JP7062476B2 - バインダー組成物、電極合剤原料、電極合剤、電極、非水電解質二次電池および電極合剤の製造方法 - Google Patents

バインダー組成物、電極合剤原料、電極合剤、電極、非水電解質二次電池および電極合剤の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7062476B2
JP7062476B2 JP2018047239A JP2018047239A JP7062476B2 JP 7062476 B2 JP7062476 B2 JP 7062476B2 JP 2018047239 A JP2018047239 A JP 2018047239A JP 2018047239 A JP2018047239 A JP 2018047239A JP 7062476 B2 JP7062476 B2 JP 7062476B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode mixture
electrode
polymer
binder composition
vinylidene fluoride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018047239A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019160651A (ja
Inventor
健太 青木
正太 小林
康平 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kureha Corp filed Critical Kureha Corp
Priority to JP2018047239A priority Critical patent/JP7062476B2/ja
Publication of JP2019160651A publication Critical patent/JP2019160651A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7062476B2 publication Critical patent/JP7062476B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、非水電解質二次電池、特にリチウムイオン二次電池の製造に用いられるバインダー組成物、並びにそれを用いた電極合剤原料、電極合剤、電極、非水電解質二次電池および電極合剤の製造方法に関する。
近年、電子技術の発展はめざましく、小型携帯機器の高機能化が進んでいる。そのため、これらに使用される電源には小型化および軽量化、すなわち高エネルギー密度化が求められている。高いエネルギー密度を有する電池として、リチウムイオン二次電池などに代表される非水電解質二次電池が、広く使用されている。
また、非水電解質二次電池は、地球環境問題および省エネルギーの観点から、二次電池とエンジンとを組み合わせたハイブリッド自動車、および二次電池を電源にした電気自動車などにも利用されており、その用途が拡大している。
非水電解質二次電池用の電極は、集電体と集電体上に形成される電極合剤層とを有する構造となっている。電極合剤層は、一般に電極活物質とバインダー組成物とを含む電極合剤が適当な溶媒中に分散されたスラリー状態で集電体上に塗布され、溶媒を揮散して形成される。バインダー組成物中のバインダー樹脂(結着剤)としては、フッ化ビニリデン(VDF)由来の繰り返し単位を主として含むフッ化ビニリデン系重合体が主に使用されている。
近年は、バインダー樹脂の接着力の向上が求められており、例えば特許文献1には、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリルモノマー由来の構成単位を含むフッ化ビニリデン重合体をバインダー樹脂として用いることが開示されている。また、特許文献2には、カルボキシル基を末端にもつアクリロキシエチルコハク酸(AES)を含むフッ化ビニリデン重合体をバインダー樹脂として用いることが開示されている。
特表2010-525124号公報(2010年7月22日公開) WO2012/090876号(2012年7月5日公開)
しかしながら、特許文献1および2に開示されるフッ化ビニリデン重合体を用いたバインダー樹脂は、スラリーの粘度が増加し易く、電池の生産時におけるハンドリング性等に問題を生じ得る。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い接着力と良好なスラリー特性とが両立したバインダー組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、バインダー樹脂として、特定のグリコール骨格を有するフッ化ビニリデン重合体を用いることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。本発明は以下のように記載することができる。
本発明に係るバインダー組成物は、上記課題を解決するために、電極活物質を集電体に結着させるために用いられるバインダー組成物であって、上記バインダー組成物は、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位と、下記式(1)
Figure 0007062476000001
[式(1)において、R、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、塩素原子または炭素数1~5のアルキル基であり、Xは、{(CHO}からなる構造であって、かつ、分子量600以下の原子団であり、ここで、nは2~6であり、mは2~6である。]
で表される化合物に由来する第2の構成単位とを含むフッ化ビニリデン重合体を含有する。
また、本発明に係る電極合剤原料は、上述のバインダー組成物と、炭素材料からなる導電助剤とを含み、上記導電助剤の酸素含有量が5質量%未満であり、上記導電助剤を0.5~50.0質量%(ただし、上記導電助剤と、非水溶媒と、上記フッ化ビニリデン重合体との合計を100質量%とする)の範囲で含む、電極合剤原料である。
また、本発明に係る電極合剤は、上述の電極合剤原料と電極活物質とを含む電極合剤である。
また、本発明に係る電極は、上述の電極合剤から形成された合剤層を集電体上に備える電極である。
また、本発明に係る非水電解質二次電池は、上述の電極を備える非水電解質二次電池である。
また、本発明に係る電極合剤の製造方法は、上述のバインダー組成物と、導電助剤と、非水溶媒とを含む電極合剤原料を調製する工程、及び、上記電極合剤原料に極性基含有フッ化ビニリデン重合体を添加して電極合剤を調製する工程を含むことを特徴とする。
本発明は、高い接着力と良好なスラリー特性とが両立したバインダー組成物を提供することができるという効果を奏する。
次に本発明について具体的に説明する。
〔フッ化ビニリデン重合体〕
本実施形態に係るフッ化ビニリデン重合体は、フッ化ビニリデンと下記式(1)で表される化合物とを重合して得られる。
Figure 0007062476000002
[式(1)において、R、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、塩素原子または炭素数1~5のアルキル基であり、Xは、{(CHO}からなる構造であって、かつ、分子量600以下の原子団であり、ここで、nは2~6であり、mは2~6である。]
本実施形態に係るフッ化ビニリデン重合体は、フッ化ビニリデン由来の第1の構成単位と、前記式(1)で表わされる化合物由来の第2の構成単位とを有する重合体である。
前記式(1)で表わされる化合物において、Xを形成する原子団は、{(CHO}からなるグリコール骨格構造を有する。この原子団の分子量は600以下であるが、400以下であることがより好ましく、150以下であることがさらに好ましい。
また、前記式(1)で表される化合物において、Xを形成する原子団は、nが2であるエチレングリコール骨格[-CO-]、または、nが3であるプロピレングリコール骨格[-CO-]を有することがより好ましい。
前記式(1)において、R、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、塩素原子または炭素数1~5のアルキル基であるが、重合反応性の観点から、水素または炭素数1~3のアルキル基がより好ましく、水素であることが特に好ましい。
また、前記式(1)で表される化合物としては、下記式(2)で表されるポリエチレングリコールモノアクリレート、または、下記式(3)で表されるポリプロピレングリコールモノアクリレートであることがより好ましく、なかでも、ポリエチレングリコールモノアクリレートが特に好ましい。
Figure 0007062476000003
Figure 0007062476000004
フッ化ビニリデン重合体を構成する構成単位の配列の様式は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
また、本実施形態に係るフッ化ビニリデン重合体は、フッ化ビニリデン由来の第1の構成単位、および、式(1)で表わされる化合物由来の第2の構成単位に加えて、さらに他のモノマーに由来する構成単位を含む三元以上の重合体としてもよい。このようなモノマーとしては、例えば、ハロゲン化アルキルビニル化合物、炭化水素化単量体、ジメタクリル酸(ポリ)アルキレングリコールエステル、ジアクリル酸(ポリ)アルキレングリコールエステル、及びポリビニルベンゼン等が挙げられる。
ハロゲン化アルキルビニル化合物としては、例えばフッ化アルキルビニル化合物が挙げられ、具体的には、例えば、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン(TFE)、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、及びフルオロアルキルビニルエーテル等が挙げられる。
また、他のモノマーとしては、極性基含有化合物であってもよい。極性基含有化合物としては、例えば、カルボキシル基、エポキシ基、またはスルホン酸基等を含む化合物が挙げられ、中でもカルボキシル基を含む化合物であることが好ましい。具体的には、例えば、アクリル酸、2-カルボキシエチルアクリレート、2-カルボキシエチルメタクリレート、アクリロイロキシエチルアクリル酸、アクリロイロキシプロピルコハク酸、等を挙げることができる。なお、前記他のモノマーは、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本実施形態に係るフッ化ビニリデン重合体は、フッ化ビニリデン由来の第1の構成単位と、前記式(1)で表わされる化合物由来の第2の構成単位との合計を100モル%としたときに、第2の構成単位を、0.01~10モル%の範囲で含むことが好ましく、0.05~5モル%の範囲で含むことがより好ましく、0.1~3モル%の範囲で含むことが特に好ましい。
また、フッ化ビニリデン重合体が、第1および第2の構成単位に加えて、さらに他のモノマーに由来する構成単位を含む場合は、全ての構成単位の合計を100モル%としたときに、他のモノマーに由来する構成単位の含有量は、例えば、0.01~10モル%の範囲であることが好ましい。他のモノマーに由来する構成単位の含有量が10モル%より多いと、フッ素樹脂本来の耐薬品性等の性質が損なわれることがある。
本発明の好ましい一態様としては、フッ化ビニリデン重合体は、フッ化ビニリデン由来の第1の構成単位と、前記式(1)で表わされる化合物由来の第2の構成単位とからなる二元重合体である。
なお、各構成単位の存在量はH NMRもしくは19F NMRによって求めることができる。
本実施形態に係るフッ化ビニリデン重合体のインヘレント粘度(樹脂4gを1リットルのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解させた溶液の30℃における対数粘度)は、0.1~5.0dL/gであることが好ましく、0.3~3.5dL/gであることがより好ましい。上記範囲内の粘度であれば、非水電解質二次電池用電極合剤に好適に用いることができる。
本実施形態に係るフッ化ビニリデン重合体を製造する方法としては、特に限定されず、懸濁重合、乳化重合および溶液重合等の従来公知の方法を挙げることができる。これらの中でも、後処理の容易さ等の点から、重合の方法としては、水系の懸濁重合または乳化重合であることが好ましく、水系の懸濁重合であることがより好ましい。
水を分散媒とした懸濁重合における懸濁剤としては、メチルセルロース、メトキシ化メチルセルロース、プロポキシ化メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシドおよびゼラチン等を使用することができる。
また、重合開始剤としては、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルペルオキシジカーボネート、ジノルマルヘプタフルオロプロピルペルオキシジカーボネート、イソブチリルペルオキサイド、ジ(クロロフルオロアシル)ペルオキサイド、ジ(ペルフルオロアシル)ペルオキサイド、t-ブチルペルオキシピバレート等が使用できる。
また、酢酸エチル、酢酸メチル、アセトン、エタノール、n-プロパノール、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、プロピオン酸エチル、および四塩化炭素等の連鎖移動剤を添加することにより、得られる重合体の重合度を調節することも可能である。
[バインダー組成物]
本実施形態に係るバインダー組成物は、上記フッ化ビニリデン重合体および溶媒を含有する。フッ化ビニリデン重合体としては、フッ化ビニリデンと式(1)で表される化合物とを重合して得られる上述したフッ化ビニリデン重合体を、単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
本実施形態に係るバインダー組成物においては、所望の効果を阻害しない限り、さらに別の重合体を含んでいてもよい。また、本実施形態に係るバインダー組成物においては、所望の効果を阻害しない限り、各種添加剤を含んでいてもよい。
本実施形態に係るバインダー組成物に導電助剤を添加することにより、後述の電極合剤原料を得ることができる。また、この電極合剤原料に電極活物質を添加することにより、後述の電極合剤を得ることができる。なお、バインダー組成物に導電助剤および/または電極活物質を添加する場合には、これらをそのままバインダー組成物に添加してよい。あるいは、導電助剤および/または電極活物質を溶媒に添加し、攪拌混合したものをバインダー組成物に添加してもよい。
(溶媒)
本実施形態におけるバインダー組成物において用いられる溶媒としては、フッ化ビニリデン重合体を溶解できる溶媒であれば特に限定されるものではなく、非水溶媒であっても、水系溶媒であってもよい。具体的には、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、水、ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラメチルウレア、トリエチルホスフェート、トリメチルホスフェート、アセトン、メチルエチルケトン、およびテトラヒドロフラン等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、二種類以上を混合した混合溶媒として用いてもよい。バインダー組成物において用いられる溶媒は、非水溶媒が好ましく、中でも、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミドおよびN,N-ジメチルアセトアミドなどの含窒素系有機溶媒が好ましく、N-メチル-2-ピロリドンがより好ましい。
バインダー組成物において、フッ化ビニリデン重合体を100質量部とすると、溶媒の量は400~10000質量部であることが好ましく、600~5000質量部であることがより好ましい。上述した溶媒の量の範囲内では適度な溶液粘度となり、ハンドリング性に優れる。
(その他の重合体)
本実施形態におけるバインダー組成物は、フッ化ビニリデンと式(1)で表される化合物とを重合して得られる上述したフッ化ビニリデン重合体に加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、その他の重合体を含んでいてもよい。
このようなその他の重合体としては、フッ化ビニリデン単独重合体、式(1)で表される化合物に由来する構造単位を含まないフッ化ビニリデン重合体、極性基含有フッ化ビニリデン重合体等が挙げられる。より具体的には、コハク酸モノ(アクリロキシプロピル)(APS)に由来する構造単位を含むVDF/APS共重合体、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)に由来する構造単位を含むVDF/HFP共重合体、アクリル酸(AA)に由来する構造単位を含むVDF/AA共重合体、および、VDF/HFP/APS共重合体等が挙げられる。
バインダー組成物が上記その他の重合体を含む場合、その他の重合体を100質量部とすると、フッ化ビニリデン重合体の量は1質量部以上であることが好ましく、例えば、1~50質量部である。
(バインダー組成物の他の成分)
本実施形態におけるバインダー組成物は、上述の成分以外の他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、ポリビニルピロリドン等の分散剤を挙げることができる。
[電極合剤原料]
本実施形態に係る電極合剤原料は、上記バインダー組成物および導電助剤を含有する。この電極合剤原料と、電極活物質とを混合することにより、後述の電極合剤を容易に調製することができる。電極合剤原料は、ペースト状またはスラリー状であり、溶媒の量を調節することによって、所望の粘度に調整することができる。
(導電助剤)
導電助剤は、LiCoO等の電子伝導性の小さい活物質を使用する場合に、電極合剤層の導電性を向上する目的で添加するものである。
本実施形態において用いられる導電助剤としては、炭素材料からなる導電助剤が挙げられる。このような導電助剤としては、導電性を有する炭素材料からなるものであれば特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、導電性炭素繊維(カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー等)、黒鉛微粉末および黒鉛繊維等の炭素材料を、単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
炭素材料からなる導電助剤の酸素含有量は、5質量%未満であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましい。導電助剤の酸素含有量が5質量%以上であると、電極合剤の粘度が高くなり、電極合剤のハンドリング性が悪化する問題が生じる。
ここで、導電助剤の酸素含有量とは、導電助剤を構成する炭素材料において、化合物中の酸素、すなわち炭素材料に結合している酸素の量を意味し、元素分析によって測定される値である。より具体的には、導電助剤の酸素含有量は、CHNアナライザー(Parkin-elmer社製2400II)による元素分析によって得られる試料中の水素(H)、炭素(C)および窒素(N)の質量割合から、次式で計算される。
酸素含有量(質量%)=100(%)-(C(%)+H(%)+N(%))
電極合剤原料における導電助剤の量は、導電助剤と非水溶媒とフッ化ビニリデン重合体との合計を100質量%とすると、0.5~50.0質量%であることが好ましく、1~30質量%であることがより好ましく、5~20質量%であることがさらに好ましい。
[電極合剤]
本実施形態に係る電極合剤は、上記バインダー組成物、導電助剤および電極活物質を含有する。この電極合剤を集電体上に塗布して電極合剤層を形成することにより、電極を作製することができる。電極合剤は、スラリー状であり、バインダー組成物等の溶媒の量を調節することによって、所望の粘度に調整することができる。
電極合剤は、塗布対象である集電体の種類等に応じて電極活物質等の種類を変更することにより、正極用の電極合剤、または負極用の電極合剤とすることができる。フッ化ビニリデン重合体は、一般に優れた耐酸化性を有しているため、本実施形態における電極合剤は、正極用の電極活物質、すなわち正極活物質(正極材料)を用いた正極用の電極合剤として好適に用いることができる。
本実施形態に係る電極合剤は、上記フッ化ビニリデン重合体を含有するバインダー組成物を含むため、この電極合剤を集電体に塗布・乾燥することにより得られる電極は、集電体と合剤層との接着性に優れている。
(電極活物質)
本実施形態における電極合剤において用いられる電極活物質は、上述したように、本実施形態に係る電極合剤を負極用の電極合剤とする場合には、負極用の電極活物質、すなわち負極活物質を用いればよく、本実施形態に係る電極合剤を正極用の電極合剤とする場合には、正極用の電極活物質、すなわち正極活物質を用いればよい。
正極活物質としては、例えば、リチウムを含むリチウム系正極活物質が挙げられる。リチウム系正極活物質としては例えば、LiCoOおよびLiCoNi1-x(0≦x<1)等の一般式LiMYで表わされる複合金属カルコゲン化合物、または複合金属酸化物、LiMnなどのスピネル構造をとる複合金属酸化物およびLiFePOなどのオリビン型リチウム化合物等が挙げられる。ここでMは、Co、Ni、Fe、Mn、CrおよびV等の遷移金属もしくはAlの少なくとも一種であり、YはOおよびS等のカルコゲン元素である。
負極活物質としては、黒鉛などの炭素系材料をはじめとした従来公知の材料を用いることができる。
本実施形態に係る電極合剤において、フッ化ビニリデン重合体と電極活物質との合計100質量部あたり、フッ化ビニリデン重合体は0.5~15質量部であることが好ましく、1~10質量部であることがより好ましく、電極活物質は85~99.5質量部であることが好ましく、90~99質量部であることがより好ましい。
上記範囲内で各成分を含有すると、本実施形態に係る電極合剤を用いて、電極を生産性よく製造することが可能であり、電極を製造した際に、合剤層と集電体とが高い接着性(剥離強度)を示す。
本実施形態に係る電極合剤の製造方法としては、バインダー組成物または電極合剤原料と、電極活物質とを均一なスラリーとなるように混合すればよい。混合する際の順序は特に限定されないが、例えば、電極活物質をそのままバインダー組成物または電極合剤原料に添加すればよい。あるいは、フッ化ビニリデン重合体を溶媒の一部に溶解してバインダー溶液を得て、このバインダー溶液に電極活物質、導電助剤および残りの溶媒を添加し、攪拌混合し、電極合剤を得ることができる。
〔電極〕
本実施形態に係る電極は、前記電極合剤を、集電体に塗布・乾燥することにより得られる。本実施形態に係る電極は、集電体と、電極合剤から形成される層とを有する。なお、前記電極合剤として負極合剤を用いた場合には、負極が得られ、電極合剤として正極合剤を用いた場合には、正極が得られる。
なお、本発明において、電極合剤を集電体に塗布・乾燥することにより形成される、電極合剤から形成される層を、合剤層と記す。
本発明に用いる集電体としては、負極を得るためには、例えば銅が挙げられ、その形状としては例えば金属箔や金属網等が挙げられる。負極を得るためには、集電体としては、銅箔を用いることが好ましい。
本発明に用いる集電体としては、正極を得るためには、例えばアルミニウムが挙げられ、その形状としては例えば金属箔や金属網等が挙げられる。正極を得るためには、集電体としては、アルミニウム箔を用いることが好ましい。
集電体の厚さは、通常は5~100μmであり、好ましくは5~20μmである。
合剤層の厚さは、通常は20~250μmであり、好ましくは20~150μmである。また、合剤層の目付け量は、通常20~700g/mであり、好ましくは30~500g/mである。
本実施形態に係る電極を製造する際には、電極合剤を集電体の少なくとも一面、好ましくは両面に塗布する。塗布する際の方法としては特に限定は無く、バーコーター、ダイコーターまたはコンマコーター等を用いる方法が挙げられる。
また、塗布した後に行われる乾燥としては、通常50~150℃の温度で1~300分行われる。また、乾燥の際の圧力は特に限定はないが、通常は、大気圧下または減圧下で行われる。
さらに、乾燥を行ったのちに、熱処理が行われてもよい。熱処理を行う場合には、通常100~250℃の温度で1~300分行われる。なお、熱処理の温度は前記乾燥と重複するが、これらの工程は、別個の工程であってもよく、連続的に行われる工程であってもよい。
また、さらにプレス処理を行ってもよい。プレス処理を行う場合には、通常1~200MPa-Gで行われる。プレス処理を行うと電極密度を向上できるため好ましい。
電極の層構成としては、電極合剤を集電体の一面に塗布した場合には、合剤層/集電体の二層構成であり、電極合剤を集電体の両面に塗布した場合には、合剤層/集電体/合剤層の三層構成である。
本実施形態に係る電極は、前記電極合剤を用いることにより、集電体と合剤層とが高い接着性(剥離強度)を示すため、プレス、スリット、捲回などの工程で電極に亀裂や剥離が生じにくく、生産性の向上に繋がるために好ましい。
[非水電解質二次電池]
本実施形態に係る非水電解質二次電池は、前記電極を有することを特徴とする。
本実施形態に係る非水電解質二次電池としては、前記電極を有していること以外は特に限定は無い。非水電解質二次電池としては、前記電極、好ましくは正極を有し、電極以外の部材、例えば、セパレータ等は従来公知のものを用いることができる。
[まとめ]
本発明に係るバインダー組成物は、電極活物質を集電体に結着させるために用いられるバインダー組成物であって、上記バインダー組成物は、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位と、下記式(1)
Figure 0007062476000005
[式(1)において、R、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、塩素原子または炭素数1~5のアルキル基であり、Xは、{(CHO}からなる構造であって、かつ、分子量600以下の原子団であり、ここで、nは2~6であり、mは2~6である。]
で表される化合物に由来する第2の構成単位とを含むフッ化ビニリデン重合体を含有する。
また、本発明に係るバインダー組成物は、上記フッ化ビニリデン重合体が、上記第2の構成単位を0.01~10モル%(ただし、上記第1の構成単位と、上記第2の構成単位との合計を100モル%とする)の範囲で含むことが好ましい。
また、本発明に係るバインダー組成物は、上記フッ化ビニリデン重合体のインヘレント粘度が、0.1~5.0dL/gであることが好ましい。
また、本発明に係るバインダー組成物は、非水溶媒をさらに含むことが好ましい。
本発明に係る電極合剤原料は、上述のバインダー組成物と、炭素材料からなる導電助剤とを含み、上記導電助剤の酸素含有量が5質量%未満であり、上記導電助剤を0.5~50.0質量%(ただし、上記導電助剤と、上記非水溶媒と、上記フッ化ビニリデン重合体との合計を100質量%とする)の範囲で含む電極合剤原料である。
本発明に係る電極合剤は、上述の電極合剤原料と電極活物質とを含む電極合剤である。
本発明に係る電極は、上述の電極合剤から形成された合剤層を集電体上に備える電極である。
本発明に係る非水電解質二次電池は、上述の電極を備える非水電解質二次電池である。
本発明に係る電極合剤の製造方法は、上述のバインダー組成物と、導電助剤と、非水溶媒とを含む電極合剤原料を調製する工程、及び、上記電極合剤原料に極性基含有フッ化ビニリデン重合体を添加して電極合剤を調製する工程を含む。
以下に実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
後述のように、本発明に係る種々のバインダー組成物を用いて電極合剤を製造し、それを用いて、剥離強度およびスラリー粘度についての評価試験を行った。
なお、本明細書における「インヘレント粘度」は、以下の方法により測定される値である。
(インヘレント粘度ηi)
インヘレント粘度ηiを算出するために、フッ化ビニリデン重合体80mgを20mLのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解することによってフッ化ビニリデン重合体溶液を作製する。当該溶液の粘度ηを、30℃の恒温槽内においてウベローデ粘度計を用いて測定する。インヘレント粘度ηiは、当該粘度ηを用いて下記式によって求められる。
ηi=(1/C)・ln(η/η0)
上記式において、η0は溶媒であるN,N-ジメチルホルムアミドの粘度、Cは0.4g/dLである。
[実施例1]
ポリエチレン製の袋(ラミジップ(登録商標)、株式会社日本生産社製)に、モノマーAとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)60gを入れ、袋内を窒素置換した。その後、袋の入り口をヒートシールし、密封した。
次に、前記PVDFが密封された袋に、PVDFの吸収線量が30kGyとなるように電子線を照射し、電子線照射PVDFを作製した。
その後、300mlのサンプル瓶に、モノマーBとして、式(2)で表されるポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=2)2.9g、イオン交換水36.3g、イソプロピルアルコール13gを仕込み、そこへ電子線照射PVDF(1)30gを投入し、25℃で3時間撹拌混合した。
撹拌混合した反応物を取り出し、吸引ろ過瓶に取り付けたヌッチェに移した。イオン交換水を用いて、ヌッチェ内で反応物の洗浄およびろ過を行い、未反応のEGMA、および、EGMA単独重合体を除去した。その後、エタノールを用いて、ヌッチェ内で反応物の洗浄およびろ過を行った。その後、75℃で5時間乾燥を行い、フッ化ビニリデン(VDF)とポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA)との重合体(VDF/EGMA重合体)を得た。
得られたVDF/EGMA重合体について、下記条件のH NMR測定により得られるH NMRスペクトルから、重合体中のEGMA導入量を測定した。
装置:Bruker社製 AVANCE AC 400FT NMRスペクトルメーター
測定条件
周波数:400MHz
測定溶媒:DMSO-d
測定温度:25℃
重合体のフッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量、およびEGMAに由来する第2の構成単位の量を、H NMRスペクトルで、主としてEGMAに由来する4.00~4.20ppmに観察されるシグナルと、主としてフッ化ビニリデンに由来する2.24ppmおよび2.87ppmに観察されるシグナルの積分強度に基づき算出した。
得られたVDF/EGMA重合体において、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量(VDF量)は、99.68モル%であり、EGMAに由来する第2の構成単位の量(EGMA量)は0.32モル%であった。また、得られたVDF/EGMA重合体について、インヘレント粘度を測定したところ、インヘレント粘度は1.5dL/gであった。
上記で得られたVDF/EGMA重合体1g、および、N-メチル-2ピロリドン(NMP)9gを混合し、VDF/EGMA重合体10質量%溶液を作製した。
電極活物質としてリチウム-ニッケル-コバルト-マンガン複合酸化物(NCM523;Li1.00Ni0.50Mn0.20Co0.20、平均粒径11μm)10.0gと、導電助剤としてカーボンブラック(SP;Timcal Japan社製 Super-P(登録商標)、平均粒径40nm、比表面積60m/g、酸素含有量0.3質量%)0.1gを混合し、そこへNMP1.1gと、VDF/EGMA重合体10質量%溶液2.0gを加え、混合することでスラリー状の正極合剤を調製した。
得られた正極合剤を、厚み15μmのAl箔上にバーコーターで塗布し、110℃で30分乾燥し、片面目付け量が200g/mの片面塗工電極(正極)を作製した。
前記片面目付け量が200g/mの片面塗工電極(正極)を、長さ100mm、幅20mmに切り出し、JIS K6854-1に準じて引張試験機(ORIENTEC社製「STA-1150 UNIVERSAL TESTING MACHINE」)を使用し、ヘッド速度10mm/分で90度剥離試験を行い、剥離強度(正極)を測定したところ、8.2gf/mmであった。
また、正極合剤のスラリー粘度は、E型粘度計を用いて、25℃、せん断速度2s-1で測定を行った。なお、スラリー粘度は、スラリーを測定装置に仕込んでから60秒待機し、その後ローターを回転させることで測定を行った。また、ローターの回転開始から100秒の間における粘度の最大値をスラリー粘度とした。このように測定した正極合剤のスラリー粘度は4750mPa・sであった。
[実施例2]
式(2)で表されるポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=2)の添加量を0.57gとした以外は、実施例1と同様にして、VDF/EGMA重合体を得た。
得られたVDF/EGMA重合体について、実施例1と同様にして、重合体中のEGMA導入量を測定したところ、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量(VDF量)は、99.87モル%であり、EGMAに由来する第2の構成単位の量(EGMA量)は0.13モル%であった。また得られたVDF/EGMA重合体について、インヘレント粘度を測定したところ、インヘレント粘度は1.5dL/gであった。
得られたVDF/EGMA重合体を用いて、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、7.4gf/mmであった。また、スラリー粘度は、4625mPa・sであった。
[実施例3]
モノマーBとして、ポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=2)の代わりに、ポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=4)を使用し、その添加量を0.52gとした以外は、実施例1と同様にして、VDF/EGMA重合体を得た。
得られたVDF/EGMA重合体について、実施例1と同様にして、重合体中のEGMA導入量を測定したところ、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量(VDF量)は、99.54モル%であり、EGMAに由来する第2の構成単位の量(EGMA量)は0.46モル%であった。また得られたVDF/EGMA重合体について、インヘレント粘度を測定したところ、インヘレント粘度は1.5dL/gであった。
得られたVDF/EGMA重合体を用いて、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、6.7gf/mmであった。また、スラリー粘度は、4270mPa・sであった。
[実施例4]
導電助剤としてカーボンナノチューブ(CNT;酸素含有量2.0質量%)を使用した以外は、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、0.8gf/mmであった。また、スラリー粘度は、17600mPa・sであった。
[実施例5]
内容量2リットルのオートクレーブに、イオン交換水1096g、メトローズ(登録商標)90SH-100(信越化学工業(株)製)0.2g、50質量%ジイソプロピルペルオキシジカーボネート-フロン225cb溶液2.2g、フッ化ビニリデン(モノマーA)426g、およびアクリロイロキシプロピルコハク酸(APS、モノマーB)の初期添加量0.2gの各量を仕込み、26℃まで1時間で昇温した。その後、26℃を維持し、6質量%アクリロイロキシプロピルコハク酸水溶液を0.5g/minの速度で徐々に添加した。得られた重合体スラリーを脱水、乾燥して極性基を含むフッ化ビニリデン共重合体(VDF/APS共重合体、ポリマーA)を得た。アクリロイロキシプロピルコハク酸は、初期に添加した量を含め、全量4.0gを添加した。
このVDF/APS共重合体(ポリマーA)と実施例1で得られたVDF/EGMA重合体(ポリマーB)とを用い、VDF/APS共重合体:VDF/EGMA重合体=9:1となるようブレンドし、ブレンドポリマーを得た。このブレンドポリマーのインヘレント粘度は、1.5dL/gであった。
上記で得られたブレンドポリマー0.6g、および、N-メチル-2ピロリドン(NMP)9.4gを混合し、ブレンドバインダー6質量%溶液を作製した。このブレンドバインダー6質量%溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、1.1gf/mmであった。また、スラリー粘度は、140013mPa・sであった。
[実施例6]
内容量2リットルのオートクレーブに、イオン交換水1280g、メトローズ(登録商標)90SH-100(信越化学工業(株)製)0.4g、50質量%ジイソプロピルペルオキシジカーボネート-フロン225cb溶液1.7gおよびフッ化ビニリデン(モノマーA)400gの各量を仕込み、45℃まで1時間で昇温した。その後、45℃を維持し、0.02質量%ポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=2、モノマーB)を0.5g/minの速度で徐々に添加した。得られた重合体スラリーを脱水、乾燥して極性基を含むフッ化ビニリデン重合体(VDF/EGMA重合体、ポリマーB)を得た。ポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=2)は、初期に添加した量を含め、全量4.0gを添加した。
得られたVDF/EGMA重合体について、実施例1と同様にして、重合体中のEGMA導入量を測定したところ、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量(VDF量)は、99.76モル%であり、EGMAに由来する第2の構成単位の量(EGMA量)は0.24モル%であった。
このVDF/EGMA重合体(ポリマーB)と実施例5で得られたVDF/APS共重合体(ポリマーA)とを用い、VDF/APS共重合体:VDF/EGMA重合体=9:1となるようブレンドし、ブレンドポリマーを得た。このブレンドポリマーのインヘレント粘度は、1.5dL/gであった。
上記で得られたブレンドポリマーを用いた以外は実施例5と同様にして、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、1.0gf/mmであった。また、スラリー粘度は、152525mPa・sであった。
[実施例7]
実施例6で用いたVDF/EGMA重合体1g、および、N-メチル-2ピロリドン(NMP)9gを混合し、VDF/EGMA重合体10質量%溶液を作製した。
上記VDF/EGMA重合体溶液1gと、導電助剤として実施例4で用いたカーボンナノチューブ(CNT;酸素含有量2.0質量%)0.1gと、NMP2gとを混合し、電極合剤原料を得た。
上記電極合剤原料を用いて、実施例1の正極合剤と同様にして、電極合剤原料のスラリー粘度を測定したところ、11519mPa・sであった。
[比較例1]
VDF/EGMA重合体の代わりに、実施例1で使用したポリフッ化ビニリデン(PVDF、インヘレント粘度1.7dL/g)をそのまま使用した以外は、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製した。得られた正極合剤について、剥離強度(正極)を測定したところ、3.4gf/mmであった。また、スラリー粘度は、4750mPa・sであった。
[比較例2]
モノマーBとして、ポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=2)の代わりに、アクリル酸4-ヒドロキシブチル(HBA)を使用し、その添加量を2.86gとした以外は、実施例1と同様にして、VDF/HBA重合体を得た。
得られたVDF/HBA重合体について、実施例1と同様の条件のH NMR測定により、重合体中のHBA導入量を測定した。
重合体のフッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量、およびHBAに由来する第2の構成単位の量を、H NMRスペクトルで、主としてHBAに由来する4.00ppmに観察されるシグナルと、主としてフッ化ビニリデンに由来する2.24ppmおよび2.87ppmに観察されるシグナルの積分強度に基づき算出した。
得られたVDF/HBA重合体において、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量(VDF量)は、99.46モル%であり、HBAに由来する第2の構成単位の量(HBA量)は0.54モル%であった。また、得られたVDF/HBA重合体について、インヘレント粘度を測定したところ、インヘレント粘度は1.5dL/gであった。
得られたVDF/HBA重合体を用いて、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、6.2gf/mmであった。また、スラリー粘度は、4000mPa・sであった。
[比較例3]
モノマーBとして、ポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=2)の代わりに、アクリル酸(AA)を使用し、その添加量を0.57gとした以外は、実施例1と同様にして、VDF/AA重合体を得た。
得られたVDF/AA重合体について、AAに由来する第2の構成単位の量(AA量)を、0.03モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いた中和滴定により求めた。より具体的には、重合体0.3gをアセトン9.7gに約80℃で溶解した後、3gの純水を加えることで被滴定溶液を調製した。指示薬として、フェノールフタレインを用い、室温下、0.03モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和滴定を行った。
さらに、中和滴定により求められたAA量と中和滴定に用いたポリマーの総量との関係からフッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量を算出した。
得られたVDF/AA重合体において、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量(VDF量)は、99.70モル%であり、AAに由来する第2の構成単位の量(AA量)は0.30モル%であった。また、得られたVDF/AA重合体について、インヘレント粘度を測定したところ、インヘレント粘度は1.5dL/gであった。
得られたVDF/AA重合体を用いて、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、6.8gf/mmであった。また、スラリー粘度は、8125mPa・sであった。
[比較例4]
VDF/EGMA重合体の代わりに、比較例3で得られたVDF/AA重合体を使用した以外は、実施例4と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、0.6gf/mmであった。また、スラリー粘度は、26800mPa・sであった。
[比較例5]
モノマーBとして、ポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=2)の代わりに、コハク酸モノ(アクリロキシプロピル)(APS)を使用し、その添加量を0.57gとした以外は、実施例1と同様にして、VDF/APS重合体を得た。
得られたVDF/APS重合体について、実施例1と同様の条件のH NMR測定により、重合体中のAPS導入量を測定した。
重合体のフッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量、およびAPSに由来する第2の構成単位の量を、H NMRスペクトルで、主としてAPSに由来する4.18ppmに観察されるシグナルと、主としてフッ化ビニリデンに由来する2.24ppmおよび2.87ppmに観察されるシグナルの積分強度に基づき算出した。
得られたVDF/APS重合体において、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量(VDF量)は、99.67モル%であり、APSに由来する第2の構成単位の量(APS量)は0.33モル%であった。また、得られたVDF/APS重合体について、インヘレント粘度を測定したところ、インヘレント粘度は1.5dL/gであった。
得られたVDF/APS重合体を用いて、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、5.9gf/mmであった。また、スラリー粘度は、6000mPa・sであった。
[比較例6]
VDF/EGMA重合体の代わりに、実施例1で使用したポリフッ化ビニリデン(PVDF)およびEGMA(スラリー添加)の混合物(質量比PVDF/EGMA=1/0.008、インヘレント粘度1.5dL/g)を使用した以外は、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製した。得られた正極合剤について、剥離強度(正極)を測定したところ、4.4gf/mmであった。
[比較例7]
モノマーBとして、ポリエチレングリコールモノアクリレート(EGMA、n=2、m=2)の代わりに、アクリル酸2-(2-エトキシエトキシ)エチル(EEEA)を使用し、その添加量を2.9gとした以外は、実施例1と同様にして、VDF/EEEA重合体を得た。
得られたVDF/EEEA重合体について、実施例1と同様の条件のH NMR測定により、重合体中のEEEA導入量を測定した。
重合体のフッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量、およびEEEAに由来する第2の構成単位の量を、H NMRスペクトルで、主としてEEEAに由来する4.11ppmに観察されるシグナルと、主としてフッ化ビニリデンに由来する2.24ppmおよび2.87ppmに観察されるシグナルの積分強度に基づき算出した。
得られたVDF/EEEA重合体において、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位の量(VDF量)は、98.30モル%であり、EEEAに由来する第2の構成単位の量(EEEA量)は1.70モル%であった。また、得られたVDF/EEEA重合体について、インヘレント粘度を測定したところ、インヘレント粘度は1.5dL/gであった。
得られたVDF/EEEA重合体を用いて、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、3.9gf/mmであった。
[比較例8]
VDF/EGMA重合体の代わりに、実施例1で使用したポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、ポリエチレングリコール(PEG、平均分子量1500)との混合物(質量比PVDF/PEG=1/0.075、インヘレント粘度1.5dL/g)を使用した以外は、実施例1と同様にして、バインダー組成物、正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製した。得られた正極合剤について、剥離強度(正極)を測定したところ、3.0gf/mmであった。
[比較例9]
内容量2リットルのオートクレーブに、イオン交換水900g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.4g、ブチルペルオキシピバレート6g、フッ化ビニリデン(モノマーA)396g、およびアクリル酸(モノマーB)の初期添加量0.8gの各量を仕込み、50℃に加熱した。重合中に圧力を一定に保つ条件で、アクリル酸を含む1質量%アクリル酸水溶液を反応容器に連続的に供給した。得られた重合体スラリーを脱水、乾燥して極性基を含むフッ化ビニリデン共重合体(VDF/AA共重合体、ポリマーB)を得た。アクリル酸は、初期に添加した量を含め、全量4.0gを添加した。
このVDF/AA共重合体(ポリマーB)と、実施例5で得られたVDF/APS共重合体(ポリマーA)とを用い、VDF/APS共重合体:VDF/AA共重合体=9:1となるようブレンドし、ブレンドポリマーを得た。このブレンドポリマーのインヘレント粘度は、1.5dL/gであった。
上記で得られたブレンドポリマー0.6g、および、N-メチル-2ピロリドン(NMP)9.4gを混合し、ブレンドバインダー6質量%溶液を作製した。このブレンドバインダー6質量%溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で正極合剤および片面塗工電極(正極)を作製し、剥離強度(正極)を測定したところ、1.0gf/mmであった。また、スラリー粘度は、177350mPa・sであった。
[比較例10]
比較例9で用いたVDF/AA共重合体1g、および、N-メチル-2ピロリドン(NMP)9gを混合し、VDF/AA共重合体10質量%溶液を作製した。
上記VDF/AA共重合体溶液1gと、導電助剤として実施例4で用いたカーボンナノチューブ(CNT;酸素含有量2.0質量%)0.1gと、NMP2gとを混合し、電極合剤原料を得た。
上記電極合剤原料を用いて、実施例1の正極合剤と同様にして、電極合剤原料のスラリー粘度を測定したところ、42699mPa・sであった。
実施例1~7および比較例1~10の結果を以下の表1、2、3に示す。
Figure 0007062476000006
Figure 0007062476000007
Figure 0007062476000008
表1に示すように、実施例1~3は、高い剥離強度と低いスラリー粘度とを示した。
これに対し、バインダー組成物中のバインダー樹脂として、PVDFを用いる比較例1は、低いスラリー粘度を示すものの、剥離強度が低いものであった。バインダー樹脂としてVDF/HBA重合体を用いる比較例2についても同様であり、実施例1~3と比較して、剥離強度に劣るものであった。
バインダー樹脂としてVDF/AA重合体を用いる比較例3は、良好な剥離強度を示すものの、実施例1~3と比較して、スラリー粘度が高く、スラリー特性に劣るものであった。
また、バインダー樹脂として本発明の重合体を用いる実施例4は、VDF/AA重合体を用いる比較例4と比較して、剥離強度が高まり、かつ、スラリー粘度が低下していた。
さらに、バインダー樹脂として、VDF/APS重合体を用いる比較例5、PVDFとEGMAとの混合物を用いる比較例6、VDF/EEEA重合体を用いる比較例7およびPVDFとPEGとの混合物を用いる比較例8はいずれも、剥離強度およびスラリー特性のいずれかまたは両方において、実施例よりも劣るものであった。
また、表2に示すように、VDF/EGMA重合体とVDF/APS共重合体とをブレンドした実施例5~6は、高い剥離強度と低いスラリー粘度とを示した。
これに対し、VDF/AA共重合体とVDF/APS共重合体とをブレンドした比較例9は、VDF/EGMA重合体を含まないため、スラリー粘度が高いものであった。
また、表3に示すように、導電助剤と有機溶媒とVDF/EGMA重合体とで構成された電極合剤原料である実施例7は、VDF/EGMA重合体の代わりにVDF/AA共重合体を含む比較例10よりも、顕著に低いスラリー粘度を示した。
本発明は、非水系電解質二次電池において集電体と電極活物質との結着に用いられるバインダー組成物として利用することができる。

Claims (9)

  1. 電極活物質を集電体に結着させるために用いられるバインダー組成物であって、
    上記バインダー組成物は、フッ化ビニリデンに由来する第1の構成単位と、下記式(1)で表される化合物に由来する第2の構成単位とを含むフッ化ビニリデン重合体を含有するバインダー組成物。
    Figure 0007062476000009
    [式(1)において、R、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、塩素原子または炭素数1~5のアルキル基であり、Xは、{(CHO}からなる構造であって、かつ、分子量600以下の原子団であり、ここで、nは2~6であり、mは2~6である。]
  2. 上記フッ化ビニリデン重合体が、上記第2の構成単位を0.01~10モル%(ただし、上記第1の構成単位と、上記第2の構成単位との合計を100モル%とする)の範囲で含む、請求項1に記載のバインダー組成物。
  3. 上記フッ化ビニリデン重合体のインヘレント粘度が、0.1~5.0dL/gである、請求項1または2に記載のバインダー組成物。
  4. 非水溶媒をさらに含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のバインダー組成物。
  5. 請求項4に記載のバインダー組成物と、炭素材料からなる導電助剤とを含み、
    上記導電助剤の酸素含有量が5質量%未満であり、
    上記導電助剤を0.5~50.0質量%(ただし、上記導電助剤と、上記非水溶媒と、上記フッ化ビニリデン重合体との合計を100質量%とする)の範囲で含む、電極合剤原料。
  6. 請求項5に記載の電極合剤原料と電極活物質とを含む電極合剤。
  7. 請求項6に記載の電極合剤から形成された合剤層を集電体上に備える電極。
  8. 請求項7に記載の電極を備える非水電解質二次電池。
  9. 電極合剤の製造方法であって、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のバインダー組成物と、導電助剤と、非水溶媒とを含む電極合剤原料を調製する工程、及び
    前記電極合剤原料に極性基含有フッ化ビニリデン重合体を添加して電極合剤を調製する工程を含むことを特徴とする電極合剤の製造方法。
JP2018047239A 2018-03-14 2018-03-14 バインダー組成物、電極合剤原料、電極合剤、電極、非水電解質二次電池および電極合剤の製造方法 Active JP7062476B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018047239A JP7062476B2 (ja) 2018-03-14 2018-03-14 バインダー組成物、電極合剤原料、電極合剤、電極、非水電解質二次電池および電極合剤の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018047239A JP7062476B2 (ja) 2018-03-14 2018-03-14 バインダー組成物、電極合剤原料、電極合剤、電極、非水電解質二次電池および電極合剤の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019160651A JP2019160651A (ja) 2019-09-19
JP7062476B2 true JP7062476B2 (ja) 2022-05-06

Family

ID=67994973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018047239A Active JP7062476B2 (ja) 2018-03-14 2018-03-14 バインダー組成物、電極合剤原料、電極合剤、電極、非水電解質二次電池および電極合剤の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7062476B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7445772B2 (ja) * 2020-08-28 2024-03-07 株式会社クレハ 樹脂組成物およびこれを含むコーティング組成物、積層用電極、積層用セパレータ、ならびに非水電解質二次電池およびその製造方法
WO2022090776A1 (en) * 2020-10-30 2022-05-05 Vidyasirimedhi Institute Of Science And Technology (Vistec) A lithium-ion battery and method for preparing the same
US11643486B1 (en) 2022-06-08 2023-05-09 Arkema Inc. Non-linear vinylidene fluoride copolymers

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001189166A (ja) 1999-03-17 2001-07-10 Noboru Koyama ポリマー電解質
JP2005307070A (ja) 2004-04-23 2005-11-04 Denki Kagaku Kogyo Kk カーボンブラック、その製造方法、及びそれを含有した組成物
US8337725B2 (en) 2007-04-24 2012-12-25 Solvay Solexis S.P.A. Vinylidene fluoride copolymers
JP2015105305A (ja) 2013-11-29 2015-06-08 ライオン株式会社 カーボンブラック、電極合材及び燃料電池
JP2016046231A (ja) 2014-08-27 2016-04-04 株式会社大阪ソーダ 電池正極用バインダー組成物、およびそれを用いた電極ならびに電池
WO2016167294A1 (ja) 2015-04-16 2016-10-20 株式会社クレハ 電極構造体およびその製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3130341B2 (ja) * 1991-09-06 2001-01-31 東芝電池株式会社 固体電解質二次電池

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001189166A (ja) 1999-03-17 2001-07-10 Noboru Koyama ポリマー電解質
JP2005307070A (ja) 2004-04-23 2005-11-04 Denki Kagaku Kogyo Kk カーボンブラック、その製造方法、及びそれを含有した組成物
US8337725B2 (en) 2007-04-24 2012-12-25 Solvay Solexis S.P.A. Vinylidene fluoride copolymers
JP2015105305A (ja) 2013-11-29 2015-06-08 ライオン株式会社 カーボンブラック、電極合材及び燃料電池
JP2016046231A (ja) 2014-08-27 2016-04-04 株式会社大阪ソーダ 電池正極用バインダー組成物、およびそれを用いた電極ならびに電池
WO2016167294A1 (ja) 2015-04-16 2016-10-20 株式会社クレハ 電極構造体およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019160651A (ja) 2019-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6797223B2 (ja) バインダー組成物、非水電解質二次電池用電極および非水電解質二次電池
JP7014639B2 (ja) フッ化ビニリデンポリマー、バインダー組成物、電極合剤、電極及び非水電解質二次電池、並びに電極合剤の製造方法
JP5888228B2 (ja) ポリフッ化ビニリデン用改質剤、電池用バインダー樹脂組成物、二次電池用電極及び電池
JP6045581B2 (ja) 非水電解質二次電池用樹脂膜の製造方法および非水電解質二次電池用樹脂膜
KR101654448B1 (ko) 이차 전지 전극용 바인더 수지 조성물, 이차 전지 전극용 슬러리, 이차 전지용 전극, 및 리튬 이온 이차 전지
WO2012090876A1 (ja) フッ化ビニリデン系共重合体、および該共重合体の用途
KR101351206B1 (ko) 비수 전해질 이차 전지용 부극 합제, 비수 전해질 이차 전지용 부극 및 비수 전해질 이차 전지
CN109075344B (zh) 粘合剂组合物、电极合剂、电极、非水电解质二次电池以及粘合剂组合物的制造方法
CN109075343B (zh) 粘合剂组合物、电极合剂、电极、以及非水电解质二次电池
JP6795814B2 (ja) リチウムイオン二次電池の負極用バインダー、負極用スラリー組成物及び負極並びにリチウムイオン二次電池
KR20160102404A (ko) 이차 전지 전극용 도전재 페이스트, 이차 전지 정극용 슬러리의 제조 방법, 이차 전지용 정극의 제조 방법 및 이차 전지
JP6020209B2 (ja) 二次電池負極用スラリー組成物の製造方法
JP7160696B2 (ja) 非水電解質二次電池用電極
JP7062476B2 (ja) バインダー組成物、電極合剤原料、電極合剤、電極、非水電解質二次電池および電極合剤の製造方法
JP2005310747A (ja) 非水系電気化学素子電極形成用バインダー、電極合剤、電極構造体および電気化学素子
US9786917B2 (en) Method for producing binder composition for storage battery device
JP6931658B2 (ja) 電極合剤、電極合剤の製造方法、電極構造体、電極構造体の製造方法および二次電池
EP3809500A1 (en) Binder composition, electrode mixture, electrode structure, method for manufacturing electrode structure, and secondary cell
JP7060405B2 (ja) バインダー組成物、電極合剤および非水電解質二次電池
WO2018092676A1 (ja) 電極合剤、電極合剤の製造方法、電極構造体、電極構造体の製造方法および二次電池
JP6870772B1 (ja) 電気化学素子用バインダー組成物、電気化学素子用導電材分散液、電気化学素子電極用スラリー、電気化学素子用電極及び電気化学素子
JP7209420B2 (ja) 非水電解質二次電池用電極
JP7328219B2 (ja) 黒鉛/ケイ素アノード用pvdfバインダー
JPWO2010055858A1 (ja) 非水電解質二次電池用負極合剤、非水電解質二次電池用負極および非水電解質二次電池
JP2017016890A (ja) 二次電池電極用バインダ樹脂、これを用いた電極スラリー、二次電池用電極、及び二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201002

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7062476

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150