JP7059336B2 - 光電変換装置およびカメラ - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換装置に関する。
カメラに用いられるCMOSイメージセンサーなどの光電変換装置において半導体層に溝を設けることが検討されている。溝によって構成された分離部が光や電荷に対する隔壁として作用することで、感度が向上したり、混色が抑制されたりして、光電変換の性能を向上することができる。
特許文献1には、空間および絶縁体で構成された素子分離が開示されている。空間および絶縁体は溝の中に配されている。
特開2014-204047号公報
特許文献1の溝について検討したところ、溝の配置によっては光電変換部の感度が低下してしまう場合があることが分かった。
本発明は、光電変換の性能を向上した光電変換装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段は、第1面と前記第1面とは反対の第2面とを有する半導体層を有する光電変換装置であって、前記半導体層は、第1光電変換素子と、前記第1面の上に配されたゲート電極を有し、前記第1光電変換素子からの信号を読み出すための第1トランジスタとが配された第1領域と、第2光電変換素子と、前記第1面の上に配されたゲート電極を有し、前記第2光電変換素子からの信号を読み出すための第2トランジスタとが配された第2領域と、前記第1面よりも前記第2面の近くに位置し、且つ前記第2面に沿った仮想面を取った時に、前記第2面から前記仮想面を通り、且つ前記半導体層に配された第1溝、および前記第1溝に配された第1絶縁体を含む第1分離部と、を有し、前記第1面に対する平面視において、前記第1光電変換素子と前記第1分離部と前記第2光電変換素子は第1方向に沿ってこの順に配され、前記第1分離部は前記第1方向に交わる仮想線に沿って延在し、前記第1絶縁体は前記仮想線に沿って延在し、前記半導体層は、前記第1面に対する平面視において前記仮想線上に位置し、前記第1領域と前記第2領域のウェルに電位を供給するためのウェルコンタクトを有することを特徴とする。
本発明によれば、光電変換の性能を向上した光電変換装置を提供することができる。
光電変換装置を説明するための模式図。 光電変換装置を説明するための模式図。 光電変換装置を説明するための模式図。 光電変換装置を説明するための模式図。 光電変換装置を説明するための模式図。 光電変換装置を説明するための模式図。 光電変換装置を説明するための模式図。 光電変換装置の製造方法を説明するための模式図。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。なお、以下の説明および図面において、複数の図面に渡って共通の構成については共通の符号を付している。そのため、複数の図面を相互に参照して共通する構成を説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。
図1(a)は光電変換装置の一例として、裏面照射型の撮像装置の実施形態を示す断面図である。図1(b)は光電変換装置の一例として、表面照射型の撮像装置の実施形態を示す断面図である。まず、裏面照射型と裏面照射型に共通の事項を説明する。
光電変換装置1000は表面1と、表面1とは反対側の裏面2とを有する半導体層100を備える。半導体層100は例えば単結晶シリコン層であるが、光電変換が可能な半導体層であれば単結晶シリコン層に限らない。また、光電変換装置1000は、表面1の側に配され、半導体層100の溝11と溝11の中の絶縁体12によって構成された素子分離部10を備える。素子分離部10はSTI構造あるいはLOCOS構造を有し得る。素子分離部10を構成する絶縁体12は例えば酸化シリコンからなる。また、光電変換装置1000は、半導体層100に設けられた溝21によって構成された画素分離部20を備える。画素分離部20は、中間面3を通って配されている。中間面3は素子分離部10よりも裏面2の側に位置し、表面1および/または裏面2に沿った仮想的な平面である。中間面3は裏面2に平行でありうる。中間面3に垂直な方向を法線方向Nと称し、中間面3に平行な方向を面内方向Pと称する。法線方向Nにおいては、画素分離部20は中間面3に対して表面1側と裏面2側に両方に渡って延在している。中間面3の面内においては、画素分離部20を挟んで半導体層100が不連続になっている。画素分離部20の溝21の中には、固体22が存在していてもよいし、真空の空間あるいは気体が存在していてもよいし、気体と固体22の両方が配置されていてもよい。溝21の中に存在する固体22としては、絶縁体、導電体、半導体のいずれでもよい。溝21の中に存在する固体22としての絶縁体は酸化シリコンが典型的であるが、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化チタンなどを用いることもできる。溝21の中に存在する固体22としての導電体は金属やポリシリコンが典型的であるが、アルミニウム、銅、タングステン、チタン、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、金属シリサイド等を用いることもできる。溝21の中に存在する固体22としての半導体は単結晶シリコンが典型的であるが、アモルファスシリコンであってもよい。溝21の中に存在する固体22としての半導体の導電型は、後述する光電変換素子で蓄積される信号電荷とは反対の導電型であることが好ましい。
半導体層100の表面1と裏面2との間には光電変換素子30が設けられている。光電変換素子30はフォトダイオードである。フォトダイオードとしての光電変換素子30は信号電荷(電子)を蓄積するための蓄積領域として機能するn型の不純物領域40と、不純物領域40とpn接合を成すp型の不純物領域50とを含む。p型の不純物領域50で光電変換により発生した電子は不純物領域40に蓄積される。中間面3内には不純物領域40が位置していることが好ましい。中間面3と裏面2との間には不純物領域50が位置している。ここでは電子蓄積型のフォトダイオードを例示したが、正孔蓄積型のフォトダイオードを採用することもできる。その場合には、不純物領域の導電型を電子蓄積型の場合の逆にすればよい。信号電荷が多数キャリアである導電型を第1導電型、信号電荷が少数キャリアである導電型を第2導電型とする。信号電荷が電子であれば、電子が多数キャリアであるn型が第1導電型である。なお、半導体層100内において光電変換素子30としてみなされる部分は、信号電荷として読み出される電荷を光電変換によって生じる部分である。厳密には、光電変換素子30としてみなされる部分は、半導体層100内の不純物濃度分布と印加される電圧に基づくポテンシャルプロファイルによって定まる。
半導体層100の表面1側には画素トランジスタ90が設けられている。図1では画素トランジスタ90のチャネル領域70とゲート電極80を記載している。画素トランジスタ90には、転送トランジスタや増幅トランジスタ、リセットトランジスタや選択トランジスタが含まれる。転送トランジスタは光電変換素子30の信号電荷を電荷検出領域に転送する。電荷検出領域は浮遊拡散領域(フローティングディフュージョン)で構成される。増幅トランジスタは電荷に基づく信号をソースフォロワ回路によって生成するもので、電荷検出領域に接続されたゲートを有する。リセットトランジスタは電荷検出領域に接続されたドレインを有し、光電変換素子30の電荷をリセットする。選択トランジスタは増幅トランジスタと出力線との接続/非接続を選択する。
半導体層100のうち、光電変換素子30の外側はp型の不純物領域60で構成される。このp型の不純物領域60は、同じくp型の不純物領域50に比べて不純物濃度が高くなっている。不純物領域60の一部は、画素間の電荷の混合を抑制するポテンシャル障壁として機能し得る。また、不純物領域60の一部は、半導体層100と絶縁体との界面で生じたノイズ電荷が光電変換素子30に取り込まれることを抑制するポテンシャル障壁として機能し得る。また、不純物領域60は接地電位などの固定電位を供給する導電部材が接続された、濃いp型のウェルコンタクトを含む。ウェルコンタクトから、不純物領域60を介して、光電変換素子30の不純物領域40に電位が供給される。
画素分離部20は光電変換素子30の周囲に配置される。画素分離部20は隣接する画素間での混色を抑制することが可能な構成を有する。光電変換素子30の周囲に配置された画素分離部20で囲まれた半導体領域上には、不純物領域40以外に、素子分離部10にて分離して配置される画素トランジスタが含まれるようにする。すなわち、中間面3内において隣接して向かい合う画素分離部20の間には光電変換素子30だけでなく、素子分離部10の下の半導体領域が含まれている。また、中間面3内において隣接して向かい合う画素分離部20の間には素子分離部10によって光電変換素子30から分離された画素トランジスタ90の下の半導体領域も含まれている。図1の例では、これら素子分離部10や画素トランジスタ90の下の半導体領域にまで光電変換素子30が配されている。
表面1側には複数の配線層310、320、330とそれらの周囲の複数の層間絶縁層からなる絶縁膜300が設けられている。なお、配線層で構成された出力線は光電変換素子30で生成された信号電荷を画素トランジスタ90を介して電気信号として後段に出力するように設けられている。
図1(a)に示した裏面照射型の撮像装置では、裏面2側に誘電体膜410、遮光部材420、カラーフィルタアレイ430、マイクロレンズアレイ440が設けられている。誘電体膜410は保護膜(パッシベーション膜)、平坦化膜および/または反射防止膜として機能する。表面1側であって絶縁膜300の上には支持基板400が設けられている。支持基板400には信号処理回路等の集積回路を設けることもできる。半導体層100の厚さは1~10μm程度である。支持基板の厚さは50~800μm程度である。
図1(b)に示した表面照射型の撮像装置では、表面1側であって絶縁膜200の上に、誘電体膜410、カラーフィルタアレイ430、マイクロレンズアレイ440が設けられている。誘電体膜410は保護膜(パッシベーション膜)、平坦化膜および/または反射防止膜として機能する。半導体層100の厚さは50~800μm程度である。
カラーフィルタアレイ430は特定の波長の光のみを選択的に透過させるように設けられる。たとえば赤、緑、青の波長を透過するカラーフィルターを配列させても良い。また、白色光を透過させる画素を混在させても良い。なお各画素に対応して配置されたマイクロレンズアレイ440の各マイクロレンズは、入射光を光電変換素子30に集光させるように設けられている。
次に、図2を用いて、半導体層100およびその近傍の構造について詳細に説明する。
半導体層100は、素子分離部10によって画定された素子領域を有する。素子領域は素子分離部10に対する位置によって区分される。素子領域の深さ方向の下端は素子分離部10の底面の深さに一致する。図2には半導体層100に含まれる素子領域として素子領域111、112、113、114を示している。素子領域111には光電変換素子41が設けられており、素子領域112には光電変換素子42が設けられている。素子領域113は、素子領域111と素子領域112との間に配されており、素子領域113にはトランジスタや容量素子、抵抗素子などの半導体素子が設けられている。素子領域113の形状は素子領域111や素子領域112の形状とは異なっている。素子領域113には光電変換素子30以外のトランジスタなどの半導体素子が設けられるからである。典型的には、素子領域113の面積は素子領域111や素子領域112の面積よりも小さくなっている。
本例では上述した素子領域113の半導体素子として画素トランジスタが設けられている。図2には画素トランジスタの不純物領域としてチャネル領域71を記載しているが、素子領域113にはソース領域やドレイン領域(不図示)も設けられている。チャネル領域71の上には画素トランジスタのゲート電極81が設けられている。素子領域114には光電変換素子43が設けられている。なお、図2において光電変換素子41、42、43として示した範囲は、図1において光電変換素子30の蓄積領域であるn型の不純物領域40に対応する。図2において光電変換素子41、42、43として示した範囲の外には光電変換素子41、42、43を成すp型の不純物領域50に対応する不純物領域が存在している。
素子分離部10は、分離領域101、102、103を含む。分離領域101は素子領域111と素子領域113との間に位置する。分離領域102は素子領域112と素子領域113との間に位置する。分離領域103は素子領域111と素子領域114との間に位置する。
半導体層100は表面1側における素子領域と分離領域の分布に対応した半導体領域を素子分離部10よりも裏面2側に有する。裏面2側の半導体領域は、素子分離部10の分離領域あるいは素子領域に対する位置によって区分される。各半導体領域は、法線方向Nにおいて素子分離部10のいずれかの分離領域あるいは半導体層100のいずれかの素子領域と、裏面2との間に位置することになる。このような半導体領域として、半導体層100は、半導体領域121、122、123、124、125、126、127を含む。半導体領域121は素子領域111と裏面2との間に位置し、半導体領域122は素子領域112と裏面2との間に位置し、半導体領域123は素子領域113と裏面2との間に位置する。半導体領域127は素子領域114と裏面2との間に位置する。半導体領域124は分離領域101と裏面2との間に位置し、半導体領域125は分離領域102と裏面2との間に位置し、半導体領域126は分離領域103と裏面2との間に位置する。
画素分離部20は法線方向Nにおいて分離領域102に重なる第1部分201を有する。第1部分201は溝211により構成されている。面内方向Pにおいて、第1部分201は半導体領域122と半導体領域123との間に位置する。第1部分201によって半導体領域125は複数の部分に分割されている。その結果、半導体領域125は、第1部分201と半導体領域123との間に位置する部分1251と、第1部分201と半導体領域122との間に位置する部分1252と、を含んでいる。本例では、第1部分201が分離領域102に接続している。また、本例では、第1部分201が裏面2に達している。つまり、第1部分201を構成する溝21が裏面2に連続している。第1部分201と分離領域102とを離間させる場合には、第1部分201と分離領域102との間に半導体領域125の一部が位置することになる。第1部分201と裏面2とを離間させる場合には、第1部分201と裏面2との間に半導体領域125の一部が位置することになる。
画素分離部20は法線方向Nにおいて分離領域103に重なる第2部分202を有する。第2部分202は溝212により構成されている。面内方向Pにおいて、第2部分202は半導体領域121と半導体領域127との間に位置する。第2部分202によって半導体領域126は複数の部分に分割されている。その結果、第2部分202と半導体領域121との間に位置する部分1261と、第2部分202と半導体領域127との間に位置する部分1262と、を含んでいる。本例では、第2部分202が分離領域103に接続している。また、本例では、第2部分202が裏面2に達している。つまり、第2部分202を構成する溝212が裏面2に連続している。第2部分202と分離領域103とを離間させる場合には、第2部分202と分離領域103との間に半導体領域126の一部が位置することになる。第2部分202と裏面2とを離間させる場合には、第2部分202と裏面2との間に半導体領域126の一部が位置することになる。
このように、半導体領域122と半導体領域123は第1部分201によって不連続になっている。また、半導体領域121と半導体領域127は第2部分202によって不連続になっている。これにより、画素間の光の混合が低減され、光電変換装置の光学的特性が向上する。また、画素間の電荷の混合が低減され、光電変換装置の電気的特性が向上する。
一方、分離領域101と裏面2との間には画素分離部20が設けられていない。そのため、中間面3内において半導体領域121と半導体領域123が半導体領域124を介して連続している。つまり、中間面3において、素子領域111と素子領域113と分離領域101の下では半導体層100が連続している。このように、分離領域101の下で画素分離部20が設けられずに半導体層100が連続しているため、画素分離部20の溝21による光の散乱が抑制さる。このため、光電変換素子30に入射する光の量を増加させることができ、感度が向上する。また、ノイズ源となる画素分離部20を、光電変換素子30の蓄積領域としての不純物領域40から遠ざけることにより、画素分離部20の近傍で発生したノイズが光電変換素子30に取り込まれることを抑制できる。さらに、素子領域111や半導体領域121だけでなく、半導体領域124を光電変換素子30として利用することも可能となる。仮に半導体領域124に画素分離部20が配されていると、画素分離部20の分だけ光電変換素子30の体積が小さくなり、感度が低下する。
さらに、半導体領域124に隣接する半導体領域123をも光電変換素子として利用することが可能となる。仮に半導体領域124に画素分離部20が配されていると画素分離部20が半導体領域123と半導体領域121との間の電荷の移動を妨げてしまう。そのため、半導体領域123を光電変換素子として有効に利用することが困難になる。このように画素分離部20を設けないことで、光電変換素子を半導体領域121から半導体領域124、さらに半導体領域123まで延在させることで、感度を向上することができる。
図1に示した例では、光電変換素子30を図2における半導体領域123、124に相当する領域まで配置している。これにより、光電変換素子30の中心とマイクロレンズの集光位置(典型的にはマイクロレンズの光軸)を一致させるあるいは近づけることが容易になる。マイクロレンズの集光位置とフォトダイオードの中心を近づけるには、マイクロレンズの光軸と分離領域101との距離を、マイクロレンズの光軸と分離領域103との距離よりも小さくすればよい。そうすれば、第1部分125と第2部分126から概ね等しい距離の位置にマイクロレンズで集光することができる。
以上説明したように、画素分離部20を、半導体領域124から離して配置することで、光学的や電気的な面から光電変換性能を向上することができる。
図3(a)~(d)は、素子分離部10と画素分離部20の形状および/または位置関係に関する変形例である。図3(a)に示すように、素子分離部10は裏面2側に向かって幅が狭くなるテーパー形状を有していてもよい。また、図3(a)に示すように、画素分離部20は表面1側に向かって幅が狭くなるテーパー形状を有していてもよい。なお素子分離部10の周囲にはチャネルストップとして機能する、光電変換素子30のp型の不純物領域50よりも濃いp型の不純物領域を配置することができる。画素分離部20の底部(表面1側)はチャネルストップ用の不純物領域に接するように設けるのが望ましい。これにより画素分離部20の底部と同様に暗電流を抑制することができる。
図3(b)に示す例では、画素分離部20は素子分離部10の離間した複数の分離領域に跨って配されている。複数の分離領域の間は素子領域である。このように、画素分離部20は素子領域に対向する部分を有していてもよい。
図3(c)に示すように、画素分離部20の一部は素子分離部10の最下面(裏面2側)よりも表面1側に位置していてもよい。図3(c)では、画素分離部20の側面が素子分離部10の側面よりも内側に位置していて、画素分離部20の表面1側の端部は素子分離部10に挟まれるようになっている。換言すると、画素分離部20が素子分離部10に食い込むように設けられているとも云える。このようにすることで画素分離部20の底部の周囲で発生するノイズを低減することが可能となる。素子分離部10の側面が画素分離部20に重なるように配置されていてもよい。
図3(d)に示すように、画素分離部20は裏面2側に向かって幅が狭くなるテーパー形状を有していてもよい。また、画素分離部20は表面1側に露出していてもよい。また、図3(d)に示すように、素子分離部10の側面が画素分離部20の側面よりも内側に位置していて、素子分離部10が画素分離部20の表面1側の端部に挟まれるようになっていてもよい。
図3(e)~(g)は不純物領域40、50、60の構成に関する変形例である。
図3(e)の例では、不純物領域60は画素トランジスタ90のウェル61を含む。ウェル61を画素トランジスタの中心に対して非対称にしている。具体的には、ウェル61のうち、素子分離部10の分離領域101に重なる領域を、素子分離部10の分離領域102に重なる領域よりも小さくしている。これにより、分離領域101の下に配置する光電変換素子30の体積を増大して、感度を向上できる。
図3(f)の例では、ポテンシャル障壁として機能する濃いp型領域である不純物領域62、63の表面1に対する深さを異ならせている。不純物領域62は図2にて説明した、画素分離部20の周囲の半導体領域124に相当する半導体領域に配されている。不純物領域63は図2にて説明した、半導体領域125に相当する半導体領域に配されている。不純物領域63は不純物領域62よりも表面1に対して深くまで配されている。不純物領域63を深く配することで、画素分離部20と半導体層100との界面で発生するノイズが光電変換素子30に取り込まれ難くなっている。図2で説明した半導体領域125に配された不純物領域63を表面1に対して深く形成することで、画素分離部20からのノイズの発生を抑制することができる。
図3(g)の例では、光電変換素子30のn型の不純物領域30を図2で説明した半導体領域124、さらには半導体領域123にまで延在して設けている。このように、半導体領域124、123を有効に活用して不純物領域40の体積を大きくすることで、光電変換素子30の感度や飽和を向上することができる。
以下、図4~7を用いて、画素のレイアウトの例を示す。なお、以下の例では上述した面内方向Pを互いに交差する(直交する)X方向とY方向に分けて記載する。また、法線方向Pについては、X方向およびY方向に交差する(直交する)Z方向として記載する。
図4を用いて、画素のレイアウトの第1例を示す。図4の例では、中間面3において、画素分離部20によって複数の半導体領域群に分離されている。画素分離部20で囲まれた半導体領域群の各々は、画素分離部20で分離されることなく連続した複数の半導体領域を含む。互いに分離された複数の半導体領域群は第1種類の半導体領域群Gsと第2種類の半導体領域群Gtに分類される。
第1種類の1つの半導体領域群Gsの上には3つの素子領域が配されている。
半導体領域群Gsの上の3つの素子領域のうち、1つ目の素子領域には光電変換素子であるフォトダイオードPDmおよびフローティングディフュージョンFDmが配されている。
半導体領域群Gsの上の3つの素子領域のうち、2つ目の素子領域にはリセットトランジスタRSmが配されている。
半導体領域群Gsの上の3つの素子領域のうち、3つ目の素子領域にはウェルコンタクトWCmが配されている。ここで、mは半導体領域群毎に定められる1または3の数字であり、図4では半導体領域群ごとにPD1、PD3、RS1、RS3のように付して示している。なお、フォトダイオードPD3が配された素子領域が図2で説明した素子領域114に対応する。
第2種類の1つの半導体領域群Gtの上には3つの素子領域が配されている。半導体領域群Gtの上の3つの素子領域のうち、1つ目の素子領域には光電変換素子であるフォトダイオードPDnおよびフローティングディフュージョンFDnが配されている。半導体領域群Gtの上の3つの素子領域のうち、2つ目の素子領域には増幅トランジスタSFmおよび選択トランジスタSLmが配されている。半導体領域群Gsの上の3つの素子領域のうち、3つ目の素子領域にはウェルコンタクトWCnが配されている。ここで、nは半導体領域群毎に定められる2または4の数字であり、図4では、半導体領域群ごとにPD2、PD4、SF2、RS4のように付して示している。なお、フォトダイオードPD2が配された素子領域が図2で説明した素子領域112に対応し、フォトダイオードPD4が配された素子領域が図2で説明した素子領域111に対応する。また、増幅トランジスタSF2が配された素子領域が図2で説明した素子領域113に対応する。ウェルコンタクトWCn、WCmが配された素子領域の下の半導体領域も、図2で説明した素子領域113と同様に、フォトダイオードPD1が配された素子領域の下の半導体領域と連続している。
ウェルコンタクトWCm、WCnは光電変換素子30の不純物領域40に不純物領域60を介して電位を供給するための導電部材が接続されている。本例のように、半導体領域群Gs、Gt毎にウェルコンタクトWCn、WCmを配置することにより半導体領域群Gs、Gtに含まれる半導体領域やその上の素子領域の電位の制御性を高めることができ、安定した画像を得ることができる。
次に、図5を用いて、画素のレイアウトの第2例を示す。図5の例では、中間面3において、画素分離部20によって複数の半導体領域群に分離されている。画素分離部20で囲まれた半導体領域群の各々は、画素分離部20で分離されることなく連続した複数の半導体領域を含む。半導体領域群Grの上には4つの素子領域が配されている。
半導体領域群Grの上の4つの素子領域のうち、1つ目の素子領域には光電変換素子であるフォトダイオードPDAp、PDBp、転送ゲートTXAp、TXBpおよびフローティングディフュージョンFDAp、FDBpが配されている。フォトダイオードPDApの信号電荷は転送ゲートTXApを介してフローティングディフュージョンFDApに転送される。フォトダイオードPDBpの信号電荷は転送ゲートTXBpを介してフローティングディフュージョンFDBpに転送される。フォトダイオードPDAp、PDBpにはそれぞれ共通のマイクロレンズが設けられる。つまり、1つのマイクロレンズに対してフォトダイオードPDAp、PDBpを別々に設けている。フォトダイオードPDAp、PDBpによって瞳分割された光線を別々に検出し、位相差検出方式による測距あるいは焦点検出が可能となる。また、フォトダイオードPDApとフォトダイオードPDBpの感度を異ならせて信号を合成することで、ダイナミックレンジの拡大を図ることもできる。本例ではフォトダイオードPDBpを画素トランジスタの下にまで延在させることで、フォトダイオードPDBpの感度をフォトダイオードPDApの感度よりも高めることもできる。
半導体領域群Grの上の4つの素子領域のうち、2つ目の素子領域には光電変換素子であるフォトダイオードPDAq、PDBq、転送ゲートTXAq、TXBqおよびフローティングディフュージョンFDAq、FDBqが配されている。フォトダイオードPDAqの信号電荷は転送ゲートTXAqを介してフローティングディフュージョンFDAqに転送される。フォトダイオードPDBqの信号電荷は転送ゲートTXBqを介してフローティングディフュージョンFDBqに転送される。フォトダイオードPDAp、PDBpにはそれぞれ共通のマイクロレンズが設けられる。1つのマイクロレンズに対してフォトダイオードPDAq、PDBqを別々に設けている。フォトダイオードPDAp、PDBpによって瞳分割された光線を別々に検出し、位相差検出方式による測距あるいは焦点検出が可能となる。また、フォトダイオードPDAqとフォトダイオードPDBqの感度を異ならせて信号を合成することで、ダイナミックレンジの拡大を図ることもできる。本例ではフォトダイオードPDBqを画素トランジスタの下にまで延在させることで、フォトダイオードPDBqの感度をフォトダイオードPDAqの感度よりも高めることもできる。
ここで、pは半導体領域群Gr毎に定められる1、3、5および7から選ばれた数字である。図4では半導体領域Gr群ごとにPDA1、PDB3、FDA1、FDB3のように付して示している。なお、フォトダイオードPDA3、PDB3が配された素子領域が図2で説明した素子領域114に対応する。
ここで、qは半導体領域群Gr毎に定められる2、4、6および8から選ばれた数字である。図4では半導体領域群GrごとにPDA2、PDB4、FDA2、FDB4のように付して示している。なお、フォトダイオードPDA2、PDB2が配された素子領域が図2で説明した素子領域111に対応する。また、フォトダイオードPDA6、PDB6が配された素子領域が図2で説明した素子領域112に対応する。
半導体領域群Grの上の4つの素子領域のうち、3つ目の素子領域にはリセットトランジスタRSm、増幅トランジスタSFm、選択トランジスタSLmが配されている。半導体領域群Grの上の4つの素子領域のうち、4つ目の素子領域にはウェルコンタクトWCmが配されている。
ここで、mは半導体領域群Gr毎に定められる1、2、3、4から選ばれた数字である。図4では半導体領域Gr群ごとにRS1、RS3、WC2、WC4のように付して示している。ここで、p=2×m-1およびq=2×mの関係になっている。なお、選択トランジスタSL1が配された素子領域が図2で説明した素子領域113に対応する。
本例でも第1例と同様に、半導体領域群Gr毎にウェルコンタクトWCn、WCmを配置することにより半導体領域群Grに含まれる半導体領域その上の素子領域の電位の制御性を高めることができ、安定した画像を得ることができる。
また、本例では、1つ目の素子領域に配されたフォトダイオードPDAp、PDBpと、2つ目の素子領域に配されたフォトダイオードPDAq、PDBqとが3つ目の素子領域に配されたトランジスタRSm、SFm、SLmを共有している。このようにトランジスタを共有するフォトダイードが配された素子領域の下の半導体領域を、画素分離部20で分離せずに1つの半導体領域群に含めている。このようにすることで、1つ目の素子領域に配されたフォトダイオードPDAp、PDBpと、2つ目の素子領域に配されたフォトダイオードPDAq、PDBqと、の信号の差を低減できる。
また、隣接する複数のフォトダイオードを画素分離部20が囲むように配置されている。また、各画素を区画する領域の交差部には画素トランジスタが設けられている。そのような交差部に画素分離部20を設けていない。そして、リセットトランジスタRS、増幅トランジスタSF、選択トランジスタSL、あるいはウェルコンタクトWCを互いに共有するフォトダイオードを画素分離部20が囲んでいる。本例によれば、混色を抑制するとともに、画素分離部20によるトランジスタへの影響を低減することが可能となる。
次に、図6を用いて、画素のレイアウトの第3例を示す。図6の例では、中間面3のX方向において画素分離部20の第1部分201と第2部分202によって複数の半導体領域群に分離されている。X方向において画素分離部20に挟まれた半導体領域群の各々は、X方向において画素分離部20で分離されることなく連続した複数の半導体領域を含む。この点については第2例と同様である。なお、画素分離部20の同一の部分であっても、注目する光電変換素子に対する位置関係により図2で説明した第1部分201となるか第2部分202となるかは変わるので、図2では画素分離部20のある部分を部分201/202として示している。
一方、本例では、X方向において画素分離部20で挟まれた半導体領域群の各々は、Y方向において画素分離部20の第3部分203で分離されている。このようにすることでY方向における画素間での分離性能を高めることができる。ただし、第3部分203は第1部分201や第2部分202からは不連続である。そのため、X方向において画素分離部20に挟まれた半導体領域群の各々は、Y方向において半導体領域群間で連続した半導体領域を含む。
半導体領域群の1つ目の半導体領域の上の素子領域にはフォトダイオードPDAp、PDBpが配されている。別の半導体領域群の1つ目の半導体領域の上の素子領域にはフォトダイオードPDAq、PDBqが配されている。トランジスタRSm、SFm、SLmはフォトダイオードPDAp、PDBpとフォトダイオードPDAq、PDBqとで共有されている。
そして、トランジスタRSm、SFm、SLmの下の半導体領域は画素分離部20で分離されずに、半導体領域群間で半導体領域が連続している。他にも半導体領域群の交差部など、画素分離部20で分離されずに、半導体領域群間で半導体領域が連続している部分を設けている。これは、画素分離部20のうち、隣接するフォトダイオードの間に配置された第3部分203が、第1部分201および第2部分202とは不連続になっているためである。
半導体領域群の間において、画素分離部20が設けられていない部分を設けることで、1つのウェルコタクトによる電位供給の範囲が広くなる。つまり、画素分離部20を不連続にすることにより隣接する画素のウェルを連通することでウェルの電位を揃えることができる。また、第1例や第2例に比べてウェルコンタクトの数を減らすことができる。その結果、ウェルコンタクトに起因するノイズの発生を抑制できる。
図7を用いて、画素のレイアウトの第4例を示す。図6の例では、素子分離部10はフォトダイオードのその周囲に設けられているトランジスタとの間に配されている。一方、隣接するフォトダイオード間には設けられていない。図示はしないが隣接するフォトダイオード間にはpn接合分離による拡散分離部が成されている。このために拡散分離部を挟んで配列されたフォトダイオードに沿って延在する素子分離部10に対応して画素分離部20が形成されている。
本例によれば、画素領域において列、あるいは行方向の混色を抑制するとともに、画素分離部20によるフォトダイオードへの影響を低減することが可能となる。
次に図8を用いて、本実施例に係る固体撮像装置の製造方法を説明する。
まず図8(a)に示す工程aでは、半導体基板SUBの表面F側に素子分離部10用の溝11が形成される。溝11の周囲にはイオン注入によりチャネルストップ層(不図示)が形成される。
次に、図8(b)に示す工程bでは、溝11に素子分離部10のための絶縁体12を埋める。絶縁体12は酸化シリコンが好適である。溝11の外の余分な絶縁体はCMP法等により除去される。これにより、STI(Shallow Trench Isolation)構造を有する、素子分離部10が形成される。
次に、図8(c)に示す工程cでは、半導体基板SUBの表面F上にゲート絶縁膜(不図示)及びゲート電極80が積層されて画素トランジスタが形成(不図示)される。さらに、半導体基板SUBの表面F側から行われるイオン注入によって光電変換素子30や画素トランジスタのソース・ドレイン領域を形成する。
次に、図8(d)に示す工程dでは、ゲート電極80を覆う絶縁層が積層された後に、絶縁層にコンタクトホールが形成される。さらにコンタクトホールが形成された絶縁層上に配線層および層間絶縁層を積層することで多層配線構造が形成される。本例では3層の配線層310、320、330を形成している。配線構造には、例えば銅配線やアルミニウム配線を用いることが可能である。
次に、図8(e)に示す工程eでは、絶縁膜300の上方から支持基板400が貼り合わされる。貼り合わせは接着剤による接合でも良いし、その他公知の方法を適宜用いることができる。ただし配線構造などに影響を与えないように400℃以下のプロセスで処理するのが好ましい。
次に、図8(f)に示す工程fでは、半導体基板SUBが所望の厚さになるまで、半導体基板SUBの裏面B1側から薄化処理が施される。この半導体基板SUBの薄化は裏面B1に代わって新たな裏面B2が現れる。裏面B2には光電変換素子30が臨むように行われてもよい。例えば、化学機械研磨法(CMP)や、ドライエッチング、ウェットエッチングなどを用いることができる。またこれら手法を組合せることも可能である。例えば薄化された半導体基板SUBの膜厚は1~10μmの範囲とし、またフォトダイオードの受光感度の向上、あるいは半導体基板の機械的な強度の観点から、2~5μmの範囲とすることが好ましい。
次に図8(g)に示す工程gでは、半導体基板の表面F側に形成された素子分離部10に対向する位置において、半導体基板の裏面B2側から画素分離部20の溝21が形成される。このとき画素分離部20の溝21の裏面B2に対する深さは、画素分離部20の底部が素子分離部10に達する深さとするのがよい。例えば薄化処理された半導体基板SUBの厚さが約2μmの場合に素子分離部10の深さが約0.3μmとすると、対向して配置される溝21の深さが約1.7μmとなるように形成される。このような画素分離部20は以下の手順で形成される。なお画素分離部20の底部の幅は、素子分離部10の底部の幅に対して相対的に狭くすると良い。これによりアライメントズレが生じた場合においても、画素分離部20の底部を素子分離部10の底部に接することが容易になる。
画素分離部20の溝21は光電変換素子30に隣接する素子分離部10の一部の分離領域101の下には設けない。これにより、上述した光電変換性能の向上が可能となる。
画素分離部20の形成方法について、より詳細に説明する。まず画素分離部20の溝21を半導体基板SUBに形成するため、例えば異方性のドライエッチング法を用いることで、所望の幅を有する溝21を形成する。なお画素分離部20の溝21をドライエッチングにより加工する際には、半導体基板SUBのエッチングの終端検出として素子分離部10を利用しても良い。あるいは半導体基板SUBの膜厚に応じてエッチング時間を指定してエッチングしても良い。また素子分離膜10の底部の一部をエッチングするようにしても良い。
次に、次に図8(g)に示す工程gでは、溝21の中に固体22を形成する。まず、半導体層100の裏面2で発生する暗電流を抑制するための固定電荷膜(不図示)を形成する。このために半導体基板SUBの裏面B2の形状に沿って固定電荷膜(不図示)が形成される。この固定電荷膜は、少なくとも半導体基板SUBの裏面B2上に形成され、さらに画素分離部20の溝21の側壁や底面を被覆するように形成しても良い。このように画素分離部20の側壁や底面を固定電荷膜で被覆することで、例えば溝21の表面で発生しうる暗電流も抑制することが可能となる。なお固定電荷膜としては、たとえば原子層堆積法(ALD)により酸化ハフニウム膜を用いることができる。
次に、半導体基板SUBの画素分離部20の内部に誘電体、金属材料、その他の遮光性を備えた材料、あるいはそれらを組み合わせた材料からなる固体22を形成する。例えば、酸化シリコン膜や酸化チタン膜などの半導体基板SUBを成すシリコンよりも低い屈折率を有する材料を固定電荷膜上に形成する。続いて化学気相成長法(CVD)や原子層堆積法(ALD)を用いて導電材料を埋設させて画素分離部20を形成することができる。あるいは原子層堆積法(ALD)を用いて酸化シリコン膜を固定電荷膜上に形成した後に、HDP(High Density Plasma)CVD法を用いて酸化シリコン膜を堆積する。このように2層構造の絶縁膜で埋設させて画素分離部20を形成しても良い。特に400℃以下の低温で形成できる材料が好ましく、例えばP型不純物をドープしたアモルファスシリコン、銅、タングステンなどを化学気相成長法(CVD)や原子層堆積法(ALD)などで形成するのが望ましい。なお、上述した固定電荷膜を固体22として用いてもよい。
なお上記で画素分離部20の内部に固体22を埋設する事例について説明しているが、溝21内の構成はこれらに限定されるものではなく、混色を抑制可能な構造であれば良く、公知の構成及び製法を適用することが可能である。また例えば画素分離部20は溝21の一部または全部が空洞であっても構わない。
なお本例では、画素分離部20を半導体基板の裏面B2側から形成する場合について説明したが、画素分離部20の形成方法はここで説明する方法に限定されるものではない。例えば、工程a、bで説明した素子分離部10を形成する前に、半導体基板SUBの表面F側から溝21を形成しても良い。
この後は図1(a)に示す構造を形成する。半導体基板SUBの裏面B2側に誘電体膜410が形成され、誘電体膜410上の画素間に遮光部材420がパターニングされる。遮光部材420はスパッタ法や化学気相成長法(CVD)により成膜された後、画素間を含む遮光構造を必要とする部分以外を除去するように加工が行われることにより形成される。遮光部材420の材料としては、例えば、チタンとタングステンの積層膜、あるいは窒化チタンとタングステンの積層膜などを用いることができる。
次に平坦化膜(不図示)を形成し、平坦化膜上に各画素に対応して例えば赤、緑、青のカラーフィルタアレイ410を形成し、その上にマイクロレンズアレイ440を形成する。各カラーフィルター及びマイクロレンズは、画素アレイの各単位画素に対応して形成される。以上により、光電変換装置を完成させる。半導体基板SUBは上述した半導体層100として用いられる。
上述した例によれば、また画素分離部20を素子分離部10にまで深さ方向に伸ばすことで、隣接する画素間での混色を効果的に抑制することが可能である。画素分離部20を光電変換素子だけでなく、トランジスタ等が設けられた素子領域の下の半導体領域をも囲むように配置することができる。これにより、光電変換素子によって光電変換を行う範囲を広くすることが可能となる。
以上説明した光電変換装置はカメラの撮像装置(イメージセンサ)に適用できる。カメラは撮像装置以外に、撮像装置から得られた信号を処理する信号処理装置、撮像装置から得られた信号を記憶する記憶装置、および、撮像装置で得られた情報を表示する表示装置の少なくとも1つを備えることができる。ここでいうカメラとはスチルカメラやビデオカメラ、監視カメラ等のカメラ専用機器以外に、撮影機能を有する情報端末や撮影機能を有する移動体(車両や飛行体)も包含する。
また、本明細書に明確な記載がなくとも、添付の図面や技術常識から把握できる事項も本開示の一部を構成する。本発明は、本開示の技術思想の範囲を逸脱しない限り、適宜な変更が可能である。
1 表面
2 裏面
3 中間面
100 半導体層
10 素子分離部
12 絶縁体
20 画素分離部
21 溝
111、112、113 素子領域
101、102、103 分離領域
121、122、123、124 半導体領域

Claims (18)

  1. 第1面と前記第1面とは反対の第2面とを有する半導体層を有する光電変換装置であって、
    前記半導体層は、
    第1光電変換素子と、前記第1面の上に配されたゲート電極を有し、前記第1光電変換素子からの信号を読み出すための第1トランジスタとが配された第1領域と、
    第2光電変換素子と、前記第1面の上に配されたゲート電極を有し、前記第2光電変換素子からの信号を読み出すための第2トランジスタとが配された第2領域と、
    前記第1面よりも前記第2面の近くに位置し、且つ前記第2面に沿った仮想面を取った時に、前記第2面から前記仮想面を通り、且つ前記半導体層に配された第1溝、および前記第1溝に配された第1絶縁体を含む第1分離部と、を有し、
    前記第1面に対する平面視において、前記第1光電変換素子と前記第1分離部と前記第2光電変換素子は第1方向に沿ってこの順に配され、前記第1分離部は前記第1方向に交わる仮想線に沿って延在し、前記第1絶縁体は前記仮想線に沿って延在し、
    前記半導体層は、前記第1面に対する平面視において前記仮想線上に位置し、前記第1領域と前記第2領域のウェルに電位を供給するためのウェルコンタクトを有することを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記ウェルコンタクトは、前記第1面に対する平面視において、前記第1面に配された第2絶縁体からなる第2分離部で囲まれていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記平面視において、前記ウェルコンタクトは、前記第1領域と前記第2領域との間に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換装置。
  4. 前記第1領域は、第3の光電変換素子を有し、
    前記第2領域は、第4の光電変換素子を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  5. 前記第1光電変換素子と、前記第2光電変換素子のそれぞれは、信号電荷が多数キャリアである第1導電型の第1不純物領域と、前記信号電荷が少数キャリアである第2導電型の第2不純物領域を有し、
    前記第1領域と、前記第2領域の前記第2不純物領域は、連通していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  6. 前記ウェルコンタクトは、導電体が接続した、前記第2不純物領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有する前記第2導電型の第3不純物領域を有することを特徴とする請求項5に記載の光電変換装置。
  7. 第1面と前記第1面とは反対の第2面とを有する半導体層を有する光電変換装置であって、
    前記半導体層は、
    第1光電変換素子を含む第1領域と、第2光電変換素子を含む第2領域と、第3光電変換素子を含む第3領域と、第4光電変換素子を含む第4領域と、
    前記第1面よりも前記第2面の近くに位置し、且つ前記第2面に沿った仮想面を取った時に、前記第2面から前記仮想面を通り、且つ前記半導体層に配された第1溝、および前記第1溝に配された第1絶縁体を含む第1分離部と、
    前記第2面から前記仮想面を通り、且つ前記半導体層に配された第2溝、および前記第2溝に配された第2絶縁体を含む第2分離部と、
    ウェルに電位を供給するためのウェルコンタクトと、を有し、
    前記第1面に対する平面視において、前記第1光電変換素子と前記第1分離部と前記第2光電変換素子は第1方向に沿ってこの順に配され、前記第3光電変換素子と前記第2分離部と前記第4光電変換素子は第2方向に沿ってこの順に配され、
    前記第1面に対する平面視において、前記ウェルコンタクトは前記第1分離部の前記第1絶縁体と前記第2分離部の前記第2絶縁体との間に位置し、
    前記第1領域のウェルと前記第2領域のウェルと前記第3領域のウェルと前記第4領域のウェルは連通することを特徴とする光電変換装置。
  8. 前記平面視において、前記ウェルコンタクトは、前記第1光電変換素子と前記第4光電変換素子との間、且つ前記第2光電変換素子と前記第4光電変換素子との間に位置することを特徴とする請求項7に記載の光電変換装置。
  9. 前記平面視において、前記第1分離部と前記第2分離部は仮想線に沿って延在し、前記ウェルコンタクトは前記仮想線上に位置することを特徴とする請求項7または8に記載の光電変換装置。
  10. 前記平面視において、前記第1光電変換素子と前記ウェルコンタクトと前記第4光電変換素子は第3方向に沿ってこの順に配され、前記第2光電変換素子と前記ウェルコンタクトと前記第4光電変換素子は前記第3方向に交差する第4方向に沿ってこの順に配されていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  11. 前記第1光電変換素子と、前記第2光電変換素子と、前記第3光電変換素子と、前記第4光電変換素子のそれぞれは、信号電荷が多数キャリアである第1導電型の第1不純物領域と、前記信号電荷が少数キャリアである第2導電型の第2不純物領域を有し、
    前記第1光電変換素子と、前記第2光電変換素子と、前記第3光電変換素子と、前記第4光電変換素子の前記第2不純物領域は、連通していることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  12. 前記ウェルコンタクトは、導電体が接続した、前記第2不純物領域の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有する前記第2導電型の第3不純物領域を有することを特徴とする請求項11に記載の光電変換装置。
  13. 第1面と前記第1面とは反対の第2面とを有する半導体層を有する光電変換装置であって、
    前記半導体層は、
    少なくとも4つの光電変換素子が配された第1領域と、
    少なくとも4つの光電変換素子が配された第2領域と、
    前記第2面に沿って配され、且つ前記第1面よりも前記第2面の近くに位置する仮想面をとったときに、
    前記半導体層内に配され、前記第2面から仮想面を通る第1と第1絶縁体を含む第1分離部と、
    前記半導体層内に配され、前記第2面から前記仮想面を通る第2と第2絶縁体を含む第2分離部と、
    前記半導体層内に配され、第3絶縁体を含み、前記第1面側に配された第3分離部と、
    前記第1面の上に配されたゲート電極を有し、前記第1領域の前記少なくとも4つの光電変換素子からの信号を読み出すための第1トランジスタと、を有し、
    前記第1面における平面視において、前記第1領域と前記第1トランジスタとの間には前記第3分離部が配され、
    前記第1面における平面視において、前記第1分離部と、前記第1領域と、前記第3分離部と、前記第2分離部と、前記第2領域とがこの順に配され、
    前記仮想面の前記第1分離部の前記第1溝と前記第2分離部の前記第2溝との間の部分において、前記第1分離部と、前記第1領域と、前記第3分離部と、前記第2分離部が配された第1方向に沿って、前記半導体層は連続した半導体領域を有することを特徴とする光電変換装置。
  14. 前記半導体層は、第4絶縁体を含み前記第1面側に配された第4分離部と、を有し、
    前記第1トランジスタは前記第3分離部と前記第4分離部との間に配され、
    前記第4分離部は前記第2領域と前記第1トランジスタとの間に配されていることを特徴とする請求項13に記載の光電変換装置。
  15. 前記第1トランジスタの前記ゲート電極は、前記第3分離部の上に配されていることを特徴とする請求項13または14に記載の光電変換装置。
  16. 前記第1分離部と、前記第2分離部と、前記第3分離部とは、前記第1方向に交わる第2方向に沿って、延在し、
    前記第1トランジスタは、前記第2方向に沿ったチャネル長を有することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  17. 前記第1領域は少なくとも第1光電変換素子と第2光電変換素子とを有し、
    前記半導体層は、前記第1光電変換素子と前記第2光電変換素子との間に配され、半導体領域によって構成された拡散分離部を有することを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の光電変換装置
  18. 請求項1乃至17のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置から得られた信号を処理する信号処理装置、前記光電変換装置から得られた信号を記憶する記憶装置、および、前記光電変換装置で得られた情報を表示する表示装置の少なくともいずれかを備えるカメラ。
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