JP7040243B2 - 炉口圧力設定システム、炉口圧力設定方法、およびプログラム - Google Patents

炉口圧力設定システム、炉口圧力設定方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、炉口圧力設定システム、炉口圧力設定方法、およびプログラムに関し、特に、転炉の炉口における圧力を検出するために用いて好適なものである。
転炉では、主原料である溶鋼を装入した後、副原料である生石灰等を装入し、更に酸素を炉内に吹込んで、溶鋼に含まれる炭素、珪素および燐等を酸化して除去する。その際、脱炭反応に伴ってCO成分に富んだ排ガスが多量に発生する。CO濃度の高い排ガスは有価ガスとして回収され、CO濃度の低い排ガスは煙突を通して頂部で燃焼させて大気中に放散される。
排ガスの回収の開始後は、COガスの回収効率を高めるために、転炉の炉口における圧力(以下の説明では、この圧力を必要に応じて炉口圧力と称する)を検出する。そして、炉口圧力が目標値(一般には外気圧)と等しくなるように、ダンパーの開度を操作量として、炉口圧力が制御される。この制御には、例えば、PI制御等のフィードバック制御が用いられる。このような制御を行うのは、炉口圧力が外気圧より高いと、排ガスが炉口とスカートとの隙間から炉外へ流出するため、COガスの損失となるからである。また、逆に、炉口圧力が外気圧より低いと、外気が炉内へ流入し炉内のCOガスと外気中の酸素とが反応してCOガスが燃焼し、これもCOガスの損失となる。
このような転炉の炉口圧力を検出する技術として特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1には、転炉の炉口の画像を撮像して画像処理することにより、燃焼フレームの量を導出し、導出した燃焼フレームの量に応じてダンパーの開度を決定することが記載されている。
特開平1-165712号公報
"FlowMaster 3D PIV ステレオPIVシステム FlowMaster PIV(日本語)"、日本カノマックス株式会社、[online]、[平成29年9月19日検索]、インターネット<URL:http://www.kanomax.co.jp/product/index_0076.html>
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、転炉の炉口の画像の輝度が閾値以上の画素数を燃焼フレームの量として導出する。従って、転炉内で発生したダストを含んだ煙によって燃焼フレームが遮られると、燃焼フレームの画像を的確に撮像することができなくなる虞がある。このように特許文献1に記載の技術では、転炉の炉口における圧力(炉口圧力)を正確に且つ確実に検出することができないという問題点がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、転炉の炉口における圧力(炉口圧力)を正確に且つ確実に検出することを目的とする。
本発明の炉口圧力設定システムは、転炉をその外側から見た場合に見える境界であって、前記転炉と、当該転炉の上方に配置されるスカートとの境界を含む領域である境界領域の撮像画像に基づいて、当該境界領域における気流の速度ベクトルを導出する速度ベクトル導出手段と、前記速度ベクトル導出手段により導出された速度ベクトルに基づいて、前記転炉の炉口における圧力である炉口圧力を導出する炉口圧力導出手段と、前記境界領域における前記気流の速度ベクトルと、当該速度ベクトルに対応する前記炉口圧力とを含む境界領域特徴量を予め記憶する記憶手段と、を有し、前記炉口圧力導出手段は、前記記憶手段により記憶されている前記炉口圧力の中から、前記速度ベクトル導出手段により導出された速度ベクトルに基づいて選択した前記炉口圧力を読み出すことを含む処理を行うことによって、前記炉口圧力の現在値を導出することを特徴とする。
本発明の炉口圧力設定方法は、転炉をその外側から見た場合に見える境界であって、前記転炉と、当該転炉の上方に配置されるスカートとの境界を含む領域である境界領域の撮像画像に基づいて、当該境界領域における気流の速度ベクトルを導出する速度ベクトル導出工程と、前記速度ベクトル導出工程により導出された速度ベクトルに基づいて、前記転炉の炉口における圧力である炉口圧力を導出する炉口圧力導出工程と、前記境界領域における前記気流の速度ベクトルと、当該速度ベクトルに対応する前記炉口圧力とを含む境界領域特徴量を予記憶手段に記憶する記憶工程と、を有し、前記炉口圧力導出工程は、前記記憶工程により記憶されている前記炉口圧力のうち、前記速度ベクトル導出工程により導出された速度ベクトルに基づいて選択した前記炉口圧力を読み出すことを含む処理を行うことによって、前記炉口圧力の現在値を導出することを特徴とする。
本発明のプログラムは、前記炉口圧力設定システムの各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、転炉の炉口部の圧力(炉口圧力)を正確に且つ確実に検出することができる。
図1は、転炉設備の構成の一例を示す図である。 図2は、撮像装置およびレーザー装置の配置の一例を示す図である。 図3は、レーザー光の照射領域の一例を説明する図である。 図4は、炉口圧力設定装置の機能的な構成の一例を示す図である。 図5は、境界領域から転炉の外側に向かう気流の状態が、カメラ設置側とカメラ非設置側とで異なる様子の一例を説明する図である。 図6は、転炉の外側から境界領域に向かう気流の状態が、カメラ設置側とカメラ非設置側とで異なる様子の一例を説明する図である。 図7は、データ記憶部に記憶される境界領域特徴量の一例を説明する図である。 図8は、炉口圧力設定方法の一例を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
(転炉設備)
図1は、転炉設備の構成の一例を示す図である。ここでは、転炉設備として、転炉1からの排ガスを回収する設備を中心に説明する。
図1において、まず、溶銑やスクラップ等の主原料が転炉1内に装入され、その後、生石灰等の副原料が副原料投入口2a~2cから転炉1内に装入される。そして、転炉1の内部において転炉1の軸に沿って延設された不図示のランスから酸素を吹き込むと共に炉の底部から炉内に不活性ガスや、炭酸ガス、純酸素ガスおよび冷却ガスの混合ガス等を吹き込んで、副原料が添加された主原料を攪拌する。これにより、主原料に含まれる炭素、珪素および燐等が酸化されて除去される。この酸化反応により、主原料の上部には、珪素や燐等が取り込まれたスラグが発生する。このスラグを排滓した後、不純物が取り除かれた溶鋼を出鋼する。尚、排滓時に転炉1を傾ける方向と、出鋼時に転炉1を傾ける方向は、逆方向になる。
直立した状態の転炉1の上方にはフード3が配置される。フード3の外周面にスカート4が配置される。スカート4は、直立した状態の転炉1の高さ方向(上下方向)に移動する。スカート高さ計5は、スカート4の高さを測定する装置である。スカート高さ計5は、例えば、スカート4が最も低い位置にあるときのスカート4の所定の位置を基準の位置(0(ゼロ))とした場合の、スカート4の当該所定の位置の高さを測定する。
前述した酸化反応により排ガスが発生する。排ガスは、IDF(Induced Draft Fan)6により吸引される。回転数計7により、IDF6の回転数が測定される。
排ガスは、スカート4、フード3を通った後、排ガスダクトを介して集塵機8に送られる。また、集塵機8の手前の炉頂に配置された排ガス分析計9により、排ガスの成分が分析される。
炉口圧力計10は、転炉1の炉口1aにおける圧力(炉口圧力)を測定する装置である。炉口圧力計10を炉口1aの位置に配置することができないため、炉口圧力計10は、炉口1aよりも上方の位置における圧力を炉口圧力として測定する。従って、炉口圧力計10は、(実際の炉口圧力に対し)時間遅れが生じた状態で炉口圧力を測定することになる。即ち、炉口圧力計10で或る時刻に測定される炉口圧力は、実際には、当該時刻よりも前の時刻における炉口圧力になる。
集塵機8を出た排ガスは、ダンパー11を介してIDF6の方向に向かう。開度計12は、ダンパー11の開度を測定する装置である。ダンパー11の開度は、炉口圧力が目標値(一般には外気圧)に等しくなるに制御装置400により操作される。ダンパー11とIDF6との間の領域において、排ガス流量計13により排ガスの流量が測定される。また、排ガス流量計13による排ガスの流量の測定領域と、IDF6との間には、ダンパー14が配置され、このダンパー14の開度は、開度計15により測定される。ダンパー14の開度は、炉口圧力が目標値(一般には外気圧)になるように制御装置400により操作される。
排ガス分析計17は、IDF6を出た排ガスの成分を分析する装置である。三方切替器18は、三方弁19を動作させ、IDF6を出た排ガスを煙突20またはガスホルダー21の何れかの方向に誘導させる。排ガス分析計17による分析の結果、排ガス中に含まれるO2およびCOの濃度が所定の濃度条件に合う場合、制御装置400は、IDF6を出た排ガスをガスホルダー21の方向に誘導させることを三方切替器18に指示する。三方切替器18は、この指示に従い、三方弁19を動作させ、IDF6を出た排ガスをガスホルダー21の方向に誘導させる。一方、排ガス中に含まれるO2およびCOの濃度が所定の濃度条件に合わない場合、制御装置400は、IDF6を出た排ガスを煙突20の方向に誘導させることを三方切替器18に指示する。三方切替器18は、この指示に従い、三方弁19を動作させ、IDF6を出た排ガスを煙突20の方向に誘導させる。
水封逆止器22は、三方弁19とガスホルダー21との間に配置される。また、水封弁23は、水封逆止器22とガスホルダー21との間に配置される。排ガス分析計17による分析の結果、排ガス中に含まれるO2およびCOの濃度が所定の濃度条件に合う場合、制御装置400は、ガスホルダー21に向かう経路を開放することを指示する。水封逆止器22および水封弁23は、この指示に従い、ガスホルダー21に向かう経路を開放する。水封逆止器22および水封弁23は、この指示がない場合、ガスホルダー21に向かう経路を遮断する。
制御装置400は、各測定器の測定値を入力し、前述した指示を含む各種の指示を行い、転炉設備の全体を統括制御する。尚、制御装置400による転炉設備の制御は、公知の技術で実現されるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
ただし、本実施形態では、制御装置400は、ダンパー11、14を操作して炉口圧力を制御する際、炉口圧力計10で測定された炉口圧力ではなく、炉口圧力設定装置100により設定された炉口圧力を用いる。
また、転炉設備の構成は、転炉1およびスカート4を有していれば、種々の公知の構成を採用することができる。
ただし、本実施形態では、転炉1をその外側から見た場合に見える転炉1とスカート4との境界を含む領域を撮像する2つの撮像装置200a、200bを配置する。以下の説明では、この領域を必要に応じて、境界領域と称する。また、撮像装置200a、200bの撮像面となるシート光を形成するために、境界領域に向けて、その上方からレーザー光を発光するレーザー装置300が配置される。
図2は、撮像装置200a、200bおよびレーザー装置300の配置の一例を示す図である。尚、各図において、X、Y、Z座標は、各図の向きの関係を示し、○の中に●を付しているものは、紙面の奥側から手前側に向かう向きを示し、○の中に×を付しているものは、紙面の手前側から奥側に向かう向きを示す。
前述したように、排滓時に転炉1を傾ける方向と、出鋼時に転炉1を傾ける方向は、逆方向になる。図2に示す例では、排滓時には、転炉1を紙面に向かって反時計回りの方向(図2の「排滓時傾動方向」と示している方向)に回動させて傾ける。一方、出鋼時には、転炉1を紙面に向かって時計回りの方向(図2の「出鋼時傾動方向」と示している方向)に回動させて傾ける。以下の説明では、排滓時に転炉1を傾ける方向を必要に応じて排滓時傾動方向と称し、出鋼時に転炉1を傾ける方向を必要に応じて出鋼時傾動方向と称する。
撮像装置200a、200bおよびレーザー装置300は、万が一高温の炉内ガスが転炉1の炉口部分より噴き出し高温ガスに曝された場合でも正常に稼働できるよう冷却のための構成を有することが望ましい。例えば、撮像やレーザー光の発光が阻害されないように、撮像装置200a、200bおよびレーザー装置300の周囲に、断熱材のケースや、水冷パイプを配置することができる。また、一般的にはスカート4よりも出鋼時傾動方向側(X軸の正の方向側)の上部方向(Z軸の正の方向)に排ガスダクトが設置されていることから、転炉1よりも出鋼時傾動方向側では、設備構成上、撮像装置200a、200bおよびレーザー装置300の設置スペースが限られる。そこで、本実施形態では、図2に示すように、撮像装置200a、200bおよびレーザー装置300を、転炉1よりも排滓時傾動方向側に配置し、転炉1よりも出鋼時傾動方向側には配置しない。
図3は、レーザー装置300によるレーザー光の照射領域の一例を説明する図である。
図3では、表記の都合上、スカート4の図示を省略する。図2および図3に示すように、レーザー装置300は、転炉1が直立しているときに転炉1の排滓時傾動方向側に生じる境界領域に向けて、その上方からシート状のレーザー光(シート光310)を発光する。シート光310が撮像装置200a、200bの撮像領域(の一部)になる。撮像装置200a、200bは、シート光310が照射されている境界領域のうち相互に重複する領域を含む領域を異なる方向から撮像することができる位置に配置される。本実施形態では、撮像装置200a、200bは、それらの光軸が、境界領域のうちシート光310が照射される領域において交わるように配置され、異なる方向から、境界領域およびその周囲の領域を撮像する。撮像装置200a、200bは、静止画像を撮像しても動画像を撮像してもよい。尚、以下の説明では、転炉1の軸Aよりも排滓時傾動方向側(X軸の負の方向側)を必要に応じてカメラ設置側と称し、転炉1の軸よりも出鋼時傾動方向側(X軸の正の方向側)を必要に応じてカメラ非設置側と称する。
以上のように実施形態では、公知の転炉設備に対し、撮像装置200a、200bおよびレーザー装置300を配置する。
(炉口圧力設定装置100)
図4は、炉口圧力設定装置100の機能的な構成の一例を示す図である。炉口圧力設定装置100のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを有する情報処理装置、または、専用のハードウェアを用いることにより実現される。炉口圧力設定装置100は、制御装置400により炉口圧力が制御される期間に撮像装置200a、200bで撮像された画像を入力として、炉口圧力の現在値を推定して制御装置400に出力する。前述したように本実施形態では、制御装置400は、炉口圧力計10により測定された炉口圧力ではなく、炉口圧力設定装置100から出力された炉口圧力が目標値と等しくなるように、ダンパー11、14の開度を操作する。以下に、炉口圧力設定装置100が有する機能の一例を説明する。
<画像取得部401>
画像取得部401は、制御装置400により炉口圧力が制御される期間に撮像装置200a、200bで撮像された画像を取得する。制御装置400により炉口圧力が制御される期間は、転炉1から発生する排ガスを回収する期間である。尚、以下の説明では、撮像装置200a、200bで撮像された画像を必要に応じてカメラ画像と称する。画像取得部401は、カメラ画像として、3つの時刻t1、t2、t3で撮像された画像を撮像装置200a、200bのそれぞれから取得する。後述するように境界領域における気流の変化を捉えるために、3つの時刻t1、t2、t3で撮像されたカメラ画像が必要になるからである。撮像装置200a、200bが静止画像を連写する場合、例えば、連続して撮像された3つの画像が、3つの時刻t1、t2、t3で撮像された画像になる。撮像装置200a、200bが動画像を連写する場合、例えば、連続する3つのフレームの画像が、3つの時刻t1、t2、t3で撮像された画像になる。
<速度ベクトル導出部402>
速度ベクトル導出部402は、画像取得部401で取得されたカメラ画像に対して画像処理を行い、境界領域における気流の3次元速度ベクトル(気流の速度の大きさの絶対値および方向)を導出する。気流の3次元速度ベクトルの導出は、非特許文献1に記載されているように、公知の技術で実現することができるので、ここでは、その概要のみを説明し、その詳細な説明を省略する。
まず、速度ベクトル導出部402は、撮像装置200aにより3つの時刻t1、t2、t3で撮像された画像(カメラ画像)を、それぞれ複数の分割領域に分ける。同じく、速度ベクトル導出部402は、撮像装置200bにより3つの時刻t1、t2、t3で撮像された画像(カメラ画像)も、それぞれ複数の分割領域に分ける。速度ベクトル導出部402は、撮像装置200a、200bにより3つの時刻t1、t2、t3で撮像された画像(カメラ画像)の相互に対応する分割領域に映し出されている気流の領域を特定し、その領域の変化を追跡することにより、当該分割領域における気流の3次元速度ベクトルを導出する。速度ベクトル導出部402は、このような気流の3次元速度ベクトルの導出を全ての分割領域について行う。尚、撮像装置200aで撮像された画像(カメラ画像)を撮像する時刻t1、t2、t3と、撮像装置200bで撮像された画像(カメラ画像)を撮像する時刻t1、t2、t3は、同じ時刻であるものとする。
速度ベクトル導出部402は、撮像装置200a、200bで撮像された画像(カメラ画像)から得られた各分割領域における気流の3次元速度ベクトルのうち、相互に対応する分割領域の気流の3次元速度ベクトルと、撮像装置200a、200bとシート光310との位置関係とに基づいて、当該分割領域における気流の3次元速度ベクトルを導出する。このような3次元速度ベクトルの導出を、撮像装置200a、200bで撮像された画像(カメラ画像)の相互に対応する分割領域の全てについて行うことで、各分割領域における気流の3次元速度ベクトルが導出される。
速度ベクトル導出部402は、以上のようにして導出された各分割領域における気流の3次元速度ベクトルに基づいて、境界領域における気流の3次元速度ベクトルを導出する。例えば、速度ベクトル導出部402は、分割領域のうち、境界領域を代表する領域として設定された或る1つの分割領域における気流の3次元速度ベクトルを、境界領域における気流の3次元速度ベクトルとして導出することができる。また、速度ベクトル導出部402は、各分割領域における気流の3次元速度ベクトルの和を、境界領域における気流の3次元速度ベクトルとして導出することができる。以下の説明では、境界領域における気流の3次元速度ベクトルは、境界領域(転炉1とスカート4との隙間の領域)から転炉1の外側(外気の方)に向かう場合に正の方向となり、転炉1の外側(外気の方)から境界領域(転炉1とスカート4との隙間の領域)に向かう場合に負の方向となるものとする。
<スカート高さ取得部403>
スカート高さ取得部403は、スカート高さ計5の測定結果に基づいて、スカート4の高さの現在値を取得する。スカート高さ取得部403は、スカート4の高さの測定値をスカート高さ計5から周期的に繰り返し取得してもよいし、スカート4の高さが変更されたときに変更後のスカート4の高さの測定値をスカート高さ計5から取得してもよい。
<データ抽出部404、データ記憶部405>
一般に、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が正の方向(境界領域から転炉1の外側に向かう方向)である場合には、当該3次元速度ベクトルの大きさの絶対値が大きいほど、炉口圧力は高いといえる。同様に、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が負の方向(転炉1の外側から境界領域に向かう方向)である場合には、当該3次元速度ベクトルの大きさの絶対値が大きいほど、炉口圧力は低いといえる。
しかしながら、吹錬および排滓が繰り返されることにより、炉口1aの縁には、地金等の付着物が付着する場合がある。そうすると、炉口1aの縁の状態が、カメラ設置側(排滓時傾動方向側、X軸の負の方向側)とカメラ非設置側(出鋼時傾動方向、X軸の正の方向側)とで異なることになる。これにより、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの大きさの絶対値が、そのまま炉口圧力と対応しなくなる。以下に、このことについて説明する。
図5は、境界領域から転炉1の外側に向かう気流の状態が、カメラ設置側とカメラ非設置側とで異なる様子の一例を説明する図である。図6は、転炉1の外側から境界領域に向かう気流の状態が、カメラ設置側とカメラ非設置側とで異なる様子の一例を説明する図である。
図5、図6の左側は、カメラ非設置側の方がカメラ設置側よりも気流の速度が速い場合の気流の状態を示し、図5、図6の右側は、カメラ設置側の方がカメラ非設置側よりも気流の速度が速い場合の気流の状態を示す。図5、図6の左側と右側とで、スカート4の高さおよび炉内圧力は同じであるものとする。また、図5、図6に示す矢印線は、境界領域の各位置における気流の3次元速度ベクトルを概念的に示す図である。ここで、図5、図6に示す矢印線の向きは、気流の向きを示し、図5、図6に示す矢印線の長さは、気流の速度の大きさを示す。
転炉1の炉口1aの縁のカメラ設置側の領域に付着物が多く付着していると、カメラ設置側では気流の進行が阻害されるため、図5、図6の左側に示すように、気流の速度は、カメラ設置側よりもカメラ非設置側の方が速くなる。従って、撮像装置200a、200bで撮像される境界領域における気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさは、転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域に付着物が付着していない場合に比べて小さくなる。よって、図5の左側に示す例では、撮像装置200a、200bで撮像される境界領域における気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさに対応する炉口圧力は、実際の炉口圧力よりも低いことになる(矢印線(3次元速度ベクトル)が境界領域から転炉1の外側に向かう場合には、矢印線の長さが短いほど(3次元速度ベクトルの絶対値の大きさが小さいほど)、炉口圧力が低いことを表す)。図6の左側に示す例では、撮像装置200a、200bで撮像される境界領域における気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさに対応する炉口圧力は、実際の炉口圧力よりも高いことになる(矢印線(3次元速度ベクトル)が転炉1の外側から境界領域に向かう場合には、矢印線の長さが短いほど(3次元速度ベクトルの絶対値の大きさが小さいほど)、炉口圧力が高いことを表す)。
一方、転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域に付着物が多く付着していると、カメラ非設置側では気流の進行が阻害されるため、図5、図6の右側に示すように、気流の速度は、カメラ設置側よりもカメラ設置側の方が速くなる。図5の右側に示す例では、撮像装置200a、200bで撮像される境界領域における気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさに対応する炉口圧力は、実際の炉口圧力よりも高いことになる(矢印線(3次元速度ベクトル)が境界領域から転炉1の外側に向かう場合には、矢印線の長さが長いほど(3次元速度ベクトルの絶対値の大きさが小さいほど)、炉口圧力が高いことを表す)。図6の右側に示す例では、撮像装置200a、200bで撮像される境界領域における気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさに対応する炉口圧力は、実際の炉口圧力よりも低いことになる(矢印線(3次元速度ベクトル)が転炉1の外側から境界領域に向かう場合には、矢印線の長さが長いほど(3次元速度ベクトルの絶対値の大きさが大きいほど)、炉口圧力が低いことを表す)。
カメラ設置側およびカメラ非設置側の双方において、境界領域における気流の3次元速度ベクトルを導出することができれば、当該境界領域における気流の3次元速度ベクトルに基づいて、炉口圧力を推定することができる。しかしながら、本実施形態では前述したように、撮像装置200a、200bを設置する位置を、転炉1よりも排滓時傾動方向側の位置とし、転炉1よりも出鋼時傾動方向側には撮像装置を配置しない。
また、境界領域における気流の3次元速度ベクトルは、炉口圧力に対応するが、境界領域における気流の3次元速度ベクトルを、炉口圧力に変換するモデル(計算式)を構築するためには、様々な仮定をおいたり、係数を決定したりする必要がある。このため、炉口圧力を高精度に計算するモデル(計算式)を構築することは容易ではない。
以上のことから、本実施形態では、炉口1aの縁の状態が異なる複数の転炉1を用いて通常の操業を模擬した模擬操業を行い、それぞれの操業において、速度ベクトル導出部402と同じ処理を行うことにより境界領域における気流の3次元速度ベクトルを導出すると共に、炉口圧力計10により炉口圧力を測定する。以上のような境界領域における気流の3次元速度ベクトルの導出と、炉口圧力の測定とを、複数のスカート4の高さのそれぞれにおいて行う。
境界領域における気流の3次元速度ベクトルを導出することにより、気流の方向と、気流の偏りの状態とが特定される。
本実施形態では、気流の方向は、境界領域から転炉1の外側に向かう方向と、転炉1の外側から境界領域に向かう方向との何れかであるものとする。
また、本実施形態では、気流の偏りの状態は、第1の状態、第2の状態、および第3の状態の何れか1つであるものとする。
第1の状態は、気流の速度が、出鋼時傾動方向側(カメラ非設置側)の方が排滓時傾動方向側(カメラ設置側)よりも速い状態であって、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの大きさの絶対値が下限閾値を下回る状態である。第2の状態は、気流の速度が、排滓時傾動方向側(カメラ設置側)の方が出鋼時傾動方向側(カメラ非設置側)よりも速い状態であって、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの大きさの絶対値が上限閾値を上回る状態である。第3の状態は、気流の速度が、排滓時傾動方向側(カメラ設置側)と出鋼時傾動方向側(カメラ非設置側)とで同程度であると見なせる状態であって、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの大きさの絶対値が前記下限閾値以上、前記上限閾値以下の状態である。
前述したように炉口圧力計10により測定される炉口圧力には時間遅れが生じる。従って、本実施形態では、撮像装置200a、200bが撮像を行う連続する3つの時刻t1、t2、t3のうち、最初の時刻t1を、境界領域における気流の3次元速度ベクトルが得られた時刻とする。このようにして得られた境界領域における気流の3次元速度ベクトルをF0→(t1)と表記する。そして、その時刻t1から、炉口圧力計10による測定の遅れ時間Δtが経過した時刻t1+Δtで炉口圧力計10により炉口圧力を測定する。ここで、炉口圧力計10による測定の遅れ時間Δtは、炉口圧力が、炉口圧力計10による測定値に反映されるまでの時間として想定される時間であり、例えば、炉口1aと炉口圧力計10の測定領域との距離と、排ガスの代表的な流速とに基づいて定まることができる。このようにして測定された炉口圧力をP0(t1+Δt)と表記する。
以上のようにして、境界領域における気流の方向、境界領域における気流の偏りの状態、およびスカート4の高さ毎に、境界領域における気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)と、炉口圧力P0(t1+Δt)と、時刻t1、t2、t3で撮像されたカメラ画像(t1,t2,t3)と、が得られる。本実施形態では、同一の模擬操業で得られた、境界領域における気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)と、炉口圧力P0(t1+Δt)と、カメラ画像(t1,t2,t3)とを含む情報を、1つの特徴量として、データ記憶部405に予め記憶する。以下の説明では、この特徴量を、必要に応じて境界領域特徴量と称する。
図7は、データ記憶部405に記憶される境界領域特徴量の一例を説明する図である。尚、図7において、境界領域における気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)は、F0(t1)のF0の上に→を付しているものに対応する。
図7において、標準噴出特徴量710は、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が正の方向であり(F0>0)、その絶対値の大きさ|F0|が、第1の閾値α1以上、第2の閾値α2以下の範囲内(α1≦|F0|≦α2)である場合の境界領域特徴量を示す。前述したように、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が正の方向であることは、気流の方向が、境界領域から転炉1の外側に向かう方向であることに対応する。ここで、第1の閾値α1が前述した下限閾値に対応し、第2の閾値α2が前述した上限閾値に対応する。標準噴出特徴量710は、前述した第3の状態における境界領域特徴量である。
ここで、第1の閾値α1および第2の閾値α2の設定の方法の一例を説明する。まず、転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域とカメラ設置側の領域とで付着物が同程度付着している複数の状態で前述した模擬操業を行う。そして、それぞれの状態において、境界領域における気流の3次元速度ベクトルを導出し、正の方向を示す3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|を求める。そして、求めた3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|の最低値を第1の閾値α1、最大値を第2の閾値α2とする。転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域とカメラ設置側の領域とで付着物が同程度付着している状態には様々な状態があるので、それぞれの状態毎に、標準噴出特徴量710a~710nが記憶される。
カメラ設置側・噴出特徴量720は、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が正の方向であり(F0>0)、その絶対値の大きさ|F0|が、第2の閾値α2を上回る場合(|F0|>α2)の境界領域特徴量を示す。前述したように第2の閾値α2は、転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域とカメラ設置側の領域とで付着物が同程度付着している状態での境界領域における気流の3次元速度ベクトルのうち、正の方向を示す3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|の最大値である。従って、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第2の閾値α2を上回るということは、カメラ非設置側の領域の方がカメラ設置側の領域よりも付着物が多く付着しており、カメラ設置側の方がカメラ非設置側よりも境界領域における気流の速度が速いことに対応する。カメラ非設置側の領域の方がカメラ設置側の領域よりも付着物が多く付着している状態には様々な状態があるので、それぞれの状態毎に、カメラ設置側・噴出特徴量720a~720nが記憶される。カメラ設置側・噴出特徴量720は、前述した第2の状態における境界領域特徴量である。
カメラ非設置側・噴出特徴量730は、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が正の方向であり(F0>0)、その絶対値の大きさ|F0|が、第1の閾値α1を下回る場合(|F0|<α1)の境界領域特徴量を示す。前述したように、第1の閾値α1は、転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域とカメラ設置側の領域とで付着物が同程度付着している状態での境界領域における気流の3次元速度ベクトルのうち、正の方向を示す3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|の最小値である。従って、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第1の閾値α1を下回るということは、カメラ設置側の領域の方がカメラ非設置側の領域よりも付着物が多く付着しており、カメラ設置側の方がカメラ非設置側よりも境界領域における気流の速度が遅いことに対応する。カメラ設置側の領域の方がカメラ非設置側の領域よりも付着物が多く付着している状態には様々な状態があるので、それぞれの状態毎に、カメラ非設置側・噴出特徴量730a~730nが記憶される。カメラ非設置側・噴出特徴量730は、前述した第1の状態における境界領域特徴量である。
基準特徴量740は、境界領域における気流の3次元速度ベクトルが0(ゼロ)である場合の境界領域特徴量であり、境界領域において気流の出入りがない状態での境界領域特徴量に対応する。
標準吸込特徴量750は、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が負の方向であり(F0<0)、その絶対値の大きさ|F0|が、第3の閾値α3以上、第4の閾値α4以下の範囲内(α3≦|F0|≦α4)である場合の境界領域特徴量を示す。前述したように、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が負の方向であることは、気流の方向が、転炉1の外側から境界領域に向かう方向であることに対応する。また、第3の閾値α3が前述した下限閾値に対応し、第4の閾値α4が前述した上限閾値に対応する。標準吸込特徴量750は、前述した第3の状態における境界領域特徴量である。
ここで、第3の閾値α3および第4の閾値α4の設定の方法の一例を説明する。まず、転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域とカメラ設置側の領域とで付着物が同程度付着している複数の状態で前述した模擬操業を行う。そして、それぞれの状態において、境界領域における気流の3次元速度ベクトルを導出し、負の方向を示す3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|を求める。そして、求めた3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|の最低値を第3の閾値α3、最大値を第4の閾値α4とする。転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域とカメラ設置側の領域とで付着物が同程度付着している状態があるので、それぞれの状態毎に、標準吸込特徴量750a~750nが記憶される。
カメラ設置側・吸込特徴量760は、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が負の方向であり(F0<0)、その絶対値の大きさ|F0|が、第4の閾値α4を上回る場合(|F0|>α4)の境界領域特徴量を示す。前述したように、第4の閾値α4は、転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域とカメラ設置側の領域とで付着物が同程度付着している状態での境界領域における気流の3次元速度ベクトルのうち、負の方向を示す3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|の最大値である。従って、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第4の閾値α4を上回るということは、カメラ非設置側の領域の方がカメラ設置側の領域よりも付着物が多く付着しており、カメラ設置側の方がカメラ非設置側よりも境界領域における気流の速度が速いことに対応する。カメラ非設置側の領域の方がカメラ設置側の領域よりも付着物が多く付着している状態には様々な状態があるので、それぞれの状態毎に、カメラ設置側・吸込特徴量760a~760nが記憶される。カメラ設置側・吸込特徴量760は、前述した第2の状態における境界領域特徴量である。
カメラ非設置側・吸込特徴量770は、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向が負の方向であり(F0<0)、その絶対値の大きさ|F0|が、第3の閾値α3を下回る場合(|F0|<α3)の境界領域特徴量を示す。前述したように、第3の閾値α3は、転炉1の炉口1aの縁のカメラ非設置側の領域とカメラ設置側の領域とで付着物が同程度付着している状態での境界領域における気流の3次元速度ベクトルのうち、負の方向を示す3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|の最小値である。従って、境界領域における気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第3の閾値α3を下回るということは、カメラ設置側の領域の方がカメラ非設置側の領域よりも付着物が多く付着しており、カメラ設置側の方がカメラ非設置側よりも境界領域における気流の速度が遅いことに対応する。カメラ設置側の領域の方がカメラ非設置側の領域よりも付着物が多く付着している状態には様々な状態があるので、それぞれの状態毎に、カメラ非設置側・吸込特徴量770a~770nが記憶される。カメラ非設置側・吸込特徴量770は、前述した第1の状態における境界領域特徴量である。
以上のような標準噴出特徴量710、カメラ設置側・噴出特徴量720、カメラ非設置側・噴出特徴量730、基準特徴量740、標準吸込特徴量750、カメラ設置側・吸込特徴量760、およびカメラ非設置側・吸込特徴量770が、スカート4の高さ毎にデータ記憶部405に予め記憶される。以下の説明では、標準噴出特徴量710、カメラ設置側・噴出特徴量720、カメラ非設置側・噴出特徴量730、基準特徴量740、標準吸込特徴量750、カメラ設置側・吸込特徴量760、およびカメラ非設置側・吸込特徴量770を、必要に応じて、境界領域特徴量群と総称する。
データ抽出部404は、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さの現在値に対応する境界領域特徴量群を、データ記憶部405から抽出する。このとき、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さと同じ高さの境界領域特徴量群がない場合、データ抽出部404は、例えば、当該スカート4の高さに最も近い高さの境界領域特徴量群を抽出する。
<気流方向判定部406>
気流方向判定部406は、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの方向に基づいて、境界領域における気流の方向を判定する。具体的に気流方向判定部406は、境界領域における気流が0(ゼロ)であるか否かを判定する。また、気流方向判定部406は、境界領域における気流が0(ゼロ)でない場合、境界領域における気流の方向が、境界領域から転炉1の外側に向かう方向と、転炉1の外側から境界領域に向かう方向との何れかであるかを判定する。
前述したように本実施形態では、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの方向が正の方向である場合、境界領域における気流の方向は、境界領域から転炉1の外側に向かう方向である。一方、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの方向が負の方向である場合、境界領域における気流の方向は、転炉1の外側から境界領域に向かう方向である。以下の説明では、境界領域から転炉1の外側に向かう方向を、必要に応じて噴出方向と称し、転炉1の外側から境界領域に向かう方向を吸込方向と称する。
気流方向判定部406は、境界領域における気流が0(ゼロ)でない場合、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|に基づいて、境界領域における気流の偏りを判定する。
本実施形態では、気流方向判定部406は、境界領域における気流の方向が噴出方向である場合、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|と、第1の閾値α1および第2の閾値α2とを比較する。
具体的に気流方向判定部406は、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第1の閾値α1以上、第2の閾値α2以下である場合、境界領域における気流の偏りはないと判定する。また、気流方向判定部406は、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第2の閾値α2を上回る場合、境界領域における気流は、カメラ設置側に偏っていると判定する。また、気流方向判定部406は、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第1の閾値α1を下回る場合、境界領域における気流は、カメラ非設置側に偏っていると判定する。
また、本実施形態では、気流方向判定部406は、境界領域における気流の方向が吸込方向である場合、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|と、第3の閾値α3および第4の閾値α4とを比較する。
具体的に気流方向判定部406は、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第3の閾値α3以上、第4の閾値α4以下である場合、境界領域における気流の偏りはないと判定する。また、気流方向判定部406は、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第4の閾値α4を上回る場合、境界領域における気流は、カメラ設置側に偏っていると判定する。また、気流方向判定部406は、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの絶対値の大きさ|F0|が、第3の閾値α3を下回る場合、境界領域における気流は、カメラ非設置側に偏っていると判定する。
<炉口圧力導出部407>
炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406の判定の結果と、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルとに対応する境界領域特徴量を、データ抽出部404により抽出された境界領域特徴量群の中から選択し、選択した境界領域特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)に基づいて、炉口圧力の現在値を導出する。
本実施形態では、炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406により、境界領域における気流が0(ゼロ)であると判定されると、基準特徴量740に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。
また、炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406により、境界領域における気流の方向が噴出方向であり、且つ、境界領域における気流に偏りがないと判定されると、標準噴出特徴量710a~710nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択した標準噴出特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。
また、炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406により、境界領域における気流の方向が噴出方向であり、且つ、境界領域における気流がカメラ設置側に偏っていると判定されると、カメラ設置側・噴出特徴量720a~720nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択したカメラ設置側・噴出特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。
また、炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406により、境界領域における気流の方向が噴出方向であり、且つ、境界領域における気流がカメラ非設置側に偏っていると判定されると、カメラ非設置側・噴出特徴量730a~730nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択したカメラ非設置側・噴出特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。
また、炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406により、境界領域における気流の方向が吸込方向であり、且つ、境界領域における気流に偏りがないと判定されると、標準吸込特徴量750a~750nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択した標準吸込特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。
また、炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406により、境界領域における気流の方向が吸込方向であり、且つ、境界領域における気流がカメラ設置側に偏っていると判定されると、カメラ設置側・吸込特徴量760a~760nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択したカメラ設置側・吸込特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。
また、炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406により、境界領域における気流の方向が吸込方向であり、且つ、境界領域における気流がカメラ非設置側に偏っていると判定されると、カメラ非設置側・吸込特徴量770a~770nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択したカメラ非設置側・吸込特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。
<炉口圧力出力部408>
炉口圧力出力部408は、炉口圧力導出部407により導出された炉口圧力の現在値を制御装置400に出力する。
(動作フローチャート)
次に、図8のフローチャートを参照しながら、炉口圧力設定装置100を用いた炉口圧力設定方法の一例を説明する。尚、図8のフローチャートが実行される前に、境界領域特徴量群がデータ記憶部405に記憶されているものとする。
まず、ステップS801において、画像取得部401は、画像取得部401は、撮像装置200a、200bで撮像された時刻t1、t2、t3における画像(カメラ画像)を取得する。
次に、ステップS802において、速度ベクトル導出部402は、画像取得部401で取得されたカメラ画像に対して画像処理を行い、境界領域における気流の3次元速度ベクトルを導出する。
次に、ステップS803において、スカート高さ取得部403は、スカート高さ計5の測定結果に基づいて、スカート4の高さの現在値を取得する。
次に、ステップS804において、データ抽出部404は、ステップS803で取得されたスカート4の高さの現在値に対応する境界領域特徴量群を、データ記憶部405から抽出する。
次に、ステップS805において、気流方向判定部406は、ステップS802で導出された気流の3次元速度ベクトルに基づいて、境界領域における気流の方向を判定する。
この判定の結果、境界領域における気流が0(ゼロ)である場合、処理は、ステップS806に進む。ステップS806において、炉口圧力導出部407は、ステップS804で抽出された境界領域特徴量群のうち、基準特徴量740に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。そして、図8のフローチャートによる処理が終了する。
そして、ステップS807において、炉口圧力出力部408は、ステップS806で導出された炉口圧力の現在値を、制御装置400に出力する。
ステップS805において、境界領域における気流の方向が噴出方向であると判定されると、処理は、ステップS808に進む。ステップS808において、気流方向判定部406は、境界領域における気流の偏りを判定する。この判定の結果、境界領域における気流に偏りがない場合、処理は、ステップS809に進む。
ステップS809において、炉口圧力導出部407は、ステップS804で抽出された境界領域特徴量群のうち、標準噴出特徴量710a~710nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、ステップS802で導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択した標準噴出特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。そして、ステップS807において、炉口圧力出力部408は、ステップS809で導出された炉口圧力の現在値を、制御装置400に出力する。そして、図8のフローチャートによる処理が終了する。
また、ステップS808において、境界領域における気流がカメラ設置側に偏っていると判定されると、処理は、ステップS810に進む。ステップS810において、炉口圧力導出部407は、ステップS804で抽出された境界領域特徴量群のうち、カメラ設置側・噴出特徴量720a~720nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、ステップS802で導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択したカメラ設置側・噴出特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。そして、ステップS807において、炉口圧力出力部408は、ステップS810で導出された炉口圧力の現在値を、制御装置400に出力する。そして、図8のフローチャートによる処理が終了する。
また、ステップS808において、境界領域における気流がカメラ非設置側に偏っていると判定されると、処理は、ステップS811に進む。ステップS811において、炉口圧力導出部407は、ステップS804で抽出された境界領域特徴量群のうち、カメラ非設置側・噴出特徴量730a~730nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、ステップS802で導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択したカメラ非設置側・噴出特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。そして、ステップS807において、炉口圧力出力部408は、ステップS811で導出された炉口圧力の現在値を、制御装置400に出力する。そして、図8のフローチャートによる処理が終了する。
また、ステップS805において、境界領域における気流の方向が吸込方向であると判定されると、処理は、ステップS812に進む。ステップS812において、気流方向判定部406は、境界領域における気流の偏りを判定する。この判定の結果、境界領域における気流に偏りがない場合、処理は、ステップS813に進む。
ステップS813において、炉口圧力導出部407は、ステップS804で抽出された境界領域特徴量群のうち、標準吸込特徴量750a~750nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、ステップS802で導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択した標準吸込特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。そして、ステップS807において、炉口圧力出力部408は、ステップS813で導出された炉口圧力の現在値を、制御装置400に出力する。そして、図8のフローチャートによる処理が終了する。
また、ステップS812において、境界領域における気流がカメラ設置側に偏っていると判定されると、処理は、ステップS814に進む。ステップS814において、炉口圧力導出部407は、ステップS804で抽出された境界領域特徴量群のうち、カメラ設置側・吸込特徴量760a~760nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、ステップS802で導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択したカメラ設置側・吸込特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。そして、ステップS807において、炉口圧力出力部408は、ステップS814で導出された炉口圧力の現在値を、制御装置400に出力する。そして、図8のフローチャートによる処理が終了する。
また、ステップS812において、境界領域における気流がカメラ非設置側に偏っていると判定されると、処理は、ステップS815に進む。ステップS815において、炉口圧力導出部407は、ステップS804で抽出された境界領域特徴量群のうち、カメラ非設置側・吸込特徴量770a~770nの中から、気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、ステップS802で導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近いものを選択する。そして、炉口圧力導出部407は、選択したカメラ非設置側・吸込特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する。そして、ステップS807において、炉口圧力出力部408は、ステップS815で導出された炉口圧力の現在値を、制御装置400に出力する。そして、図8のフローチャートによる処理が終了する。
(まとめ)
以上のように本実施形態では、境界領域における気流の向きと偏りの条件を異ならせて、境界領域における時刻t1での気流の3次元速度ベクトルF0(t1)と、時刻t1から炉口圧力計10による測定の遅れ時間Δtが経過した時刻t1+Δtに炉口圧力計10で測定された炉口圧力P0(t1+Δt)とを取得し、これらを境界領域特徴量とする。境界領域における気流の向きと偏りの条件に応じて、境界領域特徴量を、標準噴出特徴量710、カメラ設置側・噴出特徴量720、カメラ非設置側・噴出特徴量730、基準特徴量740、標準吸込特徴量750、カメラ設置側・吸込特徴量760、およびカメラ非設置側・吸込特徴量770の何れか1つに分類してデータ記憶部405に予め記憶する。
その後、炉口圧力設定装置100は、撮像装置200a、200bにより撮像されたカメラ画像を画像処理した結果に基づいて、境界領域における気流の3次元速度ベクトルを導出し、導出した3次元速度ベクトルに対応する境界領域特徴量をデータ記憶部405から抽出し、抽出した特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を炉口圧力の現在値として導出する。
従って、転炉内で発生したダストを含んだ煙によって撮像が阻害されることはない。よって、境界領域における気流の向きと偏りに対応する炉口圧力の現在値を確実に推定することができる。また、炉口圧力の制御のタイミングで炉口圧力の測定値を取得すると、炉口圧力計10による測定の遅れ時間Δtがあるため、当該測定値は、当該炉口圧力の制御のタイミングでの炉口圧力を正確に反映していないものとなる。これに対し、本実施形態では、境界領域特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)は、炉口圧力計10による測定の遅れ時間Δtを考慮したタイミングで測定されたものである。従って、境界領域における気流の向きと偏りに対応する炉口圧力の現在値を正確に推定することができる。よって、制御装置400による炉口圧力の制御を高精度に行うことができる。更に、境界領域における気流の3次元速度ベクトルを、炉口圧力に変換するモデル(計算式)を構築する必要がない。従って、境界領域における気流の向きと偏りに対応する炉口圧力の現在値を容易に推定することができる。
また、境界領域特徴量にカメラ画像を含めることにより、例えば、当該特徴量の分類先(標準噴出特徴量710、カメラ設置側・噴出特徴量720、カメラ非設置側・噴出特徴量730、基準特徴量740、標準吸込特徴量750、カメラ設置側・吸込特徴量760、またはカメラ非設置側・吸込特徴量770)が適切であるかどうかを、オペレータや管理者が、カメラ画像と、境界領域における気流の3次元速度ベクトルとを見比べることによって事後的に検証することができる。
(変形例)
<変形例1>
本実施形態では、データ記憶部405に記憶されている境界領域特徴量群を固定(変更)しない場合を例に挙げて説明した。しかしながら、データ記憶部405に記憶されている境界領域特徴量群を更新してもよい。例えば、炉口圧力設定装置100は、ステップS801で取得した3つのカメラ画像の撮像時刻のうち最初の時刻から遅れ時間Δtが経過したときの炉口圧力計10での炉口圧力の測定値を取得し、当該カメラ画像と、当該炉口圧力の測定値と、当該カメラ画像に基づいてステップS802で導出された境界領域における気流の3次元速度ベクトルとを、新たな境界領域特徴量としてデータ記憶部405に記憶してもよい。このとき、炉口圧力設定装置100は、当該境界領域における気流の3次元速度ベクトルの方向と大きさの絶対値とに基づいて、当該新たな境界領域特徴量を、標準噴出特徴量710、カメラ設置側・噴出特徴量720、カメラ非設置側・噴出特徴量730、基準特徴量740、標準吸込特徴量750、カメラ設置側・吸込特徴量760、およびカメラ非設置側・吸込特徴量770の何れか1つに分類する。
<変形例2>
本実施形態では、境界領域における気流の方向が噴出方向および吸込方向の何れであるかと、境界領域における気流の偏りがカメラ設置側およびカメラ非設置側の何れであるかによって、境界領域特徴量を分類してデータ記憶部405に記憶する場合を例に挙げて説明したが、境界領域特徴量を更に細分化して分類してもよい。例えば、境界領域における気流の方向と所定の方向(例えば、地面に対する鉛直方向)とのなす角度の範囲として複数の範囲を定義し、境界領域における気流の方向が、これら複数の範囲の何れであるかによって、境界領域特徴量の分類先を異ならせてもよい。このようにする場合、気流方向判定部406は、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの方向が、これら複数の範囲のどの範囲に含まれるかを判定し、炉口圧力導出部407は、当該判定された範囲に分類されている境界領域特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)に基づいて、炉口圧力の現在値を導出する。
<変形例3>
本実施形態では、データ抽出部404は、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さと同じ高さの境界領域特徴量群がない場合、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さに最も近い高さの境界領域特徴量群を抽出する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、まず、データ抽出部404は、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さを上回る高さのうち、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さに最も近い高さの境界領域特徴量群と、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さを下回る高さのうち、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さに最も近い高さの境界領域特徴量群と、を含む2つ以上(好ましくは3つ以上)の境界領域特徴量群を抽出する。そして、データ抽出部404は、抽出した境界領域特徴量群の値を補間する(例えば、線形補間やスプライン補間を行う)ことにより、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さの境界領域特徴量群を導出する。以上のようにすれば、スカート高さ取得部403により取得されたスカート4の高さの境界領域特徴量群として、より高精度な境界領域特徴量群が得られる。
<変形例4>
本実施形態では、炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406の判定の結果に対応する境界領域特徴量に、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルと同じものが含まれていない場合、気流方向判定部406の判定の結果に対応する境界領域特徴量のうち、境界領域における気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)が、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルに最も近い境界領域特徴量を選択し、選択した境界領域特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を、炉口圧力の現在値として導出する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。
例えば、炉口圧力導出部407は、気流方向判定部406の判定の結果に対応する境界領域特徴量の中から、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの大きさの絶対値を上回る速度ベクトルF0→(t1)のうち、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの大きさの絶対値に最も近い速度ベクトルF0→(t1)を含む境界領域特徴量と、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの大きさの絶対値を下回る速度ベクトルF0→(t1)のうち、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルの大きさの絶対値に最も近い速度ベクトルF0→(t1)を含む境界領域特徴量と、を含む2つ以上(好ましくは3つ以上)の境界領域特徴量を抽出する。そして、炉口圧力導出部407は、抽出した境界領域特徴量に含まれる炉口圧力P0(t1+Δt)を補間する(例えば、線形補間やスプライン補間を行う)ことにより、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルに対応する炉口圧力を導出する。以上のようにすれば、速度ベクトル導出部402により導出された気流の3次元速度ベクトルに対応する炉口圧力として、より高精度な炉口圧力が得られる。
<変形例5>
本実施形態では、カメラ画像に基づいて速度ベクトル導出部402と同じアルゴリズムで導出した境界領域における気流の3次元速度ベクトルF0→(t1)と、炉口圧力計10により測定された炉口圧力P0(t1+Δt)とを、データ記憶部405に記憶される境界領域特徴量に含める場合を例に挙げて説明した。前述したようにこのようにすれば、炉口圧力の現在値を容易に求めることができるので好ましい。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、転炉1から発生する排ガスの流れを数値解析した結果から、境界領域特徴量を導出してもよい。
<変形例6>
炉口圧力設定システムは、本実施形態で説明したように1つの装置(炉口圧力設定装置100)で実現しても、炉口圧力設定装置100が有する機能を複数の装置で実現したものとしてもよい。例えば、画像取得部401および速度ベクトル導出部402を非特許文献1に記載の装置で実現し、その他の部分(スカート高さ取得部403~炉口圧力出力部408)を1つの装置で実現してもよい。また、データ記憶部405を、その他の部分と別の装置で実現してもよい。
<その他の変形例>
以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1:転炉、4:スカート、10:炉口圧力計、100:炉口圧力設定装置、200a~200b:撮像装置、300:レーザー装置、400:制御装置、401:画像取得部、402:速度ベクトル導出部、403:スカート高さ取得部、404:データ抽出部、405:データ記憶部、406:気流方向判定部、407:炉口圧力導出部、408:炉口圧力出力部、710:標準噴出特徴量、720:カメラ設置側・噴出特徴量、730:カメラ非設置側・噴出特徴量、740:基準特徴量、750:標準吸込特徴量、760:カメラ設置側・吸込特徴量、770:カメラ非設置側・吸込特徴量

Claims (13)

  1. 転炉をその外側から見た場合に見える境界であって、前記転炉と、当該転炉の上方に配置されるスカートとの境界を含む領域である境界領域の撮像画像に基づいて、当該境界領域における気流の速度ベクトルを導出する速度ベクトル導出手段と、
    前記速度ベクトル導出手段により導出された速度ベクトルに基づいて、前記転炉の炉口における圧力である炉口圧力を導出する炉口圧力導出手段と、
    前記境界領域における前記気流の速度ベクトルと、当該速度ベクトルに対応する前記炉口圧力とを含む境界領域特徴量を予め記憶する記憶手段と、を有し、
    前記炉口圧力導出手段は、前記記憶手段により記憶されている前記炉口圧力の中から、前記速度ベクトル導出手段により導出された速度ベクトルに基づいて選択した前記炉口圧力を読み出すことを含む処理を行うことによって、前記炉口圧力の現在値を導出することを特徴とする炉口圧力設定システム。
  2. 前記境界領域における前記気流の方向は、前記転炉と前記スカートとの隙間から、前記転炉の外側に向かう方向と、前記転炉の外側から、前記転炉と前記スカートとの隙間に向かう方向と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の炉口圧力設定システム。
  3. 前記撮像画像を撮像する撮像手段は、前記転炉の軸よりも、排滓時に前記転炉を傾ける方向側である排滓時傾動方向側に配置されており、前記転炉の軸よりも、出鋼時に前記転炉を傾ける方向側である出鋼時傾動方向側に配置されていないことを特徴とする請求項1または2に記載の炉口圧力設定システム。
  4. 前記速度ベクトル導出手段により導出された前記境界領域における速度ベクトルに基づいて、前記境界領域における前記気流の方向と、前記境界領域における前記気流の偏りの状態とを判定する気流方向判定手段を更に有し、
    前記境界領域における前記気流の方向は、前記境界領域における速度ベクトルの方向に基づいて定められ、
    前記境界領域における前記気流の偏りの状態は、前記境界領域における速度ベクトルの大きさの絶対値、および、前記排滓時傾動方向側における前記気流の速度と、前記出鋼時傾動方向側における前記気流の速度と、の大小関係に基づいて定められ、
    前記記憶手段は、前記境界領域における前記気流の速度ベクトルと、当該速度ベクトルに対応する前記炉口圧力とを含む境界領域特徴量を、前記境界領域における前記気流の方向および前記境界領域における前記気流の偏りの状態毎に予め記憶し、
    前記炉口圧力導出手段は、前記気流方向判定手段により判定された前記境界領域における前記気流の方向および前記境界領域における前記気流の偏りの状態に対応する前記炉口圧力を、前記記憶手段により記憶されている前記炉口圧力の中から読み出すことを特徴とする請求項3に記載の炉口圧力設定システム。
  5. 前記境界領域における前記気流の偏りの状態は、前記出鋼時傾動方向側の方が前記排滓時傾動方向側よりも前記気流の速度が速い状態であって、前記境界領域における速度ベクトルの大きさの絶対値が下限閾値を下回る状態として表される状態である第1の状態と、前記排滓時傾動方向側の方が前記出鋼時傾動方向側よりも前記気流の速度が速い状態であって、前記境界領域における速度ベクトルの大きさの絶対値が上限閾値を上回る状態として表される状態である第2の状態と、前記排滓時傾動方向側と前記出鋼時傾動方向側とで前記気流の速度が同程度であると見なせる状態であって、前記境界領域における速度ベクトルの大きさの絶対値が前記下限閾値以上、前記上限閾値以下の状態として表される状態である第3の状態と、を含み、
    前記上限閾値および下限閾値は、前記転炉の炉口の縁の前記出鋼時傾動方向側の領域における付着物の付着量と、前記転炉の炉口の縁の前記排滓時傾動方向側の領域における付着物が同程度である場合の、前記排滓時傾動方向側の前記境界領域における速度ベクトルの絶対値の大きさに基づいて予め設定されることを特徴とする請求項4に記載の炉口圧力設定システム。
  6. 前記スカートの高さの現在値を取得するスカート高さ取得手段を更に有し、
    前記記憶手段は、前記境界領域における前記気流の方向、前記境界領域における前記気流の偏りの状態、および前記スカートの高さ毎に前記特徴量を予め記憶し、
    前記炉口圧力導出手段は、前記気流方向判定手段により判定された前記境界領域における前記気流の方向および前記境界領域における前記気流の偏りの状態と、前記スカート高さ取得手段により取得された前記スカートの高さと、前記速度ベクトルと、に対応する前記炉口圧力を、前記記憶手段により記憶されている前記炉口圧力の中から読み出すことを特徴とする請求項4または5に記載の炉口圧力設定システム。
  7. 前記転炉の炉口の上方の領域における圧力を測定する測定手段を更に有し、
    前記境界領域特徴量は、前記境界領域における前記気流の速度ベクトルを導出する際に用いた撮像画像が撮像された時刻から、前記測定手段による測定の遅れ時間だけ経過した時刻に前記測定手段により測定された圧力を、当該境界領域における前記気流の速度ベクトルに対応する炉口圧力として含み、
    前記測定手段による測定の遅れ時間は、前記炉口圧力が、当該測定手段による測定値に反映されるまでの時間として想定される時間であることを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の炉口圧力設定システム。
  8. 前記記憶手段は、前記境界領域特徴量に含まれる、前記境界領域における前記気流の速度ベクトルと、当該速度ベクトルに対応する前記炉口圧力と、に関連付けて、当該速度ベクトルを導出する際に用いた撮像画像を記憶することを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載の炉口圧力設定システム。
  9. 前記境界領域の撮像画像を撮像する撮像手段は、2つあり、
    前記速度ベクトル導出手段は、前記2つの撮像手段により異なる方向から撮像された前記境界領域の撮像画像に基づいて、当該境界領域における前記気流の3次元速度ベクトルを導出することを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載の炉口圧力設定システム。
  10. 前記炉口圧力が目標値に等しくなるように前記転炉から発生する排ガスの経路に配置されたダンパーを操作する制御装置に、前記炉口圧力導出手段により導出された前記炉口圧力の現在値を出力する炉口圧力出力手段を更に有することを特徴とする請求項1~の何れか1項に記載の炉口圧力設定システム。
  11. 前記炉口圧力導出手段は、前記前記速度ベクトル導出手段により導出された速度ベクトルに一致する速度ベクトルを含む前記境界領域特徴量が前記記憶手段により記憶されていない場合には、前記記憶手段により記憶されている前記炉口圧力の中から、前記速度ベクトル導出手段により導出された速度ベクトルに基づいて選択した複数の前記炉口圧力を読み出し、読み出した複数の前記炉口圧力を用いて前記炉口圧力の現在値を算出することを特徴とする請求項1~10の何れか1項に記載の炉口圧力設定システム。
  12. 転炉をその外側から見た場合に見える境界であって、前記転炉と、当該転炉の上方に配置されるスカートとの境界を含む領域である境界領域の撮像画像に基づいて、当該境界領域における気流の速度ベクトルを導出する速度ベクトル導出工程と、
    前記速度ベクトル導出工程により導出された速度ベクトルに基づいて、前記転炉の炉口における圧力である炉口圧力を導出する炉口圧力導出工程と、
    前記境界領域における前記気流の速度ベクトルと、当該速度ベクトルに対応する前記炉口圧力とを含む境界領域特徴量を予記憶手段に記憶する記憶工程と、を有し、
    前記炉口圧力導出工程は、前記記憶工程により記憶されている前記炉口圧力のうち、前記速度ベクトル導出工程により導出された速度ベクトルに基づいて選択した前記炉口圧力を読み出すことを含む処理を行うことによって、前記炉口圧力の現在値を導出することを特徴とする炉口圧力設定方法。
  13. 請求項1~11の何れか1項に記載の炉口圧力設定システムの各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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