JP7052197B2 - 露光装置 - Google Patents

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Description

本発明は露光装置に関し、さらに詳細には、可動ステージをステージ定盤に対して移動させる際に生ずるステージ定盤の振動を素早く減衰させることのできる露光装置に関する。
露光装置は、プリント基板や液晶パネルなどといった、ワークとも称される製造物の製造工程において配線等のパターン形成に用いられる。このような露光装置は、典型的な構成例としては、主に、光照射部、ワークに露光(転写)されるパターンが形成されたマスク、このマスクを保持するマスクステージ、露光処理が行われるプリント基板や液晶パネルなどのワークを保持するワークステージ、マスクに形成されたパターンをワーク上に投影する投影レンズを備える。
特許文献1には、上述した典型的な構成を有した露光装置が開示されている。ワークステージは通常、ワークを載せて移動できる可動ステージと、その可動ステージの可動領域を規定するステージ定盤を備えている。
また、このようなワークステージは、露光装置全体の外骨格となる光学フレーム(あるいは光学ベンチ)内に配備されていることも一般的である。そして、ステージ定盤と光学フレームの間にはZ軸駆動機構がある。可動ステージは、このようなZ軸駆動機構によるZ方向移動とステージ定盤上での平面的な移動とを合わせて、XYZθ方向に移動可能となっている。
特許第5556774号公報
しかしながらZ軸駆動機構は、ステージ定盤や光学フレームと比較すると剛性が低く、パターンの微細化に伴って可動ステージの動きが素早くなっていくと、ステージ定盤に微細な振動が発生するようになってきた。
一方で可動ステージの位置精度もパターンの微細化に伴って精密化しており、可動ステージが動くたびに発生するステージ定盤の振動が所定のレベルまで減衰するまで待たなければ露光装置は露光が行えなくなってきている。
この結果、タクトタイムが短縮されないという問題が発生した。この問題はステップ&リピート方式の露光装置において特に顕著であるが、露光装置において一般的に生じている問題である。
以上に鑑み、本発明はステージ定盤の微細な振動を素早く減衰させることができる露光装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る露光装置の一態様は、フレームと、上記フレームに対して昇降自在な、昇降方向に対して交わる面内方向に広がったステージ定盤と、上記ステージ定盤に搭載され、上記面内方向に移動自在な可動ステージと、上記可動ステージに載置される露光対象に対して光を照射して露光する露光部と、上記ステージ定盤に対して上記可動ステージを上記面内方向に移動させる移動機と、上記可動ステージを搭載した上記ステージ定盤を上記フレームに対して昇降させる昇降機と、上記フレームと上記ステージ定盤との双方に繋がり、上記フレームに対する上記ステージ定盤の振動を抑制する制振ダンパと、を備え、上記制振ダンパが、上記フレームと上記ステージ定盤との一方に固定されて内部に上記粘性流体を収容した容器と、上記一方に対する他方に固定され、一部が上記容器内の上記粘性流体に、その容器の内壁とは非接触の状態で挿入された挿入体と、を備える。
このような露光装置によれば、ステージ定盤の微細な振動を、粘性流体と挿入体との抵抗力で素早く減衰させることができる。
上記露光装置において、上記移動機が、上記面内方向に含まれた互いに交わる2つの方向成分それぞれについて互いに独立に上記可動ステージを移動させる複数の移動部を有するものであり、上記挿入体は、上記粘性流体に挿入された部分が、上記2つの方向成分のうちの一方に沿って延びた板部であることが好ましい。
このような露光装置によれば、板部は、上記一方の方向成分における可動ステージの移動でステージ定盤に生じる振動を素早く減衰させることができる。
また、上記板部を有した上記挿入体は、上記板部が、上記2つの方向成分のうちの一方と上記昇降方向との双方に沿って延びたものであることが更に好ましい。板部がこのような方向に沿って延びていることで、充分な制振能力を有した制振ダンパがステージ定盤とフレームとの隙間に容易に設置される。
更に、上記板部を有した上記挿入体は、上記容器が、各々に上記粘性流体を収容し、上記2つの方向成分のうち上記一方に対する他方に沿って並んだ複数の収容槽を有するものであり、上記挿入体が、上記複数の収容槽に個別に挿入された複数の上記板部を有するものであることも好ましい。このような複数の板部により、省スペースで高い制振能力が実現される。
また、上記露光装置において、上記挿入体は、上記粘性流体に挿入された部分が、上記制振ダンパによって抑制される上記ステージ定盤の振動の方向に沿って延びた板部であってもよい。このような板部は、振動方向に沿って延びた側面で粘性流体から抵抗力を受けて振動を素早く減衰させる。
また、上記露光装置において、上記粘性流体が、1000Pa・s以上の粘度を有するものであってもよい。このような高い粘度の粘性流体が用いられることによって振動が素早く減衰される。
本発明の露光装置によれば、ステージ定盤の微細な振動を素早く減衰させることができる。
本発明の露光装置の一実施形態における内部構造を露光装置の側方から透視した構造図である。 ワークステージ周辺の構造を上方から見た上面図である。 制振ダンパの構造を示す断面図である 粘性抵抗力の原理を示す図である。 制振ダンパが外された比較例での振動減衰を示すグラフである。 制振ダンパが備えられた実施例での振動減衰を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の露光装置の一実施形態における内部構造を露光装置の側方から透視した構造図である。
本明細書では、装置の向きなどを説明するため、各図に共通の座標系を用いるものとする。図1の紙面に垂直な方向がこの共通座標系のX軸方向であり、図1の左右方向がY軸方向であり、図1の上下方向がZ軸方向である。
図1に示す露光装置1は、いわゆるステップ&リピート処理を行う露光装置である。
露光装置1は、露光装置1の外形を規定するとともに露光装置1全体を支える光学フレーム10を備えている。この光学フレーム10が、本発明にいうフレームの一例に相当する。
露光装置1は、光学フレーム10の上方に光源部20を備えている。光源部20はランプ21とミラー22とシャッタ23を有し、ランプ21は、ランプ点灯装置24から電力が供給されて点灯する。ランプ21から発せられた光はミラー22で図1の下方に向けて反射される。シャッタ23は、ミラー22から下方へと向かう光の透過と遮断を切り換えて露光をオンオフさせる。
光学フレーム10の内部には、マスク30と投影レンズ40が設置されている。マスク30には露光のパターンが形成されており、光源部20からの光がマスク30に照射される。マスク30を透過した露光光は投影レンズ40によってワークW上に投影される。
光源部20とマスク30と投影レンズ40とを併せたものが、本発明にいう露光部の一例に相当する。
光学フレーム10の内には、ワークWを保持してXYZθ方向に移動させるワークステージ50が備えられている。
露光装置1には、ランプ21の点灯、シャッタ23による露光のオンオフ、および、ワークステージ50におけるXYZθ方向の移動を制御する制御部60も備えられている。
図2は、ワークステージ50周辺の構造を上方から見た上面図である。
図2の紙面に垂直な方向が、上述した共通座標系におけるZ軸方向であり、図2の左右方向がY軸方向であり、図2の上下方向がX軸方向である。
以下、図1と図2の双方を参照してワークステージ50の構造について説明する。
本実施形態では、ワークステージ50として、いわゆるH型ステージが採用されている。このワークステージ50には、XY平面に沿って広がったステージ定盤51と、ステージ定盤51を光学フレーム10上に支持したZ軸駆動機構52と、ステージ定盤51の上をXYθ方向に移動可能な可動ステージ53が設けられている。Z軸駆動機構52はステージ定盤51をZ軸方向に駆動(昇降)して任意の高さで支持する。ワークステージ50に保持されているワークWはこのZ軸駆動機構52によって、投影レンズ40による露光パターンのピントが合う位置に移動されて保持される。
ステージ定盤51は、本発明にいうステージ定盤の一例に相当し、可動ステージ53は、本発明にいう可動ステージの一例に相当し、Z軸駆動機構52は、本発明にいう昇降機の一例に相当する。
ステージ定盤51の上面には、Y軸方向に延びた2本の固定ガイド54が固定されている。この2本の固定ガイド54の間には、移動ガイド55が掛け渡され、その移動ガイド55上に可動ステージ53が載っている。
移動ガイド55は、例えばリニアモータによるアクチュエータであるY軸駆動機構54aによって固定ガイド54上で駆動されてY軸方向に移動する。また、可動ステージ53は、例えばリニアモータによるアクチュエータであるX軸駆動機構55aによって移動ガイド55上で駆動されてX軸方向に移動する。これにより、XY面内方向における可動ステージ53およびワークWの移動が実現される。
固定ガイド54、Y軸駆動機構54a、移動ガイド55、およびX軸駆動機構55aを併せたものが、本発明にいう移動機の一例に相当し、Y軸駆動機構54aおよびX軸駆動機構55aが、本発明にいう複数の移動部の一例に相当する。
また、2つの固定ガイド54上に設けられた2つのY軸駆動機構54aは、互いに逆向きの駆動が可能となっており、このような駆動により移動ガイド55はXY面内で回転する。このXY面内での回転により、可動ステージ53およびワークWのθ方向回転が実現される。
可動ステージ53の側面にはバーミラー53aが固定され、光学フレーム10の内壁にはレーザ測長器11が設置されている。可動ステージ53の位置は、レーザ測長器11から出射されてバーミラー53aによって反射されるレーザ光によって精密に測定される。可動ステージ53およびワークWの位置精度としては、露光パターンの微細化に伴って近年ますます高い精度が求められるようになってきている。
ところで、上述した構成において可動ステージ53がXY平面方向(ワークWの表面に沿った方向)に移動すると、それに対する反力が発生してステージ定盤51を押す。
ステージ定盤51自体は露光パターンのピント合わせなどのために昇降移動の必要があるため、光学フレーム10に直接固定されてはおらずZ軸駆動機構52に支持されている。このため、光学フレーム10に直接不動に固定されている他の部材と比較すると若干剛性が劣り、可動ステージ53の駆動に対する反力がステージ定盤51に微細なXY平面方向の振動をもたらす。
この振動はいずれ減衰するが、振動している時点においてはこの振動が、高い位置精度による露光の弊害となる。そのため、本実施形態の露光装置1がステップ&リピート方式により各露光領域でパターンを形成する場合には、ある領域から次の領域に可動ステージ53が移動した後に微細な振動が収まるまでに一定の時間待たなければならなくなる。
このような待機時間はタスクタイムのロスになるので、本実施形態では、光学フレーム10に対するステージ定盤51の振動を抑制する制振ダンパ70が設けられ、振動の素早い減衰が図られている。この制振ダンパ70が、本発明にいう制振ダンパの一例に相当する。
本実施形態では一例として4つの制振ダンパ70が設けられている。また、本実施形態の場合は、Y軸方向の振動については、図示を省略したカウンターマスを有した抑制機構によって抑制されるものとして、各制振ダンパ70は、一例としてX軸方向の振動を抑制するものとなっている。
以下、制振ダンパ70の構造の詳細について説明する。
図3は、制振ダンパの構造を示す断面図である。
図3の紙面に垂直な方向が、上述した共通座標系のX軸方向であり、図3の左右方向がY軸方向であり、図3の上下方向がZ軸方向である。
制振ダンパ70は容器71と挿入体72を備えており、一例として、容器71が光学フレーム10に固定され、挿入体72がステージ定盤51に固定されている。この容器71が、本発明にいう容器の一例に相当し、挿入体72が、本発明にいう挿入体の一例に相当する。容器71には、上面側が開口し下面側に底部を有してX軸方向に延びた収容槽73が設けられており、収容槽73の内部空間には粘性流体74が充填(収容)されている。
挿入体72の一部はX軸方向に延びた板部75となっている。板部75は、収容槽73の上面側の開口から粘性流体74中に挿入されていて、収容槽73の内壁から離間した状態で保持されている。この板部75が、本発明にいう複数の板部の一例に相当する。
板部75が収容槽73の内壁から離間しているので、この制振ダンパ70は、ステージ定盤51のZ方向を支持しているわけではなく、純粋にワーク面方向(実際にはX軸方向)の振動を減衰するだけの機能を有している。
粘性流体74は、室温で例えば6000Pa・s(パスカル秒)といった高い粘度を有しており、挿入体72と容器71との間に高い抵抗力を生じさせる。
このように収容槽73や板部75がX軸方向に延びた構造の制振ダンパ70は、光学フレーム10とステージ定盤51との間の限られたスペースに、ステージ定盤51に沿って設置することができ、装置の小型化に寄与する。
図4は、粘性抵抗力の原理を示す図である。
容器の壁101と移動物体102との間に間隔hの隙間があり、その隙間が粘度μの粘性流体103で満たされているものとする。移動物体102は、主に、図の下方側の面102aで粘性流体103と接触しており、この面102aを以下では抵抗面102aと称する。移動物体102が壁101に対して平行に移動した場合、移動物体102と壁101との隙間に充填された粘性流体103によって、移動物体102の移動の向きとは逆向きの粘性抵抗が生じる。抵抗面102aの面積がA、移動物体102の速度がVである場合、抵抗面102aに生じる粘性抵抗の抵抗力FはF=μAv/hで求められる。
露光装置1のステージ定盤51に生じる振動は、サブミリ秒の減衰時間でもタスクタイム短縮の妨げとなるので、より素早い減衰が望ましい。そのような素早い減衰の実現には、より高い粘性抵抗が必要となるので、面積Aの増加と間隔hの減少が望まれる。また、粘性抵抗が振動の減衰に効率よく働くように、抵抗面102aおよび移動体102は、抑制される振動の方向(図3の例ではX軸方向)に沿って延びていることが望ましい。しかし、制振ダンパ70自体における剛性の確保や設置スペースの制限などにより面積Aの増加や間隔hの減少には限界がある。
これに対して粘性流体103の粘度μについては特に上限がなく、高い粘度μを有する粘性流体103の利用が望ましい。現実的な装置サイズでも充分に大きな抵抗力が得られる粘度μとしては、室温で5000Pa・s以上であることがさらに望ましい。なお、設置スペースの確保ができれば、1000Pa・s以上の粘性流体も好適に用いられる。そのような好適な粘性流体は、具体的には例えば高粘度シリコンオイルである。
図3に戻って説明を続ける。
挿入体72の板部75は、X軸方向に延びているとともにZ軸方向にも延びており、板部75が粘性流体74から粘性抵抗を主に受ける抵抗面75aは、XZ面内方向に広がっていることになる。また、板部75の表裏両面が抵抗面75aとなっているとともに、板部75が有する各面のうちで最大面積の面が抵抗面75aとなっている。
X軸駆動機構55aによる可動ステージ53の駆動の反力でステージ定盤51に生じる振動はX軸方向の振動である。X軸方向に延びた板部75による粘性抵抗は、このようなX軸方向の振動を効率よく減衰させる。また、駆動の反力でステージ定盤51に生じる振動に伴って板部75および抵抗面75aは粘性流体74および収容槽73に対して十分に高い速度でX軸方向に移動して高い粘性抵抗が生じる。このような高い粘性抵抗によってX軸方向の振動は素早く減衰することになる。
XZ面内方向に板部75が広がった構造は、省スペースで広い抵抗面75aが得られる構造であるとともにX軸方向の動きに対して大きな剛性を有する構造である。このため、大きな抵抗力が生じていてもステージ定盤51の振動が抵抗面75aまで確実に伝わり、粘性抵抗によって確実に減衰されることになる。
一方、Z軸駆動機構52によるステージ定盤51の駆動はステージ定盤51の振動に較べれば十分に小さいので粘性抵抗も小さく、Z軸駆動機構52によるステージ定盤51の駆動は制振ダンパ70に妨げられない。また、板部75がZ軸方向にも延びているので、ステージ定盤51がZ軸方向に駆動されても抵抗面75aと収容槽73の内壁との距離が変化せず、制振ダンパ70の基本的な性能が維持される。収容槽73にはある程度の深さがあり、充填されている粘性流体74もある程度の嵩があるので、ステージ定盤51の上下動に伴って板部75が上下しても、収容槽73及び粘性流体74から板部75が離脱することは無い。
更に、本実施形態では、制振ダンパ70の容器71には複数(一例として2つ)の収容槽73が設けられている。これら複数の収容槽73は、互いに、抵抗面75aに交わる方向(一例としてY軸方向)に並んでいるので省スペースな構造となっている。これらの収容槽73が、本発明にいう複数の収容槽の一例に相当する。また、これら複数の収容槽73には、複数の板部75が個別に挿入されている。これにより、抵抗面75aの数が増え、総面積も増えて、抵抗力が増す。
次に、このような制振ダンパ70の性能を検証した実験結果について説明する。
図5は、制振ダンパが外された比較例での振動減衰を示すグラフである。
図6は、制振ダンパが備えられた実施例での振動減衰を示すグラフである。
図5および図6の縦軸は任意単位で振動の変位を表しており、横軸は時間を表している。また、図5および図6に示す細線のグラフG1,G2は振動の実測値を表しており、太線のグラフG3,G4は3点移動平均値を表している。更に、図5および図6には、3点移動平均値のグラフG3,G4に対するエンベロープのフィッティングによって得られた減衰曲線T1,T2が示されており、これらの減衰曲線T1,T2は、振幅の減衰状態を表している。
この実験では、上述した実施形態の構造と同様に、ステージ定盤51の周囲に4つの制振ダンパ70を有し、各制振ダンパ70には2つの収容槽73と板部75を有した装置が用いられた。抵抗面の面積は、制振ダンパ70毎に数百平方cm程度であり、収容槽73と板部75との隙間は1cm以下である。
ステージ定盤51に対して衝撃力を与えて振動させたところ、ステージ定盤51は約70Hzで振動した。この振動は、比較例ではζ=0.03の減衰率で減衰したのに対し、実施例ではζ=0.065の減衰率で減衰し、例えば200msの経過で振動波はほぼゼロとなった。
なお、上記実施形態では、いわゆるH型ステージが備えられた例が示されているが、本発明にいうステージ定盤と可動ステージは、いわゆる平面ステージを構成してもよい。また、H型ステージの場合には、本発明にいうステージ定盤は平面状の上面を有する必要はなく、固定ガイドが固定できる程度に平面方向の広がりを有した骨組み構造のものであってもよい。
また、上記実施形態では、容器71が光学フレーム10に固定され、挿入体72がステージ定盤51に固定された例が示されているが、本発明にいう挿入体および容器は、挿入体が光学フレーム10に固定され、容器がステージ定盤51に固定されてもよい。
また、上記実施形態では、粘性抵抗によって振動を減衰させる制振ダンパが例示されているが、本発明にいう制振ダンパは、圧力抵抗によって振動を減衰させるものであってもよい。
また、上記実施形態では、X軸方向の振動を抑制する制振ダンパ70が例示されているが、本発明にいう制振ダンパは、Y軸方向の振動を抑制するものであってもよいし、X軸方向とY軸方向との双方に交わる方向の振動を抑制するものであってもよい。更に、本発明の露光装置は、振動を抑制する方向が異なる複数の制振ダンパを備えてもよい。
1…露光装置、10…光学フレーム、20…光源部、30…マスク、40…投影レンズ、
50…ワークステージ、60…制御部、51…ステージ定盤、52…Z軸駆動機構、
53…可動ステージ、54…固定ガイド、55…移動ガイド、54a…Y軸駆動機構、
55a…X軸駆動機構、70…制振ダンパ、71…容器、72…挿入体、73…収容槽、
74…粘性流体、75…板部

Claims (6)

  1. フレームと、
    前記フレームに対して昇降自在な、昇降方向に対して交わる面内方向に広がったステージ定盤と、
    前記ステージ定盤に搭載され、前記面内方向に移動自在な可動ステージと、
    前記可動ステージに載置される露光対象に対して光を照射して露光する露光部と、
    前記ステージ定盤に対して前記可動ステージを前記面内方向に移動させる移動機と、
    前記可動ステージを搭載した前記ステージ定盤を前記フレームに対して昇降させる昇降機と、
    前記フレームと前記ステージ定盤との双方に繋がり、前記フレームに対する前記ステージ定盤の前記面内方向の振動を抑制する制振ダンパと、を備え、
    前記制振ダンパが、
    前記フレームと前記ステージ定盤との一方に固定されて内部に粘性流体を収容した容器と、
    前記一方に対する他方に固定され、一部が前記粘性流体に、前記容器の内壁とは非接触の状態で挿入された挿入体と、
    を備えたものであることを特徴とする露光装置。
  2. 前記移動機が、前記面内方向に含まれた互いに交わる2つの方向成分それぞれについて互いに独立に前記可動ステージを移動させる複数の移動部を有するものであり、
    前記挿入体は、前記粘性流体に挿入された部分が、前記2つの方向成分のうちの一方に沿って延びた板部であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記挿入体は、前記板部が、前記2つの方向成分のうちの一方と前記昇降方向との双方に沿って延びたものであることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記容器が、各々に前記粘性流体を収容し、前記2つの方向成分のうち前記一方に対する他方に沿って並んだ複数の収容槽を有するものであり、
    前記挿入体が、前記複数の収容槽に個別に挿入された複数の前記板部を有するものであることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  5. 前記挿入体は、前記粘性流体に挿入された部分が、前記制振ダンパによって抑制される前記ステージ定盤の振動の方向に沿って延びた板部であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記粘性流体が、1000Pa・s以上の粘度を有するものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の露光装置。
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