JP7046126B2 - 杭の性能推定方法 - Google Patents
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Description
地中に埋設された杭の杭頭に対し鉛直方向または水平方向から0kNを超え20kN以下の衝撃力を加え、前記衝撃力による前記杭頭の振動データから前記衝撃力に対する前記杭頭の変位に基づいて前記杭の静的ばねを推定する杭の性能推定方法であり、
前記振動データは、前記杭頭に設置された複数の加速度計から得られる加速度データであり、
前記杭頭の前記変位は、前記加速度データをフーリエ変換して得られた加速度のフーリエ・スペクトルを変位換算して得られた変位フーリエ・スペクトルであり、
前記衝撃力は、前記杭頭をインパルスハンマーによって打撃することで得られる衝撃力データをフーリエ変換して得られた衝撃力フーリエ・スペクトルであり、
前記静的ばねは、前記変位フーリエ・スペクトルを前記衝撃力フーリエ・スペクトルで
割った0Hzを超え20Hz以下における前記杭頭のインパルス応答の逆数であることを特徴とする。
地中に埋設された杭の杭頭に対し鉛直方向または水平方向から0kNを超え20kN以下の衝撃力を加え、前記衝撃力による前記杭頭の振動データから前記衝撃力に対する前記杭頭の変位に基づいて前記杭の静的ばねを推定する杭の性能推定方法であり、
前記振動データは、前記杭頭に設置された複数の速度計から得られる速度データであり、
前記杭頭の前記変位は、前記速度データをフーリエ変換して得られた速度のフーリエ・スペクトルを変位換算して得られた変位フーリエ・スペクトルであり、
前記衝撃力は、前記杭頭をインパルスハンマーによって打撃することで得られる衝撃力データをフーリエ変換して得られた衝撃力フーリエ・スペクトルであり、
前記静的ばねは、前記変位フーリエ・スペクトルを前記衝撃力フーリエ・スペクトルで割った0Hzを超え20Hz以下における前記杭頭のインパルス応答の逆数であることができる。
図1及び図2を用いて後述する本実施形態の杭10の性能推定方法に用いる杭10の性能推定装置(以下「推定装置5」という)について説明する。図1及び図2は、推定装置5の概要を示す図である。図1は、杭10の杭頭12に対して鉛直方向から衝撃力を加える状態を示し、図2は、杭10の杭頭12に対して水平方向から衝撃力を加える状態を示す。
図1~図3を用いて本実施形態に係る杭10の性能推定方法について下記2-1~2-7の工程に分けて実行する順に説明する。図3は、衝撃力データ及び速度データの一例を示す図である。
図1及び図2に示すように、地中に埋設された杭10の杭頭12に対し鉛直方向(図1)または水平方向(図2)から0kNを超え20kN以下の衝撃力を加え、衝撃力データと衝撃力による杭頭12の振動データを得る。インパルスハンマー30から出力された電気信号とセンサー20から出力された電気信号は、それぞれデータロガー40によって受信されて衝撃力データと振動データとして記録される。
データロガー40において、衝撃力データの中から衝撃力のピークを検出し、ピーク時刻を中心に前後の小時間(前Δt1秒、後Δt2秒)の衝撃力データ及び振動データを切り出して、複数の小区間データを得る。図3の例では、衝撃力データ及び速度データの各ピークの前1秒(Δt1)、後3.096秒(Δt2)を1つの小区間として10個の小区間データが得られる。
複数の小区間データの振動データにおいて、ドリフトやノイズが大きい区間を除外した残りの小区間データの平均をとる。図3の例では、ピーク1、3、7、8の小区間データにおいて大きなドリフトやノイズが存在するので、これらの区間を除外したピーク2、4-6、9、10の小区間データの平均をとる。この平均化操作によって、ピークは平均的な振幅のものが残り、ノイズ同士は互いに相殺して小さくなるので、データのSN比(シグナル・ノイズ比)が向上する。
コンピュータ50において、平均化操作された1区間分の小区間データをフーリエ変換する。小区間データの衝撃力データをフーリエ変換して得られるのが衝撃力フーリエ・スペクトル(F)である。小区間データの速度データをフーリエ変換して得られるのが速度のフーリエ・スペクトル(Uドット)である。小区間データの加速度データをフーリエ変換して得られるのが加速度のフーリエ・スペクトル(Uダブルドット)である。
センサー20が加速度計の場合、杭頭12の変位は、加速度のフーリエ・スペクトル(Uダブルドット)をコンピュータ50において変位換算して得られた変位フーリエ・スペクトル(U)とすることができる。また、センサー20が速度計の場合、杭頭12の変位は、速度のフーリエ・スペクトル(Uドット)をコンピュータ50において変位換算して得られた変位フーリエ・スペクトル(U)とすることができる。
コンピュータ50において、変位フーリエ・スペクトル(U)を衝撃力フーリエ・スペクトル(F)で割った杭頭12のインパルス応答(G)は、下記式(3)で表され、杭10のばねの逆数となる。
コンピュータ50において、衝撃力に対する杭頭12の変位に基づいて杭10の静的ばねを推定する。本実施形態においては、静的ばねは、上記式上記式(4)で得られる杭頭12のインパルス応答(G)を平滑化した値(Gバー)を用いて推定できる。
位が杭径の1/100(3mm)程度となることを想定し、鉛直載荷の最大荷重は300kN、水平載荷の最大荷重は50kNとした。この静的載荷試験の初期勾配として、鉛直載荷では杭頭変位0.1mmまでの割線勾配、水平載荷では変位0.5mmまでの割線勾配を用いて、打撃試験の結果と比較した。
Claims (2)
- 地中に埋設された杭の杭頭に対し鉛直方向または水平方向から0kNを超え20kN以下の衝撃力を加え、前記衝撃力による前記杭頭の振動データから前記杭頭の変位に対する前記衝撃力に基づいて前記杭の静的ばねを推定する杭の性能推定方法であり、
前記振動データは、前記杭頭に設置された複数の加速度計から得られる加速度データであり、
前記杭頭の前記変位は、前記加速度データをフーリエ変換して得られた加速度のフーリエ・スペクトルを変位換算して得られた変位フーリエ・スペクトルであり、
前記衝撃力は、前記杭頭をインパルスハンマーによって打撃することで得られる衝撃力データをフーリエ変換して得られた衝撃力フーリエ・スペクトルであり、
前記静的ばねは、前記変位フーリエ・スペクトルを前記衝撃力フーリエ・スペクトルで割った0Hzを超え20Hz以下における前記杭頭のインパルス応答の逆数であることを特徴とする、杭の性能推定方法。 - 地中に埋設された杭の杭頭に対し鉛直方向または水平方向から0kNを超え20kN以下の衝撃力を加え、前記衝撃力による前記杭頭の振動データから前記杭頭の変位に対する前記衝撃力に基づいて前記杭の静的ばねを推定する杭の性能推定方法であり、
前記振動データは、前記杭頭に設置された複数の速度計から得られる速度データであり、
前記杭頭の前記変位は、前記速度データをフーリエ変換して得られた速度のフーリエ・スペクトルを変位換算して得られた変位フーリエ・スペクトルであり、
前記衝撃力は、前記杭頭をインパルスハンマーによって打撃することで得られる衝撃力データをフーリエ変換して得られた衝撃力フーリエ・スペクトルであり、
前記静的ばねは、前記変位フーリエ・スペクトルを前記衝撃力フーリエ・スペクトルで割った0Hzを超え20Hz以下における前記杭頭のインパルス応答の逆数であることを特徴とする、杭の性能推定方法。
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