JP7055193B2 - ヘルメット装着用緊急避難警報装置および緊急避難警報システム - Google Patents

ヘルメット装着用緊急避難警報装置および緊急避難警報システム Download PDF

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Description

本発明は、ヘルメット装着用緊急避難警報装置および緊急避難警報システムに関する。
特許文献1、2は、ヘルメット帽体内部の側面にバイブレーターを設けた警報機能付きヘルメットである。更にヘルメット帽体内部の頭頂部にはバイブレーターを作動するための受信機能を備えている。特許文献3は、ヘルメット帽体外部の後頭部に打音発生装置を備えた情報伝達装置である。作業者の転倒を知らせる受信機能を備えている。特許文献4は、高速道路等において、ラバーコーン等の標識の転倒等の異常を監視するシステムである。特許文献5は、ヘルメットのあご紐にバイブレーターを付けた防災警報ヘルメットである。別体としてバイブレーターを作動させる受信器を持っている。これらは、いずれも作業現場において緊急事態を作業者に知らせる機能とシステムを検討したものであるが、まだ不十分であると考える。
特開2009-167587号公報 特開2007-247097号公報 特開2014-153876号公報 特開2013-238058号公報 実用新案登録第3200747号公報
高速道路内作業、坑道内作業、消火作業等の危険作業や火山噴火、津波等の警戒活動においては、危険情報をすばやく確実に最前線の作業者に知らせ即時避難行動を起こさせねばならない。これらの者のほとんどが着用しているヘルメットに装着して振動によって確実に危険情報を認知させるための緊急避難警報装置を作ることを課題とする。
その中で最も重要な課題はヘルメットの帽体に装着した緊急避難警報装置の振動をヘルメットの帽体、内装を介しても確実に作業者に認知させる点であった。
次に危険情報を確実に送信し緊急避難警報装置を確実に作動させるための送受信を含めた緊急避難警報システムを作ることを課題とした。
本発明は、作業エリアの関係者に即時避難行動を促す緊急避難警報装置であって、内蔵する振動子の運動によって振動する筐体と、前記筐体を前記関係者のヘルメットに着脱自在に固定する、該筐体から2方向へ延び出て該ヘルメットの表面沿いに該ヘルメットを取り巻く弾性の固定バンドと、前記作業エリアに迫る危険を知らせる無線の警告信号に連動して運動する前記振動子の振動により、前記ヘルメットが前記筐体と共に揺動するように前記筐体を前記ヘルメットの表面に部分的に支持する支持部と、を備える。
また、前記支持部は、前記固定バンドの一部によって形成される。
また、前記支持部は、前記ヘルメットの表面と前記筐体との間に介在し、前記筐体を前記ヘルメットの表面のうちの2箇所で支持する第1支持部及び第2支持部と、からなる。
また、前記振動子は、前記ヘルメットに固定された状態の前記筐体を、前記ヘルメットの表面に向かって見た場合に、前記第1支持部と前記第2支持部の間で、帽体と直接接合している部分に挟まれていない部位に配置されている。
また、前記第1支持部は、前記固定バンドが前記筐体から一方へ延び出る位置に設けられ、前記第2支持部は、前記固定バンドが前記筐体から他方へ延び出る位置に設けられている。
また、前記筐体は、前記ヘルメットの後頭部に固定される。
また、前記警告信号の電波を受信するアンテナと、前記アンテナで前記警告信号を受信すると、前記振動子を運動させるモーターを作動させる制御部と、を更に備える。
また、前記制御部は、前記アンテナで受信した前記警告信号に含まれる識別情報が、ペアリングによって該制御部に予め登録された識別情報と一致する場合に、前記振動子を運動させるモーターを作動させる。
また、前記制御部に電力を供給する電源部を更に備える。
また、前記電源部の電力を前記制御部へ給電状態にするための電源ボタンと、
前記電源部のバッテリー残量を確認するためのバッテリーチェックボタンを更に備える。
本発明は、緊急避難警報システムであって、上記記載の緊急避難警報装置と、前記警告信号を無線で前記緊急避難警報装置に送信する送信機と、を備える。
また、前記送信機は、警告信号を発信する関係者が携帯する機器であり、前記警告信号を無線で発するための警告ボタンを有する。
また、前記送信機は、危険状態の発生を検知するセンサーを有し、設置物に取り付けられる。
また、前記送信機から前記緊急避難警報装置へ無線送信される前記警告信号を中継する中継機を更に備える。
ヘルメット帽体に着脱自在に装着できる上記の緊急避難警報装置は、様々な悪条件下においても、確実に警告信号を伝達できる。緊急避難警報装置は、ヘルメット帽体、内装を介しても作業者の頭部に警告信号としての充分な振動を与えることができる。緊急避難警報装置を確実に作動させるために、警告信号を確実に送信し、緊急避難警報装置が受信する必要があるので、送受信に関わる信頼性のある緊急避難警報システムを作った。
図1は、緊急避難連絡の手段による評価を示した図である。 図2は、実施形態に係る緊急避難警報装置の外観を示した図である。 図3は、実施形態に係る緊急避難警報装置の内部構造を示した図である。 図4は、実施形態に係る緊急避難警報装置のヘルメットおよび人頭模型への装着状況の外観を示した図である。 図5は、振動が発生している際の緊急避難警報装置の状態を示した図である。 図6は、実施形態に係る送信機の外観を示した図である。 図7は、作業エリアの一例を示した図である。 図8は、緊急避難警報システムによる即時避難行動の第1例の図である。 図9は、緊急避難警報システムによる即時避難行動の第2例の図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
<緊急避難警報装置>
緊急避難警報装置は、ヘルメットに装着され、外部からの警告信号を受信し、内蔵する振動部によって振動を発生させ、ヘルメット装着者に緊急避難を促すための装置である。
図2は、本実施形態に係る緊急避難警報装置の外観を示した図である。緊急避難警報装置1は、アンテナ10を持ち、丸みを帯びた略直方体で、両端に固定ベルト通し孔11,12を持つ筐体2と、ヘルメットに固定するための固定ベルト(固定バンド)18を有している。その外面に、電源ボタン7とバッテリーチェックボタン6からなる操作部5と、ペアリングの状態表示を行うペアリングLED8や電源の状態表示を行う電源LED9が設けられている。
図3は、操作部5に対応する部位に配置される制御回路13、緊急避難警報装置1の電源となる電池14,15、モーター16によって回転される振動子17が内蔵されている。制御回路13は、電波を受信するためのアンテナ10、無線通信の信号処理やモーター16の制御を司る集積回路、状態表示のための発光ダイオード、バッテリーチェックボタン6や電源ボタン7に対応する部位に配置される押釦スイッチを電子基板に実装したものである。
危険な作業現場において作業者に緊急避難の連絡方法としては、音(サイレン等)、光(警告灯等)、作業者に装着させるバイブレーター等が考えられる。図1の緊急避難連絡の手段による評価を行った結果、種々の条件下においては振動による連絡が最適であると考えた。バイブレーターの装着箇所としては腰、腕、頭部等が考えられるが、作業への障害、作業者が確実に振動を認知できること等を考えて作業者の頭部であって通常作業者が着用しているヘルメット帽体に着脱可能にバイブレーターを装着することが良いと考えた。しかし、ヘルメットは、外部から受ける衝撃が頭部へ伝達されるのを抑制することを目的とするものであるから、ヘルメットの表面に入力された衝撃を緩和する構造を基本的に有している。よって、バイブレーターを、このような構造を有しているヘルメットの表面に装着する際は、バイブレーターが発する振動を作業者の頭部へ効果的に伝達させることが問題となる。
(1)振動部
振動部は、モーター16および振動子17からなり、装着者の頭部にヘルメットを介して強い振動を感知させ、すぐに避難行動を起こさせるためのものである。
(a)人が感知する振動レベルの設定
まず、人間が確実に感知できる振動レベルについて検討した。
人が感じやすい振動周波数の範囲として20~80Hzの周波数帯域で振動が人の頭部に伝播するように調整することとした。これは、JIS B 7760-1全身振動の「仰が位における頭の垂直振動」の周波数補正係数を見ると、頭部への振動周波数が8Hz以下および80Hz以上では、マイナス補正が大きく同じ加速度でも人が感じにくくなることと、体感音響研究所の「ボディソニック(体感音響装置)における効果的な周波数帯域」である20~150Hzを参考にしたものである。
次に振動加速度は5~42.4m/sの範囲でヘルメットを介して人の頭部に振動が伝播するように調整することとした。
下限値は、強度の振動作業中でも、その振動と区別してヘルメット装着者が緊急避難の振動を認識できるよう設定した。振動障害研究会の「全身振動の許容基準」の最大振動加速度3.46m/s(10分/日)の全身振動中でも認識できる振動加速度5m/sを下限値とした。なお、「全身振動の許容基準」では、1回5~10秒程度の短時間の衝撃は除外されるため、最大振動加速度を超えても問題ないと判断した。
上限値は、緊急避難の振動を受けてヘルメット装着者が振動障害を受けない加速度を上限とした。厚生労働省の「振動障害の予防のために」の1日当たりの振動暴露量(日振動暴露量)の対策必要値2.5m/sと、本願の緊急避難警報装置の1日当たりの想定使用時間0.028hr(10秒/回×10回)とを用い、以下日振動暴露量の式から算出した振動加速度42.4m/sを上限値とした。
Figure 0007055193000001
更に上記範囲の中で、振動加速度7.9m/s、9.1m/s、12.0m/sで8~10名で振動の強さを1:感じない、2:弱い、3:強弱どちらともいえない、4:強いの4段階で官能試験を行った所、7.9m/sでは平均2.75、9.1m/sでは平均3.1、12.0m/sでは平均3.7であり、コメントとしてはもう少し強くしても良いとのことであったので、ヘルメットを装着した人の頭部への振動加速度を12m/s以上に範囲設定することを目指した。
(b)振動部の設計
ヘルメットを装着した人の頭部への振動加速度を上記範囲に設定するための振動部を次に検討した。振動部の振動は、人の頭部に伝播するまでに相当程度減衰していくことを考えて振動部を具体的に検証した。
Figure 0007055193000002
当初、試作1では、ヘルメット装着者の頭部に緊急警報として感知させる振動能力としては十分であったが、重量が重すぎると考えた。
次に、試作2においては、実際にヘルメット装着者が感知する振動加速度としては12m/s程度になるので使用可能ではあるが、緊急警報としては更に強い振動能力が必要と考え、振動子の重量と半径を若干増やし、重心位置を更に外側にすることによって、実際にヘルメット装着者が感知する振動加速度を24m/s程度に強めたところ、緊急警報としてヘルメット装着者が感知する振動能力として適切であると判断した。これは、モーター16と振動子17のバランスにおいては、通常のバランスを崩したもので、ヘルメット装着用緊急避難警報装置に特化した仕様であり、耐用年数は若干少なくなるが非常用で使用時間が短いため問題ないと判断した。
(c)振動子
図3を見ると判るように、振動子17は、モーター16の回転軸に固定されている。そして、図3の上面図を見ると判るように、振動子17がモーター16の回転軸を中心とする円を約半分に割った半円状の形態となっているため、振動子17は、重心から偏心した位置を通るモーター16の回転軸に固定されていることになる。したがって、モーター16が振動子17を回転させると、振動子17の重心位置がモーター16の回転軸の周囲を回るため、筐体2が振動する。また、図3の正面図を見ると判るように、振動子17は、筐体2の上下方向の中心よりも上寄りに配置されている。よって、振動子17が回転すると、筐体2には、次のような振動が発生することになる。
図5は、モーター16が作動している時の緊急避難警報装置1の状態を示した図である。上述したように、振動子17が筐体2の上下方向の中心よりも上寄りに配置されているから、モーター16が作動して振動子17の重心位置がモーター16の回転軸の周囲を回ると、筐体2には、筐体2の中心よりも上寄りの位置で筐体2を前後左右に動かす力が発生する。しかし、筐体2は、支持部3,4を介してヘルメットの表面に固定されている。換言すると、筐体2は、実質的に筐体2の前面の右端と左端の中央部付近に挿通された固定ベルト(固定バンド)18がヘルメットの表面23に接触する状態で固定されており、その他の部位は支持されていない。よって、筐体2は、支持部3の固定ベルト通し孔11や支持部4の固定ベルト通し孔12に挿通された固定ベルト(固定バンド)18の多少の伸縮により、支持部3,4を結ぶ線を軸にした僅かな回転が許容される状態でヘルメットの表面に固定されていると言える。したがって、筐体2は、前後方向に伸びる軸を中心とした回転方向の動きや、上下方向に伸びる軸を中心とした回転方向の動きについては支持部3,4や固定ベルト(固定バンド)18で規制されているが、左右方向に伸びる軸を中心とした回転方向の動きについては僅かに許容されている。このため、モーター16が作動すると、筐体2は、図5に示す「状態1」と「状態2」とを繰り返すことになる。換言すると、筐体2は、モーター16が作動すると、左右方向に伸びる軸を中心とする回転方向の揺動を生じる。
振動子17の位置は、ヘルメット21に固定された状態の筐体2をヘルメット表面23に向かって見た場合に、支持部3と支持部4に接合された固定ベルト(固定バンド)18で挟まれていない部位に振動子17を配置した。すなわち、緊急避難警報装置1は、例えば、振動子17を筐体2の上端付近に内蔵したものであってもよいし、或いは、振動子17を筐体2の下端付近に内蔵したものであってもよい。振動子17が筐体2内でこのような位置に配置されていれば、振動子17の回転によって生じる筐体2の左右方向に伸びる軸を中心とした回転方向の振動が、上記実施形態の場合よりも規制されにくいため、装着者の頭部への振動を効果的に伝達できるためである。
ただし、振動子17を支持部3と支持部4に接合された固定ベルト(固定バンド)18で挟まれる部位に配置してもよい。
(2)筐体
振動部を内蔵する筐体2は、丸みを帯びた略直方体の外観を有している。そして、筐体2は、ヘルメットが対向する面となる前面の左右両端に支持部3、4を有している。支持部3、4は、筐体2がヘルメットに装着された状態において当該ヘルメットの表面と筐体2との間に介在し、前面のその他の面は当該ヘルメットの表面との間に空隙を有している。また、支持部3、4には固定ベルト通し孔11、12が設けられており、ヘルメットを周回し固定するための固定バンド18を通すようになっている。支持部3、4の長さと、固定ベルト通し孔11、12の長さは、筐体2の上端から下端までの間で適宜設定してよいが、筐体2の前面の端部の中央部付近を中心として形成されている。筐体2の左右両端の支持部3、4は、固定ベルト通し孔11、12に通した固定ベルト18を介して当該ヘルメットの表面と2箇所で支持されている。
上記のヘルメット帽体と振動部を内蔵する筐体2の接合は、ヘルメットに装着する緊急避難警報装置1の振動を作業者の頭部に減衰させずに伝播させるために最も重要な問題であった。後掲する検証試験の実験1および2の結果、上記2箇所接合が最も振動部の振動能力を減衰させず伝播することがわかった。また、筐体2の全面がヘルメットと接触する場合を除き筐体2が部分的にヘルメットと接触する、例えば1箇所接合、3箇所接合、4箇所接合であってもよいことを確認している。
本実施形態では緊急避難警報装置1とヘルメット帽体とを2箇所で支持(接合)している。本緊急避難警報装置1では、筐体2とヘルメットの表面との間に支持部3,4が介在する。そして、緊急避難警報装置1は、ヘルメットに弾性体(固定ベルト18)で固定される。弾性体は、力を受けて弾性変形するものであるから、ヘルメットと緊急避難警報装置1との相対的な位置関係を定めているのは実質的に2つの支持部3,4(第1支持部及び第2支持部)となる。しかし、第1支持部と第2支持部は、ヘルメットの表面のうちの2箇所で緊急避難警報装置1を支持するものであるため、この2箇所を結ぶ線を軸にした回転方向の動きは、第1支持部と第2支持部の形態や弾性体の形態にもよるが、振動部が3箇所以上で支持される場合に比べて、僅かながらも許容されることになる。すなわち、上記の緊急避難警報装置1では、ヘルメットに対する緊急避難警報装置1の動きが僅かながらも許容されるため、振動部が振動を発すると、緊急避難警報装置1は、ヘルメットの表面の3箇所以上で支持される場合よりも大きな振幅で振動できる。緊急避難警報装置1の振幅が大きくなれば、第1支持部及び第2支持部を介して緊急避難警報装置1の振動を受けるヘルメットの振幅も大きくなる。ヘルメットの振幅が大きくなれば、ヘルメットを着用している装着者の頭部に伝わる振動部の振動も大きくなる。したがって、上記の振動発生装置であれば、ヘルメットが介在しても装着者の頭部へ振動が効果的に伝達されることになる。
(3)固定バンド
緊急避難警報装置1は、弾性体である固定バンド18を筐体2の支持部3、4の固定ベルト通し孔11、12に挿通しヘルメットに固定する。本実施例で使用している固定バンド18は幅25mm、厚さ2mmのコンテック社製シリコンバンドで、IMADA製プッシュプルゲージで20kgf以上の引っ張り強度を持つことを確認したうえで使用しているが、弾性を持つ同程度のゴムバンドであれば差支えない。固定バンド18は、固定ベルト通し孔11、12で折り返しABS製バックル19、20で留め、ヘルメットを表面沿いに周回させ固定している。このように、緊急避難警報装置1が弾性体に固定されていれば弾性体の伸縮量が十分に確保されるため緊急避難警報装置1の振動が規制されにくく、振動部の振動が作業者の頭部に効果的に伝達できる。
固定バンド18は、上述したように、支持部3、4に設けられた固定ベルト通し孔11、12に挿通され、折り返されており、実際にはそのバンド幅が振動発生部の筐体2とヘルメット帽体表面に接合されており、左右2箇所で緊急避難警報装置1を支持している。固定バンド3、4の幅は後掲する実験5によれば10~50mmのいずれでもよい。いずれの幅をとったとしても筐体2の支持部3、4の固定バンド通し孔11、12は、筐体2側面の中央を中心として固定バンド18を挿通するために見合った幅にすることになる。
また、本実施形態においては、緊急避難警報装置1をヘルメットの後頭部に固定する。緊急避難警報装置1の重量による荷重がヘルメットを前頭部側から後頭部側へ向かわせる方向に作用することになるため、ヘルメットが装着者の視界の妨げとなる可能性を抑制することができる。なお、後掲の実験3によれば振動加速度自体は前頭部と後頭部はほぼ同じで側頭部が若干劣る。
(4)制御部
図3の制御部(制御回路)13は、電子回路基板で、緊急避難警報装置1の動作を全て制御する。制御部13は、アンテナ10が受信した警告信号を受け、振動部を駆動させる。本実施形態においては、警告信号があったときは、振動は5秒~7秒程度継続する。送信機31からの警告信号が継続するときは、警告信号が途絶えるまで継続して振動するように設定している。この振動は、装着者本人が止めることはできない。
また、制御部13は、操作部5の操作によって以下の機能を制御している。まず、混信を防ぐために特定の送信機31の警告信号のみに対して、警報を発するようにペアリング機能を持っている。他に、電源のオンオフ、電源残量の確認を行う。
(5)操作部およびアンテナ
図2の操作部5には、電源ボタン7とバッテリーチェックボタン6がある。さらにペアリングLED8と電源LED9がある。
電源ボタン7を2秒以上長押しすると、緊急避難警報装置1の電源がオンになる。電源LED9は、1日の就業時間を考え、10時間以上使用可能な場合は緑色の点灯状態になる。残使用可能時間が少なくなるにつれて4段階で電源LED9の点滅およびブザーで装着者に知らせるように設定している。
なお、緊急避難警報装置1を使用可能状態にする前に、送信機31とのペアリングを設定するためには、バッテリーチェックボタン6と電源ボタン7を使用し、ペアリングが完了したことは橙色のペアリングLED8を見て確認するようになっている。ペアリング終了後、再起動することによって、緊急避難警報装置1は使用可能状態となる。
図2のアンテナ10は、920MHz帯の特定小電力無線を使用しているので、約8cmの長さのワイヤーである。できるだけ感度を良くするために筐体2から約6cm突出させている。突出部分は折れないためにエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)で被覆している。
(6)電源部
図3の電源部(電池)14、15は、電源として単三形ニッケル水素充電池2本を使用している。使用可能時間としては、約15時間程度であり、緊急避難警報装置1の消費電力から考慮しても電源としては十分であると考えた。リチウムイオン充電池も使用可能ではあるが、その大きな電気容量が故、取扱いが難しく、外部からの衝撃や、充放電条件の問題や、厳しい周囲環境により、発火や爆発等の事故を起こす可能性が低くはなく、ヘルメット21のように、外部から衝撃を受ける可能性のあるものに使用することは危険であると考え、ニッケル水素充電池を採用している。また、電源部14、15については、筐体2内に入れず別体にすることも考えられる。
<緊急避難警報システム>
ヘルメットに装着する上記緊急避難警報装置1は、種々の悪条件下においても確実に振動によって作業者に緊急避難警報を認知させることができる。次に問題となるのは、危険が差し迫っていることを、確実に緊急避難警報装置1に送信するシステムが必要である。本実施形態の緊急避難警報システムは、急迫の危険を感知した人またはセンサーから無線によって警告信号を送る送信機31と、これを確実に受信する緊急避難警報装置1の受信機能からなり、途中、障害がある場合は、中継機を設けるシステムである。本システムにおいては、まず、無線の選定、およびペアリングによる実際のシステムの設定が問題となる。
(1)無線
本実施形態の緊急避難警報システムにおいては、特定小電力無線の920MHz帯を使用している。特定小電力無線を使用したのは、免許を必要としないのですべての作業者が使用できるからである。また、特定小電力無線の使用周波数帯には、4種類が規格として存在するが、通信距離、機器の小型化、伝送可能データ量等を考慮して、920MHz帯を使うこととした。本願システムにおいては、高速道路内作業を対象としているので920MHz帯で出力10mWの無線モジュールを採用している。通信距離としては、約7kmである。その他の作業で通信距離が必要な場合は、出力を20mWにすればこれより更に約1.4倍に通信距離を伸ばすことができる。但し、これは無線モジュールの周囲に何の障害物もなく、雨、雪や霧等の電波を吸収・拡散する要因がない最良の条件での仕様であると考えられる。本願システムにおいては、これらの無線モジュール本体を筐体2内に納め、且つその周辺には他の制御回路13や機械部品、電源電池14、15等を配置しておりその上、アンテナ10も樹脂で覆っているため、無線送受信到達距離は短くなる。また、本願システムにおける通信距離は、人の生死に関わることから余裕を待たせて、約300メートルを上限としている。また、装置の小型化の観点からも、920MHz帯であれば、アンテナの長さは理論上8cm程度にできる(波長の1/4)。920MHz帯は、使用できる周波数帯域幅も広いため(13.8MHz)、伝送可能なデータ量も大きくなる。1回の通信で最大64ビットのデータを1250ビット毎秒の速度で伝送可能である。本願システムにおいては、使用するデータ量は大きくはないが、マルチな機能と併用する場合に良いと考えた。
(2)ペアリング機能
本願の緊急避難警報システムは、現場の状況に応じて具体的に緊急避難警報装置1と送信機31を複数組合せたシステムを設計したうえで作動させることになり、これが、緊急避難警報装置1と送信機31のペアリングになる。
本願実施形態では、最大64台の送信機31で危険を感知した人またはセンサーの警告信号をヘルメットに緊急避難警報装置1を装着した個々の作業者に伝えることができる。また、同時に警告信号を受信する緊急避難警報装置1の台数(警告信号を受ける作業者の数)に制限はない。これらを組み合わせて現場の状況に応じた様々なシステムを作ることができる
なお、本願においては、現状他のグループとの混信は確実に避けられると考えている。送信機31にはそれぞれ16ビットの識別番号(65536通り)が割り当てられており、その識別番号を緊急避難警報装置1が記憶しており、送信機31は自らの識別番号と共に任意の8ビットのノード番号、および警報コード(4文字)を送信する。送信機31からの警報電波を受信した受信機は、記憶した識別番号と受信した電波の識別番号を比較し、合致した場合のみ警報として振動動作を開始する。識別番号は65536通りあり、警報コードも独自であるので、混信する可能性は避けられる。
緊急避難警報装置1と送信機31のペアリングは使用開始前に、緊急避難警報装置1側で登録する。まず、電源が入ってない状態で、操作部5のバッテリーチェックボタン6を押しながら電源ボタン7を長押しすることでペアリング設定モードに入る。その状態で、登録したい送信機31から緊急避難警報装置1に警告信号を送信すると、緊急避難警報装置1に送信機31を登録することができる。登録の解除は、緊急避難警報装置1を再度ペアリングモードにし、バッテリーチェックボタン6を長押しすることで解除される。登録が終了したことはペアリングLED8が橙色で点灯することで確認できる。
ペアリング設定モードは、電源をオフにすることで終了し、再度電源をオンにすれば、緊急避難警報システムが使用可能状態になる。ペアリングは一度登録すれば、解除しない限り続けて使用できる。ただし、その緊急避難警報装置1がペアリングの登録が済んでいるかどうかについては表示がないので、登録した後、必ず一回は振動発生の確認は必要である。
(3)送信機
図6の送信機31は、非常事態が起きたときに作業者の装着した緊急避難警報装置1に向けて警告信号を送信する装置である。本実施形態では、手動ボタン式送信機について説明する。
手動ボタン式送信機は、管理者(監視者)が緊急事態の発生を目視で認知したときに手動で警告信号を送信する装置である。外観を図6に示す。筐体の前面には操作部として非常ボタン35とバッテリーチェックボタン36が設けられている。筐体32の側部には固定ベルト通し孔33、34が、背面にはクリップが設けられており、作業者の上腕部またはポケットに装着できるようになっている。
非常ボタン35を押下すると、筐体32上部に設けられた送信用アンテナ38から警告信号が送信される。この非常ボタン35は短押しで作動し、警告信号を瞬時に送信することができ、非常ボタン35を押下している間、非常ボタン上部の緑色の送信LED37が点灯してブザーが鳴り、信号が発信されたことを確認できる。なお、これ以外の本システムの操作ボタンは長押しして使用する。
電源は単三型ニッケル水素充電池2本を使用し、1回の充電で約168時間使用できる。電源ボタンはなく充電池のセットで自動的に作動を開始するようになっている。バッテリーの残容量は、バッテリーチェックボタンを押すことで、緑色の送信LED37の表示とブザーの鳴動で確認できる。さらに残使用時間が10時間を下回ったときは自動的に送信LED37が点滅、ブザーが鳴り確実に低充電状態を認知できるようになっている。
送信機31は、この他にセンサーが異常を検知すると自動的に警告信号を発信する送信機であってもよい。センサーには転倒センサーや衝撃センサー(加速度センサー)などが考えられる。
(4)中継機
中継機は、送信機31と緊急避難警報装置1の間で警告信号を中継する。本願システムにおいては、送受信の伝送距離を300mに設定しているが、これ以上の距離を確保したいときや、コンクリート壁など通信を妨害する障害物がある場合には警告信号を確実に送信するために使用する。
中継機は、無線を受信する受信部、無線を送信する送信部、電源部を含み構成される。中継機は、無線を受信した場合に同じ仕様の電波を発生させ、送信機31の電波をリレーする。中継機が送信する情報は送信機31の識別番号なども含むため、送信機31と緊急避難警報装置1のペアリング登録を解除・変更する必要はない。
中継機は具体的な現場の作業環境に応じ、配置され、必要であれば中継機間を有線にしてもよい。中継機は、特に障害の多いビルの各階間や作業範囲が広範囲である場合に有効であると考える。
(5)緊急避難警報システムによる即時避難行動の例
本願システムは、危険が迫る作業エリアの関係者に即時避難行動を促すことにより、作業エリアに居る作業関係者102の生命を守ることを目的とするシステムである。
ここで、作業関係者102とは、作業エリアで作業を行っている作業者104、作業者を監督する監督者103、作業エリアに配置される警備員105、作業エリアを見学する見学者、その他の作業エリアに出入する人を含む概念である。また、作業エリアに居る関係者とは、工事用のバリケード等によって一般の人や車両の進入が規制された作業エリア内の人に限定されるものでなく、作業エリアの周辺に居る人を含む概念である。本願システムは、作業エリアに危険が迫った場合に、これらの関係者に対して即時避難行動を促すことにより、例えば1秒程度の一瞬の逃げ遅れによる死傷事故を可及的に抑制し、生命の安全を守るという社会的に重要な使命に貢献するシステムである。以下に高速道路における危険作業を例として緊急避難警報システムによる即時避難行動の例を説明する。
図7は、作業エリアの一例を示した図である。例えば、道路工事の作業エリアでは、監督者103や作業者104、警備員105等の作業関係者が作業エリアの内外で作業を行う。通常、このような作業エリアは、パイロン106や矢印板107等によって一般の人や車両の進入が規制される。しかし、稀に、通行中の車両の運転手が運転操作を誤り、進入が規制されている作業エリアに車両が入ることがある。このような事故の発生を防ぐため、規制帯の先頭部分には、通常、工事看板や回転灯、誘導灯、規制標識を取り付けた車両等が配置されるが、濃霧による視界不良や運転手の過労による居眠り運転等の各種要因により、作業エリアへの車両の誤進入を完全に無くすことができないのが実情である。
図8は、本願システムによって実現できる即時避難行動の第1例を示した図である。例えば、送信機31を監視員が携帯しており、作業エリアの各作業者が緊急避難警報装置1をヘルメットに装着している状況において、作業エリアへの車両の誤進入に気が付いた監視員が送信機31の非常ボタン35を押すと、各作業者の緊急避難警報装置1が振動してヘルメットが揺動する。各作業者104は、ヘルメットの揺動により、作業エリアに迫る危険を認知すると、自ら身を守るための即時避難行動を行う。これにより、各作業者104は、作業エリアに誤進入する車両から身をかわし、当該車両に接触するのを防ぐことができる。
図9は、本願システムによって実現できる即時避難行動の第2例を示した図である。警告信号を発する送信機31として、上述した送信機31以外に、例えば、転倒または衝撃を検知するセンサーを内蔵した送信機を本願システムのシステム構成に加え、当該センサー内蔵の送信機をパイロン106や矢印板107に取り付ければ、図9に示されるように、パイロン106や矢印板107への車両の接触をセンサーによって異常を検知した送信機が発する警告信号により、作業エリアに居る各作業者104の緊急避難警報装置1が振動してヘルメットが揺動する。本願システムのシステム構成にこのようなセンサ内蔵の送信機を加えれば、送信機31を携帯している人が送信機31の警告ボタン35を押す前であっても、センサ内蔵の送信機が警告信号を発するようにできるため、各作業者は、即時避難行動をより早く開始することができる。
なお、本願システムは、上述したような道路工事等の作業エリアへの適用に限定されるものではない。本願システムは、例えば、ビルディングの建築現場、工場、プラント、沿岸部、火災現場、山岳地帯、その他各種の作業エリアに適用可能である。また、前記した中継器を使用することで、障害物の存在や見通しの悪いことが想定される地震や水害や火山噴火災害等の災害復旧現場や災害監視拠点、建物の建設・解体現場などにおける新たな被害(予震や更なる災害拡大など)や二次災害に対する避難警報、建物の火災や崩壊等の発生時における避難警報にも使用できる。また、電波の伝達が難しい地下と地上各階間などの場合、中継器の配置(中継器を各階窓部に設置する等)や,中継器間に部分的に有線の伝送路を設け中継器をバックアップすることで、ビル(マンション)、トンネルや地下鉄等の工事現場や、炭鉱、地下ライフラインなどの作業現場など、多くの現場においても使用することが可能である。
<検証試験>
緊急避難警報装置1をヘルメット21の帽体のヘルメット表面23に装着し、作業者に振動によって緊急避難警報を確実に認知させるためには、緊急避難警報装置1の振動能力ができるだけ減衰しないで人の頭部に伝わるようにするかが最大の問題であった。そのため、以下の実験を行った。実験に当たっては、まず、振動の測定点として、ヘルメット21に装着していない状態の振動能力を筐体中央で測定(測定点A)、次に、例えば図4のように人頭模型Mにヘルメット21を装着したときの緊急避難警報装置1の筐体中央(測定点B)、最後に、同じく人頭模型Mにヘルメット21を装着したときのハンモック脚部連結部(測定点C)の3点で計測した。ヘルメット頭頂部とハンモック脚部連結部の間には通常40~45mmの空隙があり、ハンモックは直接頭部と接触しているので測定点Cの振動は直接作業者の頭部が感じる振動とみなしてよい。測定項目は、周波数と振幅と加速度とし、ヘルメット装着者に対して前後方向(X軸)、左右方向(Y軸)、上下方向(Z軸)を測定した。そのうえで、3軸合成加速度を算出した。測定点B、Cについては、実際に人頭模型にヘルメット21の帽体、衝撃吸収ライナー、ハンモック、ヘッドバンド、耳紐、あご紐を装着させたうえで、実験を行った。以下の実験で振動発生装置とヘルメット帽体の接合方法について5種類の方法で検証しているが、全面接合はゴムシートで全面を面接触させたもので、1箇所、3箇所、4箇所接合は、間に小片を挟んだもので、2箇所接合は、筐体2の支持部3,4に取り付けた固定ベルト18で接合させたものである。なお、使用したヘルメットはミドリ安全株式会社製の以下の4製品である。
Figure 0007055193000003
(1)実験1
本実験は、緊急避難警報装置1のヘルメット帽体への接合の仕方と、振動の人体頭部への伝わり方を検証したものである。接合の仕方としては、振動発生装置をヘルメット帽体に全面的に接合した場合、4箇所で接合した場合、2箇所で接合した場合で検証した。なお、バイブレーターとしては試作2、ヘルメットはA:SC-12PCL、装着位置は後頭部、振動計測場所は測定点Aと測定点C、固定ベルト18幅は25mmである。
以下実験1の結果を表3に示す。
Figure 0007055193000004
上記実験結果によると、緊急避難警報装置1自体の振動能力はヘルメット21を介して人体頭部に伝わるときは、相当程度減衰していることがわかる。その中でも、全面接合の場合は最も減衰が大きい。本実験で使用している試作2の振動能力の場合、4箇所接合、2箇所接合の場合に目標とする3軸合成加速度12m/sをぎりぎり上回っていることがわかる。これを見ると、4箇所接合・2箇所接合は3軸合成加速度で目標とする12m/sを満たすが、全面接合においてはこれを満たさないことが分かった。
なお、以下に上記実験を詳細に検討する。測定点Cのセンサで観測される3軸(X,Y,Z)の周波数を確認したところ、4箇所接合の周波数は、測定点Aの周波数に比べて約-1%程度の変化率であった。また、全面接合の周波数は、測定点Aの周波数に比べて約-15%程度の変化率であった。これに対し、2箇所接合の周波数は、測定点Aの周波数に比べて約-30%程度の変化率であった。よって、2箇所接合は、4箇所接合や全面接合に比べると、周波数を低下させる傾向があると言える。
また、測定点Cのセンサで観測される3軸のうちのY軸の振幅を確認したところ、2箇所接合と4箇所接合と全面接合の何れも、測定点Aの振幅に比べて約-60~-70%程度の変化率であった。よって、2箇所接合と4箇所接合と全面接合の何れも、測定点Aに比べると、Y軸方向の振幅を大きく低下させる傾向があると言える。これは、緊急避難警報装置1がヘルメット21の後頭部に取り付けられているため、緊急避難警報装置1で発生するY軸方向の振動が、人頭模型Mの頭部の上下方向の中心線を軸としたヘルメット21の回転方向の動きに変換され、換言すると、ヘルメット21を左右の回転方向に揺動させる方向の動きに変換され、ヘルメット21自体をY軸方向に動かす振動にならないためと推定される。
また、測定点Cのセンサで観測される3軸のうちのX軸の振幅を確認したところ、4箇所接合と全面接合の何れも、測定点Aの振幅に比べて約-60%程度の変化率であった。これに対し、上記実施形態の2箇所接合のX軸方向の振幅は、測定点Aの振幅に比べて約+7%の変化率であった。よって、4箇所接合と全面接合がX軸方向の振幅を減衰させる傾向があるのに対し、実施形態の2箇所接合は、X軸方向の振幅を増幅させる傾向があると言える。
なお、測定点Cのセンサで観測される3軸のうちのZ軸の振幅については、緊急避難警報装置1に内蔵されているモーター16がZ軸方向に沿って延在する回転軸であるため、特筆すべき傾向は確認されなかった。
上記検証の結果より、2箇所接合は、X軸方向においては、4箇所接合及び全面接合よりも大きい振幅を人頭模型Mに与えることが確認された。これは、4箇所接合や、全面接合に比べると、2箇所接合の方が、振動発生装置がヘルメットに対して相対的に動きやすく、緊急避難警報装置1の振動が規制されないためである。したがって、上記検証の結果からも、2箇所接合は、ヘルメット21が介在してもユーザの頭部へ振動を効果的に伝達できることが判る。
(2)実験2
本実験は、実験1に引き続き緊急避難警報装置1のヘルメット帽体23への接合の仕方と、振動の人体頭部への伝わり方を検証したものである。接合の仕方としては、緊急避難警報装置1をヘルメット帽体23に1箇所~4箇所で接合した場合で検証した。なお、バイブレーターとしては試作2を改良して更に振動能力を大きくした試作3を用い、ヘルメットはB:SC-13PCL、装着位置は後頭部、振動計測場所は測定点Aと測定点Bと測定点C、固定ベルト18幅は25mmである。
以下実験2の結果を表4に示す。
Figure 0007055193000005
上記実験結果によると、測定地点のハンモック脚部連結部の3軸合成加速度において、2箇所接合が23m/sと最も大きく、次いで1箇所接合が18.7m/sと大きく、3箇所接合、4箇所接合はほぼ13m/sで最も減衰していることがわかった。ただし、いずれも本願において最低レベルとしている12m/s以上になっていることがわかった。なお、測定点Bの3軸合成加速度は測定点Cよりも大きい。
(3)実験3
本実験は、試作3の緊急避難警報装置1を2箇所接合でヘルメット21に装着した場合、ヘルメットの前頭部、後頭部、側頭部に装着した場合の各々の振動能力を比較したものである。ヘルメットはB:SC-13PCL、振動計測場所は測定点Aと測定点Bと測定点C、固定ベルト18幅は25mmである。
以下実験3の結果を表5に示す。
Figure 0007055193000006
上記実験結果によると、測定点Cの3軸合成加速度において、前頭部、後頭部に装着するとほぼ23m/sと大きいのに対して、側頭部は16m/sと小さくなっているのがわかった。また、いずれの場合も本願が基準とする12m/sを上回っていることがわかった。
ただし、振動部が取り付けられたヘルメットの取扱いや重量バランス、前頭部に取り付けた場合に振動が着用者の視野に与える影響、側頭部に取り付けた場合に振動が着用者の三半規管に与える影響等を総合的に勘案すれば、振動部は、ヘルメットの後頭部に取り付ける方が好ましいと考える。
(4)実験4
本実験は、緊急避難が必要な環境下での作業が発生した場合にヘルメット21に装着して使用することから、通常のヘルメットであればヘルメットの種類に関わらず使用可能かについて4種類のヘルメットについて振動能力を検証した。本実験は、試作3の振動発生装置を2箇所接合でヘルメット21の後頭部に装着したもので、固定ベルト18幅は25mmである。
以下実験4の結果を表6に示す。
Figure 0007055193000007
上記実験結果によると、測定点Cの3軸合成加速度において、上記4種類のヘルメットはいずれも振動能力として充分であることがわかった。上記4種類のヘルメットは帽体形状、ハンモックの帽体との係合箇所(4点、8点)、材質(樹脂、テープ)、衝撃吸収ライナー、ヘッドバンドの形状、ヘルメット全体の重量が異なるものであるが、いずれも振動を人体頭部に伝えることができることがわかった。
(5)実験5
本実験は、緊急避難警報装置1とヘルメット帽体23を2箇所で接合する場合において、実際には固定ベルト18が帽体と接合することから、固定ベルト18の幅により振動の伝播は変わるかにつき検証した。本実験においては、試作3の緊急避難警報装置1を用い、ヘルメットB:SC-13PCLの後頭部に接合し固定ベルト18幅を10mm~50mmで検証したものである。
以下実験5の結果を表7に示す。
Figure 0007055193000008
上記実験結果によると、測定点Cの3軸合成加速度において、10mmが若干劣るもののいずれも振動部の振動を人体頭部に十分伝えることができることがわかった。その中で、ヘルメットへの装着のしやすさと、振動部筐体とのバランスを考え25mm幅を好適と考えている。
1・・緊急避難警報装置
2・・筐体
3・・支持部
4・・支持部
5・・操作部
6・・バッテリーチェックボタン
7・・電源ボタン
8・・ペアリングLED
9・・電源LED
10・・アンテナ
11・・固定ベルト通し孔
12・・固定ベルト通し孔
13・・制御回路
14・・電池
15・・電池
16・・モーター
17・・振動子
18・・固定ベルト(固定バンド)
19・・バックル
20・・バックル
21・・ヘルメット
22・・つば
23・・ヘルメット表面
31・・送信機
32・・筐体
33・・固定ベルト通し孔
34・・固定ベルト通し孔
35・・非常ボタン
36・・バッテリーチェックボタン
37・・送信LED
38・・アンテナ
39・・固定ベルト(固定バンド)
102・・作業関係者
103・・監督者
104・・作業者
105・・警備員
106・・パイロン
107・・矢印板
M・・人頭模型

Claims (14)

  1. 作業エリアの関係者に即時避難行動を促す緊急避難警報装置であって、
    内蔵する振動子の運動によって振動する筐体と、
    前記筐体を前記関係者のヘルメットに着脱自在に固定する、該筐体から2方向へ延び出て該ヘルメットの表面沿いに該ヘルメットを取り巻く弾性の固定バンドと、
    前記作業エリアに迫る危険を知らせる無線の警告信号に連動して運動する前記振動子の振動により、前記ヘルメットが前記筐体と共に揺動するように前記筐体を前記ヘルメットの表面に部分的に支持する支持部と、を備える、
    緊急避難警報装置。
  2. 前記支持部は、前記固定バンドの一部によって形成される、
    請求項1に記載の緊急避難警報装置。
  3. 前記支持部は、前記ヘルメットの表面と前記筐体との間に介在し、前記筐体を前記ヘルメットの表面のうちの2箇所で支持する第1支持部及び第2支持部と、からなる、
    請求項1または2に記載の緊急避難警報装置。
  4. 前記振動子は、前記ヘルメットに固定された状態の前記筐体を、前記ヘルメットの表面に向かって見た場合に、前記第1支持部と前記第2支持部の間で、帽体と直接接合している部分に挟まれていない部位に配置されている、
    請求項3に記載の緊急避難警報装置。
  5. 前記第1支持部は、前記固定バンドが前記筐体から一方へ延び出る位置に設けられ、
    前記第2支持部は、前記固定バンドが前記筐体から他方へ延び出る位置に設けられている、
    請求項3または4に記載の緊急避難警報装置。
  6. 前記筐体は、前記ヘルメットの後頭部に固定される
    請求項1から5の何れか一項に記載の緊急避難警報装置。
  7. 前記警告信号の電波を受信するアンテナと、
    前記アンテナで前記警告信号を受信すると、前記振動子を運動させるモータを作動させる制御部と、を更に備える、
    請求項1から6の何れか一項に記載の緊急避難警報装置。
  8. 前記制御部は、前記アンテナで受信した前記警告信号に含まれる識別情報が、ペアリングによって該制御部に予め登録された識別情報と一致する場合に、前記振動子を運動させるモーターを作動させる、
    請求項7に記載の緊急避難警報装置。
  9. 前記制御部に電力を供給する電源部を更に備える、
    請求項7または8に記載の緊急避難警報装置。
  10. 前記電源部の電力を前記制御部へ給電状態にするための電源ボタンと、
    前記電源部のバッテリー残量を確認するためのバッテリーチェックボタンを更に備える、
    請求項9に記載の緊急避難警報装置。
  11. 請求項1から10の何れか一項に記載の緊急避難警報装置と、
    前記警告信号を無線で前記緊急避難警報装置に送信する送信機と、を備える、
    緊急避難警報システム。
  12. 前記送信機は、警告信号を発信する関係者が携帯する機器であり、前記警告信号を無線で発するための警告ボタンを有する、
    請求項11に記載の緊急避難警報システム。
  13. 前記送信機は、危険状態の発生を検知するセンサーを有し、設置物に取り付けられる、
    請求項11に記載の緊急避難警報システム。
  14. 前記送信機から前記緊急避難警報装置へ無線送信される前記警告信号を中継する中継機を更に備える、
    請求項11から13の何れか一項に記載の緊急避難警報システム。
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