JP7062567B2 - 地下埋設型タンク上部ボックス、及びタンク上部ボックスの埋設方法 - Google Patents
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Description
円弧状の上面部分に接するバンドで地中に埋設される基礎に締結された地下タンク上であって、バンドと重なる位置に配置され、バンドと重なる各個所にバンドと干渉しないように切り欠き部が形成された、FRP(Fiber-Reinforced Plastics)製のボックスピット本体枠と、
バンドと重なる個所毎に配置され、切り欠き部全体と切り欠き部からボックスピット本体枠の内側に向かって延びるバンドとの双方を間に挟む位置でボックスピット本体枠からボックスピット本体枠の内側に向かって延びる、地下タンクの上面から少なくとも切り欠き部上面高さ位置若しくは地下タンクの上端高さ位置まで形成された複数の壁と、
を備えたことを特徴とする。
地下タンクの円弧状の上面部分に接するバンドで地中に埋設される基礎に締結された地下タンク上にタンク上部ボックスを埋設するタンク上部ボックスの埋設方法であって、
バンドと重なる各個所にバンドと干渉しないように切り欠き部が形成された、FRP(Fiber-Reinforced Plastics)製のボックスピット本体枠と、バンドと重なる個所毎に配置され、切り欠き部全体と切り欠き部からボックスピット本体枠の内側に向かって延びるバンドとを間に挟む位置でボックスピット本体枠からボックスピット本体枠の内側に向かって延びる、地下タンクの上面から少なくとも切り欠き部上面高さ位置まで形成された複数の壁と、を有する地下埋設型タンク上部ボックスを、地下タンク上であって、バンドと重なる位置に配置する工程と、
ボックスピット本体枠全周を、地下タンクと接着する工程と、
バンドと重なる個所毎に、複数の壁で挟まれた地下タンク上の領域に切り欠き部を塞ぐように樹脂材を埋め込む工程と、
を備えたことを特徴とする。
ボックスピット本体枠全周が、地下タンクにコーティングされたアスファルト材と接着されると好適である。
ボックスピット本体枠と地下タンクとが接触する部分についてスチール材を露出させる工程をさらに備え、
ボックスピット本体枠全周が、地下タンクの露出したスチール材と接着されると好適である。
ボックスピット本体枠と地下タンクとが接触する部分についてスチール材を露出させる工程をさらに備え、
ボックスピット本体枠全周が、FRP材を介して地下タンクの露出したスチール材と接着されると好適である。
図1は、実施の形態1における給油所の構成を示す断面構成図の一例である。図1において、ガソリンスタンドに代表される給油所には、貯蔵タンク102(地下タンク)が地下(地中)に埋設されている。一方、地上には、計量機(給油器)104が配置される。また、地上には、タンクローリー車106からの燃料油の注入を受ける配管注入口116が配置される。貯蔵タンク102から上方へ延びる配管111は、地下に埋設されたボックスピット100(地下埋設型タンク上部ボックス)内で配管継手により例えば計量機104へと延びる配管112に接続される。また、貯蔵タンク102から上方へ延びる配管113は同様にボックスピット100内で配管継手により例えば配管注入口116へと延びる配管114に接続される。また、貯蔵タンク102内の圧力が所定の値を超えた場合に、圧力調整のために気化したガスは、例えば配管114を介して放出弁130から大気中に放出される。かかる配管111,112,113,114は、地下(地中)に埋設されている。
図3は、実施の形態1における地下タンクシステムの構成を示す側面図である。図3では、図2に示した地下タンクシステム500の側面図を示している。地下タンクシステム500は、コンクリートで構成される基礎(基台)103と、貯蔵タンク102と、FRP(Fiber-Reinforced Plastics:繊維強化プラスチック)製のボックスピット100とを備えている。図2及び図3では、配管112,114、及びボックスピット100の配管挿入口等の図示は省略している。図2及び図3において、基礎103上に貯蔵タンク102が配置される。貯蔵タンク102は、中央部分が水平方向に筒状に延びる円筒状に形成され、両端部分が凸の半球状に形成されている。そして、貯蔵タンク102は、スチール製のバンド18が貯蔵タンク102の上面を押さえ付けながら基礎103に締結されることで固定される。よって、貯蔵タンク102は、円弧状の上面部分に接するバンド18で地中に埋設される基礎103に締結されている。また、スチール製のバンド18で貯蔵タンク102を損傷させないように、貯蔵タンク102とバンド18との間にはゴムシート17が配置される。ゴムシート17は、例えば、バンド18と同じ幅サイズ或いはバンド18の幅サイズ以下で形成されると好適である。
図5は、実施の形態1におけるボックスピット本体の上方から見た構成を示す断面図である。図5では、図2のB-B断面を示している。
図6は、実施の形態1におけるボックスピット本体の切り欠き部分の断面と壁の一例とを示す図である。
図4に示すように、貯蔵タンク102は、スチール製のタンク本体20の全表面にアスファルト材がコーティングされ、アスファルトシート22を構成している。なお、図4では、タンク本体20のスチール材の厚さを示す断面部分の図示は省略している。図4~6に示すように、ボックスピット本体枠10には、切り欠き部30を挟む位置に対となる2つずつの壁32が配置される。バンド18と重なる個所毎に2つずつの、複数の壁32が、ボックスピット本体枠10内に配置される。各壁32は、ボックスピット本体枠10からボックスピット本体枠10の内側に向かって延びる。また、各壁32は、図6(a)に示すように、切り欠き部30の形成位置での貯蔵タンク102の上面高さ位置から少なくとも切り欠き部30の上面高さ位置まで形成される。より好適には図6(a)に示すように、各壁32は、切り欠き部30の形成位置での貯蔵タンク102の上面高さ位置から切り欠き部30の上面高さを超えて、貯蔵タンク102の上端高さ位置まで形成されるとなお良い。各壁32は、図6(a)に示すように、上面は水平に形成される。また、各壁32における切り欠き部30側の側面は、ボックスピット本体枠10の内壁に沿って例えば垂直に立ち上がる形状に形成される。一方、各壁32の底面は貯蔵タンク102の上面の円弧形状に合わせて形成される。また、各壁32の厚さは、数mm~数cm程度に形成されると好適である。よって、各壁32は、例えば、直角三角形の斜辺を凹状に形成した形状に形成されると好適である。図6(a)の例では、貯蔵タンク102の上面の円弧形状が各壁32の上面高さ位置まで到達する長さまで各壁32をボックスピット本体枠10の内側に向かって延ばした形状を示している。但し、これに限るものではない。切り欠き部30の上面高さ位置以上まで貯蔵タンク102の上面の円弧形状に沿って延びていれば良く、垂直に立ち上がる形状の、各壁32のボックスピット本体枠10の内側の側面が形成されても好適である。言い換えれば、各壁32は、図6(b)~図6(f)に示すように、例えば、直角を持つ台形の斜辺を凹状に形成した形状に形成されても構わない。また、図6(c)と図6(d)、若しくは図6(e)と図6(f)を比較してわかるように、各壁32の紙面斜め奥側に向かう幅も任意に選択できる。
図7は、実施の形態1における地下タンクへの接着方法の一例を説明するための断面図である。図7に示すように、貯蔵タンク102のスチール製のタンク本体20の全表面には、アスファルトシート22がコーティングされている。そこで、ボックスピット本体枠10の底面全周を切り欠き部30以外に隙間ができないように例えばFRP40で接着する。図7の例では、ボックスピット本体枠10全周が、コーティングされたアスファルト材と接着される。
図10は、実施の形態1における止水性能試験装置の切り欠き部付近の構成を示す図である。図10は、図9のC-C断面を示している。図9及び図10の例では、試験の便宜上、上面が平面の模擬地下タンクを用いる。模擬地下タンクは、スチール製の模擬タンク本体21上にアスファルトシート22がコーティングされている。そのため、FRP製の試験用のボックスピット本体枠10の底面形状も凹の円弧状ではなく、水平に形成される。試験用のボックスピット本体枠10底部にも切り欠き部30を形成する。また、模擬地下タンク上にはスチール製のバンド18が配置される。バンド18とアスファルトシート22との間にはゴムシート17が配置される。かかるバンド18の配置位置に切り欠き部30を合わせて、模擬地下タンク上にFRP製の試験用のボックスピット本体枠10を配置する。そして、試験用のボックスピット本体枠10の底面全周を切り欠き部30以外に隙間ができないように例えばFRP40で接着する。図7の例と同様、試験用のボックスピット本体枠10全周が、コーティングされたアスファルト材と接着される。また、ボックスピット本体枠10の外側から切り欠き部30をパテ材36で埋める。また、試験用のボックスピット本体枠10内では、切り欠き部30を挟むように2つの壁32’が配置される。試験装置では、模擬地下タンクが水平に形成されるので、各壁32’の底面も合わせて水平に形成している。また、模擬地下タンクが水平なので、切り欠き部30上面高さ位置まで盛り上がらない。そのため、2つの壁32’だけでは、堰が完成せず、液状のエポキシ樹脂を注入した際に試験用のボックスピット本体枠10の中心側に漏れ出してしまうため、さらに、壁33でボックスピット本体枠10の中心側の空いた流路を塞いだ。そして、2つの壁32’と壁33で囲まれた空間に樹脂材34を埋め込む。かかる構成により、実施の形態1の貯蔵タンク102(地下タンク)とボックスピット本体枠10との間での構成と実質的に同様の構成を作り出すことができる。
12 中段ボックス
14 上段ボックス
16 マンホール蓋
17 ゴムシート
18 バンド
20 タンク本体
21 模擬タンク本体
22 アスファルトシート
30 切り欠き部
32,32’ 壁
34 樹脂材
36 パテ材
40 FRP
100 ボックスピット
101 燃料油
102 貯蔵タンク
103 基礎
104 計量機
106 タンクローリー車
111,112,113,114 配管
116 注入口
130 放出弁
300 車両
Claims (5)
- 円弧状の上面部分に接するバンドで地中に埋設される基礎に締結された地下タンク上であって、前記バンドと重なる位置に配置され、前記バンドと重なる各個所にバンドと干渉しないように切り欠き部が形成された、FRP(Fiber-Reinforced Plastics)製のボックスピット本体枠と、
前記バンドと重なる個所毎に配置され、前記切り欠き部全体と前記切り欠き部から前記ボックスピット本体枠の内側に向かって延びるバンドとの双方を間に挟む位置で前記ボックスピット本体枠から前記ボックスピット本体枠の内側に向かって延びる、前記地下タンクの上面から少なくとも前記切り欠き部上面高さ位置若しくは前記地下タンクの上端高さ位置まで形成された複数の壁と、
を備えたことを特徴とする地下埋設型タンク上部ボックス。 - 地下タンクの円弧状の上面部分に接するバンドで地中に埋設される基礎に締結された前記地下タンク上にタンク上部ボックスを埋設するタンク上部ボックスの埋設方法であって、
前記バンドと重なる各個所に前記バンドと干渉しないように切り欠き部が形成された、FRP(Fiber-Reinforced Plastics)製のボックスピット本体枠と、前記バンドと重なる個所毎に配置され、前記切り欠き部全体と前記切り欠き部から前記ボックスピット本体枠の内側に向かって延びるバンドとを間に挟む位置で前記ボックスピット本体枠から前記ボックスピット本体枠の内側に向かって延びる、前記地下タンクの上面から少なくとも前記切り欠き部上面高さ位置まで形成された複数の壁と、を有する地下埋設型タンク上部ボックスを、前記地下タンク上であって、前記バンドと重なる位置に配置する工程と、
前記ボックスピット本体枠全周を、前記地下タンクと接着する工程と、
前記バンドと重なる個所毎に、前記複数の壁で挟まれた前記地下タンク上の領域に前記切り欠き部を塞ぐように樹脂材を埋め込む工程と、
を備えたことを特徴とするタンク上部ボックスの埋設方法。 - 前記地下タンク外周表面は、アスファルト材でコーティングされており、
前記ボックスピット本体枠全周が、前記地下タンクにコーティングされたアスファルト材と接着されることを特徴とする請求項2記載のタンク上部ボックスの埋設方法。 - 前記地下タンクは、スチール材で形成されると共に、外周表面がアスファルト材でコーティングされており、
前記ボックスピット本体枠と前記地下タンクとが接触する部分について前記スチール材を露出させる工程をさらに備え、
前記ボックスピット本体枠全周が、前記地下タンクの露出した前記スチール材と接着されることを特徴とする請求項2記載のタンク上部ボックスの埋設方法。 - 前記地下タンクは、スチール材で形成されると共に、外周表面がアスファルト材でコーティングされており、
前記ボックスピット本体枠と前記地下タンクとが接触する部分について前記スチール材を露出させる工程をさらに備え、
前記ボックスピット本体枠全周が、FRP材を介して前記地下タンクの露出した前記スチール材と接着されることを特徴とする請求項2記載のタンク上部ボックスの埋設方法。
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