JP4596147B2 - 既存杭の非破壊検査方法 - Google Patents
既存杭の非破壊検査方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4596147B2 JP4596147B2 JP2005144025A JP2005144025A JP4596147B2 JP 4596147 B2 JP4596147 B2 JP 4596147B2 JP 2005144025 A JP2005144025 A JP 2005144025A JP 2005144025 A JP2005144025 A JP 2005144025A JP 4596147 B2 JP4596147 B2 JP 4596147B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pile
- accelerometer
- footing
- existing
- response
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Description
一方、既存杭を再利用する場合には、既存杭の健全性を確認する必要があるが、通常、既存構造物を解体する前に新設構造物を設計することが多いため、杭を露頭させてから行う従来のインテグリティ試験では対応することができない。
また、特許文献2では、地中に打ち込まれた杭で支えられる構造物の周囲に複数のAEセンサを設置し、杭の破損箇所で発生したAE信号をAEセンサにより検出し、検出信号を処理装置へ入力して破損箇所の位置と破損度を処理装置に算出させる方法が開示されている。
また、特許文献2に記載された発明の場合、固体が変形あるいは破損する際に生じる音を弾性波として捉える必要があるため、構造物の周囲に複数のAEセンサを常時、設置しておかなければならないという問題がある。また、地盤を伝わる弾性波を検出するものであるため、弾性波が不確定要素の大きな地盤の影響を大きく受け、信頼性に著しく欠ける結果が得られるおそれがある。
前記周波数応答を時間領域に変換して、前記既存杭のみの時間応答を求め、当該時間応答より前記既存杭の健全性を検査する第四の工程とを備えることを特徴とする。
本発明では、計測された反射波を積分して不要な高周波成分を除去することにより、既存杭の健全性の判断が容易となる。
図1は、本発明に係る既存杭の非破壊検査方法を示し、(a)は立断面図、(b)はA−A矢視断面図である。
既存構造物1の柱4は、フーチング2を介して杭(既存杭)3に支持されており、フーチング2、2同士は、基礎スラブ6と一体化された基礎梁5で連結されている。
一方、フーチング2の上面には第二の加速度計8を設置しておく。
なお、打撃入力がフーチング2上からなので、ハンマー10打撃だけでなく、より重量の大きい重錘を使用してもよく、杭長が長い場合に有効である。
フーチング2の上面を打撃すると、その打撃入力はフーチング2から杭3に伝わり、フーチング2および杭3は、それぞれ振動する。その際、フーチング2と杭3が連結されているため、フーチング2と杭3との間で相互作用が発生する。このため、第一の加速度計7で計測される加速度応答波形は、杭3のみの加速度応答波形と、フーチング2と杭3の相互作用による加速度応答波形とが混在した波として計測される。同様に、第二の加速度計8で計測される加速度応答波形は、フーチング2のみの加速度応答波形と、フーチング2と杭3の相互作用による加速度応答波形とが混在した波として計測される。
フーチング2と杭3の相互作用が弱い場合、その周波数応答は図3(a)のようになる。フーチング2と杭3は、それぞれ周波数帯域が異なっているため、容易に杭3のみの周波数応答を抽出することができる。
一方、フーチング2と杭3の相互作用が強い場合、その周波数応答は図3(b)のようになる。この場合、フーチング2と杭3の周波数帯域は、大幅にラップしているため、杭3のみの周波数応答を容易に抽出することはできない。
杭3の時刻歴応答ypおよびフーチング2の時刻歴応答ysは、インパルス応答関数を用いて(1)式および(2)式で表わすことができる。なお、添字Pは杭を、Sは構造体のフーチングを表わしている。
インパルス応答関数と周波数応答関数は、フーリエ変換および逆フーリエ変換の関係にあり、インパルス応答関数をフーリエ変換すると周波数応答関数となり、周波数応答関数を逆フーリエ変換するとインパルス応答関数となる。
なお、杭3とフーチング2の結合度が緩くなると、Hps(ω)およびHsp(ω)は周波数特性を持つようになると考えられるが、これは計測データを解析する過程で推定することになる。
図4は、杭3のみの時間応答を示したものである。図中、V1は欠損部Cからの反射波を示し、V2は杭3の先端部からの反射波を示している。杭体内での弾性波速度が既知であれば、反射波の到達時間から杭長を推定することができ、また杭3に欠損部Cなどの異常箇所があれば、その部分からも弾性波が反射するため、異常箇所の有無および位置を検出することができる。
また、本実施形態による既存杭の非破壊検査方法は、第一の加速度計7と第二の加速度計8を設置してフーチング2の上から打撃する簡便な方法なので、杭体の全数検査が容易に行え、既存杭に関する信頼性の高いデータ(杭長および断面欠損)が既存構造物1の解体前に得られる。しかも、既存構造物1内で作業できるため、天候に左右されない。
2 フーチング
3 杭(既存杭)
3a 杭頭部
4 柱
5 基礎梁
6 基礎スラブ
7 第一の加速度計
8 第二の加速度計
9 孔
10 ハンマー
C 欠損部
Claims (2)
- フーチングを介して既存構造物を支持する既存杭の健全性を、当該既存構造物が存在する状態で検査する非破壊検査方法であって、
前記フーチングを下方に穿孔して前記既存杭の杭頭部上に第一の加速度計を設置するとともに、前記フーチング上または前記フーチングに近接する基礎梁もしくは基礎スラブ上に第二の加速度計を設置する第一の工程と、
前記フーチングの上面を打撃して、前記第一の加速度計および前記第二の加速度計で反射波を計測する第二の工程と、
前記第一の加速度計および前記第二の加速度計により計測された反射波をそれぞれ周波数領域に変換して、前記既存杭のみの周波数応答を抽出する第三の工程と、
前記周波数応答を時間領域に変換して、前記既存杭のみの時間応答を求め、当該時間応答より前記既存杭の健全性を検査する第四の工程とを備えることを特徴とする既存杭の非破壊検査方法。 - 前記第三の工程において、
前記第一の加速度計および前記第二の加速度計により計測された反射波をそれぞれ積分した後、周波数領域に変換することを特徴とする請求項1に記載の既存杭の非破壊検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005144025A JP4596147B2 (ja) | 2005-05-17 | 2005-05-17 | 既存杭の非破壊検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005144025A JP4596147B2 (ja) | 2005-05-17 | 2005-05-17 | 既存杭の非破壊検査方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006322734A JP2006322734A (ja) | 2006-11-30 |
JP4596147B2 true JP4596147B2 (ja) | 2010-12-08 |
Family
ID=37542539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005144025A Active JP4596147B2 (ja) | 2005-05-17 | 2005-05-17 | 既存杭の非破壊検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4596147B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103669428B (zh) * | 2013-12-04 | 2015-10-28 | 中交四航工程研究院有限公司 | 带承台基桩的完整性检测系统 |
JP6806836B2 (ja) * | 2019-04-26 | 2021-01-06 | 西日本技術開発株式会社 | コンクリート基礎の健全性評価方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02257057A (ja) * | 1988-12-14 | 1990-10-17 | Toyo Electric Mfg Co Ltd | Ae計測装置 |
JPH109847A (ja) * | 1996-06-26 | 1998-01-16 | Aoki Corp | 人工または自然構造物の形状診断方法 |
JP2002286700A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-03 | Railway Technical Res Inst | Ae音による基礎構造物の破壊探知システム |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6491056A (en) * | 1987-10-01 | 1989-04-10 | Hitachi Construction Machinery | Ultrasonic measurement system |
-
2005
- 2005-05-17 JP JP2005144025A patent/JP4596147B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02257057A (ja) * | 1988-12-14 | 1990-10-17 | Toyo Electric Mfg Co Ltd | Ae計測装置 |
JPH109847A (ja) * | 1996-06-26 | 1998-01-16 | Aoki Corp | 人工または自然構造物の形状診断方法 |
JP2002286700A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-03 | Railway Technical Res Inst | Ae音による基礎構造物の破壊探知システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006322734A (ja) | 2006-11-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2017090101A (ja) | 地中に設置された既製コンクリート杭の非破壊検査方法および非破壊検査システム | |
JP4667228B2 (ja) | 杭検査方法及びセンサー圧着装置 | |
US20040123665A1 (en) | Nondestructive detection of reinforcing member degradation | |
CN103774700B (zh) | 泛频响函数法检测既有建构筑物下高承台桩完整性的方法 | |
JP4471872B2 (ja) | 電柱もしくは電話柱の健全度判定方法 | |
JP2010203810A (ja) | コンクリート構造物の非破壊検査方法および装置ならびにアンカーボルト | |
JP2009180652A (ja) | 棒部材の長さ又は物理的状態の測定システムおよび測定方法 | |
JP5666334B2 (ja) | コンクリート系構造物の品質診断方法 | |
JPH0988110A (ja) | 基礎杭の欠陥診断方法 | |
JP5280407B2 (ja) | 柱状構造物の損傷検知方法、損傷検知装置およびプログラム | |
JP2011247700A (ja) | コンクリート部材の健全性診断方法、健全性診断装置及び健全性診断プログラム | |
CN103774701B (zh) | 虚拟隔离单桩法检测既有结构物下高承台桩完整性的方法 | |
JP2944515B2 (ja) | 自然構造物の形状診断方法 | |
JP4596147B2 (ja) | 既存杭の非破壊検査方法 | |
JP2003028622A (ja) | 構造物の形状測定方法および劣化損傷測定方法 | |
JP3099042B2 (ja) | 地盤改良体の強度判定方法 | |
JP2009198366A (ja) | 構造物の健全度診断方法 | |
JP7097738B2 (ja) | 空隙判定方法及び空隙判定システム | |
JP6128432B2 (ja) | アンカーの健全性検査装置およびアンカーの健全性検査方法 | |
JP2877759B2 (ja) | 杭または構造物欠損の動的診断方法 | |
Dackermann et al. | A new non-destructive testing system based on narrow-band frequency excitation for the condition assessment of pole structures using frequency response functions and principle component analysis | |
CN209144879U (zh) | 基桩检测设备及具有检测设备的支撑基础 | |
CN108240003A (zh) | 既有建筑物的基桩检测方法 | |
Ambrosini et al. | Long Piles Integrity Trough Impact Echo Technique. | |
JP2018009354A (ja) | 高架橋の状態監視装置及び高架橋の状態監視方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071219 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100813 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100817 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100907 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4596147 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141001 Year of fee payment: 4 |