JP7049239B2 - 電子時計 - Google Patents
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Description
電子時計でカレンダーの修正を行う場合、特許文献1に開示されるような、巻真と連動する早修正レバーによりカレンダーを修正するタイプと、特許文献2に開示されるような、巻真と連動する早修正車によりカレンダーを修正するタイプがある。さらに、両者とも巻真の回転方向によって日付、曜日などの修正を使い分けることが可能なことは周知である。
本発明に円盤車の修正に係る修正機構について、第1実施形態として図1から図7を参照して説明する。
図1は、第1実施形態における電子時計100の平面図である。図1において、101は時計の外装である胴、102は文字板、103は時を表示する時針、104は分を表示する分針、105は秒を表示する小秒針、106は、円盤車であって、日を表示する日車、107は、円盤車であって、曜日を表示する曜車である。108は、外部操作部材の竜頭であり、時針103、分針104、小秒針105で示される通常時刻及び、日車106、曜車107で示されるカレンダーの修正などで使用される。109はバンド固定部である。
図2(a)は、第1実施形態における電子時計100の通常運針のときの時刻系輪列及びカレンダー早修正輪列構成を平面方向から視た模式図である。図3(a)は、図2(a)の2a-2aにおける断面図2Aと図2(d)の2a′-2a′における断面図2A´による合成断面図であり、時刻系輪列の伝達図を示している。
図2(b)は、第1実施形態における電子時計100の曜日表示を修正するときの時刻系輪列及びカレンダー早修正輪列構成を平面方向から視た模式図である。図3(b)は図2(b)の2b-2bによる断面図であり、曜早修正輪列の伝達図を示している。
図2(c)は、第1実施形態における電子時計100の日表示を修正するときの時刻系輪列及びカレンダー早修正輪列構成を平面方向から視た模式図である。図3(c)は図2(c)の2c-2cによる断面図であり、日早修正輪列の伝達図を示している。
201は、ステップモーターに構成されるローター、202はローター201から動力伝達される五番車、203は五番車202から動力伝達される秒車であり、秒車203には小秒針105が取付けられ時刻の秒を表示する。
204は、秒車203と同時に五番車202から動力伝達される四番車、205は四番車204から動力伝達される三番車、206は三番車205から動力伝達される中心車であり、中心車206には分針104が取付けられ時刻の分を表示する。
207は、中心車206から動力伝達される日の裏車、208は日の裏車207から動力伝達される筒車であり、筒車208には時針103が取付けられ時刻の時を表示する。
209は筒車208から動力伝達される日回し車、106は日回し車209に設けられた日回し爪209aから動力伝達される日車であり、カレンダーの日付を表示する。
107は、日回し車209に設けられた曜送りボス209bから動力伝達される曜車であり、カレンダーの曜日を表示する。
210は、竜頭108が取付けられる巻真、211は、巻真210から動力伝達されるつづみ車、212は、つづみ車211から動力伝達される第1歯車である第一早修正伝え車、213は、第一早修正伝え車212から動力伝達される第2歯車である第二早修正伝え車、214は第二早修正伝え車213から動力伝達される第三早修正伝え車、215は第三早修正伝え車214から動力伝達される第四早修正伝え車、216は第四早修正伝え車215から動力伝達される第五早修正伝え車、217は第五早修正伝え車216から動力伝達される早修正車、218は早修正車217から動力伝達される曜早修正車、107は曜早修正車218から動力伝達される曜車である。
曜早修正のとき、巻真210はD0方向に回転して修正するため、第五早修正伝え車216はD1方向に回転し、早修正車217は曜早修正車218方向に移動するため、巻真210の動力が曜早修正車218、曜車107に伝達され、曜早修正を行う。
巻真210から第五早修正伝え車216までの動力伝達については、前述、曜早修正輪列の構成と同様であるため省略する。
日早修正のとき、巻真210はD2方向に回転して修正するため、第五早修正伝え車216はD3方向に回転し、早修正車217は日車106方向に移動するため、巻真210の動力が日車106に伝達され、日早修正を行う。
明する。図4(a)及び図4(b)は第1実施形態の修正機構における電子時計100の曜早修正輪列構成及び、日回し車209を平面方向から視た模式図である。図4(a)は通常運針のときにおける曜作動前後の時間帯(カレンダー作動中)でない状態を図示しており、図4(b)は通常運針のときにおける曜作動前後の時間帯(カレンダー作動中)の状態を図示している。
日回し車209は図3(a)に示したようにローター201まで増速して動力が伝達されているため、曜車107が動作するにはローター201の保持力の21600倍以上のトルクが必要となり、曜早修正が不可能(曜早修正不可能状態)となる。
図7は、本実施形態の電子時計100のムーブメントに構成される巻真スペーサー501の部品単体図である。巻真スペーサー501はプラスチック成型品であり、弾性変形可能な性質を有する。501aは第一早修正伝え車212と第二早修正伝え車213との噛合いを規制する保持部材のブリッジ部である。
図4(a)、図5(a)及び図5(b)に図示するように電子時計100が曜早修正可能状態において竜頭108を回転させた場合、回転動力は修正動力として、巻真210、第一早修正伝え車212、第二早修正伝え車213、第三早修正伝え車214、第四早修正伝え車215、第五早修正伝え車216、早修正車217及び曜早修正車218のそれぞれの歯車の噛合いが保持されて順に伝わり、曜車107が回転して修正を行うことが可能となる。ここで、第1歯車である第一早修正伝え車212の回転平面と、第2歯車である第二早修正伝え車213の回転平面とは略直角に交差している。
図4(b)、図6(a)及び図6(b)に図示するように電子時計100が曜早修正不可能状態において、竜頭108を回転させても、日回し車209上に配置された突起状の曜送りボス209bが、曜車107の歯先円周内に存在しているため、巻真210を、第一早修正伝え車212、第二早修正伝え車213、第三早修正伝え車214、第四早修正伝え車215、第五早修正伝え車216、早修正車217、曜早修正車218及び曜車107が回転しない。
この状態で竜頭108を回転させた場合、回転動力は力の逃げ場が無くなり、第一早修正
伝え車212は第二早修正伝え車213との噛合いが外れる方向へ逃げようとする。これに伴い巻真スペーサー501のブリッジ部501aも同方向へ修正動力が伝達され弾性変形し、第一早修正伝え車212は第二早修正伝え車213との噛合いが解除され、空転することで、カレンダー早修正輪列部品が破壊されることを防ぐ構造としている。
[第2実施形態]
図8(a)及び図8(b)から分かるように、第1実施形態と同様に第2実施形態でも第一早修正伝え車212と第二早修正伝え車213の噛合いは保持されており、曜早修正可能状態においては第1実施形態同様に早修正が可能となる。
曜早修正不可能状態で竜頭108を回転させた場合、修正動力は力の逃げ場が無くなり、第一早修正伝え車212は第二早修正伝え車213との噛合いが外れる方向へ逃げようとする。これに伴い弾性変形可能部品801も同方向へ弾性変形し、第一早修正伝え車212は第二早修正伝え車213との噛合いが外れ、空転することで、カレンダー早修正輪列部品が破壊されることを防ぐことが可能となる。
[第3実施形態]
れた第一早修正伝え車212と第二早修正伝え車213の噛合いを規制する保持部材の側圧ばね部である。本実施例においては、専用部品において第一早修正伝え車212と第二早修正伝え車213の噛合い規制を行っているが、耐磁板等、その他別用途の板金部品に噛合い規制用の側圧ばねを設けてもよい。
図10(a)及び図10(b)から分かるように、第1実施形態と同様に第2実施形態でも第一早修正伝え車212と第二早修正伝え車213の噛合いは保持されており、曜早修正可能状態においては第1実施形態と同様に早修正が可能となる。
曜早修正不可能状態で竜頭108を回転させた場合、回転動力は力の逃げ場が無くなり、第一早修正伝え車212は第二早修正伝え車213との噛合いが外れる方向へ逃げようとする。これに伴い噛合い規制用側圧ばね1001aも同方向へたわみ、第一早修正伝え車212は第二早修正伝え車213との噛合いが外れ、空転することで、カレンダー早修正輪列部品が破壊されることを防ぐことが可能となる。
一方で、第3実施形態において、用側圧ばね部1001aは、成形的な懸念はない。さらに他用途の板部品から設けることができれば、部品数も増えない。
[第4実施形態]
図12は、日車106が作動中の時計内部状態を示した図であり、1201は日回し車であり、1201aは日車106へ動力伝達する剛体の日回し爪である。
図12のように日回し爪1201aが日車106を回転させているときに日車106の修正状態にした場合、日車106の回転動作は日回し車1201、筒車208、日の裏車207、中心車206、三番車205、四番車204、五番車202及びローター201に伝達するため、第1、2、3実施形態の曜早修正不可能状態と同じように日車106を回転させることはできない。
1とも動力が繋がっている。
102 文字板
103 時針
104 分針
105 小秒針
106 日車
107 曜車
108 りゅうず
109 バンド固定部
201 ローター
202 五番車
203 秒車
204 四番車
205 三番車
206 中心車
207 日の裏車
208 筒車
209 日回し車
209a 日回し車に設けられた日回し爪
209b 日回し車に設けられた曜回しボス
210 巻真
211 つづみ車
212 第一早修正伝え車
213 第二早修正伝え車
214 第三早修正伝え車
215 第四早修正伝え車
216 第五早修正伝え車
217 早修正車
218 曜早修正車
501 巻真スペーサー
501a ブリッジ部
801 弾性変形可能部品
1001 噛合い規制用ばね
1001a 側圧ばね部
Claims (4)
- 指針を駆動する複数の歯車よりなる輪列と、
前記輪列により駆動される円盤車と、
前記円盤車の表示の修正を行う修正機構と、
前記修正機構の操作を行う外部操作部材と、
を有し、
前記修正機構は、前記円盤車が修正可能な状態のときに前記外部操作部材から修正動力が伝達された場合、前記修正機構内の前記歯車同士の噛合いを保持し、前記円盤車が修正不可能な状態のときに前記外部操作部材から修正動力が伝達された場合、前記修正機構内の前記歯車同士の噛合いを解除する
ことを特徴とする電子時計。 - 前記修正機構は、前記外部操作部材と係合する第1歯車と、前記第1歯車から動力が伝達される第2歯車とを有し、
前記第1歯車の回転平面と前記第2歯車の回転平面は、略直角に交差している
ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。 - 前記修正機構は、前記第1歯車を保持する保持部材を有し、前記保持部材は、前記円盤車が修正不可能な状態のときに前記外部操作部材から修正動力が伝達された場合、変形をして前記第1歯車と前記第2歯車の輪列同士の噛合いを解除する
ことを特徴とする請求項2に記載の電子時計。 - 前記円盤車は、日付又は曜日を表示する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電子時計。
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