JP7047890B1 - プレス成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】天板部と縦壁部とフランジ部とを有するプレス成形品のスプリングバックによる縦壁部の壁反りを抑制するプレス成形方法を提供する。【解決手段】本発明に係るプレス成形方法は、天板部3と縦壁部5とフランジ部7とを有するプレス成形品1のスプリングバックによる前記縦壁部の壁反りを抑制するものであって、プレス成形品1の目標形状よりも高さ方向に大きく凹状に湾曲して高低差が設けられたフランジ部35を有する中間成形品31をプレス成形する第1成形工程と、中間成形品31のフランジ部35の高低差が小さくなるように、中間成形品31を目標形状のプレス成形品1にプレス成形する第2成形工程と、を含むことを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、プレス成形方法に関し、特に、天板部と縦壁部とフランジ部とを有するプレス成形品のスプリングバックによる縦壁部の壁反りを抑制するプレス成形方法に関する。
プレス成形は金属部品を低コストかつ短時間に製造することができる製造方法であり、多くの自動車部品の製造に用いられている。近年では、自動車の衝突安全性と車体の軽量化を両立するため、より高強度な金属板(例えば、高張力鋼板)が自動車部品に利用されている。
高強度な金属板をプレス成形する場合の主な課題の一つに、スプリングバックによるプレス成形品の寸法精度の低下がある。プレス成形により金型を用いて金属板を変形させる際にプレス成形品に発生した残留応力が駆動力となり、金型から離型したプレス成形品がプレス成形前の金属板の形状にバネのように戻ろうとする現象をスプリングバックと呼ぶ。
図2に一例として示すような、天板部3と縦壁部5とフランジ部7とを有するプレス成形品1においては、プレス成形して離型した後、図3に示すように、縦壁部5が反った形状に変形する壁反りと呼ばれるスプリングバックが起こることがある。
このようなプレス成形品1の縦壁部5に壁反りが生じるメカニズムについて、図4に示す模式図を用いて説明する。
パンチとダイとブランクホルダーを備えてなる金型を用いて金属板をプレス成形品1にプレス成形(ドロー成形)する過程においては、まず、金属板がダイのダイ肩で曲げられて、当該曲げられた部位の曲げ外側では引張応力、曲げ内側では圧縮応力が発生する。そして、ダイがパンチ側に成形下死点まで相対移動すると、ダイ肩で曲げられた部位の曲げはパンチとダイとで平坦に曲げ戻されて縦壁部5となる(図4(a))。そのため、成形下死点での縦壁部5には、ダイ肩で曲げられた部位の曲げ外側に相当する側には圧縮応力が生じ、曲げ内側に相当する側には引張応力が生じている。その結果、縦壁部5の表面と裏面とに大きな残留応力差が生じる。
次に、成形下死点までプレス成形したプレス成形品1を金型から取り外す(離型する)と、プレス成形中に生じた残留応力を駆動力としてスプリングバックが発生する。その際、引張応力が生じた縦壁部5の表面は縮もうとするのに対し、圧縮応力が生じた縦壁部5の裏面は伸びようとするため、図4(b)に示すような湾曲した壁反りが生じる。
ここで、プレス成形品1に生じる残留応力は、高強度な金属板を用いてプレス成形した場合ほど大きくなるため、スプリングバックによる縦壁部5の壁反りは大きくなる。したがって、高強度な金属板ほどスプリングバックした後のプレス成形品の形状を規定の寸法内におさめることが難しくなるため、縦壁部の壁反りを抑制する技術が重要となる。
このような縦壁部の壁反りの対策として、これまでにいくつかの技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、成形過程においてフランジ部から縦壁部へ流れる材料の流入を拘束するビードをフランジ部に設けることで、プレス成形中に縦壁部全体に大きな引張力を付与して縦壁部の反りを解消する方法が開示されている。
また、特許文献2には、特許文献1に開示された方法とは逆に、成形した縦壁部に対して全体的に圧縮応力を付与することで、縦壁部の表裏応力差を低減し、縦壁反りを低減する方法が開示されている。
さらに、縦壁部の壁反りを低減する方法としては、これらの縦壁部の全体的に引張応力又は圧縮応力を付与する方法の他に、例えば特許文献3には、凸型断面もしくは凹型断面のプレス成形品をプレス成形する過程において、該プレス成形品の側壁部にプレス成形方向に沿って凹溝の縦ビードを成形することで、縦壁部の剛性を高めて壁反りを低減する方法が開示されている。
特開2006-281312号公報 特許6500927号公報 特開昭60-6223号公報
特許文献1に開示されている方法は、フランジ部にビードを設けない場合に比べると、プレス成形過程において縦壁部がより伸ばされて縦壁部に割れが生じる場合があった。また、フランジ部に設けるビードは縦壁部の壁反りを低減する上では必要であっても、製品形状のプレス成形品としては不要である。そのため、ビードを設けてプレス成形品をプレス成形した後の後工程においてビードを切り落とす必要があり、歩留まりが低下して問題であった。
特許文献2に開示されている方法は、成形した縦壁部に圧縮応力を付与するために金型の構造が複雑になって金型の製造コストが高くなることや、さらには金属板の端部が金型表面にぶつかることで金型が摩耗し易く問題であった。
さらに、特許文献3に開示されている方法は、成形対象とする部品の形状の都合上、縦壁部に縦ビードを形成することができない場合があり、適用が困難な場合があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、プレス成形過程における割れを抑制し、かつ歩留まりを低下させずに、縦壁部の壁反りを抑制するプレス成形方法を提案することを目的とする。
(1)本発明に係るプレス成形方法は、天板部と縦壁部とフランジ部とを有するプレス成形品のスプリングバックによる前記縦壁部の壁反りを抑制するものであって、
前記プレス成形品の目標形状よりも高さ方向に大きく凹状、凸状又は凹凸状となるように軸方向に沿って連続的に高さが変化して高低差が設けられたフランジ部を有する中間成形品をプレス成形する第1成形工程と、
前記中間成形品の前記フランジ部の高低差が小さくなるように、該中間成形品を目標形状の前記プレス成形品にプレス成形する第2成形工程と、を含むことを特徴とするものである。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、
前記第1成形工程における前記フランジ部は、軸方向に沿って高さ方向に凸状又は凹状に湾曲した形状であることを特徴とするものである。
(3)上記(1)に記載のものにおいて、
前記第1成形工程における前記フランジ部は、軸方向に沿って配設された複数の平面部と隣接する前記平面部を連結する屈曲部とにより軸方向に沿って高さ方向に凸状又は凹状であることを特徴とするものである。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、
前記プレス成形品のプレス成形に供するブランクを、引張強度が440MPa級~1800MPa級の金属板とすることを特徴とするものである。
本発明においては、天板部と縦壁部とフランジ部とを有するプレス成形品のスプリングバックによる前記縦壁部の壁反りを抑制するものであって、前記プレス成形品の目標形状よりも高さ方向に大きく凹状、凸状又は凹凸状となるように軸方向に沿って連続的に高さが変化して高低差が設けられたフランジ部を有する中間成形品をプレス成形する第1成形工程と、前記中間成形品の前記フランジ部の高低差が小さくなるように、該中間成形品を目標形状の前記プレス成形品にプレス成形する第2成形工程と、を含むことにより、前記プレス成形品の縦壁部に塑性変形が生じる引張応力と圧縮応力を付与して表裏面の残留応力差を低減し、金属板の割れを防止し、かつ歩留まりを低下させずに前記プレス成形品をプレス成形し、スプリングバックによる前記縦壁部の壁反りを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係るプレス成形方法の一態様を説明する図である。 本発明の実施の形態及び実施例1において成形対象としたハット型断面形状のプレス成形品を示す図である。 プレス成形品のスプリングバックにより生じる縦壁部の壁反りを示す図である。 プレス成形品のスプリングバックにより縦壁部の壁反りが生じるメカニズムを説明する図である。 従来の縦壁部全体に引張応力を付与して縦壁部の壁反りを抑制する方法における中間成形品と目標形状のプレス成形品の一例を示す図である。 従来の縦壁部全体に引張応力を付与する方法により目標形状にプレス成形されたプレス成形品の縦壁部に発生した高さ方向の残留応力の分布を示す図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法によりプレス成形された目標形状のプレス成形品の縦壁部に発生した高さ方向の残留応力の分布を示す図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法の他の態様及び実施例1における中間成形品のフランジ部の形状を示す図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法の他の態様を説明する図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法の他の態様によりプレス成形された目標形状のプレス成形品の縦壁部に発生した高さ方向の残留応力の分布を示す図である。 本発明に係るプレス成形方法の具体例及び実施例2において成形対象としたZ字型断面形状のプレス成形品を示す図である。 本発明に係るプレス成形方法の具体例及び実施例2における中間成形品を示す図である。 本発明に係るプレス成形方法の具体例及び実施例3における中間成形品と目標形状のプレス成形品を示す図である。
本発明の実施の形態に係るプレス成形方法を説明するに先立ち、本発明に至った経緯を説明する。なお、以下の説明において、実質的に同一又は対応する部位には、同一の符号を付した。
<発明に至った経緯>
発明者らは、図2及び図3に示すようなプレス成形品1の縦壁部5の壁反りを抑制する方法として、プレス成形過程において金属板が割れるのを防ぎ、かつ歩留まりを低下させないために、特許文献1に開示された方法のような、プレス成形過程においてビードを設けずに縦壁部5に引張応力を付与する方法を検討した。
検討の対象としたプレス成形品1は、図2に示すように、天板部3と縦壁部5とフランジ部7とを有し、天板部3と縦壁部5はパンチ肩稜線部9を介して連続し、縦壁部5とフランジ部7とはダイ肩稜線部11を介して連続する。
そして、スプリングバックした後のプレス成形品1は、前述した図4(b)に示すように縦壁部5の残留応力が小さくなっていることに着目し、スプリングバックした後であれば、縦壁部5に付与する引張応力が小さくても縦壁部5を塑性変形させることができて、縦壁部5の表裏面の残留応力差を減少させることができるのではないかと想到した。
そこで、まず、特許文献1に類似する縦壁部5に引張応力を付与する方法として、図5に示すように2工程でプレス成形品1をプレス成形する方法を検討した。当該検討において、金属板には引張強度1210MPa級の高強度鋼板(降伏強度880MPa)を用い、1工程目ではドロー成形により中間成形品21をプレス成形し、2工程目ではフォーム成形によりプレス成形品1をプレス成形するものとした。
そして、中間成形品21の高さH(図5(a)参照)がプレス成形品1よりも低くなるように高さHを変更した種々の条件について検討した。しかしながら、中間成形品21の高さを変更しても、プレス成形品1の縦壁部5の壁反りを十分に抑制することはできなかった。
この原因について検討したところ、図6に示すように、2工程目においてプレス成形品1をプレス成形する際に縦壁部5に発生する引張応力が金属板の降伏強度(=880MPa)を超えることができなかったために縦壁部5を塑性変形させることができず、縦壁部5の表裏面の残留応力差を減少できなかったためであることを突き止めた。また、金属板の降伏強度を超える引張応力を付与して2工程目のプレス成形を行うと、中間成形品21のダイ肩稜線部27が曲げ戻され、プレス成形品1のフランジ部7の形状を保持できないため問題である。
そこで、プレス成形品1のフランジ部7の形状を保持できて、縦壁部5に降伏強度以上の引張応力を付与する方法について、さらに検討を重ねた。
その結果、図1に示すように、1工程目で成形する中間成形品31のフランジ部35を、軸方向に沿って高さ方向に凹状に湾曲した形状とし、中間成形品31の縦壁部33の縦壁高さを局所的に低くすることで、2工程目において金属板の降伏強度以上の引張応力を縦壁部5に付与することができ、しかも、プレス成形品1のフランジ部7の形状を保持しつつ縦壁部5の壁反りを抑制できることを見い出した。
本発明は、上記検討に基づいてなされたものであり、以下、その具体的な構成を説明する。
<プレス成形方法>
本発明の実施の形態に係るプレス成形方法は、一例として図2に示すプレス成形品1のスプリングバックによる縦壁部5の壁反りを抑制するものであって、図1(a)に示す中間成形品31をプレス成形する第1成形工程と、中間成形品31を図1(b)に示す目標形状のプレス成形品1にプレス成形する第2成形工程と、を有するものである。以下、各工程について説明する。
<第1成形工程>
第1成形工程は、図1(a)に示すように、プレス成形品1の目標形状よりも高さ方向に大きな凹状の湾曲となるように軸方向に沿って連続的に高さが変化して高低差が設けられたフランジ部35を有する中間成形品31をプレス成形する工程である。
本実施の形態において、一例として、目標形状のプレス成形品1のフランジ部7は平坦な形状とした。また、凹状に湾曲したフランジ部35の高低差とは、フランジ部35における高さ方向の位置が最も高い軸方向先端と高さ方向の位置が最も低い軸方向中央との高さ方向の差である。
そして、第1成形工程において、天板部3及びパンチ肩稜線部9は、それぞれ、プレス成形品1の目標形状と同じ形状に成形する。
<第2成形工程>
第2成形工程は、図1(b)に示すように、第1成形工程でプレス成形した中間成形品31のフランジ部35の高低差が小さくなるように、中間成形品31を目標形状のプレス成形品1にプレス成形する工程である。
<作用効果>
本発明の実施の形態に係るプレス成形方法の作用効果について、図1に示すように、第1成形工程では軸方向に沿って高さ方向に凹状に湾曲(本実施の形態では曲率半径200mm)したフランジ部35を成形し、第2成形工程でフランジ部35の高低差が小さくなるように中間成形品31を目標形状のプレス成形品1にプレス成形する場合を例として、説明する。
図7に、第2成形工程の成形下死点におけるプレス成形品1の高さ方向の残留応力の分布を示す。
第1成形工程において成形されたフランジ部35及びダイ肩稜線部37は、第2成形工程において、軸方向に沿った湾曲の曲率が小さくなるように曲げ戻し変形される。
このとき、フランジ部35及びダイ肩稜線部37を曲げ戻し変形させる変形抵抗が軸方向両端側で集中的に生じるため、プレス成形品1の軸方向両端側における縦壁部5では金属板の降伏強度(=880MPa)を超える塑性変形が生じる引張応力(本実施の形態では約1250MPa)が付与される。
これに対し、プレス成形品1の軸方向中央部における縦壁部5には、軸方向両端側で生じた引張応力の反力として絶対値が同程度の圧縮応力(本実施の形態では約-1000MPa)が生じる。
このように、第2成形工程においては、縦壁部5に塑性変形が生じる引張応力と圧縮応力が生じ、縦壁部5の表裏面の残留応力差を減少させることができる。
その結果、プレス成形品1を離型した後のスプリングバックによる縦壁部5の壁反りを抑制することができる。
上記の説明は、第1成形工程において、図8(a)に示すような凹状に湾曲した軸方向に沿って高さが変化するフランジ部35を成形するものであった。もっとも、本実施の形態の他の態様として、図8(b)に一例として示すように、第1成形工程において、プレス成形品1の目標形状よりも高さ方向に大きく凸状に湾曲するように軸方向に沿って連続的に高さが変化して高低差が設けられたフランジ部45を成形するものであってもよい。
この場合、第2成形工程においては、図9に示すように、中間成形品41のフランジ部45の高低差が小さくなるように、中間成形品41を目標形状のプレス成形品1にプレス成形する。ここで、凸状に湾曲したフランジ部45の高低差とは、フランジ部45における高さ方向の位置が最も高い軸方向中央と高さ方向の位置が最も低い軸方向先端との高さ方向の差である。
図10に、第2成形工程の成形下死点におけるプレス成形品1の高さ方向の残留応力の分布を示す。
前述した凹状に湾曲したフランジ部35を有する中間成形品31の場合(図7)とは異なり、中間成形品41をプレス成形品1にプレス成形すると、縦壁部5の縦壁高さが低い軸方向中央部に引張応力が生じ、軸方向両端側にはその反力として圧縮応力が生じる。このように縦壁部5に生じた引張応力及び圧縮応力はいずれも金属板の降伏強度(=880MPa)を超えて塑性変形が起こる大きさである。これにより、中間成形品41のフランジ部45を凸状に湾曲した形状とした場合においても、縦壁部5における表裏面の残留応力差を減少させて壁反りを抑制させることができる。
また、本発明は、図2に示すような、ハット型断面形状のプレス成形品1をプレス成形するものに限らず、図11に一例として示すような、天板部53と縦壁部55とフランジ部57とを有してなるZ字型断面形状のプレス成形品51をプレス成形するものであってもよい。
さらに、第1成形工程でプレス成形する中間成形品のフランジ部は、図8に示すような軸方向の全長にわたって凹状又は凸状に湾曲した形状に限らず、図12に一例として示すように、凹状に湾曲した形状と凸状に湾曲した形状とが組み合わさって目標形状よりも高さ方向に大きく凹凸状に湾曲し、軸方向に沿って連続的に高さが変化して高低差が設けられたフランジ部75であってもよい。
このような凹凸状に湾曲したフランジ部75の高低差とは、凸状に湾曲した部位における最も高い位置と凹状に湾曲した部位の最も低い位置との高さ方向の差である。
そして、第2成形工程において、凹凸状に湾曲したフランジ部75の高低差が小さくなるように目標形状のフランジ部57に成形することで、縦壁部5に塑性変形が生じる引張応力と圧縮応力を付与して表裏面の残留応力差を低減し、スプリングバックによる縦壁部55の壁反りを抑制することができる。
このように、第1成形工程において凹状、凸状又は凹凸状に湾曲したフランジ部を成形する場合、湾曲の曲率(図8中の曲率ρ参照)は0よりも大きく0.5より小さいことが望ましい。
湾曲の曲率が0の場合、すなわち、平坦な形状の場合、第2成形工程において縦壁部に塑性変形が生じる引張応力と圧縮応力を付与できないため、壁反りを防ぐことができない。
湾曲の曲率が0.5以上の場合、曲率半径が小さくなりすぎて、第2成形工程において目標形状のフランジ部に成形する曲げ戻し抵抗が高くなり、割れが生じやすくなったり、金型自体が曲げ戻し抵抗に耐えられず変形したりする可能性がある。
また、第1成形工程でプレス成形するフランジ部は、上記のように凹状、凸状又は凹凸状に湾曲した形状に限らず、図13に示すように、軸方向に沿って配設された複数の平面部85aと、隣接する平面部85aを連結する屈曲部85bと、により、目標形状のフランジ部7よりも高さ方向に大きく凸状となるように軸方向に沿って連続的に高さが変化して高低差が設けられたフランジ部85であってもよい。
ここで、フランジ部85の高低差とは、フランジ部85における高さ方向における最も高い位置と最も低い位置との高さ方向の差である。
そして、第2成形工程において、フランジ部85の高低差が小さくなるように、中間成形品81を目標形状のプレス成形品1にプレス成形することで、縦壁部5に塑性変形が生じる引張応力及び圧縮応力を発生させることができ、縦壁部5の壁反りを抑制することができる。
なお、複数の平面部と屈曲部とから形成されたフランジ部としては、図13に示すような高さ方向に凸状のフランジ部85の他、例えば、高さ方向に凹状となるように軸方向に沿って連続的に高さが変化して高低差が設けられたフランジ部(図示なし)であってもよい。
また、屈曲部の曲率(図13中の曲率ρ’)に関しては、前述の湾曲したフランジ部と同様に、0よりも大きく0.5より小さいことが望ましい。
さらに、上記の説明は、図1に示すように、第2成形工程において平坦なフランジ部7を成形するものであったが、第2成形工程で成形する目標形状のフランジ部は、軸方向に沿って高さ方向に凹状又は凸状に湾曲した形状等、平坦な形状に限るものではない。
この場合であっても、第2成形工程において中間成形品のフランジ部の高低差が小さくなるように目標形状のフランジ部を成形することにより、塑性変形が生じる引張応力とその反力としての圧縮応力とを縦壁部に発生させる。これにより、縦壁部の表裏面の残留応力差を低減し、プレス成形品のスプリングバックによる縦壁部の壁反りを抑制することができる。
なお、本発明に係るプレス成形方法は、ブランクとして供する金属板や、プレス成形品の形状及び種類には特に制限はないが、プレス成形後の残留応力が高くなる金属板を用いてプレス成形した自動車部品に対してより効果がある。
具体的には、ブランクに関しては、引張強度が440MPa級以上1800MPa級以下、板厚が0.5mm以上4.0mm以上の金属板であることが好ましい。
引張強度が440MPa未満の金属板は、プレス成形品に生じる残留応力が小さくて壁反りによる寸法精度の悪化が相対的に起こりにくくなるため、本発明を用いる利点が少なくなる。もっとも、自動車外板等の部品剛性が低い部品や、ホイールハウスインナー等の高さが大きい部品に対しては、縦壁部の壁反りによる形状変化を受けやすくなるため、引張強度が440MPa未満の金属板であっても本発明を用いることが望ましい。
一方、引張強度の上限は特にないが、1800MPaを超える金属板は延性が乏しいため、プレス成形過程においてパンチ肩稜線部やダイ肩稜線部で割れが発生しやすく、プレス成形することができない場合がある。
さらに、プレス成形品の種類としては、例えば剛性が低いドアやルーフ、フード等の外板部品、高強度の金属板を使うAピラー、Bピラー、ルーフレール、サイドレール、フロントサイドメンバー、リアサイドメンバー、クロスメンバー等の骨格部品等といった自動車部品に、本発明を好ましく適用することができる。
本発明に係るプレス成形方法の第1成形工程及び第2成形工程は、ドロー成形又はフォーム成形のいずれでもよいが、第2成形工程はフォーム成形の方が好ましい。フォーム成形はドロー成形よりも壁反りが起こりにくいため、第2成形工程で成形した縦壁部に新たに壁反りが発生することを防ぐことができる。
また、自動車部品等をプレス成形により製造する場合にあっては、一工程目で中間成形品をプレス成形した後、該中間成形品を製品形状のプレス成形品にリストライクする工程を行うことが多い。
そのため、本発明に係る第2成形工程を、製品形状のプレス成形品にリストライクする工程とすることで、工程数を増加させることなく、縦壁部の壁反りを抑制した製品形状のプレス成形品を得ることができて好ましい。
また、第1成形工程と第2成形工程は連続して行う必要はなく、第1成形工程と第2成形工程との間に中間成形品を切断するトリム工程や別の加工を施す成形工程等を挟んでもよい。
さらに、フランジ部を有しないコの字型断面形状やL字型断面形状を有するプレス成形品に本発明を適用してもよい。この場合、第2成形工程で成形したハット型断面形状やZ字型断面形状のプレス成形品のフランジ部について、後工程でトリムすることを要するために歩留まりは低下するが、スプリングバックによる縦壁部の壁反りを抑制することができる。
実施例1では、本発明に係るプレス成形方法により図2に示すハット型断面形状のプレス成形品1をプレス成形し、縦壁部5の壁反りを抑制する効果について検証した。
成形対象としたプレス成形品1は、天板部3と縦壁部5とフランジ部7とを有するハット型断面形状であり、軸方向長さを100mm、高さを100mm、天板部の幅を85mm、フランジ部の幅を30mm、パンチ肩稜線部9及びダイ肩稜線部11の曲率半径をいずれも9mmとした。
そして、金属板として、以下の表1に示す機械的特性を持つ冷延鋼板を用い、本発明に係るプレス成形方法の第1成形工程及び第2成形工程により、プレス成形品1をプレス成形した。
Figure 0007047890000002
まず、第1成形工程においてはドロー成形により中間成形品をプレス成形し、続く第2成形工程においてはフォーム成形により天板部をパッドで押さえながら中間成形品を目標形状のプレス成形品にプレス成形した。ここで、第1成形工程におけるドロー成形のしわ押さえ力は5tonfとし、第2成形工程におけるパッドの板押さえ力は3tonfとした。
そして、プレス成形品1を金型から離型してスプリングバックした後の縦壁部5の縦壁高さ方向における曲率を測定し、縦壁部5の壁反り量を評価した。
実施例1では、発明例1~発明例8として、表2に示すように、第1成形工程における中間成形品のフランジ部の形状及び高低差を変更した。
中間成形品のフランジ部の形状は、軸方向に沿って高さ方向に凹状又は凸状に湾曲した形状とし、フランジ部の高低差は、軸方向中央と軸方向先端の高さの差とした。
第2成形工程における目標形状のプレス成形品のフランジ部は、平坦(曲率0mm-1)又は凹状に湾曲した形状(曲率0.00125mm-1)とした。目標形状のフランジ部を湾曲した形状とした場合においても、中間成形品のフランジ部は、目標形状よりも高さ方向に湾曲した形状、すなわち、目標形状のフランジ部の高低差よりも、中間成形品のフランジ部の高低差を大きくした。
比較対象として、ドロー成形により1工程で目標形状の金型によりプレス成形したプレス成形品と、前述した特許文献1のように、ドロー成形によりフランジ部にビード(図示なし)を設けて一工程でプレス成形したプレス成形品と、前述した図5のように、ドロー成形により目標形状よりも縦壁高さが低い中間成形品をプレス成形し、続いてフォーム成形により中間成形品を目標形状の縦壁高さにプレス成形したプレス成形品についても、縦壁部の壁反り量を評価した。なお、縦壁部の反り量は、天板部から縦壁部に至るパンチ肩Rの縦壁終端から、縦壁部からフランジ部に至るダイ肩Rの縦壁先端までの壁反りの曲率とした。
なお、比較対象としたプレス成形品のプレス成形においても、ドロー成形でのしわ押さえ力とフォーム成形での板押さえ力は、前述した発明例と同じ条件とした。
表2に、評価した縦壁部の壁反り量の結果を示す。
Figure 0007047890000003
表2において、比較例1~比較例3及び発明例1~発明例6は、目標形状のプレス成形品のフランジ部が平坦な形状としたものである。
比較例1は、ドロー成形により1工程で目標形状の金型によりプレス成形品1をプレス成形するものである。
比較例1における縦壁部5の壁反り量は、軸方向中央において0.0172mm-1、軸方向先端において0.0168mm-1であり、壁反りが発生した。
比較例2は、フランジ部にビードを設けてドロー成形したプレス成形品1をプレス成形したものである。
比較例2における縦壁部5の壁反り量は、軸方向中央において0.0101mm-1であり、比較例1に比べて低減したが、軸方向先端ではパンチ肩稜線部9と縦壁部5の境界付近で局所くびれ(金属板の耐力を超える引張応力が加わり、板厚が局所的に薄くなる成形不良)が生じて成形不良となった。
比較例3は、ドロー成形により目標形状のプレス成形品1よりも高さが低い中間成形品21を成形し、続いてフォーム成形により目標形状の金型によりプレス成形品1をプレス成形したものである(図5参照)。
比較例3における縦壁部5の壁反り量は、軸方向中央において0.0165mm-1、軸方向先端において0.0154mm-1であり、いずれも比較例1より減少したが、壁反り抑制の効果は小さかった。
発明例1~発明例3は、図8(a)に示すように、中間成形品31のフランジ部35を軸方向全長にわたって凹状に湾曲した形状とし、湾曲の曲率ρを変更してフランジ部35の高低差を変更したものである。
発明例1~発明例3において、縦壁部5の壁反り量は、軸方向中央及び軸方向先端のいずれにおいても、比較例1及び比較例3よりも減少し、壁反り抑制効果が得られた。
さらに、発明例1~発明例3を比較すると、フランジ部35の湾曲の曲率を大きく(高低差を大きく)することで、壁反り量は減少し、壁反りをより抑制できた。
発明例4~発明例6は、図8(b)に示すように、中間成形品41のフランジ部45を軸方向全長にわたって凸状に湾曲した形状とし、湾曲の曲率ρを変更してフランジ部45の高低差を変更したものである。
発明例4~発明例6において、縦壁部5の壁反り量は、軸方向中央及び軸方向先端のいずれにおいても、比較例1及び比較例3より減少し、発明例1~発明例3と同様に壁反り抑制効果が得られた。
さらに、発明例4~発明例6を比較すると、フランジ部45の曲率を大きく(高低差を大きく)することで、縦壁部5の壁反り量は減少し、壁反りをより抑制できた。
比較例4及び発明例7は、軸方向に沿って凹状に湾曲したフランジ部を有するプレス成形品をプレス成形したものである。
比較例4はドロー成形により一工程で目標形状であるフランジ部の高低差を1.6mmとしたものである。
比較例4におけるプレス成形品の縦壁部の壁反り量は、軸方向中央において0.0165mm-1、軸方向先端において0.0161mm-1であった。
これに対し、フランジ部の高低差を第1成形工程で3.1mm、第2成形工程で1.6mmとする発明例7におけるプレス成形品の縦壁部の壁反り量は、軸方向中央において0.0110mm-1、軸方向先端において0.0106mm-1であり、いずれも、比較例4より減少し、壁反り抑制効果が得られた。
比較例5及び発明例8は、軸方向に沿って凸状に湾曲したフランジ部を有するプレス成形品をプレス成形したものである。
比較例5はドロー成形により一工程で目標形状であるフランジ部の高低差を1.6mmとしたものである。
比較例5における縦壁部の壁反り量は、軸方向中央において0.0167mm-1、軸方向先端において0.0158mm-1であった。
これに対し、フランジ部の高低差を第1成形工程で6.4mm、第2成形工程で1.6mmとする発明例8における縦壁部の壁反り量は、軸方向中央において0.0090mm-1、軸方向先端において0.0110mm-1であり、いずれも、比較例5より減少し、壁反り抑制効果が得られた。
実施例2では、本発明に係るプレス成形方法により図11に示すZ字型断面形状のプレス成形品51をプレス成形し、縦壁部55の壁反りを抑制する効果について検証した。
成形対象としたプレス成形品51は、天板部53と縦壁部55とフランジ部57とを有してなるZ字型断面形状であり、プレス成形品51の軸方向長さを400mm、高さを100mm、天板部53の幅を92mm、パンチ肩稜線部59及びダイ肩稜線部61の曲率半径をいずれもR7mmとした。
金属板として、以下の表3に示す機械的特性を持つZn合金めっき鋼板を用い、本発明に係るプレス成形方法の第1成形工程及び第2成形工程により、プレス成形品51をプレス成形した。
Figure 0007047890000004
第1成形工程においては図12に示す中間成形品71をプレス成形し、続いて第2成形工程においては天板部53をパッドで押さえながら中間成形品71をプレス成形品51にプレス成形した。ここで、第1成形工程及び第2成形工程はいずれもフォーム成形とし、パッドによる板押さえ力は10tonfとした。
そして、プレス成形品51を金型から離型してスプリングバックした後の縦壁部55の縦壁高さ方向の曲率を測定し、縦壁部55の壁反り量を評価した。壁反り量は実施例1と同様の方法で行った。
実施例2では、中間成形品71のフランジ部75を凹凸状(側面視でサインカーブ状、軸方向の周期200mm)に湾曲した形状とし、フランジ部75の高低差を変更した。また、目標形状とするプレス成形品51のフランジ部57の形状は平坦とした。
そして、比較例6として、ドロー成形により1工程で目標形状の金型によりプレス成形したプレス成形品51について、縦壁部55の壁反り量を評価した。ここで、ドロー成形におけるしわ押さえ力は5tonfとした。
表4に、評価した縦壁部55の壁反り量の結果を示す。
Figure 0007047890000005
比較例6における縦壁部55の壁反り量は、軸方向中央において0.0102mm-1、軸方向先端において0.0114mm-1であり、壁反りが発生した。
発明例9~発明例11において、縦壁部55の壁反り量は、軸方向中央及び軸方向先端のいずれにおいても、比較例6よりも減少し、壁反り抑制効果が得られた。
さらに、発明例9~発明例11を比較すると、中間成形品71のフランジ部75の高低差を大きくすることで、縦壁部55の壁反り量は減少し、壁反りをより抑制できた。
実施例3では、本発明に係るプレス成形方法により図2(a)に示すハット型断面形状のプレス成形品1をプレス成形し、縦壁部5の壁反りを抑制する効果について検証した。
成形対象としたプレス成形品1の寸法と、プレス成形に供する金属板は、前述した実施例1と同様とし、本発明に係るプレス成形方法の第1成形工程及び第2成形工程により、プレス成形品1をプレス成形した。
ここで、第1成形工程におけるドロー成形のしわ押さえ力は5tonfとし、第2成形工程におけるフォーム成形のパッドの板押さえ力は3tonfとした。
第1成形工程では、図13(a)に示すように、平面部85aと屈曲部85bとにより軸方向に沿って高さ方向に凸状となるように高さが変化するフランジ部85を有する中間成形品81をドロー成形によりプレス成形した。
そして、続く第2成形工程では、フォーム成形により平坦なフランジ部7に成形した。
表5に、評価した縦壁部の壁反り量の結果を示す。壁反り量は実施例1と同様の方法で行った。
Figure 0007047890000006
発明例12及び発明例13、フランジ部85の高低差を10mmとし、屈曲部85bの曲率を変更したものである。
発明例12と発明例13とを比較すると、屈曲部85bの曲率を大きくすることにより、軸方向中央及び軸方向先端のいずれにおいても、縦壁部5の壁反り量は減少し、壁反りをより抑制できることがわかる。
発明例14は、発明例12及び発明例13と比較して、フランジ部85の高低差を小さくし、屈曲部85bの曲率を大きくしたものである。
発明例14における縦壁部5の壁反り量は、軸方向中央において0.0071mm-1、軸方向先端において0.0078mm-1であり、発明例12及び発明例13よりも壁反り量は減少し、壁反りをより抑制できた。
参考例1は、発明例14と比較して、屈曲部85bの曲率を大きくして0.5mm-1としたものである。
参考例1においては、中間成形品81をプレス成形する第1成形工程において、ダイ肩稜線部87付近で割れが生じてしまい、プレス成形品1をプレス成形することができなかった。
1 プレス成形品
3 天板部
5 縦壁部
7 フランジ部
9 パンチ肩稜線部
11 ダイ肩稜線部
21 中間成形品
23 縦壁部
25 フランジ部
27 ダイ肩稜線部
31 中間成形品
33 縦壁部
35 フランジ部
37 ダイ肩稜線部
41 中間成形品
43 縦壁部
45 フランジ部
47 ダイ肩稜線部
51 プレス成形品
53 天板部
55 縦壁部
57 フランジ部
59 パンチ肩稜線部
61 ダイ肩稜線部
71 中間成形品
73 縦壁部
75 フランジ部
77 ダイ肩稜線部
81 中間成形品
83 縦壁部
85 フランジ部
85a 平面部
85b 屈曲部
87 ダイ肩稜線部

Claims (4)

  1. 天板部と縦壁部とフランジ部とを有するプレス成形品のスプリングバックによる前記縦壁部の壁反りを抑制するプレス成形方法であって、
    前記天板部及びパンチ肩稜線部がそれぞれ前記プレス成形品の目標形状と同じ形状で、前記フランジが前記プレス成形品の目標形状よりも高さ方向に大きく凹状、凸状又は凹凸状となるように軸方向に沿って連続的に高さが変化して高低差が設けられた形状である中間成形品をプレス成形する第1成形工程と、
    前記中間成形品の前記フランジ部の高低差が小さくなるように、該中間成形品を目標形状の前記プレス成形品にプレス成形する第2成形工程と、を含むことを特徴とするプレス成形方法。
  2. 前記第1成形工程における前記フランジ部は、軸方向に沿って高さ方向に凸状又は凹状に湾曲した形状であることを特徴とする請求項1に記載のプレス成形方法。
  3. 前記第1成形工程における前記フランジ部は、軸方向に沿って配設された複数の平面部と隣接する前記平面部を連結する屈曲部とにより軸方向に沿って高さ方向に凸状又は凹状であることを特徴とする請求項1記載のプレス成形方法。
  4. 前記プレス成形品のプレス成形に供するブランクを、引張強度が440MPa級~1800MPa級の金属板とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプレス成形方法。
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