動作により吸引されたインクの色に応じて、洗浄液の吸引量が異なるように吸引モーター36の駆動制御を行う。より具体的には、シアン、マゼンタ、イエロー、ホワイト、ブラックのインクのうち、下地用インクであるホワイトインクが、他色の印刷用インクに比べて、粘度の上昇が早く乾燥しやすく、固化しやすいため、ホワイトインクが吸引された場合は、ホワイトインクが吸引されなかった場合より、洗浄液の吸引量を多くするように制御をおこなう。詳細については、後述する。なお、ホワイトインクは、本発明の「特定のインク」の一例である。また、インクの色は、本発明の「インクの種類」の一例である。また、吸引量は、本発明の「供給量」の一例である。
次に、図3を参照し、プリンター1の制御系について説明する。プリンター1は、制御系として、制御部10と、温度センサー15と、インターフェース16と、操作パネル17と、電源スイッチ18と、キャリッジモーター22dと、ヘッド24と、メンテナンスモーター33と、吸引モーター36と、を備え、これらはバス19を介して接続される。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、タイマー14と、を備える。CPU11は、プリンター1内の各部とバス19を介して信号の入出力を行い、各種演算処理を行うプロセッサーである。なお、プロセッサーは、複数のCPUで構成されてもよいし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア回路で構成されてもよい。ROM12は、不揮発性の記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムを記憶する。
RAM13は、揮発性の記憶媒体であり、CPU11のワークエリアとして用いられる。また、RAM13は、プリンター1の動作ログを記憶するログ記憶領域13aを含む。ログ記憶領域13aには、プリンター1の電源のON/OFF、印刷処理、クリーニング処理、洗浄処理等を実行した日時が記憶される。より具体的には、ログ記憶領域13aには、クリーニング処理の対象となったインクノズル列41に対応するインク色と、クリーニング処理においてインク吸引動作が終了した時点の日時と、を含むクリーニング情報が記憶される。
タイマー14は、動作ログの記録に必要となる日時を計時する。また、タイマー14は、洗浄処理の実行タイミングを決定するためにも用いられる。すなわち、タイマー14は、プリンター1の初回起動後または前回の洗浄動作後、最初に行われたインク吸引動作が終了した時点から、経過時間のカウントを開始する。プリンター1は、タイマー14のカウント値が基準時間に達したとき、すなわちインク吸引動作が行われたときから基準時間が経過したときに、洗浄処理を行う。なお、タイマー14のカウントの開始タイミングは、インク吸引動作が終了した時点ではなく、インク吸引動作が開始された時点でもよい。また、タイマー14は、洗浄処理が終了すると、カウント値をリセットする。
温度センサー15は、ヘッド24に取り付けられ、ヘッド24の異常温度を検出する。制御部10は、温度センサー15により異常温度が検出された場合、エラー報知や電源切断処理を行う。なお、温度センサー15は、本発明の「取得部」の一例である。
インターフェース16は、外部装置100から印刷ジョブを含む各種情報を受信するなど、外部装置100と通信を行うための通信手段である。なお、外部装置100としては、例えば、パソコンを用いることができる。
操作パネル17は、例えばタッチセンサー付きディスプレーであり、操作手段および表示手段として用いられる。操作パネル17は、例えば、印刷モードの設定に用いられる。本実施形態では、ホワイトインクを使用するホワイトありモードと、ホワイトインクを使用しないホワイトなしモードと、のいずれかの印刷モードを設定可能とする。
電源スイッチ18は、プリンター1の電源をON/OFFするための操作手段である。
キャリッジモーター22d、ヘッド24、メンテナンスモーター33および吸引モーター36については、上述のとおり、制御部10により駆動制御される。
次に、図4のフローチャートを参照し、第1実施形態に係るプリンター1の洗浄処理について説明する。プリンター1は、洗浄処理が開始されると、印刷モードがホワイトありモードに設定されているか否かを判別する(S11)。プリンター1は、ホワイトありモードに設定されていると判定した場合(S11:Yes)、ホワイトインクの吸引を行ったか否かを判別する(S12)。ここでは、ログ記憶領域13aに記憶されたクリーニング情報に基づいて、プリンター1の初回起動後または前回の洗浄動作後に行われたインク吸引動作により、ホワイトインクが吸引されたか否かを判別する。なお、S11における印刷モードの判別、および、S12におけるホワイトインクの吸引の有無の判別は、本発明の「特定のインクの吸引が行われたか否かの判別」の一例である。
プリンター1は、ホワイトインクの吸引を行ったと判定した場合(S12:Yes)、第1の吸引量で洗浄液の吸引を行う(S13)。一方、プリンター1は、ホワイトありモードに設定されていないと判定した場合(S11:No)、および、ホワイトインクの吸引を行っていないと判定した場合(S12:No)、第1の吸引量よりも少ない第2の吸引量で洗浄液の吸引を行う(S14)。
なお、プリンター1は、吸引モーター36を回転させる時間により、洗浄液の吸引量を調節する。つまり、プリンター1は、第1の吸引量で洗浄液の吸引を行う場合(S13)は、第2の吸引量で洗浄液の吸引を行う場合(S14)より、吸引モーター36の回転時間を長くする。
以上説明したとおり、本実施形態に係るプリンター1によれば、洗浄動作が行われる際に、インク吸引動作により吸引されたインクの色に応じて、洗浄液の吸引量が異なるように吸引部30を制御するため、インクの色に適した量の洗浄液で、廃液流路34を洗浄することができる。これにより、必要以上の洗浄液を使用することを抑制し、結果的に洗浄液の使用量を抑えることができる。
また、プリンター1は、洗浄動作が行われる際に、プリンター1の初回起動後または前回の洗浄動作後に、ホワイトインクの吸引が行われたか否かを判別し、その判別結果に応じて、洗浄液の吸引量を異ならせるため、単純な判別処理により、効果的に洗浄液の使用量を抑えることができる。
また、プリンター1は、インクの吐出と、洗浄液の供給を、単一のヘッド24で行うため、それぞれ別のヘッド24で行う場合と比較して、装置構成を簡素化することができる。また、プリンター1は、インクの吸引と、洗浄液の吸引を、共通の吸引部30で行うため、それぞれ別の吸引部30で行う場合と比較して、装置構成を簡素化することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態では、インク吸引動作により吸引されたインクの色に応じて、洗浄液の吸引量が異なるように、吸引部30を制御したが、インク吸引動作が行われたときからの経過時間に応じて、洗浄液の吸引量が異なるように、吸引部30を制御してもよい。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
図5は、第2実施形態に係る洗浄処理の説明図である。本実施形態のプリンター1は、第1実施形態と同様に、インク吸引動作が行われたときから基準時間が経過したときに行う洗浄動作(以下「定期洗浄動作」と称する。)に加え、基準時間が経過する前に、洗浄動作を開始するトリガーが発生したときに行う洗浄動作(以下「臨時洗浄動作」と称する。)を行う。洗浄動作を開始するトリガーは、例えば、電源OFF、洗浄指示操作などである。電源OFFされる状況としては、ユーザーにより電源スイッチ18が操作された場合、外部装置100から電源OFF指令を受信した場合、プリンター1が自発的に電源OFFした場合、などが考えられる。洗浄指示操作は、操作パネル17を用いて行われるが、外部装置100から洗浄指示指令を受信した場合にも、洗浄動作を開始するトリガーが発生したものとして洗浄処理を行ってもよい。
プリンター1は、定期洗浄動作における洗浄液の吸引量を、第1の吸引量とする。第1の吸引量は、洗浄動作で吸引される洗浄液の最大量に相当する。プリンター1は、臨時洗浄動作における洗浄液の吸引量を、第3の吸引量とする。第3の吸引量は、第1の吸引量より少ない吸引量である。なお、第3の吸引量は、予め定められた吸引量でもよいし、インク吸引動作が行われたときからの経過時間に応じて決定される吸引量でもよい。以下、前者を「固定値」、後者を「変動値」と称する。
ここで、図6を参照し、第3の吸引量を変動値とした場合の洗浄液の吸引量を決定する方法について説明する。図6のグラフの横軸は、インク吸引動作が行われたときからの経過時間を示し、縦軸は、洗浄液の吸引量を示している。インク吸引動作が行われたときからの経過時間は、タイマー14によりカウントされる。図6に示すように、プリンター1は、第3の吸引量を決定する際、インク吸引動作が行われたときからの経過時間が長くなるほど、洗浄液の吸引量が増加するように第3の吸引量を決定する。図6では、経過時間に対し、第3の吸引量を曲線的に増加させているが、階段状に増加させてもよく、直線的に増加させてもよい。
以上説明したとおり、本実施形態に係るプリンター1によれば、基準期間が経過する前に実行される臨時洗浄動作では、基準時間が経過したときに実行される定期洗浄動作における洗浄液の吸引量である基準吸引量よりも少ない吸引量となるように吸引部30を制御するため、定期洗浄動作に比べ、洗浄液の使用量を抑えることができる。
また、臨時洗浄動作における洗浄液の吸引量である第3の吸引量を変動値とする場合は、インク吸引動作が行われたときからの経過時間に応じて洗浄液の吸引量を決定するため、経過時間に適した量の洗浄液で、廃液流路34を洗浄することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態を組み合わせたものである。本実施形態においても、上記の各実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、上記の各実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
本実施形態のプリンター1は、洗浄動作が行われる際に、インク吸引動作により吸引されたインクの色と、インク吸引動作が行われたときからの経過時間と、に応じて、洗浄液の吸引量を決定する。本実施形態では、第2実施形態と比較し、臨時洗浄動作における洗浄液の吸引量である第3の吸引量の決定方法が異なる。例えば、プリンター1は、第3の吸引量を固定値とする場合、インク吸引動作によりホワイトインクが吸引されなかった場合より、ホワイトインクが吸引された場合の洗浄液の吸引量を多くする。一方、プリンター1は、第3の吸引量を変動値とする場合、図7に示すグラフに従い、洗浄液の吸引量を決定する。
図7は、第3の吸引量を変動値とした場合の洗浄液の吸引量を示すグラフである。図7に示すように、ホワイトインクが吸引された場合は、経過時間に対し、第3の吸引量を曲線的に増加させる。一方、ホワイトインクが吸引されなかった場合は、経過時間に対し、第3の吸引量を直線的に増加させる。
以上説明したとおり、本実施形態に係るプリンター1によれば、洗浄動作が行われる際に、インク吸引動作により吸引されたインクの色と、インク吸引動作が行われたときからの経過時間と、に応じて、洗浄液の吸引量が異なるように吸引部30を制御するため、インクの色と、経過時間と、に適した量の洗浄液で、廃液流路34を洗浄することができる。これにより、第1実施形態および第2実施形態と比較し、より効果的に洗浄液の使用量を抑えることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態では、環境温度に応じて、洗浄液の吸引量が異なるように吸引部30を制御することを特徴とする。本実施形態においても、上記の各実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、上記の各実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施形態についても同様に適用される。
本実施形態のプリンター1は、洗浄動作が行われる際に、インク吸引動作により吸引されたインクの色と、インク吸引動作が行われたときからの経過時間と、温度センサー15(図3参照)により検出された環境温度と、に応じて、洗浄液の吸引量を決定する。
なお、温度センサー15は、第1実施形態において、ヘッド24に取り付けられるものとしたが、廃液流路34に設けてもよいし、プリンター1の筐体に取り付けてもよい。また、プリンター1は、温度センサー15を備える代わりに、外部装置100から環境温度を取得してもよいし、操作パネル17によるユーザー入力により環境温度を取得してもよい。
本実施形態のプリンター1は、第3実施形態と比較し、臨時洗浄動作における洗浄液の吸引量である第3の吸引量の決定方法が異なる。プリンター1は、第3の吸引量を決定する場合、環境温度が低い場合より、環境温度が高い場合の洗浄液の吸引量が多くなるように、洗浄液の吸引量を決定する。これは、環境温度が高くなるほどインクの乾燥速度が上がり、固化しやすくなるためである。
また、プリンター1は、第3の吸引量を固定値とする場合、環境温度が、複数の温度域のいずれに含まれるかに応じて、洗浄液の吸引量を決定する。例えば、プリンター1は、環境温度が、第1温度域、第2温度域、第3温度域のいずれに含まれるかに応じて、洗浄液の吸引量を決定してもよい。なお、第1温度域は、第2温度域よりも高い温度域であり、第2温度域は、第3温度域よりも高い温度域である。各温度域の設定は、特に限定されないが、例えば、第1温度域「35℃以上」、第2温度域「10℃以上35℃未満」、第3温度域「10℃未満」などが考えられる。この場合、プリンター1は、環境温度が第1温度域に含まれる場合の吸引量>環境温度が第2温度域に含まれる場合の吸引量>環境温度が第3温度域に含まれる場合の吸引量、となるように、第3の吸引量を決定する。
一方、プリンター1は、第3の吸引量を変動値とする場合は、図8に示すグラフに従い、洗浄液の吸引量を決定する。第3の吸引量を変動値とする場合も、環境温度が、3つの温度域のいずれに含まれるかに応じて、洗浄液の吸引量を決定する。図8は、第3の吸引量を変動値とした場合の洗浄液の吸引量を示すグラフである。図8に示すように、プリンター1は、ホワイトインクが吸引された場合、および、ホワイトインクが吸引されなかった場合のいずれにおいても、経過時間が長くなるほど、各温度域で必要となる洗浄液の吸引量の差を大きくする。
以上説明したとおり、本実施形態に係るプリンター1によれば、洗浄動作が行われる際に、インク吸引動作により吸引されたインクの色と、インク吸引動作が行われたときからの経過時間と、環境温度と、に応じて、洗浄液の吸引量が異なるように吸引部30を制御するため、インクの色と、経過時間と、環境温度と、に適した量の洗浄液で、廃液流路34を洗浄することができる。これにより、第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態と比較し、より効果的に洗浄液の使用量を抑えることができる。
以上、第1実施形態ないし第4実施形態を示したが、これらの実施形態によらず、以下の変形例を採用可能である。
[変形例1]
第1実施形態において、プリンター1は、インク吸引動作により吸引されたインクの色に応じて、洗浄液の吸引量が異なるように吸引部30を制御したが、インクの色以外の要素に応じて、洗浄液の吸引量を異ならせてもよい。例えば、同じインクの色であっても、インクの組成によって、洗浄液の吸引量を異ならせてもよい。インクの組成は、インクの成分であるインクの溶媒、色材、樹脂、添加剤などによって区別可能である。
[変形例2]
また、第1実施形態において、プリンター1は、印刷モードと、インク吸引動作により吸引されたインクの色と、を判別し、その判別結果に応じて洗浄液の吸引量を異ならせたが、印刷モードの判別結果のみに応じて洗浄液の吸引量を異ならせてもよい。この場合、プリンター1は、ホワイトありモードと判定した場合、第1の吸引量で洗浄液を吸引し、ホワイトなしモードと判定した場合、第1の吸引量よりも少ない第2の吸引量で洗浄液を吸引すればよい。また、さらなる変形例として、印刷モードの判別を行わず、インク吸引動作により吸引されたインクの色のみの判別結果に応じて洗浄液の吸引量を異ならせてもよい。
[変形例3]
上記の第2実施形態において、プリンター1は、基準時間の経過、電源OFFおよび洗浄指示操作をトリガーとして洗浄処理を行ったが、これら以外の洗浄処理のトリガーが発生したときに、洗浄処理を行ってもよい。この場合、洗浄液の吸引量は、第3の吸引量となり、第3の吸引量は、固定値でもよいし、変動値でもよい。また、プリンター1は、発生したトリガーに応じて、第3の吸引量が異なるように、吸引部30を制御してもよい。洗浄処理のトリガーとしては、例えば、ヘッド24の異常温度検出時、インクの初期充填時、などが考えられる。
[変形例4]
第4実施形態において、プリンター1は、洗浄動作が行われる際に、インク吸引動作により吸引されたインクの色と、インク吸引動作が行われたときからの経過時間と、環境温度と、に応じて、洗浄液の吸引量が異ならせたたが、経過時間を考慮しなくてもよい。つまり、プリンター1は、インク吸引動作により吸引されたインクの色と、環境温度と、に応じて、洗浄液の吸引量を決定してもよい。この場合、プリンター1は、図8の各グラフにおいて、経過時間が基準時間となったときの吸引量で洗浄液を吸引すればよい。
[変形例5]
また、第4実施形態において、インク吸引動作により吸引されたインクの色を考慮しなくてもよい。つまり、プリンター1は、インク吸引動作が行われたときからの経過時間と、環境温度と、に応じて、洗浄液の吸引量を決定してもよい。この場合、プリンター1は、図8のホワイトインクが吸引された場合のグラフに従い、洗浄液の吸引量を決定すればよい。また、さらなる変形例として、プリンター1は、環境温度のみに応じて、洗浄液の吸引量を決定してもよい。この場合、プリンター1は、図8のグラフにおいて、ホワイトインクが吸引された場合、且つ、経過時間が基準時間となったときの吸引量で洗浄液を吸引すればよい。
[変形例6]
上記の各実施形態において、プリンター1は、初回起動後または前回の洗浄動作後、最初にインク吸引動作が行われたときから基準時間が経過したとき、洗浄処理を行ったが、必ずしもこのタイミングでなくてもよい。例えば、プリンター1の初回起動後または前回の洗浄動作後、最後にインク吸引動作が行われたときから基準時間が経過したときに、洗浄処理を行ってもよい。つまり、タイマー14のカウント中に、インク吸引動作が開始された場合には、タイマー14のカウント値をリセットしてもよい。
[変形例7]
上記の各実施形態において、複数のインクノズル列41と、1の洗浄液ノズル列42と、は、単一のヘッド24に設けられたが、インクノズル列41と、洗浄液ノズル列42と、を、異なるヘッド24に設けてもよい。
また、ヘッド24に設けられた複数のノズル列40は、それぞれ複数のノズルから構成されるものとしたが、必ずしも複数である必要はなく、1個のノズルであってもよい。
また、各ノズル列40は、複数のノズルがY方向に沿って並ぶものとしたが、Y方向と平行でなくてもよく、複数のノズルがY方向に対し斜め方向に並ぶ構成でもよい。
また、ヘッド24は、上記の実施形態に示したようなシリアル型のヘッドでなくてもよく、ライン型のヘッドでもよい。
[変形例8]
上記の各実施形態において、廃液流路34の吸引キャップ31と吸引ポンプ35との間に、洗浄液貯留部に連なる供給流路の下流端を接続し、吸引部30は、洗浄液ノズル列42から洗浄液を吸引するのではなく、洗浄液貯留部から供給流路を介して洗浄液を吸引してもよい。また、吸引部30は、洗浄液カートリッジ27から廃液流路34を介して洗浄液を吸引することにより、本発明の「洗浄部」として機能したが、吸引部30とは別に、洗浄液貯留部から廃液流路34に洗浄液を供給する洗浄動作を行う洗浄部をプリンター1に設けてもよい。例えば、洗浄部は、洗浄液貯留部と、洗浄液貯留部から供給流路を介して廃液流路34に洗浄液を圧送する送液部とを備えた構成でもよい。
[変形例9]
ヘッド24に設ける複数のノズル列40を、図9に示す配列としてもよい。同図では、ヘッド24のノズル形成面24aに、10本のノズル列40が形成された例を示している。具体的には、キャリッジ21の移動方向であるX方向において、X方向プラス側から、シアンの印刷用ノズル列41a、マゼンタの印刷用ノズル列41a、ホワイトの下地用ノズル列41b、ホワイトの下地用ノズル列41b、洗浄液ノズル列42、洗浄液ノズル列42、イエローの印刷用ノズル列41a、ブラックの印刷用ノズル列41a、の順に配列されている。
このように、本変形例では、X方向において、下地用ノズル列41bをヘッド24の最外側に配置しない構成となっている。これは、下地用インクであるホワイトインクは、吐出量が多くミストが発生しやすいため、ホワイトインクが吐出対象領域外に飛び散ることを抑制するためである。
また、本変形例では、洗浄液ノズル列42を下地用ノズル列41bの隣に配置している。これは、印刷用インクよりも水分量の多い洗浄液を吐出する洗浄液ノズル列42が、下地用ノズル41bの隣に配置されることで、吸引キャップ31によりキャッピングした際に、洗浄液の水分が拡散し、下地用ノズル41bを加湿できるためである。つまり、下地用ノズル列41bの両隣に印刷用ノズル41aを配置した場合よりも、下地用ノズル列41bの両隣の少なくとも一方に洗浄液ノズル列42を配置した方が、下地用ノズル列41bの加湿効果が高いため、下地用インクであるホワイトインクの増粘を効果的に抑制することができる。
また、本変形例では、X方向において洗浄液ノズル列42をヘッド24の中央に配置している。これは、例えば、X方向プラス側のノズル列40から吐出を開始する場合、つまりキャリッジ21がX方向プラス側に向かって移動する場合、ヘッド24のX方向プラス側に位置する2本の下地用ノズル列41bからホワイトインクを吐出した後、ヘッド24のX方向マイナス側に位置する2本の下地用ノズル列41bからホワイトインクを吐出するまで、インクの乾燥時間を確保するためである。このように、各2本ずつの下地用ノズル列41bの間に、2本の洗浄液ノズル列42を配置することで、4本並べて下地用ノズル列41bを配置した場合と比較して、ホワイトインクの吐出量を多くすることができる。
以上の理由により、下地用ノズル列41bは、印刷用ノズル列41aと洗浄液ノズル列42との間に設けられる。なお、本変形例においても、上記の実施形態と同様、ワイピング動作では、インクの混色を防ぐため、ノズル形成面24aがワイパーによりY方向に払拭される。払拭方向は、Y方向プラス側からでもよいしY方向マイナス側からでもよい。また、印刷用ノズル列41aの色の順序は、図9に示したものに限らず、順不同である。
[変形例10]
印刷モードを、ホワイトインクを使用しないホワイトなしモードにする場合、ヘッド24に設ける複数のノズル列40を、図10に示す配列としてもよい。同図では、ヘッド24のノズル形成面24aに、10本のノズル列40が形成された例を示している。具体的には、キャリッジ21の移動方向であるX方向において、X方向プラス側から、シアンの印刷用ノズル列41a、マゼンタの印刷用ノズル列41a、イエローの印刷用ノズル列41a、ブラックの印刷用ノズル列41a、洗浄液ノズル列42、洗浄液ノズル列42、ブラックの印刷用ノズル列41a、イエローの印刷用ノズル列41a、マゼンタの印刷用ノズル列41a、シアンの印刷用ノズル列41a、の順に配列されている。
このように、本変形例では、キャリッジ21の往路移動と復路移動で、印刷用インクの各色の重なり順序が同じになるように、各ノズル列40を配置している。これは、キャリッジ21の往路移動と復路移動で、インクの重なり順序が異なることで発生する筋状の色むらをなくすためである。つまり、キャリッジ21の移動方向によらず印刷用インクの各色の重なり順序が変化しないように複数の印刷用ノズル列41aを配置することで、画質劣化を防ぐことができる。
また、本変形例でも、変形例9と同様に、X方向において洗浄液ノズル列42をヘッド24の中央に配置している。これにより、各色の印刷用インクの乾燥時間を確保し、印刷用ノズル列41aを8本並べて配置した場合と比較して、各色のインクの吐出量を多くすることができる。なお、本変形例においても、ワイピング動作では、ノズル形成面24aがワイパーによりY方向に払拭される。
[その他の変形例]
上記の各実施形態および変形例に示したプリンター1の各処理を実行する方法、プリンター1の各処理をCPU11が実行するためのプログラム、またそのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれる。また、液体吐出装置の一例として、プリンター1を例示したが、媒体に対して液体を吐出するプリンター1以外の装置に本発明を適用してもよい。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
1…プリンター、5…支持台、6…印刷媒体、10…制御部、21…キャリッジ、22…キャリッジ移動機構、22a…駆動プーリー、22b…従動プーリー、22c…タイミングベルト、22d…キャリッジモーター、23…ガイド軸、24…ヘッド、24a…ノズル形成面、25…インクカートリッジ、26…インク供給流路、27…洗浄液カートリッジ、28…洗浄液供給流路、30…吸引部、31…吸引キャップ、32…昇降装置、33…メンテナンスモーター、34…廃液流路、35…吸引ポンプ、36…吸引モーター、37…廃液貯留部

Claims (8)

  1. インクをノズルから吐出するインク吐出部と、
    前記ノズルから吸引された前記インクの流路となる廃液流路と、
    複数の前記インク吐出部から選択された前記インク吐出部の前記ノズルから、前記廃液流路を介して前記インクを吸引するインク吸引動作を行う吸引部と、
    洗浄液を貯留する洗浄液貯留部から前記廃液流路に前記洗浄液を供給する洗浄動作を行う洗浄部と、
    前記洗浄動作が行われる際に、前記インク吸引動作により吸引された前記インクの種類に応じて、前記洗浄液の供給量が異なるように、前記洗浄部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記インク吸引動作が行われたときから基準時間が経過したときと、前記基準時間が経過したこと以外のトリガーが発生したときとに、前記洗浄部に前記洗浄動作を行わせることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記制御部は、
    前記基準時間が経過したときに前記洗浄動作を行う場合であって、前記基準時間内に前記インク吸引動作により特定のインクの吸引が行われた場合、第1の供給量で前記洗浄液を供給するように前記洗浄部を制御し、
    前記基準時間が経過したときに前記洗浄動作を行う場合であって、前記基準時間内に前記インク吸引動作により前記特定のインクの吸引が行われなかった場合、前記第1の供給量よりも少ない第2の供給量で前記洗浄液を供給するように前記洗浄部を制御することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記制御部は、前記基準時間が経過したこと以外の前記トリガーが発生したときに前記洗浄動作を行う場合、前記第1の供給量よりも少ない供給量であって、発生した前記トリガーに応じて異なる供給量である第3の供給量で前記洗浄液を供給するように前記洗浄部を制御することを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記制御部は、前記洗浄動作が行われる際に、前記インク吸引動作により吸引された前記インクの色に応じて、前記洗浄液の供給量が異なるように、前記洗浄部を制御することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記吸引部は、前記洗浄液貯留部から前記廃液流路を介して前記洗浄液を吸引することにより、前記洗浄部として機能することを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記洗浄液を前記ノズルから吐出する洗浄液吐出部、をさらに備え、
    前記吸引部は、前記洗浄液吐出部の前記ノズルから前記洗浄液を吸引することを特徴とする、請求項に記載の液体吐出装置。
  7. 複数の前記インク吐出部および前記洗浄液吐出部は、単一のヘッドに設けられることを特徴とする、請求項に記載の液体吐出装置。
  8. 環境温度を取得する取得部を備え、
    前記制御部は、取得された前記環境温度に応じて、前記洗浄液の供給量が異なるように、前記洗浄部を制御することを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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