JP7051973B2

JP7051973B2 - 太陽電池を有する電子時計

Info

Publication number: JP7051973B2
Application number: JP2020177794A
Authority: JP
Inventors: マルク・シェンク; マルタン・ジュフェル
Original assignee: ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
Priority date: 2019-11-04
Filing date: 2020-10-23
Publication date: 2022-04-11
Anticipated expiration: 2040-10-23
Also published as: CN112782959B; CN112782959A; KR20210054454A; US20210132547A1; JP2021076596A; KR102514671B1; US11537084B2; EP3816734A1

Description

本発明は、光電池を備える電子時計に関する。

光電池を有する電子時計は周知である。電池は、時計が装着されている間に電池が光起電力エネルギーを捕捉できるように時計ガラスの下に組み付けられる。太陽エネルギーは、電気エネルギーに変換され、針を動かすモータ及び／又は充電池等の電気・電子時計構成要素に動力を供給する。

特定の種類の高級時計で使用される光電池は、ガラス製であることが多い脆弱な基体から構成され、半導体材料層を載せている。基体は、時計の組み立て中及び寿命にわたり引き起こされる応力に耐えなければならない。耐衝撃性は、特に重要である。

特開平１１－１１８９５２及び特許４２７５８０は、光電池を、環状側方支持体によって時計のモータ・モジュールと接触した状態で保持する時計を開示している。側方支持体は、電池の外周部に制限されるため、衝撃の際に電池及びモータ・モジュールが外れる危険性が依然として著しい。更に、側方支持体は、時計の構造を複雑にし、分解を困難にすることがある構成要素である。特開平８－１６６４６９は、電池を文字板に統合した時計文字板を作製するため、金属基体上への光電池層の作製を記載している。しかし、この解決策は、依然として文字板を側方に固着する手段を必要とする。更に、この解決策は、時計ムーブメント組み立て工程中に事前作製した光電池を統合するというほとんどの一般的なケースには適していない。

特開平１１－１１８９５２特許４２７５８０特開平８－１６６４６９

上記で説明した欠点を被らない、光電池を有する電子時計を提供することは、本発明の一目的である。この目的は、添付の特許請求の範囲による計時器ムーブメント及び時計によって達成される。

本発明による計時器ムーブメントは、光電池を備え、光電池は、例えば接着結合によって支持板の上側表面に固定される。電池の反対側では、支持板は、電池の下側表面上に複数のナットを備える。平坦表面を有する電気モジュールは、ナットにより支持板に取り付けられる。モジュールは、いくつかの開口を備え、開口の位置及び寸法は、ナットが開口を通過するようにナットの位置及び寸法に対応し、モジュールの平坦表面が支持板と接触して置かれることを可能にする。モジュールは、ねじをナットに螺入することによって支持板に固着される。ナットを介した接続は、光電池を電気モジュールに固着し、耐衝撃性を保証し、側方支持を必要としない。この接続は、組み立て及び分解が容易である。好ましくは、いくつかのナットは、支持板の中心付近に位置し、これにより、モジュール及び電池が外れないようにし、衝撃の際の組立体の耐性を更に増大させる。

本発明の他の特徴及び利点は、好ましい実施形態の以下の説明で明らかになるであろう。これらの好ましい実施形態は、添付の図面を参照しながら非限定的な例として与えられる。

本発明の一実施形態による光電池を有する電子時計のための計時器ムーブメントの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。本発明の一実施形態によるムーブメント及び時計を組み立てる方法のさまざまなステップの図である。

図１に表すムーブメント１は、光電池２を備え、光電池２は、組み立てられる時計の針３の下に組み付けられ、剛性支持板４の上側表面に固着される。ムーブメント１は、デジタル画面５を更に含む。図２ａは、この特定の実施形態による支持板４を表す。本発明によれば、板は、複数のナット６を備え、複数のナット６は、板４の下側表面、即ち、光電池２を固定する表面の反対側の表面に固着される。ナットは、好ましくは、円筒形ナットである。ナット６は、板４の材料に応じて溶着又は接着結合によって板４に固定することができる。この材料は、金属材料とすることができる。図２ａに表す特定の板４は、デジタル画面のための窓７と、回転針の心軸を通過させる中心穴８と、いくつかの開口及び切れ込みとを備える。丸い切れ込み１０は、ケース中板（下記参照）内にムーブメントを組み付ける点として働き、開口１１は、モータ・モジュール（同様に下記参照）のねじ頭を受ける。長方形の切れ込み１２は、電気接続条片のための通路として及び／又は時計ケース中板内にムーブメントの位置を合わせるマーカとして働く。

図２ｂは、剛性板４に組み付ける前の光電池２を示す。電池は、半導体材料（図示せず）から作製した薄層（薄膜）を有するガラス基体を備える。基体は、導電性接着剤によって、ＦＰＣ（フレキシブル・プリント回路）に結合され、ＦＰＣは、例えば可撓性電気接続器２５によるコネクタ１３を備える。本発明の背景において、基体及びＦＰＣの全体が、光電池２であるとみなされる。電池２は、デジタル画面のための窓１６と共に、回転針の心軸を通過させる中心穴１５を有する。

図２ｃに示すように、電池２は、好ましくは両面接着層を板４上に積層することによって支持板４の上側表面に結合される。電池２は、中心開口８及び１５並びに窓７及び１６が互いに対して位置合わせされるように板４を中心とする。コネクタ１３を有する可撓接続器２５は、板４の外周部上に設けた長方形切り欠き１２の１つの高さに位置する。

図２ｄは、窓７及び１６によって生成した開口内にデジタル画面５を組み付けることを表す。画面５は、ＭＩＰ（メモリ－イン－ピクセル）層等の公知の電子構成要素とコネクタ１７を備える背面照明層との組立体として作製することができる。

図２ｅは、図１のムーブメントのモータ・モジュール１４の組立体を表す。第２の剛性支持板１８が設けられ、第２の剛性支持板１８は、光電池支持板４と同じ外周を有する。支持板４のように、第２の板１８は、金属板とすることができる。針３のための回転心軸２０を備える電気モータ１９は、ねじ２１によって第２の支持板１８に対して中心に取り付けられ、プリント回路板（ＰＣＢ）２２の第１の部分２２ａは、モータ１９と第２の板１８との間に組み付けられる。ＰＣＢ２２は、第２の部分２２ｂを含み、第２の部分２２ｂは、モータ１９と第２の板１８との間に組み付ける第１の部分２２ａの上に折り曲げることができる。第２の板１８、及びＰＣＢの第１の部分２２ａは、互いに位置合わせされる開口２３を備え（これにより、モジュールを組み立てた際に単一開口をもたらす）、開口２３はそれぞれ、第１の支持板４のナット６に対応し、第２の板１８の平坦表面が、ナット６を組み付けた第１の支持板４の下側表面と接触して位置するようにする。言い換えれば、開口２３は、ナット６がこれらの開口２３を通過するように位置、寸法決定し、２つの板４及び１８が背中合わせに位置できるようにする。図２ｆを参照。ねじ２１の頭部は、支持板４内に設けた開口１１の内側に収容される。第２の板１８は、中心穴２４を備え、中心穴２４は、２つの板４及び１８を組み付けた際に電池２並びに第１の支持板４内の中心穴８及び１５と位置合わせされる。互いに位置合わせされた中心穴は、組立体の上側で、モータ１９の回転心軸２０へのアクセスを可能にする。

画面５のコネクタ１７は、ＰＣＢ２２の第１の部分２２ａ内に設けたソケットに差し込まれる。この場合、スペーサ３０は、ＰＣＢの前記第１の部分２２ａ上に位置する（図２ｇ）。スペーサ３０は、モータ１９を収容するように寸法決定した空洞３２に加えて、ナット６を通過させる開口３１も備え、スペーサ３０がＰＣＢの第１の部分２２ａと接触して据え付けることができるようにする。次に、スペーサ３０及びモータ・モジュール１４は、ねじ３３をナット６に螺入することによって支持板４に固着される。ここで、ＰＣＢの折り畳み部分２２ｂは、スペーサ３０を覆うように折り曲げられ、ねじ３４によって固着される（図２ｈ）。光電池のコネクタ１３は、ＰＣＢ２２のソケットに差し込まれる。針３を組み付けると、図１に表すムーブメント１の組み立ては完了する。

次に、このムーブメントを時計のケース中板３５内に据え付ける（図２ｉ及び図２ｊを参照）。ケース中板３５は、時計りゅうず３６を含み、時計りゅうず３６は、コネクタ３７に接続され、コネクタ３７は、ＰＣＢ２２のソケットに差し込まれる。２つの板４と１８との組立体は、ねじ３８及び縁部３９によってケース中板３５に取り付けられ、ねじ３８は、板４及び１８の外周部で丸い切り欠き１０に螺入される。時計の組み立ては、割り送りリング４０及びベゼル４１の組み付けによって完了する（図２ｋ）。

本発明は、図面に表される実施形態に限定されない。例えば、本発明は、デジタル画面５を備えない実施形態も含む。光電池２、モータ１９、ＰＣＢ２２及びケース中板３４は、現況技術で公知のいくつかの実施形態のいずれか１つに従って作製することができる。モータ・モジュールは、本発明による時計内で使用し得る電気モジュールの一例にすぎない。本発明による（針のない）デジタル時計で使用し得る他のモジュールは、モータを有さないが、超小型電子技術構成要素のみを有する。電気モジュール１４は、本発明で使用可能にするため、平坦表面を支持板４の下側表面に対して据え付けるだけでよい。図の実施形態によれば、「平坦表面」は、モータ１９を取り付ける表面とは反対側の板１８の表面である。更に、概して、電気モジュールは、ナット６の通過を可能にする開口を備えなければならない。図面の実施形態の場合、開口２３は、第２の板１８、及びＰＣＢ２２の第１の部分を通過する。

本発明によるあらゆる実施形態では、ナット６は、計時器ムーブメントを光電池に組み付けることが可能であり、側方支持体を必要としない。組立体は、ねじ３３を緩めることにより分解が容易である。好ましい実施形態によれば、図面で表される実施形態の場合のように、ナット６は、支持板４の表面上に特定の様式で位置する。モータ・モジュール１４を支持板４に組み付けると、第１の群のナットは、板４の外周部の近傍に位置し、第２の群は、モータ１９の近傍で、板のより中心に位置する。中心ナットは、支持板４とモータ・モジュール１４とを備える組立体の安全性を改善し、これらの構成要素が衝撃の際に外れないようにする。このことは、針が緩む危険性も低減し、電池内で時針パイプの直径に可能な限り近く、中心穴を機械加工することも可能にし、時計面の外観を最適化する。

１電子時計ムーブメント
２光電池
４第１の剛性支持板
６ナット
１４電気モジュール
１８第２の支持板
１９電気モータ
２０回転針心軸
２３開口
３３ねじ

Claims

光電池（２）と、平坦表面を備える電気モジュール（１４）とを備える電子時計ムーブメント（１）において、
－前記ムーブメントは、第１の剛性支持板（４）を更に備え、
－前記光電池（２）は、前記支持板（４）の上側表面に固定し、
－前記支持板（４）は、前記支持板（４）の下側表面に組み付ける複数のナット（６）を備え、
－前記電気モジュール（１４）の前記平坦表面は、前記支持板（４）の前記下側表面と接触した状態で組み付け、前記電気モジュールは、複数の開口（２３）を備え、前記複数の開口（２３）の位置及び寸法は、前記ナット（６）が前記開口（２３）を通過するように前記ナット（６）の位置及び寸法に対応し、
－前記電気モジュール（１４）及び前記支持板（４）は、複数のねじ（３３）を前記ナット（６）に螺入することによって互いに固着し、
前記電気モジュール（１４）は、前記開口（２３）を備える第２の支持板（１８）を備え、前記電気モジュール（１４）の前記平坦表面は、前記第１の支持板（４）に対して背中合わせに位置する第２の支持板（１８）の表面の一方である、
ことを特徴とする、電子時計ムーブメント（１）。
第１の群のナット（６）は、前記支持板（４）の外周部の近傍に位置し、第２の群のナットは、前記第１の群よりも外周部に対してより中心に位置する、請求項１に記載の電子時計ムーブメント。
前記第１の支持板（４）及び前記第２の支持板（１８）は、同一の外周部を有する、請求項１または２に記載の電子時計ムーブメント。
前記光電池（２）の反対側に、前記第２の支持板（１８）上に位置するスペーサ（３０）を備え、前記ナット（６）の通過を可能にする開口（３１）も更に備え、前記スペーサ（３０）及び２つの前記支持板（４、１８）が、前記ねじ（３３）を前記ナット（６）に螺入することによって互いに固着するようにする、請求項１から３のいずれか一項に記載の電子時計ムーブメント。
針（３）を備え、前記電気モジュール（１４）は、前記第１の支持板（４）のもう一方の側で、前記第２の支持板（１８）上に組み付ける電気モータ（１９）を含み、前記モータは、回転針の心軸（２０）を備え、前記回転針の心軸（２０）には、互いに位置合わせした中心穴（８、１５、２４）を通じてアクセス可能であり、前記穴はそれぞれ、前記光電池（２）内及び前記２つの支持板（４、１８）内に設ける、請求項１から４のいずれか一項に記載の電子時計ムーブメント。
スペーサ（３０）を備え、前記スペーサ（３０）は、前記モータ（１９）を収容することができる空洞（３２）を備える、請求項５に記載の電子時計ムーブメント。
デジタル画面（５）を備え、前記第１の支持板（４）は、前記画面（５）の寸法に適合する窓（７）を備える、請求項１から６のいずれか一項に記載の電子時計ムーブメント。
前記光電池（２）は、ガラス又は別の脆弱材料から作製した基体を含む、請求項１から７のいずれか一項に記載の電子時計ムーブメント。
請求項１から８のいずれか一項に記載の電子時計ムーブメント（１）を中に据え付けるケース中板（３５）を備える、電子時計。