JP7040164B2 - 積層シート - Google Patents

積層シート Download PDF

Info

Publication number
JP7040164B2
JP7040164B2 JP2018049737A JP2018049737A JP7040164B2 JP 7040164 B2 JP7040164 B2 JP 7040164B2 JP 2018049737 A JP2018049737 A JP 2018049737A JP 2018049737 A JP2018049737 A JP 2018049737A JP 7040164 B2 JP7040164 B2 JP 7040164B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated sheet
fluorine
innermost layer
pouch
bag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018049737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019155865A (ja
Inventor
正毅 青谷
隆司 大貫
正弘 國則
諭男 木村
力 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Group Holdings Ltd filed Critical Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Priority to JP2018049737A priority Critical patent/JP7040164B2/ja
Publication of JP2019155865A publication Critical patent/JP2019155865A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7040164B2 publication Critical patent/JP7040164B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Description

本発明は、例えば、詰め替え用パウチなどの袋状の容器を製袋するための積層シートに関する。
従来、プラスチックボトルやガラス瓶等の他の容器に、内容物を詰め替えて使用する詰め替え用の容器として、内容物を詰め替える他の容器の口部に挿入可能なノズル部を設け、詰め替え作業が容易に行えるようにした詰め替え用パウチが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004-090932号公報
しかしながら、内容物の粘度が高かったり、油成分が多く含まれていたりすると、内容物を取り出す際に、内容物の一部がパウチの内面に付着して残ってしまい、内容物の全量をパウチから取り出すことができないという問題がある。そのような場合に、ユーザーは、パウチを手指で扱くなどして、パウチ内に残る内容物を取り出そうとしてしまいがちであるが、その際、他の容器の口部からノズル部が外れてしまい、ノズル部から垂れ落ちた内容物によって周囲を汚してしまうこともある。
本発明は、上記したような事情に鑑みてなされたものであり、例えば、詰め替え用パウチなどの袋状の容器を製袋するための積層シートであって、製袋された容器内面に撥液性、撥油性を付与することによって内容物の取り出しを容易にすることができる積層シートの提供を目的とする。
本発明に係る積層シートは、袋状の容器を製袋するための積層シートであって、製袋したときに内容物側となる最内層を含み、前記最内層とともに、外装材層が積層された層構成を有し、前記最内層が、基材ポリマーにフルオロアルキル基を含む含フッ素重合体がブレンドされた組成物を紡糸した繊維によって形成された不織布からなり、前記繊維の表面にフッ素原子が偏析している構成としてある。
本発明によれば、最内層として積層された不織布を形成する繊維の表面にフッ素原子を偏析させることにより、より少量のフッ素化合物によって、製袋された容器内面に効率的に撥液性、撥油性を付与することができ、さらに、不織布の表面の微細構造が発揮する、いわゆるロータス効果と相俟って、容器内面の撥液性、撥油性をより一層向上させることができる。これにより、容器内面に内容物が付着し難くなるようにして、内容物の取り出しを容易にすることができる。
本発明の実施形態に係る積層シートにより製袋されたパウチの断面を模式的に示す説明図である。 含フッ素重合体のフルオロアルキル基が、内容物との接触界面に偏析した状態を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る積層シートにより製袋されたパウチの一例について、その断面を模式的に示す説明図である。
パウチ1は、例えば、積層シート2を重ねてヒートシールした後に、所定形状にトリミングすることによって製袋され、平袋タイプ、スタンディングタイプなどの任意の袋状の形態とすることができる。
図1に示す例において、積層シート2は、積層シート2をパウチ1に製袋したときに、充填される内容物側となる最内層3を含み、かかる最内層3とともに、外装材層4が積層された層構成を有している。
外装材層4としては、耐擦傷性、耐薬品性などの観点から、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂などからなる二軸延伸フィルムを用いるのが好ましいが、これらに限定されない。
このような積層シート2は、接着剤を使用したドライラミネートや、材料樹脂の溶融押し出しによる押出コートラミネートなどにより、上記各層を積層することによって形成できる。
なお、図1に示す積層シート2の層構成は一例であり、この種のパウチに関して知られている種々の層構成を採用することができる。
本実施形態において、最内層3は、基材ポリマーにフッ素化合物がブレンドされた組成物を、フッ素化合物が基材ポリマー中に均一に分散するように十分に溶融混練して紡糸した繊維によって形成された不織布からなっている。
基材ポリマーとしては、パウチ1を製袋する際のヒートシール強度などの観点から、例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン,エチレン-αオレフィン共重合体,エチレン-酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂が好ましく、これらは二種以上を混合して用いてもよい。
フッ素化合物としては、アルキル基の水素原子の少なくとも一つをフッ素原子で置換したフルオロアルキル基を含む含フッ素重合体を用いることができ、例えば、フルオロアルキル基を含むアクリル酸フルオロアルキルエステル,メタクリル酸フルオロアルキルエステル,フルオロアルキルビニルケトン,フルオロシロキサン等の重合性モノマーの単独重合体、又はこれらとビニル基,ビニリデン基,ビニレン基等を有する他の重合性モノマーとの共重合体などが挙げられる。このような含フッ素重合体において、フルオロアルキル基は、すべての水素原子をフッ素原子で置換したパーフルオロアルキル基であるのが好ましく、その炭素数は1~6が好ましい。
なお、基材ポリマーにフッ素化合物がブレンドされた組成物は、基材ポリマー100質量部当たり、0.01~50質量部、特に0.05~10質量部の量でフッ素化合物がブレンドされていることが好適である。フッ素化合物の配合量が必要以上に多く配合されたとしても、撥液性、撥油性がさらに向上することはなく、むしろ、コストの点で不満足となったり、接合面が剥離しやすくなったりする。
そして、本実施形態にあっては、加熱処理を施すことによって、最内層3として積層された不織布を形成する繊維の表面(内容物との接触界面)にフッ素原子を偏析させるが、加熱処理によりフッ素原子が偏析するのは、次の理由によると考えられる。
すなわち、フルオロアルキル基のC-F結合は分極率が低く、分子間凝集力が小さいことから、加熱によって分子運動が促進されると、表面自由エネルギーを安定化させるために、表面側に移動(マイグレーション)することによって濃度勾配が形成されて、マトリックス樹脂の表面にフッ素原子(フルオロアルキル基)が偏析すると考えられる。
このため、含フッ素重合体を重合するに際しては、フルオロアルキル基の移動を妨げない程度に、含フッ素重合体の主鎖が基材ポリマーと絡み合うように、その重合条件(モノマーの選択を含む)を適宜調整するのが好ましい。このようにすることで、内容物との接触界面Sに偏析したフルオロアルキル基を側鎖とする含フッ素重合体の主鎖が、基材ポリマーと絡み合った状態となって、その溶出が抑制されるようにすることができる(図2参照)。
なお、図2は、含フッ素重合体のフルオロアルキル基が、内容物との接触界面Sに偏析した状態を模式的に示す説明図であり、図中、フルオロアルキル基をRfで示している。
このようにして、最内層3として積層された不織布を形成する繊維の表面にフッ素原子を偏析させることにより、より少量のフッ素化合物によって、最内層3のヒートシール強度を損ねてしまうことなく、パウチ1の内面に撥液性、撥油性を効率的に付与することができ、さらに、不織布の表面の微細構造が発揮する、いわゆるロータス効果と相俟って、パウチ1の内面の撥液性、撥油性をより一層向上させることができる。これにより、パウチ1の内面に内容物が付着し難くなるようにして、内容物の取り出しを容易にすることができる。
加熱処理によりフッ素原子を偏析させるには、例えば、以下のような処理方法を挙げることができる。
(1)積層工程を経て製造された積層シート2をロール状に巻き取って原反ロールとし、所定の炉内温度に設定された加熱炉内に一又は二以上の原反ロールを格納して、所定の時間、積層シート2を熱に曝して加熱処理を施す。
(2)積層工程を経た積層シート2の搬送ラインを、所定の炉内温度に設定された加熱炉内に通すとともに、搬送方向に対して鉛直方向上下に蛇行させて加熱炉内のライン長を延長して、加熱炉内を通過する時間を調整することによって、所定の時間、積層シート2を熱に曝して加熱処理を施す。
(3)積層工程を経た積層シート2の搬送ライン上に炭酸ガスレーザ発振器を設置し、最内層3の表面に所定のスポット径で集光させた炭酸ガスレーザで走査して、最内層3の表面付近を選択的に加熱するとともに、最内層3の内部をその余熱で加熱することによって加熱処理を施す。このような処理方法によれば、処理装置の大型化を伴うことなく、最内層3にダメージを与えない範囲でより高温に加熱することによって、より短い処理時間でフッ素原子を偏析させることができる。
上記(1)~(3)の処理は、少なくとも最内層3の表面を、30℃以上160℃未満の温度に1秒以上保持することにより行われる。処理温度が160℃よりも高い場合には、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂の熱変形温度よりも高くなってしまうので、積層シート2は収縮、しわなどの熱変形を生じてしまうこともある。
また、処理温度が上記温度よりも低温であると、フッ素化合物のマイグレーションが不十分となり、仮にマイグレーションにより撥液性、撥油性が向上するとしても、著しく長時間を要することとなり、工業的に採用することができない。
さらに、処理時間が短時間であると、やはり、フッ素化合物のマイグレーションが不十分となり、撥液性、撥油性の向上は発現しない。上記のように1秒以上所定温度での加熱処理を行うことにより、撥液性、撥油性の表面を得ることができる。例えば(3)の場合、プラスチックにとって吸収係数が高い炭酸ガスレーザを用いて加熱すると、最内層3の表面が局所的に加熱されるので、加熱時間1秒間でもマイグレーションが可能となる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
1 パウチ
2 積層シート
3 最内層(不織布)
S 繊維の表面(内容物との接触界面)

Claims (2)

  1. 袋状の容器を製袋するための積層シートであって、
    製袋したときに内容物側となる最内層を含み、前記最内層とともに、外装材層が積層された層構成を有し、
    前記最内層が、基材ポリマーにフルオロアルキル基を含む含フッ素重合体がブレンドされた組成物を紡糸した繊維によって形成された不織布からなり、前記繊維の表面にフッ素原子が偏析していることを特徴とする積層シート。
  2. 前記含フッ素重合体の主鎖が前記基材ポリマーと絡み合った状態で、前記繊維の表面に前記フルオロアルキル基が偏析している請求項に記載の積層シート。
JP2018049737A 2018-03-16 2018-03-16 積層シート Active JP7040164B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018049737A JP7040164B2 (ja) 2018-03-16 2018-03-16 積層シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018049737A JP7040164B2 (ja) 2018-03-16 2018-03-16 積層シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019155865A JP2019155865A (ja) 2019-09-19
JP7040164B2 true JP7040164B2 (ja) 2022-03-23

Family

ID=67997220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018049737A Active JP7040164B2 (ja) 2018-03-16 2018-03-16 積層シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7040164B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005288282A (ja) 2004-03-31 2005-10-20 Powdertech Co Ltd 脱酸素剤包装体
JP2007211376A (ja) 2006-02-10 2007-08-23 Daikin Ind Ltd 含フッ素重合体を鞘に含む芯鞘構造複合繊維および該複合繊維を有する物品
JP2011005860A (ja) 2003-03-31 2011-01-13 Toray Ind Inc フィルター材
JP2019156485A (ja) 2018-03-16 2019-09-19 東洋製罐グループホールディングス株式会社 レトルトパウチ、及びレトルトパウチ食品

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011005860A (ja) 2003-03-31 2011-01-13 Toray Ind Inc フィルター材
JP2005288282A (ja) 2004-03-31 2005-10-20 Powdertech Co Ltd 脱酸素剤包装体
JP2007211376A (ja) 2006-02-10 2007-08-23 Daikin Ind Ltd 含フッ素重合体を鞘に含む芯鞘構造複合繊維および該複合繊維を有する物品
JP2019156485A (ja) 2018-03-16 2019-09-19 東洋製罐グループホールディングス株式会社 レトルトパウチ、及びレトルトパウチ食品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019155865A (ja) 2019-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6723147B2 (en) Air-permeable filter for ink cartridge and ink cartridge comprising same
FR2525956A1 (fr) Pellicule etiree a froid et son procede de fabrication
GB2214940A (en) Mat consisting of filament loop aggregations
BRPI0810420B1 (pt) Pré-forma para moldar por sopro um saco dentro de recipiente, processo por produzir um saco dentro de recipiente, saco em recipiente feito pelo processo e uso de aditivos ou colorantes absorventes de energia
JP5971892B2 (ja) 潜在的収縮性を有するポリエステルフィルム及びその製造方法
JP7040164B2 (ja) 積層シート
US11938673B2 (en) Material extrusion 3-D printing on compatible thermoplastic film
JP7106905B2 (ja) レトルトパウチ、及びレトルトパウチ食品
JP2018176743A (ja) 撥液性プラスチック成形体及びその製造方法
WO2019189172A1 (ja) 撥液性に優れた表面を有する包装部材
JP6734661B2 (ja) 凹凸表面を有するワックス層を備えた積層構造体及びその製造方法
JP4390046B2 (ja) ポリエステル系熱収縮性フィルム
JP2018177274A (ja) 撥液性を有するプラスチック成形体及びその製造方法
JP2019188605A (ja) 撥液性プラスチック成形体
JP7358081B2 (ja) 熱収縮性筒状ラベルおよびラベル付き容器
JP7102847B2 (ja) ノズル
JP4184023B2 (ja) 被覆構造体、その製造方法および熱収縮性複合シート
JP6990984B2 (ja) 熱収縮性積層フィルム及び袋
JP2003145695A (ja) ポリエチレン系熱収縮フィルムの製造方法
JP2019189234A (ja) 撥液性包装体
JP5835643B2 (ja) 積層体およびその製造方法
JP2014091265A (ja) ラミネートチューブ容器用の積層材料およびそれを用いた包装容器
TW202302367A (zh) 包裝材用薄膜、包裝材、包裝袋及包裝體
JP5741231B2 (ja) 積層体およびその製造方法
JP6928898B2 (ja) 撥水性積層体の製造方法、該方法により作製された撥水性積層体および該撥水性積層体により形成される包装体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7040164

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150