JP3489377B2 - 太陽電池付表示部構造体並びにこれを用いた太陽電池付電子機器及び時計 - Google Patents

太陽電池付表示部構造体並びにこれを用いた太陽電池付電子機器及び時計

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JP3489377B2 JP04437997A JP4437997A JP3489377B2 JP 3489377 B2 JP3489377 B2 JP 3489377B2 JP 04437997 A JP04437997 A JP 04437997A JP 4437997 A JP4437997 A JP 4437997A JP 3489377 B2 JP3489377 B2 JP 3489377B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽電池付表示部構
造体並びに太陽電池付電子機器及び時計に係り、特に、
これらの表示部を精度良く組み立てるために好適な表示
部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、文字板が取り付けられるべき
表示部に太陽電池を配置した太陽電池付腕時計が市販さ
れている。この種の太陽電池付腕時計には、表示部に太
陽電池の受光面を配置することにより、他の部位に受光
面を形成する必要がなくなり、太陽電池を備えているに
も拘わらず全体として小型化を図ることができるという
利点がある。
【0003】しかしながら、表示部に太陽電池の受光面
を配置すると、受光面に見られる太陽電池の表面の受光
面の色調や平面素子構造がそのまま表示部に表れてしま
うため、表示部の外観が悪くなるという問題点がある。
このため、太陽電池の受光面の上に半透明板を配置する
ことにより、表示部の色調を変えたり、受光面の構造が
見えにくいようにして外観を向上させる場合がある。こ
の場合には、半透明板の光透過率を制御して、太陽電池
の受ける受光量と表示部の外観とのバランスをとる必要
がある。
【0004】図8乃至図10には、従来の太陽電池付腕
時計の構造例を示す。図8及び図9は、本体構造の表示
部構造を示す概略断面図であり、図10は、表示部構造
の平面図である。図8に示すように、腕時計の内部に固
定された地板10上には、地板10の凹部10aに脚部
15bを嵌合させた太陽電池受けリング15が設けられ
ている。この太陽電池受けリング15の表面上には円盤
状の太陽電池16が接着されている。太陽電池16の外
縁部には位置決め凹部16bが3箇所に形成され、太陽
電池受けリング15の外縁部の3箇所には上方に突出し
た位置決め突起15aが設けられている。太陽電池16
は、位置決め突起15aに位置決め凹部16bを係合さ
せた状態で接着固定されている。
【0005】太陽電池16の上には半透明板17が載置
されており、この半透明板17の外縁部の2箇所に嵌合
凹部17bが設けられている。この嵌合凹部17bは、
上記位置決め突起15aに嵌合して半透明板17を位置
決め保持している。
【0006】太陽電池16は、ステンレス鋼板の表面上
にアモルファスシリコン等の半導体層を積層してp−i
−n構造を形成し、表面にITO(インジウムスズ酸化
物)等からなる透明電極を形成したものである。太陽電
池16には図10に示すように平面的に分割された4つ
の分割部16dが設けられている。各分割部16d毎に
設けられた透明電極はそれぞれ端部回路板19に導電接
続された接続端子16cに連結されている。図9に示す
ように、地板10の下部に固定された回路基板11上に
設けられた図示しない導電パッドには導電性のコイルば
ね12の下端が接触するようになっており、このコイル
ばね12の上端は端部回路板19における太陽電池16
の裏側に回り込んだ部分に設けられた電極部に接触して
いる。この構造によって、太陽電池16の発生する電力
はコイルばね12を介して回路基板11に供給され、図
示しない大容量コンデンサ等の2次電池に貯えられる。
【0007】上記従来の表示部構造を組み立てる際に
は、まず、太陽電池受けリング15上に太陽電池16を
位置決めして接着し、その後、半透明板17を位置決め
突起15aに嵌合させて位置決め保持し、さらに、その
上から図示しないダイヤルリング等によって半透明板1
7の周縁部を押さえ付けて固定していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
表示部構造においては、太陽電池受けリング15の位置
決め突起15aに対して半透明板17の嵌合凹部17b
に締め代を設けて固定しようとすると、半透明板17が
複数の位置決め突起15aから応力を受けることとな
り、当該応力によって半透明板17に反りが生ずるとい
う問題点がある。半透明板17に反りが生ずると指針の
取り付け作業が困難になるとともに、製品完成後におい
ても表示面が歪む恐れがある。一方、上記とは逆に、位
置決め突起15aと嵌合凹部17bとの間にわずかでも
隙間が生ずるように設計すると、組み立て時において上
下反転させた場合に半透明板17が外れてしまったり、
半透明板17の位置決めができず、半透明板17が太陽
電池16上を動いて、組み立て時の作業性を悪化させる
要因となる。
【0009】また、太陽電池受けリング15に対して固
定された太陽電池16と内部回路との導電接続はコイル
ばね12によって確保されているが、組み立て途中で太
陽電池16が太陽電池受けリング15に対して固定され
ていないと、コイルばね12を介しての導通確保ができ
ないため、太陽電池16の動作テストを行うことができ
ないという問題点がある。したがって、太陽電池16
は、表示部構造の組み立て工程のなるべく早い段階で太
陽電池受けリング15に固定されなければならないが、
従来構造においては、太陽電池16を単独で若しくは半
透明板17のみを取り付けた状態で固定するための構造
を備えていないため、半透明板17を取り付ける前に太
陽電池16を太陽電池受けリング15に対して接着して
いた。したがって、組み立て時において太陽電池の接着
工程が必要となり作業が煩雑になるとともに、太陽電池
を一旦接着してしまうと分解することが困難になり、不
良発生時の再組み立てや製品完成後のメンテナンスに支
障をきたすという問題点があった。
【0010】さらに、半透明板17は太陽電池16の受
光面上に押し付けられた状態となるが、半透明板17と
太陽電池16との間において干渉縞(ニュートンリン
グ)が発生する場合があり、この場合には干渉縞によっ
て表示面の外観が悪化し、製品の品位を低下させるとい
う問題点がある。
【0011】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、組み立て時における作業性を向上
させるとともに、確実かつ正確に表示部構造を組み立て
ることができ、しかも、表示面に干渉縞を発生させない
構造を実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の太陽電池付表示部構造体は、表示部に配置さ
れた受光面を備えた太陽電池と、前記受光面の前面側に
配置された所定の光透過率を有する透光性板と、前記太
陽電池を背面側から支持する太陽電池受け部材とを有
し、前記太陽電池受け部材には、前記透光性板側に突出
したフック部が設けられ、前記フック部は、前記太陽電
池を断面方向に保持する第1引掛端部と、前記透光性板
を断面方向に保持する第2引掛端部とを備えていること
を特徴とする。
【0013】この手段によれば、第1引掛端部と、第2
引掛端部によって太陽電池と光性板とを保持することが
できるため、透光性板の反りや位置ずれを抑制しつつ、
透光性板及び太陽電池を太陽電池受け部材上に保持する
ことができるから、透光性板や太陽電池が太陽電池受け
部材から外れることがなく、組み立て時の作業性を向上
させることができる。
【0014】
【0015】また、本発明の太陽電池付表示部構造体
は、前記太陽電池および前記透光性板を前記太陽電池受
け部材に保持させる際、前記フック部は変形して係合す
るように構成されていることを特徴とする。
【0016】この手段によれば、透光性板を取り付ける
際に、太陽電池、透光性板を押し付けるだけで前記フッ
ク部を変形させ、その引掛端を透光性板に係合させるこ
とができるので、透光性板を引掛端の背面側に簡単に収
めることができるから、透光性板の取り付け作業を容易
に行うことができる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】また、本発明の太陽電池付表示部構造体
は、前記第1引掛端部には、前記透光性板を支持する支
持部が設けられていることを特徴とする。
【0021】この手段によれば、前記第1引掛端部に透
光性板を支持するための支持部を設けているので、別個
に支持部を設けることなく、透光性板を太陽電池とは無
関係に支持することができるため、簡易な構造で透光性
板を確実に保持することができるとともに、透光性板と
太陽電池との間に所定の間隙を設けることが可能となる
から、干渉縞の発生を防止できる。
【0022】また、本発明の太陽電池付表示部構造体
は、前記透光性板と前記太陽電池とは相互に平面的な不
一致形状に形成され、少なくとも前記透光性板の背面側
に前記太陽電池の存在しない領域が設けられ、前記太陽
電池受け部材には、前記領域において前面側に突出し、
前記透光性板を支持するための支持突起部が設けられて
いることを特徴とする。
【0023】この手段によれば、支持突起部によって透
光性板を背面側から支持することができるため、透光性
板をより確実に保持することができるとともに、透光性
板と太陽電池との間に所定の間隙を設けることが可能と
なるから、干渉縞の発生を防止することができる。ま
た、本発明の太陽電池付表示部構造体は、前記太陽電池
受け部材には、前記透光性板側に突出した一対の位置決
め突起が形成され、前記位置決め突起は、前記太陽電池
および前記透光性板の平面位置を規制していることを特
徴とする。この手段によれば、位置決め突起によって、
太陽電池および透光性板の回転方向に位置決めを確実に
行うことができる。
【0024】なお、上述の各太陽電池付表示部構造体
は、太陽電池付電子機器、例えば、電卓、携帯ラジオ、
携帯電話、ポケットベル、電子時計等に用いることがで
きる。
【0025】また、上述の各太陽電池付表示部構造体
は、太陽電池付時計、例えば、電子時計、腕時計、置き
時計等に用いることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る実施形態について説明する。図1は本実施形態に
おける腕時計の本体ケース内の表示部構造を示す要部断
面図である。本実施形態の表示部構造においては、腕時
計の本体ケース(胴)20の内部に固定された地板21
上に取り付けられた合成樹脂製の太陽電池受けリング2
2と、この太陽電池受けリング22の前面側に配置され
た太陽電池23と、太陽電池23の前面側に配置された
透光性板24とが設けられている。
【0027】透光性板24の周縁部はダイヤルリング2
5によって押さえ付けられ、太陽電池23及び透光性板
24が太陽電池受けリング22とダイヤルリング25に
よって挟持されている。太陽電池23、透光性板24に
は中心孔23d,24dが形成され、これらの中心孔を
貫通して指針駆動部26が前面側に突出している。表示
部構造の前面側には、本体ケース20に取り付けられた
ガラス縁27に固定されたカバーガラス28が配置さ
れ、表示部構造の背面側には、図示しない2次電池、時
計ムーブメント等が収容され、さらにその背面側には、
本体ケース20に嵌合固定された裏蓋29が設けられて
いる。
【0028】なお、記述中における前面側とはカバーガ
ラス28の配置方向、すなわち図示上方を指し、背面側
とは、前面側の反対の裏蓋29の配置方向、すなわち図
示下方を指すこととする。
【0029】上記の透光性板24は、アクリル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、各種ガラス、セラミック等の種々
の材質で構成され、所定の光透過率を備えた透明板、半
透明板のいずれでもよい。必要に応じて前面上又は背面
上に所定の模様、文字等を構成する被着層を塗布、印刷
等の方法により形成してもよい。図1には、透光性板2
4の背面上に被着層30を印刷成形した例を示す。被着
層30としては、その材質及び厚さによって透光性板2
4に上述の所定の光透過率を持たせるようにほぼ全面的
に形成されたものであってもよく、また、適宜の平面パ
ターンでも形成できる。被着層30は、例えば蓄光性蛍
光体を含む塗料を塗布することによって形成することも
でき、この場合には夜間表示も可能となる。さらに、被
着層30を形成することによって、太陽電池23の受光
面(前面)23aと透光性板24の背面との間隔を可視
光の波長よりも充分に大きくして、透光性板24と受光
面23aとの間における干渉縞の発生を防止することも
できる。
【0030】図2は、上記表示部構造における太陽電池
受けリング22、太陽電池23及び透光性板24の平面
形状を示すものである。図中、実線は太陽電池受けリン
グ22の形状を、一点鎖線は太陽電池23の形状を、破
線は透光性板24の形状をそれぞれ示す。太陽電池受け
リング22の上面(前面)には、対向位置に形成された
一対の位置決め突起22aが形成されている。この位置
決め突起22aは、太陽電池23及び透光性板24の外
縁部に形成された嵌合凹部23b,24bに嵌合して、
太陽電池23及び透光性板24の平面位置を規制し、位
置決めするようになっている。
【0031】また、太陽電池受けリング24の4箇所に
は、平面長円形状の開口部を設けることによって形成さ
れた細幅のブリッジ部22cが形成され、このブリッジ
部22cの中間部上にフック部22dが突出形成されて
いる。この部分の詳細は図3に拡大して示されている。
図3に示すように、フック部22dは、太陽電池受けリ
ング22の全体の環形状に沿って壁状に伸びており、そ
の中央部における内側壁面の下部寄りからほぼ水平に突
出する第1引掛端部22d−1と、この第1引掛端部2
2d−1の両側上方において内側にほぼ水平に突出する
一対の第2引掛端部22d−2とを備えている。
【0032】第1引掛端部22d−1は、太陽電池受け
リング22の前面を基準として、その背面が太陽電池2
3の厚さとほぼ同様の高さになるように形成されてお
り、第2引掛端部22d−2は、その背面が太陽電池2
3と透光性板24の合計の厚さ(透光性板24の背面上
に被着層30が形成されている場合には当該被着層30
の厚さをも含めた厚さ)とほぼ同様になるように形成さ
れている。また、第1引掛部22d−1及び第2引掛端
部22d−2には、それぞれの上面に内側背面側に向け
て傾斜した傾斜面22d−1a,22d−2aが形成さ
れている。
【0033】なお、図3に示すブリッジ部22c及びフ
ック部22dの構造は、太陽電池受けリング22を射出
成形等の樹脂成形にて形成した場合に、簡単な金型構造
で実現できるものとなっている。すなわち、太陽電池受
けリング22の前面側と背面側のそれぞれの表面側を対
向する金型部によって形成することができ、2分割の簡
単な金型構造によって容易に成形できる。
【0034】ここで、太陽電池23の外縁形状は、図2
に示すように、第1引掛端部22d−1には重なるが、
第2引掛端部22d−2には重ならないように形成され
ており、また、透光性板24の外縁形状は、第2引掛端
部22d−2には重なるが、第1引掛端部には重ならな
いように形成されている。
【0035】上記のフック部22dは、ブリッジ部22
cが細幅に形成されていることによって生ずる可撓性に
よって、太陽電池受けリング22の径方向に傾倒可能に
なっており、しかも、図示上下方向に移動可能になって
いる。このため、太陽電池23を前面側(上方)から太
陽電池受けリング22の前面に向けて押し付けると、太
陽電池23の外縁部が第1引掛端部22d−1の傾斜面
22d−1aに当接し、さらに太陽電池23を押し付け
ることによってフック部22d全体が外周側にやや傾き
ながら下方に移動し、太陽電池23の外縁部が傾斜面2
2d−1aを滑りながら第1引掛端部22d−1の先端
を越えて下にもぐり込むようになり、その後フック部2
2は元の姿勢に復帰する。
【0036】第1引掛端部22d−1の高さはほぼ太陽
電池23の厚さに等しく形成されているため、太陽電池
23は、太陽電池受けリング22の前面と第1引掛端部
22d−1の背面との間に挟持される。ここで、第1引
掛端部22d−1の高さは太陽電池23の厚さよりもや
や高く形成されていてもよい。この場合には太陽電池2
3の取り付け状態にややガタが存在することとなるが、
第1引掛端部22d−1が太陽電池23の受光面23a
上に配置されていることによって、太陽電池受けリング
22上から外れることはない。
【0037】上述のようにして太陽電池23が太陽電池
受けリング22上に取り付けられると、次に、透光性板
24を太陽電池23の前面上に配置する。透光性板24
は、太陽電池23と同様に太陽電池受けリング22に向
かって押し付けられ、その外縁部が第2引掛端部22d
−2の傾斜面22d−2aに当接して背面側に応力を加
えると、上述と同様にしてフック部22は外周側へ倒れ
ながらやや下方に移動し、透光性板24の外縁部が傾斜
面22d−2aを滑り第2引掛端部22d−2を越えて
下方に入るようになり、その後フック部22dは元の姿
勢に復帰する。
【0038】このようにして透光性板24の外縁部が第
2引掛端部22d−2の下側に収容されると、図6に示
すように、透光性板24は第2引掛端部22d−2によ
って仮保持される。第2引掛端部22d−2の高さは、
太陽電池23と透光性板24を重ねあわせた厚さとほぼ
同様になるように形成されているので、透光性板24は
太陽電池23と第2引掛端部22d−2との間に保持さ
れるようになっている。ただし、透光性板24の背面上
には印刷等によって被着層30が形成されているため、
印刷による被着層30の厚さにばらつきがある場合に
は、第2引掛端部の高さは太陽電池23と透光性板24
を重ねあわせた厚さよりもやや高く形成されていること
が好ましい。
【0039】ここで、後に詳述するように、透光性板2
4の外縁部が第1引掛端部22d−1の前面に当接する
ように形成することによって、透光性板24を第1引掛
端部22d−1と第2引掛端部22d−2との間に保持
することによって、透光性板24の背面の位置を前面側
及び背面側の両側で規制してもよい。この場合には、仮
に被着層30が形成されていなくても、透光性板24と
太陽電池23の受光面23aとの間に所望の間隔を形成
することができる。
【0040】本実施形態によれば、フック部22dを形
成したことによって、太陽電池23及び透光性板24を
前面側から押さえることができるので、太陽電池受けリ
ング22への取り付け作業を複雑化することなく、確実
に太陽電池23及び透光性板24を太陽電池受けリング
22上に保持することができる。したがって、組み立て
作業時において太陽電池受けリング22から太陽電池2
3や透光性板24が外れ落ちることもなく、また、透光
性板24の外縁部を太陽電池受けリング22に設けた嵌
合突起によって径方向に押さえ付ける必要もないため、
透光性板24の反りも発生し難い構造となっている。な
お、フック部22dは、太陽電池23や透光性板24に
位置決め構造その他によって反りが発生している場合、
上記第1引掛端部や第2引掛端部は、その反り量を制限
する機能を果たす。
【0041】フック部22dはブリッジ部22c上に形
成されているので、太陽電池受けリング22の本体に対
して可撓性を持って接続されていることとなるため、上
述のように太陽電池23及び透光性板24を容易にフッ
ク部22dに係合させることができる。なお、フック部
22dによる係合を容易にするためには、フック部22
dをブリッジ部22c上に形成するのではなく、フック
部22d自体に可撓性を持たせてもよい。
【0042】本実施形態では、フック部22dに太陽電
池23に係合する第1引掛端部と透光性板24に係合す
る第2引掛端部とを別々に設けているため、太陽電池2
3と透光性板24とをそれぞれに適した状態に保持でき
るから、より確実に保持することができ、かつ、太陽電
池23及び透光性板24を可能な範囲でより正確に位置
決めすることができる。
【0043】本実施形態の構造によれば、太陽電池23
を接着する工程を省くことができるため、より簡単に、
かつ迅速に組み立てを行うことができる。
【0044】なお、上記実施形態では、フック部22d
とは別個に位置決め突起22aを設けて太陽電池23及
び透光性板24の位置決めや案内を行っているが、フッ
ク部22dとこれらの位置決め構造若しくは案内構造と
を一体に構成してもよい。例えば、フック部22dにお
ける第1引掛端部22d−1の背面側の内壁面を太陽電
池23用の位置決め乃至は案内用壁面として形成し、フ
ック部22dにおける第2引掛端部22d−2の背面側
の内壁面を透光性板24用の位置決め乃至は案内用壁面
として形成してもよい。
【0045】また、上記実施形態では、フック部22d
において太陽電池23のための第1引掛端部22d−1
及び透光性板24のための第2引掛端部22d−2との
双方を設けているが、相互に異なる部分に、第1引掛端
部を備えたフック部と、第2引掛端部を備えたフック部
とを別々に設けてもよい。
【0046】次に、上記実施形態とは異なる構造を備え
た表示部構造体の種々の変形例について説明する。図4
に示す変形例では、太陽電池受けリング32の前面側に
太陽電池33、被着層40を備えた透光性板34を順次
配置し、太陽電池受けリング32に、上記実施形態と同
様のブリッジ部32cとフック部32dを設けている。
しかしこの変形例のフック部32dには、透光性板34
に係合するための引掛端部32d−1のみが形成されて
いる。引掛端部32d−1は、傾斜面32d−1aを備
えており、上記実施形態の第2引掛端部22d−2と同
様に透光性板34を保持するようになっている。この変
形例では、透光性板34の前面側に引掛端部32d−1
が存在するだけであり、太陽電池33のみを対象とする
引掛端部は設けられていないが、透光性板34が保持さ
れることによって結果的に太陽電池23も太陽電池受け
リング32と透光性板34との間に保持されるようにな
っている。この変形例では、より単純な構造で太陽電池
23及び透光性板34の保持が可能となっている。
【0047】図5に示す変形例では、太陽電池受けリン
グ42の前面側に太陽電池43、透光性板44を順次配
置し、太陽電池受けリング42に、上記と同様のブリッ
ジ部42cとフック部42dとを設けている。このフッ
ク部42dには、傾斜面42d−1aを備えた単一の引
掛端部42d−1のみが形成されている。この変形例で
は、太陽電池受けリング42の前面上に支持突起42e
が形成されており、この支持突起42eによって透光性
板44が支持されている。この結果、透光性板44は、
支持突起42eと引掛端部42d−1との間に保持され
る。太陽電池43は太陽電池受けリング42の前面上に
接着されるか、或いは、太陽電池受けリング42上に別
途設けられた嵌合部によって固定される。この変形例で
は、太陽電池43の前面上や透光性板44の背面上に被
着層を設けなくても、太陽電池43と透光性板44との
間隙を所定の値に設定することができ、干渉縞の発生を
防止することができる。
【0048】なお、上記の図5に示すフック部42dと
支持突起42eを有する構造においては、フック部42
dと支持突起42eの平面位置はそれぞれ任意である
が、フック部42dと支持突起42eとが平面的に異な
る位置に形成されていることがより好ましい。これは、
フック部42dと支持突起42eとを同一位置に形成す
ると成形が困難になり、しかも、透光性板をしっかりと
固定するためには、フック部42dと支持突起42eに
おける透光性板に対する当接部の対向距離を高精度に透
光性板の厚さと合わせる必要があるため、要求される形
状精度を得るには製造が困難になるからである。
【0049】図7に示す変形例では、太陽電池受けリン
グ52の前面側に太陽電池53、透光性板54を順次配
置し、太陽電池受けリング52にブリッジ部52cを設
けて、ブリッジ部52c上にフック部52dを形成し、
さらに、このフック部52dに、上記実施形態と同様の
第1引掛端部52d−1及び第2引掛端部52d−2を
設けている。しかし、この変形例においては、第1引掛
端部52d−1を太陽電池受けリング52の環状の本体
部の延長方向(図示紙面と垂直な方向)に延長させ、透
光性板54の外縁部と平面的に重なる位置において、第
1引掛端部52d−1の前面側に設けられた傾斜面を段
差状にカットして形成した平坦支持面52d−1b(図
中点線で示す。)を設けている。この平坦支持面52d
−1bは、透光性板54を第2引掛端部52d−2の下
に係合させた状態で、透光性板54の外縁部を背面側か
ら支持し、透光性板54と太陽電池53との間に所定の
間隙を形成する。なお、平坦支持面52d−1bは、第
2引掛端部の平面位置に対してずれた位置に形成されて
いた方が上述の金型構造との関係上成形が容易になる。
【0050】この変形例によれば、太陽電池53を接着
させたり、太陽電池53を別の固定構造により固定する
ことなく、また、太陽電池受けリング52上や他の部分
にスペーサを設けることなく、透光性板54と太陽電池
53とをそれぞれ別個に保持することができる。また、
透光性板54と太陽電池53との間隙を適宜に形成する
ことができるため、簡易かつ数少ない細部構造によって
干渉縞の発生を防止することができる。
【0051】以上説明した実施形態並びに各変形例は、
本発明を腕時計の表示部に適用させた例を示すものであ
るが、本発明は腕時計に限らず、表示部に太陽電池の受
光面を配置し、太陽電池受け部材上に太陽電池と透光性
板を順次配置した表示部構造体そのもの、及び、当該表
示部構造体を備えた各種物品に広く適用できるものであ
る。特に、上述の各電子機器や時計に対しては、製品の
小型化を図るうえで、組み立ての作業性を向上させ、表
示部の外観を良好にしつつ、製造コストを低減すること
ができるという顕著な効果を奏するものである。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、フ
ック部が、太陽電池を断面方向に保持する第1引掛端部
と、透光性板を断面方向に保持する第2引掛端部とを備
えているため、太陽電池と透光性板を個々に保持するこ
とができます。さらに、透光性板の反りや位置ずれを抑
制しつつ、太陽電池及び透光性板を太陽電池受け部材上
に保持することができるから、透光性板や太陽電池が太
陽電池受け部材から外れることがなく、組み立て時の作
業性を向上させることができる。また、透光性板と太陽
電池とを接触させて保持する場合には、引掛端によって
透光性板と太陽電池の前面側への逃げが防止されるの
で、太陽電池の導通を確保することができ、したがっ
て、太陽電池を太陽電池受け部材に接着するための工程
を省くことができる。
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池付表示部構造体の実施形
態の構造を示す要部断面図である。
【図2】同実施形態の平面構造を示す平面図である。
【図3】同実施形態における太陽電池受けリングに設け
られたフック部の構造を示す拡大斜視図である。
【図4】同実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図5】同実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図6】同実施形態の構造を示す概略断面図である。
【図7】同実施形態の変形例を示す概略断面図である。
【図8】従来の太陽電池付表示部構造体の構造を示す概
略断面図である。
【図9】従来の太陽電池付表示部構造体における太陽電
池の導通構造を示す概略断面図である。
【図10】従来の太陽電池付表示部構造体の平面構造を
示す平面図である。
【符号の説明】
22 太陽電池受けリング 22c ブリッジ部 22d フック部 22d−1 第1引掛端部 22d−2 第2引掛端部 23 太陽電池 23a 受光面 24 透光性板 25 ダイヤルリング

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示部に配置された受光面を備えた太陽
    電池と、 前記受光面の前面側に配置された所定の光透過率を有す
    る透光性板と、 前記太陽電池を背面側から支持する太陽電池受け部材と
    を有し、 前記太陽電池受け部材には、前記透光性板側に突出した
    フック部が設けられ、前記フック部は、前記太陽電池を断面方向に保持する第
    1引掛端部と、前記透光性板を断面方向に保持する第2
    引掛端部とを備えている ことを特徴とする太陽電池付表
    示部構造体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記太陽電池および
    前記透光性板を前記太陽電池受け部材に保持させる際、
    前記フック部は変形して係合するように構成されている
    ことを特徴とする太陽電池付表示部構造体。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    第1引掛端部には、前記透光性板を支持する支持部が設
    けられていることを特徴とする太陽電池付表示部構造
    体。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかにおい
    て、前記透光性板と前記太陽電池とは相互に平面的な不
    一致形状に形成され、少なくとも前記透光性板の背面側
    に前記太陽電池の存在しない領域が設けられ、前記太陽
    電池受け部材には、前記領域において前面側に突出し、
    前記透光性板を支持するための支持突起部が設けられて
    いることを特徴とする太陽電池付表示部構造体。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかにおい
    て、前記太陽電池受け部材には、前記透光性板側に突出
    した一対の位置決め突起が形成され、前記位置決め突起
    は、前記太陽電池および前記透光性板の平面位置を規制
    していることを特徴とする太陽電池付表示部構造体。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に
    記載の太陽電池付表示部構造体を備えた太陽電池付電子
    機器。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に
    記載の太陽電池付表示部構造体を備えた太陽電池付時
    計。
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