JP2001262501A - 線路切換工法 - Google Patents

線路切換工法

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JP2001262501A
JP2001262501A JP2000078055A JP2000078055A JP2001262501A JP 2001262501 A JP2001262501 A JP 2001262501A JP 2000078055 A JP2000078055 A JP 2000078055A JP 2000078055 A JP2000078055 A JP 2000078055A JP 2001262501 A JP2001262501 A JP 2001262501A
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JP2000078055A
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English (en)
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Kimihiko Aoyama
公彦 青山
Tomoaki Kosaka
友昭 甲坂
Sadao Shibata
定雄 柴田
Makoto Oishi
信 大石
Hiroshi Kitazawa
博志 北沢
Shoji Kitaori
正二 北折
Kimio Ando
公雄 安藤
Hiroyuki Onoguchi
博之 小野口
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Central Japan Railway Co
Original Assignee
Central Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 列車を運休させることなく線路切換当日の非
営業時間帯だけで線路の移動を完了させる。 【解決手段】 現下り線のうち工事桁区間では、線路切
換当日前に、支持杭14によって支持される工事桁16
により現下り線を維持した状態でその工事桁16の下方
を掘削して強化路盤18を施工し、その強化路盤18上
にバラスト21及び軌框20を配置しておく。即ち、掘
削作業や強化路盤18の施工作業は長時間を要するが、
これらの作業を線路切換当日前の非営業時間帯に日数を
かけて行うことができるため、線路切換当日にはこのよ
うな長時間を要する作業が不要となる。そして、線路切
換当日に、支持杭14及び工事桁16の撤去作業と、強
化路盤18上のバラスト21及び軌框20の整備作業を
実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現状の線路から見
て斜め下方に新たな線路を作製する線路切換工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】新幹線に代表される鉄道につき、乗降駅
を新たに新設する場合には、図8に示すように、現下り
線と現上り線とをお互いに離れるように移動させて新下
り線と新上り線を設けることによりスペースをつくり、
そのスペースに乗降用ホーム等を建設することが考えら
れる。
【0003】ここで、場合によっては、現下り線と現上
り線とを水平に移動させると同時に下向きに移動させな
ければならないことがある。即ち、図9に示すように、
現下り線は東京方から大阪方に向かって下向きに傾斜し
ているが、新下り線は東京方から大阪方に向かって略水
平という場合である。なお、図9(a)は線路の上方か
ら見たときの説明図、図9(b)は線路の側方から見た
ときの説明図である。
【0004】このような場合であっても、現下り線と新
下り線との間隔が広い部分(例えば水平方向の間隔が
4.4mを超える部分)については、現下り線に手を加
えることなく新下り線を完成させることができるため、
線路切換当日前に事前に施工を完了しておくことができ
る。したがって、この部分については、線路切換当日は
作業量がほとんどなく、線路切換当日の非営業線時間帯
(列車の営業時間終了後始発までの時間帯)で作業を十
分完了することができる。
【0005】これに対して、現下り線と新下り線との間
隔が狭い部分(例えば水平方向の間隔が4.4m以下の
部分)については、上方から見たときに現下り線の軌框
と新下り線の軌框とが一部重複するため、現下り線に手
を加えることなく新下り線を線路切換当日前に施工する
ことはできない。このため、この間隔の狭い部分につ
き、通常考えられる施工法としては、線路切換当日に、
現下り線を新下り線に移動するのに伴って必要となる高
低差分だけ掘削を行うことが挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この工
法では、線路切換当日の掘削土量が非常に多く、また、
掘削したあとに強化路盤を施工し、その強化路盤にバラ
ストを敷設し、更にマクラギとレールからなる軌框を整
備する必要があり、これだけの作業を行うにはかなりの
作業時間を要するため、線路切換当日の非営業時間帯に
作業を完了することは到底不可能という問題がある。
【0007】また、列車を運休させて丸一日あるいはそ
れ以上かけて作業を完遂することも考えられるが、列車
は公共機関として位置づけられている以上、社会的重要
性を考慮すれば列車を運休させてまで作業を優先させる
のは好ましくないという問題もある。特に新幹線の場合
はこの問題が顕著である。
【0008】本発明は上記問題点を解決することを課題
とするものであり、列車を運休させることなく線路切換
当日の非営業時間帯だけで線路の移動を完了させる線路
切換工法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、本発明は、現状の線路のうち地盤面が
高い区間で、その現状の線路から見て斜め下方に新たな
線路を作製する線路切換工法において、線路切換当日前
に、支持杭によって支持される工事桁により現状の線路
を維持した状態でその工事桁の下方を掘削して強化路盤
を施工した後、その強化路盤上にバラスト及び軌框を配
置しておき、線路切換当日に、前記支持杭及び前記工事
桁を撤去して前記強化路盤上に配置したバラスト及び軌
框を整備することを特徴とする。
【0010】本発明では、現状の線路のうち地盤面の高
い区間では、線路切換当日前に、支持杭によって支持さ
れる工事桁により現状の線路を維持した状態でその工事
桁の下方を掘削して強化路盤を施工し、その強化路盤上
にバラスト及び軌框を配置しておく。即ち、掘削作業や
強化路盤の施工作業は長時間を要するが、本発明ではこ
れらの作業を線路切換当日前の非営業時間帯に日数をか
けて行うことができるため、線路切換当日にはこのよう
な長時間を要する作業が不要となる。また、強化路盤上
のバラスト及び軌框は、例えば、予め新線路として決め
られた位置に配置しておいてもよいが、予め新線路とし
て決められた位置から横にずらしておいてもよい。
【0011】そして、線路切換当日に、支持杭及び工事
桁の撤去作業と、強化路盤の上のバラスト及び軌框の整
備作業を実行する。撤去作業は、例えばクレーン等を利
用して行う。また、整備作業は、例えば予め新線路とし
て決められた位置から軌框が横にずらして置かれている
場合には、これを予め新線路として決められた位置にセ
ットする。
【0012】このように、本発明によれば、工事桁を利
用することにより線路切換当日前に掘削や強化路盤の施
工を終えているため、線路切換当日は作業量が少なくな
り、線路切換当日は非営業時間帯だけで線路の移動を完
了させることができる。もちろん列車運休の必要もな
い。
【0013】本発明において、現状の線路のうち地盤面
が高い方から順に、工事桁区間、非工事桁区間に区分け
して線路の移動を行うことが好ましい。ここで、工事桁
区間では上述したとおりのスケジュールで作業を行う。
一方、非工事桁区間では、線路切換当日前に、工事桁を
用いずに現状の軌框を撤去して現状の線路の下方を掘削
して強化路盤を施工したあとバラストで埋め戻して現状
の軌框を復旧しておき、線路切換当日に、埋め戻したバ
ラストのうち不要分を除去したあとバラスト及び軌框を
整備する。
【0014】この場合、非工事桁区間では、線路切換当
日前に日数をかけて、数mごとに工事桁を用いずに現状
の軌框を撤去して現状の線路の下方を掘削して強化路盤
を施工したあとバラストで埋め戻して現状の軌框を復旧
しておく。そして、線路切換当日に、埋め戻したバラス
トのうち不要分を除去したあとバラスト及び軌框を整備
する。
【0015】このように、工事桁区間に比べて地盤面の
低い非工事桁区間においては、工事桁を用いることな
く、線路切換当日前に掘削や強化路盤の施工を終えるこ
とができるため、線路切換当日は作業量が少なくなり、
線路切換当日の非営業時間帯だけで線路の移動を完了さ
せることができる。もちろん列車運休の必要もない。
【0016】この非工事桁区間について、更に、地盤面
が高い方から順に、軌框撤去区間、軌道低下区間に区分
けして線路の移動を行うことが好ましい。軌框撤去区間
及び軌道低下区間のいずれにおいても、線路切換当日前
に、工事桁を用いずに現状の軌框を撤去して現状の線路
の下方を掘削して強化路盤を施工したあとバラストで埋
め戻して現状の軌框を復旧しておくが、線路切換当日
は、軌框撤去区間では、埋め戻したバラストのうち不要
分を除去すると共に現状の軌框を撤去し、その後バラス
ト及び新たな軌框を整備し、一方、軌道低下区間では、
埋め戻したバラストのうち不要分を除去したあと現状の
軌框を撤去せずにバラスト及び軌框を整備する。
【0017】つまり、軌框撤去区間では、地盤面がやや
高く、掘削深さが深いため、現状の軌框を撤去せずその
まま用いる作業が困難なことを考慮して、現状の軌框を
撤去して新たな軌框を入れることとし、軌道低下区間で
は、地盤面が低いため、現状の軌框を撤去せずそのまま
用いる作業が可能なため、この作業を採用したのであ
る。
【0018】このように、非工事桁区間を軌框撤去区間
と軌道低下区間に分けたことにより、各区間における作
業効率が向上し、線路切換当日の非営業時間帯だけで線
路の移動を完了させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。本実施形態では、地盤面の
高い現下り線をこの現下り線から見て斜め下方に新下り
線を作製する場合について説明する。図1は本実施形態
の線路切換工法を適用する線路の概略説明図であり、
(a)は上方から見たときの説明図、(b)は側方から
見たときの説明図である。
【0020】現下り線は、東京方から大阪方に向かって
20‰の下り勾配となっており、現上り線と平行に敷設
されている。これに対して、新下り線は、東京方から大
阪方に向かって1.2‰の緩やかな下り勾配となってお
り、東京方では現下り線との離間幅が広く、大阪方では
現下り線との離間幅が狭くなっている。
【0021】ここで、新下り線のうち、現下り線との離
間幅が広い区間(離間幅4.4mを超える区間)につい
ては、現下り線に手を加えることなく新下り線を完成さ
せることができるため、線路切換当日前に事前に施工を
完了しておくことができる。この区間を「事前施工可能
区間」という。この「事前施工可能区間」については、
線路切換当日は作業量がほとんどなく、線路切換当日の
非営業線時間帯で作業を十分完了することができる。
【0022】一方、新下り線のうち、現下り線との離間
幅が狭い区間(離間幅4.4m以下の区間)について
は、上方から見たときに現下り線の軌框と新下り線の軌
框とが一部重複するため、現下り線に手を加えることな
く新下り線を線路切換当日前に施工することはできな
い。このため、この区間では本発明の線路切換工法を適
用する。
【0023】本実施形態では、本発明の線路切換工法を
適用する区間を「新工法適用区間」と称し、地盤面の高
い方から順に、「工事桁区間」、「軌框撤去区間」、
「軌道低下区間」の3つに区分けして線路を切り換え
る。なお、「軌框撤去区間」及び「軌道低下区間」はい
ずれも工事桁を用いることなく線路を切り換える区間で
あるため、「非工事桁区間」でもある。
【0024】次に、「工事桁区間」、「軌框撤去区
間」、「軌道低下区間」の各々につき説明する。 (1)工事桁区間 図2は現下り線の断面図であり、図3は現下り線に支持
杭を打ち込んだときの概略説明図で、(a)は断面図、
(b)は平面図であり、図4は現下り線を工事桁で支え
たときの概略説明図で、(a)は断面図、(b)は平面
図である。
【0025】(線路切換当日前)工事桁区間では、線路
切換当日前に、支持杭14によって支持される工事桁1
6により現状の線路を維持した状態でその工事桁16の
下方を掘削して強化路盤18を施工し、その強化路盤1
8上にバラスト21及び軌框20を配置しておく。これ
らの作業は、線路切換当日前の非営業時間帯に日数をか
けて行う。この点を以下に説明する。
【0026】現下り線は、図2に示すように、盛土11
の上にバラスト12が敷き詰められ、そのバラスト12
に軌框13が設けられたものであるが、まず、図3
(a)及び(b)に示すように、この現下り線の両側に
2本ずつ合計4本を一組とし、支持杭14を打ち込む。
支持杭14としては、例えばモルタル充填H鋼杭を用い
る。このモルタル充填H鋼杭は、低空頭杭打機によりオ
ーガー掘削してモルタルを注入し、芯材となるH鋼を支
持層へバイブロ式杭打機により確実に打ち込むことによ
り形成される。
【0027】次に、このように支持杭14を打ち込んだ
後、線路に沿って並んだ支持杭14同士を、図4(a)
に示すように、その上部にて受け桁15により連結す
る。つまり、受け桁15は、線路に沿って並んだ支持杭
14同士を連結し、その上に工事桁16を載せる役割を
果たす。なお、受け桁15と支持杭14はボルトにより
締結される。
【0028】工事桁16の仮設では、まず、現下り線の
レール13aとマクラギ13bとの締結を外し、レール
13aを移動、マクラギ13bを撤去したあと、工事桁
16のスパンに相当する分だけバックホウBで盛土11
等を掘削する。一方、現下り線に沿って延びるH鋼から
なる一対の主桁16aと、この一対の主桁16aに架設
される横桁16bとからなる標準スパン10mの工事桁
16を用意し、横桁16bに新しいマクラギ17を抱き
込ませておく。この工事桁16をクレーンで受け桁15
につり下ろし、工事桁16と受け桁15とをボルト締結
し、レール13aを元に戻して新しいマクラギ17に締
結する。さらに、線路を挟んで向かい合う支持杭14同
士を連結材22で連結し、下部工の剛性を高める。
【0029】この結果、線路切換当日前は、現下り線は
支持杭14によって支持される工事桁16により現状を
そのまま維持される。次に、この状態で、図4(a)に
示すように工事桁16の下方をバックホウBにより掘削
し、その後、図5に示すように掘削面に粒度調整砕石1
8aを投入してこれを固め、そのうえにアスファルト舗
装18bを行うことにより、強化路盤18を形成する。
なお、図5は、線路切換当日前の作業が終了したときの
断面図である。
【0030】アスファルト舗装18bは、墳泥防止や排
水性の向上を目的として行われるものである。即ち、線
路わきの道路と線路との境界には、土砂等が道路へ流出
するのを防止する土止め用の擁壁19が設けられている
が、この擁壁19にはその土台部分に排水側溝19aが
設けられており、アスファルト舗装18bは雨水を下方
にしみ込ませずこの排水側溝19aへ導く役割を果たす
ものである。
【0031】そして、このように強化路盤18を形成し
た後、この強化路盤18の上にバラスト21が敷設さ
れ、更にマクラギ20bとレール20aとを締結した軌
框20が載置される。軌框20は、新下り線として正確
に位置決めできない部分は横にずらしておけばよい。
【0032】(線路切換当日)工事桁区間では、線路切
換当日に、支持杭14及び工事桁16を撤去して強化路
盤18上に配置したバラスト21及び軌框20を整備す
る。この点を以下に説明する。
【0033】まず、工事桁16と受け桁15とを締結し
ているボルトを切断すると共に、工事桁16の上のレー
ル13aを工事桁16のスパンに合わせて切断し、ま
た、支持杭14も強化路盤18の表面あたりで切断す
る。なお、この切断作業は工事桁16を図示しない台で
受けた状態で実施される。
【0034】次に、クレーンにより工事桁16を撤去、
搬出し、続いて同じくクレーンにより受け桁15と支持
杭14とを撤去、搬出する。そして、強化路盤18上の
バラスト21を均質に敷き均し、軌框20を正確に位置
決めする。 (2)軌框撤去区間 (線路切換当日前)図6は軌框撤去区間の線路切換当日
前の作業工程図である。軌框撤去区間では、工事桁を用
いずに現状の軌框13を撤去して現状の線路の下方を掘
削して強化路盤18を施工したあとバラスト12で埋め
戻して現状の軌框13を復旧しておく。これらの作業
は、線路切換当日前の非営業時間帯に日数をかけて行
う。この点を以下に説明する。
【0035】まず、図6(a)に示す施工前の状態か
ら、図6(b)に示すように5mくらいのスパンで現下
り線のレール13aとマクラギ13bを撤去し、図6
(c)に示すようにその撤去した部分につきバックホウ
Bにより掘削面が所定高さになるように掘削し、その
後、図6(d)に示すように掘削面に強化路盤18を形
成する。なお、強化路盤18は工事桁区間と同様にして
施工する。
【0036】そして、このように強化路盤18を形成し
た後、図6(e)に示すようにバラスト12で埋め戻
し、撤去したマクラギ13bとレール13aを元に戻す
ことにより現状の軌框13を復旧しておく。 (線路切換当日)軌框撤去区間では、埋め戻したバラス
ト12のうち不要分を除去すると共に現状の軌框13を
撤去し、その後バラスト12及び新たな軌框を整備す
る。この点を以下に説明する。
【0037】まず、図6(e)における現下り線のレー
ル13aを2.5mピッチで切断して、切断後のレール
13a及びマクラギ13bを撤去、搬出する。次に、バ
ラストをバックホウBにより掘削面がマクラギ下面とな
るまで掘削し、強化路盤18上の残ったバラスト12を
均質に敷き均し、その後、新軌框を現上り線側から横移
動させて正確に位置決めする。
【0038】(3)軌道低下区間 (線路切換当日前)軌道低下区間では、前述の軌框撤去
区間の線路切換当日前の作業と同じ作業を実施する。つ
まり、軌道低下区間では、工事桁を用いずに現状の軌框
13を撤去して現状の線路の下方を掘削して強化路盤1
8を施工したあとバラスト12で埋め戻して現状の軌框
13を復旧しておく(図6参照)。なお、これらの作業
は、線路切換当日前の非営業時間帯に日数をかけて行
う。
【0039】(線路切換当日)軌道低下区間では、埋め
戻したバラスト12のうち不要分を除去したあと、現状
の軌框13を撤去せずにバラスト12及び軌框13を整
備する。この点を以下に説明する。
【0040】まず、図6(e)における現下り線のレー
ル13aとマクラギ13bとを締結しているボルトを緩
めて幾つかのマクラギ13bをレール13aに沿ってず
らす。これによって、図7に示すように、マクラギ13
b同士の間隔が広がったところのバラスト12をバック
ホウBにより掘削面がマクラギ下面となるまで掘削す
る。そして、掘削が終わったところへマクラギ13bを
ずらし、そのマクラギ13bを下から図示しない支持木
により支える。この掘削作業を順次、東京方から大阪方
に向かって繰り返す。
【0041】そして、軌道低下区間の全マクラギ13b
についてこの作業を行ったあと(あるいは、ある程度の
数のマクラギ13bについてこの作業を行ったあと)、
支持木を外し、現状の軌框13をそのまま低下させ、正
確に位置決めする。なお、必要に応じて軌框13の横移
動も行う。
【0042】以上のように各区間について、線路切換当
日前と、線路切換当日とに分けて作業を行う。なお、線
路切換当日、各区間において軌框の位置決め等の整備が
終了した後、工事桁区間と軌框撤去区間との境界部分で
レールを連結し、また、軌框撤去区間と軌道低下区間と
の境界部分でレールを連結する。そして、上バラストを
かき込んだあと、全区間にわたって、軌道整備(マルチ
プルタイパンパによる突き固め等)を行い、上バラスト
のかき込み・締結装置の締結を再度行い、道床整理・道
床締め固めを行い、検測・機材搬出・後片づけ・確認等
を行い、線路切換当日の作業を終了する。
【0043】以上詳述した本実施形態によれば、工事桁
区間においては、工事桁16を利用することにより線路
切換当日前に掘削や強化路盤の施工を終えることができ
る。また、軌框撤去区間や軌道低下区間のように工事桁
区間に比べて地盤面の低い非工事桁区間においては、工
事桁16を用いることなく、線路切換当日前に掘削や強
化路盤の施工を終えることができる。このように、いず
れの区間においても、線路切換当日前に作業量の多い掘
削や強化路盤の施工を終えておくため、線路切換当日は
作業量が少なくなり、線路切換当日の非営業時間帯だけ
で線路の移動を完了させることができる。もちろん列車
運休の必要もない。
【0044】また、非工事桁区間を軌框撤去区間と軌道
低下区間に分けたことにより、各区間における作業効率
が向上する。特に、軌道低下区間では、現状の軌框をそ
のまま利用するため、廃棄物を減量できる。尚、本発明
の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるもので
はなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を
採り得ることはいうまでもない。
【0045】例えば、上記実施形態では、工事桁区間と
軌框撤去区間と軌道低下区間の3つに区分けしたが、工
事桁区間と軌框撤去区間の2つに区分けしたり、工事桁
区間と軌道低下区間の2つに区分けしたりしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の線路切換工法を適用する線路の
概略説明図であり、(a)は上方から見たときの説明
図、(b)は側方から見たときの説明図である。
【図2】 工事桁区間の現下り線の断面図である。
【図3】 工事桁区間の現下り線に支持杭を打ち込んだ
ときの概略説明図で、(a)は断面図、(b)は平面図
である。
【図4】 工事桁区間の現下り線を工事桁で支えたとき
の概略説明図で、(a)は断面図、(b)は平面図であ
る。
【図5】 工事桁区間の線路切換当日前の作業が終了し
たときの断面図である。
【図6】 軌框撤去区間及び軌道低下区間の線路切換当
日前の作業工程図であり、(a)〜(e)はそのフロー
を示す。
【図7】 軌道低下区間の線路切換当日の作業工程図で
ある。
【図8】 線路切換の前後を表す説明図である。
【図9】 線路切換の前後を表す説明図であり、(a)
は線路の上方から見たときの説明図、(b)は線路の側
方から見たときの説明図である。
【符号の説明】
11・・・盛り土、12・・・バラスト、13・・・軌
框、13a・・・レール、13b・・・マクラギ、14
・・・支持杭、15・・・受け桁、16・・・工事桁、
16a・・・主桁、16b・・・横桁、17・・・マク
ラギ、18・・・強化路盤、18a・・・粒度調整砕
石、18b・・・アスファルト舗装、19・・・擁壁、
19a・・・排水側溝、20・・・軌框、20a・・・
レール、20b・・・マクラギ、21・・・バラスト、
22・・・連結材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 定雄 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 大石 信 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 北沢 博志 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 北折 正二 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 安藤 公雄 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 小野口 博之 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東海旅客鉄道株式会社内 Fターム(参考) 2D057 BA11 CB02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現状の線路のうち地盤面が高い区間で、
    その現状の線路から見て斜め下方に新たな線路を作製す
    る線路切換工法において、 線路切換当日前に、支持杭によって支持される工事桁に
    より現状の線路を維持した状態でその工事桁の下方を掘
    削して強化路盤を施工した後、その強化路盤上にバラス
    ト及び軌框を配置しておき、線路切換当日に、前記支持
    杭及び前記工事桁を撤去して前記強化路盤上に配置した
    バラスト及び軌框を整備することを特徴とする線路切換
    工法。
  2. 【請求項2】 現状の線路のうち地盤面が高い方から順
    に、工事桁区間、非工事桁区間に区分けして、現状の線
    路から見て斜め下方に新たな線路を作製する線路切換工
    法において、 前記工事桁区間では、 線路切換当日前に、支持杭によって支持される工事桁に
    より現状の線路を維持した状態でその工事桁の下方を掘
    削して強化路盤を施工した後、その強化路盤上にバラス
    ト及び軌框を配置しておき、線路切換当日に、前記支持
    杭及び前記工事桁を撤去して前記強化路盤上に配置した
    バラスト及び軌框を整備し、 前記非工事桁区間では、 線路切換当日前に、工事桁を用いずに現状の軌框を撤去
    して現状の線路の下方を掘削して強化路盤を施工したあ
    とバラストで埋め戻して現状の軌框を復旧しておき、線
    路切換当日に、埋め戻したバラストのうち不要分を除去
    したあとバラスト及び軌框を整備することを特徴とする
    線路切換工法。
  3. 【請求項3】 現状の線路のうち地盤面が高い方から順
    に、工事桁区間、軌框撤去区間、軌道低下区間に区分け
    して、現状の線路から見て斜め下方に新たな線路を作製
    する線路切換工法において、 前記工事桁区間では、 線路切換当日前に、支持杭によって支持される工事桁に
    より現状の線路を維持した状態でその工事桁の下方を掘
    削して強化路盤を施工した後、その強化路盤上にバラス
    ト及び軌框を配置しておき、線路切換当日に、前記支持
    杭及び前記工事桁を撤去して前記強化路盤上に配置した
    バラスト及び軌框を整備し、 前記軌框撤去区間では、 線路切換当日前に、工事桁を用いずに現状の軌框を撤去
    して現状の線路の下方を掘削して強化路盤を施工したあ
    とバラストで埋め戻して現状の軌框を復旧しておき、線
    路切換当日に、埋め戻したバラストのうち不要分を除去
    すると共に現状の軌框を撤去し、その後バラスト及び新
    たな軌框を整備し、 前記軌道低下区間では、 線路切換当日前に、工事桁を用いずに現状の軌框を撤去
    して現状の線路の下方を掘削して強化路盤を施工したあ
    とバラストで埋め戻して現状の軌框を復旧しておき、線
    路切換当日に、埋め戻したバラストのうち不要分を除去
    したあと、現状の軌框を撤去せずにバラスト及び軌框を
    整備することを特徴とする線路切換工法。
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