JP7049391B2 - 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム - Google Patents

車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7049391B2
JP7049391B2 JP2020091697A JP2020091697A JP7049391B2 JP 7049391 B2 JP7049391 B2 JP 7049391B2 JP 2020091697 A JP2020091697 A JP 2020091697A JP 2020091697 A JP2020091697 A JP 2020091697A JP 7049391 B2 JP7049391 B2 JP 7049391B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
lane
region
control unit
change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020091697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021011254A (ja
Inventor
歩 堀場
忠彦 加納
勝也 八代
ちひろ 小黒
望 廣澤
徹 幸加木
大智 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to CN202010643390.XA priority Critical patent/CN112208531B/zh
Priority to US16/922,028 priority patent/US11383714B2/en
Publication of JP2021011254A publication Critical patent/JP2021011254A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7049391B2 publication Critical patent/JP7049391B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

本発明は、車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムに関する。
従来、自車両のトンネル内走行が検出された場合に、トンネル内走行が検出されない場合に対して、第1の操舵力の比率を増加させるように目標操舵力を設定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010-36757号公報
ところで近年、自動運転や自動車線変更の実用化が進められているが、従来の技術では、トンネル等の特定の道路構造物を通過する際に、車線変更の制御をどのように扱うかについて考慮されていなかった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、車両の自動車線変更が不適切な場面において、制御を適切に抑制することができる車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
この発明に係る車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る車両制御装置は、車両の速度および操舵を制御し、自動車線変更を行う運転制御部を備え、前記運転制御部は、外界認識結果と地図情報のいずれか一方の情報に基づき、前記車両が、特定の道路構造物の始点を基準として道路長手方向に第1距離の長さをもつ第1領域、または、前記特定の道路構造物の終点を基準として道路長手方向に第2距離の長さをもつ第2領域にいることが検知された場合、前記自動車線変更を制限する。
(2):上記(1)の態様において、前記運転制御部は、前記車両と同一車線上を走行する前走車両の追い越しを行う際に、自車走行車線から隣接車線に向けて自動車線変更を行い、その後、前記隣接車線から前記自車走行車線に向けて前記自動車線変更を行うものである。
(3):上記(2)の態様において、前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域を通過した後に前記第2領域に到達するまでに、前記追い越しに係る前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できると判定した場合に、前記自動車線変更を許可するものである。
(4):上記(2)または(3)の態様において、前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域を通過した後に前記第2領域に到達するまでに、前記自動車線変更を許可し、前記自車走行車線から前記隣接車線に向けて自動車線変更を行った後、状況変化によって、前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できないと判定した場合、前記第2領域を通過するまで前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を行わず、前記第2領域を通過した後に前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を行うものである。
(5):上記(2)の態様において、前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域に到達するまでに、前記追い越しに係る前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できると判定した場合に、前記追い越しを行うものである。
(6):上記(5)の態様において、前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域に到達するまでに、前記追い越しに係る前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できないと判定した場合、前記第1領域を通過するまで前記自車走行車線から前記隣接車線への前記自動車線変更を行わず、前記第1領域を通過した後に前記自車走行車線から前記隣接車線への前記自動車線変更を行うものである。
(7):上記(5)の態様において、前記運転制御部は、前記追い越しを開始しようとする時点で、前記車両が前記第1領域に到達するまでに、前記追い越しに係る前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できないと判定した場合、前記第1領域を通過した後、再度、前記追い越しを行うか否かを決定するものである。
(8):上記(1)から(7)のいずれかの態様において、前記運転制御部は、第1の特定の道路構造物の終点から、前記第1の特定の道路構造物の次に前記車両が通過する第2の特定の道路構造物の始点までの距離が所定距離以下である場合、前記第1の特定の道路構造物の終点から前記第2の特定の道路構造物の始点までの間の区間において、前記自動車線変更を制限するものである。
(9):上記(1)~(8)の態様において、前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域または前記第2領域にいることが検知された場合、所定の種別の自動車線変更を実行し、所定の種別でない自動車線変更を実行しないものである。
(10):上記(1)~(9)の態様において、前記道路構造物は、少なくともトンネルまたは橋を含むものである。
(11):上記(1)~(10)の態様において、前記運転制御部は、前記特定の道路構造物における走行環境を示す特定情報に基づいて、道路長手方向における前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一方の長さを変更するものである。
(12):上記(11)の態様において、前記特定情報は、道路長手方向に関する前記特定の道路構造物の長さ、前記特定の道路構造物における照度、道路の勾配または曲率のうち、少なくとも一部の情報を含むものである。
(13):本発明の他の態様に係る車両制御装置は、車両の速度および操舵を制御し、自動車線変更を行う運転制御部を備え、前記運転制御部は、前記車両が同一車線上を前記車両と同じ方向に走行する前走車両を自動的に追い越すように制御し、外界認識結果と地図情報のいずれか一方の情報に基づき、前記車両が、特定の道路構造物の始点を基準として道路長手方向に第1距離の長さをもつ第1領域、または、前記特定の道路構造物の終点を基準として道路長手方向に第2距離の長さをもつ第2領域にいることが検知された場合、前記前走車両の追い越しを制限する。
(14):本発明の他の態様に係る車両制御方法は、コンピュータが、車両の速度および操舵を制御し、自動車線変更を行い、外界認識結果と地図情報のいずれか一方の情報に基づき、前記車両が特定の道路構造物における、前記特定の道路構造物の始点を基準として道路長手方向に第1距離の長さをもつ領域である第1領域、または、前記特定の道路構造物の終点を基準として道路長手方向に第2距離の長さをもつ領域である第2領域にいることが検知された場合、前記自動車線変更を制限するものである。
(15):本発明の他の態様に係るプログラムは、コンピュータに、車両の速度および操舵を制御し、自動車線変更を行う処理と、外界認識結果と地図情報のいずれか一方の情報に基づき、前記車両が特定の道路構造物における、前記特定の道路構造物の始点を基準として道路長手方向に第1距離の長さをもつ領域である第1領域、または、前記特定の道路構造物の終点を基準として道路長手方向に第2距離の長さをもつ領域である第2領域にいることが検知された場合、前記自動車線変更を制限する処理と、を実行させるものである。
上記(1)~(15)の態様によれば、車両の自動車線変更が不適切な場面において、制御を適切に抑制することができる。
第1実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム1の構成図である。 第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。 特定の道路構造物の第1領域R1および第2領域R2の一例を説明するための図である。 第1実施形態に係る自動運転制御装置100による一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る自動運転制御装置100による一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る自動運転制御装置100による一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る自動運転制御装置100による一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1領域R1および第2領域R2の設定方法の一例を説明するための図である。 第1領域R1および第2領域R2の設定方法の一例を説明するための図である。 第1領域R1および第2領域R2の設定方法の一例を説明するための図である。 第2変形例の処理について説明するための図である。 第3変形例の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御装置、車両制御方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
<第1実施形態>
以下、第1実施形態について説明する。
[全体構成]
図1は、第1実施形態に係る車両制御装置を利用した車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、車両センサ40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Map Positioning Unit)60と、運転操作子80と、自動運転制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。自動運転制御装置100は、車両制御装置の一例である。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム1が搭載される車両M(以下、自車両)の任意の箇所に取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し自車両の周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、自車両の周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、自車両の任意の箇所に取り付けられる。レーダ装置12は、FM-CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ14は、LIDAR(Light Detection and Ranging)である。ファインダ14は、自車両の周辺に光を照射し、散乱光を測定する。ファインダ14は、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。ファインダ14は、自車両の任意の箇所に取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御装置100に出力する。物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14の検出結果をそのまま自動運転制御装置100に出力してもよい。車両システム1から物体認識装置16が省略されてもよい。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、自車両の周辺に存在する他車両、或いは各種サーバ装置と通信する。
HMI30は、自車両の乗員に対して各種情報を提示すると共に、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、スイッチ、キーなどを含む。
車両センサ40は、自車両の速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両の向きを検出する方位センサ等を含む。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備える。ナビゲーション装置50は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機51は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、自車両の位置を特定する。自車両の位置は、車両センサ40の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キーなどを含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された自車両の位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(以下、地図上経路)を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報などを含んでもよい。地図上経路は、MPU60に出力される。ナビゲーション装置50は、地図上経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。ナビゲーション装置50は、例えば、乗員の保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから地図上経路と同等の経路を取得してもよい。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61を含み、HDDやフラッシュメモリなどの記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された地図上経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、地図上経路に分岐箇所が存在する場合、自車両が、分岐先に進行するための合理的な経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報などが含まれてよい。第2地図情報62は、通信装置20が他装置と通信することにより、随時、アップデートされてよい。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイール、異形ステア、ジョイスティック、ウインカ―レバーその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御装置100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一部または全部に出力される。
自動運転制御装置100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部160とを備える。第1制御部120と第2制御部160は、それぞれ、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで自動運転制御装置100のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。
図2は、第1制御部120および第2制御部160の機能構成図である。第1制御部120は、例えば、認識部130と、行動計画生成部140とを備える。第1制御部120は、例えば、AI(Artificial Intelligence;人工知能)による機能と、予め与えられたモデルによる機能とを並行して実現する。例えば、「交差点を認識する」機能は、ディープラーニング等による交差点の認識と、予め与えられた条件(パターンマッチング可能な信号、道路標示などがある)に基づく認識とが並行して実行され、双方に対してスコア付けして総合的に評価することで実現されてよい。これによって、自動運転の信頼性が担保される。
認識部130は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力された情報に基づいて、自車両の周辺に存在する物体を認識する。認識部130により認識される物体は、例えば、自転車、オートバイク、四輪自動車、歩行者、道路脇などに設置された道路標識、道路面に形成された道路標示、区画線、電柱、ガードレール、落下物などを含む。また、認識部130は、物体の位置や、速度、加速度等の状態を認識する。物体の位置は、例えば、自車両の代表点(重心や駆動軸中心など)を原点とした相対座標上の位置(すなわち自車両に対する相対位置)として認識され、制御に使用される。物体の位置は、その物体の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、表現された領域で表されてもよい。物体の「状態」とは、物体の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
認識部130は、第2地図情報62を参照し、自車両が走行する道路区間が自動運転許可区間であることを認識する。例えば、認識部130は、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される自車両の周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、自動運転許可区間を認識する。更に、認識部130は、道路区画線のパターンの比較に基づいて、自車両が走行している自車線や、自車線に隣接した隣接車線を認識する。
認識部130は、道路区画線に限らず、道路区画線や路肩、縁石、中央分離帯、ガードレールなどを含む走路境界(道路境界)を認識することで、自動運転許可区間を認識したり、自車線や隣接車線を認識したりしてもよい。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される自車両の位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。また、認識部130は、一時停止線、障害物、赤信号、料金所、その他の道路事象を認識する。
認識部130は、自車線を認識する際に、自車線に対する自車両の相対位置や姿勢を認識する。認識部130は、例えば、自車両の基準点の車線中央からの乖離、および自車両の進行方向の車線中央を連ねた線に対してなす角度を、自車線に対する自車両の相対位置および姿勢として認識してもよい。これに代えて、認識部130は、自車線のいずれかの側端部(道路区画線または道路境界)に対する自車両の基準点の位置などを、自車線に対する自車両の相対位置として認識してもよい。
行動計画生成部140は、例えば、追い越し制御部142と、車線変更実行部144とを備える。
行動計画生成部140は、原則的には推奨車線決定部61により決定された推奨車線を自車両が走行し、更に、自車両が推奨車線を走行する際に周辺の状況に対応するため、予め規定された走行態様で自車両を自動的に(運転者の操作に依らずに)走行させる将来の目標軌道を生成する。目標軌道には、例えば、将来の自車両の位置を定めた位置要素と、将来の自車両の速度等を定めた速度要素とが含まれる。また、行動計画生成部140は、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとの目標速度および目標加速度を、目標軌道の速度要素として決定する。また、軌道点は、所定のサンプリング時間ごとの、そのサンプリング時刻における自車両の到達すべき位置であってもよい。この場合、目標速度や目標加速度は、サンプリング時間および軌道点の間隔によって決定される。行動計画生成部140は、生成した目標軌道を示す情報を、第2制御部160に出力する。追い越し制御部142および車線変更実行部144のそれぞれは、このような機能を有している。これらについては後述する。
第2制御部160は、行動計画生成部140によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに自車両が通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
第2制御部160は、例えば、取得部162と、速度制御部164と、操舵制御部166とを備える。追い越し制御部142と、車線変更実行部144と、第2制御部160とを合わせたものは、「運転制御部」の一例である。
取得部162は、行動計画生成部140から目標軌道(軌道点)の情報を取得し、メモリに記憶させる。
速度制御部164は、メモリに記憶された目標軌道に含まれる速度要素(例えば目標速度や目標加速度等)に基づいて、走行駆動力出力装置200およびブレーキ装置210の一方または双方を制御する。
操舵制御部166は、メモリに記憶された目標軌道に含まれる位置要素(例えば目標軌道の曲り具合を表す曲率等)に応じて、ステアリング装置220を制御する。
速度制御部164および操舵制御部166の処理は、例えば、フィードフォワード制御とフィードバック制御との組み合わせにより実現される。一例として、操舵制御部166は、自車両の前方の道路の曲率に応じたフィードフォワード制御と、目標軌道からの乖離に基づくフィードバック制御とを組み合わせて実行する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機などの組み合わせと、これらを制御するパワーECU(Electronic Control Unit)とを備える。パワーECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、第2制御部160から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、第2制御部160から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[追い越し制御]
追い越し制御部142は、追い越しをする条件が成立した場合に追い越し制御を行う。追い越し制御とは、自車両が第1車線(自車走行車線)から第1車線に隣接する第2車線(隣接車線)へ移動し、その後に第2車線から第1車線に移動することで自車両と同一車線上を自車両と同じ方向に走行する前走車両の追い越しを行う制御である。追い越し制御では、第1車線から第2車線に向けて自動車線変更を行い、その後、第2車線から第1車線に向けて自動車線変更を行う。追い越しをする条件とは、例えば、前走車両と自車両との相対速度が閾値以上である場合などの条件を含む。追い越しをする条件は、例えば、前走車両と自車両との相対速度に関する条件に加え、自車両の周辺状況に関する条件などを含んでもよい。ただし、追い越し制御部142は、追い越しをする条件が成立した場合であっても、自車両が特定の道路構造物の第1領域または第2領域を通過する場合には、追い越し制御の開始を制限する。特定の道路構造物は、少なくともトンネルまたは橋を含む。
[車線変更制御]
車線変更実行部144は、自動車線変更をする条件が成立した場合に車線変更制御を行う。車線変更制御とは、自車両が第1車線から第1車線に隣接する第2車線へ自動車線変更する制御である。自動車線変更をする条件とは、例えば、目的地までの走行経路上において自動車線変更が必要な地点に到達したり、乗員が方向指示器を作動させたなどの条件を含む。また、車線変更実行部144は、自動車線変更をする条件が成立した場合であっても、自車両が特定の道路構造物の第1領域または第2領域を通過する場合には、車線変更制御の開始を制限する。車線変更実行部144は、自動車線変更をする条件が成立した場合に、自車両の乗員に対してHMI30を通じて自動車線変更を提案し、自車両の乗員による操作を、HMI30を通じて受け付けた場合に、車線変更制御を開始してもよい。また、車線変更実行部144は、車線変更制御の開始が制限された場合であっても、自車両の乗員による操作を、HMI30を通じて受け付けた場合に、車線変更制御の制限を解除してもよい。
図3は、特定の道路構造物の第1領域または第2領域の一例を説明するための図である。以下の説明では、特定の道路構造物はトンネルTLであるものとする。図示の例では、トンネルTLにおける車線変更禁止領域として、第1領域R1および第2領域R2が設定されている。第1領域R1は、自車両の進行方向において、トンネルTLの入口TL1(始点)を基準として道路長手方向に第1距離Aの長さを持つ領域である。この例では、第1領域R1は、トンネルTLの入口TL1よりも手前側から奥側に向けて設定されている。ただし、トンネルTLの入口TL1を始点としてもよいし、少し奥側を始点としてもよい。第2領域R2は、自車両の進行方向において、トンネルTLの出口TL2(終点)を基準として道路長手方向に第2距離Bの長さを持つ領域である。第2領域R2は、トンネルTLの出口TL2よりも手前側から奥側に向けて設定されている。ただし、トンネルTLの出口TL2を終点としてもよいし、少し手前側を終点としてもよい。
[車両制御装置の処理フロー]
以下、第1実施形態に係る自動運転制御装置100の一連の処理の流れについてフローチャートを用いて説明する。図4および図5は、第1実施形態に係る自動運転制御装置100による一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図4は、禁止フラグの設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5は、追い越し制御の流れの一例を示すフローチャートである。図4および図5に示すフローチャートは、独立したプロセスとして処理が進められる。
まず、図4に示すフローチャートについて説明する。図4に示すフローチャートの処理は、例えば、自車両がトンネルTLに接近した場合に実行されてもよい。
追い越し制御部142は、自車両の外部状況を認識する認識部130の認識結果を参照し、または、車両センサ40の出力に基づいて特定または補完された自車両の位置と第2地図情報62を比較することで、自車両が第1領域R1または第2領域R2を走行中であるか否かを判定する(ステップS10)。次に、追い越し制御部142は、自車両が第1領域R1または第2領域R2を走行中であると判定した場合、禁止フラグを設定する(ステップS12)。禁止フラグは、追い越し制御または車線変更制御の開始を制限するための情報である。禁止フラグが設定されている場合には、追い越しをする条件が成立していたとしても、追い越し制御を開始しない。一方、禁止フラグが解除されている場合には、追い越しをする条件が成立した場合に、追い越し制御を開始する。
次に、追い越し制御部142は、自車両が直近の制御サイクルで第1領域R1または第2領域R2を通過したか否かを判定する(ステップS14)。追い越し制御部142は、自車両が直近の制御サイクルで第1領域R1または第2領域R2を通過していないと判定した場合、その処理をステップS10に戻す。追い越し制御部142は、自車両が直近の制御サイクルで第1領域R1または第2領域R2を通過するまでの間は、ステップS10~ステップS14の処理を繰り返す。追い越し制御部142は、自車両が直近の制御サイクルで第1領域R1または第2領域R2を通過したと判定した場合には、禁止フラグの設定を解除する(ステップS16)。これによって、本フローチャートの1サイクルの処理が終了する。
次に、図5に示すフローチャートについて説明する。図5に示すフローチャートの処理は、例えば、自動運転中に実行される。
まず、追い越し制御部142は、認識部130の認識結果に基づき、前走車両を検出したか否かを判定する(ステップS20)。追い越し制御部142は、前走車両を検出したと判定した場合には、追い越しをする条件が成立したか否かを判定する(ステップS22)。追い越し制御部142は、追い越しをする条件が成立したと判定した場合、禁止フラグが設定されているか否かを判定する(ステップS24)。追い越し制御部142は、禁止フラグが設定されていないと判定した場合、追い越し制御を開始する(ステップS26)。一方、追い越し制御部142は、禁止フラグが設定されていると判定した場合、追い越し制御を開始することなく、本フローチャートの1サイクルの処理を終了する。
なお、図5に示すフローチャートにおいて、禁止フラグが設定されている場合に、追い越し制御に代えて(または、加えて)、車線変更制御を制限するようにしてもよい。
上記説明した第1実施形態に係る自動運転制御装置100によれば、自車両の自動車線変更が不適切な場面において、制御を適切に抑制することができる。例えば、自車両がトンネルTLに進入した直後や自車両がトンネルTLから退出する直前などでは、自車両の自動車線変更の実行を回避することが好ましい。したがって、第1実施形態に係る自動運転制御装置100によれば、トンネルTLにおいて自車両の自動車線変更が不適切な領域として第1領域R1または第2領域R2を設定し、自車両が第1領域R1または第2領域R2に位置することが検知された場合には、自車両の自動車線変更を制限する。これにより、自車両の自動車線変更が不適切な場面において、制御を適切に抑制することができる。
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と比較すると、追い越しに係る自動車線変更が第1領域または第2領域に到達するまでに完了するか否かを判定し、その判定結果に基づき、追い越し制御を開始する点で、追い越し制御の処理内容が異なる。以下、この相違点を中心に説明する。
以下、第2実施形態に係る自動運転制御装置100の一連の処理の流れについてフローチャートを用いて説明する。図6は、第2実施形態に係る自動運転制御装置100による一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6は、追い越し制御の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
第2実施形態に係る追い越し制御部142は、認識部130の認識結果に基づき、前走車両を検出したか否かを判定する(ステップS30)。追い越し制御部142は、前走車両を検出したと判定した場合には、追い越しをする条件が成立したか否かを判定する(ステップS32)。追い越し制御部142は、追い越しをする条件が成立したと判定した場合、禁止フラグが設定されているか否かを判定する(ステップS34)。
追い越し制御部142は、禁止フラグが設定されていないと判定した場合、自車両が第1領域R1の手前を走行し、且つ、自車両が第1領域R1までに追い越しが完了できないか否かを判定する(ステップS36)。この場合、追い越し制御部142は、例えば、まず、自車両と前走車両との相対速度、および、自車両と前走車両との距離に基づき、自車両が前走車両の追い越しに必要となる所要時間を算出する。また、追い越し制御部142は、算出した所要時間と、自車両の速度とに基づき、追い越しに必要となる走行距離を算出する。そして、追い越し制御部142は、算出した走行距離と、第1領域R1までの距離とを比較することにより、自車両が第1領域R1までに追い越しが完了できるか否かを判定する。また、追い越し制御部142は、隣接車線に他車両が存在している場合には、追い越しに必要となる走行距離を算出することなく、自車両が第1領域R1までに追い越しが完了できないと判定してもよい。
追い越し制御部142は、自車両が第1領域R1の手前を走行していない、または、自車両が第1領域R1までに追い越しが完了できると判定した場合には、自車両が第2領域R2の手前を走行し、且つ、自車両が第2領域R2までに追い越しが完了できないか否かを判定する(ステップS38)。追い越し制御部142は、自車両が第2領域R2の手前を走行していない、または、自車両が第2領域R2までに追い越しを完了できると判定した場合には、追い越し制御を開始する(ステップS40)。これによって、本フローチャートの1サイクルの処理が終了する。一方、追い越し制御部142は、先のステップS36において、自車両が第1領域R1の手前を走行し、且つ、自車両が第1領域R1までに追い越しが完了できないと判定した場合、自車両が第1領域R1を通過後に追い越し制御を開始する(ステップS42)。これによって、本フローチャートの1サイクルの処理が終了する。また、追い越し制御部142は、先のステップS38において、自車両が第2領域R2の手前を走行し、且つ、第2領域R2までに追い越しが完了できないと判定した場合、追い越し制御を開始することなく、本フローチャートの1サイクルの処理が終了する。
上記説明した第2実施形態に係る自動運転制御装置100によれば、第1実施形態に係る自動運転制御装置100の効果を奏する他、より慎重に追い越し制御を開始させることができる。例えば、自車両が第1領域R1または第2領域R2に到達するまでに追い越しが完了できるか否かを判定することなく、追い越し制御を開始した場合、追い越し制御を開始した後に追い越し制御が完了できないと判定したとすると、追い越し制御をキャンセルすることが必要となる場合がある。したがって、第2実施形態に係る自動運転制御装置100によれば、自車両が第1領域R1または第2領域R2に到達するまでに追い越しが完了できるか否かを判定し、追い越しが完了できると判定したことを条件に、追い越し制御を開始する。これにより、より慎重に追い越し制御を開始させることができる。
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態と比較すると、追い越し制御を開始し、第2車線に移動した後に第2領域までに第1領域に復帰できるか否かを判定する点で、追い越し制御の処理内容が異なる。以下、この相違点を中心に説明する。
以下、第3実施形態に係る自動運転制御装置100の一連の処理の流れについてフローチャートを用いて説明する。図7は、第3実施形態に係る自動運転制御装置100による一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図7は、第1領域と第2領域の間で追い越し制御を開始した後の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7に示すフローチャートについて説明する。図7に示すフローチャートの処理は、例えば、追い越し制御が開始された場合に実行されてもよい。
第3実施形態に係る追い越し制御部142は、自車両が第2車線に移動済みであるか否かを判定する(ステップS50)。追い越し制御部142は、自車両が第2車線に移動済みであると判定した場合、自車両が第2領域R2に到達するまでに第1車線に移動できないか否かを判定する(ステップS52)。追い越し制御部142は、自車両が第2領域R2に到達するまでに第1車線に移動できると判定した場合、自車両を第1車線へ移動させる(ステップS54)。これによって、本フローチャートの1サイクルの処理が終了する。一方、追い越し制御部142は、自車両が第2領域R2に到達するまでに第1車線に移動できないと判定した場合、自車両が第2領域R2を通過後に第1車線に移動させる(ステップS56)。これによって、本フローチャートの1サイクルの処理が終了する。
上記説明した第3実施形態に係る自動運転制御装置100によれば、第1実施形態に係る自動運転制御装置100の効果を奏する他、追い越し制御の完了タイミングを適正に制御することができる。例えば、追い越し制御を開始した後、第2車線への車線変更を行ったものの、追い越しの対象の車両が加速するなどして、所定領域までに第1車線に復帰することができない場合がある。したがって、第3実施形態に係る自動運転制御装置100によれば、追い越し制御を開始した後に、自車両が第2車線に移動済みであることを条件に、自車両が第2領域R2に到達するまでに第1車線に移動できるか否かを判定し、その判定結果に基づき、自車両が第1車線に移動するタイミングを決定する。これにより、追い越し制御の完了タイミングを適正に制御することができる。
[実施形態の変形例]
(第1変形例)
上記各実施形態において、追い越し制御部142は、トンネルTLにおける走行環境を示す特定情報に基づいて、道路長手方向における第1領域R1および第2領域R2の少なくとも一方の長さを変更してもよい。特定情報は、道路長手方向に関するトンネルTLの長さ、トンネルTLにおける照度、道路の勾配または曲率のうち、少なくとも一部の情報を含む。例えば、図8に示す例のように、トンネルTLの入口TL1または出口TL2の近傍に勾配区間を含む場合には、勾配区間を含まない場合よりも、道路長手方向における第1領域R1または第2領域R2の長さが長くなるように設定してもよい。また、図9および図10に示す例のように、道路長手方向におけるトンネルTLの長さが長いほど、道路長手方向における第1領域R1または第2領域R2の長さが長くなるように設定してもよい。また、トンネルTLの内外における照度差が大きいほど、道路長手方向における第1領域R1および第2領域R2の長さが長くなるように設定してもよい。
(第2変形例)
また、行動計画生成部140は、更に、あるトンネルTL(以下、第1のトンネルTL#1)の出口(終点)TL#1-2から、第1のトンネルTL#1の次に自車両が通過するトンネルTL(以下、第2のトンネルTL#2)の入口(始点)TL#2-1までの距離Xが所定距離Xmin以下である場合、第1のトンネルTL#1の出口TL#1-2から第2のトンネルTL#2の入口TL#2-1までの間の区間Cにおいて、自動車線変更を制限するようにしてもよい。図11は、第2変形例の処理について説明するための図である。図中、Mは自車両、Dは自車両の進行方向である。区間Cは、距離Xが所定距離Xmin以下であるならば自動車線変更が禁止される区間である。係る処理を実現するために、例えば、図4のステップS10の判定処理を、「自車両が第1領域R1または第2領域R2を走行中である、または、距離Xが所定距離Xmin以下の区間Cを走行しているか否かを判定する」と変更すればよい。この結果、距離Xが所定距離Xmin以下の区間Cを走行している場合には禁止フラグが設定され、自動車線変更が禁止されることになる。
(第3変形例)
また、行動計画生成部140は、自車両が第1領域または第2領域(あるいは上記の所定距離以内のトンネルとトンネルの間など)にいることで禁止フラグが設定されている場合、自動車線変更を制限することの他の例として、所定の種別の自動車線変更を実行し、所定の種別でない自動車線変更を実行しないようにしてもよい。図12は、第3変形例の処理の流れの一例を示すフローチャートである。本フローチャートの前提として、図4などで説明した処理によって禁止フラグの設定が行われているものとする。
まず、行動計画生成部140は、自動車線変更イベントが発生したか否かを判定する(ステップS60)。自動車線変更イベントの発生トリガについてはS66のところで説明する。自動車線変更イベントが発生した場合、行動計画生成部140は、禁止フラグが設定されているか否かを判定する(ステップS62)。禁止フラグが設定されていない場合、行動計画生成部140は、自動車線変更を実行する(ステップS64)。
禁止フラグが設定されている場合、行動計画生成部140は、自動車線変更イベントに係る自動車線変更が、所定の種別の自動車線変更であるか否かを判定する(ステップS66)。行動計画生成部140は、自動車線変更イベントに係る自動車線変更が、所定の種別の自動車線変更である場合は例えば条件付きで自動車線変更を実行し(ステップS64)、所定の種別の自動車線変更でない場合は自動車線変更を実行しない(ステップS68)。
第3変形例において、以下の種別の自動車線変更が存在する。
種別1:システム要求による自動車線変更(その1)
種別2:システム要求による自動車線変更(その2)
種別3:ドライバ要求による自動車線変更(その3)
種別1は、例えば、前走車両を追い越す条件が成立した、目的地に向かうために車線変更をする必要がある、などの理由で行動計画生成部140が自発的に行う自動車線変更である。行動計画生成部140は、種別1を所定の種別ではないものとして扱う。すなわち、種別1の自動車線変更イベントが発生した場合、行動計画生成部140は、自動車線変更を実行しない。
種別2は、行動計画生成部140が自発的に行う自動車線変更であり、且つドライバへの問いかけを行ってドライバの承認を経て行う自動車線変更である。問いかけと承認はHMI30を用いて行われる。行動計画生成部140は、種別2を所定の種別ではないものとして扱う。すなわち、種別2の自動車線変更イベントが発生した場合、行動計画生成部140は、自動車線変更を実行しない。
種別3は、ドライバが行う操作に基づく自動車線変更である。行動計画生成部140は、運転操作子80に含まれるウインカーレバーを第1操作量で操作した場合、自動車線変更の指示がなされたと判断して自動車線変更を行う。これが種別3の自動車線変更である。種別3の自動車線変更のイベントが発生した場合、行動計画生成部140は、所定の種別の自動車線変更が指示されたと判定し、例えば条件付きで自動車線変更を実行する。例えば、行動計画生成部140は、一回目の操作時にはHMI30を用いて車線変更ができないことを示す情報を出力し、二回目の操作がなされたときに条件を満たしたものとして自動車線変更を実行する。行動計画生成部140は、係る条件を課すことなく自動車線変更を実行してもよい。
なお、ドライバが行う操作に基づいて手動運転に切り替わった後に、ドライバの手動運転による車線変更については、行動計画生成部140は禁止しない(実行を許容する)。自動運転制御装置100は、ドライバが運転操作子80に含まれるウインカーレバーを第2操作量で操作した場合、自動運転を停止して手動運転に切り替える。第2操作量は、第1操作量よりも大きい操作量であり、例えば、ウインカーレバーを最大量操作した場合の操作量である。この場合、ドライバのステアリング操作によって車線変更が行われる。手動運転への切り替わりは、ウインカーレバーの他、他の運転操作子80への操作に基づいて同様に行われる。
あるいは、ドライバが第2操作量でウインカーレバーを操作した場合、行動計画生成部140は、第1操作量でウインカーレバーが操作された場合のような条件を課すことなく、自動車線変更を行うようにしてもよい。この場合の自動車線変更は、所定の種別の自動車線変更として扱われる。
本発明は、自動運転機能を有さず、かつ自動車線変更機能を有する車両にも適用することができる。この場合の自動車線変更機能とは、例えば、ACC(Adaptive Cruise Control)、LKAS(Lane Keep Assist System)の作動中に、乗員が方向指示器を作動させるなどして車線変更制御を指示した場合に、速度と操舵の双方を制御して車線変更を実行するものである。また、自動運転機能を有し、かつ手動運転時に上記の自動車線変更機能を有する車両の場合、自動運転時と手動運転時の自動車線変更の双方に本発明を適用してもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1…車両システム、10…カメラ、12…レーダ装置、14…ファインダ、16…物体認識装置、20…通信装置、30…HMI、40…車両センサ、50…ナビゲーション装置、60…MPU、80…運転操作子、100…自動運転制御装置、120…第1制御部、130…認識部、140…行動計画生成部、142…追い越し制御部、144…車線変更実行部、160…第2制御部、162…取得部、164…速度制御部、166…操舵制御部、200…走行駆動力出力装置、210…ブレーキ装置、220…ステアリング装置

Claims (14)

  1. 車両の速度および操舵を制御し、自動車線変更を行う運転制御部を備え、
    前記運転制御部は、外界認識結果と地図情報のいずれか一方の情報に基づき、第1の特定の道路構造物の終点から、前記第1の特定の道路構造物の次に前記車両が通過する第2の特定の道路構造物の始点までの距離が所定距離以下であることが検知された場合、前記第1の特定の道路構造物の終点から前記第2の特定の道路構造物の始点までの間の区間において、前記自動車線変更を制限する、
    車両制御装置。
  2. 前記運転制御部は、前記車両と同一車線上を走行する前走車両の追い越しを行う際に、自車走行車線から隣接車線に向けて自動車線変更を行い、その後、前記隣接車線から前記自車走行車線に向けて前記自動車線変更を行う、
    請求項1記載の車両制御装置。
  3. 前記運転制御部は、外界認識結果と地図情報のいずれか一方の情報に基づき、前記車両が、特定の道路構造物の始点を基準として道路長手方向に第1距離の長さをもつ第1領域、または、前記特定の道路構造物の終点を基準として道路長手方向に第2距離の長さをもつ第2領域にいることが検知された場合、前記自動車線変更を制限する、
    請求項2記載の車両制御装置。
  4. 前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域を通過した後に前記第2領域に到達するまでに、前記追い越しに係る前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できると判定した場合に、前記自動車線変更を許可する、
    請求項3記載の車両制御装置。
  5. 前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域を通過した後に前記第2領域に到達するまでに、前記自動車線変更を許可し、前記自車走行車線から前記隣接車線に向けて自動車線変更を行った後、状況変化によって、前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できないと判定した場合、前記第2領域を通過するまで前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を行わず、前記第2領域を通過した後に前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を行う、
    請求項3または4記載の車両制御装置。
  6. 前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域に到達するまでに、前記追い越しに係る前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できると判定した場合に、前記追い越しを行う、
    請求項3記載の車両制御装置。
  7. 前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域に到達するまでに、前記追い越しに係る前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できないと判定した場合、前記第1領域を通過するまで前記自車走行車線から前記隣接車線への前記自動車線変更を行わず、前記第1領域を通過した後に前記自車走行車線から前記隣接車線への前記自動車線変更を行う、
    請求項6記載の車両制御装置。
  8. 前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域に到達するまでに、前記追い越しに係る前記隣接車線から前記自車走行車線への前記自動車線変更を完了できないと判定した場合、前記第1領域を通過した後、再度、前記追い越しを行うか否かを決定する、
    請求項6記載の車両制御装置。
  9. 前記運転制御部は、前記車両が前記第1領域または前記第2領域にいることが検知された場合、所定の種別の自動車線変更を実行し、所定の種別でない自動車線変更を実行しない、
    請求項3から8のうちいずれか1項記載の車両制御装置。
  10. 前記道路構造物は、少なくともトンネルまたは橋を含む、
    請求項1から9のうちいずれか1項記載の車両制御装置。
  11. 前記運転制御部は、前記特定の道路構造物における走行環境を示す特定情報に基づいて、道路長手方向における前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一方の長さを変更する、
    請求項3から8のうちいずれか1項記載の車両制御装置。
  12. 前記特定情報は、道路長手方向に関する前記特定の道路構造物の長さ、前記特定の道路構造物における照度、道路の勾配または曲率のうち、少なくとも一部の情報を含む、
    請求項11記載の車両制御装置。
  13. コンピュータが、
    車両の速度および操舵を制御し、自動車線変更を行い、
    外界認識結果と地図情報のいずれか一方の情報に基づき、第1の特定の道路構造物の終点から、前記第1の特定の道路構造物の次に前記車両が通過する第2の特定の道路構造物の始点までの距離が所定距離以下であることが検知された場合、前記第1の特定の道路構造物の終点から前記第2の特定の道路構造物の始点までの間の区間において、前記自動車線変更を制限する、
    車両制御方法。
  14. コンピュータに、
    車両の速度および操舵を制御し、自動車線変更を行う処理と、
    外界認識結果と地図情報のいずれか一方の情報に基づき、第1の特定の道路構造物の終点から、前記第1の特定の道路構造物の次に前記車両が通過する第2の特定の道路構造物の始点までの距離が所定距離以下であることが検知された場合、前記第1の特定の道路構造物の終点から前記第2の特定の道路構造物の始点までの間の区間において、前記自動車線変更を制限する処理と、
    を実行させるプログラム。
JP2020091697A 2019-07-09 2020-05-26 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム Active JP7049391B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN202010643390.XA CN112208531B (zh) 2019-07-09 2020-07-06 车辆控制装置、车辆控制方法及存储介质
US16/922,028 US11383714B2 (en) 2019-07-09 2020-07-07 Vehicle control device, vehicle control method, and storage medium

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019127896 2019-07-09
JP2019127896 2019-07-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021011254A JP2021011254A (ja) 2021-02-04
JP7049391B2 true JP7049391B2 (ja) 2022-04-06

Family

ID=74226883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020091697A Active JP7049391B2 (ja) 2019-07-09 2020-05-26 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7049391B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016002893A (ja) 2014-06-17 2016-01-12 富士重工業株式会社 車両の走行制御装置
JP2017037364A (ja) 2015-08-06 2017-02-16 オムロン株式会社 車両管理システムおよび車両管理方法
WO2018020547A1 (ja) 2016-07-25 2018-02-01 日産自動車株式会社 車線変更支援方法および車線変更支援装置
WO2018138765A1 (ja) 2017-01-24 2018-08-02 本田技研工業株式会社 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム
JP2019073042A (ja) 2017-10-12 2019-05-16 本田技研工業株式会社 車両制御装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016002893A (ja) 2014-06-17 2016-01-12 富士重工業株式会社 車両の走行制御装置
JP2017037364A (ja) 2015-08-06 2017-02-16 オムロン株式会社 車両管理システムおよび車両管理方法
WO2018020547A1 (ja) 2016-07-25 2018-02-01 日産自動車株式会社 車線変更支援方法および車線変更支援装置
WO2018138765A1 (ja) 2017-01-24 2018-08-02 本田技研工業株式会社 車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラム
JP2019073042A (ja) 2017-10-12 2019-05-16 本田技研工業株式会社 車両制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021011254A (ja) 2021-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6972294B2 (ja) 車両制御システム、車両制御方法、およびプログラム
US11079762B2 (en) Vehicle control device, vehicle control method, and storage medium
US11170651B2 (en) Vehicle control device, vehicle control method, and storage medium
JP7043295B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP6710710B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP7474314B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
CN111819124A (zh) 车辆控制装置、车辆控制方法及程序
JP6788751B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP6641583B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
US20190283742A1 (en) Vehicle control device, vehicle control method, and storage medium
US11383714B2 (en) Vehicle control device, vehicle control method, and storage medium
US20190278285A1 (en) Vehicle control device, vehicle control method, and storage medium
US20190283740A1 (en) Vehicle control device, vehicle control method, and storage medium
JP7043279B2 (ja) 車両制御システム、車両制御方法、およびプログラム
US20210070289A1 (en) Vehicle control device, vehicle control method, and storage medium
JP6827026B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、及びプログラム
JP7159109B2 (ja) 車両制御装置、車両制御装方法、およびプログラム
JP7474136B2 (ja) 制御装置、制御方法、およびプログラム
US20190283743A1 (en) Vehicle control device, vehicle control method, and storage medium
JP2019117507A (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP6966626B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、及びプログラム
JP2020147215A (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP7166988B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP7049391B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム
JP7082095B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法、およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7049391

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150