JP7058169B2 - 防音壁 - Google Patents
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Description
(防音壁の構成)
本発明の第1実施形態による防音壁は、車両から発生する騒音を低減させるものである。新幹線等の鉄道において、主要な騒音となるのは、車両下部音、集電系音、上部空力音、構造物音である。ここで、車両下部音とは、転動音、台車周りの空力音などであり、集電系音とは、パンタグラフ空力音などの架線・パンタグラフ系から発生する音である。また、上部空力音とは、車両連結部などの空力音であり、構造物音とは、高架構造物からの振動放射音である。このうち集電系音や上部空力音の発生源(音源)は、通常、防音壁よりも高い位置に位置することが多い。本実施形態の防音壁は、主に、車両の上部に位置する音源からの騒音(集電系音、上部空力音)を低減させるものである。
なお、側面図である図3に示すように、張出部材3は、上面(吸音面)が多孔板5で内部が空洞の構成であってもよい。このような構成であれば、吸音材4の代わりに多孔板5と張出部材3の内部の空気層6とで吸音を行うことができる。ここで、多孔板5を備えた張出部材3は、吸音部12を形成している。吸音面は、吸音部12の上面である。なお、多孔板5と空気層6とによる吸音原理は公知であるため、その説明を省略する。
次に、張出部材3の傾斜角度を異ならせて、騒音低減効果をシミュレーションにより評価した。評価は、高さ2mの直立壁2のみの構成を基準とし、地面から張出部材3(吸音部12)の上端までの高さを3.5mで固定して、張出部材3の上面と直立壁2との角度を異ならせながら、基準に対する騒音の低減量を算出することで行った。その結果を図4に示す。
以上に述べたように、本実施形態に係る防音壁1によると、車両11の方に張り出した張出部材3の上面である吸音面(吸音部12の上面)を、直立壁2から音源Sの方に向かって斜め上方に傾斜させる。これにより、車両11の上部に位置する音源Sからの騒音を吸音面に沿って進行させることができる。よって、音源Sに対向する吸音面に騒音が垂直に入射する構成や、車両11側に水平方向に張り出した張出部材3の上面が吸音面である構成(図2の構成)に比べて、騒音の伝搬経路のうち吸音面に沿って進行する部分の距離を長くしやすい。これにより、車両11の上部に位置する音源Sからの騒音を十分に低減させることができる。
次に、第2実施形態の防音壁について、図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と共通する構成およびそれにより奏される効果については説明を省略し、主に、第1実施形態と異なる点について説明する。なお、第1実施形態と同じ部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
本実施形態の防音壁101は、防音壁101の側面図である図5に示すように、直立壁2の上面が、騒音を吸音する吸音面である。具体的には、直立壁2の上面にも吸音材7が設けられている。吸音材7は、パンチングメタル等で覆われている。パンチングメタル等で覆われた吸音材7は、吸音部12を形成している。吸音面は、吸音部12の上面である。これにより、吸音面積が増えるので、さらに騒音を低減させることができる。なお、直立壁2の上面が、多孔板と空気層とにより吸音を行う構成であってもよい。
次に、直立壁2の上面に吸音面がある場合と、ない場合とで、騒音低減量をシミュレーションにより評価した。その結果を図6に示す。直立壁2の上面に吸音面がある方が、400Hz以上の周波数帯において騒音低減量が大きくなっていることがわかる。
以上に述べたように、本実施形態に係る防音壁101によると、直立壁2の上面を、騒音を吸音する吸音面とすることで、吸音面積が増えるので、さらに騒音を低減させることができる。
次に、第3実施形態の防音壁について、図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と共通する構成およびそれにより奏される効果については説明を省略し、主に、第1実施形態と異なる点について説明する。なお、第1実施形態と同じ部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
本実施形態の防音壁201は、防音壁201の側面図である図7に示すように、張出部材203が直立壁2の上端部に取り付けられており、張出部材203の下面が左右方向に平行である。ここで、左右方向には、水平方向や水平方向から若干傾いた方向が含まれる。なお、本実施形態において、張出部材203は、上面が多孔板205であり、内部が空洞になっている。即ち、張出部材203の内部は空気層206となっている。多孔板205を備えた張出部材203は、吸音部12を形成している。吸音面は、吸音部12の上面である。
以上に述べたように、本実施形態に係る防音壁201によると、張出部材203の下面を左右方向に平行にすることで、車両11の下部に位置する音源からの騒音が直立壁2から外側に出て行くのを防ぐことができる。また、張出部材203の下面が左右方向に平行であると、張出部材203を直立壁2の上端部に取り付ける場合、取り付けが容易になるので、取り付けコストを軽減させることができる。
次に、第4実施形態の防音壁について、図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と共通する構成およびそれにより奏される効果については説明を省略し、主に、第1実施形態と異なる点について説明する。なお、第1実施形態と同じ部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
本実施形態の防音壁301は、防音壁301の側面図である図8に示すように、張出部材3の吸音面の吸音特性が、音源Sから遠ざかる部位ほど高い周波数の騒音を吸音するように設定されている。具体的には、張出部材3の音源S側の端から直立壁2の反音源側の端にかけて吸音材8が取り付けられており、直立壁2の上面において、音源Sから遠ざかる部位ほど吸音材8の厚みが薄くされている。ここで、吸音材8は、パンチングメタル等で覆われている。パンチングメタル等で覆われた吸音材8は、吸音部12を形成している。吸音面は、吸音部12の上面である。
以上に述べたように、本実施形態に係る防音壁301によると、吸音面の吸音特性を、音源Sから遠ざかる部位ほど高い周波数の騒音を吸音するように設定する。これにより、音源Sに近い部位で低い周波数の騒音を吸音し、音源Sから遠い部位で高い周波数の騒音を吸音することができるので、広い周波数領域で騒音を低減させることができる。
次に、第5実施形態の防音壁について、図面を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と共通する構成およびそれにより奏される効果については説明を省略し、主に、第1実施形態と異なる点について説明する。なお、第1実施形態と同じ部材については、第1実施形態と同じ符号を付している。
本実施形態の防音壁401は、防音壁401の側面図である図10に示すように、直立部材10をさらに有している。直立部材10は、直立壁2の上端から上方に延びており、直立壁2とは別体である。直立部材10の上端は、吸音面(吸音部12の上面)の上端以下の高さに位置している。
次に、直立部材10を設けた場合と、設けない場合とで、騒音低減量をシミュレーションにより評価した。防音壁の側面図である図11に示すように、評価は、高さ2mの直立壁2のみの構成(A)、張出部材3の上面と直立壁2との角度が90度であって、直立部材10がない構成(B)(図2の構成)、張出部材3の上面と直立壁2との角度が90度より大きく、直立部材10がない構成(C)(図1の構成)、(C)に直立部材10を設けた構成(D)、および、(C)に直立部材10を設けた構成(E)の5種類について行った。
以上に述べたように、本実施形態に係る防音壁401によると、直立壁2の上端から上方に延びた直立部材10をさらに有する。吸音面の吸音率を1に近づけることが難しい場合、吸音効果が低下し、相対的に回折減衰の寄与が高くなる。そこで、直立壁2の上に直立部材10を設けることで、この回折減衰を積極的に得ることができる。ただし、直立部材10の上端が吸音面よりも高くなると、吸音の効果が得られにくくなるので、直立部材10の上端を、吸音面の上端以下の高さに位置させる。これにより、回折減衰を効果的に得ることができる。
2 直立壁
3,203,303 張出部材
4 吸音材
5,205,305 多孔板
6,206,306 空気層
7,8 吸音材
9 仕切板
10 直立部材
11 車両
12 吸音部
Claims (7)
- 車両の最上部に位置する音源からの騒音を低減させる防音壁であって、
立てて設けられ、前記車両の側面に対向する直立壁と、
前記直立壁の上端部から前記車両の方に張り出した張出部材と、
を有し、
前記張出部材の上面は、前記騒音を吸音する吸音面であって、前記直立壁から前記車両の最上部の方に向かって斜め上方に傾斜しており、
前記直立壁の上端から上方に延びた直立部材をさらに有し、
前記直立部材の上端が、前記吸音面の上端以下の高さに位置していることを特徴とする防音壁。 - 前記直立部材と前記張出部材とが一体であることを特徴とする請求項1に記載の防音壁。
- 前記直立部材の上面が、前記騒音を吸音する吸音面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の防音壁。
- 前記張出部材の下面は、水平方向または略水平方向に平行であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の防音壁。
- 前記吸音面の吸音特性が、前記音源から遠ざかる部位ほど高い周波数の前記騒音を吸音するように設定されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の防音壁。
- 前記張出部材の傾斜角度が調整可能にされていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の防音壁。
- 前記吸音面の上端が、前記車両の最上部よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の防音壁。
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