JP2017169981A - 立ち乗り型移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搭乗者の姿勢を安定させることが可能な立ち乗り型移動装置を提供することである。
【解決手段】本発明にかかる立ち乗り型移動装置1は、ボード10と、ボード10の進行方向の前側および後側の各々の左右にそれぞれ配置された車輪16a〜16dと、ボード10の進行方向の前側に配置された車輪16a、16bを各々独立に回転駆動する駆動部15a、15bと、ボード10に搭乗した搭乗者の荷重を検出する荷重センサ13a〜13dと、ボード10の進行方向の前側に設けられたステアリングボード11と、ステアリングボード11の回転情報を取得する回転センサ12と、駆動部15a、15bを制御する制御部14と、を備える。制御部14は、旋回量算出部21で算出された旋回量が、目標速度と荷重割合とに応じて求められた旋回可能領域の範囲内になるように旋回量を補正する旋回量補正部24を備える。
【選択図】図11

Description

本発明は立ち乗り型移動装置に関する。
近年、人の移動を補助するパーソナルモビリティの研究開発が行われている。特許文献1には、駆動装置を搭載した自走式ローラーボードに関する技術が開示されている。特許文献1に開示されている自走式ローラーボードでは、搭乗者の体重移動に応じて停止、前進、後退等の制御を行うことが可能なように構成されている。
特開平9−010375号公報
特許文献1に開示されている自走式ローラーボードでは、自走式ローラーボードの前後に圧力センサを設け、この圧力センサで検出された圧力に応じて自走式ローラーボードに搭載された駆動装置を制御している。また、自走式ローラーボードの前方には、前輪と機械的に接続された旋回操縦盤が設けられており、この旋回操縦盤を搭乗者が足で回転させて前輪の方向を変えることで、自走式ローラーボードの進行方向を変更している。
しかしながら、搭乗者が立った状態で搭乗する立ち乗り型移動装置では、立ち乗り型移動装置が高速で走行している状態で旋回動作を行うと、搭乗者に遠心力が働き搭乗者が立ち乗り型移動装置から落下するおそれがあるという問題がある。
上記課題に鑑み本発明の目的は、旋回時においても搭乗者が継続して搭乗することが可能な立ち乗り型移動装置を提供することである。
本発明にかかる立ち乗り型移動装置は、搭乗者が搭乗するボードと、前記ボードの進行方向の前側および後側の各々の左右にそれぞれ配置された車輪と、前記ボードの進行方向の前側および後側の少なくとも一方の左右にそれぞれ配置された車輪を各々独立に回転駆動する第1および第2の駆動部と、前記ボードに搭乗した搭乗者の荷重を検出する第1のセンサと、前記ボードの進行方向の前側および後側のうちのいずれか一方に設けられ、鉛直方向に伸びる回転軸を中心に回転可能なステアリングボードと、前記ステアリングボードの回転情報を取得する第2のセンサと、前記第1および第2の駆動部を制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記第1のセンサで検出した前記搭乗者の進行方向前後における荷重に応じて前記ボードの目標速度を設定する目標速度設定部と、前記第2のセンサで取得した回転情報に応じて前記ボードの旋回量を算出する旋回量算出部と、前記搭乗者の荷重の進行方向左側および右側の割合である荷重割合を算出する荷重割合算出部と、前記旋回量算出部で算出された前記旋回量が、前記目標速度と前記荷重割合とに応じて求められた旋回可能領域の範囲内になるように前記旋回量を補正する旋回量補正部と、を備え、前記旋回量補正部で補正された旋回量および前記目標速度に応じて前記第1および第2の駆動部の回転速度を各々独立に制御することで前記ボードを旋回させる。
本発明にかかる立ち乗り型移動装置では、旋回量算出部で算出された旋回量が旋回可能領域の範囲内になるように旋回量を補正している。ここで、旋回可能領域は、搭乗者の姿勢を安定させた状態でボードが旋回可能な旋回量の範囲であり、目標速度と荷重割合とに応じて求められる。つまり、旋回可能領域を設けて旋回量を制限することで、旋回時に搭乗者が遠心力によってバランスを崩すことを抑制でき、搭乗者がボードに継続して搭乗することが可能になる。
本発明により、旋回時においても搭乗者が継続して搭乗することが可能な立ち乗り型移動装置を提供することができる。
実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置を示す斜視図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の使用例を示す図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置を示す分解斜視図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置のシステム構成を説明するためのブロック図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(加速)を説明するための図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(加速)を説明するための上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(減速)を説明するための図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(減速)を説明するための上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(左旋回)を説明するための上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例(右旋回)を説明するための上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置が備える制御部の詳細を説明するためのブロック図である。 右荷重割合に対する許容される回転半径を示すグラフである。 右荷重割合に対する許容される回転半径を示すグラフである。 回転半径の補正例を示すグラフである。 右荷重割合に対する許容される遠心加速度を示すグラフである。 遠心加速度の補正例を示すグラフである。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の他の構成例を示す上面図である。 実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の他の構成例を示す上面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置を示す斜視図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1は、ボード10、ステアリングボード11、及び車輪16a〜16dを備える。
ボード10は表面が平坦な板状部材で構成されており、ボード10の上面には搭乗者が搭乗する。ボード10の進行方向の前側には、ステアリングボード11が設けられている。なお、本明細書において、ボード10にはステアリングボード11が含まれており、「搭乗者がボード10に搭乗する」とは、搭乗者がボード10およびステアリングボード11の上面に搭乗していることを意味するものとする。具体的には、搭乗者の一方の足がボード10の上面に位置し、他方の足がステアリングボード11の上面に位置している状態を意味する(図2参照)。ボード10の前側および後側の各々の左右には、車輪16a〜16dが配置されている。
図2は、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の使用例を示す図である。本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、ボード10に搭乗している搭乗者30の進行方向前後における荷重の割合に応じて(換言すると、搭乗者の重心移動に応じて)速度を調整することができる。また、ボード10に搭乗している搭乗者30が足31(図2に示す場合は左足)でステアリングボード11を回転させることで、ボード10(立ち乗り型移動装置1)を旋回させることができる。
次に、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1の詳細な構成について、図3に示す分解斜視図を用いて説明する。図3に示すように、立ち乗り型移動装置1は、ボード10、ステアリングボード11、回転センサ(第2のセンサ)12、荷重センサ(第1のセンサ)13a〜13d、制御部14、駆動部15a、15b、車輪16a〜16d、サスペンション17a〜17d、フレーム18、及びバッテリ19を備える。
フレーム18は矩形状であり、例えば金属材料を用いて構成することができる。フレーム18の4つの角の下側には車輪16a〜16dがそれぞれ設けられている。また、各々の車輪16a〜16dとフレーム18との間にはサスペンション17a〜17dが設けられている。サスペンション17a〜17dを設けることで、路面から車輪16a〜16dに伝わった振動がフレーム18に伝わることを抑制することができる。図3に示す立ち乗り型移動装置1では、車輪16a、16bは前輪であり、車輪16c、16dは後輪である。
各々の車輪16a、16bには、各々の車輪16a、16bを独立に回転駆動する駆動部15a、15bがそれぞれ設けられている。駆動部15a、15bは、例えばモータを用いて構成することができる。また、車輪16c、16dには、鉛直方向と平行な回転軸を中心に回転可能なキャスタを用いることができる。つまり、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、車輪16a、16bを駆動部15a、15bを用いて各々独立に駆動可能に構成し、且つ車輪16c、16dをキャスタを用いて構成している。よって、駆動部15a、15bの回転速度を各々異なるように制御することで、ボード10(立ち乗り型移動装置1)を左右に旋回させることができる。
具体的には、駆動部15a(車輪16a)の回転速度を駆動部15b(車輪16b)の回転速度よりも速くすることで、ボード10を左に旋回させることができる。また、駆動部15b(車輪16b)の回転速度を駆動部15a(車輪16a)の回転速度よりも速くすることで、ボード10を右に旋回させることができる。
また、車輪16a、16bには減速機を取り付けてもよい。例えば、減速機は遊星歯車を用いて構成することができる。フレーム18には、制御部14およびバッテリ19が取り付けられている。バッテリ19は、制御部14および駆動部15a、15bに電力を供給する。例えば、バッテリ19にはリチウムイオン二次電池を用いることができる。
フレーム18の4つの角には荷重センサ13a〜13dが設けられている。つまり、フレーム18にボード10を取り付けた際に、フレーム18とボード10との間に荷重センサ13a〜13dが挟まれるように配置されることで、ボード10の上に搭乗した搭乗者の荷重を検出することができる。換言すると、荷重センサ13a〜13dを用いて搭乗者の重心移動(体重移動)を検出することができる。例えば、荷重センサ13a〜13dには、圧電素子を用いたセンサや歪みゲージを用いたセンサ等を用いることができる。荷重センサ13a〜13dで検出した信号は、制御部14に供給される。
ボード10は、フレーム18の上側に取り付けられる。ボード10の進行方向の前側には、鉛直方向に伸びる回転軸20を中心に回転可能にステアリングボード11が設けられている。つまり、ボード10の進行方向の前側にはステアリングボード11に対応した形状の凹部10aが形成されており、ステアリングボード11はこの凹部10aに回転可能に取り付けられている。
ステアリングボード11の下側には、ステアリングボード11の回転情報を取得する回転センサ12が設けられている。回転センサ12で取得された回転情報は制御部14に供給される。例えば、ステアリングボード11の回転情報はステアリングボード11の回転角であり、この場合は、回転センサ12として回転角センサを用いる。
また、ステアリングボード11は、ステアリングボード11を回転させた際にトルクが発生するように構成してもよく、この場合は、回転センサ12としてトルクセンサを用いることができる。つまり、この場合はステアリングボード11を回転させるために必要なトルクをトルクセンサを用いて検出することで、ステアリングボード11の回転情報を取得する。例えば、ステアリングボード11にバネ(不図示)を設け、ステアリングボードが中立位置に戻るような力が働くように構成することで、ステアリングボード11を回転させた際にトルクを発生させることができる。
次に、図4に示すブロック図を用いて、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1のシステム構成について説明する。図4に示すように、荷重センサ13a〜13dで取得された荷重情報は制御部14に供給される。また、回転センサ12で取得されたステアリングボード11の回転情報は制御部14に供給される。制御部14は、荷重センサ13a〜13dおよび回転センサ12で取得した情報を用いて、駆動部15a、15bを制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号を駆動部15a、15bに供給する。各々の駆動部15a、15bは、制御部14から供給された制御信号に応じて各々の車輪16a、16bを回転駆動する。
具体的には、制御部14は、荷重センサ13a〜13dで検出した搭乗者30の進行方向前後における荷重の割合(換言すると、重心移動)に応じて駆動部15a、15bの回転速度を制御して、ボード10の進行方向における速度を制御する。
つまり、図5、図6に示すように、搭乗者30の右足32よりも左足31に多くの体重がかかっている場合は、搭乗者30の重心がボード10の進行方向前側に移動する。この場合は、荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和が荷重センサ13c、13dで検出した荷重の総和よりも大きくなるので加速度が正の値となり加速する。このとき、荷重センサ13a、13bで検出した荷重の割合が大きくなるほど、つまり、進行方向前側に搭乗者の重心が移動するほど加速度は大きくなる。
また、図7、図8に示すように、搭乗者30の左足31よりも右足32に多くの体重がかかっている場合は、搭乗者30の重心がボード10の進行方向後側に移動する。この場合は、荷重センサ13c、13dで検出した荷重の総和が荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和よりも大きくなるので加速度が負の値となり減速する。このとき、荷重センサ13c、13dで検出した荷重の割合が大きくなるほど、つまり、進行方向後側に搭乗者の重心が移動するほど加速度は小さくなり減速する。
なお、荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和と荷重センサ13c、13dで検出した荷重の総和とが等しい場合、つまり、搭乗者の重心が中心位置である場合は加速度はゼロになる。
また、図4に示す制御部14は、回転センサ12で取得されたステアリングボード11の回転情報に応じて駆動部15a、15bの回転速度を各々独立に制御することで、ボード10を回転情報と対応する方向に旋回させる。
つまり、図9に示すように、搭乗者の左足31で操作されたステアリングボード11の回転方向が左方向の場合、制御部14は、駆動部15a(車輪16a)の回転速度を駆動部15b(車輪16b)の回転速度よりも速くする。これにより、ボード10が左側に旋回する。このときの旋回量はステアリングボード11の回転角に応じて決定される。つまり、ステアリングボード11の回転角が大きくなるほど、ボード10の旋回量が大きくなる。
また、図10に示すように、搭乗者の左足31で操作されたステアリングボード11の回転方向が右方向の場合、制御部14は、駆動部15b(車輪16b)の回転速度を駆動部15a(車輪16a)の回転速度よりも速くする。これにより、ボード10が右側に旋回する。このときの旋回量はステアリングボード11の回転角に応じて決定される。つまり、ステアリングボード11の回転角が大きくなるほど、ボード10の旋回量が大きくなる。
次に、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置の制御例の詳細について説明する。図11は、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置が備える制御部14の詳細を説明するためのブロック図である。図14に示すように、制御部14は、旋回量算出部21、荷重割合算出部22、目標速度設定部23、旋回量補正部24、及び回転速度算出部25を備える。
旋回量算出部21は、回転センサ12で取得したステアリングボード11の回転情報に応じてボード10の旋回量を算出する。例えば、ステアリングボード11の中立位置(基準)からの時計回りの回転角をθ(rad)とし、旋回ゲインをk(m/rad)とした場合、ボード10の回転半径R(m)は、次の式で算出することができる。
R=k/θ ・・・式1
(ただしθ≠0)
ただし、Rが正の値のときは右旋回、負の値のときは左旋回であるものとする。
旋回量算出部21は、旋回量として回転半径Rを算出し、算出した旋回量(回転半径R)を旋回量補正部24に出力する。
荷重割合算出部22は、荷重センサ13a〜13dから取得した荷重データを用いて、搭乗者の荷重の進行方向左側および右側の割合である荷重割合を算出する。例えば、右側に配置されている荷重センサ13a、13cで検出した荷重の総和をW、左側に配置されている荷重センサ13b、13dで検出した荷重の総和をWとすると、右側の荷重割合M(以下、右荷重割合と記載する)は、次の式を用いて算出することができる。
=W/(W+W) ・・・式2
なお、左側の荷重割合は、(1−M)で得ることができる。
荷重割合算出部22は、式2を用いて算出した右荷重割合Mを旋回量補正部24に出力する。
目標速度設定部23は、荷重センサ13a〜13dで検出した搭乗者の進行方向前後における荷重の割合に応じてボード10の目標速度を設定する。例えば、前側に配置された荷重センサ13a、13bで検出した荷重の総和をW、全ての荷重センサ13a〜13dで検出した荷重の総和をWとすると、ボード10の加速度は次の式を用いて算出することができる。
加速度=(W/W−0.5)×c ・・・式3
ここで、W/Wは前側にかかる荷重の割合(前荷重割合)を示している。また、cは加減速係数であり、正の値をもつ任意の係数である。
例えば、前荷重割合W/Wが0.5よりも大きい場合は、前側に多くの荷重が加わっており加速度が正の値となり加速する。一方、前荷重割合W/Wが0.5よりも小さい場合は、後側に多くの荷重が加わっており加速度が負の値となり減速する。
目標速度設定部23は、上記式3を用いて加速度を算出した後、加速度を積分して目標速度vを算出し、算出した目標速度vを旋回量補正部24および回転速度算出部25に出力する。
旋回量補正部24は、旋回量算出部21で算出された旋回量(回転半径R)が旋回可能領域28(図12参照)の範囲内になるように旋回量を補正する。旋回可能領域28は、荷重割合算出部22で算出された右荷重割合Mと目標速度設定部23で算出された目標速度vとに応じて求められた領域であり、搭乗者の姿勢を安定させた状態でボード10が旋回可能な領域である。換言すると、旋回可能領域28は旋回時においても搭乗者がボード10に継続して搭乗することが可能な領域である。
図12は、右荷重割合に対する許容される回転半径(旋回可能領域)を示すグラフである。図12の左図は低速時の状態を、中央の図は中速時の状態を、右図は高速時の状態をそれぞれ示している。各々のグラフにおいて、横軸は右荷重割合Mを示しており、右荷重割合が0.5の位置は左右の荷重が均等な位置である。右荷重割合が0.5の位置を中心として左側(つまり、M<0.5)は左荷重の領域であり、右側(つまり、M>0.5)は右荷重の領域である。また、縦軸は回転半径Rを示しており、回転半径Rが正の領域は右旋回を、回転半径Rが負の領域は左旋回を示している。また、各々のグラフには回転半径Rの最小値を設定している。
また、各々のグラフには、搭乗者の姿勢を安定させた状態でボード10が旋回可能な旋回可能領域28を示している。つまり、荷重割合算出部22で算出された右荷重割合Mと旋回量算出部21で算出された回転半径Rとをグラフ上にプロットし、このプロットした点が旋回可能領域28内である場合は、回転半径Rの値をそのまま用いてボード10を旋回させることができる。
図12に示すように、例えば、右荷重の場合は(M>0.5)、搭乗者の重心が進行方向右側にあるので、搭乗者は安定的に右旋回することができる。つまり、遠心力に対してバランスを取りながら右旋回することができる。よって、各々のグラフの右上に旋回可能領域28が設けられている。また、左荷重の場合は(M<0.5)、搭乗者の重心が進行方向左側にあるので、搭乗者は安定的に左旋回することができる。つまり、遠心力に対してバランスを取りながら左旋回することができる。よって、各々のグラフの左下に旋回可能領域28が設けられている。
また、搭乗者に働く遠心力はボード10の速度が速くなるほど大きくなる。よって、図12に示すように、ボード10の速度が速くなるほど旋回可能領域28の面積が小さくなる。つまり、図13に示すように、ボード10の速度が速くなるほど旋回可能領域28が矢印で示す方向に向かって縮小する。換言すると、ボード10の速度が速くなるほど旋回可能領域28の回転半径Rが大きくなるようにする。これにより、搭乗者に働く遠心力を緩和することができ、旋回時においても搭乗者がボード10に継続して搭乗することが可能になる。
本実施の形態では、図12に示すように、速度領域を低速時、中速時、高速時の3つに分けておき、それぞれの速度領域に対して回転半径Rが取りうる領域(つまり、旋回可能領域28)を定義したグラフ(マップ)を予め準備しておく。このようなグラフは、例えば搭乗者が立ち乗り型移動装置に実際に搭乗して実験をすることで求めることができる。
また、使用するグラフ(マップ)は、目標速度設定部23で算出された目標速度vに基づき決定する。つまり、目標速度vに対応した速度のグラフを用いる。
また、旋回量補正部24は、旋回量算出部21で算出した回転半径Rが旋回可能領域28の範囲内にない場合は、回転半径Rが旋回可能領域28の範囲に入るように補正する。例えば、図14に示すように、目標速度設定部23で算出された目標速度vが中速であり、荷重割合算出部22で算出された右荷重割合Mが0.6であり、旋回量算出部21で算出された回転半径RがRである場合、右荷重割合M=0.6と回転半径Rとをプロットすると、プロットされた点は旋回可能領域28の範囲外になる。
このような場合は、回転半径Rの値を符号が同じで絶対値が大きくなる方向にシフトする。つまり、図14に示すように、右荷重割合M=0.6を満たしつつ、回転半径Rの値を大きくしていき、旋回可能領域に到達した点の回転半径Rmodを補正後の回転半径とする。
旋回量補正部24は、このようにして補正した回転半径Rmodを回転速度算出部25に出力する。なお、旋回量補正部24は、旋回量算出部21で算出した回転半径Rが旋回可能領域28の範囲内にある場合は、旋回量算出部21で算出した回転半径Rをそのまま回転速度算出部25に出力する(この場合は、Rmod=Rとなる)。
図11に示す回転速度算出部25は、旋回量補正部24で補正された旋回量(回転半径Rmod)および目標速度設定部23で算出された目標速度vに基づいて駆動部15a、15bの回転速度を算出する。
具体的には、回転半径をRmod(m)、ボード10の目標速度をv、車輪の半径をr(m)、左右の車輪の間隔を2D(m)、駆動部から車輪への減速比をp(p<1)とすると、右側の駆動部15aの目標回転速度ω(rad/s)と左側の駆動部15bの目標回転速度ω(rad/s)は次の式を用いて算出することができる。ただし、回転半径Rmodが正の値の時に右旋回とする。
Figure 2017169981
Figure 2017169981
回転速度算出部25は、駆動部15a、15bのそれぞれを回転速度ω、ωで回転させるための制御信号を駆動部15a、15bにそれぞれ出力する。
以上で説明したように、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置では、旋回量算出部で算出された旋回量(回転半径R)が旋回可能領域の範囲内になるように旋回量を補正している。ここで、旋回可能領域は、搭乗者の姿勢を安定させた状態でボード10が旋回可能な回転半径Rの範囲であり、目標速度と荷重割合とに応じて求められる。つまり、旋回可能領域を設けることで、搭乗者の重心が旋回方向に十分に傾いていない場合は、安定して旋回可能な旋回量に旋回量を制限することができる。よって、搭乗者は、旋回時に搭乗者に加わる遠心力に対してバランスを取ることができ、旋回時においても搭乗者がボードに継続して搭乗することが可能になる。
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、旋回時においても搭乗者が継続して搭乗することが可能な立ち乗り型移動装置を提供することができる。
なお、上記では、旋回量補正部24が図12に示すような右荷重割合と回転半径との関係のグラフを用いて回転半径を補正する場合について説明したが、本実施の形態では、図15に示すような右荷重割合と遠心加速度との関係のグラフを用いてもよい。
ボード10の想定される遠心加速度a(m/s)は、目標速度設定部23で算出された目標速度v(m/s)と旋回量算出部21で算出された回転半径Rとを用いて次のように表すことができる。
a=v/R ・・・式6
式6から回転半径Rが小さくなるほど、また目標速度vが速くなるほど、遠心加速度aが大きくなる。そして、図15に示すように、右荷重割合と許容される遠心加速度aとをマッピングする。図15において、旋回可能領域29は、搭乗者の姿勢を安定させた状態でボード10が旋回可能な領域、換言すると、旋回時においても搭乗者がボード10に継続して搭乗することが可能な領域である。なお、遠心加速度aは目標速度vの成分も含んでいるので(式6参照)、遠心加速度aを用いる場合は、図15に示すようなグラフを1つ準備すればよい。
旋回量補正部24は、荷重割合算出部22で算出された右荷重割合Mと上記式6で求めた遠心加速度aとを図15のグラフ上にプロットする。そして、プロットされた位置が旋回可能領域29内の場合は、遠心加速度aが許容される値であるとして、式6の回転半径Rの値をそのまま用いる。
一方、図16に示すように、プロットされた位置が旋回可能領域29の範囲外の場合、つまり遠心加速度aの値が大きすぎる場合は搭乗者の姿勢を安定に保った状態で旋回することができない。すなわち、旋回時に搭乗者に働く遠心力が大きすぎるため、搭乗者がボード10から振り落とされるおそれがある。この場合は、図16に示すように、遠心加速度aの値を小さくしていき、遠心加速度aの値が旋回可能領域29の範囲内になるように補正する(補正後の遠心加速度の値をamodで示す)。
そして、得られた補正後の遠心加速度amodと目標速度vとから、補正後の回転半径Rmodを下記の式を用いて求める。
mod=v/amod ・・・式7
旋回量補正部24は、このようにして求めた補正後の回転半径Rmodを回転速度算出部25に出力する。以降の動作は、上記で説明した場合と同様である。
なお、図12に示したグラフでは縦軸に回転半径Rを用いた場合を示したが、回転半径Rの代わりに回転半径Rの逆数を用いてもよい。また、図12では、低速時、中速時、及び高速時の3つのグラフを準備する場合を示したが、準備するグラフの数は3つよりも多くてもよい。
また、上記では搭乗者が左足31を前側にして搭乗している場合(図2参照)について説明したが、搭乗者は右足を前側にして搭乗してもよい。この場合は、上記説明の左足と右足とが逆になる。
また、上記ではステアリングボード11をボード10の進行方向の前側に設けた場合(図1参照)について説明した。しかし、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、ステアリングボード11は、ボード10の進行方向の前側および後側のうちのいずれか一方に設ければよく、例えば、図17に示すように、ボード10の進行方向の後側にステアリングボード11を設けてもよい。
また、上記では前側の車輪16a、16bの各々に駆動部15a、15bを設けた場合(図3参照)について説明した。しかし、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、駆動部は、ボードの進行方向の前側および後側の少なくとも一方の左右にそれぞれ設けられた車輪に設ければよく、例えば、後側の車輪16c、16dにそれぞれ駆動部を設けてもよい。また、全ての車輪16a〜16dに駆動部を設けてもよい。また、上記では後側の車輪16c、16dにキャスタを用いた場合(図3参照)について説明したが、車輪16c、16dには全方向車輪を用いてもよい。
また、上記では、4つの荷重センサ13a〜13dを用いて搭乗者の重心移動(体重移動)を検出する場合(図3参照)について説明した。しかし、本実施の形態にかかる立ち乗り型移動装置1では、図18に示すように、ボード10の真ん中に多軸センサ23を1つ設けてもよい。多軸センサ23は、例えば多軸方向(例えば3軸方向)の歪みを検出する力センサを用いて構成することができる。3軸の力センサを使用すると、搭乗者の荷重の前後左右の位置の変化に従い力ベクトルが前後左右方向に変化するため、重心移動を検出することができる。また、多軸センサ23は、例えば多軸方向(例えば3軸方向)の加速度を検出する加速度センサを用いて構成してもよい。
以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
1 立ち乗り型移動装置
10 ボード
11 ステアリングボード
12 回転センサ
13a〜13d 荷重センサ
14 制御部
15a、15b 駆動部
16a〜16d 車輪
17a〜17d サスペンション
18 フレーム
19 バッテリ
20 回転軸
21 旋回量算出部
22 荷重割合算出部
23 目標速度設定部
24 旋回量補正部
25 回転速度算出部
28、29 旋回可能領域
30 搭乗者
31 左足
32 右足
35 多軸センサ
36a、36b 荷重センサ

Claims (1)

  1. 搭乗者が搭乗するボードと、
    前記ボードの進行方向の前側および後側の各々の左右にそれぞれ配置された車輪と、
    前記ボードの進行方向の前側および後側の少なくとも一方の左右にそれぞれ配置された車輪を各々独立に回転駆動する第1および第2の駆動部と、
    前記ボードに搭乗した搭乗者の荷重を検出する第1のセンサと、
    前記ボードの進行方向の前側および後側のうちのいずれか一方に設けられ、鉛直方向に伸びる回転軸を中心に回転可能なステアリングボードと、
    前記ステアリングボードの回転情報を取得する第2のセンサと、
    前記第1および第2の駆動部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1のセンサで検出した前記搭乗者の進行方向前後における荷重に応じて前記ボードの目標速度を設定する目標速度設定部と、
    前記第2のセンサで取得した回転情報に応じて前記ボードの旋回量を算出する旋回量算出部と、
    前記搭乗者の荷重の進行方向左側および右側の割合である荷重割合を算出する荷重割合算出部と、
    前記旋回量算出部で算出された前記旋回量が、前記目標速度と前記荷重割合とに応じて求められた旋回可能領域の範囲内になるように前記旋回量を補正する旋回量補正部と、を備え、
    前記旋回量補正部で補正された旋回量および前記目標速度に応じて前記第1および第2の駆動部の回転速度を各々独立に制御することで前記ボードを旋回させる、
    立ち乗り型移動装置。
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