JP7062261B2 - 回路シート - Google Patents

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Description

本発明は、各種電気機器等で用いられる回路シートに関する。より詳しくは樹脂フィルムに導電性塗膜の導電線による回路を有する回路シートに関する。
電子機器の筐体の内部に各種の電子部品や回路をコンパクトにまとめて配置するため、樹脂フィルムに導電性塗膜による導電線にて形成した回路配線を設けた回路シートが用いられている。この回路シートは、薄い樹脂フィルムを基材とするため変形が容易であり、電子機器の筐体の立体的な形状に沿って配置できるように、樹脂フィルムを厚み方向で屈曲させたり、樹脂フィルムを平面方向に延伸させたりすることで、立体形状に成形されて形成されている。こうした回路シートは、例えば特開2005-167216号公報(特許文献1)に三次元成形回路シートとして記載されている。
特開2005-167216号公報
立体形状の回路シートは、前述のように樹脂フィルムを屈曲したり延伸したりすることで立体形状が付与される。そのため例えば図12で示すように、樹脂フィルム1が立体成形される際に平面上の全方向に延伸されると、回路を形成する導電線2も樹脂フィルム1と同様に全方向に延伸され、導電線2に含まれる導電性粒子が薄く広がってその密度が疎になり、導電性が低下したり電気的に断線したりする原因となるおそれがある。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。本発明の目的は、樹脂フィルムがその厚み方向に突出する立体形状部を有しており、そこで樹脂フィルムが伸びていても回路の導電性の低下や破断の無い回路シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく本発明は以下の回路シートを提供する。
本発明は、樹脂フィルムに導電性塗膜の導電線を形成した回路を有する回路シートについて、前記樹脂フィルムが、その厚み方向に突出する立体形状部を有しており、その立体形状部には、前記導電線に沿って隣接して形成した複数のスリットを有しており、当該スリットは前記立体形状部をなす樹脂フィルムの延伸方向に開いていることを特徴とする。
本発明の回路シートによれば、立体形状部に導電線を形成した回路が形成されているため、三次元形状の回路シートとして構成することができる。そして立体形状部には、前記導電線に沿って隣接して形成した複数のスリットが形成されており、それが立体形状部をなす樹脂フィルムの延伸方向に開いていることで、樹脂フィルムに対する延伸方向への引っ張りは、その方向に開いているスリットにより絶縁又は緩和される。したがって樹脂フィルムの延伸とともに導電線が当該導電線の交差方向に伸びることで電気抵抗が高くなったり、破断したりすることが少なく、その結果、様々な立体形状部を有しながらも導電性の良好な回路を有する回路シートを実現することができる。
より具体的には、樹脂フィルムの立体形状部が、例えば金型成形により立体成形されることで、導電線に沿う方向に導電線が伸ばされるものの、導電線の交差方向にはスリットが開口しており導電線は伸ばされにくく縮まることになる。したがって、スリットが無く導電線が全方向に延伸されるときよりも全体的には導電線が伸ばされなくなるので、導電性を保つことができる。複数の導電線が密集して形成する回路ではその複数の導電線をまとめてそれらの外側にスリットを設けることができる。
前記本発明は、樹脂フィルムがその厚み方向に突出しない平坦部を有し、当該平坦部にも前記スリットを有するように構成できる。
したがって本発明によれば平坦部についても導電線の伸びによる導電性の低下や破断を防ぐことができる。
前記本発明のスリットは一列の破線状に配置するように構成できる。
スリットを一列の破線状に配置したことにより、導電性の低下や破断の無い回路シートとすることができる。
前記本発明のスリットは導電線の片側に配置するように構成できる。
導電線に隣接してスリットを形成した側では、樹脂フィルムの延伸方向への伸びがスリットの開きで吸収できるため、導電線の前記交差方向への伸びを抑制することができる。
前記本発明のスリットは導電線の両側に配置するように構成できる。
これによれば、樹脂フィルムの延伸方向への伸びを導電線の両側に配置したスリットの開きで吸収できるため、前記交差方向への導電線の伸びを抑制することができる。
前記本発明のスリットは、導電線の片側に複数列配置するように構成できる。
導電線の片側に複数列のスリットがあることで、導電線の前記交差方向への伸びを複数のスリットによって多段的に抑制できる。
前記本発明のスリットは、導電線の両側に複数列配置するように構成できる。
導電線の両側に複数列のスリットがあることで、導電線の両側においてその交差方向への伸びを複数のスリットによって多段的に抑制できる。
前記本発明の複数のスリットは、並列に配置されており、隣接するスリットどうしを互い違いに配置するように構成できる。
互い違いに配置することで、樹脂フィルムに導電線を直接引っ張る箇所が無くなり、スリットの開きによって樹脂フィルムの延伸方向への伸びによる導電線の前記交差方向への伸びを、より確実に吸収することができる。
前記平坦部と立体形状部との境界近傍に配置する前記スリットを、それ以外に配置するスリットに比べてスリットの長さが長いか、スリットどうしの間隔を短くするように構成できる。
樹脂フィルムの平坦部と立体形状部との境界付近では樹脂フィルムが伸びやすくなる。しかしながら本発明であれば、スリットによってそうした導電性の低下や破断が生じやすい境界部分での導電線の伸びを抑えることができる。
前記樹脂フィルムの立体形状部のうち曲率が小さい箇所に設けるスリットに比べて曲率が大きい箇所に設けるスリットの長さが長いか、スリットどうしの間隔を短くするように構成できる。
樹脂フィルムの立体形状部で連続する面が変化する境界部分、例えば曲面の曲率が変化する境界部分では樹脂フィルムが伸びやすくなる。しかしながら本発明であれば、スリットによってそうした導電性の低下や破断が生じやすい境界部分での導電線の伸びを抑えることができる。
前記本発明は、一のスリットの長さが10mm以下である回路シートとするように構成できる。
スリット1本あたりの長さを10mm以下としたため、個々のスリットが短い長さで小さく開くため、樹脂フィルムの部位に応じた延伸方向への伸びにスリットごとの小さな開きで対応して導電線の伸びを抑制できる。また、長いスリットにした場合にはそれが大きく開いて樹脂フィルムに大きな変形が生じてしまうが、本発明であればそうした不都合を防止できる。
前記本発明は、樹脂フィルムよりも伸張性のある材質でなり、前記スリットを覆う保護層を設けるように構成できる。
樹脂フィルムよりも伸張性のある材質でなり、スリットを覆う保護層を設けたため、スリットの形成による樹脂フィルムの強度低下を抑えることができ、また、スリットを通じての漏水等を防止することができる。
前記本発明は、導電性塗膜が、樹脂バインダー中に導電性粒子が分散した導電性材料からなる回路シートとするように構成できる。
導電性塗膜が樹脂バインダー中に導電性粒子が分散した導電性材料からなる回路シートとしたため、導電性の低下や断線が起きにくい回路シートとすることができる。即ち、立体成形によって、導電線に沿った方向にはバインダー中の導電性粒子は疎になるが、導電線の前記交差方向には導電性粒子は密になるため、全体的には導電性を保つことができる。
本発明の回路シートによれば、立体形状部を有しながらも導電線の伸びを抑制できるため、回路の導電性の低下や破断を生じ難くすることができる。したがって様々な三次元形状の製品に適合する回路シートを実現できる。これによって本発明の回路シートを、例えば三次元形状のタッチパネルのような立体形状の操作装置の回路シートとして備えることができる。
本発明の一実施形態による回路シートの説明図であり、分図(A)は平面図、分図(B)は分図(A)の右側面図。 変形例1による回路シートの部分拡大図であり、分図 (A)は拡大平面図、分図 (B)は分図 (A)の変形例。 変形例2による回路シートの部分拡大平面図。 変形例3による回路シートの部分拡大平面図。 回路シートの一部分の変形例4の拡大平面図である。 回路シートの一部分の変形例5の拡大平面図である。 回路シートの一部分の変形例6の拡大平面図である。 回路シートの一部分の変形例7の部分拡大断面図である。 回路シートの一部分の変形例8の部分拡大断面図である。 変形例9による回路シートの説明図であり、分図(A)は平面図、分図(B)は分図(A)の右側面図である。 変形例11による回路シートの説明図であり、分図(A)は平面図、分図(B)は分図(A)の右側面図、分図(C)は分図(A)の手前側側面図である。 樹脂フィルムと導電線の伸びの様子を示す説明図である。
本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、種々の変更例において、共通する材料、製造方法、効果等について重複する部分についてはその説明を省略する。
本実施形態の回路シート11は、樹脂フィルム12に導電性塗膜からなる回路13を有する三次元形状(立体形状)の回路シートであり、回路13を構成する導電線14に沿って樹脂フィルム12を貫通する複数のスリット15を設けている。
図1で示す回路シート11の樹脂フィルム12は、図1(A)の平面図では矩形状であり、図1(B)の右側面図ではその短手方向Yでドーム状に緩やかに湾曲して形成したものである。したがって回路シート11は、その全体が樹脂フィルム12の厚み方向Zに突出する立体形状部12aとして形成されている。この立体形状部12aは、収容する電子機器の筐体の外面や裏面の形状に沿った形状とすることができる。
図1では、8本の導電線14が並んで回路13を形成している部分を例示しており、各スリット15は、その長さ方向が導電線14の伸びる方向(長さ方向)に沿っている。また、スリット15は回路13の両側に沿って、それぞれ一列の破線状に配置している。この一列の破線状に連なる複数のスリット15をスリット線16と呼ぶことにする。
個々のスリット15の長さは樹脂フィルム12の大きさにもよるが、150mm×200mmの大きさの回路シート11(または樹脂フィルム12)では、10mm以下が好ましい。10mmを超えて長く形成すると、樹脂フィルム12が立体成形により伸張される際にスリット15の開きが大きくなりすぎる。また、スリット15の長さは樹脂フィルム12の厚みにもよるが、10μm~200μm程度の厚みでは1mm以上であることが好ましい。1mm未満では樹脂フィルム12が伸張される際の開きが小さいからである。
また、破線状に配置するスリット15どうしの間隔も10mm以下が好ましい。10mmを超えるとこの部分の導電線14が幅方向にも伸ばされて導電性を低下させるおそれがある。個々のスリット15の形状は直線状や曲線状とすることができる。またスリット15の幅は、刃物により切れ目を入れただけで幅の無いスリットや、抜き型等を用いて長方形状や楕円形状などの幅のあるスリットとすることができる。
樹脂フィルム11には、熱可塑性樹脂フィルムを用いることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、メタアクリル(PMMA)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)などから形成することができる。
樹脂フィルム11としては、導電性高分子との密着性を高めるプライマー層や、表面保護層、帯電防止等を目的とするオーバーコート層などのうち有機高分子からなる表面処理を施したものを用いても良い。こうした樹脂フィルム11は、二色成形やインサート成形によって他の樹脂成形体と重ね合わせられた一体成形品としてもよい。
樹脂フィルム11の厚みは、10~200μmとすることが好ましく、75~125μmとすることがより好ましい。200μmまでの厚みがあれば回路シート10としての強度は満足し、200μmを超えて厚くするほどに強度を高める必要性に乏しく、また厚み方向のスペースが少なくなるという不都合もある。一方、10μm未満では、基材としての耐久性が不十分となるおそれがある。
回路13は、銅箔等の金属箔や導電性高分子を用いて形成することもできるが、樹脂バインダー中に導電性粒子が分散した導電性塗料を用いて形成することが好ましい。導電性粒子を含むため、導電線14が縮む方向には導電性粒子が密集し、導電線14の導電性を高めることができる。
導電性粒子としては、カーボン粒子または金属でなる粒子を用いることができ、具体的には銀、銅、アルミニウム、ニッケルやそれらの合金、あるいは金属を銀や金でコーティングした粒子を挙げることができる。これらの中でも導電性が高く、耐候性を備えた銀粒子を用いることが好ましい。
樹脂バインダーとしては、有機高分子を用いることができる。具体的にはアクリル、エポキシ、ポリエステル、ポリウレタン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、などの各種樹脂を例示することができる。これらの中でもポリエステルが好ましい。
回路シート11の形成は、樹脂フィルム12に回路13になる部分をスクリーン印刷などの印刷法を用いて導電性塗膜を形成する。この導電性塗膜が導電線14を有する回路10となる。次に樹脂フィルム12にスリット15を貫通形成してから、これをプレス成形等により立体的な形状に成形する。こうして立体形状部12aを有する回路シート11が得られる。成形方法としてはプレス成形のほか、真空成形や圧空成形を利用することもできる。ただし回路シート11にスリット15が開口した状態では空気が漏れるため、回路シート11に柔軟な保護フィルム等を積層し、スリット15からの空気漏れを防いだ状態で成形することが好ましい。前記保護フィルムは成形後に剥がして除去することが可能である。
従来の回路シートでは、立体成形時に樹脂フィルム12が図1で示すように伸張されると導電線も伸張される。即ち、図1のようなドーム状に樹脂フィルム12を立体成形すると、樹脂フィルム12が厚み方向Zと短手方向Yを延伸方向として伸びる。そのため導電線14も同様に延伸され、導電線14に含まれる導電性粒子が薄く広がってその密度が疎になり、導電性が低下し易く電気的な断線が生じるおそれがある。
しかしながら、本実施形態の回路シート11では、樹脂フィルム12が延伸方向(厚み方向Z及び短手方向Y)に伸張されても、導電線14は図1で部分拡大して示すようにスリット15が開く方向(導電線14の交差方向)には樹脂フィルム12の伸びが抑制される。そしてスリット15に沿った方向には樹脂フィルム12が伸ばされるため、スリット15が開かれる方向では樹脂フィルム12が縮むこととなる。その結果、スリット15が無く全ての方向に伸ばされる場合に比べて、導電線14の厚さが薄くなったり導電線14の中の導電性粒子の密度が薄くなったりすることが少なくなり、導電性を保つことができる。
以上のような回路シート11については、様々な変形例での実施が可能である。図1では回路13の一例を示したが、回路13を構成する導電線14の配置や本数、形状等にしたがって適宜スリット15の配置、形状等を変更することができる。次にその変形例を説明する。
変形例1[図2]
一本の導電線14の近傍に他の導電線が存在しない回路シート11の一部分を図2に示す。こうした部分では、導電線14の両側にスリット線16,16を設けることができる。スリット線16,16は、図2(A)で示すように、導電線14を挟んで左右対称に設けることができる(例えば図2(A)のP1部分参照)。しかしながら、図2(B)で示すように、互い違いに設けることもできる(例えば、図2(B)のP2部分参照)。互い違いに設けた方が、一方側のスリット線16でのスリット15の無い部分を、もう一方側のスリット線16のスリット15で補うことができるからである。
変形例2[図3]
一本の導電線14の片側に複数のスリット線16,16を設けた例を図3で示す。一本のスリット線16にあるスリット15が開くだけでは樹脂フィルム12の延伸方向への伸びを吸収するのに足りない場合でも、他のスリット線16にあるスリット15が開くことで補うことができる。換言すれば、導電線14に交差する方向で多くのスリット15が開くことができるため、導電線14に交差する方向に導電線14が伸ばされにくくなる。
導電線14の片側にあるスリット線16,16においても、互い違いに設けることが好ましい。互い違いに設けた方が、一方側のスリット線16でのスリット15の無い部分をもう一方側のスリット線16にあるスリット15で補うことができるからである。さらにスリット線16,16において、スリット15を互い違いに設け、かつそれらをオーバーラップさせることにしても良い。個々のスリット15の開きが小さくても、全体的には大きく開くことができるからである。
変形例3[図4]
図4で示すように、導電線14に曲線が含まれる場合でも、その曲線に沿ったスリット15を有するスリット線16を設けることができる。また、導電線14の両側にスリット15を設けられない場合には導電線14の片側にスリット線16を設けても良い。
変形例4[図5]
複数の導電線14が並行して回路13を形成している図5で示すような部分については、導電線14ごとにその両側にスリットを設けることができないので、その回路13の一方側にスリット線16を設けることができる。
変形例5[図6]
一本の導電線14に含まれるスリット15の大きさやその間隔は導電線14や樹脂フィルム12の形状によって適宜変更することができる。例えば導電線14が曲がる部分では直線部分に比べて、また、曲率の大きい部分は曲率が小さい部分に比べて、スリット15の長さを長くすることができる。図6で示す例では、導電線14の曲がった部分でのスリット15aはその長さを長く、導電線14の直線部分でのスリット15bはその長さを短くしている。
変形例6[図7]
変形例6は例えば導電線14が曲がる部分では直線部分に比べて、また、曲率の大きい部分は曲率が小さい部分に比べて、スリット15どうしの間隔を短くすることができる。図7で示す例では、導電線14の曲がった部分でのスリット15cどうしの間隔は短く、導電線14の直線部分でのスリット15dどうしの間隔は長くしている。
変形例7[図8]
図8ではこれまでの図と異なり、スリット線16部分での回路シート11の部分拡大断面図を示す。樹脂フィルム12の平坦部12bと立体的に突出変形する立体形状部12aとの境界近傍に配置するスリット15eを、それ以外に配置するスリット15fに比べて長さを長くすることができる。また、スリット15eどうしの間隔は、スリット15fどうしの間隔に比べて短くすることができる。すなわち、立体的形状に立ち上がる屈曲部12cの両側部分は樹脂フィルム12の伸びが大きくなることに対応させている。
変形例8[図9]
図9で示すように、樹脂フィルム12の立体形状部12aのうち曲率が大きい箇所12dに設けるスリット15gの長さを、曲率が小さい箇所12eに設けるスリット15hの長さに比べて長くすることができる。また、スリット15gどうしの間隔はスリット15hどうしの間隔に比べて短くすることができる。この場合も立体的な形状変化が大きい箇所で樹脂フィルム12の伸びが大きくなることに対応させている。
変形例9[図10]
図10で示すのは、回路シート11の樹脂フィルム12の変形例である。図1の樹脂フィルム12は短手方向Yの全体をドーム状に緩やかに湾曲形状に形成した例を示したが、図10の樹脂フィルム12は小さくドーム状に湾曲形成した立体形状部12aの両側に平坦部12bを形成した例である。導電線14は、立体形状部12aと平坦部12bとを跨いで形成されている。樹脂フィルム12が、そのように立体形状部12aと平坦部12bとを組み合わせた形状で、導電線14がそれらを跨ぐように形成されていても、スリット15を形成することで樹脂フィルム12の延伸を吸収して、導電線14の伸びを抑制することができる。
変形例10
前記実施形態の回路シート11については、保護層を設けるようにしてもよい。保護層は、スリット15を覆う程度の大きさがあれば良い。したがって、スリット15ごとに独立した保護層を設けることができる。また、樹脂フィルム12全体に保護層としての別層を積層することもできる。保護層はスリット15が開口できるように伸びやすい塗膜材料やゴム皮膜などを用いることが好ましい。保護層を設けることで、回路13の絶縁保護や、スリット15を通じた塵や水分等の通過を妨げることができる。
変形例11[図11]
図11で示すのは、回路シート11の樹脂フィルム12の変形例である。図1の樹脂フィルム12は短手方向Yの全体をドーム状に緩やかに湾曲形状に形成した例を示したが、図11の樹脂フィルム12は短手方向Yの全体および長手方向Xの全体をドーム状に緩やかに湾曲形状に形成した立体形状部12aを形成した例である。なお、図11(B)(C)では導電線14及びスリット15の表示を省略しているが、実際には図11(A)の導電線14及びスリット15を有している。スリット15を形成することで樹脂フィルム12の延伸を吸収して、導電線14の伸びを抑制することができる。
上記実施形態は本発明の一例であり、こうした形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に反しない限度において、各部材の形状、材質、製造方法等の変更、取り替えを行い得るものである。例えば、スリット15は破線状に形成される例を挙げたが、これは限定的に解釈されるべきではなく、長線状やミシン目状、点線状なども含むものである。
1 樹脂フィルム
2 導電線
11 回路シート
12 樹脂フィルム
12a 立体形状部
12b 平坦部
12c 屈曲部(境界)
12d 曲率が大きい箇所
12e 曲率が小さい箇所
13 回路
14 導電線
15,15a,15b,15c,15d,15e,15f,15g,15h スリット
16 スリット線
P1,P2 領域

Claims (11)

  1. 立体形状の樹脂フィルムに導電性塗膜で形成した複数の導電線を並列に配置した回路を有する三次元形状の成形体でなる回路シートにおいて、
    前記樹脂フィルムは、立体成形により前記樹脂フィルムを延伸して前記三次元形状の成形体として形成された立体形状部を有し、前記立体形状部は、前記樹脂フィルムの厚み方向と1又は複数の方向とに延伸し且つ前記厚み方向に突出する湾曲形状が固定されたものであり、且つ前記導電線が形成されたものであり、
    前記立体形状部の湾曲をなす曲面には、前記回路の外側であって前記回路の中で最も外側に位置する前記導電線に沿って形成した複数のスリットを有しており、
    前記スリットは、前記立体成形により前記樹脂フィルムが延伸されることで前記導電線の交差方向に開いた形状を維持する開口として形成されており、
    前記導電線は、前記開口としての前記スリットが前記樹脂フィルムの延伸による伸びを吸収することにより、前記交差方向への伸びが抑制されていることを特徴とする回路シート。
  2. 前記樹脂フィルムは、前記立体形状部と隣接してその厚み方向に突出しない平坦部を有し、
    前記回路は、前記立体形状部と前記平坦部とに連続して形成されており、
    前記複数のスリットは、前記回路の中で最も外側に位置する前記導電線に沿って、前記立体形状部と前記平坦部とに連続して形成されている
    請求項1記載の回路シート。
  3. 前記複数のスリットを一列の破線状に配置する
    請求項1又は請求項2記載の回路シート。
  4. 隣接する前記導電線の間に、さらに他の複数のスリットを有する
    請求項1~請求項3何れか1項記載の回路シート。
  5. 前記複数のスリットが並列に配置されており、隣接するスリットどうしが互い違いに配置されている
    請求項1~請求項4何れか1項記載の回路シート。
  6. 前記平坦部と前記立体形状部との境界近傍に配置する前記スリットが、それ以外に配置するスリットに比べてスリットの長さが長いか、スリットどうしの間隔が短い
    請求項2記載の回路シート。
  7. 前記樹脂フィルムの前記立体形状部のうち曲率が小さい箇所に設けるスリットに比べて曲率が大きい箇所に設けるスリットの長さが長いか、スリットどうしの間隔が短い
    請求項1~請求項5何れか1項記載の回路シート。
  8. 一のスリットの長さが10mm以下である
    請求項1~請求項7何れか1項記載の回路シート。
  9. 前記樹脂フィルムよりも伸張性のある材質でなり前記スリットを覆う保護層を設けた
    請求項1~請求項8何れか1項記載の回路シート。
  10. 導電性塗膜が、樹脂バインダー中に導電性粒子が分散した導電性材料からなる
    請求項1~請求項9何れか1項記載の回路シート。
  11. 樹脂フィルムに導電性塗膜の導電線を形成した回路を有する回路シートにおいて、
    前記樹脂フィルムがその厚み方向に突出する立体形状部を有し、
    当該立体形状部には前記導電線に沿って形成した複数のスリットを有しており、
    当該スリットは前記立体形状部をなす樹脂フィルムの延伸方向に開いており、
    前記複数のスリットを前記導電線の片側だけで複数列配置することを特徴とする回路シート。
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