JP7045304B2 - 架設方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 公開日 平成30年8月1日 刊行物 第73回年次学術講演会講演概要集、第1637-第1638頁、公益社団法人土木学会
本発明は、軌きょうが載せられた鉄道の工事桁を架設する架設方法に関する。
軌きょうが載せられた鉄道の工事桁としては、従来から種々のものが知られている。特許文献1には、複数の軌道の下において複数の軌道を支持する工事桁を備える。軌道は、バラストによって形成される道床と、道床の上に配置される複数の枕木と、枕木の上に配置される一対のレールとを含んでいる。工事桁は、レールの直交方向に延びる複数の受桁と、複数の受桁の上部においてレールに沿って延在する複数の有道床桁とを備える。
有道床桁は、レールの直交方向に延びる複数の主桁と、複数の主桁上に配置されて上部に開口を有する箱状を成す複数の箱桁とを備える。箱桁は鋼製とされており、箱桁の内部にはバラストが収容される。箱桁の内部に収容されたバラストは、前述した道床の一部を構成する。箱桁の底面上にはゴム製のバラストマットが敷かれており、箱桁の内側面及び底面には三角形状且つリブ状の複数の補強部材が配置されている。
前述した工事桁の架設方法では、まず、軌道から見て左右両側に位置する地盤のそれぞれにレールの直交方向に延びる仮受杭列を配置し、各仮受杭列上に仮受桁を設置する。この仮受桁は、地面より下方に配置される。次に、受桁の設置予定場所に対応する部分の軌道を撤去し、バックホーを用いて当該設置予定場所の地盤を掘削して凹部を形成し、この凹部の内部に複数の受桁のそれぞれを順次配置する。その後、有道床桁をクレーンで吊り上げて複数の受桁の間に有道床桁を設置する。特許公報1には、有道床桁をクレーンで吊り上げる前に箱桁内にバラストが投入される例、及び箱桁内にバラストを投入せずに有道床桁を複数の受桁の間に配置する例、のそれぞれが記載されている。
特開2015-124476号公報
前述したように、箱桁内にバラストを投入した状態で有道床桁を吊り上げる場合、工事桁の重量若しくは工事桁の大きさ、又はクレーンの性能によって吊り上げることができない場合がある。また、箱桁内に事前にバラストを投入する必要があるため、軌道復旧作業に時間がかかる。一方、箱桁内にバラストを投入せずに有道床桁を複数の受桁の間に配置する場合、有道床桁を配置した後にバラストを投入する必要があるため、この場合も架設の作業に時間がかかる。
また、鉄道の工事桁の架設作業は一般的に夜間に行われることが多く、限られた時間内に架設作業を完了させなければならないこともある。昼間に鉄道車両を通して夜間に架設作業を完了させる場合には、架設作業の各工程を速やかに実行することが求められる。このように、鉄道の工事桁の架設作業では時間の制約が厳しく限られた時間内に作業を完了させることが求められる。
本発明は、前述した問題に鑑みてなされたものであり、時間の制約が厳しい場合であっても、限られた時間内に作業を完了させることができる架設方法を提供することを目的とする。
本発明に係る架設方法は、軌きょうが載せられた軌道の工事桁を架設する架設方法であって、工事桁に、軌きょうを含む軌きょう仮受け桁を設置する工程と、軌きょう仮受け桁が一時的に載せられた状態において、工事桁を架設して軌道を復旧する工程と、工事桁から軌きょう仮受け桁を撤去する工程と、工事桁の内部に騒音低減部材を搬入する工程と、騒音低減部材の上に軌きょうを設置する工程と、を備える。
この架設方法では、軌きょうを含む軌きょう仮受け桁を工事桁に設置し、この工事桁を架設して軌道を復旧させる。従って、この架設方法では、軌道を復旧させる前における騒音低減部材の搬入作業等を省略することができると共に、工事桁への軌きょう仮受け桁の設置、及び軌道の復旧を容易に且つ速やかに行うことができる。また、軌道の復旧前における騒音低減部材の搬入を省略でき、工事桁を容易に吊り上げることができるので、工事桁の架設、及び軌道の復旧を速やかに行うことができる。この架設方法では、軌きょう仮受け桁が一時的に載せられた状態において軌道が復旧する。従って、軌きょう仮受け桁が載せられた状態で軌道を復旧させることができるので、例えば夜間に軌きょう仮受け桁の設置を行って朝から鉄道車両を通すことができる。更に、軌道を復旧させた後には、工事桁から軌きょう仮受け桁を撤去して、工事桁の内部に騒音低減部材を搬入し、騒音低減部材の上に軌きょうを設置する。このように、騒音低減部材の搬入、及び騒音低減部材の上への軌きょうの設置を行うことにより、鉄道車両の軌道走行時における騒音を低減させることができる。また、工事桁から軌きょう仮受け桁を撤去する作業、騒音低減部材の搬入の作業、及び騒音低減部材の上への軌きょうの設置の作業では、桁等を吊り上げる作業を省略できるので、作業の各工程を速やかに行うことができる。従って、時間の制約が厳しい場合であっても限られた時間内に作業を完了させることができる。
また、前述の架設方法において、騒音低減部材は、複数の粒状体を含んでおり、騒音低減部材を搬入する工程の後に、複数の粒状体を敷きならす工程を行ってもよい。この場合、騒音低減部材が複数の粒状体を含むことにより、複数の粒状体において音を分散させることができるので、騒音の低減をより効果的に行うことができる。また、騒音低減部材が複数の粒状体を含む場合、工事桁の内部で複数の粒状体を敷きならすことによって、騒音低減部材の配置を容易に行うことができる。従って、騒音低減部材の配置の作業をより速やかに行うことができる。
また、複数の粒状体は、バラストを含んでもよい。この場合、バラストの投入、及びバラストの敷きならしを容易に行うことができるので、騒音低減部材の配置をより速やかに行うことができる。
また、軌きょう仮受け桁を設置する工程の後に、軌きょう仮受け桁と共に工事桁を吊り上げる工程を備えてもよい。この場合、軌きょう仮受け桁と共に工事桁を吊り上げるので、工事桁の架設をより速やかに行うことができる。
また、工事桁を吊り上げる工程では、軌きょう仮受け桁に剛結された吊り治具を直接吊り上げてもよい。この場合、軌きょう仮受け桁に剛結された吊り治具を介して軌きょう仮受け桁と共に工事桁が吊り上げられるので、工事桁及び軌きょう仮受け桁の吊り上げを安定して行うことができる。具体的には、例えばワイヤで軌きょう仮受け桁と共に工事桁を吊り上げる場合には、吊り上げ時にワイヤと工事桁にかかる力が大きくなり安定した吊り上げを行うことが困難となる場合がある。また、鉄道の夜間工事では、高所に架線が設けられることがあり、この架線を移動できないことによって高さ等の空間の制約が厳しい場合がある。このような場合において、ワイヤで吊り上げを行うときには、ワイヤ長の分の高さが生じるため、高さに制約がある場所に工事桁を容易に移動できないという問題が生じうる。これに対し、軌きょう仮受け桁に剛結された吊り治具を直接吊り上げる場合には、上記のワイヤを不要とすることができるため、空間の制約が厳しい場合であっても、高さに制約がある場所に工事桁を容易に移動させることができる。更に、軌きょう仮受け桁を介して工事桁に剛結された吊り治具を直接吊り上げることにより、吊り上げ時に工事桁にかかる力を低減することができるので、安定した吊り上げを行うことができる。従って、更なる作業時間の短縮に寄与する。
本発明によれば、時間の制約が厳しい場合であっても、限られた時間内に作業を完了させることができる。
実施形態に係る架設方法が適用される工事現場の例を示す平面図である。 図1の工事現場の側面図である。 図1の工事現場に配置されたクレーンが軌きょう仮受け桁及び工事桁を吊り上げる状態の例を示す側面図である。 図3のクレーンのフック、軌きょう仮受け桁及び工事桁を拡大させた側面図である。 図4の軌きょう仮受け桁及び工事桁を示す側面図である。 図5の軌きょう仮受け桁及び工事桁の接合部分を拡大させた側面図である。 実施形態に係る架設方法の各工程の例を示すフローチャートである。 架設作業完了後の工事桁及び軌きょうの例を示す側面図である。 図8の工事桁及び軌きょうを架設する架設方法の各工程の例を示すフローチャートである。
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る架設方法の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解を容易にするため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法等は図面に記載のものに限定されない。
図1は、実施形態に係る架設方法が適用される例示的な工事現場Aを示す平面図である。図2は、図1の工事現場Aの側面図である。工事現場Aでは、鉄道工事桁である工事桁1を架設する作業が行われる。例えば、工事現場Aでは、鉄道の高架化の工事が行われ、複数の工事桁1がクレーンCによって架設される。一例として、工事現場Aでは、高所にある駅舎機能を地下に移動させて地下にボックスカルバートを構築する工事が行われる。
工事桁1は、例えば、軌きょう11を含む軌きょう仮受け桁10を備えており、工事現場Aでは、軌道を仮受する複数の工事桁1が架設される。「軌きょう仮受け桁」とは、軌きょう11を含むと共に一時的に配置される、すなわち、軌道を一時的に形成する桁を示しており、工事の進行に伴って撤去される。本実施形態では、当該駅舎を通過する急行線の有道床式工事桁を敷設し、有道床式工事桁を構成する工事桁1の内部には後述する騒音低減部材20(図8参照)が収容される。これにより、鉄道車両が当該駅舎を通過するときの騒音を低減することが可能である。
工事現場Aには、例えば、高架橋Bが設けられており、クレーンCによる作業は高架橋Bの下で行われる。また、工事現場Aを通る鉄道では、例えば、架空電車線方式が採用されており、鉄道車両が通る空間の上部には集電のための架線Lが張られている。クレーンCは、アウトリガC1を張り出した状態で工事桁1を吊り上げて架線Lの下に工事桁1を移動させるが、架線Lの高さH1は5m程度であるため、作業空間の高さの制約が厳しい。
図2及び図3に示されるように、クレーンCは、例えば、入れ子式であると共に互いに伸縮可能とされた複数のブームC2を備える。クレーンCは、一例として、100tオールテレーンクレーンであり、クレーンCの作業半径は12m、ブームC2の長さは14.8m、定格総荷重は20.4t、吊荷重は17.1tである。
例えば、クレーンCの先端部C3にはブームヘッドC31が設けられており、ブームヘッドC31の上部及び下部のそれぞれにシーブC32が設けられる。シーブC32にはワイヤロープC33が掛けられており、ワイヤロープC33にフックFが吊られている。フックFは、ワイヤロープC33が掛けられるフックブロックF1と、後述する吊り治具30が掛けられるフック部F2とを備える。
クレーンCには巻きしろWの最小値が定められており、一例として、巻きしろWの最小値は85cm程度である。クレーンCで工事桁1を吊り上げるときには巻きしろWを確保しなければならないため、工事桁1を含む吊り上げ対象物の高さをできるだけ抑えることが求められる。
図4に示されるように、本実施形態では、工事桁1に軌きょう仮受け桁10が剛結されると共に、軌きょう仮受け桁10に吊り治具30が剛結される。そして、軌きょう仮受け桁10に剛結された吊り治具30を直接クレーンCで吊り上げることによって、工事桁1を含む吊り上げ対象物の高さH2を抑えている。ここで、「吊り治具を直接吊り上げる」とは、吊り上げを行うときに吊り治具30とフックF(フック部F2)との間に別の部材が介在しないことを意味する。
これに対し、工事桁1に掛けられたワイヤをフック部F2に掛けて吊り上げを行う場合には、ワイヤの高さ分だけ吊り上げ対象物の高さが高くなる。一方、本実施形態では、軌きょう仮受け桁10に剛結された吊り治具30を直接吊り上げるので、ワイヤを吊り上げる場合よりも高さH2を抑えることが可能となる。例えば、吊り治具30は工事桁1の幅方向(図4の左右方向)に沿って延びる玉掛け吊具であり、フック部F2が掛けられるピン31を備える。一例として、ピン31は吊り治具30の表面から突出しており、吊り治具30はフック部F2に掛けられる一対のピン31を備える。
図5は、軌きょう仮受け桁10及び工事桁1を示す側面図である。図6は、図5の軌きょう仮受け桁10と工事桁1との接合部分を拡大させた図である。図5及び図6に示されるように、工事桁1は、下端で軌きょう11のレール11aに沿って延びる一対の主桁2と、主桁2の上部で工事桁1の幅方向(図5の左右方向)に延びる床版受桁3と、工事桁1の幅方向の両端のそれぞれにおいて床版受桁3から上方に突出する一対の側壁部4とを備える。主桁2は、例えば、H鋼である。一対の主桁2の間に、工事桁1の幅方向に延びる補強桁5が設けられていてもよい。この場合、一対の主桁2の一方に補強桁5の一端が連結され、一対の主桁2の他方に補強桁5の他端が連結される。
例えば、一対の側壁部4の間に軌きょう11を含む軌きょう仮受け桁10が固定される。具体的には、床版受桁3の上面には敷鉄板6が設けられており、軌きょう仮受け桁10は敷鉄板6及び床版受桁3にボルトV1及びナットN1によって固定される。軌きょう仮受け桁10は、軌きょう11と、軌きょう11を支持する軌きょう支持部材12とを備える。軌きょう支持部材12は、敷鉄板6の上面に接触する板材12aと、板材12aの上部に設けられる一対のH鋼12bとを有する。
軌きょう支持部材12は、工事桁1に固定される2枚の板材12aと。板材12aに固定される4本のH鋼12bとを備える。但し、板材12a及びH鋼12bの数及び配置態様は適宜変更可能である。H鋼12b及び板材12aが敷鉄板6及び床版受桁3にボルトV1及びナットN1で固定されることにより、工事桁1に軌きょう仮受け桁10が固定される。
軌きょう11は、レール11aと、レール11aの下方において工事桁1の幅方向に延びる枕木11bと、枕木11bにレール11aを固定するタイプレート11c及び板ばね11dとを備える。タイプレート11cは枕木11bの上面に、例えばネジ釘N2によって固定されており、タイプレート11cの上面にはレール11aの移動を規制する一対の突出部11eが形成されている。
レール11aは、下端に位置するフランジ部11fが一対の突出部11eの間に入り込んだ状態で固定されている。板ばね11dは、レール11aのフランジ部11fの上面から斜め上方且つレール11aから離れる方向に延在しており、ボルトV2及びナットN3によってタイプレート11cに固定されている。一対の板ばね11dのそれぞれは、レール11aのフランジ部11fの上面に当接している。
枕木11bには、軌きょう11と軌きょう支持部材12とを連結する連結部材13が挿通されている。例えば、連結部材13は、枕木11bに挿通されるフックボルト13aと、枕木11bの上面に載せられるワッシャ13bと、ワッシャ13bの上面においてフックボルト13aが螺合する複数(例えば2個)のナット13cとを備える。フックボルト13aの下端には軌きょう支持部材12が掛けられるフック部13dが設けられる。
軌きょう支持部材12のH鋼12bのフランジ部12cがフック部13dに掛けられると共に、フランジ部12cがフック部13dと枕木11bの下面との間に挟まれることによって、軌きょう11と軌きょう支持部材12とが互いに連結される。連結部材13は、工事桁1の幅方向の両端側に一対に設けられる。連結部材13は、当該幅方向の両端側に位置する一対のH鋼12bを強固に保持することによって軌きょう11及び軌きょう支持部材12を互いに強固に連結する。
次に、本実施形態に係る工事桁の架設方法の例について説明する。本実施形態に係る架設方法は、工事桁の架設を2日に分けて行う。すなわち、本実施形態では、工事桁の架設を2回に分けて行う2段階施工を行う。例えば、工事桁1に軌きょう仮受け桁10を設置する工程と軌道を復旧する工程とを1日目に実行し、軌きょう仮受け桁10を撤去する工程と騒音低減部材20を搬入する工程と軌きょうを設置する工程とを2日目に実行する。また、2日に分けて行う作業のそれぞれは、共に、夜間に行い、具体的には、終電時刻から始発時刻までの間に実行する。まず、図7に示されるフローチャート等を参照しながら1日目の作業について説明する。
最初に、終電の確認を行い、破線の準備、及びバラストの掘削の準備を行った後に、破線及び各部材を撤去する工程を実行する(ステップS11)。このとき、線路の閉鎖及び停電を確認した後に、破線、枕木の撤去及び掘削を行ってもよい。そして、工事桁1に軌きょう仮受け桁10を設置する工程を実行する(ステップS12)。このとき、工事桁1に軌きょう仮受け桁10を剛結する。
なお、図4、図5及び図6に示されるように、予め軌きょう仮受け桁10を組み立てると共に軌きょう仮受け桁10に吊り治具30を剛結した状態として、軌きょう仮受け桁10を工事桁1に剛結してもよい。工事桁1への軌きょう仮受け桁10の剛結は、敷鉄板6の上に軌きょう支持部材12の板材12aを載置し、ボルトV1をH鋼12b、板材12a、敷鉄板6及び床版受桁3に挿通すると共にボルトV1をナットN1にねじ込むことによって行う。
次に、工事桁1、軌きょう仮受け桁10及び吊り治具30を吊り上げる工程を実行する(ステップS13)。このとき、図2、図3及び図4に示されるように、吊り治具30の各ピン31にフックFのフック部F2を引っ掛けて、クレーンCのブームC2の先端部C3を上げることによって工事桁1、軌きょう仮受け桁10及び吊り治具30を吊り上げる。なお、前述したように、架線Lの高さH1は5m程度であって作業空間の高さの制約が厳しいため、クレーンCの先端部C3が架線Lに干渉しないように十分注意して作業を行う。
その後、軌道の復旧を行う(ステップS14)。具体的には、図5に示されるように、吊り上げた工事桁1、軌きょう仮受け桁10及び吊り治具30を所定の箇所に移動させて吊り治具30を撤去し、クレーンCを搬出した後に軌道を復旧する。軌道の復旧では、各種ボルトの締結、軌きょう11の位置の微調整、清掃及び後確認を行った後に、鉄道の営業を開始してもよい。以上のステップS11からステップS14までの1日目の作業は例えば3時間以内に完了する。
次に、図8、及び図9に示されるフローチャート等を参照しながら2日目の作業について説明する。2日目の作業では、例えば図8に示されるように、工事桁1の内部に騒音低減部材20を搬入して有道床式工事桁の構築を完了させる。騒音低減部材20は工事桁1の路床を構成している。例えば、2日目の作業では、クレーンを用いた吊りに関する作業を行わない。2日目の作業では、まず終電の確認を行い、破線を行った後に、工事桁1から軌きょう仮受け桁10を撤去する工程を実行する(ステップS21)。このとき、例えばボルトV1及びナットN1を外して工事桁1から軌きょう仮受け桁10を外すと共に、軌きょう仮受け桁10を分解した後に工事桁1から軌きょう仮受け桁10を撤去してもよい。
次に、工事桁1の内部に騒音低減部材20を搬入する工程を実行する(ステップS22)。このとき、図8に示されるように、軌きょう仮受け桁10が撤去された工事桁1の内部、すなわち、工事桁1の床版受桁3及び一対の側壁部4に囲まれた空間に騒音低減部材20を搬入する。例えば、騒音低減部材20は複数の粒状体21とマット22とを含んでおり、一例として、複数の粒状体21はバラスト、マット22はバラストマットである。ステップS22では、マット22を床版受桁3(敷鉄板6)の上に配置し、その後、マット22の上に複数の粒状体21を投入する。
複数の粒状体21の投入は粒状体21が側壁部4の上部に達するまで行い、粒状体21の投入時又は粒状体21の投入後には複数の粒状体21を敷きならす(複数の粒状体を敷きならす工程)。敷きならす工程を実行した後には、騒音低減部材20の上に軌きょうを設置する工程を実行する(ステップS23)。当該軌きょうは枕木MとレールRとを備えており、ステップS23では、枕木Mの配列を行ってもよい。その後、軌道の復旧を行う(ステップS24)。具体的には、軌きょう(枕木M及びレールR)の位置の微調整、清掃及び後確認を行った後に、鉄道の営業を開始してもよい。以上のステップS21からステップS24までの2日目の作業は例えば3時間以内に完了する。
次に、本実施形態に係る工事桁1の架設方法の作用効果について詳細に説明する。図5に示されるように、本実施形態に係る架設方法では、軌きょう11を含む軌きょう仮受け桁10を工事桁1に設置し、この工事桁1を架設して軌道を復旧させる。従って、この架設方法では、軌道を復旧させる前における騒音低減部材の搬入作業等を省略することができるので、工事桁1への軌きょう仮受け桁10の設置、及び軌道の復旧を容易に且つ速やかに行うことができる。
また、軌道の復旧前における騒音低減部材の搬入を省略でき、工事桁1を容易に吊り上げることができるので、工事桁1の架設、及び軌道の復旧を速やかに行うことができる。この架設方法では、軌きょう仮受け桁10が一時的に載せられた状態において軌道が復旧する。従って、軌きょう仮受け桁10が載せられた状態で軌道を復旧させることができるので、夜間に軌きょう仮受け桁10の設置を行って朝から鉄道車両を通すことができる。
更に、軌道を復旧させた後には、図8に示されるように、工事桁1から軌きょう仮受け桁10を撤去して、工事桁1の内部に騒音低減部材20を搬入し、騒音低減部材20の上に軌きょう(枕木M及びレールR)を設置する。このように、騒音低減部材20の搬入、及び騒音低減部材20の上への軌きょうの設置を行うことにより、鉄道車両の軌道走行時における騒音を低減させることができる。
また、工事桁1から軌きょう仮受け桁10を撤去する作業、騒音低減部材20の搬入の作業、及び騒音低減部材20の上への軌きょうの設置を含む2日目の作業では、桁等を吊り上げる作業を省略できるので、作業の各工程を速やかに行うことができる。従って、時間の制約が厳しい場合であっても夜間線路閉鎖間合いの時間内に作業を完了させることができる。
また、本実施形態に係る架設方法において、騒音低減部材20は、複数の粒状体21を含んでおり、騒音低減部材20を搬入する工程の後に、複数の粒状体21を敷きならす工程を行う。よって、騒音低減部材20が複数の粒状体21を含むことにより、複数の粒状体21において音を分散させることができるので、騒音の低減をより効果的に行うことができる。また、騒音低減部材20が複数の粒状体21を含む場合、工事桁1の内部で複数の粒状体21を敷きならすことによって、騒音低減部材20の配置を容易に行うことができる。従って、騒音低減部材20の配置の作業をより速やかに行うことができる。
また、本実施形態に係る騒音低減部材20の粒状体21は、バラストであってもよい。この場合、バラストの投入、及びバラストの敷きならしを容易に行うことができるので、騒音低減部材20の配置をより速やかに行うことができる。
また、本実施形態に係る架設方法では、図2に示されるように、軌きょう仮受け桁10を設置する工程の後に、軌きょう仮受け桁10と共に工事桁1を吊り上げる工程を備える。よって、軌きょう仮受け桁10と共に工事桁1を吊り上げるので、工事桁1の架設をより速やかに行うことができる。
また、本実施形態に係る架設方法において、工事桁1を吊り上げる工程では、軌きょう仮受け桁10に剛結された吊り治具30を直接吊り上げる。よって、軌きょう仮受け桁10に剛結された吊り治具30を介して軌きょう仮受け桁10と共に工事桁1が吊り上げられるので、工事桁1及び軌きょう仮受け桁10の吊り上げを安定して行うことができる。
具体的には、例えばワイヤで軌きょう仮受け桁と共に工事桁を吊り上げる場合には、吊り上げ時にワイヤと工事桁にかかる力が大きくなり安定した吊り上げを行うことが困難となる場合がある。また、鉄道の夜間工事では、高所に架線Lが設けられることがあり、この架線Lを移動できないことによって高さ等の空間の制約が厳しい場合がある。このような場合において、ワイヤで吊り上げを行うときには、ワイヤ長の分の高さが生じるため、高さに制約がある場所に工事桁を容易に移動できないという問題が生じうる。
これに対し、軌きょう仮受け桁10に剛結された吊り治具30を直接吊り上げる場合には、上記のワイヤを不要とすることができるため、空間の制約が厳しい場合であっても、高さに制約がある場所に工事桁1を容易に移動させることができる。更に、軌きょう仮受け桁10を介して工事桁1に剛結された吊り治具30を直接吊り上げることにより、吊り上げ時に工事桁1にかかる力を低減することができるので、安定した吊り上げを行うことができる。従って、更なる作業時間の短縮に寄与する。
以上、本発明に係る架設方法の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲において変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。すなわち、架設方法の各工程の内容及び順序、並びに、工事桁、軌きょう仮受け桁、騒音低減部材及び吊り治具のそれぞれの形状、大きさ、材料、数及び配置態様は、上記の要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、前述の実施形態では、主桁2、床版受桁3、側壁部4、補強桁5及び敷鉄板6を備える工事桁1について説明した。しかしながら、主桁、床版受桁、側壁部、補強桁及び敷鉄板の形状、大きさ、材料、数及び配置態様は適宜変更可能である。また、主桁、床版受桁、側壁部、補強桁及び敷鉄板の少なくともいずれかが省略された工事桁であってもよい。
また、前述の実施形態では、軌きょう11、軌きょう支持部材12及び連結部材13を備える軌きょう仮受け桁10について説明した。しかしながら、軌きょう、軌きょう支持部材及び連結部材の形状、大きさ、材料、数及び配置態様は適宜変更可能である。例えば、板材12a及びH鋼12bの少なくともいずれかを有しない軌きょう支持部材であってもよいし、フックボルト13a以外の連結手段を備えた連結部材であってもよい。
また、前述の実施形態では、バラストである粒状体21、及びバラストマットであるマット22を備える騒音低減部材20について説明した。しかしながら、粒状体21はバラスト以外の粒状体であってもよいし、粒状体以外の騒音低減部材であってもよい。また、マット22を省略することも可能である。
また、前述の実施形態では、ピン31を備える吊り治具30を剛結させる例について説明した。しかしながら、吊り治具の形状、大きさ、数、材料及び配置態様についても適宜変更可能である。例えば、ピン31以外の引掛部を備えた吊り治具であってもよい。
また、前述の実施形態では、高架橋Bが設けられた工事現場Aについて説明した。しかしながら、本発明に係る架設方法は、工事現場A以外の現場に適用させることも可能である。更に、工事桁を吊り上げるクレーンについても、前述したクレーンCに限定されず、適宜変更可能である。
1…工事桁、2…主桁、3…床版受桁、4…側壁部、5…補強桁、6…敷鉄板、10…軌きょう仮受け桁、11…軌きょう、11a…レール、11b…枕木、11c…タイプレート、11d…板ばね、11e…突出部、11f…フランジ部、12…軌きょう支持部材、12a…板材、12b…H鋼、12c…フランジ部、13…連結部材、13a…フックボルト、13b…ワッシャ、13c…ナット、13d…フック部、20…騒音低減部材、21…粒状体、22…マット、30…吊り治具、31…ピン、A…工事現場、B…高架橋、C…クレーン、C1…アウトリガ、C2…ブーム、C3…先端部、C31…ブームヘッド、C32…シーブ、C33…ワイヤロープ、F…フック、F1…フックブロック、F2…フック部、L…架線、M…枕木、N1,N3…ナット、N2…ネジ釘、R…レール、V1,V2…ボルト。

Claims (5)

  1. 軌きょうが載せられた軌道の工事桁を架設する架設方法であって、
    前記工事桁に、軌きょうを含む軌きょう仮受け桁を設置する工程と、
    前記軌きょう仮受け桁が一時的に載せられた状態において、前記工事桁を架設して前記軌道を復旧する工程と、
    前記工事桁から前記軌きょう仮受け桁を撤去する工程と、
    前記工事桁の内部に騒音低減部材を搬入する工程と、
    前記騒音低減部材の上に軌きょうを設置する工程と、
    を備える架設方法。
  2. 前記騒音低減部材は、複数の粒状体を含んでおり、
    前記騒音低減部材を搬入する工程の後に、前記複数の粒状体を敷きならす工程を行う、
    請求項1に記載の架設方法。
  3. 前記複数の粒状体は、バラストを含む、
    請求項2に記載の架設方法。
  4. 前記軌きょう仮受け桁を設置する工程の後に、前記軌きょう仮受け桁と共に前記工事桁を吊り上げる工程を備える、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の架設方法。
  5. 前記工事桁を吊り上げる工程では、前記軌きょう仮受け桁に剛結された吊り治具を直接吊り上げる、
    請求項4に記載の架設方法。
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