JP2017169936A - 立ち乗り型移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回操作時に意図しない加減速が発生することを抑制することが可能な立ち乗り型移動装置を提供することである。
【解決手段】本発明にかかる立ち乗り型移動装置1は、ボード10と、ボード10にそれぞれ配置された車輪16a〜16dと、ボード10の進行方向の前側に配置された車輪16a、16bを各々独立に回転駆動する駆動部15a、15bと、ボード10に搭乗した搭乗者の重心移動を検出する荷重センサ13a〜13dと、ボード10の進行方向の前側に設けられたステアリングボード11と、ステアリングボード11の回転情報を取得する回転センサ12と、駆動部15a、15bを制御する制御部14と、を備える。制御部14は、ボード10の進行方向における速度を制御する際、ステアリングボード11の回転位置が中立位置にない場合は、ステアリングボード11の回転位置が中立位置にある場合よりも、ボードの加速度の絶対値を小さくする。
【選択図】図3

Description

本発明は立ち乗り型移動装置に関する。
近年、人の移動を補助するパーソナルモビリティの研究開発が行われている。特許文献1には、駆動装置を搭載した自走式ローラーボードに関する技術が開示されている。特許文献1に開示されている自走式ローラーボードでは、搭乗者の体重移動に応じて停止、前進、後退等の制御を行うことが可能なように構成されている。
特開平9−010375号公報
特許文献1に開示されている自走式ローラーボードでは、自走式ローラーボードの前後に圧力センサを設け、この圧力センサで検出された圧力に応じて自走式ローラーボードに搭載された駆動装置を制御している。また、自走式ローラーボードの前方には、前輪と機械的に接続された旋回操縦盤が設けられており、この旋回操縦盤を搭乗者が足で回転させて前輪の方向を変えることで、自走式ローラーボードの進行方向を変更している。
しかしながら、特許文献1に開示されている自走式ローラーボードのように、搭乗者の重心移動に応じてボードの進行方向における速度を制御し、更に、搭乗者の一方の足で旋回操縦盤を回転させてボードを旋回させる制御方式の場合は、旋回時に搭乗者の足で旋回操縦盤を操作するため、搭乗者の意図しない力(体重)が旋回操縦盤に加わる。このため、旋回操縦盤が設けられている側の圧力センサに意図しない力が加わり、搭乗者の意図しない加速(旋回操縦盤が進行方向の後ろ側に配置されている場合は減速)が発生してしまうという問題がある。
上記課題に鑑み本発明の目的は、旋回操作時に意図しない加減速が発生することを抑制することが可能な立ち乗り型移動装置を提供することである。
本発明にかかる立ち乗り型移動装置は、搭乗者が搭乗するボードと、前記ボードの進行方向の前側および後側の各々の左右にそれぞれ配置された車輪と、前記ボードの進行方向の前側および後側の少なくとも一方の左右にそれぞれ配置された車輪を各々独立に回転駆動する第1および第2の駆動部と、前記ボードに搭乗した搭乗者の重心移動を検出する第1のセンサと、前記ボードの進行方向の前側および後側のうちのいずれか一方に設けられ、鉛直方向に伸びる回転軸を中心に回転可能なステアリングボードと、前記ステアリングボードの回転情報を取得する第2のセンサと、前記第1および第2の駆動部を制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記第1のセンサで検出した前記搭乗者の重心移動に応じて前記第1および第2の駆動部の回転速度を制御して前記ボードの進行方向における速度を制御し、前記第2のセンサで取得した回転情報に応じて前記第1および第2の駆動部の回転速度を各々独立に制御することで前記ボードを前記回転情報と対応する方向に旋回させ、前記ボードの進行方向における速度を制御する際、前記ステアリングボードの回転位置が中立位置にない場合は、前記ステアリングボードの回転位置が前記中立位置にある場合よりも、前記ボードの加速度の絶対値を小さくする。
本発明にかかる立ち乗り型移動装置では、制御部がボードの進行方向における速度を制御する際、ステアリングボードの回転位置が中立位置にない場合は、ステアリングボードの回転位置が中立位置にある場合よりも、ボードの加速度の絶対値が小さくなるようにしている。つまり、ステアリングボードの回転位置が中立位置にない場合は、搭乗者がステアリングボードを操作しているので、このような場合は、ボードの加速度の絶対値が小さくなるようにしている。よって、旋回操作時に搭乗者の意図しない力がステアリングボードに働いたとしても、ボードに意図しない加減速が発生することを抑制することができる。
本発明により、旋回操作時に意図しない加減速が発生することを抑制することが可能な立ち乗り型移動装置を提供することができる。
実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置を示す斜視図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の使用例を示す図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置を示す分解斜視図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置のシステム構成を説明するためのブロック図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(加速)を説明するための図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(加速)を説明するための上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(減速)を説明するための図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(減速)を説明するための上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(左旋回)を説明するための上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(右旋回)を説明するための上面図である。 ステアリングボードの回転角θの絶対値と抑制係数βとの関係の一例を示すグラフである。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の加減速制御を説明するためのフローチャートである。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の他の構成例を示す上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の他の構成例を示す上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の他の構成例を示す上面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置を示す斜視図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1は、ボード10、ステアリングボード11、及び車輪16a〜16dを備える。
ボード10は表面が平坦な板状部材で構成されており、ボード10の上面には搭乗者が搭乗する。ボード10の進行方向の前側には、ステアリングボード11が設けられている。なお、本明細書において、ボード10にはステアリングボード11が含まれており、「搭乗者がボード10に搭乗する」とは、搭乗者がボード10およびステアリングボード11の上面に搭乗していることを意味するものとする。具体的には、搭乗者の一方の足がボード10の上面に位置し、他方の足がステアリングボード11の上面に位置している状態を意味する(図2参照)。ボード10の前側および後側の各々の左右には、車輪16a〜16dが配置されている。
図2は、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の使用例を示す図である。本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、ボード10に搭乗している搭乗者30の前後の重心移動(換言すると、搭乗者の体重移動)に応じて速度を調整することができる。また、ボード10に搭乗している搭乗者30が足31(図2に示す場合は左足)でステアリングボード11を回転させることで、ボード10(立ち乗り型移動装置1)を旋回させることができる。
次に、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1の詳細な構成について、図3に示す分解斜視図を用いて説明する。図3に示すように、立ち乗り型移動装置1は、ボード10、ステアリングボード11、回転センサ(第2のセンサ)12、荷重センサ(第1のセンサ)13a〜13d、制御部14、駆動部15a、15b、車輪16a〜16d、サスペンション17a〜17d、フレーム18、及びバッテリ19を備える。
フレーム18は矩形状であり、例えば金属材料を用いて構成することができる。フレーム18の4つの角の下側には車輪16a〜16dがそれぞれ設けられている。また、各々の車輪16a〜16dとフレーム18との間にはサスペンション17a〜17dが設けられている。サスペンション17a〜17dを設けることで、路面から車輪16a〜16dに伝わった振動がフレーム18に伝わることを抑制することができる。図3に示す立ち乗り型移動装置1では、車輪16a、16bは前輪であり、車輪16c、16dは後輪である。
各々の車輪16a、16bには、各々の車輪16a、16bを独立に回転駆動する駆動部15a、15bがそれぞれ設けられている。駆動部15a、15bは、例えばモータを用いて構成することができる。また、車輪16c、16dには、鉛直方向と平行な回転軸を中心に回転可能なキャスタを用いることができる。つまり、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、車輪16a、16bを駆動部15a、15bを用いて各々独立に駆動可能に構成し、且つ車輪16c、16dをキャスタを用いて構成している。よって、駆動部15a、15bの回転速度を各々異なるように制御することで、ボード10(立ち乗り型移動装置1)を左右に旋回させることができる。
具体的には、駆動部15a(車輪16a)の回転速度を駆動部15b(車輪16b)の回転速度よりも速くすることで、ボード10を左に旋回させることができる。また、駆動部15b(車輪16b)の回転速度を駆動部15a(車輪16a)の回転速度よりも速くすることで、ボード10を右に旋回させることができる。
また、車輪16a、16bには減速機を取り付けてもよい。例えば、減速機は遊星歯車を用いて構成することができる。フレーム18には、制御部14およびバッテリ19が取り付けられている。バッテリ19は、制御部14および駆動部15a、15bに電力を供給する。例えば、バッテリ19にはリチウムイオン二次電池を用いることができる。
フレーム18の4つの角には荷重センサ13a〜13dが設けられている。つまり、フレーム18にボード10を取り付けた際に、フレーム18とボード10との間に荷重センサ13a〜13dが挟まれるように配置されることで、ボード10の上に搭乗した搭乗者の荷重を検出することができる。換言すると、荷重センサ13a〜13dを用いて搭乗者の重心移動(体重移動)を検出することができる。例えば、荷重センサ13a〜13dには、圧電素子を用いたセンサや歪みゲージを用いたセンサ等を用いることができる。荷重センサ13a〜13dで検出した信号は、制御部14に供給される。
ボード10は、フレーム18の上側に取り付けられる。ボード10の進行方向の前側には、鉛直方向に伸びる回転軸20を中心に回転可能にステアリングボード11が設けられている。つまり、ボード10の進行方向の前側にはステアリングボード11に対応した形状の凹部10aが形成されており、ステアリングボード11はこの凹部10aに回転可能に取り付けられている。
ステアリングボード11の下側には、ステアリングボード11の回転情報を取得する回転センサ12が設けられている。回転センサ12で取得された回転情報は制御部14に供給される。例えば、ステアリングボード11の回転情報はステアリングボード11の回転角であり、この場合は、回転センサ12として回転角センサを用いる。
また、ステアリングボード11は、ステアリングボード11を回転させた際にトルクが発生するように構成してもよく、この場合は、回転センサ12としてトルクセンサを用いることができる。つまり、この場合はステアリングボード11を回転させるために必要なトルクをトルクセンサを用いて検出することで、ステアリングボード11の回転情報を取得する。例えば、ステアリングボード11にバネ(不図示)を設け、ステアリングボードが中立位置に戻るような力が働くように構成することで、ステアリングボード11を回転させた際にトルクを発生させることができる。
次に、図4に示すブロック図を用いて、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1のシステム構成について説明する。図4に示すように、荷重センサ13a〜13dで取得された荷重情報は制御部14に供給される。また、回転センサ12で取得されたステアリングボード11の回転情報は制御部14に供給される。制御部14は、荷重センサ13a〜13dおよび回転センサ12で取得した情報を用いて、駆動部15a、15bを制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号を駆動部15a、15bに供給する。各々の駆動部15a、15bは、制御部14から供給された制御信号に応じて各々の車輪16a、16bを回転駆動する。
具体的には、制御部14は、荷重センサ13a〜13dで検出した搭乗者30の重心移動に応じて駆動部15a、15bの回転速度を制御して、ボード10の進行方向における速度を制御する。また、回転センサ12で取得されたステアリングボード11の回転情報に応じて駆動部15a、15bの回転速度を各々独立に制御することで、ボード10を回転情報と対応する方向に旋回させる。
まず、立ち乗り型移動装置1の加速および減速の動作について説明する。
制御部14は、荷重センサ13a〜13dで検出した荷重(搭乗者の重心移動に対応)に応じて、駆動部15a、15bの回転速度を制御する。
例えば、図5、図6に示すように、搭乗者30の右足32よりも左足31に多くの体重がかかっている場合は、荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和が荷重センサ13c、13dで検出した荷重の総和よりも大きくなる。この場合は、搭乗者30の重心がボード10の進行方向前側にあるので、ボード10の加速度が正の値となり加速する。
また、図7、図8に示すように、搭乗者30の左足31よりも右足32に多くの体重がかかっている場合は、荷重センサ13c、13dで検出した荷重の総和が荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和よりも大きくなる。この場合は、搭乗者30の重心がボード10の進行方向後側にあるので、ボード10の加速度が負の値となり減速する。
なお、立ち乗り型移動装置1の加速および減速の詳細な動作については後述する。
次に、立ち乗り型移動装置1の旋回動作について説明する。
図4に示す制御部14は、回転センサ12で取得されたステアリングボード11の回転情報(つまり、中立位置からの回転方向と回転角)に応じて駆動部15a、15bの回転速度を各々独立に制御することで、回転情報と対応する方向にボード10を旋回させる。
具体的には、図9に示すように、搭乗者の左足31で操作されたステアリングボード11の回転方向が左方向の場合、制御部14は、駆動部15a(車輪16a)の回転速度を駆動部15b(車輪16b)の回転速度よりも速くする。これにより、ボード10が左側に旋回する。このときの旋回量はステアリングボード11の回転角に応じて決定される。つまり、ステアリングボード11の回転角が大きくなるほど、ボード10の旋回量が大きくなる。
また、図10に示すように、搭乗者の左足31で操作されたステアリングボード11の回転方向が右方向の場合、制御部14は、駆動部15b(車輪16b)の回転速度を駆動部15a(車輪16a)の回転速度よりも速くする。これにより、ボード10が右側に旋回する。このときの旋回量はステアリングボード11の回転角に応じて決定される。つまり、ステアリングボード11の回転角が大きくなるほど、ボード10の旋回量が大きくなる。
例えば、ステアリングボード11の時計回りの回転角をθ(rad)、旋回ゲインをk(1/s)とした場合、駆動部15a(右側)の回転速度ω(rad/s)および駆動部15b(左側)の回転速度ω(rad/s)はそれぞれ次の式1、式2のように表すことができる。
ω=ω−kωθ ・・・式1
ω=ω+kωθ ・・・式2
ここで、ω(rad/s)は、ステアリングボード11を回転させていないとき、すなわち、直進時の駆動部15a、15bの回転速度である。
このとき、左右の車輪の間隔を2D(m)とすると、旋回時の回転半径R(m)は次のように表すことができる。
R=D/(k・θ) ・・・式3
(ただし、θ≠0)
つまり、式3に示すように、ステアリングボード11の回転角θが大きくなるほど回転半径Rが小さくなり、ボード10の旋回量が大きくなる(つまり、急になる)。
ところで、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1のように、搭乗者の重心移動に応じてボード10の進行方向における速度を制御し、更に、搭乗者の一方の足でステアリングボード11を回転させてボードを旋回させる制御方式の場合は、旋回時に搭乗者の足でステアリングボード11を操作するため、搭乗者の意図しない力(体重)がステアリングボード11に加わる。このため、ステアリングボード11が設けられている側の荷重センサに意図しない力が加わり、搭乗者の意図しない加減速が発生してしまうという問題があった。
例えば、図9、図10に示すように、ボード10を旋回させる場合、搭乗者は左足31でステアリングボード11を回転操作するが、このとき、ステアリングボード11には搭乗者の意図しない力が加わる。つまり、搭乗者がステアリングボード11を回転させるためには、搭乗者の左足31の底面とステアリングボード11の上面との間に摩擦力を働かせる必要があるため、ステアリングボード11を回転させる場合はステアリングボード11を回転させない場合よりも多くの荷重が加わる。このため、ステアリングボード11が設けられている進行方向前側には通常よりも多くの荷重が加わり、搭乗者の意図しない加速が発生してしまうという問題があった。
逆に、ステアリングボード11がボード10の進行方向の後側に設けられている場合(図13参照)は、ステアリングボード11の操作時に、進行方向後側に通常よりも多くの荷重が加わり、搭乗者の意図しない減速が発生する。
このような問題を解決するために、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、制御部14がボード10の進行方向における速度を制御する際、ステアリングボード11の回転位置が中立位置にない場合は、ステアリングボード11の回転位置が中立位置にある場合よりも、ボード10の加速度の絶対値を小さくするように制御している。以下で、具体的な制御方法について説明する。なお、以下ではステアリングボード11がボード10の進行方向前側に設けられている場合、つまり、意図しない加速が発生する場合を例として説明するが、ステアリングボード11がボード10の進行方向後側に設けられている場合、つまり、意図しない減速が発生する場合についても同様に適用することができる。
ボード10の前側に配置された荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和をW、全ての荷重センサ13a〜13dで検出した荷重の総和をWとすると、ボード10の加速度αは次の式で表すことができる。
加速度α=(W/W−0.5)×k ・・・式4
ここで、W/Wは前側にかかる荷重の割合を示している。また、kは加速度αの値を調整するための任意の係数である。
荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和と荷重センサ13c、13dで検出した荷重の総和とが等しい場合、つまり、搭乗者の重心が中心位置である場合は、W/W=0.5となるので、加速度はゼロになる。
一方、搭乗者の重心がボード10の進行方向前側の場合(図5、図6参照)は、荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和が荷重センサ13c、13dで検出した荷重の総和よりも大きくなり、式4のW/Wの値が0.5よりも大きくなる。この場合は加速度αは正の値となり加速する。このとき、Wの値が大きくなるほど、加速度αは大きくなる。
また、搭乗者の重心がボード10の進行方向後側の場合(図7、図8参照)は、荷重センサ13c、13dで検出した荷重の総和が荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和よりも大きくなり、式4のW/Wの値が0.5よりも小さくなる。この場合は加速度αは負の値となり減速する。このとき、Wの値が小さくなるほど、加速度αは小さくなる。
また、制御部14(図4参照)は、回転センサ12からステアリングボード11の回転情報を取得する。そして、ステアリングボード11の回転位置が中立位置(つまり、θ=0度)にある場合は、搭乗者がステアリングボード11を操作しておらず、上記で説明したような問題、つまり、搭乗者の意図しない力がステアリングボード11に加わるという問題が発生しないので、式4で算出した加速度αの値をそのまま用いる。
一方、ステアリングボード11の回転位置が中立位置(つまり、θ=0度)にない場合は、搭乗者がステアリングボード11を操作しており、搭乗者の意図しない力がステアリングボード11に加わるので、式4で算出した加速度αに抑制係数βを乗算した値を加速度として用いる。
ここで抑制係数βは、0≦β<1を満たす係数である。つまり、1よりも小さい抑制係数βを加速度αに乗算することで、ボード10の加速度を加速度αよりも小さくすることができる。
図11は、ステアリングボード11の回転角θの絶対値と抑制係数βとの関係の一例を示すグラフである。本実施の形態では、例えば図11に示すように、ステアリングボード11の回転角θの絶対値が大きくなるほど抑制係数βの値が小さくなるようにしてもよい(ただし、|θ|>0)。つまり、ステアリングボード11の回転角θの絶対値が大きい場合は、ステアリングボード11の操作量も大きくなる。このため、ステアリングボード11にはより多くの荷重が加わる。このことを考慮し、ステアリングボード11の回転角θの絶対値が大きくなるほど抑制係数βの値を小さくすることで、より効果的に搭乗者の意図しない加速が発生してしまうことを抑制することができる。
ここで、回転角θは時計回り(右回り)の回転角であるので、左回りの回転角はマイナスの値で表現することができる。つまり、ステアリングボード11の中立位置(θ=0度)からの回転量は回転角θの絶対値となる。
例えば、図10に示すように、ボード10を右旋回させる場合、搭乗者は左足31でステアリングボード11を右に回転するように操作するが、このとき、ステアリングボード11には搭乗者の意図しない力が加わる。このため、ボード10の前側に設けられている荷重センサ13a、13bで検出される荷重の値が大きくなり、式4のW/Wの値が増加し加速度αの値も増加する。したがって、進行方向への加速度が増加する。しかしこの場合は、ステアリングボード11の回転位置が中立位置(つまり、θ=0度)にないので、加速度αに抑制係数βを乗算することで加速度αの値を抑制することができる。よって、旋回操作時に意図しない加速が発生することを抑制することができる。
次に、図12に示すフローチャートを用いて、立ち乗り型移動装置1の加減速制御について説明する。まず、荷重センサ13a〜13dを用いて搭乗者の重心移動を検出する(ステップS1)。次に、制御部14は、荷重センサ13a〜13dで検出した搭乗者の重心移動に基づいて加速度αを算出する(ステップS2)。具体的には、上記式4を用いて加速度αを算出する。その後、制御部14は、ステアリングボード11の回転情報を回転センサ12から取得する(ステップS3)。そして、ステアリングボード11の回転位置が中立位置(θ=0度)である場合(ステップS4:Yes)、ステップS2で算出した加速度αの値をそのまま用いる(ステップS5)。
一方、ステアリングボード11の回転位置が中立位置にない場合は、ステップS2で算出した加速度αに抑制係数β(0≦β<1)を乗算した値を加速度として用いる(ステップS6)。このとき、図11に示したように、ステアリングボード11の回転角θの絶対値が大きくなるほど抑制係数βの値が小さくなるようにしてもよい。また、ステアリングボード11の回転角θに依らず抑制係数を常にゼロに設定してもよい。抑制係数βをゼロにすることで、ステアリングボード11が回転している間はボード10の加減速を実施しないようにすることができる。
その後、制御部14は、求めた加速度を用いてボード10を制御する。つまり、制御部14は、ボード10の加速度が上記で求めた加速度となるように、駆動部15a、15bを制御する。例えば、制御部14は、求めた加速度を積分して駆動部15a、15bの目標回転速度を決定し、駆動部15a、15bの回転速度が目標回転速度となるように駆動部15a、15bを制御する。なお、駆動部15a、15bの回転速度は、車輪16a、16bの回転速度に対応している。
このように、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、制御部14がボード10の進行方向における速度を制御する際、ステアリングボード11の回転位置が中立位置にない場合は、ステアリングボード11の回転位置が中立位置にある場合よりも、ボード10の加速度の絶対値が小さくなるようにしている。つまり、ステアリングボード11の回転位置が中立位置にない場合は、式4を用いて算出した加速度αに抑制係数β(0≦β<1)を乗算した値を加速度として用いている。よって、旋回操作時に搭乗者の意図しない力がステアリングボード11に働いたとしても、ボード10に意図しない加速が発生することを抑制することができる。
なお、上記ではステアリングボード11の中立位置を回転角θ=0度とし、ステアリングボード11の回転角θが0度でない場合は、ステアリングボード11が中立位置にないと判断していた。しかし、本実施の形態では、ステアリングボード11の回転角θが、θ=0度を中心とした所定の範囲内にある場合に、ステアリングボード11が中立位置にあると判断してもよい。つまり、中立位置の範囲にある程度の幅を持たせるようにしてもよい。
また、上記では搭乗者が左足31を前側にして搭乗している場合(図2参照)について説明したが、搭乗者は右足を前側にして搭乗してもよい。この場合は、上記説明の左足と右足とが逆になる。
また、上記ではステアリングボード11をボード10の進行方向の前側に設けた場合(図1参照)について主に説明した。しかし、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、ステアリングボード11は、ボード10の進行方向の前側および後側のうちのいずれか一方に設ければよく、例えば、図13に示すように、ボード10の進行方向の後側にステアリングボード11を設けてもよい。
ボード10の進行方向の後側にステアリングボード11を設けた場合は、ステアリングボード11の操作時に、進行方向の後側の荷重センサに意図しない力がかかるので、意図しない減速が発生する。この場合も上記と同様に加速度に抑制係数βを乗算することで、ボード10に意図しない減速が発生することを抑制することができる。
また、上記では前側の車輪16a、16bの各々に駆動部15a、15bを設けた場合(図3参照)について説明した。しかし、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、駆動部は、ボードの進行方向の前側および後側の少なくとも一方の左右にそれぞれ設けられた車輪に設ければよく、例えば、後側の車輪16c、16dにそれぞれ駆動部を設けてもよい。また、全ての車輪16a〜16dに駆動部を設けてもよい。また、上記では後側の車輪16c、16dにキャスタを用いた場合(図3参照)について説明したが、車輪16c、16dには全方向車輪を用いてもよい。
また、上記では、4つの荷重センサ13a〜13dを用いて搭乗者の重心移動(体重移動)を検出する場合(図3参照)について説明した。しかし、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、図14に示すように、ボード10の真ん中に多軸センサ23を1つ設けてもよい。多軸センサ23は、例えば多軸方向(例えば3軸方向)の歪みを検出する力センサを用いて構成することができる。3軸の力センサを使用すると、搭乗者の荷重の前後位置の変化に従い力ベクトルが前後方向に変化するため、重心移動を検出することができる。また、図15に示すように、ボード10の前側および後側にそれぞれ荷重センサ24a、24bを1つずつ設けるようにしてもよい。
以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
1 立ち乗り型移動装置
10 ボード
11 ステアリングボード
12 回転センサ
13a〜13d 荷重センサ
14 制御部
15a、15b 駆動部
16a〜16d 車輪
17a〜17d サスペンション
18 フレーム
19 バッテリ
20 回転軸
23 多軸センサ
24a、24b 荷重センサ
30 搭乗者
31 左足
32 右足

Claims (1)

  1. 搭乗者が搭乗するボードと、
    前記ボードの進行方向の前側および後側の各々の左右にそれぞれ配置された車輪と、
    前記ボードの進行方向の前側および後側の少なくとも一方の左右にそれぞれ配置された車輪を各々独立に回転駆動する第1および第2の駆動部と、
    前記ボードに搭乗した搭乗者の重心移動を検出する第1のセンサと、
    前記ボードの進行方向の前側および後側のうちのいずれか一方に設けられ、鉛直方向に伸びる回転軸を中心に回転可能なステアリングボードと、
    前記ステアリングボードの回転情報を取得する第2のセンサと、
    前記第1および第2の駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1のセンサで検出した前記搭乗者の重心移動に応じて前記第1および第2の駆動部の回転速度を制御して前記ボードの進行方向における速度を制御し、
    前記第2のセンサで取得した回転情報に応じて前記第1および第2の駆動部の回転速度を各々独立に制御することで前記ボードを前記回転情報と対応する方向に旋回させ、
    前記ボードの進行方向における速度を制御する際、前記ステアリングボードの回転位置が中立位置にない場合は、前記ステアリングボードの回転位置が前記中立位置にある場合よりも、前記ボードの加速度の絶対値を小さくする、
    立ち乗り型移動装置。
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