JP7054604B2 - 自律走行型電気掃除機 - Google Patents

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Description

本発明は、自律走行型電気掃除機に関する。
室内を自律的に移動しつつ掃除する自律走行型電気掃除機が知られている。自律走行型電気掃除機は、動力源として充電池を搭載し、制御装置で、車輪ユニットを駆動する走行モータを制御して自律走行を行いつつ、モータ駆動の回転ブラシを用いて塵埃を掻き込み、吸引ファンで吸引して掃除を行う。
特許文献1には、走行予定領域の境界を検出するセンサによって境界および障害物を検出しながら、境界に沿って走行する際沿い走行と、ランダム走行とを組合せて行うものが記載されている。
特開平11―212642号公報
しかしながら、壁沿い走行や例えばランダム走行を組合せた場合、境界の近傍は際沿い走行で掃除されやすく、領域の中央側はランダム走行等で掃除されやすいが、境界から少し離れた領域では掃除のされ残しが生じやすい。
上記事情に鑑みてなされた本発明は、壁に沿わずにランダムに走行する主走行ステップと測距センサを利用して、壁に沿って走行することで壁際を清掃する壁際走行ステップと、を実行する自律走行型電気掃除機であって、前記壁際走行ステップとして、壁近走行ステップと、該壁近走行ステップよりも壁から離間して走行する壁遠走行ステップと、を実行し、前記壁近走行ステップでは、壁から10mm以上本体が離間するように走行し、前記壁遠走行ステップでは、壁から60mm以上150mm以下本体が離間するように走行することを特徴とする。
実施例1の自律走行型電気掃除機を左前方から見た斜視図。 実施例1の自律走行型電気掃除機の下面図。 図1のA-A断面図。 実施例1の自律走行型電気掃除機のケースを外した内部構成を示す斜視図。 実施例1の充電台を正面上方より見下ろした外観斜視図 実施例1の走行制御のフローチャート 実施例1の壁際周回走行ステップが行うステップを示すフローチャート (a)乃至(f):実施例1の初期走行ステップS110の詳細を示す図 実施例1の壁寄せ走行ステップの詳細を示す図 実施例1の主走行ステップのフローチャート 実施例1の主走行ステップによる自律走行型電気掃除機の走行軌跡の一例を示す図 実施例1の自律走行型電気掃除機が細い障害物の回りを旋回する態様を示す図 実施例1の旋回半径r1と、椅子の脚の隙間寸法L及び本体の左右寸法Dの関係を検討する図 実施例1の壁際走行ステップの詳細を示すフローチャート 実施例1の右寄せ走行モード及び左寄せ走行モードの何れを高頻度とするのが好ましいかを説明するための図 実施例1の壁近走行と壁遠走行との違いを明示する図 実施例1の帰還走行ステップの詳細を示すフローチャート 実施例1の広範囲受信器の検出範囲及び狭範囲受信器の検出範囲を示す図 実施例1の帰還走行ステップにおける走行軌跡の一例を示す図 実施例2の集中清掃モードにおける走行軌跡を示す図 実施例3の壁近走行と壁遠走行とを連続して行う自律走行型電気掃除機を示す図 実施例4の壁際走行ステップ又は反射走行を実行している際の走行軌跡を示す図
以下、本発明の実施例について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。同様の構成要素には同様の符号を付し、同様の説明は繰り返さない。
図1は実施例1の自律走行型電気掃除機を左前方から見た斜視図、図2は自律走行型電気掃除機の下面図である。なお、自律走行型電気掃除機Sが通常進行する向きを前方、鉛直上向きを上方、駆動輪2、3が対向する方向であって駆動輪2側を左方、駆動輪3側を右方とする。すなわち図1等に示すように前後、上下、左右方向を定義する。
自律走行型電気掃除機Sは、所定の掃除領域(例えば、部屋の床面Y)を自律的に移動しながら自動的に掃除する電気機器である。自律走行型電気掃除機Sは、外郭を成すケース1(1u、1s)と、下部の一対の駆動輪2、3(図2参照)および補助輪4とを備えている。また、自律走行型電気掃除機Sは、下部後方に回転ブラシ5、下部中央にガイドブラシ6、および下部前方にサイドブラシ7を備え、側面内側に障害物検知手段としての前方用測距センサ8を備えている。
駆動輪2、3は、駆動輪2、3自体が回転することで自律走行型電気掃除機Sを前進、後退、旋回させることが可能な車輪である。駆動輪2、3は、直径上左右両側に配置され、それぞれ走行モータおよび減速機で構成される車輪ユニット20、30により回転駆動される。補助輪4は従動輪であり、自由回転するキャスタである。駆動輪2、3は、自律走行型電気掃除機Sの前後方向の中央側、左右方向の外側に設けられており、補助輪4は前後方向の前方側、左右方向の中央側に設けられている。
サイドブラシ7は、自律走行型電気掃除機Sの前方側、左右方向の外側に設けられており、鉛直方向を回転軸とするブラシであり、図1の矢印α1のように、自律走行型電気掃除機Sの前方外側の領域を、左右方向外側から内側に向かう方向に掃引するよう回転して、床面上の塵埃を中央の回転ブラシ5側に集める。2つのガイドブラシ6は、それぞれ駆動輪2、3に対して左右方向内側に設けられており、サイドブラシ7で集められた塵埃を回転ブラシ5の幅内から外側に逃げないようにガイドする固定ブラシである。
回転ブラシ5は、水平方向を回転軸とするブラシであり、自律走行型電気掃除機Sの駆動輪2、3に対して後方に設けられている。回転ブラシ5の左右側端部の左右方向位置は、それぞれ駆動輪2、3より内側、又はガイドブラシ6より内側にできる。
図3は図1のA-A断面図、図4は自律走行型電気掃除機Sのケースを外した内部構成を示す斜視図である。なお、図4は、集塵ケース12を外した状態を示す。
図3に示すように、自律走行型電気掃除機Sは、内部に充電池9と制御装置10と吸引ファン11と集塵ケース12とを備えている。集塵ケース12は入口として回転ブラシ5の上方に吸込み口12iが形成されている。また、集塵ケース12は出口に集塵フィルタ13が取り付けられている。
充電池9は、例えば、充電することで再利用可能な二次電池であり、電池収容部1s6に収容されている。充電池9は自律走行型電気掃除機Sの左右端部に亘って配置されている。
充電池9からの電力は、各種障害物検知手段8,15,16、制御装置10、駆動輪2,3や各種ブラシ5,7のモータ、及び吸引ファン11等に供給される。自律走行型電気掃除機Sは、制御装置10により統括的に制御される。
図4に示すように、吸引ファン11は下ケース1sの中心付近に配置されている。吸引ファン11、及び、回転ブラシモータ5mが駆動すると、回転ブラシ5によって床面等の塵埃が掻き込まれる。掻き込まれた塵埃は、吸口14、吸込み口12iを介して集塵ケース12内に導かれる。集塵フィルタ13で塵埃が取り除かれた空気は、排気口1s5を通して排出される。
(自律走行型電気掃除機Sの動作概要)
ここで、自律走行型電気掃除機Sの大まかな動作について説明する。自律走行型電気掃除機Sは、駆動輪2、3と補助輪4(図2参照)とにより自律的に移動され、前進、後進、左右旋回、超信地旋回等が可能である。そして、自律走行型電気掃除機Sは、サイドブラシ7、ガイドブラシ6で集塵して回転ブラシ5の周りに付着した塵埃を、吸口14を介して、吸引ファン11の吸込み力により、集塵ケース12入口の吸込み口12iから集塵ケース12内に吸込み、出口の集塵フィルタ13により集塵ケース12内に滞留させる。
集塵ケース12内に塵埃が溜まると、適宜、利用者により集塵ケース12が本体部Shより取り出され、集塵フィルタ13が取り外され、塵埃が廃棄される。
バンパ1bは、壁等の障害物に衝突した際に外部から作用する力に応じて前後方向に移動可能に設置されている。バンパ1bは、左右一対のバンパばね(図示省略)によって外向きに付勢されている。
バンパ1bを介して障害物と衝突した際の作用力がバンパばねに作用すると、バンパばねは平面視で内側に倒れ込むように変形し、バンパ1bを外向きに付勢しつつバンパ1bの後退を許容する。バンパ1bが障害物から離れて前記した作用力がなくなると、バンパばねの付勢力によってバンパ1bは元の位置に復帰する。バンパ1bの後退(つまり、障害物との接触)は、後記するバンパセンサ15(図4参照)によって検知され、その検知結果が制御装置10に入力される。
図3に示す集塵ケース12は、床面Yから、吸込部1s4に形成される吸口14を介して吸いこまれた塵埃を回収する容器である。集塵ケース12は、回転ブラシ5と略同じ左右方向寸法を有している。
回収した塵埃を収容する集塵ケース12の本体は、下面が吸込部1s4の上部の形状に対応する形状であり、吸口14に対向して略同じ開口形状の吸込み口12iを備えている。吸込み口12iには、吸口14を通過する塵埃を検知するごみセンサ(不図示)を設けることができる。ごみセンサは、吸口14を通過する塵埃量を検知し、それに応じて吸引ファン11の吸引力を変化させたり、駆動輪2,3の回転速度を変化させたりできる。
(ごみセンサと吸口部1s4の関係)
自律走行型電気掃除機Sが前方に走行して、吸口部1s4がごみのある領域に到達すると、塵埃が吸口14に吸込まれ、ごみセンサが塵埃を検知する。吸口部1s4の前端がごみに到達してからごみセンサが塵埃を検知して吸引ファン11の吸引力を変化させるまでには或る程度の時間が必要であり、これをtとする。また、吸込部1s4の前後寸法、すなわち回転ブラシ5を取付けた部材(回転ブラシ収納部)の床面への開口部分の前後寸法をLとする(図2等参照)。本実施形態の自律走行型電気掃除機Sは、前進速度が略一定に設定されており、これをvとする。自律走行型電気掃除機Sは、vがL/t以下又は未満になるように設定されている。これにより、ごみが多い領域に到達した場合、吸込部1s4がこの領域の後端を通り過ぎる前にごみセンサが塵埃を検知し、吸引ファン11の吸引力を増加させることができる。なお、このようなvとするには、床面の材質等を検知する床面センサを搭載して駆動輪2,3の回転速度を調整することが好ましい。しかし、床面がフローリングであると仮定した場合の速度が上記関係式を満たすように設定しても良い。また、床面に応じた速度設定が可能であるように情報を記憶又は外部装置からその情報を入手可能とし、ユーザが床面の設定を指定できるようにしても良い。
また、tは、吸引ファン11の吸引力の立ち上がり時間としてもよい。
(障害物検知手段8、15、16)
障害物検知手段として図4に示すバンパセンサ15と、前方用測距センサ8と、床面用測距センサ16を設けている。バンパセンサ15は、バンパ1bが障害物と接触したことをバンパ1bの後退で検知するセンサ、例えばフォトカプラである。バンパ1bに障害物が接触した場合、バンパ1bの後退でセンサ光が遮られる。この変化に応じた検知信号が制御装置10に出力される。バンパセンサ15は、左前方及び右前方にそれぞれ設けられており、バンパ1bの右側、左側又は前側の何れに障害物があるかを区別できる。
前方用測距センサ8は、例えば赤外線を用いて障害物までの距離を計測する測距センサで、バンパ1bの表面から5~15mmの内側に設置させている。前方用測距センサ8は、自律走行型電気掃除機S前方の障害物までの距離を定量的に又は2段階以上に区分して検知できる。なお、バンパ1bの測距センサ8の近傍は、赤外線を透過させる樹脂又はガラスで形成されている。前方用測距センサ8は、障害物からの赤外線の反射光を感知するもので、反射光の強度により距離を計測するものである。反射光の強度が強い場合は近く、弱い場合は遠いと判断する。つまり、障害物からの距離は0,1の2値で判定されるものではなく、障害物からの距離を複数の段階で(アナログ的に)判定できる測距センサである。
前方用測距センサ8は、本体の正面8a、左側面8b、右側面8c、正面と左側面の間の左正面8d、正面と右側面の間の右正面8eの計5個設けている。本実施例では5個とも“距離”を複数の段階で計測できる測距センサとしており、本体Sh側方の障害物までの距離に加え、本体Sh正面の障害物までの距離を測定できる。なお、左側面8bや右側面8cのみを定量的に測定可能なセンサとして、本体Sh側方の障害物までの距離のみ測定可能とすることもできる。
なお、前方用測距センサ8として可視光、紫外線、レーザーを用いてもよい。また、赤外線の強度を計測するタイプの測距センサではなく、反射光の受光位置を感知することで距離を計測するタイプでも、反射光が戻ってくる時間から距離計測するタイプでもよい。
図2に示す床面用測距センサ16は、床面までの距離を計測する赤外線を用いた測距センサであり、下ケース1sの下面前後左右4か所(16a、16b、16c、16d)に設置されている。床面用測距センサ16によって階段等の大きな段差を検知することで、自律走行型電気掃除機Sの落下を抑制できる。例えば、床面用測距センサ16によって前方に30mm程度以上の段差が検知された場合、制御装置10(図3参照)は駆動輪2,3を制御して本体部Shを後退させ、自律走行型電気掃除機Sの進行方向を転換させる。
図3に示す制御装置10は、例えばマイコン(Microcomputer)と周辺回路とが基板に実装され、構成される。マイコンは、ROM(Read Only Memory)に記憶された制御プログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、CPU(Central Processing Unit)が実行することで各種処理が実現される。周辺回路は、A/D・D/A変換器、各種モータの駆動回路、センサ回路、充電池9の充電回路等を有している。
制御装置10は、利用者による操作ボタンbuの操作、及び、各種障害物検知手段(センサ8、15、16)から入力される信号に応じて演算処理を実行し、各種モータ、吸引ファン11等と信号を入出力する。
図2に示す補助輪4は、下ケース1sの前方の左右方向の中央に設けられている。補助輪4は、駆動輪2、3とともに本体部Shを所定高さで保って自律走行型電気掃除機Sを円滑に移動させるための車輪である。補助輪4は、本体部Shの移動に伴い床面Yとの間で生じる摩擦力によって従動回転し、さらに向きが水平方向に360°回転するように、下ケース1sに軸支されている。
(充電台91)
図5は充電台91を正面上方より見下ろした外観斜視図である。充電台91は床面に対して略垂直に伸びる背もたれ部92と、床面に平行に前側にのびたベース部93とで構成されている。背もたれ部92の高さは自律走行型電気掃除機Sの高さより若干高く、背もたれ部92の上部には帰還信号を伝送する赤外線LED(不図示)と、赤外線LEDを発光させるための発光回路および自律走行型電気掃除機1の充電池9に電力を供給するための充電回路を含む電子基板を有している。この電子基板には、充電台91側面の電源コード接続部94に接続し、商用電源に電気的に接続する電源コード99より電力を供給している。
また、ベース部93は自律走行型電気掃除機Sの充電池9を充電するときの給電端子95を備えている。給電端子95は正極・負極の2極あり、ベース部93の左右幅の略中央を中心に左右に分かれて、ベース部93の凸状に盛り上がった頂上に設けられている。
給電端子95は、充電台91に自律走行型電気掃除機Sが帰還した際に、下ケース1sの底面に設けた受電端子21(図2参照)と接触し、これにより充電池9に給電することができる。
(走行制御)
図6は走行制御のフローチャートである。自律走行型電気掃除機Sは、充電台91から出発するとともに壁際を周回走行しようとする壁際周回走行ステップS100、壁や障害物を検知したら、例えばその壁や障害物から離れる方向に進行方向を変えたり、障害物の回りを走行しようとする主走行ステップS200、幾つかの壁の付近を走行しようとする壁際走行ステップS300、及び、充電台91に帰還しようとする帰還走行ステップS400を実行する。主走行ステップS200及び壁際走行ステップS300は、充電池9の残量や清掃開始からの経過時間に応じて何回か交互に繰り返し実行できる(帰還走行開始判定ステップS2)。
自律走行型電気掃除機Sは、例えば清掃開始ボタンの押下等によって使用者から清掃開始を指示されると、壁際周回走行ステップS100を実行するか主走行ステップS200を実行するかを判定する。具体的には、充電台91への接続を検知している場合に清掃開始指示を受けたならば、壁際周回走行ステップS100を実行し、そうでない場合は主走行ステップS200を実行する(ステップS1)。
充電台91は通常、壁近くに設置されるため、ステップS1による判定を行うことで、起動直後の効果的な清掃モードを選択できる。なお、充電台91への接続を検知していない場合に清掃開始指示を受けたならば、主走行ステップS200の最初に移行して、前進走行を行うこととしている(ステップS210)。通常、充電台91以外の場所から清掃開始指示を受ける場合、使用者は塵埃が多い領域に自律走行型電気掃除機Sの前方側を向けた状態で清掃開始指示を発することが多い。このため、主走行ステップS200の最初の処理を前進とすることで、塵埃が多いであろう領域を円滑に清掃できる。
以下、それぞれのステップについて詳述する。
<壁際周回走行ステップS100>
図7は壁際周回走行ステップS100が行うステップを示すフローチャートである。壁際周回走行ステップS100は、充電台91から出発する初期走行ステップS110、自律走行型電気掃除機Sの所定側を壁に寄せて走行する壁寄せ走行ステップS120、及び、壁寄せ走行ステップS120実行中に自律走行型電気掃除機Sが合計360°以上回転したか否かチェックするチェックステップS101を実行する。チェックステップS101における回転角度は、その回転方向を正負で区別して累計していく。チェックステップS101において360°以上の回転を検知した場合、主走行ステップS200へ遷移し、検知しない間は壁寄せ走行ステップS120を継続する。以下では、充電台91の後面側が壁Wであるとして説明する。
<<初期走行ステップS110>>
図8(a)乃至(f)は初期走行ステップS110の詳細を示す図である。
初期走行ステップS110開始時、自律走行型電気掃除機Sは充電台91に電気的に接続している(図8(a))。初期走行ステップS110を実行するとまず、自律走行型電気掃除機Sは後退して充電台91から離間する。このときの後退距離は、自律走行型電気掃除機Sの前後寸法の1/2よりも大きい(図8(b))。
次に自律走行型電気掃除機Sは、電源コード99が接続する電源コード接続部94側が自律走行型電気掃除機Sの前方になるように超信地旋回(その場回転)する(図8(c))。本実施形態ではこれにより、自律走行型電気掃除機Sは左側が充電台91側に位置するようになる。超信地旋回の回転角度は、45°以上100°以下、例えば略90°にできる。
なお、超信地旋回における旋回方向は、正面側の前方測距センサ8、例えば前方測距センサ8a,8d,又は8eが障害物を検出した場合はランダムに、側面付近の前方測距センサ8、例えば前方測距センサ8b又は8cが障害物を検出した場合は、検出した側と反対側にすることができる。すなわち、左側の前方測距センサ8bが検出した場合、上面視右回り(時計回り)に、右側の前方測距センサ8cが検出した場合、上面視左回り(反時計回り)にすることができる。
次に自律走行型電気掃除機Sは前進して、充電台91の正面から脱出する(図8(d))。この前進距離は、充電台91の電源コード99を直線状に伸ばしたときの寸法より長いことが好ましい。
次に自律走行型電気掃除機Sは前方が壁W側を向くように90°未満、好ましくは5°以上30°以下超信地旋回する(図8(e))。さらに自律走行型電気掃除機Sは前進し、電源コード99を直線上に伸ばしたときの寸法よりも遠い地点の壁Wに近づく(図8(f))。すなわち、電源コード99を避けて、これより遠い地点の壁Wに近づく。なお、超信地旋回に代えて旋回でもよい。
このように初期走行ステップS110を実行することで、壁寄せ走行ステップS120に円滑に遷移できる。また、初期走行ステップS110の実行中に、電源コード99側に向かう方向に走行を開始することで、電源コード99に接近して絡みついてしまうことを抑制できる。すなわち、初期走行ステップS110の開始位置は、自律走行型電気掃除機S及び充電台91の位置関係が他の場面(例えば帰還走行ステップS400)に比べて明確であるため、電源コード99の位置を推定して、これを回避するように走行させ易い。
<<壁寄せ走行ステップS120>>
図9は壁寄せ走行ステップS120の詳細を示す図である。
壁寄せ走行ステップS120を実行中の自律走行型電気掃除機Sは、壁側に寄せられている所定側(本実施形態では左側)とは反対側への回転角度(本実施形態では上面視で右回り(時計回り)の回転角度)が360°以上若しくは超となるまで、又は、所定時間が経過するまで、若しくは、壁寄せ走行ステップS120を開始した地点近傍を通過するまで、壁寄せ走行ステップS120を継続する。なお、地点の判定は、例えば、車輪の回転量やジャイロセンサやカメラを用いて判定することができる。
例えば、図9(a)に例示するように、部屋の形状が単純な四角形の壁Wで囲まれており、その他家具等がない場合で説明する。初期走行ステップS110の実行によって自律走行型電気掃除機Sは、まず、左側面8bや左正面8dに設けた前方用測距センサ8を利用して、左側が壁Wに寄った状態で走行するように制御する。前進を継続して前方用測距センサ8が前方の壁Wを検知すると、上面視で右回りに略90°超信地旋回して進路を変更し、その後前進する。同様にして、壁Wを前方用測距センサ8による検知及び超信地旋回を繰り返し、回転角度が右回りに360°に達すると、自律走行型電気掃除機Sが部屋を一周したものと推定して壁寄せ走行ステップS120を終了し(ステップS130)、主走行ステップS200へ遷移する。
次に、図9(b)に例示するように、壁Wの形状を四角形に限定せず、また、家具F1~F5が配されている一般的な部屋の場合で説明する。初期走行ステップS110の実行によって自律走行型電気掃除機Sは、まず、左側面8bや左正面8dに設けた前方用測距センサ8を利用して、左側が壁Wに寄った状態で走行するように制御する。前進を継続して左側面8bや左正面8dに設けた前方用測距センサ8が壁Wから離れたことを検知すると、上面視で左回り(反時計回り)に略90°超信地旋回して進路を変更し、その後前進する。このように、所定側と同じ側への回転角度(本実施形態では左回りの回転角度)は負値として計算する。すなわち、-90°回転したものとして計算する。その後自律走行型電気掃除機Sは、図9(b)に例示しているように、壁Wや家具F1,F2を左側に寄せて走行していき、回転角度が0°、90°、0°、90°、180°、90°、180°と移り変わっていく。このとき、自律走行型電気掃除機Sは、家具F3及びF4の間を走行していることになるが、家具F3を左側にして走行している最中に、何らかの拍子で家具F4に自律走行型電気掃除機Sの右側が衝突し、バンパセンサ15が家具F4を検知したとする。この場合、自律走行型電気掃除機Sは、検知した家具F4の部分が左側に来るように超信地旋回する。具体的には、左回りで180°超信地旋回することで、回転角度が0°となる。このように、所定側と同じ側へ超信地旋回をすることで、所定側とは反対側の障害物を検出した直後に、壁寄せ走行ステップS120の終了条件を満たしてしまうことになることを抑制している。
なお、壁寄せ走行ステップS120の最中は、所定側とは反対側の前方測距用センサ8による障害物の検出は無視してもよい。
そして、自律走行型電気掃除機Sは、左側に家具F4に寄った状態で走行し、回転角度が-90°、-180°、-270°、-360°となる。このように、所定方向とは反対の方向への回転角度が大きくなって絶対値が閾値を越えた場合、自律走行型電気掃除機Sは、壁W以外の何か、例えば部屋の中央側に設置された家具Fのまわりを走行していると推定し、現在寄っている障害物から離れる方向に走行する(図中、「離脱」)。本実施形態では、閾値を-360°としている。「離脱」の際、回転角度を+360°すると好ましい。
このようにして家具F4から離脱した自律走行型電気掃除機Sは、離脱後に発見した障害物が左側に寄るように走行をする。そして、回転角度が360°以上若しくは超になった場合、又は所定時間経過した場合に壁寄せ走行ステップS120を終了する。
<主走行ステップS200>
図10は主走行ステップS200のフローチャート、図11は主走行ステップS200による自律走行型電気掃除機Sの走行軌跡52の一例を示す図である。
自律走行型電気掃除機Sは、部屋50内を走行している。部屋50は、壁W1-W4によって、上面視で矩形状に囲まれている。部屋50は、図10中左下側に例示するように、机55の脚55a-55dが置かれている。
自律走行型電気掃除機Sは、主走行ステップS200を開始すると、主走行ステップS200の終了トリガーとする自然数Xを決定する。自然数Xの決定のタイミングは、これに限られないが、値としては例えば4~7の中からランダムに決定することができる。
<<障害物の種類の判定>>
自律走行型電気掃除機Sは、何個の前方用測距センサ8が障害物を略同時に検出したのかに応じて、障害物の種類を判定することができる。自律走行型電気掃除機Sは、前方用測距センサ8は間隔を置いて本体Sh前方側に複数配されており、それぞれ異なる方向の障害物を検出できる。
このため、自然数aについて、本体Sh前方に複数配置した前方用測距センサ8の内、a個以下(例えばa=1にできる)の前方用測距センサ8のみが障害物に近接したことを検出する場合、検出した障害物が、椅子の脚55のように細いと判定する。また、1つも前方用測距センサ8が障害物を検知しない場合に、左右のバンパセンサ15の一方又は両方が障害物を検出するときも、細い障害物であると判定する。
一方、a個超、例えば2個以上の前方用測距センサ8が障害物を検出する場合、検出した障害物が、壁51のように幅の広い障害物であると判定する。この場合は、例えば、隣り合う2つの前方用測距センサ8が障害物を検出する。
前方用測距センサ8のそれぞれの検出範囲は、互いにほとんど重複しないように設定されており、椅子の脚55のように細い障害物の場合、a個以下又は0個の前方用測距センサ8が障害物を検出し易く、一方、a個超の前方用測距センサ8が同時に障害物を検出するということは生じにくい。また、細い障害物が2つの前方用測距センサ8の中間に位置した場合、前方用測距センサ8それぞれの検出範囲の設定によっては、何れの前方用測距センサ8も障害物を検出しないことがある。この場合、自律走行型電気掃除機Sは前進を続けて、バンパセンサ15に障害物が接触する。このため、a個以下、例えば1個又は0個の前方用測距センサ8が障害物の近接を検出した場合や、バンパセンサ15で障害物を検出した場合に細い障害物と判別することができる。本実施例の自律走行型電気掃除機Sは、前方用測距センサ8が障害物を検出すると、超信地旋回や旋回といった回避行動を行う。また、前方用測距センサ8が障害物を検出できない範囲に障害物が位置した結果、バンパセンサ15が障害物を検出した場合でも回避行動を行う。
なお、上述のように、本実施例よりも多数の測距センサ(前方用測距センサ8等)を配し、各測距センサの検出範囲を広い範囲で重複させる場合、細い障害物を検出したと判定する検出センサ個数を増やし、例えばaを2以上に設定しても構わない。
<<反射走行>>
自律走行型電気掃除機Sは、前方測距用センサ8又はバンパセンサ15により障害物を検出したら進行方向を変えて、検出した障害物の推測地点から離れる方向に進行する「反射走行」を行うことができる。自律走行型電気掃除機Sが図中P1より主走行ステップS200を開始して前進し(ステップS210)、障害物である壁W2に近接する点P2に近づいたとする。このとき自律走行型電気掃除機Sは、例えば前方測距用センサ8が壁W2のうち、点P2の領域を検出する(ステップS220)。すると、この検出がX回目であるか否かを判定し(ステップS201)、X回目未満であれば、例えば上面視反時計回りにその場で回転(超信地旋回)することで進行方向を変えた後、前進する(ステップS230又はステップS240を実行し、ステップS210に戻る)。すなわち、超信地旋回後に前進することで、壁W2で反射しているかのような走行軌跡を示す(反射走行)。X回目であれば(ステップS201,YES)、主走行ステップS200を終了できる(ステップS250)。ステップS230やS240では、「旋回走行」も行い得るが、旋回走行の詳細は後述する。
<<旋回走行>>
旋回走行とは、例えば、自律走行型電気掃除機Sの図心以外の点を中心とする略円又は略円弧運動等をいうことができる。例えば略円運動の場合、旋回半径は略一定かつ旋回角度は略360°にできるし、略円弧運動の場合、旋回半径は略一定かつ旋回角度は360°未満にできる。
旋回半径は必ずしも一定である必要はなく、旋回走行をしつつ旋回半径を変動させる場合、自律走行型電気掃除機Sの走行軌跡は曲線状になる。なお、例えば、旋回半径r1の旋回走行を或る角度行った後に旋回半径r2の旋回走行を或る角度行っても良い。
旋回運動の旋回角度の下限は特に限られず、90°以上、180°以上、270°以上、又は360°以上でもよい。旋回角度の上限は特に限られないが、同じ領域を頻繁に清掃すると、清掃領域を効果的に広げられないため、720°以下、540°以下、450°以下、又は360°以下が好ましい。その他の旋回走行の詳細は後述する。
<<清掃の一例>>
さて、方向転換した自律走行型電気掃除機Sが、図11に例示する部屋を清掃することを想定する。壁W1-W4に近づいては進行方向を変える反射走行(超信地旋回の角度はランダムに変更してもよい。)を繰り返し、机の脚55a近傍の点P3や机の脚55c近傍の点P4に近づいたとする。
自律走行型電気掃除機Sは、前方又は側方に机の脚55a-55dのように細い(小さい)障害物(便宜上、第1の障害物とする。)が存在すると判断したら(ステップS202,YES)、細い障害物ではないと判断した場合に比して高頻度で、本体を旋回させる「旋回走行」を実行する(ステップS230)。その際、旋回角度は特に限られず、第1の障害物の周囲をまわればよいが、第1の障害物のごく近い所を纏めて清掃すべく180°以上、好ましくは270°以上にできる。また、旋回半径r1は、ステップS240で実行される「大旋回走行」に比して小さい「小旋回走行」にすることができる。小旋回走行は、検出した障害物の地点の比較的近い所を回り込むように自律走行型電気掃除機Sを旋回させるものである。
本実施形態では、小旋回走行の実行後、旋回半径r1よりも大きな旋回半径r2で旋回する。この詳細は後述する。また、細い障害物ではないと判断した場合に比して低頻度で、反射走行を行う。この旋回走行と反射走行とは、択一的に行われる。
一方、細い障害物ではないと判断した場合(ステップS202,NO)、細い障害物と判断した場合に比して高頻度で反射走行を行い、細い障害物と判断した場合に比して低頻度で「旋回走行」を行う。この旋回走行の態様は、本実施形態で説明するようにステップS230の場合の態様と異なっていても良いが、同じにしても良い。この反射走行と旋回走行とは、択一的に行われる。
<<細物が近くにあると推定した場合の旋回走行>>
さて、細い障害物に近づいたと推定した場合(ステップS230)の旋回角度はランダムに決定してもよいし、細い障害物の検出頻度を判定してこれを基準に旋回角度を変化させても良い。また、これら2種を組合せてもよい。例えば、細い障害物の検出頻度を判定する場合について説明すると、細い障害物が付近に多数ある状況、たとえば食卓の下など複数の椅子がある場合、自律走行型電気掃除機Sは、細い障害物を発見した後、間もなく、別の細い障害物を検知する可能性が高い。このように、細い障害物を発見した後の所定時間以内、例えば1,2,3,又は4秒以内に再び細い障害物を発見した場合、旋回角度を180°未満に小さくすると、このような障害物が入り組んだ領域の中心側を清掃しにくくなる。したがって、椅子の脚55まわりのごみをしっかり掃除するためにも、高頻度で細い障害物を検知した場合は、直前に発見した障害物に対する旋回角度よりも大きい旋回角度にして、集中的に掃除させるほうが望ましい。なお、「細い障害物を発見した後の所定時間以内」に代えて、「細い障害物を発見した直後の旋回又は超信地旋回を終えてからの所定時間以内」としてもよい。本実施例では、細い障害物の近傍で超信地旋回をした後に、旋回動作を実行している。旋回動作が終了すると、本体Shは直進する。
図12は自律走行型電気掃除機Sが細い障害物の回りを旋回する態様を示す図である。例えばステップS230において旋回走行を行う場合について説明する。自律走行型電気掃除機Sはまず、図12(a)に示すように、a個以下(以下、a=1として説明する)の本体Sh左側の前方用測距センサ8又は本体Sh左側のバンパセンサ15が椅子の脚55dを検出した結果、細い障害物が左前方にあると判断する(ステップS202,YES)。
すると自律走行型電気掃除機Sはまず、検出した障害物(第1の障害物)の方向(左側)から本体直前方側が離れるように方向を変える。例えば上面視時計回りに超信地旋回する。その後、図12(b)に例示するように、本体Shの左側と中心として円弧状に走行する(旋回動作。第1の旋回ステップ)。ここでは、概ね本体Shの左右寸法に等しい旋回半径r1で、中心を検出した障害物とする旋回走行を270°程度行っているが、特に下限値は限られない。例えば、170°以上、又は180°以上、200°以上、又は270°以上にしてもよい。
ここでステップS230を終了して前進ステップS210に遷移しても良いが、続けて次の離間ステップを行うようにしても良い。
次に、図12(c)に例示するように、半径r1より大きな半径r2をとり、続けて旋回動作を行うことができる。これにより、第1の障害物から離間できる(離間ステップ)。離間ステップとしては、直進でも良いが、半径r2とすると、後述する第2の障害物を発見し易い。すなわち、旋回半径r1での旋回走行後に、これより大きな旋回半径r2での旋回走行を行うことで、椅子の脚55dに隣接する別の椅子の脚55c(第2の障害物)に近づくような旋回動作を行うことができる。これにより、椅子の脚55cを1つの前方用測距センサ8又はバンパセンサ15が検出する。その後、図12(d)に例示するように、図12(b)及び(c)を参照しつつ説明した旋回動作を第2の障害物に対して行うことができる(第2の旋回ステップ)。この際の旋回角度は、直前に発見した椅子の脚55dに対する旋回角度よりも大きくすると好ましい。本実施形態では、先ほど椅子の脚55dに対して行った旋回角度270°より大きい360°としている。
これにより、2本以上又は3本以上の椅子の脚55のまわり及び椅子の中心側の領域を効果的に清掃できる。通常、椅子やテーブルの脚の数は4本であるため、細い障害物周りの旋回動作を例えば3回又は4回繰り返したら、反射走行を行うようにしたり、前進するように制御させることができる。この際、3つめ及び/又は4つめの障害物のまわりの旋回角度は、200°以上450°以下であることが好ましい。
なお、離間ステップを行った場合、障害物を発見しないときにも清掃効率を好ましくすべく、離間ステップにおける旋回角度は360°未満であることが好ましい。また、第2旋回ステップは、第1旋回ステップ後、例えば5秒以内に到達した障害物又は220cm以内の距離にある障害物に対して行うことが好ましい。家具として、脚間の距離が大きいテーブル等を、この程度の範囲でカバーできる。第2旋回ステップを第1旋回ステップ後発見した任意の障害物に対して行っても良いが、こうすると、反射走行の頻度が小さくなり過ぎるおそれがある。
<<旋回走行又は小旋回走行の半径r1>>
図13は旋回半径r1と、椅子の脚の隙間寸法L及び本体Shの左右寸法Dの関係を検討する図である。本実施例の自律走行型電気掃除機Sは、2つの椅子の脚の間を通過できる範囲で旋回半径r1を決定している。具体的には、(旋回半径r1)+(本体Shの左右寸法の半分D/2)が、椅子の脚の隙間寸法L未満となるように設定している。すなわち、関係式r1<L-D/2を満たす。本発明者が調査したところ、L=350mmと設定すると、多くの割合の椅子について、椅子の脚の間を通過できる旋回半径とすることができる。したがって、細い障害物を検出した自律走行型電気掃除機Sは、関係式r1<350mm-D/2を満たす旋回半径を以て旋回することが好ましい。特にこのような旋回半径r1は、小旋回走行を実行する際に選択すると好ましい。旋回半径r1を下限としても良いし、特に細物を検出したと推定した場合には旋回半径r1による旋回走行を常に行っても良いし、その他の態様でも良い。
<<旋回走行又は第旋回走行の半径r2>>
例えば壁や大きな障害物が近くにあると推定した場合(ステップS240)に旋回走行を実行するとき、旋回半径r1より大きい旋回半径r2によって旋回走行することができる。これにより、大きな障害物のまわりを効果的に旋回し易くなり、清掃領域を広げやすくなる。
<<主走行ステップS200の終了>>
X回目の障害物を検出してステップS250にて主走行ステップS200を終了すると、自律走行型電気掃除機Sは、充電池の残量が少ないこと又は清掃開始から所定時間が経過していないかを確認する(ステップS2)。充電池残量が比較的あり、清掃開始から比較的短時間しか経過していない場合(ステップS2,NO)、自律走行型電気掃除機Sは、壁際走行ステップS300に移行する。ステップS250の判定は、自律走行型電気掃除機Sが障害物を検出した状態で行われるため、壁際走行ステップS300に移行する時、自律走行型電気掃除機Sは、細い障害物又は壁等の近くに位置している。細い障害物を検出した場合でも、壁際走行ステップS300に移行することができる。こうすると、細い障害物が椅子の脚等である場合に、椅子の近傍からの脱出を行い易くなるためである。
<壁際走行ステップS300>
図14は壁際走行ステップS300の詳細を示すフローチャートである。壁際走行ステップS300を開始した自律走行型電気掃除機Sは、本体Shが壁の近くに位置しているかを判定する(ステップS301)。具体的には、2つ以上(a個超)の前方用測距センサ8が障害物を検出したか否かで判断する。1つ以下(a個以下)の前方用測距センサ8又はバンパセンサ15が障害物を検出した場合(ステップS301,NO)、自律走行型電気掃除機Sは、反射走行をして再び障害物を検出したらステップS301に戻る。
2つ以上の前方用測距センサ8が壁を検出した場合(ステップS301,YES)、自律走行型電気掃除機Sは、前方用測距センサ8を利用して壁までの距離を測りつつ、この壁に沿って走行する。この際、この壁の比較的近くに沿って走行する壁近走行を行うか、この壁の比較的遠くに沿って走行する壁遠い走行を行うかを決定する(ステップS320)。
本実施例では、壁近走行は、壁から概ね10mm以上本体Shが離間するように走行するモードであり、壁遠走行は、壁近走行よりも遠くに本体Shが離間するように走行するモードであり、概ね回転ブラシの左右幅の半分から全幅、つまりは回転ブラシ5の左右幅の0.4倍~1.2倍、本実施例では60mm以上150mm以下、本体Shが壁から離間するように走行するモードである。本実施例のように、前方用測距センサ8を用いて、非接触で壁を検出して反射走行等を実行する自律走行型電気掃除機Sは、壁付近の清掃を他の部分に比して行い難いおそれがある。このため、壁近走行を行うことで、清掃効率を向上させている。また、反射走行では壁からやや離れた位置の清掃効率が部屋の中央側に比して低下し易く、さらに、本実施例のように後方側に回転ブラシ5が位置している自律走行型電気掃除機Sは、壁からやや離れた位置の清掃が行い難いおそれがある。このため、壁遠走行を行うことで、清掃効率を向上させている。
本実施例では、発明者の検討の結果、より清掃効率を向上させるべく、ステップS320において、壁近走行の発生頻度を壁遠走行の発生頻度より高くしている。
次に、自律走行型電気掃除機Sは、本体Shの右側を壁に寄せて走行する右寄せ走行を行うか、本体Shの左側を壁に寄せて走行する左寄せ走行を行うかを決定する(ステップS330)。本実施例では、壁際周回走行ステップS100において、本体Shが壁に寄せて走行する側と同じ側を壁に寄せるモードが、他方のモードより高頻度で行われるようにしている。すなわち、本実施例では図8に例示するように、本体Shの左側を壁に寄せて走行する左寄せ走行モードを壁際周回走行ステップS100において実行しているので、ステップS330では、左寄せ走行モードが高頻度で現れるようにしている。
図15は右寄せ走行モード及び左寄せ走行モードの何れを高頻度とするのが好ましいかを説明するための図である。壁際周回走行ステップS100で左寄せ走行を行った自律走行型電気掃除機Sは、部屋を上面視時計回りで走行しようとしている(図中点線矢印)。このため、壁際走行ステップS300においても、同様の回り方向で清掃が進行するように、左寄せ走行モードを高頻度で実行することが好ましい。尤も、左寄せ走行モードの実行確率を100%としてしまうと、隘路に進入した場合に脱出し難くなるおそれがあるため、比較的低頻度ではあるが、右寄せ走行モードも実行すると好ましい。
同様の理由で、左寄せ走行モード及び右寄せ走行モードのうち、壁際周回走行ステップS100において、本体Shが壁に寄せて走行する側と同じ側を壁に寄せるモードで一度に清掃する壁数の方が、他方のモードで一度に清掃する壁数より多くなるように、決定される壁数を調整すると好ましい。
図16は壁近走行と壁遠走行との違いを明示する図である。図中、点線矢印は自律走行型電気掃除機Sの反射走行の走行軌跡を、実線矢印は壁近走行の走行軌跡を、破線矢印は壁遠走行の走行軌跡を示す。図16を参照しつつ説明する。主走行ステップS200を壁Wの近くで終えて壁際走行ステップS300に移行した自律走行型電気掃除機Sは、一例として右寄せの壁近走行を2つの壁に沿って実行する(ステップS320,S330,S340)。1つの壁が終了したことは、右側の前方用測距センサ8に加えて、前側の前方用測距センサ8が障害物を検出したことで判定することができる。2つの壁の清掃を終了した自律走行型電気掃除機Sは、壁際走行ステップS300を終了し、充電池残量と清掃開始からの経過時間を確認する(ステップS2)。充電池残量が比較的あり、清掃開始からの経過時間が比較的短い場合(ステップS2,NO)、自律走行型電気掃除機Sは、主走行ステップS200に移行する。その後、上述のように主走行ステップS200が終了して壁際走行ステップS300に移行すると、今度は右寄せの壁遠走行を2つの壁に沿って実行する(ステップS320,S330,S340)。
充電池残量が少なくなる又は清掃開始から所定時間が経過する(ステップS2,YES)と、自律走行型電気掃除機Sは、帰還走行ステップS400に移行する。
なお、壁際走行ステップS300の実行中、壁とは反対側の前方用測距センサ8(上記の例では右側)に関する検出感度は、零にしたり鈍くしたりすることができる。例えば、三方に壁や障害物が存在する領域に自律走行型電気掃除機Sが差しかかった場合、壁とは反対側の前方用測距センサ8が反応すると、この領域に侵入せずに引き返してしまい、清掃が十分に行えないおそれがある。このため、壁際走行ステップS300の実行中は、壁とは反対側の前方用測距センサ8の感度を鈍く又は検出を無視するようにすることで、このような領域も効果的に清掃できるようになる。
<帰還走行ステップS400>
図17は帰還走行ステップS400の詳細を示すフローチャート、図18は広範囲受信器30の検出範囲300及び狭範囲受信器31の検出範囲310を示す図、図19は帰還走行ステップS400における走行軌跡の一例を示す図である。図19中、点線矢印は反射走行中の軌跡を、破線矢印は壁際走行中の軌跡を、実線矢印は充電台接続時の軌跡を示す。
帰還走行ステップS400を開始した自律走行型電気掃除機Sは、広範囲受信器30又は狭範囲受信器31が、充電台91の赤外線LEDが発する信号を検出するように走行する。まず、自律走行型電気掃除機Sは、赤外線LEDの信号を検出しているか確認する(ステップS401)。帰還走行ステップS400の実行中は、常にこの確認を行っており、赤外線LEDの信号を検出し次第、ステップS401,YESの処理を行って充電台に接続する帰還制御を実行する。この帰還制御は、種々公知の方法で行うことができる。
充電台を検出しない場合(ステップS401,NO)、まず自律走行型電気掃除機Sは、旋回又は超信地旋回を、好ましくは360°行う(ステップS410)。
次に、反射走行を行う。この反射走行は、主走行ステップS200で説明したのと同様の態様でもよいし、それに比して少ない反射回数で壁際走行(ステップS430)に移行する態様でもよい。また、障害物を検出して超信地旋回を行う位置は、主走行ステップS200に比して、壁Wから離れた位置であることが好ましい。例えば、壁遠走行と同程度壁Wから離れた位置で超信地旋回を行っても良い。
次に、壁際走行を行う(ステップS430)。この壁際走行は、壁際走行ステップS300で説明したのと同様の態様にすることができるが、壁遠走行モードの頻度を50%超としたり、壁際走行ステップS300に比して、壁遠走行モードの頻度が壁近走行モードに比して高いことが好ましい。例えば、壁遠走行モードを100%の確率で行うことができる。充電台は、壁W近くに設置されていることが多いため、壁遠走行モードの頻度を高くすることで、充電台の検出をし易くなる。また、反射走行における反射位置を、主走行ステップS200に比して壁Wから離間させると好ましい。
また、一度に清掃する壁数は、右寄せ走行モードと左寄せ走行モードとで異ならせることが好ましい。具体的には、電源コード99と反対側から充電台に近づく側の走行モードでの壁数を多くする。本実施例では、部屋の上面視で、充電台から反時計回り側に電源コード99が位置しているから、時計回りとなる左寄せ走行モードにおける壁数を多く、例えば2~5壁とし、右寄せ走行モードにおける壁数を少なく、例えば1壁とすることができる。
壁際走行を終えても充電台を検出できない場合は、再び反射走行(ステップS420)に移行する。
本実施例の構成は、以下の点を除き実施例1と同様にできる。
図20は、集中清掃モードにおける走行軌跡を示す図である。自律走行型電気掃除機Sは、実施例1で説明した清掃動作の途中又は実施例1で説明した清掃動作とは独立した動作として、集中清掃モードを実行できる。例えば、主走行ステップS200等の実行中に実行しても良いし、使用者の操作指令に応じて実行しても良い。
ここでは、図20(a)に示すように、塵埃の集中している領域Dに自律走行型電気掃除機Sの前方が向くように、使用者が自律走行型電気掃除機Sを載置した状況を例にして説明する。この状態で使用者が集中清掃モード指令を、例えば本体Shに設けられた指令ボタンを押下して入力すると、自律走行型電気掃除機Sは、集中清掃モードを実行する。
まず、自律走行型電気掃除機Sは、前方に例えば1m進行する。その後、時計回り又は反時計回りに超信地旋回して向きを変えた後、旋回半径を徐々に小さくする旋回運動(平面上の螺旋運動)を行う。但し、旋回中心は一定でなくても良い。このとき、本体Shの上面視の中央に注目して軌跡を描くと、1周旋回するごとに、概ね回転ブラシの左右幅の半分から全幅、つまりは回転ブラシ5の左右幅の0.4倍~1.2倍の長さL2だけ、軌跡が内側に遷移するように設定されている。
旋回が終了した後、自律走行型電気掃除機Sは、図20(b)に例示するように、再び、例えば1m前進する。その後、さきほどとは反対回りに超信地旋回して向きを変えた後、半径を徐々に小さくする旋回運動を行う。
このような集中清掃モードを実行することで、ひどく汚れた領域Dを効果的に清掃できる。なお、使用者の操作指令に応じて集中清掃モードを実行する場合、最初に進行する向きを前方にすることで、使用者は領域Dに向けて自律走行型電気掃除機Sを載置すれば良く、直感性に優れたモードをすることができる。前進して領域Dの塵埃の一部を清掃してから、旋回半径を小さくする旋回運動を行うことで、領域D内に自律走行型電気掃除機を設置する必要がなく(その手前に設置すればよく)、また、起動直後の立ち上がり動作で塵埃を散らかすおそれを低減できる。
本実施例の構成は、以下の点を除き実施例1又は2と同様にできる。
図21を参照しつつ説明する。本実施例の自律走行型電気掃除機Sは、壁近走行と壁遠走行とを連続して行うことができる。具体的には、例えば壁遠走行かつ右寄せ走行を実行した場合、その直後に、ステップS320及びステップS330の他方の選択肢による走行モードを実行する。すなわち、壁近走行かつ左寄せ走行を実行する。
このようにすると、壁際の清掃効率を向上できる。
本実施例の構成は、以下の点を除き実施例1乃至3何れかと同様にできる。
図22は、壁際走行ステップS300又は反射走行を実行している際の走行軌跡を示す図である。自律走行型電気掃除機Sが、右側の前方用測距センサ8が障害物を検出している間に、前側の前方用測距センサ8が障害物を検出した場合、自律走行型電気掃除機Sの右前方側に、前壁及び側壁が接する「隅部」があると推定できる。このとき、自律走行型電気掃除機Sは、隅部に向かって斜めに接近するように、進路を右前方に変更する。すなわち、前方用測距センサ8が検出している方向(本実施例では、右側及び前側の前方用測距センサ8が検出しているため、右前方)に進路を変更する。これにより、隅部の清掃効率を向上させることができる。
このような走行は、上述した壁近走行モードの実行中に行うと好ましい。また、進路を変更する態様としては、旋回、超信地旋回等種々公知の態様を採用できる。
上述した「頻度」は、例えば、清掃一回を実行した場合に実行されたステップについて考えることができる。例えば、図6に例示したフローチャートの一度のSTARTからENDまでを通じて行われた清掃内容に基づいて頻度を認定することができる。
[その他の技術的思想]
本願は、以下の技術的思想を包含する。技術的思想として掲げる付記m-n(m、nは自然数)は、文脈に支障のない範囲において、任意にその構成要素の一部又は全部を組合せることができる。
(付記1-1)
電源コード接続部を有する充電台に電気的に接続可能な受電端子と、互いに対向する2つの駆動輪と、を有し、操作指令を受付け可能な自律走行型電気掃除機であって、
少なくとも前記充電台に電気的に接続している場合に動作開始指令を受付けたとき、前記充電台から離れるように進行する充電台離間ステップと、
前記電源コード接続部が設けられた側に進行するコード側進行ステップと、をこの順で実行することを特徴とする自律走行型電気掃除機。
付記1-1によれば、充電台の電源コードに接触することを抑制した自律走行型電気掃除機を提供できる。
(付記1-2)
前記コード側進行ステップを始めた後、前記充電台離間ステップにおける進行方向に垂直な方向、かつ、清掃面に平行な方向で観察した場合、当該自律走行型電気掃除機は、前記電源コード接続部に接続可能な電源コードの長さ以上離れた位置で、前記充電台に重なるよう進行することを特徴とする自律走行型電気掃除機。
(付記2-1)
測距センサを利用して、本体の所定側を壁に寄せて走行する壁寄せ走行ステップと、
前記測距センサ又はバンパセンサを利用して、検出した障害物又は壁から離れる方向に進路を変更する反射走行と、
前記測距センサを利用して、壁際を走行する壁際走行ステップと、を実行する自律走行型電気掃除機であって、
前記壁寄せ走行ステップでは、前記本体が超信地旋回によって前記所定側とは反対の方向にまわった角度が少なくとも360°に達すると、該壁寄せ走行ステップを終了し、
前記壁際走行ステップでは、前記所定側を壁に寄せる場合の方が、前記所定側とは反対側を壁に寄せる場合の方が、高頻度に実行されることを特徴とする自律走行型電気掃除機。
付記2-1によれば、一度の清掃において、清掃領域を所定周りに回り易くなるため、清掃効率を改善した自律走行型電気掃除機を提供できる。
(付記2-2)
前記壁際走行ステップでは、前記所定側を壁に寄せて走行する場合に走行する壁数の平均値の方が、前記所定側とは反対側を壁に寄せて走行する場合に走行する壁数の平均値よりも、大きいことを特徴とする付記2-1に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記3-1)
駆動輪及びブラシを有する自律走行型電気掃除機であって、
前進した後、旋回半径を徐々に小さくする旋回運動を行うことを特徴とする自律走行型電気掃除機。
付記3-1によれば、塵埃の散らばりを抑制しつつ集中的に領域を清掃できる自律走行型電気掃除機を提供できる。
(付記3-2)
前記旋回運動では、1周旋回するごとに、前記ブラシの左右幅の0.4倍以上1.2倍以下、旋回半径が小さくなることを特徴とする付記3-1に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記4-1)
測距センサを利用して、壁際を清掃する壁寄せ走行ステップを実行する自律走行型電気掃除機であって、
前記測距センサとして、当該自律走行型電気掃除機の前方及び側方それぞれに設けた前方測距センサ及び側方測距センサを有し、
側方測距センサが障害物を検出している間に、前方測距センサが障害物を検出した場合、進路を当該側方寄りに設定することを特徴とする自律走行型電気掃除機。
付記4-1によれば、隅部の清掃効率を向上した自律走行型電気掃除機を提供できる。
(付記4-2)
測距センサを利用して、壁際を清掃する壁寄せ走行ステップの実行中、前壁及び側壁が接する隅部に対して斜めに近付く自律走行型電気掃除機。
(付記5)
本体に取付けられた回転ブラシと、該回転ブラシを収納し、開口を有する回転ブラシ収納部と、前記本体を前方へ移動させる駆動輪と、前記開口を通過した塵埃を検出するごみセンサと、該ごみセンサの信号に応じて吸引力を変化させることができる吸引ファンと、を有する自律走行型電気掃除機であって、
前記本体の移動速度v、前記ごみセンサが塵埃を検出してから前記吸引ファンの出力が増加し始めるまでの時間をt、前記回転ブラシ収納部の前後寸法L、とすると、関係式v≦L/tが成り立つことを特徴とする自律走行型電気掃除機。
(付記6-1)
測距センサを利用して、壁際を清掃する壁際走行ステップを実行する自律走行型電気掃除機であって、
壁に沿って走行する壁寄せ走行として、
壁近走行ステップと、該壁近走行ステップよりも壁から離間して走行する壁遠走行ステップと、を実行することを特徴とする自律走行型電気掃除機。
付記6-1によれば、壁の近傍の清掃効率を向上した自律走行型電気掃除機を提供できる。
(付記6-2)
前記壁遠走行ステップでは、前記壁近走行ステップに比して、ブラシの横幅の0.4倍以上1.2倍以下、壁から離れた位置を走行することを特徴とする付記6-1に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記6-3)
測距センサを利用して検出した障害物又は壁から離れる方向に進路を変更する反射走行を実行することを特徴とする付記6-1又は6-2に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記6-4)
前記壁近走行ステップは、前記壁遠走行ステップよりも高頻度で実行されることを特徴とする付記6-1乃至6-3何れか一項に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記6-5)
前記壁遠走行ステップ及び前記壁近走行ステップを連続して実行することを特徴とする付記6-1乃至6-4何れか一項に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記6-6)
充電台に帰還する帰還走行ステップを実行し、該帰還走行ステップでは、前記壁遠走行をは前記壁近走行より高い頻度で実行することを特徴とする付記6-1乃至6-5何れか一項に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記7)
複数の測距センサを有し、
該測距センサの一部を利用して、本体の所定側を壁に寄せて走行する壁寄せ走行ステップを実行する自律走行型電気掃除機であって、
前記壁寄せ走行ステップの実行中、前記所定側とは反対側に設けた測距センサの感度を鈍くする又は該測距センサの出力を無視することを特徴とする自律走行型電気掃除機。
付記7によれば、壁寄せ走行ステップにおいて家具の間等に入り込んで清掃を行い易い自律走行型電気掃除機を提供できる。
(付記8-1)
本体に設けられた測距センサ又はバンパセンサと、
互いに対向する2つの駆動輪と、を有する自律走行型電気掃除機であって、
第1の障害物の周囲をまわる第1旋回ステップと、
前記第1の障害物から離れる離間ステップと、
第2の障害物の周囲を、180°以上、270°以上、若しくは360°以上、又は前記第1旋回ステップにおける旋回角度以上、まわる第2旋回ステップと、をこの順で実行することを特徴とする自律走行型電気掃除機。
付記8-1によれば、比較的近くに位置する2つの障害物の周囲を効果的に清掃可能な自律走行型電気掃除機を提供できる。
(付記8-2)
前記第1旋回ステップにおける旋回半径r1は、前記本体のうち、前記駆動輪が対向する方向の寸法Dとの間で、関係式r1<35cm-D/2を満たすことを特徴とする付記8-1に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記8-3)
前記第2旋回ステップは、前記第1の障害物の周囲をまわってから5秒以内に到達する位置に配された第2の障害物のまわりで行われることを特徴とする付記8-1又は8-2に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記8-4)
前記離間ステップでは、前記第1旋回ステップの旋回半径r1よりも大きい旋回半径r2による旋回を実行することを特徴とする付記8-1乃至8-3何れか一項に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記8-5)
前記第1旋回ステップは、前記第1の障害物の周囲を270°以上まわることを特徴とする付記8-1乃至8-4何れか一項に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記8-6)
前記第1旋回ステップ、前記離間ステップ、及び前記第2ステップの組合せによって3つ又は4つの障害物の周囲をまわり、
3つめ又は4つめの障害物のまわりの旋回角度は、200°以上450°以下であることを特徴とする付記8-1乃至8-5何れか一項に記載の自律走行型電気掃除機。
(付記9)
複数の測距センサ又はバンパセンサを用いて、障害物又は壁を検出し、検出した該障害物又は該壁の周囲を旋回する自律走行型電気掃除機であって、
一度に障害物又は壁を検出した前記測距センサの個数又は前記バンパセンサの個数は、前記旋回の旋回半径と正の相間を有することを特徴とする自律走行型電気掃除機。
2、3 駆動輪
5 回転ブラシ
8 前方用測距センサ
9 充電池
11 吸引ファン
12 集塵ケース
14 吸口
15 バンパセンサ
16 床面用測距センサ
30 広範囲受信器
31 狭範囲受信器
91 充電台
S 自律走行型電気掃除機
Sh 本体部

Claims (5)

  1. 壁に沿わずにランダムに走行する主走行ステップと、
    測距センサを利用して、壁に沿って走行することで壁際を清掃する壁際走行ステップと、を実行する自律走行型電気掃除機であって、
    前記壁際走行ステップとして、壁近走行ステップと、該壁近走行ステップよりも壁から離間して走行する壁遠走行ステップと、を実行し、
    前記壁近走行ステップでは、壁から10mm以上本体が離間するように走行し、
    前記壁遠走行ステップでは、壁から60mm以上150mm以下本体が離間するように走行することを特徴とする自律走行型電気掃除機。
  2. 前記壁遠走行ステップでは、前記壁近走行ステップに比して、水平方向を回転軸とするブラシの横幅の0.4倍以上1.2倍以下、壁から離れた位置を走行することを特徴とする
    請求項1に記載の自律走行型電気掃除機。
  3. 前記壁近走行ステップは、前記壁遠走行ステップよりも高頻度で実行されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自律走行型電気掃除機。
  4. 前記壁遠走行ステップ及び前記壁近走行ステップを連続して実行することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の自律走行型電気掃除機。
  5. 前記自律走行型電気掃除機は、充電台に帰還する帰還走行ステップを実行し、該帰還走行ステップでは、前記壁遠走行ステップを前記壁近走行ステップより高い頻度で実行することを特徴とする
    請求項1に記載の自律走行型電気掃除機。
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