次に、同様の部品が同様の参照文字で識別されている図面を参照しながら、説明に役立つ実施形態の様々な特徴を説明する。現在意図されている本発明を実践する最良の形態に関する以下の説明は、限定的な意味にとられるべきではなく、本発明の一般的原理を説明する目的で提供されたものにすぎない。
本発明の説明に役立つ実施形態によれば、システムおよび方法が、力検知抵抗器(FSR:force sensing resistor)に基づくセンサを使用してデバイスにおける流体低体積および閉塞を検出するために提供される。そのために、1または複数の力検知抵抗器が、図4および5にそれぞれ示されるように、流体チャネルと連通してポンプ入口およびポンプ出口のうちの1または複数に位置決めされて、流体チャネル内の圧力を検出する。圧力は、力検知抵抗器との間接的なまたは直接の流体連通を通じて検出されて(例えば、選択された表面領域に及ぼされる圧力に相当する力)、流体低体積および閉塞を含むがこれらに限定されない異常な(irregular)システム状態が発生したかどうかを判定するために処理される。
第1の説明に役立つ実施形態:低体積表示器
第1の実施形態は、力検知抵抗器を使用してデバイスにおける流体低体積を検出するためのシステムおよび方法を対象とする。力検知抵抗器は、その表面に印加される力に応答して変化するコンダクタンスを特徴とする検知デバイスである。応答は、広い動作範囲にわたって概ね線形であり、したがって、そのような力検知抵抗器を、1または複数の力検知抵抗器が流体チャネルと連通してポンプ入口およびポンプ出口のうちの1または複数に位置決めされて流体チャネルでの圧力の減少および圧力の上昇を含む圧力を検出する、以下の実施形態に好適なものにする。圧力は、力検知抵抗器との連通を通じて検出され、異常な(irregular)システム状態を迅速かつ正確に識別するために解釈され得る。
以下でより詳細に述べるように、システムおよび方法は、流体リザーバと、流体リザーバと患者との間に接続される流体経路と、流体送達機構と、流体経路内の流体の圧力を測定するための圧力センサとを備えるデバイスに適用可能である。流体を力検知抵抗器に結合する方法が開発されており、図1に示されるように直接および間接的な構成を含む。図1は、本発明の実施形態による、力検知抵抗器動作の間接モードを示す図(a)、および、力検知抵抗器動作の直接モードを示す図(b)を含む。力検知抵抗器動作の間接モードの例は、力検知抵抗器の面と密に接触するように強いられる柔軟なチューブに流体を流すことによって達成される。図2により詳細に示されるように、接触面を制御するために、中間の機械的な結合デバイスが使用されてもよい。
力検知抵抗器動作の間接モードを示す図1の図(a)では、システムは、矢印Aの方向に流体が流れる流れチューブ110を含む。接触要素、または「パック」112が、流れチューブ110と力検知抵抗器114との間に配置される。つまり、流れチューブ110は、パック112に接触して位置決めされ、パック112は、力検知抵抗器114に接触して位置決めされる。流れチューブ110のいかなる変形も、パック112を介して力検知抵抗器114に間接的に伝達される。
力検知抵抗器は、Interlink Electronics(商標)からのFSRモデル402円形力センサなどの、任意の適切なデバイスで構成され得る。力検知抵抗器、またはFSRは、センサの表面に印加される力の増加に伴って抵抗の減少を示す、頑丈な高分子厚膜フィルム(PTF:polymer thick film)デバイスである。この力感度は、自動車の電子装置、医療システムなどの電子デバイスのヒューマンタッチコントロール、ならびに工業およびロボット用途での使用に合わせて最適化される。特別注文の力検知抵抗器が、円形力検知抵抗器の場合には直径が5mmから600mm超に及ぶ範囲のサイズで製造され得るが、正方形であってもよく、または別の形に成形されてもよい。
力検知抵抗器動作の直接モードを示す図1の図(b)では、システムは、矢印Bの方向に流体が流れる流れチャンバ116を含む。この実施形態では、流れチャンバ116は、力検知抵抗器114に接触して位置決めされる。流れチャンバ116のいかなる変形も、力検知抵抗器114に直接伝達される。
図2は、本発明の実施形態による、力検知抵抗器動作の間接モードの透視斜視図である。図2は、柔軟なチューブ200を流体が流れ、「パック」212と呼ばれる機械的エネルギー転移部品が使用されて圧力を力検知抵抗器214の表面に伝える、「間接」接触での力検知抵抗器214の使用を示す。図1の図(a)に関して注記したように、チューブ200は、パック212に接触して位置決めされ、パック212は、力検知抵抗器214に接触して位置決めされる。チューブ200のいかなる変形も、パック212を介して力検知抵抗器214に間接的に伝達される。この実施形態、または以下で説明される他の実施形態のチューブ、パックおよび他の構造上の要素は、プラスチックなどの、しかしそれに限定されない任意の適切な材料で構築され得る。パック212の材料、寸法、ならびに流体チャネルおよび力検知抵抗器214に対する位置は、センサに対して望まれる許容差に応じて変化し得る。
図2の実施形態では、システムおよび方法は、力検知抵抗器214の予負荷を制御し、かつ、関連する電子装置と組み合わせられた力検知抵抗器214の動作限界が超過されて機械的/電気的飽和状態または感度不足が生じることがないことを確実とするように、構成される。つまり、システムおよび方法は、力検知抵抗器114、214の中間の線形の動作範囲内で動作するように構成される。
図2は、本発明の説明に役立つ実施形態による、力検知抵抗器動作の間接モードを示し、一方で、本発明の説明に役立つ実施形態による、力検知抵抗器動作の直接モードの例は、例えば図3に示されるように予め定められたサイズおよび形状のチャネル/ウェルにわたって配置されかつ封止された力検知抵抗器によって形成されたチャンバ内に流体を流すことによって、実現され得る。図3は、2つ以上の流れライン310を含む、説明に役立つ試験チャンバであり得る。しかし、センサ314および流体チャンバ316および流体経路310の構成は、図15~33に関連して以下で説明されるように本発明の様々な実施形態に従って変化し得ることが、理解されるべきである。例えば、センサ314は、流体送達ポンプ内の流体経路に隣接して配置されてもよい。
図3は、本発明の実施形態による、力検知抵抗器動作の直接モードの透視斜視図を示す図(a)、および、力検知抵抗器動作の直接モードの断面図を示す図(b)を含む。図3の図は、力検知抵抗器314表面と直接接触しているチャンバ316内で流体が流れる、「直接」接触における力検知抵抗器314の使用を示す。流体は、チャンバを経由して流れライン310のうちの2つ以上を通る。直接モードでは、エネルギー転移は、中間の機械的なデバイスを何も必要とすることなく発生し、それによって、信号および組立ての公差を向上させる。
本発明の例示的な実施形態では、本発明の態様は、一部には、力検知抵抗器114、214、314ならびに流体エネルギーを力検知抵抗器に直接および間接的に結合する手段の使用を含む。結合の特性は、ポンピング流体からの機械的エネルギーが、力検知抵抗器のサイズ/形状と関連する電子装置との組合せによって検出可能である程度に、正または負の偏向として力検知抵抗器に転移されるように、構成される。
本発明の上記その他の実施形態では、信号出力を生成するために使用される、2つの主要な電子トポロジー(electronic topology)が存在する。第1のものは、図13に示されるような簡素な分圧器のそれである。力検知抵抗器114、214、314は、印加される負荷に応答して動作することができる非線形可変抵抗器R2であると考えられてもよく、したがって、信号出力は、その変動する抵抗に直接リンクされ得る。この出力V2は、高い(レール)水準から開始して低い水準まで漸近的に降下する、非線形となる。回路供給電圧V1および受動抵抗器R1は、この曲線の動作限界を決定するように働く。
第2の電気トポロジー(electrical topology)は、図14に示されるような、演算増幅器を使用して線形出力を作り出すものである。力検知抵抗器114、214、314は、この場合もやはり、印加される負荷に応答して動作することができる可変抵抗器R3として作用し、したがって、信号出力は、その変動する抵抗に直接リンクされる。次いで、演算増幅器に印加される信号V1’は、高い(レール)水準と低い水準との間で線形になる出力V2’を作り出す。
圧送システムのための低体積表示器との関係において、力検知抵抗器は、ポンプモジュールの上流または下流のどちらでも使用され得る。上流とは、力検知抵抗器414が、図4に示されるようにリザーバ420とポンプ422との間に配置されることを意味する。下流とは、力検知抵抗器514が、図5に示されるようにポンプ522とデバイスの送達端部524との間に配置されることを意味する。図4は、本発明の実施形態による、リザーバ420とポンプ422との間に配置された力検知抵抗器414を示すブロック図であり、図5は、本発明の実施形態による、ポンプ522とデバイスの送達端部524との間に配置された力検知抵抗器514を示すブロック図である。
力検知抵抗器がポンプとデバイスの送達端部との間の「下流」で使用される場合、それは、正圧状況下で作動される。つまり、図5に示されるように、ポンプ522は、流体移動のために正圧を提供している。デバイスの送達端部524における絞り特性を調整することが、力検知抵抗器514を含むセンサの出力の大きさを決めるのに重要である。流体が特定の流量で絞り526を押し通されるときに、基本的な流体力学(すなわち、BernoilliおよびHagen Poiseuille)により、絞り526の上流で特定の圧力が必要とされることが定められる。力検知抵抗器514の適切な使用のためには、全ての構成要素が、必要とされる圧力が力検知抵抗器514を含むセンサの動作範囲に適合するようなサイズとなされることを確実とすることが、重要である。
力検知抵抗器514を含むセンサの出力を調整することはまた、図13および14に示されるような駆動回路トポロジーに使用される受動抵抗器を変更することにより、電子装置側で達成することができる。容積式ポンプ522の場合、ポンプ522の各パルスが、力検知抵抗器514を含むセンサによって記録されるパルスに相当する。ポンプ522が空であるかまたは空に近い場合、圧力レベルは、アルゴリズム(例えば、ポンプを用いている送達デバイス内のプロセッサ、または送達デバイスのための遠隔もしくは有線の制御装置によって実行される)によって処理され、次いで圧力レベル降下の程度に応じて空または空に近いという表示を与える、減少した検知された出力という形で影響を受けることが予期される。
直接接触の場合、力検知抵抗器は、その検知動的範囲に影響を及ぼさないように、力検知抵抗器のいかなる予負荷も最小限に抑えられるような方法で組み入れられる。そのために、力検知抵抗器は、力検知抵抗器の限界検知能動領域(critical sensing active area)から離れる方向に特定の距離を置いて捕捉されかつ保持される。具体的には、図6、7、および8に示されるように、力検知抵抗器614、714、814が、力検知抵抗器の限界検知能動領域から離れる特定の間隙距離である支持壁幅を有している環状の壁630、730、830によって捕捉される。図6、7、および8は、本発明の説明に役立つ実施形態による、例示的な直接モード力検知抵抗器動作の断面図である。カバー632、732、832が、支持を提供することの他に、挟持するための手段を提供するためにも使用され、その結果、流体が、力検知抵抗器614、714、814および支持構造によって形成されまた壁630、730、830によって画定された直径を有しているチャンバ634、734、834内に、完全に収容される。検知抵抗器614、714、814は、壁630、730、830およびカバー632、732、832の構成とは異なるチャンバを画定する異なる支持構造とともに構成されてチャンバ634、734、834を画定してもよいことが、理解されるべきである。例えば、下記のように、圧力または流れセンサは、ベースプレート内の流体チャネルに対して(例えば、熱接合(heat stake)されて、または接着剤を介して)取り付けられてもよく、それにより、圧力または流れセンサは、流体と直接接触するか、または、流体経路とセンサとの間のフィルムまたはパックを介して間接接触する。あるいは、チャンバおよびセンサの構成は、予め組み立てられて、管状部材または他の流体経路手段を介してポンプ入口および/または出口に接続されてもよい。
硬質のまたは柔軟な/硬化されるOリング/パッキン736、836の形態をした封止材料が、図7および8に示されるように、力検知抵抗器714、814の縁部と支持構造との間に配置される。図7は、Oリング/パッキン736を使用して流体チャンバ734を封止する、直接接触統合化手法(direct contact integration methodology)を示す。図7の実施形態では、上部カバー732は、接着剤、機械的な挟持、溶接(すなわち、超音波、レーザ、等)を使用して所定の位置に保持され得る。図7の実施形態は、例えば、正の圧力レベルが目標とされる下流構成に使用され得る。
図8は、上流構成に使用するための、Oリング/パッキン836を使用して流体チャンバ834を封止する、別の直接接触統合化手法を示す。図8の実施形態では、センサ出力は、カバー予負荷インデューサ838を使用して予めバイアスをかけられ、かつ、力検知抵抗器814を含むセンサへの機械的バイアスの量を減少させるように働く負圧と連動するように大きさを決められる。
図6は、接着剤636が使用されて全ての部品および構成要素を所定の位置に保持する、一般的な直接接触統合化手法を示す。接着剤636が使用されて、全ての部品および構成要素を所定の位置にしっかりと保持するので、図6の実施形態は、例えば、正の圧力レベルが目標とされる下流構成に使用され得る。
力検知抵抗器がリザーバとポンプとの間の「上流」で使用される場合、それは、典型的には、負圧状況下で作動される。ここで、ポンプは、リザーバチャンバ内に存在するのよりも低い圧力を生成することにより、リザーバから流体を引き寄せている。このより低い圧力は、はるばる力検知抵抗器まで伝えられる、流れチャネルにおける負の勾配を作り出す。したがって、力検知抵抗器は、負圧、すなわち、力検知抵抗器のための典型的な使用モードにおけるようにセンサ面を押すのとは対照的にセンサ面を「引き寄せ」ようとする圧力での検出を可能にする方法で、組み入れられなければならない。
本発明の例示的な実施形態によれば、力検知抵抗器がリザーバとポンプとの間の「上流」で使用される場合に負圧を検知するために、デバイスは、流体チャンバ内の負圧が予負荷を減少させるように働く方法で力検知抵抗器を含むセンサに予負荷をかけるように、段階分けされる。力検知抵抗器を含むセンサに予負荷をかける方法は、図8に示されるように、力検知抵抗器を含むセンサを「押し」、したがって予負荷を作り出す隆起した特徴を含むプレートで、それを捕捉することである。図8の実施形態では、センサ出力は、カバー予負荷インデューサ838を使用して予めバイアスをかけられ、かつ、力検知抵抗器814を含むセンサへの機械的バイアスの量を減少させるように働く負圧と連動するように大きさを決められる。図10の図(a)は、図8の力検知抵抗器814を用いるそのような例示的な上流検知のための試験台を示し、図10の図(b)は、力検知抵抗器814の背面を支持するカバー832上の例示的な予負荷特徴838の詳細を示す。図(c)は、組み立てられた試験台の図であり、透けて見える部分には、チャンバ834と流体接続のための接続ポストとが含まれ、図(d)は、完全なデバイスを示す。
したがって、低体積検出は、力検知抵抗器を含むセンサの出力の変化に注目することによって達成され、この出力の変化は、ポンプとリザーバとの間の上流チャネル内に生成される、より大きな負の相対圧力に相当する。この挙動の例が、図9に示されている。図9は、低体積検出のために上流で使用されたときの力検知抵抗器センサ出力(線A)の代表的なプロット図である。出力電圧Vが、左の縦軸に示され、流量が、反対側の縦軸に示されている。時間増分が、横軸に示されている。線Aは、力検知抵抗器出力に相当し、線Bは、センサ出力の変化に関連する減少した流体流れを示す、インライン流れセンサの出力に相当する。図示のように、低体積により流量が減少するにつれて、力検知抵抗器出力は同じように減少し、したがって、異常な(irregular)システム状態、具体的には流体低体積が示される。
現在好ましい実施形態は、空になるリザーバの挙動との直接相関関係が検出され得る、柔軟でつぶれることができるリザーバとの、力検知抵抗器を含むセンサの「上流」使用である。この構成では、つぶれることができるリザーバが空に近くなると、負の相対圧力の明らかな増大が観測される。力検知抵抗器を基礎とする解決策と比較可能であり、市販の価格帯でそのような検知を実現する製品/デバイスは存在しない。力検知抵抗器の製造供給元からの指摘は、使い捨ての医療デバイスに適している、力検知抵抗器に対する大口販売価格は、1つにつき$0.20~$0.50の範囲内ということであり、それにより、効果的かつ効率的なデバイスであることが証明される。
第2の実施形態:閉塞表示器
圧送システムのための閉塞表示器との関係において、力検知抵抗器は、ポンプモジュールの下流で使用される。下流とは、力検知抵抗器が、図5に示されるようにポンプとデバイスの送達端部との間に配置されることを意味する。
上記のように、直接接触の場合、力検知抵抗器は、その検知動的範囲に影響を及ぼさないように、力検知抵抗器のいかなる予負荷も最小限に抑えられるような方法で組み入れられる。そのために、力検知抵抗器は、力検知抵抗器の限界検知能動領域から離れる方向に特定の距離を置いて捕捉されかつ保持される。具体的には、図6、7、および8に示されるように、力検知抵抗器614、714、814が、力検知抵抗器の限界検知能動領域から離れる特定の間隙距離である支持壁幅を有している環状の壁630、730、830によって捕捉される。図6、7、および8は、本発明の実施形態による、例示的な直接モード力検知抵抗器動作の断面図である。カバー632、732、832が、支持を提供することの他に、挟持するための手段を提供するためにも使用され、その結果、流体が、力検知抵抗器614、714、814および支持構造によって形成されまた壁630、730、830によって画定された直径を有しているチャンバ634、734、834内に、完全に収容される。上記のように、検知抵抗器614、714、814は、壁630、730、830およびカバー632、732、832の構成とは異なるチャンバを画定する異なる支持構造とともに構成されてチャンバ634、734、834を画定してもよい。
硬質のまたは柔軟な/硬化されるOリング/パッキン736、836の形態をした封止材料が、図7および8に示されるように、力検知抵抗器714、814の縁部と支持構造との間に配置される。図7は、Oリング/パッキン736を使用して流体チャンバ734を封止する、直接接触統合化手法を示す。図7の実施形態では、上部カバー732は、接着剤、機械的な挟持、溶接(すなわち、超音波、レーザ、等)を使用して所定の位置に保持され得る。図7の実施形態は、例えば、正の圧力レベルが目標とされる下流構成に使用され得る。
力検知抵抗器がポンプとデバイスの送達端部との間の「下流」で使用される場合、それは、正圧状況下で作動される。つまり、図に示されるように、ポンプ522は、流体移動のために正圧を提供している。デバイスの送達端部524における絞り特性を調整することが、力検知抵抗器514を含むセンサの出力の大きさを決めるのに重要である。流体が特定の流量で絞り526を押し通されるときに、基本的な流体力学(すなわち、BernoilliおよびHagen Poiseuille)により、絞り526の上流で特定の圧力が必要とされることが定められる。力検知抵抗器514の適切な使用のためには、全ての構成要素が、必要とされる圧力が力検知抵抗器514を含むセンサの動作範囲に適合するようなサイズとなされることを確実とすることが、重要である。
力検知抵抗器514を含むセンサの出力を調整することはまた、図13および14に示されるような駆動回路トポロジーに使用される受動抵抗器を変更することにより、電子装置側で達成することができる。容積式ポンプ522の場合、ポンプ522の各パルスが、力検知抵抗器514を含むセンサによって記録されるパルスに相当し、また、力検知抵抗器514を含むセンサは、ポンプ522が適切に動作していることを保証するために使用され得る。より重要なことには、下流の閉塞が存在した場合に、これが、少なくとも閉塞が除去されるまで、減衰を伴わない異なるセンサ出力として記録される。駆動回路トポロジーに応じて、出力は、増大し得る(すなわち、演算増幅器トポロジー)か、または、減少し得る(すなわち、分圧器トポロジー)。図11および12は、閉塞検出での使用を実証する、分圧器試験セットアップの例を示す。
図11および12は、センサ電圧(線A)および閉塞圧力(線B)を示すプロット図である。出力電圧が、左の縦軸に示され、圧力が、反対側の縦軸に示されている。時間増分が、横軸に示されている。線Aは、力検知抵抗器出力に相当し、線Bは、閉塞の変化に関連する増大した圧力を示す、インライン圧力センサの出力に相当する。図示のように、閉塞により圧力が増大するにつれて、力検知抵抗器出力は同じように減少し、それによって、異常な(irregular)システム状態、具体的には閉塞が示される。
上述のように、インスリンを含むがこれに限定されない流体薬剤を送達するためのポンプなどの様々なタイプの流体送達機構において動作することができる、改善された流れセンサが必要とされている。注入療法を促進するために、インスリンポンプ、すなわち従来のポンプと、パッチポンプの、2つのタイプが一般に存在する。従来のポンプは、インスリンをポンプ内のリザーバから使用者の皮膚内へ運ぶ、輸液セット、チュービングセット、またはポンプセットと通常呼ばれる使い捨ての構成要素を使用する。輸液セットは、ポンプコネクタと、長尺の管状部材と、中空の金属製注入針または柔軟なプラスチックカテーテルの形態をしたカニューレがそこから延在するハブまたはベースとを含む。ベースは、典型的には、使用中にベースを皮膚上に保持する接着剤を有する。カニューレは、手作業で、または手動もしくは自動の挿入デバイスを用いて、皮膚に挿入され得る。挿入デバイスは、使用者によって用いられる別体のユニットであってもよい。
別のタイプのインスリンポンプが、パッチポンプである。従来の注入ポンプと輸液セットの組合せとは異なり、パッチポンプは、流れに関する構成要素のほとんどまたは全てを単一のハウジング内に組み合わせる、一体化されたデバイスである。一般に、ハウジングは、患者の皮膚上の注入部位に粘着的に付着され、別体の輸液セットまたはチュービングセットの使用を必要としない。インスリンを含むパッチポンプが、皮膚に付着して、一体化された皮下カニューレを介して一定期間にわたってインスリンを送達する。一部のパッチポンプは、別体の制御装置デバイスと(Insulet CorporationによりOmniPod(登録商標)の商標名で売られている1つのデバイスにおけるように)無線で通信する場合もあり、一方で他のものは、完全に自己完結型である。そのようなパッチポンプは、3日毎のように頻繁に、またはインスリンリザーバが使い尽くされたときに、交換される。さもなければ、カニューレまたは注入部位の制限などの面倒な事態が起こり得る。
パッチポンプが患者によって装着される自己完結型ユニットであるように設計される場合、パッチポンプは、使用者の活動に干渉しないように、小型であることが好ましい。本発明の説明に役立つ実施形態による、本明細書において説明される流れ検知に関する方法および装置は、ポンプの上流または下流に流れセンサを位置決めする際の融通性および簡潔さ、したがってパッチデバイスなどのデバイス内の空間効率を考慮に入れるので、有利である。
図15を参照すると、パッチポンプ1などの装着型医用送達デバイス(例えば、インスリン送達デバイス(IDD:insulin delivery device))は、遠隔制御装置と関連して動作可能であり、この遠隔制御装置は、好ましくはポンプ1と無線で通信し、以下、無線制御装置(WC)500と呼ばれる。WCは、数ある表示動作の中でも、例えば、構成セッティング、パッチポンプへの無線接続が成功したときの表示、および用量が送達されているときの視覚的表示などの、パッチポンプ1の動作に関するユーザ視覚情報を提供する、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)ディスプレイ502を含み得る。GUIディスプレイ502は、数あるユーザインタフェース操作の中でも、ロック解除するためのスワイプ、ボーラス投与量を送達する要請を承認するためのスワイプ、および確認または設定ボタンの選択などのタッチ入力をユーザが提供できるようにするようにプログラムされる、タッチスクリーンディスプレイを含み得る。
図16は、本発明の説明に役立つ実施形態によるパッチポンプ1の斜視図である。パッチポンプ1は、ベース9に対して液体封止された、または好ましくは気密封止された主カバー2を含む、ハウジング10を有する。ベース9は、以下で説明されるような様々な構成要素を携行する。気密封止は、流体の進入を防ぎ、かつ、他の粒子がシールを通過するのを防ぐ。パッチポンプ1の実施形態はまた、本明細書で説明される封止方法に加えて通気穴または通気膜(vent membrane)を含み、均圧を実現する。シールの実施形態には、例えば、液密シール、Oリングもしくは別の機械的なシール、パッキン、エラストマ、熱融着、超音波で溶接されるシール、レーザ溶接部、化学的結合、接着剤、溶剤溶接部、または接着溶接部が含まれる。レーザ溶接は、適切に行われたときには継ぎ目のない完全に気密のシールが形成されるので、好ましい封止方法である。通気穴または通気膜は、内部圧力を均等化しかつ滅菌環境を提供する機能上の目的を有し続ける。
図17は、様々な構成要素を示す、パッチポンプ1の断面図である。主カバー2およびベース9は、障壁20により第1の内部領域14と第2の内部領域16とに分割された内部12を画定する。1つの実施形態によれば、パッチポンプ1は、好ましくは、薬剤(インスリンなど)を保管するためのリザーバ4と、薬剤を圧送してリザーバ4から出すためのポンプ3と、薬剤流れ経路内の圧力の量を検出するための、力検知抵抗器または他のセンサを使用するセンサ30とを含む。パッチポンプ1はまた、好ましくは、パッチポンプ1をプログラムしかつ作動させるための電子装置8と、患者の皮膚にカニューレ47を挿入して薬剤を送達するための挿入機構7とを含む。
前述のように、パッチポンプ1の内部12は、障壁20により第1の内部領域14と第2の内部領域16とに分割されている。1つの実施形態によれば、障壁20は、主カバー2の一部である。障壁20は、主カバー2とともに単一の構造として一体に形成されることが好ましい。障壁20は、障壁20と突出部18との間の接合部分が、上記の処理方法のいずれかまたは任意の他の適切な従来の封止方法を使用して気密に接合されるように、ベース9上の突出部18に封止されることが好ましい。あるいは、障壁20と突出部18との間の接合部分は、液体封止されてもよい。障壁20は、第1の内部領域14を第2の内部領域16から切り離し、かつ、第1の内部領域14を流体の進入から保護する。1つの実施形態によれば、第2の内部領域16は、流体の進入に対して封止されていない。
第1の内部領域14は、ポンプ3、力検知抵抗器または他の圧力もしくは流れセンサ30を使用するセンサ、および電子装置8などの構成要素を含む。電子装置8の例には、パッチポンプ1の作動および制御のために使用される、また、WC500と併せてポンプ1を作動させるために使用される、半導体チップ、制御装置、ダイオード、アンテナ、コイル、電池、独立した構成要素(例えば、抵抗器およびキャパシタ)、および回路基板が含まれる。当業者には容易に理解されるように、これらの構成要素、特に電子装置8の適切な動作のためには、乾燥した環境を有することが望ましい。第2の内部領域16は、挿入機構7、およびカニューレ47を含む。1つの実施形態によれば、挿入機構7は患者の皮膚と相互作用するので、第2の内部領域16は、気密封止された環境でもなければ、液体封止された環境でもない。
1つの実施形態によれば、第1の内部領域14の構成要素は、第2の内部領域16の構成要素とは異なる。あるいは、第1の内部領域14および第2の内部領域16は、同じ構成要素のうちのいくつかを共有する。例えば、いくつかの実施形態では、リザーバ4の一部が、第1の内部領域14内および第2の内部領域16内の両方に配置される。しかし、リザーバおよび挿入機構7が障壁20によって切り離されている場合、2つの内部領域14、16は、パッチポンプ1の効果的な動作のために流体的に連通する。
図18は、本発明の説明に役立つ実施形態による、パッチポンプ1における例示的な流体経路の概略図である。薬剤が、注入口43を介してパッチポンプ1に入り、リザーバ4を満たす。パッチポンプ1の動作中、ポンプ3は、薬剤を引き寄せて、補助ポートを介してリザーバ4から出して注入口43に入れ、続いて第2の流体チャネル26を介してポンプ3の入口へ流す。次に、ポンプ3は、薬剤をポンプ3から出して第1の流体チャネル24に入れ、そして挿入機構7のレセプタクル32へ流す。最後に、挿入機構7は、例えば管状部材を介してレセプタクル32から薬剤を受け取り、カニューレ47を通して薬剤を患者の皮膚へ送達する。
図19は、パッチポンプ1の主要な構成要素のうちのいくつかを、明瞭さのために主カバー2およびリザーバ4を取り除いた斜視図で示す。1つの実施形態によれば、注入口43は、リザーバ4に薬剤を供給するための導管である。注入口43は、第1の内部領域14内に、または第2の内部領域16内に配置され得るが、第1の内部領域14内に配置されることが好ましい。いくつかの実施形態では、注入口43は、リザーバ4から出て行く薬剤のための流れ経路の一部として機能する部分を含む。
レセプタクル32が、例えば管状部材により挿入機構7に接続されて、患者の皮膚への注入に先立って薬剤を挿入機構7に送ることが好ましい。1つの実施形態によれば、レセプタクル32は、第2の内部領域16内に配置される。
図20は、パッチポンプ1のベース9の底面22を示す。使用中、底面22は、患者の皮膚に配向される。いくつかの実施形態では、底面22は、ベース9を患者の皮膚に取り外し可能に付着させる接着剤を含み得る。あるいは、図6に示されるような接着剤パッド70が、底面22および患者の皮膚の両方に接着する。使用される接着剤は、3M(商標)医療テープ(例えば、製品番号1776)が好ましいが、様々なタイプの既知の工業接着剤が使用されてもよい。しかし、接着剤は、望ましくない反応を防ぐために、ヒトの皮膚との適合性を保証するように慎重に選択される。また、接着剤とインスリンとが故意でなく混ざったときのために、接着剤とインスリンとの適合性が考慮される。接着剤または接着剤パッドはまた、以下で詳細に説明される第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26を覆う流体チャネルカバー28上に配置される。
図20に示されるように、ベース9の底面22は、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26を含む。第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26は、パッチポンプ1内の様々な構成要素間の流体経路を提供する。1つの実施形態によれば、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26は、リザーバ4、注入口43、力検知抵抗器30、ポンプ3、および挿入機構7などの様々な構成要素間の流体連通を有利に確立する。
第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26は、底面22からくぼめられ(または底面22に刻まれ)、かつ、射出成形などの成形工程を通じて、またはフライス加工などの切削工程によって形成されることが好ましい。他の実施形態では、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26は、主カバー2上に、または、パッチポンプ1の内部12内のベース9上に配置される。同様の流体チャネルが、デバイスの実施形態における複数の箇所に位置決めされ得る。本明細書で説明されるように、1または複数の流れセンサまたは圧力センサが、流体チャネル、ポンプ(例えば、上流または下流の)、および、センサからの出力を受信しかつ処理し場合によりセンサ30に電力を提供するのに必要とされる電子装置8への簡便なアクセスのために、流体チャネル24および/または流体チャネル26に対してIDD1内に設けられ得る。
第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26の断面形状は、所望される流れ特性に基づいて画定される。第1の流れチャネル24および第2の流れチャネル26の幾何形状は、費用、生産能力、および所望される使用法などの要因に基づいて選択される。第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26の例示的な断面プロフィルには、正方形、長方形、および半円形が含まれる。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく他の断面プロフィルが用いられ得ることを理解するであろう。
第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26は、制限されない薬剤流体流れを可能とするサイズとされることが好ましい。言い換えれば、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26に接続されたポンプ3は、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26のサイズの代わりに、薬剤流体流量を制御しかつ決定する。具体的には、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26が過度に小さい場合、毛管作用が起こる場合があり、結果的に薬剤流体流れの妨害が生じる可能性がある。第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26の断面積は、カニューレ47のゲージよりも大きいことが好ましい。
図20に示されるような1つの実施形態によれば、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26は、明瞭さのために透明なものとして示されている流体チャネルカバー28によって封入される。しかし、当業者は、流体チャネルカバー28またはデバイスの他の部分の不透明度は本発明の範囲から逸脱することなく変化し得ることを理解するであろう。流体チャネルカバー28は、例えば、透明なフィルム、フォイル、柔軟なシート/フィルム、または任意の適切な材料で作られた半硬質/硬質部品である。
1つの実施形態によれば、フィルムチャネルカバー28は、Oliver-Tolas Healthcare Packagingから市販されているフォイル(例えば、TPC-0777Aフォイル)で作られる。フィルムチャネルカバー28は、Oliver-Tolas Healthcare Packaging IDT-6187透明フィルムで作られ、ベース9の底面22に熱融着されるかまたは熱接合されて、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26を埋め込むことが好ましい。例えば、レーザ溶接が、透明フィルムを通してレーザ光を当てて、フィルムチャネルカバー28をベース9の底面22に固定する。レーザ溶接は、レーザが、溶接工程中に流体チャネル24、26のチャネル縁部にまたがって、他の方法よりもチャネル縁部に近い領域においてフィルムをベース9に接着することができるので、有利である。
流体チャネルカバー28は、上述の加工方法のいずれかを介してベース9に封止される。したがって、効果的な加工、結合、液体封止、および気密封止のために、流体チャネルカバー28の材料はベース9の材料と適合することが望ましい。加えて、薬剤は流体チャネルカバー28に接触するので、薬剤との適合性を保証するために、流体チャネルカバー28の選択には注意が払われる。
封着された流体チャネルカバー28は、薬剤を封じ込め、かつ、薬剤が第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26を通って移動しているときにいかなる汚染物からも保護する。1つの実施形態によれば、単一の流体チャネルカバー28が、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26のそれぞれを封入する。あるいは、別々の流体チャネルカバー28が、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26のそれぞれを封入してもよい。流体チャネルは、本明細書で説明されるようにパッチポンプ1の内部12に配置されてもよいので、1または複数の流体チャネルカバー28が、同様にパッチポンプ1の内部12に適切に配置されてもよい。
図21は、図16のパッチポンプ1の部分的な断面図である。1つの実施形態によれば、ベース9は、ベース9を通って延びる、貫通孔27などの流体チャネル通路27を含む。図10に示されるように、流体チャネル通路27は、レセプタクル32を第1の流体チャネル24の第1の端部に有利に接続する。1つの実施形態によれば、流体チャネル通路27が、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26の各端部に同様に存在する(図9参照)。流体チャネル24の第2の端部においてベース9に配置された流体チャネル通路27は、第1の内部領域14内に配置されたポンプ3に直接接続することが好ましい。同様に、好ましい実施形態では、第2の流体チャネル26の対向した端部が、流体チャネル通路27を介して、リザーバ注入口43とポンプ3とを接続する。例えば、挿入機構7が配置される内部領域16内に、流れまたは圧力センサが設けられてもよい。センサは、流体が流れ込むチャンバ内にまたはそれに隣接して設けられてもよく、また、チャンバは、通路27に、または挿入機構を通路に接続する管状部材に取り付けられてもよい。
1つの実施形態によれば、薬剤は、ベース9にある通路27を介してパッチポンプ1の第1の内部領域14から出て、パッチポンプ1の内部12の外側の底面22にある第1の流体チャネル24に入る。続いて、薬剤は、第1の流体チャネル24の第1の端部に配置された流体チャネル通路27を介して、第2の内部領域16内へと、パッチポンプ1の内部12に再び入る。パッチポンプ1の内部12の外側の第1の流体チャネル24を通して薬剤を送ることにより、第1の流体チャネル24は、有利に、かつ効率的に、障壁20を迂回する。したがって、第1の流体チャネルは、障壁20を迂回すると同時にポンプ3とカニューレ47との間の流体連通を確立し、それにより、障壁20の完全性を維持する。したがって、第1の流体チャネル24は、障壁20の完全性を損なうことなく、流体の進入から封止された第1の内部領域14と流体の進入から封止されていない第2の内部領域16との間の流体連通を有利に提供する。
パッチポンプ1における第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26の構成は、複数の例示的な便益を提供する。第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26はベース9と一体なので、それらは成型および/またはフライス加工を通じて都合良く製造され、それによって、製造費用を削減する可能性がある。加えて、障壁20は、第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26が障壁20を貫通する代わりに障壁20を迂回するので、第1の内部領域14と第2の内部領域16との間の効果的な封止を提供する。そのような封止構成は、第1の内部領域14内の重要な構成要素が流体の進入によって機能しなくなることがないことを、有利に保証する。重要な構成要素は、最適な構成要素配置を提供する、好ましい場所に配置される。したがって、パッチポンプ1の内部12の外側に第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26を使用することは、設計者に構成上の自由度を提供し、内部空間の最適化の助けとなり、かつ、パッチポンプ1の全体的なサイズを縮小することの助けとなる。
図22および23に示されるように、本発明の説明に役立つ代替的実施形態では、流れチャネルプレート34が、パッチポンプ1の内部12内に配置されて、薬剤流体経路を提供する。流れチャネルプレート34は、明瞭さのために省略されている流体チャネルカバー28によって封入される、第1のプレート流体チャネル36および第2のプレート流体チャネル38を含む。プレート流体チャネル36、38は、薬剤流体流れをパッチポンプ1の内部12を通して様々な構成要素に送る。本明細書で説明されるように、圧力または流れセンサを、流体と接触しないように流体チャネルカバー28の反対側の流れチャネルプレート34上に取り付けることができ、このことは、直接接触する場合のセンサと流体との間の生体適合性に関する設計論点を不必要にすることにより、IDD1の設計および規制認可を平易にすることができる。
1つの実施形態によれば、力検知抵抗器または他のセンサを使用するセンサ30は、薬剤流体流れ経路のインライン圧力検知のために、流れチャネルプレート34内に一体に形成される。流れチャネルプレート34の1つの実施形態は、注入口43を置き換えるために、レセプタクルを組み込む。ポート、レセプタクル、または継手が、流体経路を介して様々な構成要素を組み合わせるために、流れチャネルプレート34に有利に含まれ得る。1つの実施形態によれば、流れチャネルプレート34は、完全に第1の内部領域14内に配置される。
流れチャネルプレート34内の薬剤流れ経路は、パッチポンプ1における様々な構成要素の配置に対して、さらなる融通性および空間最適化の選択肢を提供する。図23は、パッチポンプ1内の様々な場所に位置する構成要素が、流れチャネルプレート34内の第1のプレート流体チャネル36および第2のプレート流体チャネル38を介した流体連通を確立する、例示的な実施形態を示す。1つの実施形態によれば、流れチャネルプレート34内の第1のプレート流体チャネル36および第2のプレート流体チャネル38は、ベース9内の第1の流体チャネル24および第2の流体チャネル26と協働して、リザーバ4から挿入機構7への流体連通を提供する。図23に示されるように、圧力または流れセンサ30は、流体チャネル通路27または流れチャネルプレート34もしくはベース9内の他の流体チャネルに隣接して接続された力検知抵抗器(例えば、図3におけるセンサ314、図10におけるセンサ814)を使用するセンサとして構成される。
別の代替的実施形態では、図24、25、および26に示されるように、流れチャネル部材50が、第1の流体チャネル部分52、第2の流体チャネル部分54、および第3の流体チャネル部分56を、注入口43に対して異なる高さに含む。埋め込まれた第1の流体チャネル部分52、第2の流体チャネル部分54、および第3の流体チャネル部分56は、以下でさらに説明されるように、様々な平面位置(plane location)において薬剤流体流れを送る。圧力センサまたは流れセンサが、流体チャネル部分52、54、および56のうちのいずれか1つに隣接して配置され得る。
具体的には、隔壁(図示せず)に穴が開けられて、薬剤が図24および25に示される注入口43から流れることが可能になる。例えば、ユーザは、注射器(図示せず)を挿入して注入口43内の隔壁に穴を開け、薬剤を第1のポート58に向けて流れチャネル部材50内に注入する。第1のポート58は、第1の通路および第2の通路を含む。第1の通路は、リザーバ4を満たすために、注入口43をリザーバ(図示せず)に接続する。第2の通路は、リザーバを第1の流体チャネル部分52に接続する。
圧送動作の前に、流れチャネル部材50は、ポンプ3(図示せず)が密閉されたチャンバ内にありかつ第2のポート60に接続された状態で、閉じた系にある。流体は、流れチャネル部材50に入ってポンプ3およびリザーバ4へと移動し、それによって、第1の流体チャネル部部分52、第2の流体チャネル部分54、および第3の流体チャネル部分56のそれぞれを満たす。続いて、流体は、リザーバ4に入ってリザーバ4を満たすことができる。リザーバ4が満たされているときに、流れチャネル部材50は、ポンプ3により数回のサイクルにわたって流体を流れチャネル部材50に流していかなる空気の存在も全て除去することにより、プライミングされる。
圧送動作中、薬剤は、流れチャネル部材50の他方の端部に配置された第2のポート60において接続されたポンプ3(図示せず)により、リザーバから引き抜かれる。ポンプ3が吸引圧力を生成すると、薬剤は、リザーバから流れチャネル部材50の上面上の第1の流体チャネル部分52内へ引き寄せられる。薬剤は、続いて、流れチャネル部材50の接合点62(例えば、貫通孔)に流れ落ちて、流れチャネル部材50の底面上に配置された第2の流体チャネル部分54に入る。第2の流体チャネル部分54は、第3の流体チャネル部分56と流体連通している。
1つの実施形態によれば、貫通孔が、第2の流体チャネル部分54と第3の流体チャネル部分56とを接続する。別の実施形態によれば、第2の流体チャネル部分54および第3の流体チャネル部分56のそれぞれは、流れチャネル部材50の厚みの半分よりも深く、また、第2の流体チャネル部分54および第3の流体チャネル部分56の隣接した端部は重なり合って、それらの間の流体連通を確立する。したがって、薬剤は、第2の流体チャネル部分54から、第2のポート60がポンプ3に接続する第3の流体チャネル部分56の端部へ流れる。
上記のように、図24および25は、流れチャネル部材50の上面上に配置されている第1の流体チャネル部分52および第3の流体チャネル部分56を示し、図26は、流れチャネル部材50の底面上に配置されている第2の流体チャネル部分54を示す。この例示的な実施形態では、流れチャネル部材50は、第1の流体チャネル部分52、第2の流体チャネル部分54、および第3の流体チャネル部分56のそれぞれを封入する、3つの別々の流体チャネルカバー28(明瞭さのために示されていない)を有する。圧力または流れセンサ30が、カバー28に隣接しかつ接触して配置されてもよく、したがって、流れチャネル内にあること、および流体と接触することを必要としない。
流れチャネル部材50等は、パッチポンプ1内における種々の異なる構成要素配置を有利に提供して、パッチポンプ1の内部を通る流体連通を確立する。具体的には、流れチャネル部材50は、異なる高さまたは異なる平面位置に、異なる流体チャネル部分52、54、56を有利に提供して、薬剤流れ経路をパッチポンプ1内の様々な構成要素と整合させる際の融通性を提供する。異なる高さに流体経路を含む流れチャネル部材50等の使用はまた、パッチポンプ内部12内での空間最適化のための代替的な経路設定能力を有利に提供する。
本発明の説明に役立つ別の実施形態によれば、パッチポンプ1が、力検知抵抗器型センサ(例えば、図3におけるセンサ314、または図10(d)におけるセンサ814)などの圧力センサ30を含んで構成される。図27、28、および29は、パッチポンプ1の主要な構成要素のうちのいくつかを、明瞭さのために主カバー2およびリザーバ4が取り除かれた斜視図で示す。例えば、図27に示された主要な構成要素は、プリント回路基板(PCB:printed circuit board)8上の電子装置、ベース9、ポンプ3、注入口43、および、力検知抵抗器を含むセンサ30である。図27は、センサ30から分離された電子装置PCB8を明瞭に示す、少し分解された斜視図である。図28および29は、ベース9の上面図および底面図である。流体チャネル24および26のためのカバー28は、明瞭さのためにベースの底から取り除かれている。
例として、流体チャネル26の一部分26’が露呈され、したがって、平坦なベース9の上部からセンサ30にアクセスすることができる。図32Aおよび32Bは、図29に示された線に沿った、ベース9のそれぞれの断面である。チャネル26の部分26’は、所望される検知のタイプ(例えば、飛行時間センサは、別のタイプの圧力または流れセンサよりも経路26のより長いセクションを必要とし得る)のためのチャネル26への十分なアクセス、およびセンサの検知表面の取付けのためのアクセスを提供する寸法となされる。センサ30の検知表面は部分26’内に据え付けられてもよいこと、または、ベース9の上部上および露呈された部分26’にわたってセンサベースまたは隆起した部分を配置することにより検知空洞が作り出されてもよいことが、理解されるべきである。
図28の説明に役立つ実施形態におけるベース9は、センサ30または少なくともセンサ30の検知部分をその内部に据えることができる検知空洞29’を作り出す、隆起した部分29を有する。空洞29’内に据えられる検知領域を取り囲むセンサ30の部分は、ベース9の隆起した部分29に(例えば、接着剤を使用して、熱接合されて、または、パッキンおよび他の機械的取付け手段とともに所定の位置に保持されて)接着されるかまたは他の方法で取り付けられて、流体が流体チャネル24および検知空洞29’から漏出してポンプの内部12に入るのを防ぐシールを作り出す。
検知空洞29’は、力検知抵抗器型センサのチャンバまたは検知領域がつぶれるのを避けるように選択された深さを有して寸法決めされる。加えて、検知空洞の寸法は、最小限の圧力変化を検出するために所望される感度の量に合わせて、ならびに、検知空洞29’内の流体の残余またはデッドボリュームを最小限に抑えるように、選択される。流体がポンプの流体チャネル(例えば、チャネル24および26、ならびにポンプ1内の他の流体経路)内を流れるときに、空洞29’内の流体が、センサ30の外部に接触し、力検知抵抗器センサの表面への圧力の変化から、圧力が判断される。センサ30は、PCB8に電気的に接続されて、検知された圧力データをPCB8上のプロセッサ回路に提供し、また必要に応じて電力を受け取る。センサは、センサ30上の導電性のパッドまたはトレースとPCB8上の対応する導電性のパッドまたはトレースとの間でz軸または垂直のコネクタを使用することにより、PCB8に電気的に接続されてもよい。センサ30およびPCB8上のこれらのパッドまたはトレース間の導体は、例えば、これらに限定されるものではないが、ばね、フレキシャ(例えば、ばね鋼またはベリリウム銅で構成される)、ポゴピンコネクタ、およびz軸コネクタであってもよい。検知抵抗器型センサ30の可撓性尾部(例えば、図10(d)における814参照)はまた、PCB8に向かって曲げられて、zifコネクタを介してそれに接続されてもよい。力検知抵抗器型センサは、検知空洞29’内の流体と生体適合性のある2枚のプラスチックのシートの間に封入された圧力検知材料を含む。
流体チャネル26に対する図27における流れセンサ30の配置は、上流構成であり、それにより、流れ検知は、流体がポンプの入口に達する前の、IDDの流体経路に沿った場所で行われる。例えば、ポンプ出口と送達機構47との間で流体チャネル24に対して下流構成においてセンサ30が設置されてもよい。ベース9に埋設された流体チャネル(例えば、チャネル24およびチャネル26)を使用することの利点は、パッチポンプ1の設計において主要な構成要素(例えば、ポンプ3、PCB8、挿入機構47、注入口43、リザーバ4)の既存のレイアウトの制約にセンサ30または他の新規の構成要素を適応させるために、流体チャネルがベース9にフライス加工される際に流体チャネルの長さおよびルートを容易に変更させられることである。例えば、図27に示されたパッチポンプでは、流体チャネル24のルートは、センサおよび関連する電子装置の物理的寸法およびそのPCB8への接続のために便宜を図ることに加えて、下流の圧力または流れセンサ30のための十分な空間がベース9の上部からのチャネル24の露呈された部分へのアクセスを有することを可能とするために、より長くかつより遠回りであることを必要とし得る。熱飛行時間型のセンサ30の場合、図28Aおよび33に関連して以下で説明されるように、流体チャネル24、26の選択された長さの直線部分にアクセスしてセンサ機能性を維持するために、より長い検知空洞29’が必要とされ得る。
図30および31を参照すると、MEMS型圧力センサ30が、力検知抵抗器型センサおよび図27に関連して上述したように、ベース検知空洞29’に対して同様の配置で使用され得る。MEMSセンサは、典型的には、製造業者によって予めパッケージ化された状態で届く。MEMSセンサは、必然的に非常に小さいものである特定のMEMS検知構成要素だけでなく、関連する電子装置および回路も含む。MEMS型圧力センサ30の例は、Amphenol Advanced SensorsまたはMEMS Pressure Sensors Puerto Rico LLCから市販されている圧力センサである。
図31に示されるように、MEMS型圧力センサ30は、円筒形突出部35の付いたエンクロージャ31を有し得る。MEMS検知要素が、円筒形突出部35内に設けられ、関連する電子装置が、エンクロージャ31に収容されてもよく、エンクロージャ31は、PCB8に(例えば、ばね、またはz軸コネクタ、または図27、28、および29に関連して上述したような他の手段によって)電気的に接続するための導電性のパッドまたはトレースを有して、検知された圧力データをPCB8上のプロセッサ回路に提供し、また必要に応じて電力を受け取る。
MEMS型圧力センサ30の円筒形突出部35は、シールが形成されて流体チャネル26および空洞29’からポンプ1の内部12内への流体の漏れを防ぐように、ベース空洞29’内に機械的に押し込まれて、ベース9の隆起した部分29または周囲の領域に、接着もしくは他の方法によって接合または取り付けられてもよい。突出部35は、ポンプ内のインスリンと生体適合性のある、特定の用途(例えば、心臓モニタリング)におけるセンサ30内のチップ上のMEMS膜を保護する、誘電体ゲルを備える。
好ましくは微小電気機械システム(MEMS)流れセンサを含む、任意の適切な流れセンサが、パッチポンプなどの情報科学的に使用可能な(informatically-enabled)薬物送達デバイスを提供するために利用され得る。流れ検知、特にMEMS流れセンサは、パッチポンプなどの薬物送達デバイスによって送達された薬物の量を判定するため、および閉塞または低体積などの状態を検知するために使用される、コリオリセンサ、静電容量センサ、および飛行時間(ToF)センサなどの熱センサを含み得る。
MEMS熱飛行時間流れセンサ900などの熱センサの例が、図33に示されている。その動作の原理は、入力加熱要素から下流の検知要素まで移動する熱パルスの時間遅延が好ましくは位相シフトを判定するために使用されるようなものである。検知要素における測定の等級および位相シフトは、好ましくはインスリン流れを判定するために使用される。検知要素は、回路基板908に接着されたMEMSチップ902からなる。MEMSチップ902は、加熱器904および対称的にオフセットされた2つの温度検知要素906のための導電性のトレースを含む、セラミックまたはガラスの基板である。中央加熱要素904は、電流によって加熱され、外側の2つの要素906は、この加熱器によって作り出された熱信号を測定するために使用される。回路板908は、構造上の支持を提供し、かつ、MEMSセンサチップ902への電気的接続をもたらす。2つの検知要素906は、加熱要素904から対称的にオフセットされることが好ましい。オフセット距離を変更することにより、大きい位相分解能を示す特定の流量範囲の選択が可能になり、より良好な精度が得られる。さらに、必要に応じてより大きい流量範囲に及ぶように、100umおよび200umなどの様々なオフセット距離に、複数の検知要素対が設けられてもよい。
MEMS熱飛行時間流れセンサ900は、パッチポンプ1内のPCB8への電気的接続のための導電性のパッドまたはトレースを備えることができるベース910を有する。ベース9は、図28Aに示されるような長方形の検知空洞29’を有する長方形の隆起した部分29を含んで構成されてもよく、長方形の検知空洞29’は、回路板90に接着されたMEMSチップ902が部分26’などの露呈された流体経路部分内の流体と接触することを可能にする寸法となされる。あるいは、MEMS熱飛行時間流れセンサ900は、露呈された部分26’内に据えられるように構成されてもよく、したがって、隆起した部分29を使用することを伴わない。いずれの構成でも、チップの検知領域の周りの領域は、図30に関連して上述されたようにシールされて流体経路からパッチポンプの内部12内への漏出を防ぐ。
流体(例えば、インスリン)と生体適合性のあるフィルムが、MEMSチップ902の検知領域と露呈された部分26’内の流体との間に設けられて、センサ900と流体との間の直接接触を防止してもよい。フィルムは、z軸フィルムであってもよい。フィルムは、例えば、周囲の低熱伝導性の母材に埋設された、熱伝導性の粒子、フレーク、または繊維の複合材料である。フィルムの組成は、フィルムの面に垂直な方向における比較的高い熱伝導性と、フィルムの面に沿った方向におけるはるかに低い熱伝導性とを可能にする。したがって、加熱器904は、フィルムを通して流体内に熱のパルスを送ることができ、そこでそれは、流体流れによって下流へ運ばれる。次いで、熱は、フィルムを通して熱センサ906へと反対方向に導かれる。フィルムは、亀裂、割裂、または漏出することなしに接合部分における熱抵抗を最小限に抑えるために、MEMSセンサの表面に一致しかつ空隙を排除することができるように、弾性を有するかまたはわずかに柔軟なものであってもよい。流体チャネルからの圧力は、動作中にフィルムがMEMSチップの表面にしっかりと押し付けられることを確実とし、かつ、接触熱抵抗を最小限に抑えるはずである。z軸フィルムシートは、ABSまたは他の一般的な熱可塑性プラスチックに接着されることが好ましい。フィルムとベース9の表面または隆起した部分29との間に、気密封止が必要とされる。フィルムは、インスリンにさらされたときに少なくとも5日間は安定し、また、流体の流れ内に有害物質を放出しない。生体適合性のあるコーティングまたは表面処理が、z軸フィルムのベースに適用されて、インスリンおよび生体適合性を向上させてもよい。現在製造されている、また、本発明の実施形態との使用に適する可能性のある、z軸フィルムの例には、Adhesives Research(EL-9032)、3M(9882)、Btech(TP-1)、Shin Etsu(Type AF)、およびShin Etsu(Type MAF)が含まれる。
一般に、図27および30に関連して説明されたセンサ30は、投与されている薬物、または、これらに限定されるものではないが、圧力、力、温度、電気的な抵抗性もしくは伝導性、pH、酸素もしくは他の成分の水準、流れ、等といった流体の送達または分注に関する状態に関連し得る、任意の種類の物理的または化学的なパラメータ値を検知するように構成され得る。例えば、様々なポンプパラメータのためのセンサは、流れセンサ、熱センサ、飛行時間センサ、圧力センサ、または当技術分野で知られている他のセンサであってもよく、また、パリレン-生体適合性のある、薄膜ポリマー-から(少なくとも部分的に)作製されてもよい。例えば、圧力の差を検出して、既知の層流関係に基づいて流量を計算するために、複数の圧力センサが使用されてもよい。
本発明は、そのいくつかの例示的な実施形態を参照して説明された。しかし、上記の例示的な実施形態のもの以外の特定の形態で本発明を具体化することが可能であることは、当業者には容易に明らかになるであろう。これは、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくなされ得る。例示的な実施形態は、説明に役立つものであるにすぎず、決して限定的なものと見なされるべきではない。