JP7061792B2 - めっき装置及びめっき製品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、めっき装置及びめっき製品の製造方法に関する。より具体的には、陽極室を備えためっき装置、及びこれを用いためっき製品の製造方法に関する
鉄鋼等にめっきをする場合、アルカリ性の電気亜鉛めっき液、及び/又は電気亜鉛合金めっき液を用いることがある。また、これらのめっき液を用いる場合、不溶性陽極を使用することが多い。これらのめっき液及び不溶性陽極を使用した場合に問題として、以下の点が挙げられる。
・めっきに有害な成分の発生(例えば、有機成分のヒドロキシル化、脱水素によるめっき液への不溶化等、これらは、陽極とめっき液が接触することで生じる)、
・陽極構成材質であるニッケル及び/又は鉄の腐食、並びに
・水酸化物の生成とそれに伴う沈殿発生。
特許文献1~2においては、隔膜(例えば、イオン交換膜、有機素材のメンブランフィルター、多孔性のセラミックフィルター等)を使用してめっき槽を陽極室と陰極室に分離することを提案している。これにより、めっき操作時に陽極近傍で起こるめっき作業に有害な物質の発生等を防止する。
亜鉛めっき及び亜鉛合金めっきは、鉄の防錆方法であり、安価であり、そして、大量処理が可能な手段である。強アルカリ性の電気亜鉛めっき液又は電気亜鉛合金めっき液に耐えることができる隔膜が必要となる。しかし、有機素材のメンブランフィルター及びイオン交換膜等は、素材にフッ素化合物の樹脂を用いており、非常に高価である。
また、メンブランフィルター又は多孔性セラミックの場合、細孔の大小に応じて様々な問題が生じる。例えば、細孔が小さすぎる場合は、浴電圧が高くなり、より高電圧の電源が必要になり、電力の無駄が生じる。また、浴温が上昇し易くなり、冷却の必要性も増す。従って、細孔が小さすぎる材料は実用的ではない。
一方で、細孔が大きすぎる場合、隔膜を通して、陽極側の液及び/又は陰極側の液が、対局側へ移動することが可能である。しかし、両極の液の比重(陽極側の液を苛性ソーダで陰極側の液と同程度に調整する)と液面の高さ(両極の液の圧力)がほぼ同程度である場合には、両極の液の移動は殆ど起こらない。
めっき操作を続けると、塩類の添加及び/又は炭酸イオンの混入等を原因として、アニオンが陽極側に蓄積され、陽極の腐食及び/又は浴電圧上昇の原因となる。
アルカリ性電気亜鉛ニッケル合金めっき浴の場合、陽極にはアノードバッグを装着し、且つ陽極材料としてニッケル板又は電気ニッケルめっきを施した鉄板を用いることができる。作業条件にもよるが、上述したことが原因で、数週間~数カ月で陽極が激しく腐食される。そして、腐食を原因とする沈殿物(ニッケルの水酸化物めっき液中の有機成分等)がアノードバッグに蓄積する。従って、アノードバッグの洗浄及び/又は陽極の交換等が、定期的に必要となる。
特許文献3では、図2等に示すように、めっき処理槽と電解除去槽とを、電解除去槽内の液面がめっき処理槽内の液面に対して選択高さ分だけ低くなるように配設することを開示している。そして、めっき処理液をサイホン効果により電解除去槽に供給することを開示している。
欧州特許第1702090号明細書 中国実用新案第205115659号明細書 特開2005-076100号公報
サイホン以外の方法として、例えば、ポンプを用いて陽極室内にめっき液を送って陽極室内の圧力を高め、これによって、陽極室から配管を経由してめっき液を排出する方法がある。
この場合、耐薬品性及び価格等の観点から市販のマグネットポンプ等を使用する。ある程度の高さと距離のある場所に水等の液体を送る必要があるという理由で、このタイプのポンプに要求される能力として、最少で定格出力10W、揚程2~3m(圧力換算、約20~30Kpa)から比較的小型の汎用型で定格出力100W、揚程5~8m(圧力換算、約50~80Kpa)となる。
この様な圧力が陽極室に加わると、十分な通電性の得られる隔膜では、細孔を通して陽極液がめっき槽に流出してしまう。
逆に陽極室を開放状態にしてポンプで電極液を吸引した場合、吸引する事で陽極室内の液面が下がり、めっき液の比重が1.2の場合で液面10cm当たり、1.2Kpaの負の圧力が発生し、めっき液が陽極室に入り込んでしまう。
また、ポンプを使用して陽極液面を一定にしようとした場合、電気的なセンサー又は光学的なセンサーが必要となり、高価で複雑な為、現実的でない。
この様な事情を改善する為、陽極室を大気に対して開放し、陽極室とめっき槽外に設けた陽極液槽をサイホン管で連結して陽極液が陽極液槽に排出される構造とし、陽極液槽の液面高さを調整する事で陽極室内の陽極液の液面の高さを任意に調整する事ができる。
陽極室への陽極液の循環は陽極液槽からポンプによって汲み上げられ、陽極室へ供給される。
陽極室へ供給される陽極液の量の調整は、ポンプサイホン管から流出する陽極液とのバランスをとる為、タイマーを設けたポンプの間欠運転を行ったり、又は配管途中にバルブを設けたりして調整する。
こうしたことから、サイホンによってめっき液を交換する方法は様々な利点をもたらす。
しかしながら、従来の方法では、サイホンを用いたとしても、滞りなくめっき液を排出することができなかった。そのため、たびたび運転を中止することを余儀なくされていた。そこで、本発明は、陽極室内のめっき液を円滑に交換できる装置を提供することを目的とする。
本発明者らが調査したところ、サイホンの配管の中に気体が入り込んでいることが判明した。そして、当該気体は、陽極表面でめっき液との反応により生じた物であった。そこで、吸込口を下方に設けることで、こうした気体がサイホンの配管に入ることを防止することができた。こうした知見に基づき、本発明は一側面において以下の発明を包含する。
(発明1)
電気めっき装置であって、
前記装置は、めっき槽と、前記めっき槽中に設けられる陽極と、前記めっき槽中に設けられる陰極と、前記陽極及び前記陰極に連結された電源と、陽極室と、前記めっき槽外部に設けられる陽極液槽とを備え、
前記陽極室と前記陽極液槽とはサイホン管によって連結され、
前記サイホン管の吸込口が、前記陽極の下端周辺又はこれより下に設けられている、
電気めっき装置。
(発明2)
発明1の装置であって、前記陽極液槽はオーバーフロー構造を備え、前記装置はポンプを更に備え、前記ポンプの吸込口がオーバーフローした陽極液を吸い込むような位置に設けられる、装置。
(発明3)
発明1又は2の装置であって、
前記陽極室は密閉構造であり、
前記陽極室はガス抜きパイプと陽極液供給管とを更に備え、
前記ガス抜きパイプは開閉バルブを備え、
前記陽極液供給管の一端には第二ポンプが設けられ、
前記装置は前記開閉バルブと前記第二ポンプを制御する制御器を更に備え、
前記制御器は、前記開閉バルブを閉じた状態で前記第二ポンプにより陽極液を陽極室に送り、これによりサイホン管内部を陽極液で満たすように制御することが可能である、
該装置。
(発明4)
発明1又は2の装置であって、
前記陽極室は陽極液供給管を更に備え、
前記陽極液供給管の一端には切り替えバルブと第二ポンプとが設けられ、
前記装置は、前記切り替えバルブ及び前記第二ポンプを制御する制御器と、前記切り替えバルブと前記サイホン管を連結する連結管とを更に備え、
前記制御器は、第一モードのときに、前記陽極液供給管を通して前記陽極室へ陽極液を供給するように前記切り替えバルブ制御し、
前記制御器は、第二モードのときに、前記連結管を通して前記サイホン管内部を陽極液で満たすように前記切り替えバルブ制御する、
該装置。
(発明5)
発明1~4いずれか1つに記載の装置を用いためっき製品の製造方法。
本発明は一側面において、サイホン管の吸込口が陽極室内に設けられ、且つ陽極の下端周辺又はこれより下に設けられている。これにより、陽極の表面から発生した気体がサイホン管に入ることを低減することができる。従って、陽極液の移動を円滑に進めることができる。
第一の実施形態に係るめっき装置を表す。 第二の実施形態に係るめっき装置を表す。 第三の実施形態に係るめっき装置を表す。 第四の実施形態に係るめっき装置を表す。
以下、本発明を実施するための具体的な実施形態について説明する。以下の説明は、本発明の理解を促進するためのものである。即ち、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
1. 装置の構成(第一の実施形態)
一実施形態に係る本発明の装置の構成を図1に示す。当該装置は、めっき槽(10)と、陽極(20)と、陰極(30)と、電源(40)と、陽極室(50)と、陽極液槽(60)とを少なくとも備える。陽極及び陰極はめっき槽中に設けられる。そして、陽極及び陰極は電源に接続される。
1-1.陽極
陽極は特に限定されず、当分野で公知の材料を用いることができる。例えば、亜鉛ニッケル合金めっきを施す場合には、陽極の材料は、ニッケルであってもよく、或いは、ニッケルめっき金属であってもよい。ニッケル、ステンレス、鉄等及びニッケルめっきした鉄、ステンレスの金属が使用できる。尚、亜鉛の供給は別に亜鉛溶解槽を設けて溶解させる。またニッケルは硫酸ニッケル等のニッケル塩添加により供給する。
1-2.陰極
陰極は、めっきを施す対象となる金属である。例えば、亜鉛又は亜鉛合金めっきの場合には、陰極の材料は、鉄、銅、ニッケルめっきを施した鉄、ステンレス、銅等であってもよい。
1-3.陽極室
陽極室は、めっき槽を少なくとも2つの区画に分ける機能を有する。そして、一方の区画には陰極が含まれるように、そして、他方の区画には陽極が含まれるように、陽極室を設ける。陽極室の形態は特に限定されない。例えば、めっき槽内部を2分割するように一枚のプレートを挿入することで陽極室を形成してもよい。別の例では、陽極を覆うバッグにより陽極室を形成してもよい。
陽極室の材料は、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボーネート、及びフッ素系樹脂等が挙げられる。より好ましくは、陽極室の材料は、非伝導性のポリ塩化ビニル、及び非伝導性のポリプロピレンが好ましい。また、陽極室の部品に関して、当該部品が電気的に絶縁されていれば、一部ボルトナット等においては、ステンレス等の部品も使用できる。更には、陽極室は、密閉構造になるようにして、陽極側の空気と陰極側の空気との循環を遮断してもよい。また、陽極室は、外部と隔てるための隔膜を備えることができる。当該隔膜の材料は、例えば、多孔質セラミックであってもよい。多孔質セラミックは、酸化アルミニウム、又はムライトを主成分としたセラミックであってもよい。また、隔膜の材料は、アルカリ性に耐えることができる繊維で作られた布地であってもよい。こうした布地は、ポリプロピレン及び/又はフッ素系樹脂等を材料とするめっき用アノードバッグ及び濾過機のろ布に使用される物であってもよい。
1-4.陽極液槽
陽極液槽は、めっき槽外部に設けられる。そして、陽極液槽は、めっき槽内の古い陽極液を一時的に保存する機能を有する。陽極液槽に送られた陽極液に対して、廃棄するための更なる処理を行ってもよいし、或いは、新たに使用するための再生処理を行ってもよい。
1-5.サイホン管
めっき槽の陽極室内に存在する陽極液は、サイホン管(70)を通して、陽極液槽へと排出される。従って、サイホン管の吸込口は陽極室内に設けられる。一方で、サイホン管の排出口は陽極液槽内に設けられる。
また、サイホン管の吸込口は、陽極表面から発生する気体を吸い込まないように設ける。例えば、陽極表面から一定の距離だけ離れた位置に吸込口を設けてもよい。だたし、その場合には、一定の距離を確保できるように、陽極室の空間を確保することが好ましい。
陽極表面で発生した気体は通常は上方向に移動する。従って、別の例においては、陽極の下端周辺又はこれより下に吸込口を設けてもよい。これにより、吸込口から気体が入ることを低減させることができる。ここで、陽極の下端周辺とは、例えば、陽極の下端から、0cm~50cmの範囲内の空間であってもよい。より好ましくは、陽極の下端から、0cm~20cmの範囲内の空間であってもよい。
サイホン管を利用して陽極液をめっき槽から陽極液槽へ排出する際には、サイホン管内を液体で満たし、且つ陽極液槽の液面が、めっき槽の液面(より好ましくは、陽極室内の液面)よりも低くなるようにする。こうした状態を実現できると、後は、サイホンの原理により、陽極液の移動が起こる。
1-6.めっき液
めっき槽にはめっき液が導入され、陽極及び陰極の少なくとも一部が浸漬するのに十分な量が導入される。
陰極側のめっき液と、陽極側のめっき液は、同一であってもよいし、異なってもよい。より好ましくは、両者のめっき液は異なる。
陰極側のめっき液の成分は、例えば、以下の成分を含む物であってもよい。
・苛性ソーダ(濃度50~150g/L)
・亜鉛(濃度4~20g/L)
・ニッケル(濃度0.5~5g/L)
・ポリアミン(濃度10~100g/L)
一方、陽極側のめっき液の成分は、例えば、以下の成分を含む物であってもよい。
・苛性ソーダ(濃度50~150g/L)
・亜鉛(濃度0~20g/L)
・ニッケル(濃度0~5g/L)
・ポリアミン(濃度0~100g/L)
1-7.めっきの条件
めっきを行う際の条件については特に限定されず、当分野で公知の条件を採用することができる。典型的には以下の条件であってもよい。
電流密度:0.5~10A/dm2
温度:15~40℃
pH:10~14(好ましくは13~14)
2. 装置の構成(第二の実施形態)
続いて、第二の実施形態に係る本発明の装置の構成を図2に示す。第一の実施形態で説明した構成を、第二の実施形態に係る本発明の装置においても備えることができる。
更に、当該実施形態の装置は、陽極液槽内に、オーバーフロー構造(90)を備える。これにより、陽極液槽は、めっき槽からの陽極液を受ける第一の槽と、第一の槽からあふれた陽極液を受け取る第二の槽とを少なくとも備えることとなる。従って、サイホン管の排出口は、第一の槽内に設置される。一方で、第二の槽に蓄積された陽極液は、ポンプ(80)によって更に移動させ、廃棄処理又は再生処理等を行ってもよい。従って、ポンプの吸込口は、第二の槽内に設置される。また、陽極液槽の高さ方向の位置を調節する装置(170)を設ける。当該装置について、図2では、陽極液槽の下側に設けて、陽極液槽をリフトアップする構成を開示している。しかし、陽極液槽の高さ方向の位置を調節する装置は、こうした構成に限定されない。例えば、陽極液槽の高さ方向の位置を調節する装置は、陽極液槽をクレーン等で吊るす構成であってもよい。
また、オーバーフロー構造を規定する壁の高さは、特に限定されないが、サイホンの原理上、第一の槽の液面の高さと、めっき槽(陽極室内)の液面の高さが最終的には同一となった時点で移動が停止する。
このようなオーバーフロー構造を設けることで、以下のような利点が得られる。即ち、オーバーフロー構造を設け、陽極室の液面と第一の槽の液面高さの差を少なくする事で陽極室内の液面の高さと、第一の槽の液面の高さの差の変化を小さくできる。例えば、陽極室の液面が第一の槽のめっき液面より低くなれば、第一の槽のめっき液の圧力が陽極液の圧力より高くなり、めっき液が陽極室に入り込む。この為、サイホンで繋がれたオーバーフロー槽の液面とめっき液面を同じ高さになる様に高さ調整台(170)を調節し、密閉されていない陽極室に陽極液を必要最小限ポンプで供給する事で陽極室からの陽極液の流出、又はめっき液の流入を最小限にできる。
3. 装置の構成(第三の実施形態)
第三の実施形態に係る本発明の装置の構成を図3に示す。当該実施形態に係る装置は、第一の実施形態及び/又は第二の実施形態で上述した構成を備えることができる。
更に、当該実施形態の装置の陽極室は、密閉構造である。即ち、陽極室側の液体と陰極室側の液体が隔離されるのみならず、両者側の気体についても隔離される構造である。また、陽極表面で発生する気体を排出するため、陽極室はガス抜きパイプ(100)を更に備えることができる。そして、陽極室は、陽極室内にめっき液を供給するための陽極液供給管(120)を更に備えることができる。
上記ガス抜きパイプは開閉バルブ(110)を更に備えることができる。そして、バルブを開くことで、陽極表面で発生する気体を排出することができる。また、バルブを閉じることで、内部の圧力を高め、後述するようにサイホン管に陽極液を供給することができる。
陽極液供給管の一端には第二ポンプ(130)が設けられてもよく、この第二ポンプにより、陽極液が陽極室内に供給される。
上述した開閉バルブと第二ポンプは、少なくとも1つの制御器(140)によって制御されてもよい。例えば、制御器は、開閉バルブの開閉動作、並びに第二ポンプの送液の開始及び停止を制御することができる。ここで、前記開閉バルブを閉じた状態で第二ポンプにより陽極液を陽極室に送ると、陽極室内の圧力が高まる。この圧力より、陽極液がサイホン管へ押し出され、サイホン管が陽極液で満たされる状態となる。いったん、サイホン管が陽極液で満たされる状態となった後は、制御器は、バルブを開放してもよく、及び/又は第二ポンプによる送液動作を停止してもよい。即ちサイホンの原理により陽極液の移動が起こるので、制御器によって外部から力を加える必要はない。このように最小限の力で送液の移動が可能となるので、エネルギーコストの観点から、有利となる。
4. 装置の構成(第四の実施形態)
第四の実施形態に係る本発明の装置の構成を図4に示す。当該実施形態に係る装置は、第一の実施形態及び/又は第二の実施形態で上述した構成を備えることができる。
更に、当該実施形態の装置の陽極室は、陽極液供給管(120)を更に備えることができる。陽極液供給管のほか、切り替えバルブ(160)と第二ポンプ(130)と連結管(150)とを更に備えることができる。これらの切り替えバルブ及び第二ポンプは制御器(140)によって制御されてもよい。例えば、制御器は、切り替えバルブによる液の輸送先の切り替え、並びに第二ポンプによる送液の開始及び停止を制御することができる。切り替えバルブによる液の輸送先は、上述した陽極液供給管のほか、連結管が含まれる。そして、当該連結管は、サイホン管と連結している。
制御器は、例えば、少なくとも2つのモードに応じた動作を行うことができる。第一モードのときには、切り替えバルブを制御して、第二ポンプと陽極液供給管とを連結させることができる。そして、第二ポンプによる送液を開始して、陽極液を陽極室へ供給することができる。
一方で、第二モードのときには、切り替えバルブを制御して、第二ポンプと連結管とを連結させることができる。そして、第二ポンプによる送液を開始して、陽極液を、サイホン管内部へ供給することができる。これにより、サイホン管が陽極液で満たされる状態となる。いったん、サイホン管が陽極液で満たされる状態となった後は、制御器は他のモード(例えば、第一モード等)に切り替えてもよい。これ以降は、サイホンの原理により陽極液の移動が起こるので、制御器によって外部から力を加える必要はない。このように最小限の力で送液の移動が可能となるので、エネルギーコストの観点から、有利となる。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明してきた。上記実施形態は、本発明の具体例に過ぎず、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上述の実施形態の1つに開示された技術的特徴は、他の実施形態に適用することができる。また、特記しない限り、特定の方法については、一部の工程を他の工程の順序と入れ替えることも可能であり、特定の2つの工程の間に更なる工程を追加してもよい。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定される。
10 めっき槽
20 陽極
30 陰極
40 電源
50 陽極室
60 陽極液槽
70 サイホン管
80 オーバーフロー構造
90 第一ポンプ
100 ガス抜きパイプ
110 開閉バルブ
120 陽極液供給管
130 第二ポンプ
140 制御器
150 連結管
160 切り替えバルブ
170 高さ調整台

Claims (4)

  1. 電気めっき装置であって、
    前記装置は、めっき槽と、前記めっき槽中に設けられる陽極と、前記めっき槽中に設けられる陰極と、前記陽極及び前記陰極に連結された電源と、陽極室と、前記めっき槽外部に設けられる陽極液槽とを備え、
    前記陽極室と前記陽極液槽とはサイホン管によって連結され、
    前記サイホン管の吸込口が、前記陽極の下端周辺又はこれより下に設けられている、
    電気めっき装置であり、
    前記陽極液槽はオーバーフロー構造を備え、前記装置はポンプを更に備え、前記ポンプの吸込口がオーバーフローした陽極液を吸い込むような位置に設けられる、装置。
  2. 電気めっき装置であって、
    前記装置は、めっき槽と、前記めっき槽中に設けられる陽極と、前記めっき槽中に設けられる陰極と、前記陽極及び前記陰極に連結された電源と、陽極室と、前記めっき槽外部に設けられる陽極液槽とを備え、
    前記陽極室と前記陽極液槽とはサイホン管によって連結され、
    前記サイホン管の吸込口が、前記陽極の下端周辺又はこれより下に設けられている、
    電気めっき装置であり、
    前記陽極室は密閉構造であり、
    前記陽極室はガス抜きパイプと陽極液供給管とを更に備え、
    前記ガス抜きパイプは開閉バルブを備え、
    前記陽極液供給管の一端には第二ポンプが設けられ、
    前記装置は前記開閉バルブと前記第二ポンプを制御する制御器を更に備え、
    前記制御器は、前記開閉バルブを閉じた状態で前記第二ポンプにより陽極液を陽極室に送り、これによりサイホン管内部を陽極液で満たすように制御することが可能である、
    該装置。
  3. 電気めっき装置であって、
    前記装置は、めっき槽と、前記めっき槽中に設けられる陽極と、前記めっき槽中に設けられる陰極と、前記陽極及び前記陰極に連結された電源と、陽極室と、前記めっき槽外部に設けられる陽極液槽とを備え、
    前記陽極室と前記陽極液槽とはサイホン管によって連結され、
    前記サイホン管の吸込口が、前記陽極の下端周辺又はこれより下に設けられている、
    電気めっき装置であり、
    前記陽極室は陽極液供給管を更に備え、
    前記陽極液供給管の一端には切り替えバルブと第二ポンプとが設けられ、
    前記装置は、前記切り替えバルブ及び前記第二ポンプを制御する制御器と、前記切り替えバルブと前記サイホン管を連結する連結管とを更に備え、
    前記制御器は、第一モードのときに、前記陽極液供給管を通して前記陽極室へ陽極液を供給するように前記切り替えバルブを制御し、
    前記制御器は、第二モードのときに、前記連結管を通して前記サイホン管内部を陽極液で満たすように前記切り替えバルブを制御する、
    該装置。
  4. 請求項1~いずれか1項に記載の装置を用いためっき製品の製造方法。
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