JP5790036B2 - 時計 - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載の時計では、ムーブメントを裏蓋に対し固定する第1の固定用部材と、第1の固定用部材で固定されたムーブメントに対し太陽電池を固定する第2の固定用部材とが配置されている。このように特許文献1に記載の時計では、固定機能を有する2つの固定部材を用いているため、その分、部品点数が多くなり、当該時計を組み立てて製造する際の手間がかかるという問題があった。
本発明の時計は、少なくとも1本の指針を有し、該指針を回転駆動するムーブメントと、
前記指針が指し示す文字、記号、図形および目盛りのうち少なくとも1つが付された光透過性を有する文字板と、
前記ムーブメント上に重ねて設置され、光を受光することにより電力を生成し、該電力を前記ムーブメントに供給する太陽電池と、
前記文字板、前記太陽電池および前記ムーブメントを位置決め固定するリング状の枠体とを有し、
前記枠体は、前記枠体の前記ムーブメントに対向する側の面には、前記太陽電池を位置決め固定する太陽電池固定部と、前記太陽電池固定部とは異なる位置で、前記ムーブメントを位置決め固定するムーブメント固定部と、前記枠体の前記ムーブメントに対向する側とは反対側の面には、前記文字板を位置決め固定する文字板固定部とを有することを特徴とする。
これにより、部品点数が少なく、組み立てや製造が容易な時計となる。
これにより、太陽電池を確実に固定することができ、よって、例えば振動等によって太陽電池が枠体から不本意に離脱するのを確実に防止することができる。
これにより、前記一対の小片と相まって、太陽電池をより確実に固定することができ、よって、例えば振動等によって太陽電池が枠体から不本意に離脱するのをより確実に防止することができる。
これにより、太陽電池を確実に固定することができ、よって、例えば振動等によって太陽電池が枠体から不本意に離脱するのを確実に防止することができる。
本発明の時計では、前記枠体は、その前記太陽電池側の部分に、深さが段階的に変化した段差部を有し、
前記段差部で囲まれた部分に前記太陽電池および前記ムーブメントが配されることが好ましい。
これにより、太陽電池、ムーブメントが枠体の内部に収納されることとなり、これらの部材を枠体で保護することができる。
これにより、太陽電池の枠体に対する位置が確実に規制され、太陽電池と枠体とを組み立てる際の作業性が向上する。
本発明の時計では、前記ムーブメント固定部は、当該時計の裏面側に向かって突出形成され、前記枠体の中心を介して対向配置された、前記ムーブメントの縁部に係合する少なくとも一対の係合片を有することが好ましい。
これにより、ムーブメントを確実に固定することができ、よって、例えば振動等によってムーブメントが枠体から不本意に離脱するのを確実に防止することができる。
これにより、文字板と太陽電池とが接触して使用中に摩耗し、これら部材のうちの少なくとも一方が損傷するのを防止することができる。
本発明の時計では、前記ムーブメントをその裏面側から覆う裏蓋をさらに備え、
前記枠体は、その前記太陽電池側の部分に、前記裏蓋と当接する当接部を有することが好ましい。
これにより、枠体が当接部を介して裏蓋で押し上げられ、よって、枠体の時計内でのガタツキを防止することができる。
図1は、本発明の時計を腕時計に適用した場合の実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す腕時計の主な構成部品の分解斜視図、図3は、図1に示す腕時計でのムーブメントの地板、太陽電池および枠体の分解斜視図、図4は、図1に示す腕時計での太陽電池および枠体を裏側から見た平面図、図5は、図1に示す腕時計でのムーブメント、太陽電池および枠体を裏側から見た平面図、図6は、図1に示す腕時計でのムーブメント、太陽電池および枠体を裏側から見た斜視図、図7は、図1に示す腕時計での枠体を表側から見た斜視図、図8は、図1に示す腕時計での枠体を裏側から見た斜視図、図9は、図1に示す腕時計での枠体の側面図、図10は、図7中のA−A線断面図、図11は、図7中のB−B線断面図、図12は、図8中のC−C線断面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図3、図6〜図11中の上側を「上」、「上方」または「表側」、下側を「下」、「下方」または「裏側」と言う。
図2に示すように、外装部2は、胴部23と、ガラス板(カバーガラス)21と、ガラス板21を保持するベゼル22と、胴部23の裏側に設置される裏蓋25とを有している。なお、図2では、時計用針31が省略されている。
ガラス板21は、透明性を有し、例えばサファイヤガラス、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウ珪酸ガラス、プラスチック等で構成されている。このガラス板21は、無色透明のものであってもよいし、有色透明のものであってもよい。
裏蓋25は、ムーブメント3をその裏面側から覆うことができ、円板状の底板251と、底板251の縁部付近から上方に向かって突出した側壁252とで構成されている。側壁252は、底板251の縁部に沿ってリング状をなし、胴部23に嵌合することができる。
このムーブメント3は、上方に向かって突出した軸部33を有している。この軸部33は、各時計用針31を回転可能に支持するものである。また、ムーブメント3には、軸部33を介して、各時計用針31を回転駆動するための、歯車等で構成された駆動機構(図示せず)が内蔵されている。そして、この駆動機構は、後述する太陽電池5で得られた電力によって作動することができる。これにより、各時計用針31がそれぞれ回転して、当該時計用針31で現在の時刻を確認することができる。
また、図2に示すように、外装部2には、ムーブメント3の他に、太陽電池5、文字板6、枠体7も収納されている。ムーブメント3、太陽電池5、文字板6、枠体7を組み立てるには、まず、枠体7に太陽電池5を固定する、次に、この枠体7をムーブメント3に固定する。次に、枠体7に文字板6を固定する。そして、この組立状態のものが外装部2に収納される。
また、太陽電池5の中心部には、ムーブメント3の軸部33が挿通する挿通孔52が形成されている(図2参照)。
また、文字板6のほとんどの部分は、光透過性を有して、すなわち、透明となっており、その構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種ガラス材料、各種プラスチック材料が挙げられる。軽量、加工の容易性等の観点からプラスチック材料が好ましく、中でも、ポリカーボネートが好ましい。時計1では、文字板6を透過した光が太陽電池5に到達して、これにより、前述したように電力が生じる。
また、文字板6の縁部には、挿通孔62側に向かって窪んだ、すなわち、欠損した一対の文字板側凹部65a、65bと、一対の文字板側凹部65c、65dとが形成されている。文字板側凹部65a〜65dは、枠体7に固定や位置決めがなされる部分となる。
そして、文字板側凹部65aと文字板側凹部65bとは、互いに大きさが同じであり文字板側凹部65cと文字板側凹部65dとは、互いに大きさが同じであるが、文字板側凹部65a、65bと文字板側凹部65c、65dとは、互いに大きさが異なっている。換言すれば、文字板側凹部65aと文字板側凹部65bとは、平面視での形状が四角形状をなしており、これに対し、字板側凹部65cと文字板側凹部65dとは、平面視で円弧状(「U」字状)をなす。
文字板固定部71は、枠体7の表側の部分に設けられている。図7に示すように、この文字板固定部71は、枠体7の表側の面(上面)74から突出した一対のピン711a、711bと、一対のピン711c、711dとで構成されている。
ピン711c、711dは、それぞれ、円柱状をなし、その外径が文字板6の文字板側凹部65c、65dの幅と同じかまたは若干小さいものである。そして、ピン711cが文字板側凹部65cに挿入され、ピン711dが文字板側凹部65dに挿入される。これにより、枠体7に対し文字板6の面方向の位置決めが行なわれる。このように、ピン711c、711dは、それぞれ、位置決め用ピンとして機能する。
このようなピン711a〜711dが形成されていることにより、枠体7に文字板6を載置した際、枠体7に対する文字板6の位置決めと固定とをほぼ同時に行うことができる。
そして、段差部75内では、太陽電池固定部72により太陽電池5が固定され、ムーブメント固定部73によりムーブメント3が固定される。
また、係合ピン722a、722bは、互いに太陽電池5をその中心に向かって押圧し合うこととなり、これにより、当該太陽電池5の枠体7に対する位置決めがなされる。このように、係合ピン722aと係合ピン722bとは、固定用ピンとしての機能と、位置決め用ピンとしての機能とを有するものとなっている。
係合片731a、731bは、それぞれ、内側に向かって爪732が形成されている。そして、図5、図6、図11に示すように、係合片731a、731bの爪732は、それぞれ、ムーブメント3の縁部にある凹部で構成された係合部35に係合することができる。これにより、ムーブメント3を確実に支持、固定することができる。
また、図5、図6、図8に示すように、ムーブメント固定部73は、一対の係合片731a、731bと異なる位置に、一対の小片733a、733bを有している。小片733a、733bは、枠体7の内側に向かって突出形成されている。また、小片733a、733bは、枠体7の中心を介して対向配置されている。
このように時計1では、文字板固定部71、太陽電池固定部72、ムーブメント固定部73を有する1つの枠体7で、ムーブメント3、太陽電池5および文字板6を一括して固定することができる。これにより、例えば従来の腕時計のように複数の部材でムーブメント、太陽電池および文字板を固定する構成に比べて、時計1の部品点数を削減することができる。また、時計1の組み立てや製造も容易となる。さらに、前記一括固定されて、モジュール化(ユニット化)されたものは、1つの時計用部品として扱われ、よって、時計1の量産に好適である。
また、枠体の平面視での形状は、丸型、四角型の他、オーバル型であってもよい。
Claims (9)
- 少なくとも1本の指針を有し、該指針を回転駆動するムーブメントと、
前記指針が指し示す文字、記号、図形および目盛りのうち少なくとも1つが付された光透過性を有する文字板と、
前記ムーブメント上に重ねて設置され、光を受光することにより電力を生成し、該電力を前記ムーブメントに供給する太陽電池と、
前記文字板、前記太陽電池および前記ムーブメントを位置決め固定するリング状の枠体とを有し、
前記枠体は、前記枠体の前記ムーブメントに対向する側の面には、前記太陽電池を位置決め固定する太陽電池固定部と、前記太陽電池固定部とは異なる位置で、前記ムーブメントを位置決め固定するムーブメント固定部と、前記枠体の前記ムーブメントに対向する側とは反対側の面には、前記文字板を位置決め固定する文字板固定部とを有することを特徴とする時計。 - 前記太陽電池固定部は、前記枠体の内周部に該枠体の中心に向かって突出形成され、前記枠体の中心を介して対向配置された、前記太陽電池の裏面に係合する少なくとも一対の小片を有する請求項1に記載の時計。
- 前記太陽電池固定部は、前記各小片と異なる位置に当該時計の裏面側に向かって突出形成され、前記太陽電池の縁部に係合する少なくとも1本の係合ピンを有する請求項2に記載の時計。
- 前記係合ピンは、前記枠体の中心を介して一対対向配置され、前記太陽電池を前記枠体に対して位置決めをする機能を有する請求項3に記載の時計。
- 前記枠体は、その前記太陽電池側の部分に、深さが段階的に変化した段差部を有し、
前記段差部で囲まれた部分に前記太陽電池および前記ムーブメントが配される請求項1ないし4のいずれかに記載の時計。 - 前記太陽電池固定部は、前記段差部から前記枠体の中心に向かって突出し、該枠体の周方向に沿って複数配置された突部を有する請求項5に記載の時計。
- 前記ムーブメント固定部は、当該時計の裏面側に向かって突出形成され、前記枠体の中心を介して対向配置された、前記ムーブメントの縁部に係合する少なくとも一対の係合片を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の時計。
- 前記文字板と前記太陽電池とは離間して配置される請求項1ないし7のいずれかに記載の時計。
- 前記ムーブメントをその裏面側から覆う裏蓋をさらに備え、
前記枠体は、その前記太陽電池側の部分に、前記裏蓋と当接する当接部を有する請求項1ないし8のいずれかに記載の時計。
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