JP5994368B2 - 時計 - Google Patents
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Description
また、特許文献1に記載の腕時計では、太陽電池をムーブメントに対し固定するリング状の固定部材が配置されている。この固定部材は、太陽電池の表側から押さえ付けて、当該太陽電池を固定するよう構成されている。しかしながら、このように太陽電池の表側に固定部材が配置された構造である場合、当該固定部材の厚さ分、太陽電池が腕時計の奥側に位置して、太陽電池で受光される光の受光量が減少してしまう。その結果、太陽電池での発電効率が低下するという問題があった。
本発明の時計は、表側に少なくとも1本の指針を有し、該指針を回転駆動するムーブメントと、
前記ムーブメントの表側に設置され、光を受光することにより電力を生成し、該電力を前記ムーブメントに供給する太陽電池と、
前記ムーブメントと前記太陽電池との間に設置され、前記ムーブメントを固定するムーブメント固定部と、前記太陽電池を固定する太陽電池固定部とを有する固定部材とを備え、
前記太陽電池は、平板で構成され、該平板の縁部に複数の欠損部が形成された本体部と、該本体部の裏面に突出形成された複数の係合片とを有し、
前記太陽電池固定部は、前記固定部材の表側の面に突出し、前記各欠損部に挿入されて係合する凸部と、前記固定部材の表側の面に凹没し、前記各係合片が挿入されて係合する凹部とで構成されていることを特徴とする。
また、本発明の時計は、表側に少なくとも1本の指針を有し、該指針を回転駆動するムーブメントと、
前記ムーブメントの表側に設置され、光を受光することにより電力を生成し、該電力を前記ムーブメントに供給する太陽電池と、
前記ムーブメントと前記太陽電池との間に設置され、前記ムーブメントを固定するムーブメント固定部と、前記太陽電池を固定する太陽電池固定部とを有する固定部材と、
前記固定部材と別体で構成され、該固定部材を裏側から支持し、前記指針の回転軸と直交する方向に離間して配置された一対の支持部材とを備えることを特徴とする。
また、本発明の時計では、前記一対の支持部材は、同形状であることが好ましい。
これにより、固定部材の内側に、例えば日付が付された日車等を配置することができる。このような配置により、例えば固定部材と日車とが時計の厚さ方向で重なった配置となっている場合に比べ、時計の厚さをできる限り抑えることができ、よって、時計の薄型化(小型化)に寄与する。さらに、固定部材と日車が厚さ方向で重なっていないため、日車の奥目感を解消することができ、日車がより近くに見えるようになる、すなわち、日車に対する視認性が向上する。
これにより、時計は、日付に関する情報を表示することができるものとなり、その日付を視認すれば、現日付を確認することができる。
前記文字板は、前記情報を視認可能な窓部を有することが好ましい。
この窓部を介して日車に付された日付に関する情報を視認することができ、よって、現日付を確認することができる。
これにより、例えば文字板を固定する部材を別途設けるのを省略することができ、よって、時計を構成する部品点数を抑えることができるとともに、時計の組立工数も抑えることができる。
これにより、ムーブメントの固定部材に対する固定(主としてムーブメントの面方向の固定)が確実になされる。また、ムーブメントの形状によっては、当該ムーブメントの中心軸回りの回転も規制することができる。
図1は、本発明の時計を腕時計に適用した場合の実施形態を示す斜視図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1に示す腕時計の主な構成部品を表側から見たときの分解斜視図、図4は、図1に示す腕時計の主な構成部品を裏側から見たときの分解斜視図、図5は、図3中の文字板、太陽電池および固定部材の拡大詳細図、図6は、図4中の太陽電池、固定部材、ムーブメントおよび支持部材の拡大詳細図、図7は、図5中のB−B線断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図6中の上側を「上」、「上方」または「表側」、下側を「下」、「下方」または「裏側」と言う。
胴部23は、角形リング状をなす部材で構成されている。この胴部23には、外周部から内周部までを貫通する貫通孔231が形成されている。そして、貫通孔231には、巻真パイプ26が嵌入され、さらに巻真パイプ26には、りゅうず24が回転可能に支持されている(図2参照)。りゅうず24を回転させることにより、そのトルクがムーブメント3に伝わる。これにより、各時計用針31が回転駆動し、よって、表示する時刻を調整することができる。
なお、りゅうず24と巻真パイプ26との間には、複数個のパッキン271が配置されている。これにより、りゅうず24と巻真パイプ26との間の気密性、液密性が確実に保持され、よって、外装部2内に液体等が侵入するのを確実に防止することができる。
ベゼル22は、角形リング状をなす部材で構成されている。ベゼル22の内周部には、その上部に、外径が段階的に変化した段差部221が形成されている。この段差部221にガラス板21を支持、固定することができる。なお、この固定方法としては、特に限定されないが、例えば、接着(接着剤や溶媒による接着)による方法を用いることができる。
また、ベゼル22の下部には、胴部23の上部と嵌合する嵌合部222が突出して設けられている。嵌合部222は、ベゼル22の周方向に沿って形成されており、これにより、胴部23の内周部に確実に嵌合することができる。
ガラス板21は、透明性を有し、平面視で四角形状をなす、例えばサファイヤガラス、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウ珪酸ガラス、プラスチック等で構成されている。このガラス板21は、無色透明のものであってもよいし、有色透明のものであってもよい。
また、側壁252には、複数の凸部253が突出形成されている。そして、各凸部253は、それぞれ、胴部23の内周部に形成された凹部233に係合することができる。これにより、胴部23に装着された裏蓋25が不本意に離脱するのを確実に防止することができる。
図2、図4、図6に示すように、ムーブメント3は、外形が扁平形状をなし、平面視で全体として丸みを帯びた(丸型)ものである。
そして、ムーブメント3は、前記駆動機構を構成する歯車を軸支する地板(上カバー)36を有している。
また、図3、図4に示すように、外装部2には、ムーブメント3の他に、文字板6、太陽電池5、日車10、固定部材7および支持部材8aおよび8bも収納されている。これらの部材の配置順序は、表側から、ほぼ、文字板6、太陽電池5、日車10、固定部材7、ムーブメント3、支持部材8aおよび8bの順となっている。
なお、欠番となっている「3」が付されるべき位置には、文字板6をその厚さ方向に貫通する貫通孔で構成された窓部61が設けられている。この窓部61を介して日車10の日付(図示せず)を視認することができ、よって、現日付を確認することができる。
窓部61の形状としては、特に限定されず、例えば、本実施形態のように四角形状であってもよいし、その他、円形状、楕円形状であってもよい。
また、文字板6の4つの角部のうちの対角上の2つの角部には、それぞれ、挿通孔62側に向かって窪んだ、すなわち、欠損した文字板側凹部65a、65bが形成されている。さらに、文字板6の4つの角部のうちの残りの2つの角部には、それぞれ、挿通孔62側に向かって窪んだ、すなわち、欠損した文字板側凹部65c、65dが形成されている。文字板側凹部65a〜65dは、固定部材7に固定や位置決めがなされる部分となる。
本体部56は、ムーブメント3と電気的に接続されている。そして、本体部56は、光を受光することにより電力を生成し、電力をムーブメント3に供給することができる部分である。この本体部56としては、例えば、p型半導体とn型半導体とを重ね合わせて接合したものを用いることができる。p型半導体とは、高純度のシリコン半導体にホウ素等のような3価の元素を極微量混入させたものであり、n型半導体とは、高純度のシリコン半導体にヒ素等のような5価の元素を極微量混入させたものである。このような構成の本体部56(太陽電池5)に光が照射されると、光電効果によりシリコン内部に電子および正孔が発生する。また、p型半導体とn型半導体との境界部にあたるpn接合部では、発生した電子および正孔のうち、プラスの電荷をもった正孔はp型半導体側へ、マイナスの電荷をもった電子はn型半導体側へ分離・誘導される。これにより、各半導体がそれぞれプラスとマイナスとに帯電して、電位差が生じ、よって、電力をムーブメント3に供給することができる。なお、pn接合部付近は、空乏層となる。
また、本体部56の挿通孔52と異なる部分には、本体部56をその厚さ方向に貫通する貫通孔で構成された窓部58が設けられている。図2に示すように、窓部58は、文字板6の窓部61の直下に位置することとなり、窓部61を介して日車10の日付を視認する際に、その視認の妨げとなるのが防止されている。
窓部58の形状としては、特に限定されず、例えば、本実施形態のように四角形状であってもよいし、その他、円形状、楕円形状であってもよい。
係合片57a、57bは、それぞれ、ステンレス鋼等のような弾性を有する金属製の板部材で構成されている。また、図5に示すように、係合片57a、57bの下端部には、それぞれ、外側に向かって突出した爪部571が形成されている。このような係合片57a、57bは、各爪部571がそれぞれ固定部材7に係合して、太陽電池5が固定部材7に対して固定される部材となっている。
なお、係合片57a、57bは、それぞれ、本体部56から絶縁されている。
このような日車10が配置されていることにより、時計1は、日付を表示することができるものとなる。なお、前述したように、現日付は、文字板6の窓部61から視認される。
日車10の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種プラスチック材料や各種金属材料が挙げられる。
固定部材7は、平面視で四角形状をなし、その中心部に開口する開口部71を有する、全体としてリング状をなす部材で構成されている。この固定部材7は、文字板6を固定する文字板固定部(第1の固定部)72と、太陽電池5を固定する太陽電池固定部(第2の固定部)73と、ムーブメント3を固定するムーブメント固定部(第3の固定部)74とを有している。
前述したように、固定部材7は、リング状をなすものである。これにより、固定部材7の内側、すなわち、固定部材7の開口部71内に、日車10を配置することができる(図2〜図4参照)。なお、固定部材7の厚さは、日車10の厚さよりも大きい。
ピン721aとピン721bとは、固定部材7の4つの角部のうちの対角上の2つの角部の近傍に配置されている。また、ピン721cとピン721dとは、固定部材7の4つの角部のうちの残りの2つの角部の近傍に配置されている。
このようなピン721a〜721dが形成されていることにより、固定部材7に文字板6を載置した際、文字板6の固定部材7に対する位置決めと固定とをほぼ同時に行うことができる。
また、固定部材7がその表側に太陽電池固定部73を有していることにより、太陽電池5や日車10を時計1内で、できる限り表側に配置、固定することができる。
挟持片741aと挟持片741bとは、開口部71を介して互いに反対側に対向配置されている。挟持片741aと挟持片741bとは、それぞれ、小片で構成された部分である。そして、挟持片741aと挟持片741bとの間で、ムーブメント3(地板36)をその平面方向に挟持することができる。これにより、ムーブメント3が固定部材7に対して確実に固定される。
また、挟持片741a、741bは、それぞれ、地板36の外周部に形成された凹部361に入り込む。これにより、ムーブメント3の軸部33回りの回転も規制することができる。
以上のような構成の固定部材7は、その形状を時計1の外形形状に応じて適宜変更することができる。これにより、時計1は、デザイン性に富むものとなる。
支持部材8aは、上方に向かって突出したピン81を有している。ピン81は、円柱状をなす部分である。このピン81は、固定部材7の裏側の面76に形成された凹部761に嵌合する。これにより、固定部材7と支持部材8aとの位置決めがなされる。
また、固定部材7、支持部材8aおよび8bの構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウムやステンレス鋼等のような各種金属材料、ポリエチレン、ポリプロピレン等のような各種プラスチック材料が挙げられる。
また、時計は、前記実施形態では外装部が平面視で四角型のものであったが、これに限定されず、例えば、外装部が平面視で丸型やオーバル型のものであってもよい。
また、日車の設置数は、前記実施形態では1枚であったが、これに限定されず、例えば、2枚以上であってもよい。日車の設置数を2枚とした場合、一方の日車には、日付の十の位の数字を付与し、他方の日車には、日付の一の位の数字を付与することができる。そして、十の位の数字と一の位の数字との組み合わせで、現日付を表示することができる。
Claims (8)
- 表側に少なくとも1本の指針を有し、該指針を回転駆動するムーブメントと、
前記ムーブメントの表側に設置され、光を受光することにより電力を生成し、該電力を前記ムーブメントに供給する太陽電池と、
前記ムーブメントと前記太陽電池との間に設置され、前記ムーブメントを固定するムーブメント固定部と、前記太陽電池を固定する太陽電池固定部とを有する固定部材とを備え、
前記太陽電池は、平板で構成され、該平板の縁部に複数の欠損部が形成された本体部と、該本体部の裏面に突出形成された複数の係合片とを有し、
前記太陽電池固定部は、前記固定部材の表側の面に突出し、前記各欠損部に挿入されて係合する凸部と、前記固定部材の表側の面に凹没し、前記各係合片が挿入されて係合する凹部とで構成されていることを特徴とする時計。 - 表側に少なくとも1本の指針を有し、該指針を回転駆動するムーブメントと、
前記ムーブメントの表側に設置され、光を受光することにより電力を生成し、該電力を前記ムーブメントに供給する太陽電池と、
前記ムーブメントと前記太陽電池との間に設置され、前記ムーブメントを固定するムーブメント固定部と、前記太陽電池を固定する太陽電池固定部とを有する固定部材と、
前記固定部材と別体で構成され、該固定部材を裏側から支持し、前記指針の回転軸と直交する方向に離間して配置された一対の支持部材とを備えることを特徴とする時計。 - 前記一対の支持部材は、同形状であることを特徴とする請求項2に記載の時計。
- 前記固定部材は、その中心部に開口する開口部を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の時計。
- 前記ムーブメントと前記太陽電池との間であって、前記固定部材の内側に設置され、日付に関する情報が付された少なくとも1枚の日車をさらに備える請求項4に記載の時計。
- 前記太陽電池の表側に設置され、前記指針が指し示す文字、記号、図形および目盛りのうちの少なくとも1つが付された、光透過性を有する板状の文字板をさらに備え、
前記文字板は、前記情報を視認可能な窓部を有する請求項5に記載の時計。 - 前記固定部材は、前記文字板を固定する文字板固定部を有する請求項6に記載の時計。
- 前記ムーブメント固定部は、前記固定部材の裏側の面に突出し、前記ムーブメントを該ムーブメントの平面方向に挟持する複数枚の挟持片を有する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の時計。
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