JP7051421B2 - ウェーハの加工方法および貼り合わせウェーハの加工方法 - Google Patents
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Description
図1(a)に示すウェーハWは、円形板状の被加工物の一例であって、外周縁に環状に形成された面取り部Cと、外周縁の一か所に形成され結晶方位を示すノッチNと、一方の面Waに分割予定ラインSによって区画された複数の領域に形成されたデバイスDとを備えている。図1(b)に示すように、面取り部Cは、甲丸面状に形成されている。一方の面Waと反対側の他方の面Wbが砥石などにより研削される被加工面となっている。以下では、ウェーハWの他方の面Wbを研削して薄化するウェーハの加工方法について説明する。
図2に示すように、ウェーハWを保持テーブル10で保持し、保持テーブル10の上方側に配設された研削手段20によってウェーハWの面取り部Cを研削する。保持テーブル10は、凹部を有する枠体の内部に嵌合されたポーラス板11を備えている。ポーラス板11の上面がウェーハWを吸引保持する保持面11aとなっている。保持テーブル10には、図示しない吸引源と、保持テーブル10を回転させる回転手段12が接続されている。研削手段20は、水平方向(Y軸方向)の軸心を有する図示しないスピンドルと、スピンドルの先端に装着された砥石21とを少なくとも備えている。研削手段20には、研削手段20を鉛直方向(Z軸方向)に昇降させる昇降手段22と、研削手段20を水平方向(Y軸方向)に移動させるY軸方向移動手段23とが接続されている。
図4に示すように、保持テーブル10の回転を停止させ、ウェーハ第1研削工程で残ったノッチNを砥石21で除去する。具体的には、昇降手段22によって砥石21を例えば+Z方向に上昇させて砥石21を貼り合わせウェーハ1から離反する方向に退避させてから、例えばY軸方向移動手段23により砥石21を例えば+Y方向に移動させ、ウェーハWのノッチNを除去できるノッチNの真上の位置に位置づける。続いて、図5に示すように、砥石21を例えば矢印A方向に回転させながら、昇降手段22によって例えば-Z方向に下降させて、砥石21の先端21aを切り込み深さP1に至るまで切り込ませる。回転する砥石21の研削動作のみによってウェーハWの外周縁を削っていき、ウェーハ第1研削工程で残ったノッチNを除去する。ノッチNが除去されると、ウェーハWには、砥石21の外形に沿った円弧状の溝(図示せず)が形成される。
図6に示すように、研削手段30を用いてウェーハWの他方の面Wbを所定の仕上げ厚みに薄化する。研削手段30は、鉛直方向(Z軸方向)の軸心を有するスピンドルと、スピンドルの下端に装着された研削ホイール31と、研削ホイール31の下部に環状に固着された砥石32とを備えている。研削手段30には、図示していないが、昇降手段が接続されており、昇降手段によって研削ホイール31を回転させながら研削手段30の全体を昇降させることができる。
図8に示す第1のウェーハW1及び第2のウェーハW2は、円形板状の被加工物の一例であって、外周縁に環状に形成された面取り部Cと、外周縁の一か所に形成され結晶方位を示すノッチNと、一方の面W1a,W2aに分割予定ラインSによって区画された複数の領域に形成されたデバイスDとをそれぞれ備えている。面取り部Cは、甲丸面状に形成されている。一方の面W1a,W2aと反対側の他方の面W1b,W2bが砥石などにより研削される被加工面となっている。
図9に示すように、貼り合わせウェーハ1の第2のウェーハW2側を保持テーブル10で保持し、保持テーブル10の上方側に配設された研削手段20によって第1のウェーハW1の面取り部Cを研削する。具体的には、貼り合わせウェーハ1の第2のウェーハW2を保持テーブル10に載置して、図示しない吸引源の作動により保持面11aで第2のウェーハW2の他方の面W2bを吸引保持する。Y軸方向移動手段23は、研削手段20を例えば+Y方向に移動させ、図10に示すように、貼り合わせウェーハ1の外周縁からデバイスDが形成された領域に至らずノッチNをわずかに残す幅Hに砥石21の位置を合わせる。
次に、貼り合わせウェーハ第1研削工程で残ったノッチNを砥石21を用いて除去する。具体的には、図11に示すように、昇降手段22によって砥石21を例えば+Z方向に上昇させて砥石21を貼り合わせウェーハ1から離反する方向に退避させてから、例えばY軸方向移動手段23により砥石21を例えば+Y方向に移動させ、第1のウェーハW1のノッチNを完全に取り除くことができるノッチNの真上の位置に位置づける。続いて、図12に示すように、砥石21を例えば矢印A方向に回転させながら、昇降手段22によって例えば-Z方向に下降させて、砥石21の先端21aを例えば切り込み深さP3に至るまで切り込ませる。
図15に示すように、研削手段30を用いて貼り合わせウェーハ1の第1のウェーハW1の他方の面Wbを所定の仕上げ厚みに薄化する。回転手段12によって、保持テーブル10を例えば矢印R方向に回転させるとともに、スピンドルが回転し研削ホイール31を例えば矢印R方向に回転させながら、研削ホイール31を保持テーブル10に接近する-Z方向に下降させる。回転しながら下降する砥石32で第1のウェーハW1の他方の面W1bを押圧しながら研削して、図16に示すように、第1のウェーハW1を所定の仕上げ厚みに達するまで薄化する。
図20(a)に示す第3のウェーハW3及び第4のウェーハW4は、外周縁に環状に形成された面取り部Cと、外周縁の一か所に形成され結晶方位を示すノッチNと、一方の面W3a,W4aに分割予定ラインSにより区画された複数の領域に形成されたデバイスDとをそれぞれ備えている。また、図20(b)に示すように、一方の面W3a,W4aと反対側の面が砥石などにより研削される他方の面W3b,W4bとなっている。以下では、貼り合わせウェーハの加工方法の第2例について説明する。なお、図20では、第3のウェーハW3のみを図示したが、第4のウェーハW4は第3のウェーハW3と同様の構成であるため省略している。
図21に示すように、第3のウェーハW3を保持テーブル10で保持し、研削手段20によって第3のウェーハW3の面取り部Cを研削する。具体的には、第3のウェーハW3を保持テーブル10に載置して、図示しない吸引源の作動により保持面11aで第3のウェーハW3の他方の面W3bを吸引保持する。Y軸方向移動手段23は、研削手段20を例えば+Y方向に移動させ、図22に示すように、第3のウェーハW3の外周縁からデバイスDが形成された領域に至らずノッチNをわずかに残す幅Hに砥石21の位置を合わせる。
次に、ウェーハ第4研削工程で残ったノッチNを砥石21を用いて除去する。具体的には、図23に示すように、昇降手段22によって砥石21を例えば+Z方向に上昇させて砥石21を第3のウェーハW3から離反する方向に退避させてから、例えばY軸方向移動手段23により砥石21を例えば+Y方向に移動させ、第3のウェーハW3のノッチNを除去できるノッチNの真上の位置に位置づける。次いで、図24に示すように、砥石21を例えば矢印A方向に回転させながら、昇降手段22によって例えば-Z方向に下降させて、砥石21の先端21aを例えば切り込み深さP4に至るまで切り込ませる。このとき、図25に示すように、保持テーブル10の回転は停止しており、回転する砥石21の研削動作のみによって第3のウェーハW3の外周縁を削っていき、第3のウェーハW3のノッチNを除去する。ノッチNが除去されると、第3のウェーハW3には、砥石21の外形に沿った円弧状の溝(図示せず)が形成される。
図27に示すように、第3のウェーハW3の一方の面W3aと第4のウェーハW4の一方W4aとを向かい合わせて例えば接着剤や酸化膜を介して第3のウェーハW3と第4のウェーハW4とを固定する。これにより、他方の面W3b,W4bが外側に露出した状態で貼り合わせウェーハ1Bを形成することができる。
図28に示すように、研削手段30を用いて貼り合わせウェーハ1Bの第3のウェーハW3の他方の面W3bを所定の仕上げ厚みに薄化する。具体的には、貼り合わせウェーハ1Bの第4のウェーハW4を保持テーブル10に載置し、図示しない吸引源の作動により保持面11aで第4のウェーハW4の他方の面W4bを吸引保持する。回転手段12によって、保持テーブル10を例えば矢印R方向に回転させるとともに、スピンドルが回転し研削ホイール31を例えば矢印R方向に回転させながら、研削ホイール31を保持テーブル10に接近する-Z方向に下降させる。回転しながら下降する砥石32で第3のウェーハW3の他方の面W3bを押圧しながら研削して、図29に示すように、第3のウェーハW3を所定の仕上げ厚みに達するまで薄化する。貼り合わせウェーハの加工方法の第2例では、貼り合わせウェーハ1Bの環状の溝6がなくなるまで研削することにより、所望の貼り合わせウェーハ1Bを形成することができる。
6:溝
10:保持テーブル 11:ポーラス板 11a:保持面 12:回転手段
13:X軸方向移動手段
20:研削手段 21:砥石 22:昇降手段 23:Y軸方向移動手段
30:研削手段 31:研削ホイール 32:砥石
Claims (3)
- 外周縁に環状に形成された面取り部と、外周縁の一か所に形成され結晶方位を示すノッチと、一方の面に分割予定ラインによって区画された領域に形成されたデバイスとを備える第1のウェーハと第2のウェーハとの該一方の面を向かい合わせた貼り合わせウェーハの該第1のウェーハの他方の面を研削して該第1のウェーハを薄化する貼り合わせウェーハの加工方法であって、
該貼り合わせウェーハの該第2のウェーハを保持テーブルで保持して回転させ、貼り合わせウェーハの外周縁から該デバイスが形成された領域に至らず該ノッチをわずかに残す幅で、該他方の面から少なくとも該第1のウェーハの厚さと同じ深さに砥石を切り込ませ該第1のウェーハの該面取り部を除去する貼り合わせウェーハ第1研削工程と、
該貼り合わせウェーハ第1研削工程で残った該ノッチを該第1のウェーハの上方から円板状砥石を切り込ませることによって除去し、底が円弧状の溝を形成する貼り合わせウェーハ第2研削工程と、
該貼り合わせウェーハの該第1のウェーハの該他方の面を砥石で研削して該第1のウェーハを薄化する貼り合わせウェーハ第3研削工程とを備える、貼り合わせウェーハの加工方法。 - 前記貼り合わせウェーハ第2研削工程では、前記貼り合わせウェーハの外周縁より外側で、前記貼り合わせウェーハ第1研削工程で切り込ませた前記砥石の切り込み深さと同じ深さに該砥石の先端を位置づけた後、前記保持テーブルと該砥石とを相対的に保持面方向で前記分割予定ラインに平行に移動させ該貼り合わせウェーハ第1研削工程で前記第1のウェーハの外周縁に残った前記ノッチを除去する請求項1記載の貼り合わせウェーハの加工方法。
- 前記貼り合わせウェーハ第1研削工程では、前記第1のウェーハの厚さ以上で前記第2のウェーハの一方の面から所定の深さに前記砥石を切り込ませ該第2のウェーハの面取り部を環状に研削する請求項1記載の貼り合わせウェーハの加工方法。
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