JP7058879B2 - マンガン、鉄、シリコン、リン及び炭素を含む磁気熱量材料 - Google Patents
マンガン、鉄、シリコン、リン及び炭素を含む磁気熱量材料 Download PDFInfo
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Description
- マンガンと、
- 鉄と、
- シリコンと、
- リンと、
- 炭素と、を含む磁気熱量材料が提供される。
- マンガンと、
- 鉄と、
- シリコンと、
- リンと、
- 炭素と、からなる。
- マンガンと、
- 鉄と、
- シリコンと、
- リンと、
- 炭素と、
- ホウ素と、
- 窒素と、からなる。
- マンガンと、
- 鉄と、
- シリコンと、
- リンと、
- 炭素と、
- 窒素と、からなる。
- マンガンと、
- 鉄と、
- シリコンと、
- リンと、
- 炭素と、
- ホウ素と、からなる。
-0.1≦u≦0.1、好ましくは-0.05≦u≦0.05
0.2≦x≦0.8、好ましくは0.3≦x≦0.7、さらに好ましくは0.35≦x≦0.65
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y+v+w≦1.05、好ましくは≦ 1.02、好ましくは≦1
y+v+w+r≧0.95、好ましくは≧0.98、好ましくは≧1
y+v+w≦y+v+w+r である。
-0.1≦u≦0.1、好ましくは-0.05≦u≦0.05
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y+v < y+v+r である。
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y+v+r > 0.95、好ましくは > 0.98、好ましくは > 1.
y+v < y+v+r である。
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y+v+w < y+v+w+r である。
Mn1.18Fe0.73P0.48Si0.52C0.012、Mn1.19Fe0.73P0.48Si0.52C0.032、Mn1.16Fe0.75P0.47Si0.53C0.06 からなる群から選択される。
- 150K以上500K以下、好ましくは200K以上450K以下、さらに好ましくは240K以上350K以下の、キュリー温度Tc、
および/または、
- いずれの場合も1テスラの磁場変化において、3Jkg-1K-1以上、好ましくは4Jkg-1K-1以上、より好ましくは5Jkg-1K-1以上の磁気エントロピー変化ΔSm、
および/または、
- それぞれ2K/分の掃引速度で0磁場において、10K以下、好ましくは5K以下、より好ましくは3K以下の、熱ヒステリシスΔThys、
および/または、
- 0.2%以下、好ましくは0.1%以下の磁気相転移中の基本セルの体積変化、を示す。
- 150K~500K、好ましくは200K~450K、さらに好ましくは240K~350Kの範囲のキュリー温度Tc、
および/または、
- いずれの場合も1テスラの磁場変化において、3Jkg-1K-1以上、好ましくは4Jkg-1K-1以上、より好ましくは5Jkg-1K-1以上の磁気エントロピー変化ΔSm、
および/または、
- それぞれ2K/分の掃引速度で0磁場において、10K以下、好ましくは5K以下、より好ましくは3K以下の、熱ヒステリシスΔThys、
および/または、
- 0.2%以下、好ましくは0.1%以下の磁気相転移中の基本セルの体積変化、を示す。
(b)工程(a)で提供された混合物を、以下の工程を含んで反応させて固体反応生成物を得る。
(b-1)工程(a)で得られた混合物を固相中で反応させて固体反応生成物を得る。
および/または
(b-2)工程(a)で得られた混合物または工程(b-1)で得られた固体反応生成物を液相に移し、液相で反応させて液反応生成物を得る、そして液反応生成物を固相に移して固体反応生成物を得る。
(c)工程(b)で得られた固体反応生成物を任意に成形して成形固体反応生成物を得る。
(d)工程(b)で得られた固体反応生成物または工程(c)で得られた成形固体反応生成物を、1種以上の炭化水素を含む雰囲気に任意に曝して浸炭生成物を得る。
(e)工程(b)で得られた固体反応生成物または工程(c)で得られた成形固体反応生成物または工程(d)で得られた浸炭生成物を熱処理して熱処理物を得る。
(f)工程(e)で得られた熱処理物を冷却して冷却物を得る。
そして、
(g)工程(f)で得られた冷却物を任意に成形する。
- 工程(d)が実行されること。
- 工程(d)が実行されること。
- 任意に焼結生成物を750℃~950℃の範囲の温度で焼鈍すること。
- 焼結および任意に焼鈍した生成物を100K/秒までの冷却速度で室温まで冷却すること。
- 任意に冷却された生成物を再加熱し、1000℃~1200℃の範囲の温度で再焼結すること。
- 焼結生成物を750℃~950℃の範囲の温度で焼鈍すること。
- 焼結および焼鈍生成物を100K/秒までの冷却速度で室温まで冷却すること。
- 冷却された生成物を再加熱し、1000℃~1200℃の範囲の温度で再焼結する。
ボールミル粉砕による磁気熱量材料の製造
工程(a)
本発明による磁気熱量材料の製造のために、各場合において、前駆体元素マンガン、元素鉄、元素赤リン、元素シリコンおよびグラファイト、ならびに任意の窒化鉄および元素ホウ素の一方または両方(それぞれ粉末の形態)からなる前駆体混合物15gが用意された。本発明によらない比較材料の製造のために、前駆体混合物はグラファイトを含まなかった。
本発明による磁気熱量材料は、4つの粉砕ボールファスナーを有する遊星ボールミル(Fritsch Pulverisette)を使用し、工程(a)で提供された混合物を固相で反応させることによって製造された。各粉砕ボウル(80ml容量)は、炭化タングステン製の7個のボール(直径10mm)と、工程(a)で用意した15gの前駆体混合物とを含む。混合物はアルゴン雰囲気中で380rpmの一定の回転速度で10時間ボールミル粉砕された。(ボールミル粉砕の合計時間は16.5時間である。装置は15分ごとのミリ粉砕後に10分間停止した)。
ボールミル粉砕後、粉末の形態である得られた反応生成物は、1.47kPa(150kgfcm-2)の圧力で油圧プレスシステムによって小さい錠剤(直径12mm、高さ5~10mm)に圧縮された。
圧縮後、錠剤は、20kPa(200mbar)のアルゴン雰囲気中で石英アンプル中に密封された。その後、試料は1100℃で2時間焼結され、850℃で20時間焼き戻された。焼き戻された試料は、オーブンを停止することによりゆっくりと室温まで冷却され(「オーブン冷却」として専門家に知られている)、その後均質な組成物を得るために1100℃で20時間再焼結された。
工程(e)の熱処理は、アンプルを水と接触させることで終了した。
工程(a)
本発明による磁気熱量材料の製造のために、各場合において、前駆体元素マンガン、元素鉄、元素状赤リン、元素シリコンおよびグラファイトからなる前駆体混合物が用意された。本発明によらない比較材料の製造のために、前駆体混合物はグラファイトを含まなかった。
前駆体混合物は、アルゴン雰囲気下でタングステンカーバイドボール(m≒8g)を有するタングステンカーバイドジャー(V≒380ml)中でボールミル粉砕によって粉砕された。ボールミル粉砕の時間は10時間、回転速度は360rpmであった。ボールミル粉砕後に得られた微粉末は錠剤に圧縮された。
工程(b-1)で得られた錠剤が溶融され液状の反応生成物が得られた。得られた液体反応生成物は溶融紡糸により固相に移された。銅ホイールの表面速度は約45m/sであった。
溶融紡糸により製造された固体生成物(リボン状またはフレーク状)は、200ミリバールのアルゴン雰囲気中で石英アンプル中に密封された。密封された試料は1373Kで2時間焼結された。
工程(e)の熱処理は、アンプルを水と接触させることで終了した。
測定前に、試料は未使用効果を除去するために液体窒素中で予備冷却された。その後、試料は測定用の粉末を製造するために乳鉢で手で粉砕された。
Claims (15)
- 磁気熱量材料であって、一般式(I)
(MnxFe1-x)2+uPySivCzNrBw (I)
ここで、
-0.1≦u≦0.1
0.2≦x≦0.8
0.3≦y≦0.75
0.25≦v≦0.7
0.001≦z≦0.15
0≦r≦0.1
0≦w≦0.1
y+v+w≦1.05
y+v+w+r≧0.95
の組成を有する磁気熱量材料。 - 前記磁気熱量材料は、空間群P-62mを有する結晶格子を有するFe2P型の六方晶結晶構造を示し、
炭素原子は前記結晶格子の格子間位置を占め、および、
ホウ素原子は、存在する場合、空間群P-62mを有する六方晶結晶系による前記結晶格子の結晶位置を占め、および、
窒素原子は、存在する場合、空間群P-62mを有する前記結晶格子の結晶位置および/または格子間位置を占める、請求項1に記載の磁気熱量材料。 - 炭素原子は、6kおよび6j位置からなる群から選択される格子間位置を占める、請求項1または2に記載の磁気熱量材料。
- 前記磁気熱量材料は、一般式(I)
(MnxFe1-x)2+uPySivCzNrBw (I)
ここで、
-0.05≦u≦0.05
0.3≦x≦0.7
0.4≦y≦0.7
0.3≦v≦0.6
0.003≦z≦0.12
0≦r≦0.07
0≦w≦0.08
y+v+w≦1.02
y+v+w+r≧0.98
の組成を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の磁気熱量材料。 - 前記磁気熱量材料は、一般式(II)
(MnxFe1-x)2+uPySivCz (II)
ここで、
-0.1≦u≦0.1
0.2≦x≦0.8
0.3≦y≦0.75
0.25≦v≦0.7
0.001≦z≦0.15
0.95≦y+v≦1.05
の組成を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の磁気熱量材料。 - 前記磁気熱量材料が、
Mn1.25Fe0.7P0.5Si0.5C0.05、Mn1.25Fe0.7P0.5Si0.5C0.1、Mn1.25Fe0.7P0.5Si0.5C0.15、
Mn1.25Fe0.7P0.5Si0.5N0.03C0.05、Mn1.25Fe0.7P0.5Si0.5N0.03C0.1、
Mn1.25Fe0.7P0.5Si0.5N0.03C0.15、
Mn1.25Fe0.7P0.6Si0.4C0.05、Mn1.25Fe0.7P0.6Si0.4C0.1、Mn1.25Fe0.7P0.6Si0.4C0.15、
MnFe0.95P0.67Si0.33C0.01、MnFe0.95P0.67Si0.33C0.02、MnFe0.95P0.67Si0.33C0.03、
MnFe0.95P0.67Si0.33C0.05、MnFe0.95P0.67Si0.33C0.1、および、
MnFe0.95P0.575Si0.33B0.075C0.05N0.02、
Mn1.18Fe0.73P0.48Si0.52C0.012、Mn1.19Fe0.73P0.48Si0.52C0.032、Mn1.16Fe0.75P0.47Si0.53C0.06
からなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の磁気熱量材料。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の磁気熱量材料を製造する方法であって、
(a)鉄、マンガン、リン、シリコンおよび炭素の元素原子を含む前駆体の混合物を提供する工程と、
(b)前記工程(a)で提供された前記混合物を反応させて固体反応生成物を得る工程であって、
(b-1)前記工程(a)で得られた前記混合物を固相中で反応させて前記固体反応生成物を得る工程、
および/または
(b-2)前記工程(a)で得られた前記混合物または前記工程(b-1)で得られた前記固体反応生成物を液相に移し、液相で反応させて液反応生成物を得て、前記液反応生成物を固相に移して前記固体反応生成物を得る工程、を含む工程と、
(c)前記工程(b)で得られた前記固体反応生成物を任意に成形して成形固体反応生成物を得る工程と、
(e)前記工程(b)で得られた前記固体反応生成物または前記工程(c)で得られた前記成形固体反応生成物を熱処理して熱処理物を得る工程と、
(f)前記工程(e)で得られた前記熱処理物を冷却して冷却物を得る工程と、
(g)前記工程(f)で得られた前記冷却物を任意に成形する工程と、を有する、製造方法。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の磁気熱量材料を製造する方法であって、
(a)鉄、マンガン、リン、シリコンおよび炭素の元素原子を含む前駆体の混合物を提供する工程と、
(b)前記工程(a)で提供された前記混合物を反応させて固体反応生成物を得る工程であって、
(b-1)前記工程(a)で得られた前記混合物を固相中で反応させて前記固体反応生成物を得る工程、
および/または
(b-2)前記工程(a)で得られた前記混合物または前記工程(b-1)で得られた前記固体反応生成物を液相に移し、液相で反応させて液反応生成物を得て、前記液反応生成物を固相に移して前記固体反応生成物を得る工程、を含む工程と、
(c)前記工程(b)で得られた前記固体反応生成物を任意に成形して成形固体反応生成物を得る工程と、
(d)前記工程(b)で得られた前記固体反応生成物または前記工程(c)で得られた前記成形固体反応生成物を、1種以上の炭化水素を含む雰囲気に曝して浸炭生成物を得る工程と、
(e)前記工程(d)で得られた前記浸炭生成物を熱処理して熱処理物を得る工程と、
(f)前記工程(e)で得られた前記熱処理物を冷却して冷却物を得る工程と、
(g)前記工程(f)で得られた前記冷却物を任意に成形する工程と、を有する、製造方法。 - 前記工程(d)で使用される炭化水素は、メタン、プロパンおよびアセチレンからなる群から選択される、請求項8に記載の製造方法。
- 前記前駆体の混合物が、元素マンガン、元素鉄、元素シリコン、元素リン、鉄のリン化物、マンガンのリン化物、および任意の1つ以上の元素炭素、鉄の炭化物、マンガンの炭化物、炭化可能な有機化合物、元素ホウ素、鉄の窒化物、鉄のホウ化物、マンガンのホウ化物、アンモニアガスおよび窒素ガス、からなる群から選択される1つ以上の物質を含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記工程(b-1)において、固相での前記混合物の反応はボールミル粉砕を含み、粉末形態の固体反応生成物を得る、請求項7から10のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記工程(b-2)において、得られた前記液体反応生成物の固相への転移は、急冷、溶融紡糸または噴霧によって行われる、請求項7から11のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記工程(e)において、前記熱処理が900℃~1250℃の範囲の温度で行われる、請求項7から12のいずれか一項に記載の方法。
- 冷却システム、熱交換器、ヒートポンプ、熱磁気発電機および熱磁気スイッチからなる群から選択される装置における請求項1から6のいずれか一項に記載の磁気熱量材料の使用。
- 冷却システム、熱交換器、ヒートポンプ、熱磁気発電機および熱磁気スイッチからなる群から選択される装置であって、請求項1から6のいずれか一項に記載の磁気熱量材料を少なくとも1つ含む、装置。
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