JP7045692B2 - 自律走行車 - Google Patents

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Description

本発明は、自律走行車に関する。
特許文献1の二輪スケートボードは、一般的なスケートボードと相違して、二輪で不安定な車体(ボード)に乗った操縦者が、腰の捻りや前後に配置したボードを足で捩らせる動作を行うことにより、地面をけらないで車体(ボード)を推進することが行われる。
上記二輪スケートボードでは、車輪は直接駆動させない受動車輪のみから構成されており、車体(ボード)には、操縦者が車体(ボード)の中心回りにヨーモーメントを付与するという操作と、前後のボードをロール軸方向に捩ることで生じる操舵角の調節操作の2つの操作を組み合わせて走行する。
<二輪スケートボードの数理モデルについて>
ここで、図9(a)及び図9(b)を参照して、前記二輪スケートボードの数理モデルについて説明する。この数理モデルは、下記の3つの仮定を前提とする。
(1)車体(スケートボード)の平衡は常に保たれており、推進のみを考慮する。
(2)車体のロール軸回転で前後の車輪の操舵角が逆位相で変化し、その絶対量は等しい。すなわち、前後輪の操舵角は対称となる。
前記二輪スケートボードは、ロール軸周りの捻じれが車輪の操舵角を決めるため、これを操作量とすることで、車体は剛体として扱う。同時に操縦者の動きの対称性を仮定して前後の車輪の操舵角も対称とみなす。これにより車輪の操舵に必要な操作量は一つであるとみることができる。
(3)操縦者が車体に与える力は中心周りのヨーモーメントのみが作用する。
操縦者が車体中央の重心上で腰を捻っていると仮定すると、側方向にかかる力ゼロになり、車体には重心周りのヨーモーメントのみ働くと単純化できる。
上記仮定により、車体(スケートボード)を推進させるために必要な操作量は2つとなる。
以上の仮定を前提にして車体の動きはx-y座標上を動く二次元平面とすることができる。操作量は車体の中心周りのヨーモーメントτと車体のねじれの代わりに車輪の操舵角αを考えることで車体を剛体として数理モデル化できる。前後車輪を取り付けたスケートボードモデルを図9(a)及び図9(b)に示す。二輪スケートボードの運動方程式は
Figure 0007045692000001
となる。
Figure 0007045692000002
Figure 0007045692000003
Figure 0007045692000004
Figure 0007045692000005
Figure 0007045692000006
式(1)~式(6)中の記号を下記に示す。
Figure 0007045692000007
なお、式中、Tは転置行列である。
上記のヨーモーメントを利用して走行する自律走行車が、非特許文献1で提案されている。この自律走行車では、前記操縦者に代えて、車体(ボード)の中心回りにヨーモーメントを付与する能動機構と、前後の受動車輪の操舵角の調節を2つのモータでそれぞれ行うようにしている。
非特許文献2は、出願時の技術水準を示す他の自律走行車に関するものである。
特許第4411200号公報
矢吹淳:周期入力に基づく二輪スケートボードの軌道計画と運動制御、岐阜大学工学部人間情報システム工学科卒業論文、2015 Stefano Iannitti, Kevin M. Lynch, Minimum Control-Switch Motions for the Snakeboard: A Case Study in Kinematically Controllable Underactuated Systems, IEEE TRANSACTIONS ON ROBOTICS, Vol.20, No.6, pp.994 - 1006 (2004).
非特許文献1の自律走行車は、2つのモータを必要としている。
また、一般的な自律走行車ではモータで駆動される能動車輪と、操舵用のモータを1つずつ合計2つのモータを使用したり、或いは左右の能動車輪の速度差を利用して右または左へ進路を曲げることができるようにしたものがある。
上記した非特許文献1の自律走行車においても、前記一般的な走行車においても、走行と操舵を行うためには複数のモータを必要とする問題がある。
本発明の目的は、単一のモータにより、走行及び操舵を行うことができる自律走行車を提供することにある。
本発明の自律走行車は、車体の前部及び後部において、第1方向及び第1方向とは反対方向の第2方向へそれぞれ旋回自在にそれぞれ設けられた前輪及び後輪と、前記車体に設けられ、正転及び逆転を交互に行う単一の駆動モータと、前記駆動モータに作動連結され、前記駆動モータの正転時または逆転時に前記車体に対して相互に反対方向のヨーモーメントを付与するフライホイール部材と、前記駆動モータのトルクを前記前輪及び前記後輪に対して、相互に逆位相であって、絶対量が同じ操舵角で旋回させるトルク伝達機構と、前記前輪及び前記後輪の第1方向及び第2方向への旋回をそれぞれ同じ絶対量の規制角度で停止させる回転規制部と、を備え、前記トルク伝達機構は、前記回転規制部による前記前輪及び前記後輪の旋回の停止時に、前記前輪及び前記後輪への旋回に要する前記トルクの伝達を遮断するトルクリミッタを含み、前記駆動モータが正転及び逆転を交互に行っている際に、前記フライホイール部材により前記車体に前記ヨーモーメントが付与され、前記規制角度の操舵で走行するものである。
また、前記回転規制部は、前記トルク伝達機構に含まれていてもよい。
また、前記トルク伝達機構は、ベルト伝達機構を含んでいてもよい。
また、前記トルク伝達機構は、歯車機構を含み、前記歯車機構は、前記前輪及び前記後輪に対して同じ減速比で前記トルク伝達を行ってもよい。
また、前記駆動モータに正転指令と逆転指令を交互に駆動モータに付与する制御部を備え、前記正転指令及び逆転指令を前記駆動モータにそれぞれ付与する正転指令付与時間及び前記逆転指令を付与する逆転指令付与時間は、同じ時間としてもよい。
また、前記駆動モータに正転指令と逆転指令を交互に駆動モータに付与する制御部を備え、前記正転指令及び逆転指令を前記駆動モータにそれぞれ付与する正転指令付与時間及び前記逆転指令を付与する逆転指令付与時間のうち、いずれか一方の付与時間は、他方の付与時間よりも長い時間としてもよい。
また、本発明の自律走行車は、車体の前部及び後部において、第1方向及び第1方向とは反対方向の第2方向へそれぞれ旋回自在にそれぞれ設けられた前輪及び後輪と、前記車体に対し旋回自在に取付られるとともに正転及び逆転を交互に行う単一の駆動モータと、前記駆動モータに連結部を介して連結され、前記駆動モータの正転時または逆転時に前記車体に対して相互に反対方向のヨーモーメントを付与するフライホイール部材と、前記駆動モータの正転時または逆転時に前記ヨーモーメントによって該駆動モータに作用する反力を利用して前記前輪及び前記後輪に対して相互に逆位相であって、絶対量が同じ操舵角で旋回させる前後輪逆位相旋回機構と、前記前輪及び前記後輪の第1方向及び第2方向への前記反力による旋回をそれぞれ同じ絶対量の規制角度で停止させる回転規制部と、を備え、前記駆動モータが正転及び逆転を交互に行っている際に、前記回転規制部によって前記前輪及び前記後輪の規制角度で停止した以後は、前記フライホイール部材により前記車体に前記ヨーモーメントが付与されて前記規制角度の操舵で走行するものである。
また、前記連結部は、前記フライホイール部材を自由旋回自在に支持し、前記フライホイール部材と、前記連結部との間には、前記フライホイール部材が相互に反対方向に旋回する際に交互に蓄力及び蓄力を開放する一対の付勢部材が連係されていてもよい。
また、前記フライホイール部材には、荷物積載部が付設されていてもよい。
また、前記駆動モータに対して、相互に同じ回転量とした正転指令と逆転指令を交互に付与することにより、前記車体を蛇行させながら直進走行させる制御部を備えていてもよい。
また、前記駆動モータに対して、前記フライホイール部材に偏り旋回する正転指令と逆転指令を交互に付与することにより、前記車体を蛇行させながら旋回走行させる制御部を備えていてもよい。
本発明によれば、単一のモータにより、走行及び操舵を行うことができる効果を奏する。
一実施形態の自律走行車の略体説明図。 (a)はフライホイール部材、前輪及び後輪に正転する駆動モータのトルクが伝達されているときの説明図、(b)は前輪及び後輪の旋回が停止し、フライホイール部材に正転する駆動モータのトルクが伝達されているときの説明図、(c)はフライホイール部材、前輪及び後輪に逆転する駆動モータのトルクが伝達されているときの説明図、(d)は、前輪及び後輪の旋回が停止し、フライホイール部材に逆転する駆動モータのトルクが伝達されているときの説明図。 フライホイール部材が時計回り回転力を得るときの、前輪及び後輪の旋回を示す説明図。 フライホイール部材が反時計回り回転力を得るときの、前輪及び後輪の旋回を示す説明図。 (a)前方である一方向へ直進的に進行する状態の自律走行車の軌跡の説明図、(b)は左前方向へ旋回する自律走行車の軌跡の説明図、(c)は右前方向へ旋回する自律走行車の軌跡の説明図。 第1実施形態の自律走行車の斜視図。 第2実施形態において、回転規制部であるストッパの要部斜視図。 操舵角の時間変化を示す説明図。 (a)及び(b)は、二輪スケートボードの数理モデルの説明図。 第3実施形態の自律走行車の斜視図。 第3実施形態の自律走行車の側面図。 第3実施形態の自律走行車の一部省略斜視図。 第3実施形態の自律走行車の要部斜視図。 (a)~(c)は、作用の原理図、(d)は他の実施形態の作用の原理図。 (a)は左右のヨーモーメントが均等の特の蛇行直進の説明図、(b)は左右のヨーモーメントが不均等であるときの車体の蛇行旋回の説明図。 第4実施形態の自律走行車の側面図。
(第1実施形態)
図1~図5を参照して、本発明を具体化した一実施形態の自律走行車10を説明する。図1に示すように、自律走行車10は車体12下部の中央を挟んで、その前部及び後部の部位に受動車輪としての前輪14及び後輪16が旋回軸20、18を介して旋回自在に設けられている。本実施形態では、前輪14、及び後輪16が時計回り方向への旋回を第1方向とし、反時計回り方向の旋回を第2方向としている。
なお、図面上は、前輪14及び後輪16は、それぞれ一輪としているが、旋回軸20、18に対してそれぞれ直交する固定軸を設けて、該固定軸の両端に対して一対の前輪、及び一対の後輪をそれぞれ回転自在に設けてもよい。また、図面上では、前輪14及び後輪16は、説明の便宜上、車輪の接地幅(タイヤ幅に相当する)は狭くして図示されているが、前輪14及び後輪16の接地幅は、自律走行車10が自立可能な幅であると理解されたい。車体12は例えば枠体等からなるが、その形状を限定しないため、図1では、要部のみ断面で部分的に示されている。また、図2(a)~(d)では、説明の便宜上、車体12の図示は省略している。図1に示すように、車体12上部には、駆動モータ22が固定されている。駆動モータ22は、車体12を平面視した場合、自律走行車10の重心における平面位置とその出力軸24が合致するように配置されている。なお、本実施形態では、駆動モータ22は、平面視した場合、車体12の前後方向における中央に位置する。
駆動モータ22の出力軸24の上部及び下部はモータケース22aからそれぞれ上下に突出されている。出力軸24の上端には、フライホイール部材26が一体に固定されている。フライホイール部材26は、本実施形態では、円盤状に形成され、その中心部に出力軸24の上端が連結されて、出力軸24により水平状態で回転自在に支持されている。出力軸24の下端には、旋回軸20、18にトルク伝達を行うトルク伝達機構30が連結されている。トルク伝達機構30は、トルクリミッタ40、回転規制部50、及び歯車機構60を有している。
トルクリミッタ40は、出力軸24に連結された駆動側部材42と、従動軸46に連結された被動側部材44とを備えている。従動軸46は、出力軸24と同軸に配置されている。トルクリミッタ40は、出力軸24に過負荷が加わった際に、駆動側部材42と被動側部材44間の機械的連結が解除されて、出力軸24から従動軸46へのトルク伝達を遮断する。また、トルクリミッタ40は、出力軸24への過負荷が解消した際には、駆動側部材42と被動側部材44との機械的連結が可能となっている。
回転規制部50は、従動軸46から径方向へ延出した一対の係合部材52、53を有している。本実施形態では、係合部材52、53は相互に180度を有するように、すなわち、互いに反対方向に延出されているが、離間角度は180度に限定するものではなく、他の角度であってもよい。また、本実施形態では、係合部材は一対としているが、係合部材52の個数は限定するものではない。図1に示すように、車体12には、ストッパ支持部材54が固定され、ストッパ支持部材54上には、係合部材52、53の回転範囲を規制する一対を1組みとする2組のストッパピン56、57が上方へ突出されている。各係合部材52、53の初期位置は、従動軸46を中心とした、一組のストッパピン56、57間の離間角度2φの1/2の角度φとなる位置に位置する。
正転時及び逆転時に、出力軸24は、係合部材52、53の初期位置に位置しているときから、係合部材52、53が一方向へ回転してストッパピン56に当接した後、さらに同じ方向に回転するように制御される。なお、正転と逆転の切替えは、瞬時に行われる。
また、駆動モータ22が正転時において、係合部材52、53がストッパピン56、57にそれぞれ当接して係止した際、後述する歯車機構60を介して作動した前輪14は、操舵角がαとなるとともに、後輪16は、操舵角が-αとなるようにされている。α及び-αは規制角度に相当する。両者の絶対量は同じである。また、駆動モータ22が逆転時において、係合部材52、53がストッパピン56、57にそれぞれ当接して係止した際、後述する歯車機構60を介して作動した前輪14は、操舵角が-αになるとともに、後輪16は、操舵角がαになるようにされている。
歯車機構60は、従動軸46の下端に固定された平歯車62と、旋回軸20に固定された平歯車64及び平歯車66と、旋回軸18に固定された平歯車68とにより構成されている。平歯車64は平歯車62よりも小径とされて、平歯車62と噛合されている。平歯車66、68は平歯車64よりも大径とされた同一の歯車であって、互いに噛合されている。歯車機構60は、上記の構成により、前輪14及び後輪16に対して同じ減速比でトルク伝達が行われるようにされている。減速比は低い方が操舵角を早く変化させるため好ましい。また、歯車機構60により、前輪14及び後輪16のそれぞれの操舵角は、位相が相互に逆位相となるようにされるとともに、その絶対量は同じとされている。駆動モータ22を制御する制御部70は、MPU(マイクロプロセッサ)、モータドライバ(ともに図示しない)等を有している。制御部70は、車体12に搭載されていてもよく、或いは、前記モータドライバとMPUを分離して、前記MPUを車体12には搭載しないで該MPUから有線或いは無線で、車体12に搭載したモータドライバに正転または後転のための制御指令を出力するようにしてもよい。
(実施形態の作用)
図2(a)~図2(d)及び図3~図5を参照して、次に本実施形態の自律走行車10の作用を説明する。なお、本実施形態では、駆動モータ22の正転は、出力軸24が図3に示すようにフライホイール部材26への時計回りの回転力の作用をいい、逆転は、反時計回りの回転力の作用をいうが、逆であってもよい。
本実施形態では、係合部材52、53は、図2(b)に示す位置を初期位置としている。この状態では、前輪14及び後輪16の操舵角αはそれぞれ規制角度α及び-αである。説明の便宜上、以下の作用の説明では前輪14についての規制角度を中心にして説明する。前輪の操舵角の説明があったときは、後輪の操舵角については、前輪とは正負が反対であり、その絶対量は同じとして理解されたい。この状態から、制御部70のMPUが正転指令及び逆転指令を交互に駆動モータ22に出力する。
本実施形態では、制御部70は、ヨーモーメントτにより、車体12の速度を一定とする制御を行う。ここで、車輪の速度拘束の場合における、速度Vとヨーモーメントτの関係について説明する。車輪の速度拘束より、式(7)を得る。
Figure 0007045692000008
Figure 0007045692000009
そして、式(8)の速度Vの一時遅れ系として式(8)の右辺がK(Vd-V)となるように、τを決定すると、式(9)を得る。
Figure 0007045692000010
話しを元に戻して、制御部70は速度Vを目標速度Vに保ちながら、下記の所定の時間間隔T~Tで(図8参照)、操舵角αの正負を反転させる。また、T~Tを1周期として、制御部70は複数周期で駆動モータ22を比例制御する。
Figure 0007045692000011
以下、詳細に説明する。
図3は、駆動モータ22が正転指令に基づいて正転時のフライホイール部材26と、前輪14及び後輪16の操舵状態を示している。なお、図3では、フライホイール部材26を説明の便宜上、円盤状に代えて、バー状としているが、回転することにより、ヨーモーメントを発生させる機能は同等である。
制御部70から図8に示す時間軸の0時から正転指令付与時間T分、正転指令が出力されると、該正転指令に基づいて、駆動モータ22が正転する。すると、フライホイール部材26が、図2(b)及び図3に示すように、時計回り方向に回転力を得る。
ここで、回転規制部50の係合部材52、53がストッパピン56、57に当接して係止しているため、前輪14の操舵角は規制角度αで固定される。そして、駆動モータ22が正転指令に基づいて駆動されると、トルクリミッタ40が作動する。すなわち、出力軸24に過負荷が加わるため、駆動側部材42と被動側部材44間の機械的連結が解除されて、出力軸24から従動軸46へのトルク伝達が遮断される。
この状態で、フライホイール部材26が、図2(b)及び図3に示すように、時計回り方向に回転力を得るため、その反力として車体12には前後方向の中央、すなわち、中心回りに反時計回りにヨーモーメントが付与される。このヨーモーメントの作用により、図3に示すように、T時間(図8参照)では、車体12は左前方へ前進(推進)する。
上記のように駆動モータ22が正転して、T時間経過時、すなわち、図8のT時に制御部70から逆転指令が出力されると、駆動モータ22は逆転する。制御部70から逆転指令が出力される逆転指令付与時間をTとする。駆動モータ22が逆転すると、出力軸24の過負荷が解消するため、トルクリミッタ40の駆動側部材42と被動側部材44間が連結される。
図4は、駆動モータ22が逆転指令に基づいて逆転する時のフライホイール部材26と、前輪14及び後輪16の操舵状態を示している。逆転する駆動モータ22により、フライホイール部材26が、図2(c)、図4に示すように、反時計回り方向に回転力を得るとともに、駆動モータ22のトルクが、トルク伝達機構30(トルクリミッタ40、回転規制部50、歯車機構60)を介して旋回軸18、20に伝達される。この結果、前輪14及び後輪16の操舵は、それぞれ正転時とは反対方向となる。すなわち、前輪14及び後輪16の操舵角は絶対量を同じにして増加し、かつ、相互に逆位相となって変化する(図2(c)、図4参照)。具体的には、図4に示すように前輪14は右回り(時計回り)方向に、後輪16は、左回り(反時計回り)方向に操舵される。
そして、回転規制部50の係合部材52、53がストッパピン56、57に当接して係止する。正転していた時から、逆転してこの回転規制部50の係合部材52、53に係止するまでは、瞬時である。そして、この後も、駆動モータ22が逆転指令に基づいて駆動されると、トルクリミッタ40が作動する。すなわち、出力軸24に過負荷が加わるため、駆動側部材42と被動側部材44間の機械的連結が解除されて、出力軸24から従動軸46へのトルク伝達が遮断される。この結果、前輪14の操舵角は、規制角度-αで固定される。一方、フライホイール部材26が、図2(d)及び図4に示すように、反時計回り方向に回転力を得るため、その反力として操舵角が固定された後も車体12には前後方向の中央、すなわち、中心回りに時計回りのヨーモーメントが付与される。このヨーモーメントの作用により、図4に示すように、車体12は右前方へ前進(推進)する。
さらに、図8に示す時刻Tから時刻Tまで、すなわち、時刻Tから逆転指令付与時間T経過するまで制御部70は、逆転指令を出力する。
この後、逆転指令付与時間T経過した時の時刻Tに、制御部70は、正転指令を正転指令付与時間T出力する。この正転指令により、正転する駆動モータ22のトルクが、トルク伝達機構30(トルクリミッタ40、回転規制部50、歯車機構60)を介して旋回軸18、20に伝達される。
この結果、前輪14及び後輪16の操舵角は絶対量を同じに、かつ、相互に逆位相となって変化する(図2(a)、図3参照)。すなわち、図2(a)及び図3の矢印で示すように、前輪14及び後輪16は、逆位相で操舵される。具体的には、図3に示すように前輪14は左回り(反時計回り)方向に、後輪16は、右回り(時計回り)方向に操舵される。なお、図2(a)~図2(c)において、駆動モータ22の周りの矢印、フライホイール部材26上の矢印、前輪14及び後輪16付近の矢印は、それぞれそれら自体に加わる力の方向を示している。
<3.T=Tの場合>
上記のように、制御部70は、フライホイール部材26の回転角度を周期的に変化するようにして、駆動モータ22を正転及び逆転させる。
そして、制御部70は、車体12が左前方へ前進(推進)する時間と、右前方へ前進(推進)する時間が交互に繰返されると、図5(a)に示すように、正転指令付与時間T及び逆転指令付与時間Tが同じ時間の場合、全体として、車体12は、蛇行しながら前方である一方向へ直進的に進む。
なお、T=T、T>T及びT<Tのいずれの場合も、正転指令付与時間T中における、フライホイール部材26の回転数及び逆転指令付与時間T中における、フライホイール部材26の回転数は1回転に限定するものではなく、複数回であってもよい。
<4.T>Tの場合>
駆動モータ22の回転速度が正転時及び逆転時において、同じ目標速度であって、車体12は左前方へ前進(推進)する時間と、右前方へ前進(推進)する時間が交互に繰返されると、図5(b)に示すように、正転指令付与時間Tが逆転指令付与時間Tよりも長いため、全体として、車体12は、蛇行しながら左前方へと旋回する。
<5.T<Tの場合>
駆動モータ22の回転速度が正転時及び逆転時において、同じ最大速度であって、車体12は左前方へ前進(推進)する時間と、右前方へ前進(推進)する時間が交互に繰返されると、図5(c)に示すように、正転指令付与時間Tが逆転指令付与時間Tよりも短いため、全体として、車体12は、蛇行しながら右前方へと旋回する。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態の自律走行車10は、車体12の前部及び後部において、時計回り方向(第1方向)及び反時計回り方向(第2方向)へそれぞれ旋回自在にそれぞれ設けられた前輪14及び後輪16を有している。また、自律走行車10は、正転及び逆転を交互に行う単一の駆動モータ22と、駆動モータ22に作動連結され、駆動モータ22の正転時または逆転時に車体12に対して相互に反対方向のヨーモーメントを付与するフライホイール部材26を有している。また、自律走行車10は、駆動モータ22のトルクを前輪14及び後輪16に対して、相互に逆位相であって、絶対量が同じ操舵角で旋回させるトルク伝達機構30と、前輪14及び後輪16の時計回り方向及び反時計回り方向への旋回をそれぞれ同じ絶対量の規制角度α、-αで停止させる回転規制部50を有している。
また、トルク伝達機構30は、前輪14及び後輪16が回転規制部50により旋回を停止時に、前輪14及び後輪16への旋回に要するトルクの伝達を遮断するトルクリミッタ40を含む。そして、駆動モータ22が正転または逆転している際に、前記フライホイール部材により車体12にヨーモーメントが付与され、トルク伝達遮断後は、規制角度αの操舵で車体12が走行する。
この結果、本実施形態によれば、単一の駆動モータにより、走行及び操舵を行うことができる効果を奏する。また、本実施形態によれば、モータ数を削減することができて、自律走行車の製作コストを削減することもできる。
(2)本実施形態では、回転規制部50は、トルク伝達機構30に含まれている。この結果、本実施形態によれば、トルク伝達機構30が回転規制部50を含む構成でユニット化することができる。
(3)本実施形態では、トルク伝達機構30は、歯車機構60を含み、該歯車機構60は、旋回軸18、20に対して同じ減速比でトルク伝達を行う。本実施形態によれば、前輪14及び後輪16に対して、絶対量が同じ旋回速度で旋回させることができる。
(4)本実施形態では、駆動モータ22に正転指令及び逆転指令を交互に付与する制御部70を備えている。そして、正転指令付与時間T及び逆転指令付与時間Tを同じ時間とした場合は、この結果、車体12を前方である一方向へ直進的に進ませることができる。
(5)本実施形態では、正転指令付与時間T及び逆転指令付与時間Tのうち、いずれか一方の付与時間は、他方の付与時間よりも長い時間とすることにより、車体を右方向または左方向へ曲がって走行させることができる。
(第2実施形態)
図6、図7を参照して、第2実施形態を説明する。第1実施形態の自律走行車10は、トルク伝達機構30に歯車機構60を含むようにしたが、歯車機構60に代えて、ベルト伝達機構80を含むようにしたところが、主に第1実施形態と異なっている。なお、第1実施形態の構成に相当する構成については、同一符号を付す。
図6に示すように、車体12は、前後方向に延出された下部枠121、下部枠121の前後両端から立設した前枠122と後枠123、前枠122及び123の上部端を連結した上部枠124、並びに前枠122と後枠123の略上下中央部間に架設された横桟125とを備え、各枠により略四角枠状に形成されている。下部枠121の前後両端には、前輪14の旋回軸20及び後輪16の旋回軸18がそれぞれ旋回自在に支持されている。
下部枠121と横桟125の前後方向の中央部間には、駆動モータ22が上下に沿うように固定されている。上部枠124の前後方向の中央部には、回動軸126が回動自在に支持されており、その上端にはバー状のフライホイール部材26がその長手方向の中央部において一体に固定されている。本実施形態では、フライホイール部材26の両端には同重量の重りがそれぞれ固定されている。回動軸126は、駆動モータ22の出力軸24に対して同軸に配置されて、カップリング127を介して連結されている。上部枠124には、回動軸126の前側に隣接して、伝達軸128が回動自在に支持されて回動軸126と平行に配置されている。回動軸126及び伝達軸128には、それぞれ互いに噛合する一対の平歯車130、131が固定されている。平歯車130及び平歯車131は、同径及び同歯数を有している。伝達軸128は、上部枠124の下方へ突出した下端が、トルクリミッタ40の駆動側部材42に一体に連結されている。トルクリミッタ40の被動側部材44は、横桟125及び下部枠121に対して回動自在に支持された被動軸129の上端が一体に連結されている。
図7に示すように、横桟125の下面には、被動軸129が貫通されたストッパ支持部材54が固定されている。ストッパ支持部材54の下面には、被動軸129を間にして、一対のストッパピン56及び一対のストッパピン57が下方へ突出されている。図6に示すように、下部枠121から下方へ突出した被動軸129には、平歯車132及びタイミングプーリ134が上下に配置されて固定されている。旋回軸18には、平歯車133が固定されて前記平歯車132と噛合されている。平歯車132及び平歯車133は、同径及び同歯数を有している。タイミングプーリ134と、旋回軸20に固定されたタイミングプーリ134間には、タイミングベルト136が巻回されている。タイミングプーリ134、135は、同径及び同歯数を有している。タイミングプーリ134、135及びタイミングベルト136により、ベルト伝達機構80が構成されている。
下部枠121の前後方向の中央部の左右両側部には、一対の脚部材137が設けられている。両脚部材137の下端には、常時接地するボールローラ140がそれぞれ設けられている。脚部材137に常時接地するボールローラ140が設けられていることにより、自律走行車10の左右への転倒が防止されている。
上記のように構成された自律走行車10においても、図示しない制御部からT=T、T>T、T<Tのいずれか1つのモードで正転指令及び逆転指令を所定の周期で交互に駆動モータ22に付与すれば、第1実施形態と同様に自律走行車10は走行する。
(第3実施形態)
図10~図13及び図14(a)~図14(c)、並びに図15(a)、図15(b)を参照して、次に、第3実施形態を説明する。
第1実施形態及び第2実施形態の自律走行車10は、トルクリミッタ40を備えているが、本実施形態では、トルクリミッタ40が省略されているところが大きく異なっている。なお、第1実施形態の構成に相当する構成については、同一符号を付す。本実施形態においても、前輪14、及び後輪16の旋回において、時計回り方向を第1方向とし、反時計回り方向を第2方向としている。
車体12下部の中央を挟んで、その前部及び後部の部位に受動車輪としての前輪14及び後輪16が旋回軸20、18を介して旋回自在に設けられている。本実施形態では、地面と点接触し車輪旋回の摩擦が少なくなるように、前輪14及び後輪16は、球形状をなしている。しかし、形状は球形に限定するものではない。
旋回軸20、18の上端は、車体12の上面から上方へそれぞれ突出されていて、タイミングプーリ135、139が固定されている。
旋回軸20、18の間であって、車体12の中央部には駆動モータ22のモータケース22aが、上下に貫通するとともに旋回自在に図示しない軸受を介して取付けられている。この駆動モータ22が、車体12に対して旋回自在に設けられたところも第1実施形態及び第2実施形態と異なっている。モータケース22aにおいて、車体12の上方及び下方にそれぞれ位置する部位には、タイミングプーリ150及び歯車152がそれぞれ取付固定されている。タイミングプーリ150と、タイミングプーリ135との間にはタイミングベルト151が掛け渡されている。
また、車体12において、旋回軸18とモータケース22a間には、車体12を上下方向に貫通した軸153が回動自在に支持されている。
軸153において、車体12の上方及び下方にそれぞれ位置する部位には、タイミングプーリ154及び歯車155がそれぞれ取付固定されている。
タイミングプーリ154と、タイミングプーリ139との間には、タイミングベルト156が掛け渡されている。また、歯車155は、歯車152と噛合されている。
タイミングプーリ150、135及びタイミングベルト151のベルト伝達機構、歯車152、155の歯車列、タイミングプーリ154、139及びタイミングベルト156のベルト伝達機構により、前後輪逆位相旋回機構が構成されている。
ここで、タイミングプーリ150とタイミングプーリ135との間の速度伝達比(減速比)と、歯車152とタイミングプーリ139との間の速度伝達比(減速比)とは、同じとなるように、歯車の歯数、タイミングプーリの歯数は設定されている。前後輪逆位相旋回機構は、これにより、モータケース22aが車体12に対して旋回した場合、旋回軸20、18に設けられた前輪14及び後輪16を、相互に逆位相で、絶対量が同じ操舵角で、旋回するようにされている。
図13に示すように、車体12の下方に位置する旋回軸20の周面には、可動ディスク142が固定されている。可動ディスク142は、半円板状に形成され、旋回軸20を挟んで径方向に延びる一対の当接面143を備えている。
また、車体12の前端下面には、回転規制部としてのストッパ144が固定されている。ストッパ144は、扇板状をなして、かなめ側の面は旋回軸20の周面に沿って配置されている。かなめ側の面に隣接して設けられた一対のストッパ面145は、旋回軸20の軸心を含むように径方向に沿った仮想平面に沿うように配置されているとともに、可動ディスク142の一対の当接面143にそれぞれ対向して当接可能となっている。なお、ストッパ144の形状は、扇板状に限定するものではない。
可動ディスク142は図13に示す初期位置に位置した状態から、駆動モータ22が正転した場合、可動ディスク142の当接面143が、ストッパ144のストッパ面145に当接したときの前輪14及び後輪16の操舵角αはそれぞれ規制角度αd及び-αdである。また、可動ディスク142は図13に示す初期位置に位置した状態から、駆動モータ22が逆転した場合、可動ディスク142の当接面143が、ストッパ144のストッパ面145に当接したときの前輪14及び後輪16の操舵角αはそれぞれ規制角度-αd及びαdである。規制角度の絶対値は、例えば、30度としているが、この値に限定するものではなく、他の値であってもよい。
このようにして、可動ディスク142が初期位置に位置する場合は、前輪14及び後輪16は前方へ進行する場合に位置する初期位置となり、この状態から、前輪14及び後輪16が操舵された場合には、規制角度まで絶対量が同じ操舵角で旋回するようにされている。
駆動モータ22の出力軸24の上端は、連結部としてのカップリング160を介して、バー状のフライホイール部材26の長手方向中央部を支持している。なお、カップリング160は、出力軸24の上端に一体に連結された下部部材160aと、フライホイール部材26に一体に連結された上部部材160bとにより構成されている。本実施形態では、フライホイール部材26の両端には同重量の重り26aがそれぞれ固定されている。
また、フライホイール部材26の上面には、円盤状の載置板162が出力軸24と同軸となるように固定されている。載置板162は、荷物積載部に相当し、図示しない積荷を積載することが可能となっている。
(第3実施形態の作用)
図10~図13及び図14(a)~図14(c)、並びに図15(a)、図15(b)を参照して、次に本実施形態の自律走行車10の作用を説明する。本実施形態では、駆動モータ22の正転は、出力軸24が図12に示すようにフライホイール部材26への時計回りの回転力の作用をいい、逆転は、反時計回りの回転力の作用をいうが、逆であってもよい。
本実施形態では、可動ディスク142は、図13に示す位置を初期位置としている。前輪14及び後輪16は、この状態から、それぞれ規制角度αd及び-αdまで操舵可能となる。説明の便宜上、以下の作用の説明では前輪14についての規制角度を中心にして説明する。前輪14の操舵角の説明があったときは、後輪16の操舵角については、前輪とは正負が反対であり、その絶対量は同じとして理解されたい。
この状態から、制御部70のMPUが正転指令及び逆転指令を交互に駆動モータ22に出力する。
本実施形態では、制御部70は、目標角度を正弦波状の入力とするPD制御により、駆動モータ22の位置制御をしている。ここで、上記位置制御における、モータ角度Qと、ヨーモーメントτの関係は、式(10)で示すことができる。
τ=Kp(Q-Q)- Kd dQ/dt
=Asin(2πft) ……(10)
なお、Kpは比例ゲイン、Kdは微分ゲイン、Qはモータ角度、Qは目標角度、dQ/dtはモータ回転速度、Aは目標角度の振幅、fは周波数、tは時間を表わしている。角度はいずれも反時計回りを正としている。
制御部70はモータ角度Qを目標角度Qに保ちながら、所定の時間間隔で、操舵角αの正負を反転させる。
以下、詳細に説明する。
図14(a)は、図13に示す可動ディスク142が初期位置に位置するときのフライホイール部材26の状態、及び前輪14及び後輪16を操舵角が0のときの状態が示されている。
なお、図14(a)~図14(d)では、説明の簡略のために、一部の部材を省略して、可動ディスク142はモータケース22aから直接突出されており、ストッパ144は一対設けられて車体12の上面に上方へ突出した図とし、フライホイール部材26はストッパ144とは干渉しない高さに設けられているものとして図示されている。
図14(a)の状態で、制御部70からの正転指令に基づいて駆動モータ22が正転すると、フライホイール部材26を右回転させるように駆動モータ22はフライホイール部材26に対して時計回り方向の回転力を生成する。
すると、フライホイール部材26により発生するヨーモーメントにより、駆動モータ22自体が車体12に対して旋回可能に設けられているため、反力により、反対方向(図14(a)において、A矢印方向)に旋回する。このときの駆動モータ22の車体12に対する旋回が、タイミングプーリ150、タイミングベルト151、タイミングプーリ135を介して旋回軸20に伝達される。これにより、旋回軸20はストッパ144の一方のストッパ面145に当接するまで旋回し、すなわち、旋回軸20に取付けられた前輪14は、規制角度αdを操舵角αとして左旋回で操舵される(図14(b)参照)。
一方、駆動モータ22自体の車体12に対する旋回により、歯車152、155の歯車列、並びに軸153、旋回軸18のタイミングプーリ154、139、及びタイミングベルト156のベルト伝達機構により、旋回軸18に取付けられた後輪16は、絶対量を同じくして、逆位相の規制角度αdを操舵角αとして操舵される(図14(b)参照)。すなわち、後輪16は、右旋回で操舵される。図14(b)では、前輪14と後輪16を、一般的なタイヤ形状とした場合、ハ字状になったところが示されている。
このようにして、本実施形態では、駆動モータ22は車体12に対してストッパ144に、可動ディスク142が係止されるまでの間、遊び回転され、この遊び回転を利用して前輪14及び後輪16が逆位相で操舵される。
従って、可動ディスク142の旋回可動範囲(可動ディスク142がストッパ144に当接する迄の範囲)を種々の値に設定することで、車輪の操舵角を機械的に制御することも可能である。
可動ディスク142がストッパ144に係止された後も、フライホイール部材26は、時計回り方向(図14(c)のB矢印方向)に駆動モータ22から回転力を得つづける。ただし、この回転力を得続けるためには、正弦駆動の振幅を十分大きくしておくと必要がある。フライホイール部材26からの反力として、車体12には前後方向の中央、すなわち、中心回りに反時計回りにヨーモーメントが付与される。このヨーモーメントの作用により、正転指令が出ている間、車体12は左前方へ前進(推進)する。
次に、制御部70は、目標角度を正弦波状の入力にしていることから、上記のように駆動モータ22が正転した後、制御部70から逆転指令が出力されて駆動モータ22は逆転する。すなわち、制御部70の目標角度の正弦波状の駆動モータ22への入力は、駆動モータ22に対して、フライホイール部材の振動中心を一定にし、相互に同じ回転量とした正転指令と逆転指令を交互に駆動モータ22に付与することである。
図14(c)の状態で、制御部70からの逆転指令に基づいて駆動モータ22が逆転すると、フライホイール部材26を左回転させるように駆動モータ22はフライホイール部材26に対して反時計回り方向の回転力を生成する。
すると、フライホイール部材26により発生するヨーモーメントにより、駆動モータ22自体が車体12に対して旋回可能に設けられているため、反力により、反対方向に旋回する。このときの駆動モータ22の車体12に対する旋回が、タイミングプーリ150、タイミングベルト151、タイミングプーリ135を介して旋回軸20に伝達される。これにより、旋回軸20はストッパ144の他方のストッパ面145に当接するまで旋回し、すなわち、旋回軸20に取付けられた前輪14は、規制角度-αdを操舵角αとして右旋回で操舵される。
一方、駆動モータ22自体の車体12に対する旋回により、歯車152、155の歯車列、並びに軸153、旋回軸18のタイミングプーリ154、139、及びタイミングベルト156のベルト伝達機構により、旋回軸18に取付けられた後輪16は、絶対量を同じくして、逆位相の規制角度αdを操舵角αとして操舵される。すなわち、後輪16は、左旋回で操舵される。
このようにして、本実施形態では、駆動モータ22は車体12に対してストッパ144に、可動ディスク142が係止されるまでの間、遊び回転され、この遊び回転を利用して前輪14及び後輪16が逆位相で操舵される。
可動ディスク142がストッパ144に係止された後、フライホイール部材26は、反時計回り方向に駆動モータ22から回転力を得つづける。ただし、この回転力を得続けるためには、正弦駆動の振幅を十分大きくしておく必要がある。フライホイール部材26からの反力として、車体12には前後方向の中央、すなわち、中心回りに時計回りにヨーモーメントが付与される。このヨーモーメントの作用により、逆転指令が出ている間、車体12は右前方へ前進(推進)する。
上記のようにして、車輪の操舵角とヨーモーメントの方向を±切り換えて、左右のヨーモーメントが均等であるとき、すなわち、式(10)で表される目標角度を正弦波状の入力とする場合は、τa=τbとなり、車体12は、蛇行しながら直進する(図15(a)参照)。なお、τaは反時計回り方向のヨーモーメント、τbは時計回り方向のヨーモーメントである。
また、車輪の操舵角とヨーモーメントの方向を±切り換えて、左右のヨーモーメントが不均等であるとき、たとえば、τa>τbの場合、車体12は、蛇行しながら左旋回する(図15(a)参照)。また、図示はしないが、車輪の操舵角とヨーモーメントの方向を±切り換えて、左右のヨーモーメントが不均等であって、τa<τbの場合、車体12は、蛇行しながら右旋回する。
車体12が蛇行しながら右または左旋回する場合、目標角度を下記式(11)で表す。
τ=Kp(Q-Q)- Kd dQ/dt
=Asin(2πft) + Bt ……(11)
なお、Kpは比例ゲイン、Kdは微分ゲイン、Qはモータ角度、Qは目標角度、dQ/dtはモータ回転速度、Aは目標角度の振幅、fは周波数、Bは振動中心の振動係数、tは時間を表わしている。角度はいずれも反時計回りを正としている。式(11)では、正弦波状の目標角度に対してさらに時間とともに線形増加するオフセットを加えたものをQとしている。振動係数Bを大きく、または小さくすることで、車体12の蛇行しながら旋回の度合いも変化することになる。
すなわち、制御部70は、正弦波状の目標角度に対してさらに時間とともに線形増加するオフセットを加えたものに基づいてτを算出し、このτに基づいて駆動モータ22を制御することから、駆動モータ22は時計・反時計回りの回転量が変化し、その反力に左右で差が生ずる。すなわち、フライホイール部材26の回転に偏りが生ずる。たとえば、オフセットがマイナス値のときは、フライホイール部材26は右回り(時計回り方向)に相対的に強く回るため、車体12は、その反力方向の左回りに蛇行旋回する。
また、オフセットがプラス値のときは、フライホイール部材26は左回り(反時計回り方向)に相対的に強く回るため、車体12は、その反力方向の右回りに蛇行旋回する。このようにして、制御部70は、駆動モータ22に対して、フライホイール部材26に偏り旋回する正転指令と逆転指令を交互に付与することにより、前記車体を蛇行させながら旋回走行させる。
図10に示すように、本実施形態では、図示しない積荷を積載する載置板162が設けられているため、載置板162に荷物を積載した分だけフライホイール部材26が旋回した場合、ヨーモーメントの増大に寄与できるものとなる。
特に、駆動モータ22を正弦波の目標角度に追従させて制御する場合、駆動モータ22の最大トルク連続トルクを超えない範囲であれば、ヨーモーメントを増大させる荷物は積載した分だけ車体12の推進力を高め、単位時間あたりの移動距離(走行距離)を伸ばすことができる。
なお、駆動モータ22の制御トルクを正弦波状に入力するとともに、この制御トルクを目標値として追従制御させる場合、トルク入力が予め決められた値から変化しない。このため、載置板162に積載する荷物の質量が小さい場合は、ヨーモーメントが小さくなって、推進のための反力が小さくなるため、単位時間あたりの移動距離は小さくなる。また、載置板162に積載する荷物の質量が大きい場合は、駆動モータ22がパワー不足となり、単位時間あたりの移動距離は小さくなる。従って、この場合は、フライホイール部材26の質量を予め軽く設定しておけば、載置板162に積載する荷物の量を最適化して積載することも可能となる。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)自律走行車10は、車体12の前部及び後部において、第1方向及び第1方向とは反対方向の第2方向へそれぞれ旋回自在にそれぞれ設けられた前輪14及び後輪16と、車体12に対し旋回自在に取付られるとともに正転及び逆転を交互に行う単一の駆動モータ22を備える。また、自律走行車10は、駆動モータ22にカップリング160(連結部)を介して連結され、駆動モータ22の正転時または逆転時に車体12に対して相互に反対方向のヨーモーメントを付与するフライホイール部材26を備える。自律走行車10は、駆動モータ22の正転時または逆転時にヨーモーメントによって駆動モータ22に作用する反力を利用して前輪14及び後輪16に対して相互に逆位相であって、絶対量が同じ操舵角で旋回させる前後輪逆位相旋回機構を備える。前後輪逆位相旋回機構は、タイミングプーリ150、135及びタイミングベルト151のベルト伝達機構、歯車152、155の歯車列、タイミングプーリ154、139及びタイミングベルト156のベルト伝達機構よりなる。自律走行車10は、前輪14及び後輪16の第1方向及び第2方向への反力による旋回をそれぞれ同じ絶対量の規制角度で停止させるストッパ144(回転規制部)を備える。そして、自律走行車10は、駆動モータ22が正転及び逆転を交互に行っている際に、ストッパ144(回転規制部)によって前輪14及び後輪16の規制角度で停止した以後は、フライホイール部材26により車体12にヨーモーメントが付与されて規制角度の操舵で走行する。この結果、単一のモータにより、走行及び操舵を行うことができる。
また、駆動モータの遊び回転が最初に起きることにより、遊び回転が終わってフライホイール部材26による反力の車体12への本格的な伝達が起きる前に、車輪の操舵を終了できる。このことから、車輪の操舵を車体の走行前に制御することができ、効果的な力伝達ができる。
(2)本実施形態では、フライホイール部材26には、載置板162(荷物積載部)が付設されている。この結果、載置板162に荷物を積載した分だけフライホイール部材26が旋回した場合、ヨーモーメントの増大に寄与でき、車体12の単位時間あたりの移動距離を、荷物がない場合に比して伸ばすように設計が可能である。
(3)本実施形態の自律走行車10の制御部70は、駆動モータ22に対して、フライホイール部材の振動中心を一定にし、相互に同じ回転量とした正転指令と逆転指令を交互に駆動モータ22に付与することにより、車体12を蛇行させながら直進走行させることができる。
(4)本実施形態の自律走行車10の制御部70は、駆動モータ22に対して、フライホイール部材26に偏り旋回する正転指令と逆転指令を交互に付与することにより、車体12を蛇行させながら旋回走行させることができる。
(第4実施形態)
図14(a)、図14(c)、図14(d)及び図16を参照して第4実施形態の自律走行車10を説明する。
第3実施形態の自律走行車10ではフライホイール部材26がカップリング160の上部部材160bに一体に連結されているのに対して、本実施形態では、前記上部部材160bに対して図示しないスラストベアリングにより旋回自在に支持されているところが異なっている。また、本実施形態では、図16に示すようにフライホイール部材26下面の相互に180度反対位置であって、カップリング160の旋回中心から等距離に位置する部位とカップリング160の上部部材160bとの間には、取り付けボルトを介して一対の引張バネ170が付勢部材として取り付けられている。なお、図14(d)では、第3実施形態の図14(a)等と同じく一部の構成部材が省略されて、簡略化されている。引張バネ170のバネ定数は、フライホイール部材26が正逆回転した際に、その正逆回転と共振する値に設定することが好ましい。
たとえば、蛇行しながら直進走行する場合は、第3実施形態と同様に、車輪の操舵角とヨーモーメントの方向を±切り換えて、左右のヨーモーメントが均等となるように、式(10)で表される目標角度を正弦波状の入力とする。
この直進走行する場合を説明する。なお、説明の便宜上、第3実施形態の作用で説明した図14(a)の状態から説明するものとする。
制御部70からの正転指令に基づいて駆動モータ22が正転すると、カップリング160の上部部材160bが時計回り方向の回転力を生成する。この回転力は、引張バネ170を蓄力し、蓄力完了後にはフライホイール部材26は引張バネ170に引っ張られて右回転する。これにより、駆動モータ22はフライホイール部材26に対して時計回り方向の回転力を生成する。以後、第3実施形態と同様に、フライホイール部材26により発生するヨーモーメントにより、駆動モータ22自体が車体12に対して旋回可能に設けられているため、反力により、反対方向(図14(a)において、A矢印方向)に旋回する。
この後の制御部70からの正転指令中の各部材の作動は第3実施形態と同様である。
次に、図14(c)の状態で、制御部70から逆転指令が入力されて駆動モータ22が逆転すると、引張バネ170の蓄力が解放される。この結果、フライホイール部材26が勢いよく回転する。この蓄力が解放された後は、逆転指令に基づく駆動モータ22の逆転により、カップリング160の上部部材160bが反時計回り方向の回転力を生成する。この回転力は、引張バネ170を蓄力し、蓄力完了後にはフライホイール部材26は引張バネ170に引っ張られて左回転する。
これにより、駆動モータ22はフライホイール部材26に対して反時計回り方向の回転力を生成する。以後、第3実施形態と同様に、フライホイール部材26により発生するヨーモーメントにより、駆動モータ22自体が車体12に対して旋回可能に設けられているため、反力により、反対方向に旋回する。この後の制御部70からの逆転指令中の各部材の作動は第3実施形態と同様である。
このように構成すると、フライホイール部材26の往復運動時の運動エネルギーが、引張バネ170の弾性エネルギーとして蓄えられ、駆動モータ22が正転逆転を繰返す毎に蓄えられたエネルギーを利用できる。この結果、単位距離を移動するために必要なエネルギーを少なくとすることができる。
本実施形態では、下記の特徴を有する。
(1)本実施形態の自律走行車10では、カップリング160(連結部)は、フライホイール部材26を自由旋回自在に支持し、フライホイール部材26と、カップリング160との間には、フライホイール部材26が相互に反対方向に旋回する際に交互に蓄力及び蓄力を開放する一対の引張バネ170(付勢部材)が連係されている。
この結果、単位距離を移動するために必要なエネルギーを少なくとすることができ、移動効率を向上することができる。
なお、本発明の実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、上記構成の設計的変更は勿論のこと、下記のように変更しても良い。
・第1、第2実施形態では、係合部材52、53の初期位置は、従動軸46を中心とした、一組のストッパピン56、57間の離間角度2φの1/2の角度φとなる位置としたが、この位置に限定するものではなく、初期位置を任意の位置としてもよい。
・第1、第2実施形態では、前輪14と床面及び後輪16と床面との摩擦は共に大きいことを前提としている。仮に前輪14と床面及び後輪と床面との摩擦が小さい場合には、逆走することもある。
・第1実施形態では、回転規制部50は、トルク伝達機構30に含まれるようにしたが、トルク伝達機構に含めることに限定しない。例えば、回転規制部を前輪14及び後輪16に直接的に係止することにより、回転を規制してもよい。
・前記実施形態を、例えば、工場内の無人搬送車、ショッピングカート或いは押さなくても移動するスーツケース等に適用してもよい。
・第3実施形態では、載置板162を荷物積載部としたが、第3実施形態のフライホイール部材26の形状を第1実施形態のフライホイール部材26と同じ円盤状に形成し、フライホイール部材26を荷物積載部としてもよい。
・第3実施形態の連結部は、カップリングに限定するものではなく、例えば、駆動モータ22の出力軸に、フライホイール部材26を直結した部分を連結部としてもよい。
・第4実施形態の連結部は、カップリングに限定するものではなく、例えば、駆動モータ22の出力軸に、フライホイール部材26を旋回自在に支持する軸受部を直結した構成を連結部としてもよい。
10…自律走行車、12…車体、14…前輪、16…後輪、
18、20…旋回軸、22…駆動モータ、22a…モータケース、
24…出力軸、26…フライホイール部材、30…トルク伝達機構、
40…トルクリミッタ、42…駆動側部材、44…被動側部材、
46…従動軸、50…回転規制部、52、53…係合部材、
54…ストッパ支持部材、56、57…ストッパピン、60…歯車機構、
62、64、66、68…平歯車、70…制御部、80…ベルト伝達機構、
121…下部枠、122…前枠、123…後枠、124…上部枠、
125…横桟、126…回動軸、127…カップリング、128…伝達軸、
129…被動軸、130、131、132、134…平歯車、
134、135…タイミングプーリ、136…タイミングベルト、
137…脚部材、140…ボールローラ、
142…可動ディスク、143…当接面、144…ストッパ、
145…ストッパ面、147…147…………
150…タイミングプーリ、151…タイミングベルト、152…歯車、
153…軸、154…タイミングプーリ、155…歯車、
156…タイミングベルト、160…カップリング、
162…載置板(荷物積載部)。

Claims (2)

  1. 車体の前部及び後部において、第1方向及び第1方向とは反対方向の第2方向へそれぞれ旋回自在にそれぞれ設けられた前輪及び後輪と、前記車体に設けられ、正転及び逆転を交互に行う単一の駆動モータと、前記駆動モータに作動連結され、前記駆動モータの正転時または逆転時に前記車体に対して相互に反対方向のヨーモーメントを付与するフライホイール部材と、前記駆動モータのトルクを前記前輪及び前記後輪に対して、相互に逆位相であって、絶対量が同じ操舵角で旋回させるトルク伝達機構と、前記前輪及び前記後輪の第1方向及び第2方向への旋回をそれぞれ同じ絶対量の規制角度で停止させる回転規制部と、を備え、前記トルク伝達機構は、前記回転規制部による前記前輪及び前記後輪の旋回の停止時に、前記前輪及び前記後輪への旋回に要する前記トルクの伝達を遮断するトルクリミッタを含み、前記駆動モータが正転及び逆転を交互に行っている際に、前記フライホイール部材により前記車体に前記ヨーモーメントが付与され、前記規制角度の操舵で走行する自律走行車。
  2. 車体の前部及び後部において、第1方向及び第1方向とは反対方向の第2方向へそれぞれ旋回自在にそれぞれ設けられた前輪及び後輪と、
    前記車体に対し旋回自在に取付られるとともに正転及び逆転を交互に行う単一の駆動モータと、
    前記駆動モータに連結部を介して連結され、前記駆動モータの正転時または逆転時に前記車体に対して相互に反対方向のヨーモーメントを付与するフライホイール部材と、
    前記駆動モータの正転時または逆転時に前記ヨーモーメントによって該駆動モータに作用する反力を利用して前記前輪及び前記後輪に対して相互に逆位相であって、絶対量が同じ操舵角で旋回させる前後輪逆位相旋回機構と、
    前記前輪及び前記後輪の第1方向及び第2方向への前記反力による旋回をそれぞれ同じ絶対量の規制角度で停止させる回転規制部と、を備え、
    前記駆動モータが正転及び逆転を交互に行っている際に、前記回転規制部によって前記前輪及び前記後輪の規制角度で停止した以後は、前記フライホイール部材により前記車体に前記ヨーモーメントが付与されて前記規制角度の操舵で走行する自律走行車。
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