<実施例1>
以下、本発明の実施例1について添付図面を参照しつつ説明する。
本発明の実施例1に係る配達システム1は、飛行体が離着陸を行う場所(以下、ポートという)として使用される対象地域を管理する管理者によって操作される端末装置100を備える。
管理者は、当該対象地域での物品の受け取りを行うために、対象地域をポートとして使用することを希望している。このため、管理者は、ポートとして使用するという所定の目的で対象地域を使用可能か否か配達業者に判定させる操作を端末装置100に行う。端末装置100は、管理者の操作に基づいて、当該対象地域が所定の目的で使用可能か否かの判定を求める判定要求を、インターネットINを介して送信する。
また、配達システム1は、予め定められた地域内で物品の配達を行う配達業者の営業所に設置されており、かつ、当該判定要求を受信する制御装置200と、当該対象地域を撮像するために、制御装置200の制御に従って当該対象地域まで飛行する第1飛行体500と、を備える。また、配達システム1は、対象地域の画像に基づいて当該対象地域をポートとして使用すると制御装置200が判定した場合に、当該対象地域に物品を配達する第2飛行体600と、を備える。
端末装置100は、スマートフォンであり、図2に示すようなCPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103a、フラッシュメモリ103b、データ通信回路104a、音声通信回路104b、ビデオカード105a、表示装置105b、入力装置105c、GPS(Global Positioning System)回路106、デジタルカメラ107、スピーカ109a、及び、マイクロフォン109bを備える。
CPU101は、ROM103a又はフラッシュメモリ103bに保存されたプログラムを実行することで、端末装置100の全体制御を行う。RAM102は、CPU101によるプログラムの実行時において、処理対象とされるデータを一時的に記憶する。
ROM103a及びフラッシュメモリ103bは、各種のプログラムを記憶している。また、フラッシュメモリ103bは、プログラムの実行に用いられる各種のデータやデータが保存されたテーブルをさらに記憶している。端末装置100は、フラッシュメモリ103bの代わりに、ハードディスクを備えても良い。
データ通信回路104aは、NIC(Network Interface Card)であり、例えば、LTE(Long Term Evolution)及び5G(5th Generation)といった通信規格に従って、インターネットINに接続された不図示の基地局と電波を用いたデータ通信を行う。このようにして、端末装置100のデータ通信回路104aは、インターネットINに接続された制御装置200とデータ通信を行う。音声通信回路104bは、不図示の基地局と電波を用いた音声通信を行う。
ビデオカード105aは、CPU101から出力されたデジタル信号に基づいて画像をレンダリングすると共に、レンダリングされた画像を表す画像信号を出力する。表示装置105bは、EL(Electroluminescence)ディスプレイであり、ビデオカード105aから出力された画像信号に従って画像を表示する。端末装置100は、ELディスプレイの代わりに、PDP(Plasma Display Panel)又はLCD(Liquid Crystal Display)を備えても良い。入力装置105cは、ボタン及びタッチパネルのいずれか1つ以上であり、管理者の操作に応じた信号を入力する。
GPS回路106は、GPS衛星から発せられたGPS信号を受信し、受信されたGPS信号に基づいて端末装置100の位置を表す緯度及び経度を計測し、計測された緯度及び経度を表す信号を出力する。
デジタルカメラ107は、光を屈折させて収束させる1個のレンズ107aと、レンズ107aを通過した光を受光して電気信号を生成する撮像素子群107bと、撮像素子群107bから出力される電気信号に基づいて画像を生成する画像生成回路107cと、を備える。
スピーカ109aは、CPU101が出力する信号に従って音声を出力し、マイクロフォン109bは、周囲の音声を表す信号を入力する。
対象地域で物品を受け取ろうとする管理者は、判定要求を端末装置100に送信させるための要求操作を、端末装置100の入力装置105cに行う。入力装置105cが要求操作に応じた信号を入力すると、CPU101は、対象地域の撮像を促すメッセージを表示装置105bに表示させる。
メッセージを視認した管理者は、デジタルカメラ107のレンズ107aの光軸を対象地域に向けた後に、端末装置100に撮像させるための撮像操作を入力装置105cに行う。本明細書において、例えば、デジタルカメラ107等の撮像装置の光軸を、例えば、対象地域等の被写体に向けることは、当該撮像装置の撮像範囲に当該被写体の一部が少なくとも含まれるように当該光軸を変更することを含むとして説明する。
端末装置100の入力装置105cが撮像操作に応じた信号を入力すると、CPU101は、デジタルカメラ107の画像生成回路107cから、対象地域の表面を撮像することで得られた第1画像を表す信号を取得し、取得された信号に基づいて第1画像ファイルを生成する。次に、CPU101は、GPS回路106から出力された信号を取得し、取得された信号で表される端末装置100の緯度及び経度を表す情報を、対象地域の緯度及び経度を表す情報として生成する。その後、CPU101は、取得された緯度及び経度を表す情報を、例えば、第1画像ファイルのExif(Exchangeable image file format)タグへ保存する。
次に、端末装置100のCPU101は、対象地域がポートとして使用されることを標示するために対象地域を覆う被覆体の送付先を入力するように促すメッセージを表示装置105bに表示させる。メッセージを視認した管理者は、送付先を入力させる入力操作を入力装置105cに行う。入力装置105cが入力操作に応じた信号を入力すると、CPU101は、入力された信号に基づいて送付先を表す送付先情報を生成する。
次に、CPU101は、判定要求を生成し、生成された判定要求を、第1画像ファイルと送付先情報と共に、制御装置200を宛先として、データ通信回路104aへ出力する。その後、データ通信回路104aは、判定要求を第1画像ファイルと送付先情報と共に制御装置200へ送信する。
制御装置200は、サーバ機であり、図3に示すようなCPU201、RAM202、ROM203a、ハードディスク203b、データ通信回路204、ビデオカード205a、表示装置205b、及び、入力装置205cを備える。制御装置200が備えるCPU201、RAM202、ROM203a、ビデオカード205a、表示装置205b、及び、入力装置205cの構成及び機能は、図2に示した端末装置100が備えるCPU101、RAM102、ROM103a、ビデオカード105a、表示装置105b、及び、入力装置105cの構成及び機能と同様である。入力装置205cは、キーボード、マウス、タッチパッド、及び、ボタンのいずれか1つ以上であっても良い。
制御装置200が備えるハードディスク203bは、各種のプログラム、及び、各種のプログラムの実行に用いられる各種のデータやデータが保存されたテーブルを記憶している。制御装置200は、ハードディスク203bの代わりに、フラッシュメモリを備えても良い。
制御装置200が備えるデータ通信回路204は、NICであり、例えば、LTE及び5Gといった通信規格に従って、インターネットINに接続された端末装置100、第1飛行体500、及び、第2飛行体600と無線でデータ通信を行う。
制御装置200のデータ通信回路204が、判定要求を第1画像ファイル及び送付先情報と共に受信すると、制御装置200のCPU201は、受信された第1画像ファイルに基づいて対象地域が第2飛行体600の着陸に適しているか否かを判定する、図4に示すような第1判定処理を実行する。
これにより、CPU201は、共に受信された判定要求と第1画像ファイル及び送付先情報とを、データ通信回路204から共に取得する、図5に示すような取得部210として機能する。また、CPU201は、取得された第1画像ファイルに基づいて、対象地域が第2飛行体600の着陸に適しているか否かを判定する判定部220、及び、判定部220による判定結果を通知する通知部230として機能する。さらに、CPU201は、対象地域が第2飛行体600の着陸に適していると判定された場合に、取得された送付先情報を不図示の送付システムへ出力することで、対象地域を覆う被覆体を送付先に送付させる制御を行う制御部240として機能する。
また、ハードディスク203bは、対象地域に関するデータが保存される、図6に示すようなポートテーブルを記憶する情報記憶部290として機能する。図6のポートテーブルには、複数のレコードが保存され、各レコードには、対象地域の緯度及び経度を表す情報と、当該対象地域がポートとして使用されるか否かを表す使用フラグと、当該対象地域を撮像することで得られた画像を表すファイルのファイルパスと、が対応付けられて保存される。ポートテーブルに保存されるファイルパスは、第1画像ファイルのファイルパスを含む。
さらに、情報記憶部290は、対象地域の表面を構成する素材に関するデータが予め保存されている、図7に示すような素材テーブルを予め記憶している。素材テーブルには、複数のレコードが予め保存されており、各レコードには、素材の種類を表す情報と、当該種類の素材のテクスチャーを特徴付ける特徴値と、当該素材が十分に固いか否かを表す固さ情報と、が対応付けられて予め保存されている。本実施例において、素材のテクスチャーは、素材の表面の視覚的な色や明るさの均質さを含んでいるとして説明を行う。
本実施例において、素材が十分に固いとは、当該素材が第2飛行体600の着陸に適している程度に固いことを言う。また、素材が第2飛行体600の着陸に適している程度に固いとは、当該素材で構成された対象地域の表面に第2飛行体600が着陸可能な程度に固いことを含む。第2飛行体600が対象地域に着陸可能であるとは、単に、対象地域に着陸できることを意味するのではなく、第2飛行体600が対象地域に安全に着陸できることを意味する。第2飛行体600が対象地域に安全に着陸できるとは、第2飛行体600が着陸時に転倒する可能性が全く無い又は予め定められた可能性よりも低いことを含む。
このため、素材が十分に固いとは、当該素材で構成された対象地域の表面に第2飛行体600が着陸する際、又は、着陸した後に、第2飛行体600の重量によって表面の形状が変化しない程度、又は、変化したとしても、第2飛行体600が転倒する可能性が予め定められた可能性よりも低くなる程度、又は、第2飛行体600が転倒する可能性が全く無い程度にしか当該表面の形状が変化しない程に固いことをいう。
図4に示す第1判定処理の実行が開始されると、取得部210は、受信された判定要求と、第1画像ファイル及び送付先情報と、を、データ通信回路204から共に取得する(ステップS01及びS02)。次に、取得部210は、取得された第1画像ファイルのタグから、対象地域の緯度及び経度を表す情報を取得する(ステップS03)。
その後、取得部210は、第1画像ファイルを情報記憶部290に保存し、保存された第1画像ファイルのファイルパスを取得する。次に、取得部210は、対象地域の緯度及び経度を表す情報と、当該対象地域がポートとして使用されないことを表す使用フラグと、第1画像ファイルのファイルパスと、を対応付けて、図6のポートテーブルに保存する(ステップS04)。当該対象地域がポートとして使用されないことを表す使用フラグを取得部210が保存するのは、当該対象地域がポートとして使用されるか否か未だ判定されていないためである。
次に、判定部220は、第1画像ファイルで表される第1画像から、画素値の相違が予め定められた相違よりも小さく、かつ、互いに連続した画素群を1又は複数検出し、検出された1又は複数の画素群の内で最も面積の大きい画素群を、対象地域の表面に対応する画像領域と特定する。その後、判定部220は、特定された画像領域に含まれる画素値に基づいて、当該画像領域に対応する対象地域の表面のテクスチャーを特徴付ける特徴値を算出する。特徴値は、例えば、画像領域に含まれる画素値の平均値や分散値であっても良い。
その後、判定部220は、図7に示した素材テーブルから、算出された特徴値と同じ又は最も近い特徴値と対応付けられた固さ情報を取得し、取得された固さ情報に基づいて、第2飛行体600の着陸に当該表面が適しているという第1条件が満足されるか否かを判定する(ステップS05)。
このとき、判定部220は、素材が十分に固い訳では無いことを、取得された固さ情報が表す場合に、当該素材で構成された対象地域の表面の固さが第2飛行体600の着陸に適しておらず、当該表面が第1条件を満足しないと判定する(ステップS05;No)。次に、判定部220は、対象地域に第2飛行体600が着陸不能であり、ポートとして使用するという所定の目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS06)。このため、判定部220は、当該対象地域をポートとして使用しないと判定する。
その後、通知部230は、対象地域がポートとして使用されないこと、及び、当該対象地域の表面が第2飛行体600の着陸に適さない程度に柔らかいこと、を通知する不使用通知を生成する。次に、通知部230は、生成された不使用通知を、端末装置100を宛先として、図3のデータ通信回路204に出力した後に(ステップS07)、第1判定処理の実行を終了する。
端末装置100のデータ通信回路104aが不使用通知を受信すると、端末装置100のCPU101は、不使用通知を表示装置105bに表示させる。不使用通知を視認した管理者は、より固い地域を対象地域に決定し直してから、要求操作を端末装置100に再度行う。
ステップS05において、判定部220は、素材が十分に固いことを、取得された固さ情報が表す場合に、当該素材で構成された対象地域の表面の固さが第2飛行体600の着陸に適しており、当該表面が第1条件を満足すると判定する(ステップS05;Yes)。
次に、制御部240は、不図示の送付システムを宛先として、ステップS02で取得された送付先情報を、図3に示したデータ通信回路204へ出力する(ステップS08)。これにより、制御部240は、不図示の送付システムに被覆体を送付先へ送付させる制御を行ってから、第1判定処理の実行を終了する。
不図示の送付システムは、ビニールシートである複数の被覆体が保管された倉庫に設置されており、不図示のサーバと、当該サーバに接続された不図示のプリンタと、を備える。不図示のサーバは、送付先情報を受信すると、送付先情報をプリンタへ出力する。不図示のプリンタは、入力された送付先情報に基づいて送付先を伝票に印字する。
また、不図示のサーバは、送付された被覆体を完全に広げて対象地域に敷設すること、及び、敷設された被覆体を撮像することで得られた画像を送信すること、を促すメッセージを、プリンタへ出力する。不図示のプリンタは、入力されたメッセージを、送付先が印字された伝票に印字する。
その後、倉庫で働く従業員が伝票を被覆体に貼付し、伝票が貼付された被覆体を配達業者へ引き渡す。その後、配達業者は、伝票に印字された送付先まで、例えば、トラック、バイク、自転車、又は、徒歩で、被覆体を配達する。
配達業者から被覆体を受け取り、伝票に印字されたメッセージを視認した管理者は、被覆体の模様が描かれた面を上にして、正方形状の被覆体を対象地域の表面に敷く。その後、管理者は、被覆体の四隅にアンカーピンを刺すことで、被覆体を対象地域に固定する。次に、管理者は、端末装置100が備えるデジタルカメラ107の光軸を被覆体に向けた後に、撮像操作を入力装置105cに行う。
端末装置100の入力装置105cが撮像操作に応じた信号を入力すると、CPU101は、被覆体を撮像することで得られた画像である第2画像を表す信号をデジタルカメラ107から取得し、取得された信号に基づいて第2画像ファイルを生成する。次に、CPU101は、GPS回路106から出力された信号を取得し、取得された信号で表される緯度及び経度を表す情報を、対象地域の緯度及び経度を表す情報として、第2画像ファイルのタグへ保存する。その後、CPU101は、対象地域を被覆体で覆ったことを告げる敷設報告を生成し、生成された敷設報告を第2画像ファイルと共に、制御装置200を宛先として、データ通信回路104aへ出力する。
制御装置200のデータ通信回路204が、敷設報告を第2画像ファイルと共に受信すると、制御装置200のCPU201は、受信された第2画像ファイルに基づいて対象地域が第2飛行体600の着陸に適しているか否かを判定する、図8に示すような第2判定処理を実行する。これにより、図3に示した制御装置200のCPU201は、判定に応じて、図6に示したポートテーブルを更新する更新部250としてさらに機能する。
図8に示す第2判定処理の実行が開始されると、図4のステップS01からS03と同様の処理が実行される(ステップS11からS13)。これにより、取得部210は、敷設報告と第2画像ファイルとを共に取得し、取得された第2画像ファイルに保存された対象地域の緯度及び経度を表す情報を取得する。
次に、取得部210は、図6のポートテーブルから、取得された対象地域の緯度及び経度を表す情報と対応付けられた第1画像ファイルのファイルパスを取得し、取得されたファイルパスに基づいて第1画像ファイルを取得する(ステップS14)。
その後、判定部220は、例えば、ハリスのコーナー検出法を用いて、第1画像ファイルによって表される第1画像を特徴付けるコーナー特徴量(以下、第1コーナー特徴量という)と、第2画像ファイルによって表される第2画像のコーナー特徴量(以下、第2コーナー特徴量という)と、を算出する。
次に、判定部220は、第1画像が有する頂点の1つを原点とし、主走査方向を正の方向とするX軸と、副走査方向を正の方向とするY軸と、で定まる画像座標系を決定する。次に、判定部220は、第1画像を互いに同じ形状を有するm(但し、mは1以上の整数)個の画像領域に分割し、m個の画像領域のそれぞれで第1コーナー特徴量が最大となる点を第1特徴点として抽出する。その後、判定部220は、抽出されたm個の第1特徴点について画像座標系の座標値を特定する。
同様に、判定部220は、第2画像の画像座標系を決定し、第2画像をm個の画像領域に分割し、m個の画像領域のそれぞれで第2コーナー特徴量が最大となる点を第2特徴点として抽出し、抽出されたm個の第2特徴点について画像座標系の座標値を特定する。
次に、判定部220は、回転行列、並進行列、及び、拡大縮小行列を組み合わせたN(但し、Nは1以上の整数)個の変換行列を生成し、1番目の変換行列でm個の第2特徴点の座標値を変換する。
判定部220が用いる回転行列は、m個の第2特徴点を、原点を中心として予め定められた角度だけ回転させる行列である。また、並進行列は、m個の第2特徴点のX座標値又はY座標値のそれぞれに予め定められた値を加算又は減算することで、m個の第2特徴点を平行移動させる行列である。さらに、拡大縮小行列は、m個の第2特徴点のX座標値又はY座標値のそれぞれに予め定められた倍率を乗算することで、m個の第2特徴点間の距離をX軸方向又はY軸方向に拡大又は縮小する行列である。
その後、判定部220は、m個の第1特徴点のそれぞれについて、同じ値の変換後の座標値を有する変換後の第2特徴点、又は、予め定められた距離よりも短い距離だけ相違する変換後の第2特徴点を対応点として検出し、検出された対応点の総数を計数する。
次に、判定部220は、2番目からN番目の変換行列を用いて、m個の第2特徴点の変換前の座標値を変換し、変換後の座標値に基づいて対応点の総数を計数する。その後、判定部220は、N回に亘って計数された対応点の最大値を画像領域の総数mで除算し、算出された値を、m個の第1特徴点とm個の第2特徴点との対応率とする。
次に、判定部220は、算出された対応率が予め定められた割合よりも大きいと判定すると、第1画像を得るために表面が撮像された対象地域と、第2画像を得るために撮像された被覆体によって表面が覆われた対象地域と、が同一であると判定する(ステップS15;Yes)。
判定部220がこのように判定するのは、対象地域の表面に密接している被覆体の表面には、対象地域の表面の特徴に対応した特徴が現れることが多いためである。例えば、対象地域の表面に落ちている小石や木の枝が、対象地域の表面を特徴付ける特徴となるならば、被覆体の表面には当該小石や当該木の枝によって凹凸が生じるため、当該凹凸が被覆体の表面を特徴付ける特徴となるからである。
また、第2画像を得るために、被覆体のみならず、被覆体によって覆われなかった対象地域の表面も撮像されており、かつ、第1画像を得るために当該覆われなかった表面が撮像されていることが多いためである。つまり、当該覆われなかった表面の特徴点が第1画像と第2画像とで対応していれば、被覆体によって表面が覆われる前の第1画像の対象地域と、被覆体によって表面が覆われた後の第2画像の対象地域と、が同一であると判定できるためである。
次に、判定部220は、情報記憶部290から被覆体を表す画素値の範囲として予め定められた範囲を表す情報を取得する。その後、判定部220は、取得された情報で表される範囲に含まれる画素値を有し、かつ、互いに連続した画素群を第2画像から検出し、検出された画素群を、被覆体に対応する画像領域と特定する。
その後、判定部220は、被覆体に対応する画像領域の形状を特定し、特定された形状に基づいて、被覆体が完全に広げられた状態であるという第2条件が満足されているか否かを判定する(ステップS16)。このとき、判定部220は、被覆体に対応する画像領域の形状が四角形状であるため、被覆体が第2条件を満足していると判定すると(ステップS16;Yes)、対象地域の面積が十分に広いと判定する。
判定部220がこのように第2条件を判定するのは、被覆体の形状が正方形状であるため、被覆体が完全に広げられた状態であれば、被覆体に対応する画像領域の形状は、四角形状となるためである。また、判定部220がこのように対象地域の面積を判定するのは、被覆体の面積が十分に広く設計されているため、被覆体が完全に広げられて敷設された対象地域の面積も十分に広いと判定できるからである。
本実施例において、対象地域の面積が十分に広いとは、対象地域の面積が第2飛行体600の着陸に適している程度に広いことを言う。また、対象地域の面積が第2飛行体600の着陸に適している程度に広いとは、当該対象地域に第2飛行体600が安全に着陸できる程度に広いことをいう。第2飛行体600が対象地域に安全に着陸できるとは、例えば、当該対象地域を囲む囲いや壁に第2飛行体600が接触する接触可能性、及び、当該対象地域に隣接する地域に第2飛行体600の一部又は全体がはみ出す脱域可能性が、予め定められた可能性よりも低いことを含む。
このため、対象地域の面積が十分に広いとは、対象地域に第2飛行体600が着陸する際における、又は、着陸した後における、接触可能性及び脱域可能性が予め定められた可能性よりも低くなる程度、又は、接触可能性及び脱域可能性が無い程度に広いことをいう。
ステップS16において、被覆体が第2条件を満足するため、対象地域が十分に広いと判定されると(ステップS16;Yes)、制御部240は、対象地域の緯度及び経度を表す情報を含み、対象地域への飛行を命じる飛行命令を生成する。その後、制御部240は、生成された飛行命令を、第1飛行体500を宛先としてデータ通信回路204へ出力する(ステップS17)。
次に、更新部250は、第2画像ファイルを情報記憶部290に保存し(ステップS18)、保存された第2画像ファイルのファイルパスを取得する。その後、更新部250は、取得された第2画像ファイルのファイルパスで、図6のポートテーブルに、対象地域の緯度及び経度を表す情報と対応付けて保存されたファイルパスを更新した後に、第2判定処理の実行を終了する。更新部250が第2画像ファイルのファイルパスでポートテーブルを更新するのは、第1飛行体500が到着した地域と、第2画像ファイルで表される対象地域と、が同一であるか否かを判定できるようにしておくためである。
ステップS16において、判定部220は、被覆体が第2条件を満足しないと判定すると(ステップS16;No)、被覆体を完全に広げられるだけの広さが対象地域に無いと判定する。このため、判定部220は、第2飛行体600が対象地域に着陸不能であり、ポートとして使用するという所定の目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS19)。次に、判定部220は、対象地域をポートとして使用しないと判定する。
次に、通知部230は、対象地域がポートとして使用されないこと、及び、当該対象地域の面積が第2飛行体600の着陸に適さない程度に狭いこと、を通知する不使用通知を生成する。その後、通知部230は、生成された不使用通知を、端末装置100を宛先として、図3のデータ通信回路204に出力した後に(ステップS20)、第2判定処理の実行を終了する。
端末装置100のデータ通信回路104aが不使用通知を受信すると、端末装置100のCPU101は、不使用通知を表示装置105bに表示させる。不使用通知を視認した管理者は、より広い地域を対象地域に決定し直してから、要求操作を端末装置100に再度行う。
ステップS15において、判定部220は、算出された対応率が予め定められた割合以下であると判定すると、第1画像を得るために表面が撮像された対象地域と、第2画像を得るために撮像された被覆体によって覆われた対象地域と、が異なると判定する(ステップS15;No)。その後、通知部230は、第1画像ファイルを含み、第1画像の対象地域と第2画像の対象地域とが異なること、及び、どちらの対象地域もポートとして使用されないこと、を通知する不使用通知を生成する。次に、通知部230は、生成された不使用通知を、端末装置100を宛先としてデータ通信回路204へ出力した後に(ステップS20)、第2判定処理の実行を終了する。
端末装置100は、不使用通知を受信すると、不使用通知と、第1画像ファイルで表される第1画像と、を表示装置105bに表示させる。表示装置105bを視認した管理者は、第1画像を得るために表面が撮像された対象地域に被覆体を敷設し直した後に、デジタルカメラ107のレンズ107aの光軸を被覆体に向けて撮像操作を再度行う。
第1飛行体500は、無人航空機であり、第1飛行体500の姿勢及び飛行を制御する、図9に示すような直方体形状の制御装置510を備える。また、第1飛行体500は、制御装置510の前面から右前方及び左前方、並びに、制御装置510の後面から左後方及び右後方にそれぞれ突出したプロペラアーム521及び522、並びに、523及び524を備える。さらに、第1飛行体500は、プロペラアーム521から524の先端にそれぞれ設置されたプロペラ531から534と、制御装置510の制御に従ってプロペラ531から534を回転させる不図示のモータと、を備える。
また、第1飛行体500は、物品を梱包する直方体形状の段ボールの側面の内の1つが有する4辺を囲持する第1囲持枠541aと、第1囲持枠541aによって囲持される面(以下、第1囲持面という)と対向する側面(以下、第2囲持面という)が有する4辺を囲持する第2囲持枠541bと、を、制御装置510の下方に備える。さらに、第1飛行体500は、物品の第1囲持面及び第2囲持面の法線方向に延設され、第1囲持枠541aと第2囲持枠541bとを吊持し、かつ、第1囲持枠541aと第2囲持枠541bとの移動方向を延設方向とするガイドレール542a及び542bを、制御装置510の下面に備える。
またさらに、第1飛行体500は、制御装置510の制御に従って、第1囲持枠541aと第2囲持枠541bとを互いに近づく方向へ移動させることで、第1囲持枠541aと第2囲持枠541bとに物品を囲持させる不図示のモータを備える。この不図示のモータは、制御装置510の制御に従って、第1囲持枠541aと第2囲持枠541bとを互いに遠ざかる方向に移動させることで、囲持された物品を第1囲持枠541aと第2囲持枠541bとに開放させる。
さらに、第1飛行体500は、制御装置510の下面から下方に突出しており、制御装置510を支持する支持脚543を備えている。支持脚543の鉛直方向の長さは、第1囲持枠541a及び第2囲持枠541bの鉛直方向の長さよりも、予め定められた長さだけ長く設計されている。支持脚543がこのように設定されているのは、第1飛行体500が着陸する際に、第1囲持枠541a及び第2囲持枠541b、並びに、第1囲持枠541a及び第2囲持枠541bで囲持された物品が着陸点の地面又は床に衝突することを防止するためである。
またさらに、第1飛行体500は、制御装置510の上面に設けられ、第1飛行体500の前方に光軸が向けられた撮像装置551を備える。本明細書において、例えば、撮像装置551等の撮像装置の光軸を、例えば、第1飛行体500の前方等の特定の方向へ向けることは、当該撮像装置の撮像範囲に当該特定の方向にある被写体の一部が少なくとも含まれるように当該光軸を変更することを含むとして説明する。
撮像装置551は、デジタル式のステレオカメラであり、制御装置510から出力される信号に応じて撮像を行い、撮像により得られた互いに視差を有する2枚の画像を表すデータを制御装置510へ出力する。
撮像装置551が第1飛行体500の前方向を撮像することで得られた2枚の画像を制御装置510へ出力するのは、制御装置510が、視差に基づいて第1飛行体500の前方にある障害物の3次元空間における位置座標及びサイズ等を特定するためである。
またさらに、第1飛行体500は、第1飛行体500の下方向に位置する物体を光学的にセンシングし、センシングにより得られたセンシングデータを出力するセンシング装置552を備える。物体を光学的にセンシングするとは、当該物体から発せられた又は当該物体で反射された光を検知することを含む。
本実施例では、センシング装置552は、第1飛行体500の鉛直下方向に光軸が向けられたデジタル式のステレオカメラであり、物体を撮像することで当該物体を光学的にセンシングし、センシングデータとして物体の画像を表すデータを出力するとして説明する。センシング装置552は、制御装置510から出力される信号に応じて撮像を行い、撮像により得られた互いに視差を有する2枚の画像を表すデータを制御装置510へ出力する。センシング装置552が鉛直下方向を撮像することで得られた2枚の画像を制御装置510へ出力するのは、制御装置510が、視差に基づいて、第1飛行体500から地面又は床までの距離である高度を特定するためである。
制御装置510は、図10に示すようなCPU511、RAM512、ROM513a、フラッシュメモリ513b、データ通信回路514、GPS回路516、入出力ポート518、及び、駆動回路519を備える。
第1飛行体500が備える制御装置510のCPU511、RAM512、ROM513a、フラッシュメモリ513b、及び、GPS回路516の構成及び機能は、図2に示した端末装置100が備えるCPU101、RAM102、ROM103a、フラッシュメモリ103b、及び、GPS回路106の構成及び機能と同様である。
データ通信回路514は、NICであり、例えば、LTE及び5Gといった通信規格に従って、インターネットINを介して接続される制御装置200と無線でデータ通信する。
入出力ポート518は、図9に示した撮像装置551及びセンシング装置552とそれぞれ接続された不図示のケーブルに接続されており、CPU511が出力する信号を撮像装置551及びセンシング装置552にそれぞれ出力し、撮像装置551及びセンシング装置552がそれぞれ出力する画像をCPU511へ入力する。
駆動回路519は、図9に示したプロペラ531から534を回転させる不図示のモータにそれぞれ接続された不図示のケーブルと、第1囲持枠541aと第2囲持枠541bとを移動させる不図示のモータに接続されたケーブルと、に接続されている。駆動回路519は、CPU511が出力する信号に従って、プロペラ531から534を回転させる不図示のモータ、又は、第1囲持枠541aと第2囲持枠541bとを移動させる不図示のモータを駆動させる。
第1飛行体500のデータ通信回路514が、対象地域までの飛行を命じる飛行命令を受信すると、第1飛行体500のCPU511は、飛行命令に従って飛行するために、プロペラ531から534を回転させる不図示のモータを制御する、図11に示すような飛行制御処理を実行する。
飛行制御処理の実行が開始されると、第1飛行体500のCPU511は、データ通信回路514から飛行命令を取得し(ステップS21)、取得された飛行命令に含まれる対象地域の緯度及び経度を表す情報を取得する。次に、第1飛行体500のCPU511は、GPS回路516から出力される信号に基づいて、第1飛行体500の緯度及び経度を特定する。
その後、第1飛行体500のCPU511は、例えば、道路及び河川といった第1飛行体500が移動可能な部分経路に関する情報が予め保存されている不図示の部分経路テーブルから複数のレコードを読み出す。部分経路テーブルは、フラッシュメモリ513bに予め保存されており、部分経路テーブルの各レコードには、部分経路の始点ノードの緯度及び経度と、当該部分経路の終点ノードの緯度及び経度と、当該部分経路であるエッジの長さと、が対応付けられて予め保存されている。
第1飛行体500のCPU511は、特定された第1飛行体500の緯度及び経度と、読み込まれた複数レコードにそれぞれ保存されている部分経路であるエッジの長さ並びにノードの緯度及び経度と、対象地域の緯度及び経度と、を用いて、例えば、ダイクストラ法といった経路探索アルゴリズムを実行する。これにより、CPU511は、第1飛行体500が置かれている営業所から、ポートとしての使用が求められた対象地域までの最短の全体経路を算出し、算出された全体経路を飛行経路として決定する(ステップS22)。
次に、第1飛行体500のCPU511は、飛行経路を順行させるために、GPS回路516から信号を取得し、取得された信号で表される第1飛行体500の緯度及び経度と、飛行経路に含まれる1又は複数の未通過のノードの内で最も近いノードの緯度及び経度と、の相違を縮小させる飛行をするための制御信号を生成する。その後、CPU511は、生成された制御信号を、プロペラ531から534を回転させる不図示のモータを駆動させる駆動回路519へ出力する(ステップS23)。次に、第1飛行体500のCPU511は、未通過のノードが存在する間、GPS回路516から信号を取得する処理から上記処理を繰り返す。
その後、第1飛行体500のCPU511は、未通過のノードが存在しなくなると、第1飛行体500が対象地域に到着したと判定する。次に、CPU511は、対象地域の緯度及び経度を表す情報を含み、当該対象地域に第1飛行体500が到着したことを告げる到着報告を生成し、生成された到着報告を、制御装置200を宛先としてデータ通信回路514へ出力する(ステップS24)。
第1飛行体500のデータ通信回路514は、出力された到着報告を制御装置200へ送信する。その後、第1飛行体500のデータ通信回路514は、第2飛行体600の着陸時に第2飛行体600から被覆体に吹き下ろされる風を模した風を、第1飛行体500から被覆体に吹き下ろした後に、被覆体を撮像することを命じる撮像命令を、制御装置200から受信する。制御装置200がこのような撮像命令を第1飛行体500に送信するのは、被覆体が十分に固定されているか否かを、第1飛行体500が撮像することで得られた画像に基づいて判定するためである。本実施例において、被覆体が十分に固定されているとは、第2飛行体600の着陸によって生じる風を受けても被覆体が捲れない程度に、被覆体が対象地域の表面に固定されていることを含む。
第1飛行体500のデータ通信回路514が当該撮像命令を受信すると、第1飛行体500のCPU511は、データ通信回路514から撮像命令を取得し(ステップS25)、取得された撮像命令に従って、第1飛行体500が飛行可能な最も低い高度として予め定められた最低高度Lを表す情報をフラッシュメモリ513bから読み出す。次に、CPU511は、対象地域の上空を最低高度Lでホバリング飛行又は旋回飛行するための制御信号を生成して駆動回路519へ出力する。CPU511が最低高度Lで飛行するための制御信号を出力するのは、第2飛行体600が対象地域に着陸する際に、第2飛行体600から被覆体に吹き下ろされる風を模した風を発生させるためである。
その後、第1飛行体500のCPU511は、予め定められた高度Hを表す情報をフラッシュメモリ513bから読み出す。予め定められた高度Hは、第1飛行体500の鉛直下方向に光軸が向けられた第1飛行体500のセンシング装置552の画角に、対象地域を覆う被覆体の全体が含まれる高度の最小値である。次に、CPU511は、対象地域の上空を高度Hでホバリング飛行又は旋回飛行するための制御信号を生成して駆動回路519へ出力する。
また、第1飛行体500のCPU511は、第1飛行体500の鉛直下方向に光軸が向けられたセンシング装置552へ撮像を命じる信号を出力することで、第2飛行体600の着陸時に生じる風を模した風が吹き下ろされた後の被覆体を、センシング装置552に撮像させる(ステップS26)。次に、第1飛行体500のCPU511は、センシング装置552から、対象地域を覆う被覆体を撮像することで得られた画像である対象地域画像(以下、第3画像とも称する)を表すセンシングデータを取得し、取得されたセンシングデータを、制御装置200を宛先としてデータ通信回路514へ出力する(ステップS27)。
その後、第1飛行体500のデータ通信回路514が、営業所への帰還を命じる帰還命令を制御装置200から受信すると、第1飛行体500のCPU511は、帰還命令をデータ通信回路514から取得する(ステップS28)。その後、CPU511は、取得された帰還命令に従って、飛行経路を逆行して営業所まで帰還するための制御信号を駆動回路519へ出力した後に(ステップS29)、飛行制御処理の実行を終了する。
図3に示した制御装置200のデータ通信回路204が、図11のステップS24で出力された到着報告を受信すると、制御装置200のCPU201は、第1飛行体500が到着した対象地域をポートとして使用するか否かを判定する、図12に示すような使用判定処理を実行する。
図12の使用判定処理の実行が開始されると、制御装置200の取得部210は、データ通信回路204から到着報告を取得し(ステップS31)、取得された到着報告から第1飛行体500が到着した対象地域の緯度及び経度を表す情報を取得する(ステップS32)。
次に、取得部210は、図6のポートテーブルから、対象地域の緯度及び経度を表す情報と対応付けられた第2画像ファイルのファイルパスを取得し、取得されたファイルパスに基づいて第2画像ファイルを取得する(ステップS33)。
その後、制御装置200の制御部240は、撮像命令を、第1飛行体500を宛先としてデータ通信回路204へ出力する(ステップS34)。制御装置200のデータ通信回路204は、撮像命令を第1飛行体500へ送信した後に、第3画像を表すセンシングデータを第1飛行体500から受信すると、制御装置200の取得部210は、データ通信回路204からセンシングデータを取得する(ステップS35)。
次に、判定部220は、図8のステップS15と同様の処理を実行することで、第2画像ファイルによって表される第2画像を特徴付ける第2コーナー特徴量と、センシングデータによって表される第3画像を特徴付ける第3コーナー特徴量と、を算出する。また、判定部220は、第2コーナー特徴量に基づいて第2画像からm個の第2特徴点を抽出し、第3コーナー特徴量に基づいて第3画像からm個の第3特徴点を抽出し、m個の第2特徴点とm個の第3特徴点との対応率を算出する。
次に、判定部220は、算出された対応率が予め定められた割合よりも大きいと判定すると、第2画像を得るために撮像された被覆体によって表面が覆われた対象地域と、第3画像を得るために撮像された被覆体によって表面が覆われた対象地域と、が同一であると判定する(ステップS36;Yes)。
次に、判定部220は、図8のステップS16と同様の処理を実行することで、被覆体に対応する画像領域を第3画像から抽出する。次に、判定部220は、被覆体に対応する画像領域の形状を特定し、特定された形状に基づいて被覆体が十分に固定されているという第3条件が満足されているか否かを判定する(ステップS37)。
ステップS37において、判定部220は、被覆体に対応する画像領域の形状が四角形状であると判定すると、被覆体が第3条件を満足していると判定する(ステップS37;Yes)。判定部220がこのように判定するのは、被覆体に対応する第3画像の画像領域が四角形状あれば、当該被覆体の状態は、完全に広げられた状態であるため、第2飛行体600の着陸時に生じる風を模した風を受けても被覆体が捲れなかったと判定できるからである。
次に、判定部220は、第2飛行体600が対象地域に着陸可能であり、ポートとして使用するという所定の目的で対象地域が使用可能であると判定する(ステップS38)。また、判定部220は、当該対象地域をポートとして使用すると判定する(ステップS39)。
次に、更新部250は、図6のポートテーブルにおいて、ステップS32で取得された対象地域の緯度及び経度を表す情報に対応付けられた使用フラグを、当該対象地域がポートとして使用されることを表す使用フラグに更新する(ステップS40)。
その後、通知部230は、対象地域のポートとしての使用を開始することを通知する使用開始通知を生成し、生成された使用開始通知を、端末装置100を宛先として、図3のデータ通信回路204に出力する(ステップS41)。図2に示した端末装置100のデータ通信回路104aが使用開始通知を受信すると、端末装置100のCPU101は、使用開始通知を表示させる制御を表示装置105bに行う。
その後、制御部240は、営業所への帰還を命じる帰還命令を、第1飛行体500を宛先としてデータ通信回路204へ出力した後に(ステップS42)、使用判定処理の実行を終了する。
ステップS37において、判定部220は、被覆体が第3条件を満足していないと判定すると(ステップS37;No)、第2飛行体600が対象地域に着陸不能であり、ポートとして使用するという所定の目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS43)。また、判定部220は、当該対象地域をポートとして使用しないと判定する(ステップS44)。
その後、更新部250は、図6のポートテーブルを更新せず、通知部230は、対象地域がポートとして使用されないこと、及び、被覆体が十分に固定されていないこと、を通知する不使用通知を生成する。次に、通知部230は、生成された不使用通知を、端末装置100を宛先として、図3のデータ通信回路204に出力する(ステップS45)。端末装置100は、不使用通知を受信すると、不使用通知を表示装置105bに表示させる。不使用通知を視認した管理者は、被覆体を対象地域に固定し直した後に、デジタルカメラ107のレンズ107aの光軸を被覆体に向けて撮像操作を再度行う。
ステップS36において、判定部220は、算出された対応率が予め定められた割合以下であると判定すると、第2画像を得るために撮像された被覆体によって覆われた対象地域と、第3画像を得るために撮像された被覆体によって覆われた対象地域と、が異なると判定する(ステップS36;No)。その後、判定部220は、当該対象地域をポートとして使用しないと判定する(ステップS44)。
次に、通知部230は、第2画像ファイルを含み、第2画像を得るために撮像された対象地域がポートとして使用されないこと、及び、第2画像ファイルに保存された緯度及び経度に当該対象地域が存在しないこと、を通知する不使用通知を生成する。その後、通知部230は、生成された不使用通知を、端末装置100を宛先としてデータ通信回路204へ出力する(ステップS45)。端末装置100は、不使用通知を受信すると、不使用通知を表示装置105bに表示させ、不使用通知を視認した管理者は、対象地域を別の地域に決定し直してから、端末装置100に要求操作を再度行う。
ステップS45が実行された後、制御部240は、営業所への帰還を命じる帰還命令を、第1飛行体500を宛先としてデータ通信回路204へ出力した後に(ステップS42)、使用判定処理の実行を終了する。
営業所に物品が運び込まれると、営業所に勤務する従業員は、物品を梱包する段ボールに貼られた伝票を読み、物品の配達先を確認する。その後、従業員は、図3に示した制御装置200の入力装置205cに配達先を入力させる操作を行う。
制御装置200の入力装置205cが従業員の操作に応じた信号を入力すると、制御装置200のCPU201は、第2飛行体600に物品を配達させる、図13に示すような配達制御処理を実行する。
配達制御処理の実行を開始すると、制御装置200の取得部210は、入力された信号に基づいて配達先の住所を表す情報を取得する。次に、取得部210は、情報記憶部290から、取得された住所と予め対応付けて記憶されている当該住所の緯度及び経度を表す情報を取得する(ステップS51)。
次に、制御装置200の判定部220は、配達先の緯度及び経度を表す情報に対応付けられた使用フラグを、図6のポートテーブルから取得し(ステップS52)、取得された使用フラグがポートとして対象地域が使用されることを表すフラグであるか否かを判定する(ステップS53)。
このとき、制御装置200の判定部220は、取得された使用フラグがポートとして対象地域が使用されることを表すフラグであると判定すると(ステップS53;Yes)、通知部230は、第2飛行体600への物品の積み込みを促す通知を、図3に示した表示装置205bにさせる(ステップS54)。
その後、従業員によって操作された制御装置200の入力装置205cが、第2飛行体600への物品の積み込みの終了を表す信号を入力すると、制御部240は、配達先の緯度及び経度を表す情報を含み、当該配達先まで飛行することを命じる飛行命令を生成する。その後、制御部240は、生成された飛行命令を、第2飛行体600を宛先としてデータ通信回路204へ出力した後に(ステップS55)、配達制御処理の実行を終了する。
ステップS53において、制御装置200の判定部220は、図6のポートテーブルから使用フラグが取得できなかった、又は、取得された使用フラグがポートとして対象地域が使用されないことを表すフラグであると判定すると(ステップS53;No)、第2飛行体600で物品を配達しないと決定する。その後、通知部230は、例えば、従業員が自動車で、バイクで、自転車で、又は、徒歩で物品を配達するように促す通知を表示装置205bにさせた後に、配達制御処理の実行を終了する。
第2飛行体600は、無人航空機であり、第1飛行体500と同一のサイズ、構成、及び、機能を有する。このため、第2飛行体600は、第1飛行体500が備える制御装置510、プロペラアーム521から524、プロペラ531から534、不図示のモータ、第1囲持枠541a及び第2囲持枠541b、ガイドレール542a及び542b、並びに、撮像装置551及びセンシング装置552のサイズ、構成、及び、機能と同じサイズ、構成、及び、機能を有する不図示の制御装置、プロペラアーム、プロペラ、モータ、第1囲持枠及び第2囲持枠、ガイドレール、並びに、撮像装置及びセンシング装置を備える。
第2飛行体600の不図示の制御装置は、図10に示した第1飛行体500のCPU511、RAM512、ROM513a、フラッシュメモリ513b、データ通信回路514、GPS回路516、入出力ポート518、及び、駆動回路519の構成及び機能と同じ構成及び機能を有する不図示のCPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ、データ通信回路、GPS回路、入出力ポート、及び、駆動回路を備える。
第2飛行体600が備える不図示のデータ通信回路が、制御装置200から送信された飛行命令を受信すると、第2飛行体600が備える不図示のCPUは、飛行命令に従って配達先まで飛行し、配達先で物品を引き渡すために不図示のモータ等を制御する、図14に示すような引渡制御処理を実行する。
引渡制御処理の実行が開始されると、第2飛行体600のCPUは、図11のステップS21からS23と同様の処理を実行することで、飛行命令に従って配達先まで飛行する(ステップS61からS63)。
次に、第2飛行体600のCPUは、センシング装置552から出力されるデータで表される画像から、ポートとして使用されることを標示するマークに対応する画像領域を検出する。次に、CPUは、画像領域が検出された画像上の位置に基づいて、第2飛行体600を当該マークが描かれた被覆体の上空へ移動させてから被覆体で覆われた対象地域に着陸させるようにプロペラを制御する制御信号を生成して不図示の駆動回路へ出力する(ステップS64)。その後、CPUは、第1囲持枠と第2囲持枠とを互いに遠ざかる方向に移動させる制御信号を生成して駆動回路へ出力することで、第1囲持枠及び第2囲持枠に物品を開放させる。これにより、第2飛行体600は、例えば、配達先に居る人物に物品を引き渡す(ステップS65)。
次に、第2飛行体600のCPUは、第2飛行体600を対象地域から離陸させるようにプロペラを制御する制御信号を生成して駆動回路へ出力する(ステップS66)。その後、CPUは、図11のステップS29と同様の処理を実行することで、飛行経路を逆行して営業所まで飛行した後に(ステップS67)、引渡制御処理の実行を終了する。
これらの構成によれば、制御装置200は、対象地域が所定の目的で使用可能か否かの判定を求める判定要求を取得する取得部210と、対象地域へ第1飛行体500を飛行させる制御を行う制御部240と、を備える。また、制御装置200の取得部210は、第1飛行体500が対象地域を光学的にセンシングすることで得られたデータであるセンシングデータをさらに取得する。さらに、制御装置200は、取得されたセンシングデータに基づいて、対象地域が所定の目的で使用可能か否かを判定する判定部220を備える。このため、例えば、作業員が対象地域へ行って所定の目的で使用可能か否かを判定する必要が無くなるので、制御装置200は、判定に要する人的コストを低減できる。また、所定の目的で使用されることが求められる対象地域の数が増加しても、例えば、作業員がそれぞれの対象地域へ行って所定の目的で使用可能か否かを判定する必要が無いので、判定に要する総コストの増加を抑制できる。また、制御装置200は、対象地域を光学的にセンシングすることで得られたセンシングデータに基づいて、対象地域が所定の目的で使用可能か否かを判定する。このため、作業員が対象地域へ行かずに、例えば、対象地域が記載された地図に基づいて判定する場合よりも、制御装置200は、新しく、かつ、詳細なデータに基づいて判定するため、判定精度を向上できる。
また、これらの構成によれば、制御装置200の取得部210は、判定要求と共に、対象地域の表面を撮像することで得られた第1画像をさらに取得する。制御装置200の判定部220は、取得された第1画像に基づいて、当該表面が予め定められた第1条件を満足するか否かを判定し、当該表面が第1条件を満足しないと判定すると、対象地域が所定の目的で使用不能と判定する。これに対して、制御装置200の制御部240は、対象地域の表面が第1条件を満足すると判定された場合に、対象地域を光学的にセンシングさせるために第1飛行体500を当該対象地域へ飛行させる。このため、制御装置200は、対象地域の表面が第1条件を満足しないと判定すると、対象地域へ第1飛行体500を飛行させずに、対象地域が所定の目的で使用不能と判定するので、判定が求められた対象地域の全てへ第1飛行体500を飛行させる場合と比べて、判定に要するコストを低減できる。
また、これらの構成によれば、制御装置200の取得部210は、対象地域を覆った被覆体を撮像することで得られた第2画像をさらに取得する。制御装置200の判定部220は、取得された第2画像に基づいて、当該被覆体が予め定められた第2条件を満足するか否かを判定し、被覆体が第2条件を満足しないと判定すると、対象地域が所定の目的で使用不能と判定する。これに対して、制御装置200の制御部240は、対象地域の表面が第1条件を満足し、かつ、被覆体が第2条件を満足すると判定されると、対象地域へ第1飛行体を飛行させる。このため、制御装置200は、被覆体が第2条件を満足しないと判定すると、対象地域へ第1飛行体500を飛行させずに、対象地域が所定の目的で使用不能と判定するので、第1条件が満足された対象地域の全てへ第1飛行体500を飛行させる場合と比べて、判定に要するコストを低減できる。
またこれらの構成によれば、所定の目的は、対象地域をポートとして使用することであり、センシングデータは、第1飛行体500が対象地域を撮像することで得られた第3画像とも称される対象地域画像を表す。また、制御装置200の判定部220は、取得された対象地域画像に基づいて、第1飛行体500と異なる第2飛行体600が対象地域に着陸可能か否かを判定する判定部220を備える。このため、例えば、作業員がポートとして使用される対象地域へ行って第2飛行体600が対象地域に着陸可能か否かを判定する必要が無くなるので、制御装置200は、判定に要する人的コストを低減できる。また、ポートとして使用されることが求められる対象地域の数が増加しても、例えば、作業員がそれぞれの対象地域へ行って第2飛行体600が対象地域に着陸可能か否かを判定する必要が無いので、判定に要する総コストの増加を抑制できる。
また、これらの構成によれば、制御装置200の判定部220は、取得された第1画像に基づいて、当該表面が予め定められた第1条件を満足するか否かを判定し、当該表面が第1条件を満足しないと判定すると、第2飛行体600が対象地域に着陸不能と判定する。これに対して、制御装置200の制御部240は、対象地域の表面が第1条件を満足すると判定された場合に、当該対象地域へ第1飛行体500を飛行させる。このため、制御装置200は、対象地域の表面が第1条件を満足しないと判定すると、対象地域へ第1飛行体500を飛行させずに、第2飛行体600が対象地域に着陸不能と判定するので、ポートとしての使用が求められた対象地域の全てへ第1飛行体500を飛行させる場合と比べて、判定に要するコストを低減できる。
また、これらの構成によれば、第1条件は、第2飛行体600の着陸に当該表面が適しているという条件である。このため、例えば、対象地域がポートとして使用されることを標示するマークが描かれた被覆体で対象地域が覆われることで、第2飛行体600が当該表面を撮像できなくなる前に、当該表面を撮像することで得られた第1画像に基づいて、制御装置200は、当該対象地域の表面が第2飛行体600の着陸に適しているか否かを判定できる。
また、これらの構成によれば、第1条件は、第2飛行体600の着陸に適している程度に対象地域の表面が固いという条件であり、制御装置200の判定部220は、第1画像を得るために撮像された当該表面のテクスチャーを特徴付ける特徴値に基づいて、当該表面が第1条件を満足するか否かを判定する。このため、制御装置200は、第2飛行体600を対象地域に着陸させたり、第2飛行体600の代わりに第1飛行体500を着陸させたりしなくとも、対象地域の表面の固さが第2飛行体600の着陸に適しているか否かを判定できる。
また、これらの構成によれば、制御装置200の取得部210は、対象地域を被覆体で覆ったことを告げる敷設報告と、対象地域を覆った被覆体を撮像することで得られた第2画像と、を共に取得する。制御装置200の判定部220は、取得された第2画像に基づいて、当該被覆体が予め定められた第2条件を満足するか否かを判定し、被覆体が第2条件を満足しないと判定すると、第2飛行体600が対象地域に着陸不能と判定する。これに対して、制御装置200の制御部240は、対象地域の表面が第1条件を満足し、かつ、被覆体が第2条件を満足すると判定されると、対象地域へ第1飛行体を飛行させる。このため、制御装置200は、被覆体が第2条件を満足しないと判定すると、対象地域へ第1飛行体500を飛行させずに、第2飛行体600が対象地域に着陸不能と判定するので、第1条件が満足された対象地域の全てへ第1飛行体500を飛行させる場合と比べて、判定に要するコストを低減できる。
また、これらの構成によれば、制御装置200の判定部220は、第1画像に基づく特徴点と、第2画像に基づく特徴点と、に基づいて、第1画像を得るために表面が撮像された対象地域と、第2画像を得るために撮像された被覆体によって表面が覆われた対象地域と、が同一であるか否かをさらに判定する。このため、制御装置200は、第2画像を得るために撮像された被覆体が、第1画像に基づいて表面の固さが第2飛行体600の着陸に適していると判定された対象地域と同じ地域を覆っているか否かを判定できるので、被覆体で覆われた対象地域に第2飛行体600が着陸可能か否かを精度良く判定できる。
<実施例1の変形例1>
実施例1では、図4のステップS05において制御装置200の判定部220が判定に用いる第1条件は、対象地域の表面の固さが第2飛行体600の着陸に適しているという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第1条件は、対象地域の表面の傾斜の大きさが第2飛行体600の着陸に適しているという条件である。表面の傾斜の大きさが第2飛行体600の着陸に適しているとは、当該表面に第2飛行体600が着陸可能な程度に傾斜が小さいことを含む。
本変形例に係る端末装置100のデジタルカメラ107は、デジタル式のステレオカメラであり、不図示の第1レンズ及び第2レンズを備える。また、デジタルカメラ107は、第1レンズを通過した光を受光して電気信号を生成する不図示の第1撮像素子群及び第2レンズを通過した光を受光して電気信号を生成する不図示の第2撮像素子群を備える。さらに、デジタルカメラ107は、第1撮像素子群及び第2撮像素子群から出力される電気信号に基づいて、互いに視差を有する2枚の画像を生成する不図示の画像生成回路を備える。
端末装置100の入力装置105cが撮像操作に応じた信号を入力すると、CPU101は、不図示の画像生成回路から出力される信号に基づいて、対象地域の表面を撮像することで得られた2枚の第1画像を表す第1画像ファイルを生成する。その後、CPU101は、生成された第1画像ファイルを判定要求と共に、制御装置200を宛先として、データ通信回路104aへ出力する。
制御装置200の判定部220は、図4のステップS05において、第1画像ファイルで表される2枚の第1画像の視差に基づいて、対象地域の表面上の複数の点を特定し、特定された複数の点の世界座標系における座標値を特定する。次に、判定部220は、対象地域の表面を表す世界座標系の方程式を特定するために、特定された複数の点までの総距離が最小となる平面を表す方程式を、例えば、最小二乗法を用いて算出する。その後、算出された方程式を用いて、対象地域の表面と水平面とがなす最小の角度θを算出し、算出された角度θを、対象地域の表面の水平面に対する傾斜を表す角度θとする。
その後、判定部220は、表面の傾斜を表す角度θが、情報記憶部290に予め記憶された情報で表される第1閾値よりも大きいか否かを判定する。尚、第1閾値の好適な値は、当業者が実験により定めることができる。
このとき、判定部220は、傾斜を表す角度θが第1閾値よりも大きいと判定すると、表面の傾斜の大きさが第2飛行体600の着陸に適していないと判定し、当該表面が第1条件を満足しないと判定する(ステップS05;No)。次に、判定部220は、対象地域の表面の傾斜が大き過ぎるため、第2飛行体600が対象地域に着陸不能と判定する(ステップS06)。これに対して、判定部220は、傾斜を表す角度θが第1閾値以下であると判定すると、表面の傾斜の大きさが第2飛行体600の着陸に適していると判定し、当該表面が第1条件を満足すると判定する(ステップS05;Yes)。
これらの構成によれば、第1条件は、第2飛行体600の着陸に適している程度に対象地域の表面の傾斜が小さいという条件であり、制御装置200の判定部220は、ステレオカメラで撮像することで得られた2枚の第1画像が有する視差に基づいて、当該表面が第1条件を満足するか否かを判定する。このため、例えば、作業員が対象地域へ行って表面の傾斜の大きさを計測しなくとも、制御装置200は、対象地域の表面の傾斜の大きさが第2飛行体600の着陸に適しているか否かを判定できる。また、例えば、対象地域の表面が被覆体で覆われることで、第2飛行体600が当該表面を撮像できなくなる前に、制御装置200は、第2飛行体600の着陸に表面の傾斜の大きさが適しているか否かを判定できる。さらに、例えば、第2飛行体600を対象地域に着陸させたり、第2飛行体600の代わりに第1飛行体500を着陸させたりしなくとも、制御装置200は、第2飛行体600の着陸に表面の傾斜の大きさが適しているか否かを判定できる。
本変形例に係る端末装置100のデジタルカメラ107は、不図示の第1レンズ及び第1撮像素子群と、第2レンズ及び第2撮像素子群と、を備え、第1撮像素子群と第2撮像素子群とからそれぞれ出力される電気信号に基づいて、互いに視差を有する2枚の画像を生成するステレオカメラであると説明した。
しかし、これに限定される訳ではなく、デジタルカメラ107は、不図示の第1レンズ及び第1撮像素子群を備えるが、第2レンズ及び第2撮像素子群を備えず、第1撮像素子群から出力される電気信号に基づいて1枚の画像を生成する単眼カメラであっても良い。この場合、デジタルカメラ107は、対象地域を管理する管理者によって複数の互いに異なる地点で撮像操作が行われると、複数の互いに異なる地点から対象地域を撮像することで複数の画像を生成し、生成された複数の画像を制御装置200へ送信する。制御装置200は、複数の画像を受信し、受信された複数の画像を用いて、例えば、Visual SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)又はSfM(Structure from Motion)といった画像処理を実行することで、対象地域の表面の傾斜の大きさを含む3次元形状を特定しても良い。
また、デジタルカメラ107は、デジタルカメラ107の緯度、経度、及び、高度を計測する不図示のGPS回路と、デジタルカメラ107の光軸と鉛直下方向とがなす仰角と、当該光軸の方位角と、を検出する姿勢センサと、を備えても良い。デジタルカメラ107は、複数の画像を生成すると共に、複数の画像のそれぞれの撮像地点の緯度、経度、及び、高度を表す情報を、GPS回路から出力される信号に基づいて生成し、かつ、複数の画像のそれぞれの撮像時における光軸の仰角及び方位角を表す情報を、姿勢センサから出力される信号に基づいて生成する。その後、デジタルカメラ107は、複数の画像と、複数の画像のそれぞれの撮像地点の緯度、経度、及び、高度を表す情報と、撮影時の光軸の仰角及び方位角を表す情報と、を制御装置200へ送信する。制御装置200は、受信された複数の画像と、複数の画像のそれぞれの撮像地点の緯度、経度、及び、高度を表す情報と、撮影時の光軸の仰角及び方位角を表す情報と、を用いて、複数の画像間における視差を特定し、特定された視差に基づいて対象地域の表面の傾斜の大きさを含む立体形状を特定しても良い。
<実施例1の変形例2>
実施例1では、制御装置200の判定部220が判定に用いる第1条件は、対象地域の表面の固さが第2飛行体600の着陸に適しているという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第1条件は、対象地域の表面の凹凸の大きさが第2飛行体600の着陸に適しているという条件である。表面の凹凸の大きさが第2飛行体600の着陸に適しているとは、当該表面に第2飛行体600が着陸可能な程度に凹凸が小さいことを含む。
本変形例に係る端末装置100のデジタルカメラ107は、実施例1の変形例1で説明したデジタル式のステレオカメラであり、互いに視差を有する2枚の画像を生成する。本変形例に係る端末装置100は、実施例1の変形例1で説明した端末装置100と同様に、対象地域の表面を撮像することで得られた2枚の第1画像を表す第1画像ファイルを制御装置200へ送信する。
制御装置200の判定部220は、実施例1の変形例1で説明した判定部220と同様に、第1画像ファイルで表される2枚の第1画像の視差に基づいて、対象地域の表面上の複数の点の世界座標系における座標値を特定する。次に、判定部220は、特定された座標値の内で、高さを表す座標値の最大値と最小値との相違を算出し、算出された相違を表面が有する凹凸の大きさとする。その後、判定部220は、算出された凹凸の大きさが、情報記憶部290に予め記憶された情報で表される第2閾値よりも大きいか否かを判定する。尚、第2閾値の好適な値は、当業者が実験により定めることができる。
このとき、判定部220は、凹凸の大きさが第2閾値よりも大きいと判定すると、表面の凹凸の大きさが第2飛行体600の着陸に適していないと判定し、当該表面が第1条件を満足しないと判定する(ステップS05;No)。次に、判定部220は、対象地域の表面の凹凸が大き過ぎるため、第2飛行体600が対象地域に着陸不能と判定する(ステップS06)。これに対して、判定部220は、凹凸の大きさが第2閾値以下であると判定すると、表面の凹凸の大きさが第2飛行体600の着陸に適していると判定し、当該表面が第1条件を満足すると判定する(ステップS05;Yes)。
これらの構成によれば、第1条件は、第2飛行体600の着陸に適している程度に対象地域の表面の凹凸が小さいという条件であり、制御装置200の判定部220は、ステレオカメラで撮像することで得られた2枚の第1画像が有する視差に基づいて、当該表面が第1条件を満足するか否かを判定する。このため、例えば、作業員が対象地域へ行って表面の凹凸の大きさを計測しなくとも、制御装置200は、対象地域の表面の凹凸の大きさが第2飛行体600の着陸に適しているか否かを判定できる。また、例えば、対象地域の表面が被覆体で覆われることで、第2飛行体600が当該表面を撮像できなくなる前に、制御装置200は、第2飛行体600の着陸に表面の凹凸の大きさが適しているか否かを判定できる。さらに、例えば、第2飛行体600を対象地域に着陸させたり、第2飛行体600の代わりに第1飛行体500を着陸させたりしなくとも、制御装置200は、第2飛行体600の着陸に表面の凹凸の大きさが適しているか否かを判定できる。
本変形例では、判定部220は、対象地域の表面にある複数の点の座標値の内で、高さを表す座標値の最大値と最小値との相違を、表面が有する凹凸の大きさとすると説明したが、これに限定される訳ではない。判定部220は、表面にある複数の点の座標値の内で、高さを表す座標値の分散を、表面が有する凹凸の大きさとしても良い。これによれば、判定部220は、対象地域の表面が有する凹凸の全体的な大きさが第2飛行体600の着陸に適しているか否かを判定できる。
本変形例に係る端末装置100のデジタルカメラ107は、単眼カメラであり、複数の互いに異なる地点から対象地域を撮像することで複数の画像を生成し、生成された複数の画像を制御装置200へ送信しても良い。制御装置200は、複数の画像を受信し、受信された複数の画像を用いて、例えば、Visual SLAM又はSfMといった画像処理を実行することで、対象地域の表面の凹凸の大きさを含む3次元形状を特定しても良い。
また、これに限定される訳ではなく、制御装置200は、デジタルカメラ107から受信された複数の画像と、複数の画像のそれぞれの撮像地点の緯度、経度、及び、高度を表す情報と、撮影時の光軸の仰角及び方位角を表す情報と、を用いて、画像処理を実行することで対象地域の表面の凹凸の大きさを含む立体形状を特定しても良い。
<実施例1の変形例3>
実施例1では、制御装置200の判定部220が判定に用いる第1条件は、対象地域の表面の固さが第2飛行体600の着陸に適しているという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第1条件は、対象地域の表面に第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物が置かれていないという条件である。
本変形例に係る端末装置100のデジタルカメラ107は、実施例1に係るデジタルカメラ107と同様に、1個のレンズ107aと撮像素子群107bと画像生成回路107cとを備える。
本変形例に係る制御装置200の判定部220は、図4のステップS05において、第1画像ファイルで表される第1画像に対して、例えば、テンプレートマッチングを行うことで、例えば、キックスクーター、自転車、オートバイ、自動車、植木鉢、植木、レンガ、椅子、テーブル、パラソル、物置、若しくは、側溝又は階段等の段差といった物に対応する画像領域を検出する。キックスクーター等のテンプレートは、情報記憶部290が予め記憶している。
次に、判定部220は、検出された画像領域の面積が、情報記憶部290に予め記憶された情報で表される第3閾値より大きい場合に、第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物が置かれていると判定する。この場合、判定部220は、対象地域の表面が第1条件を満足しないと判定し(ステップS05;No)、第2飛行体600が対象地域に着陸不能と判定する(ステップS06)。尚、第3閾値の好適な値は、当業者が実験により定めることができる。
これに対して、判定部220は、画像領域が検出されなかった場合、又は、検出された画像領域の面積が第3閾値以下である場合に、対象地域の表面が第1条件を満足すると判定する(ステップS05;Yes)。
これらの構成によれば、第1条件は、対象地域の表面に第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物が置かれていないという条件であり、制御装置200の判定部220は、第1画像に基づいて、当該表面が第1条件を満足するか否かを判定する。このため、例えば、作業員が対象地域へ行って表面に物が置かれているか否かを確認しなくとも、制御装置200は、対象地域の表面に第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物が置かれているか否かを判定できるので、判定に要する人的コストを低減できる。
<実施例1の変形例4>
実施例1では、図8のステップS16において制御装置200の判定部220が判定に用いる第2条件は、被覆体が完全に広げられた状態であるという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第2条件は、被覆体の上に第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物が置かれていないという条件である。
この第2条件が満足されているか否かを判定するために、制御装置200の判定部220は、実施例1の変形例3と同様に、第2画像ファイルで表される第2画像に対して、例えば、テンプレートマッチングを行うことで、第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物に対応する画像領域を検出する。
これらの構成によれば、第2条件は、被覆体の上に第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物が置かれていないという条件であり、制御装置200の判定部220は、第2画像に基づいて、被覆体が第2条件を満足するか否かを判定する。このため、例えば、作業員が対象地域へ行って被覆体の上に物が置かれているか否かを確認しなくとも、制御装置200は、被覆体の上に第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物が置かれているか否かを判定できるので、判定に要する人的コストを低減できる。
<実施例1の変形例5>
実施例1では、制御装置200の判定部220が判定に用いる第2条件は、被覆体が完全に広げられた状態であるという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第2条件は、ポートであることを標示するマークが描かれた面を上にして被覆体が対象地域を覆っているという条件である。
この第2条件が満足されているか否かを判定するために、制御装置200の判定部220は、実施例1の変形例3と同様に、第2画像ファイルで表される第2画像に対して、例えば、テンプレートマッチングを行うことで、ポートであることを標示するマークに対応した画像領域を検出する。
次に、判定部220は、当該マークに対応した画像領域が検出されない場合に、被覆体が第2条件を満足しないと判定し(ステップS16;No)、第2飛行体600が対象地域に着陸不能と判定する(ステップS19)。このような判定が行われるのは、第2飛行体600のCPUは、センシング装置552から出力される画像から当該マークに対応する画像領域を検出し、検出された画像領域の画像上の位置に基づいて、被覆体で覆われた対象地域へ着陸するための制御を行うからである。これに対して、判定部220は、マークに対応した画像領域が検出された場合に、被覆体が第2条件を満足すると判定する(ステップS16;Yes)。
これらの構成によれば、例えば、作業員が対象地域へ行って被覆体を確認しなくとも、制御装置200は、ポートであることを標示するマークが描かれた面を上にして被覆体が対象地域を覆っているか否かを判定できるので、判定に要する人的コストを低減できる。
<実施例1の変形例6>
実施例1では、図12のステップS37において制御装置200の判定部220が判定に用いる第3条件は、被覆体が十分に固定されているという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第3条件は、被覆体の上に第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物が置かれていないという条件である。
この第3条件が満足されているか否かを判定するために、制御装置200の判定部220は、実施例1の変形例3と同様に、センシングデータで表される第3画像に対して、例えば、テンプレートマッチングを行うことで、第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物に対応した画像領域を検出する。判定部220は、画像領域が検出された場合に、第3条件が満足されていないと判定し(ステップS37;No)、画像領域が検出されない場合に、第3条件が満足されていると判定する(ステップS37;Yes)。
これらの構成によれば、例えば、作業員が対象地域へ行って被覆体の上を確認しなくとも、制御装置200は、被覆体の上に第2飛行体600の着陸を妨げる可能性のある物があるか否かを判定できるので、判定に要する人的コストを低減できる。
<実施例1の変形例7>
実施例1では、制御装置200の判定部220が判定に用いる第3条件は、被覆体が十分に固定されているという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第3条件は、例えば、道路及び河川といった第2飛行体600が移動可能な経路から対象地域の表面に続く十分に広い空間があるという条件である。
実施例1において、十分に広い空間とは、当該空間が第2飛行体600の飛行に適している程度に広いことを言う。また、空間が第2飛行体600の飛行に適している程度に広いとは、当該空間を第2飛行体600が安全に飛行できる程度に広いことをいう。第2飛行体600が空間を安全に飛行できるとは、例えば、当該空間を囲む囲い、壁、屋根、木の枝、及び、電線等の架線等に第2飛行体600が接触する接触可能性が予め定められた可能性よりも低いことを含む。
このため、空間が十分に広いとは、空間を第2飛行体600が飛行する際における接触可能性が予め定められた可能性よりも低くなる程度、又は、接触可能性が無い程度に広いことをいう。
この第3条件が満足されているか否かを判定するために、第1飛行体500のCPU511は、図11のステップS26において、第1飛行体500の前方に光軸が向けられた撮像装置551又は第1飛行体500の鉛直下方向へ光軸が向けられたセンシング装置552へ撮像を命じる信号を出力する。これにより、第1飛行体500のCPU511は、例えば、道路及び河川といった第2飛行体600が移動可能な経路から対象地域の表面に続く空間を撮像装置551又はセンシング装置552に撮像させる。その後、第1飛行体500のCPU511は、ステップS27において、対象地域の表面へ続く空間を撮像することで得られた第3画像を表すセンシングデータを出力する。
制御装置200の判定部220は、2枚の第3画像が有する視差に基づいて、対象地域の表面へ続く空間の鉛直方向の長さの最小値を、当該空間の最低高さとして算出する。また、判定部220は、視差に基づいて、対象地域へ続く空間の進行方向及び鉛直方向に直交する方向の長さの最小値を、当該空間の最狭横幅として算出する。その後、判定部220は、情報記憶部290が予め記憶する第2飛行体600の高さと横幅とを表す情報を取得する。
次に、判定部220は、取得された情報で表される第2飛行体600の高さに予め定められた余裕高さを加算した値が、対象地域へ続く空間の算出された最低高さよりも低く、かつ、第2飛行体600の横幅に予め定められた余裕幅を加算した値が、当該空間の最狭横幅よりも狭い、か否かを判定する。
このとき、判定部220は、第2飛行体600の高さに余裕高さを加算した値が空間の最低高さよりも低く、かつ、第2飛行体600の横幅に余裕幅を加算した値が空間の最狭横幅がより狭い、と判定すると、当該空間が十分に広いと判定し、第3条件が満足されていると判定する(図12のステップS37;Yes)。
これに対して、判定部220は、第2飛行体600の高さに余裕高さを加算した値が空間の最低高さ以上である、又は、第2飛行体600の横幅に余裕幅を加算した値が空間の最狭横幅以上である、と判定すると、当該空間が十分に広い訳では無いと判定し、第3条件が満足されていないと判定する(ステップS37;No)。
これらの構成によれば、例えば、作業員が対象地域へ行って確認しなくとも、制御装置200は、第2飛行体600が移動可能な経路から対象地域に続く十分に広い空間があるか否かを判定できるので、判定に要する人的コストを低減できる。
<実施例1の変形例8>
実施例1では、制御装置200の判定部220が判定に用いる第3条件は、被覆体が十分に固定されているという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第3条件は、対象地域を含む地域の単位時間当たりの降雨量が予め定められた範囲に含まれる場合に、対象地域の表面を覆う被覆体が濡れていないという条件である。
この第3条件が満足されているか否かを判定するために、本変形例に係る制御装置200の制御部240は、図8のステップS17において、対象地域の緯度及び経度を表す情報を含み、当該対象地域を含む地域の単位時間当たりの降雨量が当該予め定められた範囲に含まれる場合に対象地域へ飛行することを命じる飛行命令を、情報記憶部290が予め記憶する不図示のリストに出力する(ステップS17)。その後、ステップS18の処理が実行された後に、第2判定処理の実行が終了される。
制御装置200のCPU201は、起動すると、単位時間当たりの降雨量が予め定められた範囲に含まれるか否かを判定する、不図示の降雨判定処理を実行する。
降雨判定処理の実行が開始されると、制御装置200の取得部210は、情報記憶部290が記憶する不図示のリストから飛行命令を1つ取得し、取得された飛行命令を不図示のリストから削除する。次に、取得部210は、取得された飛行命令に含まれる対象地域の緯度及び経度を表す情報を取得する。
次に、取得部210は、情報記憶部290が予め記憶するサーバのURL(Universal Resource Locator)であって、気象情報を配信する気象サーバのURLを取得する。その後、制御部240は、取得されたURLを含み、取得された情報で表される緯度及び経度の地点を含んだ地域の単位時間当たりの降雨量を表す気象情報の送信を求める送信要求を、データ通信回路204へ出力する。これにより、制御部240は、気象サーバに気象情報を送信させる。
データ通信回路204が送信要求を気象サーバへ送信した後、気象サーバから気象情報を受信すると、制御装置200の取得部210は、気象情報をデータ通信回路204から取得する。
その後、制御装置200の取得部210は、情報記憶部290が予め記憶する降雨量の範囲を表す情報を取得する。次に、制御装置200の制御部240は、取得された気象情報で表される単位時間当たりの降雨量が、取得された情報で表される降雨量の範囲に含まれないと判定すると、予め定められた時間に亘ってスリープした後に、気象情報の送信を求める送信要求を出力する処理から上記処理を繰り返す。
これに対して、制御装置200の制御部240は、単位時間当たりの降雨量が、取得された情報で表される範囲に含まれると判定すると、不図示のリストから取得された飛行命令を、第1飛行体500を宛先としてデータ通信回路204へ出力する。
第1飛行体500は、飛行命令を受信すると、飛行命令に従って対象地域まで飛行し、対象地域を覆う被覆体を撮像してから営業所へ帰還する。その後、制御部240は、不図示のリストから制御命令を1つ取得する処理から上記処理を繰り返す。
本変形例に係る制御装置200の判定部220は、図12のステップS37において、図8のステップS16と同様の処理を実行することで、被覆体に対応した画像領域を、第1飛行体500が撮像することで得られた第3画像から抽出する。次に、判定部220は、抽出された画像領域に含まれる画素値に基づいて、当該画像領域に対応した被覆体の表面のテクスチャーを特徴付ける特徴値を算出する。
次に、判定部220は、情報記憶部290が予め記憶する値であって、濡れた状態における被覆体の表面のテクスチャーを特徴付ける特徴値を読み出す。その後、判定部220は、算出された特徴値と、読み出された特徴値と、の相違を算出し、算出された相違が予め定められた相違より大きいか否かを判定する。
このとき、判定部220は、算出された相違が予め定められた相違よりも大きいと判定すると、被覆体の表面が濡れていないと判定し、第3条件が満足されていると判定する(ステップS37;Yes)。次に、判定部220は、対象地域を含む地域の単位時間当たりの降雨量が予め定められた範囲に含まれる場合であっても、対象地域を覆う被覆体が濡れていないため、第2飛行体600が対象地域に安全に着陸できると判定する(ステップS38)。また、判定部220は、対象地域に物品を配達しても物品が濡れる可能性が無い又は予め定められた可能性よりも低いため、対象地域がポートとして適していると判定する。その後、判定部220は、ステップS39からS42の処理を実行することで、対象地域をポートとして使用すると判定する等した後に(ステップS39からS42)、使用判定処理の実行を終了する。
これに対して、判定部220は、算出された相違が予め定められた相違以下であると判定すると、被覆体の表面が濡れていると判定し、第3条件が満足されていないと判定する(ステップS37;No)。次に、判定部220は、対象地域を含む地域の単位時間当たりの降雨量が予め定められた範囲に含まれる場合には、対象地域を覆う被覆体が濡れると判定する。このため、判定部220は、第2飛行体600が着陸時に転倒する可能性が予め定められた可能性よりも高く、第2飛行体600が対象地域に安全に着陸できないと判定する(ステップS43)。また、判定部220は、対象地域に配達された物品が濡れる可能性が予め定められた可能性よりも高いため、対象地域がポートとして適していないと判定する。その後、判定部220は、ステップS44、S45、及び、S42の処理を実行することで、対象地域をポートとして使用しないと判定する等した後に(ステップS44、S45、及び、S42)、使用判定処理の実行を終了する。
これらの構成によれば、例えば、雨が降っている場合など、対象地域を含む地域の単位時間当たりの降雨量が予め定められた範囲に含まれる場合に、作業員が対象地域へ行って確認しなくとも、制御装置200は、そのような場合に対象地域を覆う被覆体が濡れているか否かを判定できるので、判定に要する人的コストを低減できる。
<実施例1の変形例9>
実施例1では、制御装置200の判定部220は、第2飛行体600が対象地域に着陸可能か否かを判定すると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る判定部220は、第1飛行体500が対象地域に着陸可能か否かを判定する。
本変形例に係る制御装置200の情報記憶部290は、図7の素材テーブルに代えて、素材の種類を表す情報と、当該種類の素材の特徴値と、当該素材が第1飛行体500の着陸に適している程度に固いか否かを表す固さ情報と、が対応付けられて予め保存された不図示の素材テーブルを記憶している。
また、本変形例に係る第1条件は、第1飛行体500の着陸に当該表面が適しているという条件である。このため、制御装置200の判定部220は、図4のステップS05において、不図示の素材テーブルから、算出された特徴値と同じ又は最も近い特徴値と対応付けられた固さ情報を取得し、取得された固さ情報に基づいて、第1飛行体500の着陸に当該表面が適しているという第1条件が満足されるか否かを判定する(ステップS05)。
このとき、判定部220は、素材が十分に固い訳では無いことを、取得された固さ情報が表す場合に、当該素材で構成された対象地域の表面の固さが第1飛行体500の着陸に適しておらず、当該表面が第1条件を満足しないと判定する(ステップS05;No)。次に、判定部220は、対象地域に第1飛行体500が着陸不能と判定し(ステップS06)、当該対象地域をポートとして使用しないと判定する。
また、本変形例に係る被覆体の面積は、第1飛行体500の着陸に適している程度に広く設計されている。また、面積が第1飛行体500の着陸に適している程度に広いとは、当該被覆体で覆われた対象地域に第1飛行体500が安全に着陸できる程度に広いことをいう。
このため、制御装置200の判定部220は、図8のステップS16において、被覆体が完全に広げられた状態であるという第2条件が満足されないと判定すると(ステップS16;No)、被覆体を完全に広げられるだけの広さが対象地域に無いため、第1飛行体500が対象地域に着陸不能と判定する(ステップS19)。
さらに、本変形例に係る制御装置200の判定部220は、図12のステップS37において、対象地域の表面に被覆体が十分に固定されているという第3条件が満足されていると判定すると(ステップS37;Yes)、第1飛行体500が対象地域に着陸可能と判定する(ステップS38)。これに対して、判定部220は、第3条件が満足されていないと判定すると(ステップS37;No)、第1飛行体500が対象地域に着陸不能と判定する(ステップS43)。
<実施例1の変形例10>
実施例1では、制御装置200の判定部220は、第2飛行体600が対象地域に着陸可能か否かを判定すると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る制御装置200の判定部220は、第1飛行体500及び第2飛行体600の双方が対象地域に着陸可能か否かを判定する。
本変形例に係る制御装置200の情報記憶部290は、図7の素材テーブルに代えて、素材の種類を表す情報と、当該種類の素材の特徴値と、当該素材が第1飛行体500の着陸に適している程度に固く、かつ、第2飛行体600の着陸に適している程度に固いか否かを表す固さ情報と、が対応付けられて予め保存された不図示の素材テーブルを記憶している。
また、本変形例に係る第1条件は、第1飛行体500の着陸に当該表面が適しており、かつ、第2飛行体600の着陸に当該表面が適しているという条件である。このため、判定部220は、図4のステップS05において、不図示の素材テーブルから固さ情報を取得し、取得された固さ情報に基づいて第1条件が満足されるか否かを判定する(ステップS05)。このとき、判定部220は、当該表面が第1条件を満足しないと判定すると(ステップS05;No)、第1飛行体500及び第2飛行体600の1つ以上が対象地域に着陸不能であると判定する。このため、判定部220は、ポートとして使用するという所定の目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS06)。
また、本変形例に係る被覆体の面積は、第1飛行体500の着陸に適している程度に広く、かつ、第2飛行体600の着陸に適している程度に広く設計されている。このため、制御装置200の判定部220は、図8のステップS16において、被覆体が完全に広げられた状態であるという第2条件が満足されないと判定すると(ステップS16;No)、第1飛行体500及び第2飛行体600の1つ以上が対象地域に着陸不能であると判定する。このため、判定部220は、所定の目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS19)。
さらに、本変形例に係る制御装置200の判定部220は、図12のステップS37において、第3条件が満足されていると判定すると(ステップS37;Yes)、第1飛行体500及び第2飛行体の双方が着陸可能であると判定する。このため、判定部220は、所定の目的で対象地域が使用可能であると判定する(ステップS38)。これに対して、判定部220は、第3条件が満足されていないと判定すると(ステップS37;No)、第1飛行体500及び第2飛行体600が対象地域に着陸不能であると判定する。このため、判定部220は、所定の目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS38)。
<実施例1の変形例11>
実施例1では、制御装置200の判定部220は、第2飛行体600が対象地域に着陸可能か否かを判定すると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る制御装置200の判定部220は、第2飛行体600が対象地域から離陸可能か否かを判定する。
プロペラで揚力を得る第2飛行体600は、予め定められた角度よりも第2飛行体600の姿勢が傾くと、十分な揚力を得ることができず、離陸時に転倒する等して安全な離陸ができなくなる、又は、全く離陸ができなくなるからである。
本変形例に係る制御装置200の情報記憶部290は、図7の素材テーブルに代えて、素材の種類を表す情報と、当該種類の素材の特徴値と、当該素材が第2飛行体600の離陸に適している程度に固いか否かを表す固さ情報と、が対応付けられて予め保存された不図示の素材テーブルを記憶している。
実施例1において、素材が第2飛行体600の離陸に適している程度に固いとは、当該素材で構成された対象地域の表面から第2飛行体600が離陸可能な程度に固いことを含む。第2飛行体600が対象地域から離陸可能であるとは、単に、対象地域から離陸できることを意味するのではなく、第2飛行体600が対象地域から安全に離陸できることを意味する。第2飛行体600が対象地域から安全に離陸できるとは、第2飛行体600が離陸時に転倒する可能性が全く無い又は予め定められた可能性よりも低いことを含む。
このため、素材が第2飛行体600の離陸に適している程度に固いとは、当該素材で構成された対象地域の表面に第2飛行体600が着陸してから離陸するまでに、第2飛行体600の重量によって表面の形状が変化しない程度、又は、変化したとしても、離陸時に第2飛行体600が転倒する転倒可能性が予め定められた可能性よりも低くなる程度、又は、転倒可能性が全く無い程度であって、かつ、第2飛行体600が離陸できる程度にしか当該表面の形状が変化しない程に固いことをいう。
また、本変形例に係る第1条件は、第2飛行体600の離陸に当該表面が適しているという条件である。このため、判定部220は、図4のステップS05において、不図示の素材テーブルから固さ情報を取得し、取得された固さ情報に基づいて第1条件が満足されるか否かを判定する(ステップS05)。このとき、判定部220は、当該表面が第1条件を満足しないと判定すると(ステップS05;No)、第2飛行体600が対象地域から離陸不能であると判定する。このため、判定部220は、ポートとして使用するという所定の目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS06)。
また、本変形例に係る被覆体の面積は、第2飛行体600の離陸に適している程度に広く設計されている。被覆体の面積が第2飛行体600の離陸に適している程度に広いとは、被覆体で覆われた対象地域から第2飛行体600が安全に離陸できる程度に広いことをいう。第2飛行体600が対象地域から安全に離陸できるとは、離陸にともなって、例えば、当該対象地域を囲む囲いや壁に第2飛行体600が接触する接触可能性、及び、当該対象地域に隣接する地域に第2飛行体600の一部又は全体がはみ出す脱域可能性が、予め定められた可能性よりも低いことを含む。
このため、制御装置200の判定部220は、図8のステップS16において、被覆体が完全に広げられた状態であるという第2条件が満足されないと判定すると(ステップS16;No)、第2飛行体600が対象地域から離陸不能であると判定する。このため、判定部220は、所定の目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS19)。
さらに、本変形例に係る制御装置200の判定部220は、図12のステップS37において、第3条件が満足されていると判定すると(ステップS37;Yes)、第2飛行体が対象地域から離陸可能であると判定する。このため、判定部220は、所定の目的で対象地域が使用可能であると判定する(ステップS38)。これに対して、判定部220は、第3条件が満足されていないと判定すると(ステップS37;No)、第2飛行体600が対象地域から離陸不能であると判定する。このため、判定部220は、所定の目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS43)。
また、第2飛行体600が対象地域から離陸可能か否かを判定することに限定される訳ではなく、制御装置200の判定部220は、第1飛行体500が対象地域から離陸可能か否かを判定しても良いし、第1飛行体500及び第2飛行体600の双方が対象地域から離陸可能か否かを判定しても良い。
また、これらに限定される訳ではなく、制御装置200の判定部220は、第1飛行体500及び第2飛行体600の1つ以上が対象地域に着陸可能かつ離陸可能であるか、若しくは、着陸不能又は離陸不能であるか、を判定しても良い。
<実施例1の変形例12>
実施例1では、端末装置100は、対象地域がポートとして使用可能か否かの判定を求める判定要求と共に、対象地域の表面を撮像することで得られた第1画像を表す第1画像ファイルを送信し、制御装置200の取得部210は、図4のステップS01及びS02で、判定要求と共に第1画像ファイルを取得すると説明した。
また、実施例1では、端末装置100は、対象地域を被覆体で覆ったことを告げる敷設報告と共に、対象地域の表面を覆った被覆体を撮像することで得られた第2画像を表す第2画像ファイルを送信し、制御装置200の取得部210は、図8のステップS11及びS12で、当該敷設報告と共に第2画像ファイルを取得すると説明した。
しかし、これらに限定される訳ではなく、端末装置100は、判定要求と別に第1画像ファイルを送信し、制御装置200の取得部210は、判定要求と別に第1画像ファイルを取得しても良い。
また、端末装置100は、敷設報告と別に第2画像ファイルを送信し、制御装置200の取得部210は、当該敷設報告と別に第2画像ファイルを取得しても良い。
<実施例1の変形例13>
実施例1では、端末装置100は、対象地域の緯度及び経度を表す情報を、第1画像ファイルのタグへ保存し、制御装置200の取得部210は、図4のステップS03において、第1画像ファイルのタグから緯度及び経度を表す情報を取得すると説明したが、これに限定される訳ではない。
また、実施例1では、端末装置100は、対象地域の緯度及び経度を表す情報を、第2画像ファイルのタグへ保存し、制御装置200の取得部210は、図8のステップS13において、第2画像ファイルのタグから緯度及び経度を表す情報を取得すると説明したが、これに限定される訳ではない。
実施例1に係る端末装置100のCPU101は、対象地域の表面を撮像することで得られた第1画像を表す第1画像ファイルを生成した後に、当該対象地域の住所の入力を促すメッセージを表示装置105bに表示させる。次に、CPU101は、表示装置105bを視認した管理者の操作に従って入力装置105cが入力する信号に基づいて、対象地域の住所を表す住所情報を取得する。その後、端末装置100のCPU101は、住所情報を含んだ判定要求を生成し、生成された判定要求と共に第1画像ファイルを、制御装置200を宛先として、データ通信回路104aへ出力する。
実施例1に係る制御装置200の取得部210は、図4のステップS01及びS02で第1画像ファイルと判定要求とを取得すると、判定要求に含まれる住所情報を取得する。次に、取得部210は、図13のステップS51と同様の処理を実行することで、取得された住所情報で表される住所と予め対応付けて記憶されている当該住所の緯度及び経度を表す情報を、情報記憶部290から取得する。その後、取得部210は、取得された当該住所の緯度及び経度を、ステップS03で、対象地域の緯度及び経度として取得する。
また、実施例1に係る端末装置100のCPU101は、対象地域の表面を覆う被覆体を撮像することで得られた第2画像を表す第2画像ファイルを生成した後に、当該対象地域の住所を表す住所情報を取得する。その後、端末装置100のCPU101は、取得された住所情報を含んだ敷設報告を生成し、生成された敷設報告と共に第2画像ファイルを、制御装置200を宛先として出力する。
制御装置200の取得部210は、図8のステップS11及びS12で第2画像ファイルと敷設報告を取得すると、当該敷設報告に含まれる住所情報を取得し、取得された住所情報で表される住所と予め対応付けて記憶されている緯度及び経度を表す情報を取得する。その後、取得部210は、取得された当該住所の緯度及び経度を、ステップS13で、対象地域の緯度及び経度として取得する。
<実施例1の変形例14>
実施例1では、配達システム1は、1台の第2飛行体600を備え、制御装置200の制御部240は、ポートとして使用されることが求められた対象地域へ、営業所にある第1飛行体500を飛行させると説明した。
しかし、これに限定される訳ではなく、本変形例に係る配達システム1は、複数台の第2飛行体600を備える。また、制御装置200の制御部240は、ポートとして使用されることが求められた対象地域である第1地域と異なる第2地域に物品を配達し終えて、営業所に帰還する途中の第2飛行体600の内で、最も第1地域に近い地点を飛行する第2飛行体600を第1地域まで飛行させる。
このために、複数台の第2飛行体600がそれぞれ備える不図示のCPUは、図14のステップS67を実行することで営業所へ帰還させると共に、不図示のGPS回路から出力される信号に基づいて、第2飛行体600の緯度及び経度を表す情報を生成し、制御装置200を宛先としてデータ通信回路へ出力する。
図3に示した制御装置200のデータ通信回路204が、複数台の第2飛行体600のそれぞれから緯度及び経度を表す情報を受信すると、制御装置200の取得部210は、第2飛行体600の緯度及び経度を表す情報を取得する。また、取得部210は、緯度及び経度を表す情報の通信に用いられた第2飛行体600のデータ通信回路を識別する通信アドレスを、当該情報を送信した第2飛行体600を識別する機体ID(Identification)として取得する。さらに、取得部210は、OS(Operating System)が管理するシステム日時を、緯度及び経度を表す情報の受信日時として取得する。次に、取得部210は、第2飛行体600の機体IDと、当該第2飛行体600の緯度及び経度を表す情報と、当該情報の受信日時と、を対応付けて、情報記憶部290が記憶する不図示のテーブルに保存する。
制御装置200の制御部240は、図8のステップS17で、OSからシステム日時を取得し、取得されたシステム日時よりも予め定められた時間だけ前の日時よりも後の受信日時と対応付けられた緯度及び経度を表す情報を、不図示のテーブルから取得する。
緯度及び経度を表す情報が取得できなかった場合、制御部240は、帰還途中の第2飛行体600が無いと判定し、予め定められた時間スリープした後に、不図示のテーブルから緯度及び経度を表す情報を取得する処理から上記処理を繰り返す。
これに対して、緯度及び経度を表す情報を1又は複数取得できた場合、制御部240は、取得された1又は複数の情報で表される緯度及び経度の内で、ポートとして使用されることが求められた第1地域の緯度及び経度と最も近い緯度及び経度を特定する。
次に、制御部240は、特定された緯度及び経度の地点から第1地域までの距離と、営業所から第1地域までの距離を算出する。制御部240は、営業所から第1地域までの距離の方が、特定された緯度及び経度の地点から第1地域までの距離よりも短いと判定すると、営業所にある第1飛行体500を宛先として、第1地域への飛行を命じる飛行命令を、データ通信回路204へ出力する。制御部240が第1飛行体500に飛行命令を出力するのは、帰還途中の複数の第2飛行体600のいずれよりも、第1飛行体500の方が第1地域に近いからである。
これに対して、制御部240は、特定された緯度及び経度の地点から第1地域までの距離の方が、営業所から第1地域までの距離よりも短いと判定すると、不図示のテーブルにおいて、特定された緯度及び経度を表す情報と対応付けられた機体IDを取得する。次に、制御部240は、取得された機体IDで識別される第2飛行体600を宛先として、第1地域への飛行を命じる飛行命令を、データ通信回路204へ出力する。制御部240が第2飛行体600に飛行命令を出力するのは、帰還途中の複数の第2飛行体600の内で、最も第1地域に近い第2飛行体600の方が、営業所にある第1飛行体500よりも第1地域に近いからである。
営業所への帰還中に、第2飛行体600のデータ通信回路が、第1地域への飛行を命じる飛行命令を制御装置200から受信すると、第2飛行体600のCPUは、引渡制御処理の実行を終了し、図11の飛行制御処理を実行する。これにより、第2飛行体600は、営業所への帰還を中止し、かつ、帰還を中止した地点から第1地域へ飛行する。
これらの構成によれば、制御装置200の制御部240は、第2地域に物品を配達し終えて、営業所に帰還する途中の第2飛行体600の内で、ポートとして使用されることが求められた第1地域に最も近い地点を飛行する第2飛行体600を、第1地域まで飛行させる。このため、第2飛行体600が対象地域に着陸可能か否かの判定に要するコストを低減できる。
<実施例1の変形例15>
実施例1では、被覆体は、ビニールシートであると説明したが、これに限定される訳ではなく、例えば、ポリエステル、ナイロン、木綿、又は、絹製の布、紙、若しくは、アルミ、又は、銀等の金属製のシートであっても良い。
また、実施例1では、被覆体の形状は、正方形状であると説明したが、これに限定される訳ではなく、例えば、三角形状、長方形状、及び、五角形状を含む多角形状、円形状、又は、楕円形状であっても良い。
<実施例1の変形例16>
実施例1では、第1飛行体500及び第2飛行体600は、それぞれ無人航空機であると説明したが、これに限定される訳ではなく、無人飛翔体であっても良い。
また、第1飛行体500及び第2飛行体600は、必ずしも無人である必要はなく、制御装置200による制御を除き、自律して飛行する物体であれば、人が乗っていても良い。
実施例1では、端末装置100は、スマートフォンであると説明したが、これに限定される訳ではなく、タブレット型のパーソナルコンピュータ、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ、又は、フィーチャーフォンであっても良い。
<実施例1の変形例17>
実施例1では、図1の配達システム1は、端末装置100、制御装置200、第1飛行体500、及び、第2飛行体600を備えると説明したが、これに限定される訳ではない。
配達システム1は、制御装置200を備えず、図9に示した第1飛行体500が備える制御装置510が、実施例1に係る制御装置200の機能を発揮しても良い。つまり、図10に示した第1飛行体500の制御装置510が備えるCPU511が、図4の第1判定処理、図8の第2判定処理、図12の使用判定処理、及び、図13の配達制御処理を実行しても良い。これにより、第1飛行体500のCPU511が、図5に示した制御装置200の取得部210、判定部220、通知部230、制御部240、及び、更新部250とそれぞれ同様の機能を有する不図示の取得部、判定部、通知部、制御部、及び、更新部として機能しても良い。また、第1飛行体500の制御装置510が備えるフラッシュメモリ513bが、図5に示した制御装置200の情報記憶部290と同様の機能を有する不図示の情報記憶部として機能しても良い。
<実施例2>
実施例1では、所定の目的は、対象地域をポートとして使用することであると説明した。また、実施例1では、制御装置200は、第1飛行体500が対象地域を光学的にセンシングすることで得られたセンシングデータに基づいて、ポートとして使用する目的で対象地域が使用可能か否かを判定すると説明した。
しかし、これらに限定される訳では無く、本実施例では、所定の目的は所定のオブジェクトを設置することであり、所定のオブジェクトは、図15に示すような無線局900であり、制御装置200は、第1飛行体500によって得られたセンシングデータに基づいて、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能か否かを判定する。以下、実施例1と同様の構成については、実施例1で用いた符号と同一の符号を用いて説明するが、本実施例と実施例1との相違について主に説明する。
本実施例では、対象地域の管理者は、端末装置100を含む移動体との通信サービスを提供する移動体通信事業者に対して、対象地域を賃貸することを希望している。また、移動体通信事業者は、通信サービスを提供する地域を拡大するために、無線局900の設置場所を探しているとして説明を行う。
このため、本実施例に係る端末装置100は、制御装置200及び第1飛行体500と共に、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能か否かの判定を行う、図16に示すような判定システム2を構成する。
図15の無線局900は、インターネットIN及び電話回線網を含むネットワークに接続された光ファイバーケーブルCLに接続される通信装置910と、通信装置910に接続されたアンテナ920と、を備える。また、無線局900は、通信装置910及びアンテナ920を支える支柱930と、支柱930を支持する土台940と、を備える。
通信装置910は、光ファイバーケーブルCLを介してデジタルデータを受信する通信回路911と、デジタルデータをアナログ信号に変換する変換回路912と、搬送波信号を生成する発振器913と、を備える。また、通信装置910は、アナログ信号を変調した信号に搬送波信号を混合することで高周波の変調信号を生成する変調回路914と、高周波の変調信号を増幅してアンテナ920へ出力するPA(Power Amplifier)915と、を備える。アンテナ920は、通信装置910から出力された信号に応じた電波を空間に放出する。
また、アンテナ920は、空間を伝播する電波を受信し、受信された電波に応じた高周波の受信信号を出力する。通信装置910は、アンテナ920から出力された高周波の受信信号を増幅するLNA(Low Noise Amplifier)916と、増幅された受信信号に搬送波信号を混合することで低周波の信号を生成し、生成された信号を復調することで低周波の復調信号を生成する復調回路917と、を備える。また、通信装置910は、低周波の復調信号をデジタルデータに変換して出力する変換回路918を備え、通信回路911は、変換回路918から出力されたデジタルデータを、光ファイバーケーブルCLを介して送信する。
対象地域の管理者は、対象地域へ移動した後に、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能か否かの判定を求める判定要求を送信させるための操作を、図2に示した端末装置100の入力装置105cに行う。入力装置105cが当該操作に応じた信号を入力すると、CPU101は、GPS回路106から出力された信号を取得し、取得された信号で表される端末装置100の緯度、経度、及び、高度を表す情報を、対象地域の緯度、経度、及び、高度を表す情報として取得する。その後、CPU101は、取得された緯度、経度、及び、高度を表す情報を含む判定要求を生成し、生成された判定要求を、制御装置200を宛先としてデータ通信回路104aへ出力する。
本実施例に係る制御装置200は、移動体通信事業者の営業所に設置されている。制御装置200のデータ通信回路204が判定要求を受信すると、制御装置200の取得部210は、データ通信回路204から判定要求を取得し、取得された判定要求に含まれる対象地域の緯度、経度、及び、高度を表す情報を取得する。次に、制御部240は、対象地域の緯度、経度、及び、高度を表す情報を含み、対象地域への飛行を命じる飛行命令を生成し、生成された飛行命令を、第1飛行体500を宛先としてデータ通信回路204へ出力する。
本実施例に係る第1飛行体500は、移動体通信事業者の営業所に設置されている。第1飛行体500のセンシング装置552は、赤外線のレーザー光を照射し、照射されたレーザー光の反射光を受光し、レーザー光の照射から反射光の受光までの時間に基づいて、レーザー光を反射した物体までの距離を測定する、LiDAR(Light Detection and Ranging)センサである。
センシング装置552は、図17に示すような垂直な回転軸ATを有する回転テーブル552aと、回転テーブル552aを回転させるモータ552bと、モータ552bの駆動を制御する制御回路552cと、を備えている。回転テーブル552aの下面には、物体との距離を測定する測定ユニット552dの両側面から外側へ水平方向に突出した突出部を軸支する支持部材552eと、突出部に形成された歯車を回転させることで、測定ユニット552dを搖動させるモータ552fと、が固定されている。
測定ユニット552dは、レーザー光を出力するダイオード552gと、出力されたレーザー光を分光するハーフミラー552hと、ハーフミラー552hで反射されたレーザー光を受光して電気信号を出力する受光素子552iと、を備え、ハーフミラー552hを透過したレーザー光は、距離の測定対象とされる物体に照射される。
また、照射されたレーザー光の反射光は、測定ユニット552dのハーフミラー552hで分光され、ハーフミラー552hで反射された反射光は、受光素子552iで受光される。
制御回路552cは、モータ552b及びモータ552fと、測定ユニット552dと、に接続されている。制御回路552cは、モータ552bを駆動させることで、回転テーブル552aを回転させる。これにより、レーザー光の照射方向と予め定められた基準の方位とがなす方位角が0度から360度の範囲で変更される。また、制御回路552cは、モータ552fを駆動させることで、測定ユニット552dを搖動させる。これにより、レーザー光の照射方向と水平方向とがなす俯角が0度から90度までの角度に変更される。
制御回路552cは、センシングを命じる信号を制御装置510から取得すると、0度から90度までの俯角と、0度から360度までの方位角と、で決まる複数の方向にある物体との距離を測定する不図示の測定処理を実行する。
制御回路552cは、測定処理の実行を開始すると、レーザー光の照射方向と水平方向との俯角が0度となるようにモータ552fを駆動させる処理を行ってから、照射方向と基準の方位との方位角が0度となるようにモータ552bを駆動させる処理を行う。
その後、制御回路552cは、ダイオード552gを発光させる処理を行う。次に、制御回路552cは、レーザー光を受光した受光素子552iが電気信号を出力してから、反射光を受光した受光素子552iが電気信号を出力するまでの時間を計測する。その後、制御回路552cは、計時された時間に基づいて、レーザー光を反射した物体の反射点と、センシング装置552と、の距離を計測する。
その後、制御回路552cは、レーザー光の照射方向と計測された距離とに基づいて、センシング装置552の位置を原点とし、鉛直下方向をZ軸方向とする3次元のXYZ座標系における座標値を、反射点について算出する。
次に、制御回路552cは、照射方向の方位角が予め定められた刻角度Δφ(但し、Δφ>0)だけ増加するようにモータ552bを駆動させてから、方位角が360度を超えるまで、ダイオード552gを発光させる処理から上記処理を繰り返す。
照射方向の方位角が360度を超えると、制御回路552cは、照射方向の俯角が予め定められた刻角度Δθ(但し、Δθ>0)だけ増加するようにモータ552fを駆動させる。その後、制御回路552cは、照射方向の俯角が90度となるまで、方位角が0度となるようにモータ552bを駆動させる処理から上記処理を繰り返す。
これにより、センシング装置552は、第1飛行体500より下方に位置する物体の複数の点について、3次元のXYZ座標系の座標値を算出し、算出された複数の点の座標値を表すセンシングデータを出力する。
第1飛行体500のデータ通信回路514が飛行命令を受信すると、第1飛行体500のCPU511は、図11のステップS21からS24の処理を実行する。これにより、第1飛行体500は、対象地域まで飛行した後に、対象地域に到着したことを告げる到着報告を制御装置200へ送信する。
その後、第1飛行体500のデータ通信回路514は、無線局900の高さHrに基づいて決定された高度Hを表す情報を含み、高度Hの対象地域の上空から対象地域をセンシングするように命じるセンシング命令を制御装置200から受信する。次に、第1飛行体500のCPU511は、データ通信回路514からセンシング命令を取得し、高度Hを表す情報をセンシング命令から読み出す。
その後、第1飛行体500のCPU511は、対象地域の上空を高度Hでホバリング飛行又は旋回飛行するための制御信号を生成して駆動回路519へ出力した後に、センシング装置552へセンシングを命じる信号を出力する。
次に、第1飛行体500のCPU511は、ステップS27からS29の処理を実行する。これにより、第1飛行体500は、センシング装置552から出力されたセンシングデータを制御装置200へ送信してから営業所まで帰還する。
制御装置200のデータ通信回路204が到着報告を受信すると、CPU201は、無線局900を設置するという目的で対象地域が使用可能か否かを判定する、図18に示すような使用判定処理を実行する。
図18の使用判定処理の実行が開始されると、制御装置200の取得部210は、データ通信回路204から到着報告を取得し(ステップS71)、取得された到着報告から第1飛行体500が到着した対象地域の緯度及び経度を表す情報を取得する(ステップS72)。
次に、制御部240は、無線局900の高さHrを表す情報を情報記憶部290から読み出し、第1飛行体500に飛行させる高度Hを、対象地域よりも無線局900の高さHrだけ高い高度に決定する。このように高度Hが決定されるのは、高度Hの上空から第1飛行体500に対象地域をセンシングさせれば、高さHrの無線局900を設置可能な空間が対象地域の上に存在するか否かを、センシングデータに基づいて制御装置200が判定できるためである。
次に、制御部240は、高度Hを表す情報を含むセンシング命令を生成し、生成されたセンシング命令を、第1飛行体500を宛先としてデータ通信回路204へ出力する(ステップS73)。制御装置200のデータ通信回路204は、センシング命令を第1飛行体500へ送信した後に、センシングデータを第1飛行体500から受信する。その後、制御装置200の取得部210は、データ通信回路204からセンシングデータを取得する(ステップS74)。
次に、判定部220は、取得されたセンシングデータに基づいて、対象地域の面積が十分に広いという第4条件が満足されているか否かを判定する(ステップS75)。対象地域の面積が十分に広いとは、対象地域の面積が無線局900の設置に適している程度に広いことを言う。また、対象地域の面積が無線局900の設置に適している程度に広いとは、当該対象地域に無線局900を設置できる程度に広いことを言う。無線局900を対象地域に設置できるとは、単に、無線局900を対象地域に設置できることを意味するのではなく、例えば、無線局900の設置後において、当該対象地域に隣接する地域に無線局900の一部又は全体がはみ出さないことを含む。
このために、判定部220は、情報記憶部290から無線局900の水平投影形状を包含する最小の円の半径Rを表す情報を読み出す。水平投影形状とは、水平面に無線局900が設置された場合に、鉛直上方向から投射された光によって当該水平面に投影される無線局900の形状である。その後、判定部220は、センシングデータで座標値が表される複数の点の内で、センシング装置552の鉛直下方向に位置する中心点と、中心点から半径Rの距離にある球面よりも中心点に近い複数の点と、を、座標値に基づいて特定する。次に、判定部220は、特定された複数の点までの総距離が最小となる平面を表す方程式を、例えば、最小二乗法を用いて算出する。
その後、判定部220は、複数の点の座標値と、算出された方程式と、に基づいて、センシングデータで座標値が表される複数の点の内で、当該方程式で表される平面から予め定められた距離にある境界面よりも当該平面に近い点を、対象地域の表面に位置する点の候補である候補点と特定する。その後、判定部220は、複数の候補点で囲まれ、かつ、候補点と異なる点を内部に含まない1又は複数の領域を、対象地域の表面に対応する領域の候補である候補領域と特定する。
その後、判定部220は、特定された1又は複数の候補領域の座標値に基づいて、当該1又は複数の候補領域内で、センシング装置552から最も近い候補領域、又は、最大の面積を有する候補領域を、対象地域の表面に対応する領域として特定する。また、判定部220は、特定された領域の形状を、対象地域の表面の形状として特定し、特定された形状に含まれる複数の候補点を、対象地域の表面に位置する点と特定する。
次に、判定部220は、無線局900の水平投影形状を表す情報を、情報記憶部290から読み出す。その後、判定部220は、読み出された情報で表される水平投影形状が、特定された対象地域の表面の形状に包含されるか否かを、対象地域の表面に位置する点の座標値に基づいて判定する。
このとき、判定部220は、無線局900の水平投影形状が対象地域の表面の形状に包含されると判定すると、対象地域の面積が十分に広いという第4条件が満足されていると判定する(ステップS75;Yes)。また、判定部220は、対象地域の表面から、当該表面を基準面とした高度Hの上空までの空間に障害物が存在しないため、高さHrの無線局900を設置できる程に大きい空間が対象地域の上に存在すると判定する。次に、判定部220は、対象地域の面積が十分に広いため、無線局900というオブジェクトを設置する目的で対象地域が使用可能であると判定する(ステップS76)。
その後、通知部230は、対象地域が当該目的で使用可能であることを通知する使用可能通知を生成する。また、通知部230は、ステップS72で取得された対象地域の緯度及び経度を表す情報と予め対応付けて記憶されている住所を表す情報を、情報記憶部290から取得する。その後、通知部230は、使用可能通知と、対象地域の住所を表す情報と、を、図3に示した制御装置200の表示装置205bに表示させる。また、通知部230は、使用可能通知を、端末装置100を宛先として、図3のデータ通信回路204に出力する(ステップS77)。
その後、制御部240は、営業所への帰還を命じる帰還命令を、第1飛行体500を宛先としてデータ通信回路204へ出力した後に(ステップS78)、使用判定処理の実行を終了する。
図2に示した端末装置100のデータ通信回路104aが使用可能通知を受信すると、端末装置100のCPU101は、使用可能通知を表示させる制御を表示装置105bに行う。端末装置100の表示を確認した管理者は、対象地域の賃貸契約の準備を行う。制御装置200の表示を確認した移動体通信事業者の従業員は、表示された住所を訪問し、管理人と対象地域の賃貸契約を締結する。その後、従業員は、移動体通信事業者の作業員に無線局900の設置を指示し、作業員は、対象地域に無線局900を設置する工事を行う。
ステップS75において、判定部220は、対象地域の表面に対応する領域の候補である候補領域が存在しないと判定する場合、又は、無線局900の水平投影形状が対象地域の表面の形状に包含されないと判定する場合に、対象地域の面積が十分に広いという第4条件が満足されていないと判定する(ステップS75;No)。また、判定部220は、無線局900を設置できる程に大きい空間が対象地域の上に存在しないと判定する。次に、判定部220は、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能であると判定する(ステップS79)。
その後、通知部230は、対象地域が当該目的で使用不能であること、及び、対象地域の面積が十分に広い訳では無いことを通知する使用不能通知を生成し、生成された使用不能通知を、端末装置100を宛先としてデータ通信回路204に出力する(ステップS80)。その後、制御部240は、第1飛行体500の帰還命令を出力した後に(ステップS78)、使用判定処理の実行を終了する。
対象地域の管理者は、端末装置100に表示された使用不能通知を視認すると、より広い地域を対象地域に決定し直してから、判定要求を送付させる操作を端末装置100に再度行う。
これらの構成によれば、制御装置200の判定部220は、第1飛行体500が対象地域を光学的にセンシングすることで得られたセンシングデータに基づいて、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能か否かを判定する。このため、例えば、移動体通信事業者の作業員が対象地域へ行って、無線局900を対象地域に設置可能か否かを判定する必要が無くなるので、制御装置200は、判定に要する人的コストを低減できる。また、作業員が対象地域へ行かずに、例えば、対象地域が記載された地図に基づいて判定する場合よりも、制御装置200は、新しく、かつ、詳細なデータに基づいて判定するため、判定精度を向上できる。
本実施例では、センシング装置552は、赤外線のレーザー光を照射すると説明したが、レーザー光は、紫外線又は可視光線であっても良い。
本実施例では、無線局900を対象地域に設置できるとは、例えば、無線局900の設置後において、当該対象地域に隣接する地域に無線局900の一部又は全体がはみ出さないことを含むと説明したが、これに限定される訳では無い。無線局900を対象地域に設置できるとは、例えば、無線局900の設置後において、当該対象地域で作業員が、例えば、無線局900のメンテナンス、修理、及び、清掃といった作業を行うスペースが対象地域にあることを含む。この場合、制御装置200の判定部220は、無線局900の水平投影形状を予め定められた倍率RT(但し、RT>1)だけ拡大した形状が、対象地域の表面の形状に包含されるか否かを判別すれば良い。
<実施例2の変形例1>
実施例2では、所定のオブジェクトは無線局900であり、所定の目的は無線局900を設置することであり、制御装置200は、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能か否かを判定するとして説明したが、これに限定される訳では無い。
所定のオブジェクトは移動基地局車であり、所定の目的は移動基地局車を駐車することであり、制御装置200は、移動基地局車を駐車する目的で対象地域が使用可能か否かを判定しても良い。この場合、制御装置200の情報記憶部290は、移動基地局車の水平投影形状を表す情報を記憶していれば良い。また、制御装置200の判定部220は、センシングデータに基づいて特定された対象地域の表面の形状に、移動基地局車の水平投影形状が包含されるか否かを判定すれば良い。
また、所定のオブジェクトは、これらに限定される訳では無く、例えば、対象地域に建造される建造物と異なる物であれば、どのようなものあっても良い。
さらに、所定の目的は所定の建造物を建造することであり、制御装置200は、所定の建造物を建造する目的で対象地域が使用可能か否かを判定しても良い。この場合、制御装置200の情報記憶部290は、例えば、所定の建造物の設計図から特定される当該建造物の水平投影形状を表す情報を記憶していれば良い。
所定の建造物は、例えば、図15に示した通信装置910及びアンテナ920が設置される鉄塔であっても良い。また、所定の建造物は、家、マンション、ビル、店舗、病院、又は、学校であっても良い。
また、所定の目的は、所定のオブジェクトを設置すること、及び、所定の建造物を建造することの双方であり、制御装置200は、所定のオブジェクトを設置し、かつ、所定の建造物を建造する目的で対象地域が使用可能か否かを判定しても良い。この場合、制御装置200の判定部220は、センシングデータに基づいて特定された対象地域の表面の形状に、所定のオブジェクトの水平投影形状と、所定の建造物の水平投影形状と、の双方が互いに重ならずに包含されるか否かを判定すれば良い。
さらに、所定の目的は、所定のオブジェクトを設置すること、及び、所定の建造物を建造すること以外の目的であっても良い。
<実施例2の変形例2>
実施例2では、第1飛行体500のセンシング装置552は、LiDARセンサであると説明したが、デジタル式のステレオカメラであっても良い。この場合、制御装置200の判定部220は、センシングデータで表される2枚の画像の視差に基づいて複数の点のXYZ座標系における座標値を特定し、特定された座標値を用いて対象地域の形状を特定すれば良い。
<実施例2の変形例3>
実施例2では、第4条件は、対象地域の面積が十分に広いという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第4条件は、対象地域の表面の傾斜の大きさが十分に小さいという条件である。
対象地域の表面の傾斜の大きさが十分に小さいとは、表面の傾斜の大きさが無線局900の設置に適している程度に小さいことを言う。表面の傾斜の大きさが無線局900の設置に適している程度に小さいとは、当該表面に無線局900を設置可能な程度に傾斜が小さいことを含む。無線局900を設置可能な程度に傾斜が小さいとは、単に、無線局900を対象地域に設置できる程度に傾斜が小さいことを意味するのではなく、無線局900を対象地域に安全に設置できる程度に傾斜が小さいことを意味する。
無線局900を対象地域に安全に設置できるとは、例えば、無線局900の設置工事において、無線局900自体若しくは作業員が転倒する可能性、又は、設置後において、例えば、地震若しくは強風による外力が加わった場合に、無線局900が転倒又は移動する可能性が予め定められた可能性よりも低いことを含む。
このために、制御装置200の判定部220は、図18のステップS75において、実施例2と同様に、LiDARセンサである第1飛行体500のセンシング装置552で得られたセンシングデータに基づいて、対象地域の表面に位置する複数の点を特定する。次に、判定部220は、対象地域の表面に位置する複数の点までの総距離が最小となる平面を表す方程式を、対象地域の表面を表す方程式として算出する。その後、判定部220は、算出された方程式を用いて、実施例1の変形例1で説明した処理を実行することで、対象地域の表面の傾斜を表す角度θを算出する。
その後、判定部220は、算出された角度θが、情報記憶部290に予め記憶された情報で表される第4閾値以下であると判定すると、対象地域の表面の傾斜の大きさが十分に小さいという第4条件が満足されたと判定する(ステップS75;Yes)。次に、判定部220は、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能と判定する(ステップS76)。尚、第4閾値の好適な値は、当業者が実験により定めることができる。
これに対して、判定部220は、算出された角度θが第4閾値よりも大きいと判定すると、第4条件が満足されていないと判定する(ステップS75;No)。次に、判定部220は、対象地域の表面の傾斜の大きさが十分に小さい訳では無いため、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能と判定する(ステップS79)。
<実施例2の変形例4>
実施例2の変形例3では、第1飛行体500のセンシング装置552は、LiDARセンサであると説明したが、デジタル式のステレオカメラであっても良い。この場合、制御装置200の判定部220は、センシングデータで表される2枚の画像の視差に基づいて複数の点の3次元のXYZ座標系の座標値を特定し、特定された座標値を用いて対象地域の表面の傾斜の大きさを特定すれば良い。
<実施例2の変形例5>
実施例2の変形例3では、第1飛行体500のセンシング装置552は、LiDARセンサであると説明したが、これに限定される訳では無い。本変形例に係るセンシング装置552は、光学式の加速度センサであり、水平面に第1飛行体500が着陸している場合に「1.0」Gの重力加速度を検知し、水平面に対してθ度の斜面に第1飛行体500が着陸している場合に「cosθ」Gの重力加速度を検知する。
このため、第1飛行体500は、対象地域に着陸してから離陸するまでの間に、センシング装置552で重力加速度を検知し、検知された重力加速度を表すセンシングデータを制御装置200へ送信する。また、制御装置200は、センシングデータで表される重力加速度に基づいて対象地域の表面の傾斜を表す角度θを算出する。
<実施例2の変形例6>
実施例2では、第4条件は、対象地域の面積が十分に広いという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第4条件は、対象地域の表面の凹凸の大きさが十分に小さいという条件である。
対象地域の表面の凹凸の大きさが十分に小さいとは、表面の凹凸の大きさが無線局900の設置に適している程度に小さいことを言う。表面の凹凸の大きさが無線局900の設置に適している程度に小さいとは、当該表面に無線局900を設置可能な程度に凹凸が小さいことを含む。無線局900を設置可能な程度に凹凸が小さいとは、単に、無線局900を対象地域に設置できる程度に凹凸が小さいことを意味するのではなく、無線局900を対象地域に安全に設置できる程度に凹凸が小さいことを意味する。
このために、制御装置200の判定部220は、図18のステップS75において、実施例2と同様に、LiDARセンサである第1飛行体500のセンシング装置552で得られたセンシングデータに基づいて、対象地域の表面に位置する複数の点を特定する。次に、判定部220は、実施例1の変形例2で説明した処理を実行することで、センシングデータで表される複数の点の座標値に基づいて、対象地域の表面が有する凹凸の大きさを算出する。その後、判定部220は、算出された凹凸の大きさが、情報記憶部290に予め記憶された情報で表される第5閾値よりも大きいか否かを判定する。尚、第5閾値の好適な値は、当業者が実験により定めることができる。
このとき、判定部220は、凹凸の大きさが第5閾値以下であると判定すると、対象地域の表面の凹凸の大きさが十分に小さいという第4条件が満足されたと判定する(ステップS75;Yes)。次に、判定部220は、表面の凹凸の大きさが無線局900の設置に適しているため、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能と判定する(ステップS76)。
これに対して、判定部220は、凹凸の大きさが第5閾値よりも大きいと判定すると、第4条件が満足されないと判定し(ステップS75;No)、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能と判定する(ステップS79)。
<実施例2の変形例7>
実施例2の変形例6では、第1飛行体500のセンシング装置552は、LiDARセンサであると説明したが、デジタル式のステレオカメラであっても良い。この場合、制御装置200の判定部220は、センシングデータで表される2枚の画像の視差に基づいて特定される複数の点のXYZ座標系の座標値を用いて対象地域の表面の凹凸の大きさを特定すれば良い。
<実施例2の変形例8>
実施例2では、第4条件は、対象地域の面積が十分に広いという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第4条件は、対象地域の高度が無線局900の設置に適しているという条件である。
本変形例では、対象地域は、例えば、ビル、マンション、又は、学校の屋上の領域、又は、山地若しくは丘陵地であり、対象地域の高度は、対象地域に隣接する、又は、対象地域の近傍の地面、河川若しくは湖沼の水面、又は、海面といった地表面を基準面とし、当該基準面からの距離で表されるとして説明する。これに対して、GPS高度は、地表の形状を近似した回転楕円体の表面を基準面としている。
本変形例に係る制御装置200の判定部220は、図18のステップS75において、実施例2の変形例3と同様に、LiDARセンサである第1飛行体500のセンシング装置552で生成されたセンシングデータに基づいて、対象地域の表面に位置する複数の点を特定する。その後、判定部220は、センシング装置552を原点とするXYZ座標系における複数の点の座標値に基づいて、対象地域の表面に位置する複数の点の内で、最もセンシング装置552に近い点を特定する。次に、判定部220は、特定された点からセンシング装置552までの距離を、対象地域からセンシング装置552までの距離として算出する。
次に、判定部220は、地表面に位置する複数の点を特定するために、対象地域の表面に位置する点と異なる点について、センシングデータで表される座標値に基づいて、例えば、パターンマッチングを行う。パターンマッチングでは、判定部220は、例えば、道路及び交差点の立体パターン、並びに、海又は湖沼に生じる波の立体パターンを用いる。その後、判定部220は、特定された地表面に位置する複数の点の内で、対象地域に最も近い点、又は、対象地域の表面に位置する点と予め定められた距離よりも短い距離だけ離れた1又は複数の点の内の1つを特定する。次に、判定部220は、特定された点からセンシング装置552までの距離を、対象地域に隣接する地表面、又は、対象地域の近傍の地表面からセンシング装置552までの距離として算出する。
その後、判定部220は、地表面からセンシング装置552までの距離から、対象地域からセンシング装置552までの距離を減算することで、地表面を基準面とした対象地域の高度を算出する。その後、判定部220は、算出された対象地域の高度が、情報記憶部290に予め記憶された情報で表される第1高度以上、かつ、第2高度以下であるか否かを判定する。
このとき、判定部220は、対象地域の高度が第1高度以上、かつ、第2高度以下であると判定すると、対象地域の高度が無線局900の設置に適しているという第4条件が満足されたと判定する(ステップS75;Yes)。次に、判定部220は、対象地域の高度が無線局900の設置に適しているため、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能と判定する(ステップS76)。
これに対して、判定部220は、対象地域の高度が第1高度より低い、又は、第2高度より高いと判定すると、第4条件が満足されていないと判定し(ステップS75;No)、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能と判定する(ステップS79)。
本変形例では、第1飛行体500のセンシング装置552は、LiDARセンサであると説明したが、デジタル式のステレオカメラであっても良い。
本変形例では、無線局900の設置に適している高度は、第1高度以上、かつ、第2高度以下の高度であるとして説明した。この無線局900の設置に適している高度は、高度の基準面とされた地表面の高度と、無線局900から予め定められた距離にある地表面の計測地点の高度と、の相違が予め定められた相違以下である場合に、計測地点に予め定められた強度SS以上の電波を無線局900が送信できる高度を含む。また、無線局900の設置に適している高度は、当該計測地点から予め定められた強度SRの電波が送信された場合に、送信された電波を、無線局900が予め定められた強度S以上で受信できる高度を含む。
本変形例に係る所定の目的は、所定のオブジェクトを設置することであり、所定のオブジェクトは、無線局900であり、第4条件は、対象地域の高度が無線局900の設置に適しているという条件であると説明した。また、本変形例に係る判定部220は、地表面を基準とした対象地域の高度が第1高度以上、かつ、第2高度以下であると、第4条件が満足されたと判定し(ステップS75;Yes)、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能と判定する(ステップS76)と説明した。これに対して、判定部220は、第4条件が満足されていないと判定すると(ステップS75;No)、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能と判定する(ステップS76)と説明した。
しかし、これらに限定される訳ではなく、所定の目的は、所定の建造物を建造することであり、第4条件は、対象地域の高度が所定の建造物の建造に適しているという条件であっても良い。
また、所定の建造物は、対象地域に建造された場合に、対象地域の表面を基準面として、第3高度以上、かつ、第4高度以下の高さに、図15に示した通信装置910及びアンテナ920を設置可能な鉄塔であっても良い。この場合、第4条件は、対象地域の高度が鉄塔の設置に適しているという条件であって良い。また、この場合、判定部220は、地表面を基準とした対象地域の高度が、第1高度よりも第4高度だけ低い高度以上であり、かつ、第2高度よりも第3高度だけ低い高度以下であると、第4条件が満足されたと判定し(ステップS75;Yes)、鉄塔を設置する目的で対象地域が使用可能と判定しても良い(ステップS76)。これに対して、判定部220は、第4条件が満足されていないと判定すると(ステップS75;No)、鉄塔を設置する目的で対象地域が使用不能と判定しても良い(ステップS76)。
また、これに限定される訳ではなく、所定の目的は、例えば、第1飛行体500を含む無人航空機の飛行状態を、観察者が肉眼で、又は、例えば、望遠鏡を用いて観察することであっても良い。この場合、第1高度及び第2高度は、例えば、法律によって、又は、無人航空機の製造、販売、若しくは、使用を行う企業によって定められた無人航空機の飛行高度の範囲に基づいて予め定められていても良い。
また、所定の目的は、観測者が、肉眼で、若しくは、望遠鏡を用いて、無人航空機の飛行状態を観測すること、及び、観測により得られた無人航空機の飛行状態を、例えば、スマートフォンを含む端末装置を使用して、無人航空機の操縦者へ観測者が伝えることであっても良い。さらに、所定の目的は、デジタルカメラで無人航空機を撮像すること、及び、撮像により得られた動画像を表すデータを、デジタルカメラに接続された端末装置を介して、無人航空機の操縦者が使用する端末装置、又は、無人航空機の飛行を制御する制御装置200へ送信することであっても良い。さらに、所定の目的は、人を含む所定の動物、物、又は、自然現象を監視、観察、又は、観測をすることであっても良い。
<実施例2の変形例9>
実施例2の変形例8では、制御装置200は、第1飛行体500が備えるセンシング装置552によって得られたセンシングデータを取得し、センシングデータに基づいて、地表面を基準面とした対象地域の高度を算出すると説明したが、これに限定される訳では無い。
制御装置200は、第1飛行体500が対象地域に着陸している間に第1飛行体500のGPS回路516が計測したGPS高度を表す第1データと、第1飛行体500が地表面に着陸している間にGPS回路516が計測したGPS高度を表す第2データと、を取得しても良い。この場合、制御装置200は、第2データで表されるGPS高度から第1データで表されるGPS高度を減算することで、地表面を基準面とした対象地域の高度を算出すれば良い。
また、第1飛行体500は、GPS衛星から発せられた信号を受信するGPS回路516ではなく、準天頂衛星から発せられた信号を受信し、受信された信号に基づいて緯度、経度、及び、高度を計測する不図示のQZSS(Quasi-Zenith Satellite System)回路を備えても良い。この場合、制御装置200は、QZSS回路で計測された対象地域の高度を表す第1のデータと、QZSS回路で計測された地表面の高度を表す第2のデータと、に基づいて、地表面を基準面とした対象地域の高度を算出すれば良い。これらの構成によれば、GPS回路516で計測されたGPS高度を用いる場合と比べて、制御装置200は、地表面を基準面とした対象地域の高度を精度良く算出できる。
さらに、第1飛行体500は、GPS回路516ではなく、気圧に基づいて高度を計測する不図示の高度センサを備えても良い。この場合、制御装置200は、高度センサで計測された対象地域の高度を表す第1のデータと、高度センサで計測された地表面の高度を表す第2のデータと、に基づいて、地表面を基準面とした対象地域の高度を算出すれば良い。
<実施例2の変形例10>
実施例2の変形例8では、第4条件は、対象地域の高度が無線局900の設置に適しているという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第4条件は、対象地域の標高が無線局900の設置に適しているという条件である。本変形例では、無線局900の設置に適している標高は、第1標高以上、かつ、第2標高以下の標高であるとして説明する。
本変形例に係る第1飛行体500は、図11のステップS21からS24の処理を実行することで、対象地域まで飛行する。その後、第1飛行体500は、対象地域を基準面とした高度Hを表す情報を含み、対象地域を高度Hの上空からセンシングするように命じるセンシング命令を、制御装置200から受信する。
次に、第1飛行体500のCPU511は、センシング命令を取得し、センシング命令に含まれる高度Hを表す情報を取得する。その後、CPU511は、ステップS21で取得された飛行命令に含まれる情報で表される対象地域のGPS高度に対して、対象地域を基準面とする高度Hを加算する。これにより、CPU511は、対象地域を基準面とした高度HをGPS高度に変換する。次に、CPU511は、算出されたGPS高度で、対象地域の上空をホバリング飛行等するための制御信号を駆動回路519へ出力した後に、LiDARセンサであるセンシング装置552へセンシングを命じる信号を出力する。
その後、第1飛行体500のCPU511は、飛行命令に含まれる対象地域の緯度及び経度を表す情報を取得する。次に、CPU511は、センシング装置552で得られたセンシングデータと、第1飛行体500のGPS高度、緯度、及び、経度を表す情報と、を、制御装置200を宛先としてデータ通信回路514へ出力する。その後、第1飛行体500は、ステップS28及びS29の処理を実行することで、営業所まで帰還する。
本変形例に係る制御装置200の判定部220は、図18のステップS74の処理を実行することで、センシングデータと、センシングデータが得られたときの第1飛行体500のGPS高度、緯度、及び、経度を表す情報と、を取得する(ステップS74)。次に、判定部220は、実施例2の変形例8で説明した処理を実行することで、対象地域から第1飛行体500のセンシング装置552までの距離を算出する。その後、判定部220は、対象地域からセンシング装置552までの距離を、第1飛行体500のGPS高度から減算することで、対象地域のGPS高度を算出する。
次に、判定部220は、第1飛行体500の緯度及び経度を表す情報と情報記憶部290が予め対応付けて記憶しているジオイド高を表す情報を取得する。GPS高は、地表の形状を近似した回転楕円体の表面を基準面としており、ジオイド高は、回転楕円体の表面から平均海面までの距離であり、標高は平均海面を基準面としている。このため、制御装置200の判定部220は、対象地域のGPS高度から、取得された情報で表されるジオイド高を減算することで、対象地域の標高を算出する。
その後、判定部220は、算出された対象地域の標高が、情報記憶部290に予め記憶された情報で表される第1標高以上、かつ、第2標高以下であると判定すると、対象地域の標高が無線局900の設置に適しているという第4条件が満足されたと判定する(ステップS75;Yes)。次に、判定部220は、対象地域の標高が無線局900の設置に適しているため、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能と判定する(ステップS76)。
これに対して、判定部220は、対象地域の標高が第1標高より低い、又は、第2標高より高いと判定すると、第4条件が満足されていないと判定し(ステップS75;No)、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能と判定する(ステップS79)。
本変形例では、制御装置200の判定部220は、第1飛行体500の緯度及び経度を表す情報と対応付けられているジオイド高を、対象地域のGPS高度から減算することで、対象地域の標高を算出すると説明したがこれに限定される訳では無い。例えば、判定部220は、例えば、東京湾等の水準原点の緯度及び経度を表す情報と対応付けられているジオイド高を、対象地域のGPS高度から減算することで、対象地域の標高を算出しても良い。
また、本変形例では、第4条件は、対象地域の標高が無線局900の設置に適しているという条件であると説明したが、これに限定される訳ではなく、対象地域の海抜が無線局900の設置に適しているという条件であっても良い。
さらに、第4条件は、対象地域の標高又は海抜が所定の建造物の建造に適しているという条件であっても良い。
<実施例2の変形例11>
実施例2の変形例10では、第1飛行体500のセンシング装置552は、LiDARセンサであると説明したが、デジタル式のステレオカメラであっても良い。
また、実施例2の変形例10では、制御装置200は、センシングデータに基づいて算出された対象地域からセンシング装置552までの距離と、センシングデータが得られたときの第1飛行体500のGPS高度と、に基づいて、対象地域の標高を算出すると説明したが、これに限定される訳では無い。制御装置200は、第1飛行体500が対象地域に着陸している間に第1飛行体500のGPS回路516、又は、不図示のQZSS回路が計測した高度からジオイド高を減算することで、対象地域の標高を算出しても良い。
さらに、第1飛行体500は、気圧に基づいて標高を計測する標高センサを備え、制御装置200は、第1飛行体500が対象地域に着陸している間に、標高センサで計測された標高を表すセンシングデータを第1飛行体500から受信しても良い。
<実施例2の変形例12>
実施例2では、第4条件は、対象地域の面積が十分に広いという条件であると説明したが、これに限定される訳ではない。本変形例に係る第4条件は、対象地域と、対象地域の周辺にある建造物と、の位置関係が十分に良好であるという条件である。
本変形例では、対象地域の周辺とは、対象地域から所定の距離だけ離れた境界線から対象地域までを言うとして説明する。また、対象地域と、対象地域の周辺の建造物と、の位置関係が十分に良好であるとは、当該位置関係が無線局900の設置に適している程度に良好であることを言う。無線局900の設置に適している程度に良好な位置関係とは、対象地域に無線局900を設置した場合に、無線局900から空間に放出される電波の伝搬を妨げる又は妨げるおそれのある周辺の建造物の表面(以下、障害面という)の面積が予め定められた面積S以下である位置関係を含む。また、障害面は、対象地域の位置を基準とした予め定められた高度の範囲にある周辺の建造物の表面を含む。本変形例では、予め定められた高度の範囲は、対象地域の高度よりも高く、かつ、対象地域の高度よりも高度Hh(但し、Hh>0)だけ高い高度以下の範囲を言うとして説明する。
本変形例に係る第1飛行体500は、制御装置200から送信されたセンシング命令に従って、対象地域の高度よりも高度Hhだけ高い高度でホバリング飛行等をしながら、LiDARセンサであるセンシング装置522で対象地域を光学的にセンシングする。
本変形例に係る制御装置200の判定部220は、図18のステップS75において、実施例2で説明した処理を実行することで、センシングデータに基づいて、対象地域の表面に位置する複数の点を特定する。また、判定部220は、実施例2の変形例3で説明した処理を実行することで、対象地域の表面を表す方程式を算出する。
その後、判定部220は、センシングデータで表される複数の点の内で、当該方程式によって表される表面よりも原点に近い位置にある点を、座標値に基づいて複数特定する。これにより、判定部220は、予め定められた高度の範囲にある複数の点を特定する。
その後、判定部220は、対象地域の外縁から水平方向に所定の距離だけ離れた境界線を特定し、特定された境界線の全てを表面に含む垂直な境界曲面よりも対象地域に近い位置にある点を、座標値に基づいて複数特定する。これにより、判定部220は、予め定められた高度の範囲にあり、かつ、対象地域の周辺にある複数の点を特定する。
次に、判定部220は、特定された複数の点を計数することで、障害面の面積を算出する。その後、判定部220は、算出された障害面の面積が、情報記憶部290に予め記憶された情報で表される面積S以下であると判定すると、対象地域と、対象地域の周辺にある建造物と、の位置関係が十分に良好であるという第4条件が満足されたと判定する(ステップS75;Yes)。次に、判定部220は、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能と判定する(ステップS76)。尚、面積Sの好適な値は、当業者が実験により定めることができる。
これに対して、判定部220は、算出された障害面の面積が面積Sよりも大きいと判定すると、第4条件が満足されていないと判定する(ステップS75;No)。次に、判定部220は、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能と判定する(ステップS79)。
本変形例では、予め定められた高度の範囲は、対象地域の高度よりも高く、かつ、対象地域の高度よりも高度Hhだけ高い高度以下の範囲を言うとして説明したが、これに限定される訳では無い。予め定められた高度の範囲は、対象地域の表面を基準とした高度H1からH2(但し、H1<H2)までの範囲であっても良く、対象地域の高度よりも低い高度を含んでいても良い。
本変形例では、第1飛行体500のセンシング装置552は、LiDARセンサであると説明したが、デジタル式のステレオカメラであっても良い。
本変形例に係る所定の目的は、所定のオブジェクトである無線局900を対象地域に設置することであり、第4条件は、対象地域と、対象地域の周辺にある建造物と、の位置関係が、無線局900の設置に適している程度に良好であるという条件であると説明した。しかし、これに限定される訳ではなく、所定の目的は、所定の建造物を建造することであり、第4条件は、対象地域と、対象地域の周辺にある建造物と、の位置関係が、所定の建造物の建造に適している程度に良好であるという条件であっても良い。
<実施例2の変形例13>
実施例2の変形例8又は10と、実施例2の変形例12と、は、互いに組み合わせることができる。このため、第4条件は、対象地域の高度、標高、又は、海抜が所定のオブジェクトである無線局900の設置、又は、所定の建造物の建造に適しており、かつ、対象地域と対象地域の周辺にある建造物との位置関係が十分に良好であるという条件であっても良い。
<実施例2の変形例14>
実施例2の変形例2は、実施例1と組み合わせることができる。このため、本変形例に係る端末装置100は、対象地域の管理者によって判定要求を送信させるための操作が行われると、実施例1で説明した処理を実行することで、判定要求と、対象地域の撮像により生成された第1画像ファイルと、無線局900の設置を希望する場所であることを標示するために対象地域を覆う被覆体の送付先を表す送付先情報と、を制御装置200へ送信する。
本変形例に係る制御装置200は、判定要求、第1画像ファイル、及び、送付先情報を受信すると、図4に示した第1判定処理と同様の処理を実行する。これにより、制御装置200の判定部220は、対象地域の表面の素材が十分に固いか否かを判定する。
本変形例において、素材が十分に固いとは、当該素材が無線局900の設置に適している程度に固いことを言う。また、素材が無線局900の設置に適している程度に固いとは、当該素材で構成された対象地域の表面に無線局900が設置可能な程度に固いことを含む。無線局900が対象地域に設置可能であるとは、単に、無線局900が対象地域に設置できることを意味するのではなく、無線局900が対象地域に安全に設置できることを意味する。無線局900が対象地域に安全に設置できるとは、実施例2の変形例3で説明した通り、例えば、無線局900の設置工事において、無線局900自体若しくは作業員が転倒する可能性、又は、設置後において、無線局900が転倒又は移動する可能性が予め定められた可能性よりも低いことを含む。
このため、素材が十分に固いとは、当該素材で構成された対象地域の表面に無線局900を設置する際、又は、設置した後に、無線局900の重量によって表面の形状が変化しない程度、又は、変化したとしても、無線局900が転倒又は移動する可能性が予め定められた可能性よりも低くなる程度、又は、そのような可能性が全く無い程度にしか当該表面の形状が変化しない程に固いことをいう。
制御装置200の判定部220は、対象地域の表面の素材が十分に固い訳では無いと判定すると、対象地域の固さが無線局900の設置に適しているという第1条件が満足されないと判定する。その後、判定部220は、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能であると判定する。これに対して、第1条件が満足されると判定されると、制御装置200の制御部240は、送付先情報で表される送付先へ被覆体を送付させる。
本変形例に係る被覆体の形状は、正方形状又は長方形であり、無線局900の水平投影形状を包含する広さを有する。管理者は、被覆体を受け取ると、実施例1と同様に、被覆体を対象地域の表面に敷き、端末装置100が備えるデジタルカメラ107の画角に被覆体を含めてから撮像操作を行う。その後、端末装置100は、対象地域を被覆体で覆ったことを告げる敷設報告と、被覆体の撮像により生成された第2画像ファイルと、を制御装置200へ送信する。
制御装置200は、敷設報告と第2画像ファイルとを受信すると、図8に示した第2判定処理と同様の処理を実行する。これにより、制御装置200の判定部220は、第1画像を得るために表面が撮像された対象地域と、第2画像を得るために撮像された被覆体によって表面が覆われた対象地域と、が同一であるか否かを判定する。
このとき、これらが同一でないと判定されると、通知部230は、第1画像の対象地域と第2画像の対象地域とが異なること、及び、どちらの対象地域も無線局900を設置する目的で使用されないこと、を通知する不使用通知を、端末装置100を宛先として出力する。
これに対して、制御装置200の判定部220は、これらが同一であると判定すると、被覆体が完全に広げられた状態であるという第2条件が満足されているか否かを判定する。このとき、判定部220は、第2条件が満足されていないと判定すると、対象地域の面積が十分に広い訳では無いと判定する。次に、判定部220は、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能であると判定する。
これに対して、制御装置200の判定部220は、第2条件が満足されていると判定すると、対象地域の面積が十分に広いと判定する。その後、制御装置200の制御部240は、対象地域への飛行を命じる飛行命令を、第1飛行体500を宛先として出力する。
本変形例に係る第1飛行体500は、実施例2と同様の処理を実行することで、高度Hの対象地域の上空から対象地域を光学的にセンシングした後に、センシングデータを制御装置200へ送信する。
本変形例に係る制御装置200は、図12に示した使用判定処理と同様の処理を実行する。これにより、制御装置200の判定部220は、第2画像を得るために撮像された被覆体によって表面が覆われた対象地域と、光学的にセンシングされた被覆体によって表面が覆われた対象地域と、が同一であるか否かを判定する。
このとき、これらが同一でないと判定されると、通知部230は、第2画像を得るために撮像された対象地域が無線局900を設置する目的で使用されないこと、及び、第2画像ファイルに保存された緯度、経度、及び、高度に当該対象地域が存在しないこと、を通知する不使用通知を、端末装置100を宛先として出力する。
制御装置200の判定部220は、これらが同一であると判定すると、センシングデータに基づいて、実施例1で説明した第3条件ではなく、実施例2で説明した第4条件が満足されているか否かを判定する。判定部220は、対象地域の面積が十分に広いという第4条件が満足されていると判定すると、無線局900を設置する目的で対象地域が使用可能であると判定する。これに対して、判定部220は、第4条件が満足されていないと判定すると、無線局900を設置する目的で対象地域が使用不能であると判定する。
本変形例では、実施例1と、デジタル式のステレオカメラである第1飛行体500のセンシング装置552によって対象地域がセンシングされる実施例2の変形例2と、の組み合わせについて説明したが、これに限定される訳ではない。実施例1と、LiDARセンサであるセンシング装置552によって対象地域がセンシングされる実施例2と、を組み合わせても良い。この場合、判定部220は、図12のステップS36において、例えば、センシングデータで表される複数の点の3次元座標値と、焦点距離を含む予め定められたパラメータと、を用いた透視投影処理を実行することで、第3画像である対象地域画像を生成しても良い。その後、判定部220は、ステップS33で取得された第2画像の対象地域と、生成された第3画像の対象地域と、が同一か否かを判別しても良い。
<実施例2の変形例15>
実施例2では、対象地域の管理者が、判定要求を送信させるための操作を端末装置100に行うと説明したが、これに限定される訳では無い。例えば、無線局900を設置可能か否か判定するための知識を有さない移動体通信事業者の従業員が当該操作を端末装置100に行っても良い。また、当該知識を有する者であっても、自らの判定が正しいことを確認するために、当該操作を端末装置100に行っても良い。
本発明の実施例1及び2、実施例1の変形例1から17、並びに、実施例2の変形例1から15は、互いに組み合わせることができる。
実施例1及び2、実施例1の変形例1から16、並びに、実施例2の変形例1から15のいずれかに係る機能を実現するための構成を備えた制御装置200、及び、実施例1の変形例17係る機能を実現するための構成を備えた制御装置510として提供できることはもとより、複数の装置で構成されるシステムであって、実施例1及び2、実施例1の変形例1から17、並びに、実施例2の変形例1から15のいずれかに係る機能を実現するための構成をシステム全体として備えたシステムとして提供することもできる。
本発明の実施例1及び2、実施例1の変形例1から16、並びに、実施例2の変形例1から15のいずれかに係る機能を実現するための構成を予め備えた制御装置200として提供できる。また、プログラムの適用により、既存の制御装置を実施例1及び2、実施例1の変形例1から16、並びに、実施例2の変形例1から15のいずれかに係る制御装置200として機能させることもできる。すなわち、上記実施例1及び2、実施例1の変形例1から16、並びに、実施例2の変形例1から15のいずれかで例示した制御装置200による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の制御装置を制御するコンピュータ(CPUなど)が実行することで、実施例1及び2、実施例1の変形例1から16、並びに、実施例2の変形例1から15のいずれかに係る制御装置200として機能させることができる。
本発明の実施例1の変形例17に係る機能を実現するための構成を予め備えた制御装置510として提供できる。また、プログラムの適用により、既存の制御装置を実施例1の変形例17に係る制御装置510として機能させることもできる。すなわち、上記実施例1の変形例17で例示した制御装置510による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の制御装置を制御するコンピュータ(CPUなど)が実行することで、実施例1の変形例17に係る制御装置510として機能させることができる。
このようなプログラムの配布方法は任意であり、例えば、メモリカード、CD(Compact Disc)-ROM、又は、DVD(Digital Versatile Disc)-ROMなどの記録媒体に収納して配布できる他、インターネットなどの通信媒体を介して配布することもできる。尚、本発明に係る方法は、実施例1及び2、実施例1の変形例1から16、並びに、実施例2の変形例1から15のいずれかに係る制御装置200、及び、実施例1の変形例17に係る制御装置510を用いて実施できる。また、本発明に係る方法は、実施例1及び実施例1の変形例1から17のいずれかに係る配達システム1、並びに、実施例2及び実施例2の変形例1から15のいずれかに係る判定システム2を用いて実施できる。
また、本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
(付記)
(付記1)
対象地域が所定の目的で使用可能か否かの判定を求める要求を取得する取得部と、
前記対象地域へ第1飛行体を飛行させる制御を行う制御部と、を備え、
前記取得部は、前記第1飛行体が前記対象地域を光学的にセンシングすることで得られたデータであるセンシングデータをさらに取得し、
取得された前記センシングデータに基づいて、前記対象地域が前記所定の目的で使用可能か否かを判定する判定部をさらに備える、
ことを特徴とする制御装置。
(付記2)
前記取得部は、前記要求と共に又は前記要求と別に、前記対象地域の表面を撮像することで得られた第1画像をさらに取得し、
前記判定部は、
取得された前記第1画像に基づいて、前記表面が予め定められた第1条件を満足するか否かを判定し、
前記表面が前記第1条件を満足しないと判定すると、前記対象地域が前記所定の目的で使用不能と判定し、
前記制御部は、前記表面が前記第1条件を満足すると判定された場合に、前記対象地域へ前記第1飛行体を飛行させる、
ことを特徴とする付記1に記載の制御装置。
(付記3)
前記取得部は、前記第1画像と異なる画像であり、かつ、前記対象地域を覆った被覆体を撮像することで得られた第2画像をさらに取得し、
前記判定部は、
取得された前記第2画像に基づいて、前記被覆体が予め定められた第2条件を満足するか否かを判定し、
前記被覆体が前記第2条件を満足しないと判定すると、前記対象地域が前記所定の目的で使用不能と判定し、
前記制御部は、前記表面が前記第1条件を満足し、かつ、前記被覆体が前記第2条件を満足すると判定されると、前記対象地域へ前記第1飛行体を飛行させる、
ことを特徴とする付記2に記載の制御装置。
(付記4)
前記判定部は、
前記第1画像に基づく特徴点と、前記第2画像に基づく特徴点と、に基づいて、前記第1画像を得るために前記表面が撮像された前記対象地域と、前記第2画像を得るために撮像された前記被覆体によって前記表面が覆われた前記対象地域と、が同一であるか否かをさらに判定し、
同一であると判定すると、前記第2画像を得るために撮像された前記被覆体が前記第2条件を満足するか否かを判定する、
ことを特徴とする付記3に記載の制御装置。
(付記5)
前記所定の目的は、所定のオブジェクトを設置すること、又は、所定の建造物を建造することである、
ことを特徴とする付記1から4のいずれか一つに記載の制御装置。
(付記6)
前記所定のオブジェクトは、無線局であり、
前記所定の目的は、前記無線局を設置することである、
ことを特徴とする付記5に記載の制御装置。
(付記7)
前記判定部は、
前記センシングデータに基づいて、地表面から前記対象地域までの距離を算出し、
算出された前記距離に基づいて、前記対象地域が前記所定の目的で使用可能か否かを判定する、
ことを特徴とする付記5又は6に記載の制御装置。
(付記8)
前記判定部は、
前記センシングデータに基づいて、前記対象地域から所定の距離よりも短い距離にある建造物と前記対象地域との位置関係を特定し、
特定された前記位置関係に基づいて、前記対象地域が前記所定の目的で使用可能か否かを判定する、
ことを特徴とする付記5から7のいずれか一つに記載の制御装置。
(付記9)
前記所定の目的は、前記対象地域をポートとして使用することであり、
前記センシングデータは、前記第1飛行体が前記対象地域を撮像することで得られた対象地域画像を表し、
前記判定部は、前記対象地域画像に基づいて、前記第1飛行体、及び、前記第1飛行体と異なる第2飛行体のいずれか1つ以上が前記対象地域に着陸可能か否かを判定する、
ことを特徴とする付記1に記載の制御装置。
(付記10)
前記所定の目的は、前記対象地域をポートとして使用することであり、
前記センシングデータは、前記第1飛行体が前記対象地域を撮像することで得られた対象地域画像を表し、
前記第1画像は、前記対象地域画像と異なる画像であり、
前記判定部は、取得された前記第1画像に基づいて、前記対象地域の前記表面が前記第1条件を満足しないと判定すると、前記第1飛行体及び前記第1飛行体と異なる第2飛行体のいずれか1つ以上が前記対象地域に着陸不能と判定する、
ことを特徴とする付記2に記載の制御装置。
(付記11)
前記所定の目的は、前記対象地域をポートとして使用することであり、
前記要求は、前記対象地域が前記ポートとして使用されることを標示するために、前記対象地域を覆う前記被覆体の送付先を表す送付先情報を含み、
前記センシングデータは、前記第1飛行体が前記対象地域を撮像することで得られた対象地域画像を表し、
前記第1画像は、前記対象地域画像と異なる画像であり、
前記判定部は、取得された前記第1画像に基づいて、前記対象地域の前記表面が前記第1条件を満足しないと判定すると、前記第1飛行体及び前記第1飛行体と異なる第2飛行体のいずれか1つ以上が前記対象地域に着陸不能と判定し、
前記制御部は、前記表面が前記第1条件を満足すると判定されると、前記送付先情報を出力し、
前記取得部は、前記対象地域を前記被覆体で覆ったことを告げる報告と共に又は別に、前記対象地域画像及び前記第1画像と異なる画像であり、かつ、前記対象地域を覆った前記被覆体を撮像することで得られた前記第2画像をさらに取得し、
前記判定部は、取得された前記第2画像に基づいて、前記被覆体が前記第2条件を満足しないと判定すると、前記第1飛行体及び前記第2飛行体のいずれか1つ以上が前記対象地域に着陸不能と判定する、
ことを特徴とする付記3又は4に記載の制御装置。
(付記12)
前記判定部は、前記対象地域画像に基づいて、前記第1飛行体、及び、前記第1飛行体と異なる前記第2飛行体のいずれか1つ以上が前記対象地域から離陸可能か否かをさらに判定する、
ことを特徴とする付記9から11のいずれか一つに記載の制御装置。
(付記13)
対象地域が所定の目的で使用可能か否かの判定を求める要求を送信する端末装置と、
前記要求を受信すると、前記対象地域へ第1飛行体を飛行させる制御を行う制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記第1飛行体が前記対象地域を光学的にセンシングすることで得られたデータであるセンシングデータをさらに受信し、かつ、
受信された前記センシングデータに基づいて、前記対象地域が前記所定の目的で使用可能か否かを判定する、
ことを特徴とするシステム。
(付記14)
制御装置が実行する方法であって、
前記制御装置が、対象地域が所定の目的で使用可能か否かの判定を求める要求を取得する第1取得ステップと、
前記制御装置が、前記対象地域へ第1飛行体を飛行させる制御を行う制御ステップと、
前記制御装置が、前記第1飛行体が前記対象地域を光学的にセンシングすることで得られたデータであるセンシングデータを取得する第2取得ステップと、
前記制御装置が、取得された前記センシングデータに基づいて、前記対象地域が前記所定の目的で使用可能か否かを判定する判定ステップと、を有する、
ことを特徴とする方法。