JP7038824B2 - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

基板処理方法および基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7038824B2
JP7038824B2 JP2020530089A JP2020530089A JP7038824B2 JP 7038824 B2 JP7038824 B2 JP 7038824B2 JP 2020530089 A JP2020530089 A JP 2020530089A JP 2020530089 A JP2020530089 A JP 2020530089A JP 7038824 B2 JP7038824 B2 JP 7038824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
irradiation point
heating
irradiation
solidified film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020530089A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020012959A1 (ja
Inventor
洋介 川渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Publication of JPWO2020012959A1 publication Critical patent/JPWO2020012959A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7038824B2 publication Critical patent/JP7038824B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Description

本開示は、基板処理方法および基板処理装置に関する。
特許文献1に記載の基板乾燥方法は、基板に昇華性物質の溶液を供給して、凹凸パターンの凹部内に溶液を充填する工程と、溶液の溶剤を乾燥させて凹部内を固体の照射性物質で満たす工程と、昇華性物質を昇華させて凹部内から除去する工程とを有する。昇華性物質を除去する工程では、基板を基板よりも大きい熱板に載置して、基板の全体を同時に加熱することにより、昇華性物質を昇華させる。
日本国特開2012-243869号公報
本開示の一態様は、凹凸パターンを覆う固化膜の除去時に凹凸パターンのパターン倒壊を抑制できる、技術を提供する。
本開示の一態様に係る基板処理方法は、
基板に形成された凹凸パターンを覆う固化膜を加熱することで前記固化膜を気化させることにより、前記固化膜を除去する工程を有し、
前記固化膜を除去する工程は前記固化膜を加熱するレーザー光線の照射点を前記基板または前記固化膜に形成し、前記凹凸パターンの前記固化膜から露出する露出部を形成する工程と、前記基板または前記固化膜に前記レーザー光線を照射する加熱ヘッドを移動させることで前記基板または前記固化膜における前記照射点の位置を移動させることにより前記露出部を拡大する工程とを含み、
前記露出部を拡大する工程は、前記加熱ヘッドと共に、前記照射点の近傍からガスを吸引する排気ノズルと、前記照射点の近傍からガスを供給する給気ノズルと、前記排気ノズルの吸引口と前記給気ノズルの供給口を収容するノズルカバーとを移動させる工程を含む
本開示の一態様によれば、凹凸パターンを覆う固化膜の除去時に凹凸パターンのパターン倒壊を抑制できる。
図1は、第1実施形態に係る基板処理装置を示す図である。 図2は、第1実施形態に係るレーザー光線のパワー分布を示す図である。 図3は、第1実施形態に係る加熱ヘッド移動機構を示す図である。 図4は、第1実施形態に係る制御部の構成要素を機能ブロックで示す図である。 図5は、第1実施形態に係る基板処理方法を示すフローチャートである。 図6は、第1実施形態に係る基板の処理の一部を示す図である。 図7は、第1実施形態に係る基板の処理の他の一部を示す図である。 図8は、第1実施形態に係る露出部と被覆部との境界部を示す図であって、図7(c)の一部を拡大して示す図である。 図9は、第1実施形態の第1変形例に係るノズルカバーを示す図である。 図10は、第1実施形態の第2変形例に係る給気ノズルを示す図である。 図11は、第2実施形態に係る基板保持部および加熱ユニットを示す図である。 図12は、第2実施形態に係る基板の処理の一部を示す図である。 図13は、第3実施形態に係る基板保持部および加熱ユニットを示す図である。 図14は、第4実施形態に係る基板の処理の一部を示す斜視図であって、図15(b)に相当する斜視図である。 図15は、第4実施形態に係る基板の処理の一部を示す側面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。尚、各図面において同一の又は対応する構成には同一の又は対応する符号を付し、説明を省略することがある。本明細書において、下方とは鉛直方向下方を意味し、上方とは鉛直方向上方を意味する。
図1は、第1実施形態に係る基板処理装置を示す図である。基板処理装置1は、基板2に形成された凹凸パターン4(図6等参照)を覆う固化膜9を加熱することで固化膜9を気化させることにより、固化膜9を除去する装置である。基板処理装置1は、固化膜9を除去する装置であればよく、固化膜9を形成する装置とは別の装置であってもよいが、本実施形態では固化膜9を形成する装置を兼ねる。
基板処理装置1は、例えば、基板保持部10と、回転駆動部20と、薬液吐出ノズル31(図6(a)参照)と、リンス液吐出ノズル32(図6(b)参照)と、溶剤吐出ノズル33(図6(c)参照)と、溶液吐出ノズル34(図6(d)参照)と、カップ35とを有する。薬液吐出ノズル31と、リンス液吐出ノズル32と、溶剤吐出ノズル33と、溶液吐出ノズル34と、カップ35とは、固化膜9の形成に用いられる。
基板保持部10は、基板2の凹凸パターン4(図6等参照)が形成された面2aを上に向けて、基板2を水平に保持する。基板2は、例えばシリコンウェハなどの半導体基板である。凹凸パターン4は、例えばフォトリソグラフィ法によって形成される。フォトリソグラフィ法の他に、エッチング法が用いられてもよい。凹凸パターン4は、例えば、基板2に形成された膜(例えばシリコン窒化膜)をエッチングすることにより形成される。凹凸パターン4は、上に向けて開放した凹部5を有する。
基板保持部10は、円盤状のプレート部11と、プレート部11の外周部に配置される爪部12とを有する。爪部12は、周方向に間隔をおいて複数配置され、基板2の外周縁を保持することにより、基板2をプレート部11から浮かせて保持する。基板2とプレート部11との間には、隙間空間13が形成される。基板保持部10は、図1ではメカニカルチャックであるが、真空チャックまたは静電チャックなどであってもよい。基板保持部10は鉛直に配置される回転軸部14を有し、回転軸部14は軸受15によって回転自在に支持される。
回転駆動部20は、基板保持部10を回転させる。回転駆動部20は、回転モータ21と、回転モータ21の回転運動を回転軸部14に伝達する伝達機構22とを有する。伝達機構22は、例えばプーリとタイミングベルトとで構成される。なお、伝達機構22は、ギヤなどで構成されてもよい。
薬液吐出ノズル31(図6(a)参照)は、基板保持部10と共に回転する基板2の中心部に、薬液L1を供給する。薬液L1は、遠心力によって基板2の中心部から基板2の外周部に濡れ広がり、液膜LF1を形成する。
薬液L1としては、特に限定されないが、例えばDHF(希フッ酸)が用いられる。薬液L1の温度は、室温でもよいし、室温よりも高温で且つ薬液L1の沸点よりも低温であってもよい。
なお、薬液L1は、半導体基板の洗浄に用いられる一般的なものであればよく、DHFには限定されない。例えば、薬液L1は、SC-1(水酸化アンモニウムと過酸化水素とを含む水溶液)またはSC-2(塩化水素と過酸化水素とを含む水溶液)であってもよい。複数種類の薬液L1が用いられてもよい。
リンス液吐出ノズル32(図6(b)参照)は、基板保持部10と共に回転する基板2の中心部に、リンス液L2を供給する。リンス液L2は、薬液L1を置換しながら、遠心力によって基板2の中心部から基板2の外周部に濡れ広がり、液膜LF2を形成する。
リンス液L2としては、特に限定されないが、例えばDIW(脱イオン水)などの水が用いられる。リンス液L2の温度は、室温でもよいし、室温よりも高温で且つリンス液L2の沸点よりも低温であってもよい。
溶剤吐出ノズル33(図6(c)参照)は、基板保持部10と共に回転する基板2の中心部に、固化膜9の材料が溶ける溶剤L3を供給する。溶剤L3は、リンス液L2を置換しながら、遠心力によって基板2の中心部から基板2の外周部に濡れ広がり、液膜LF3を形成する。
溶剤L3としては、特に限定されないが、例えばIPA(イソプロピルアルコール)などの有機溶媒が用いられる。溶剤L3の温度は、室温でもよいし、室温よりも高温で且つ溶剤L3の沸点よりも低温であってもよい。
なお、溶剤L3は、IPAには限定されない。例えば、溶剤L3は、HFE(ハイドロフルオロエーテル)、メタノール、エタノール、アセトン、またはトランス-1,2-ジクロロエチレンであってもよい。
溶液吐出ノズル34(図6(d)参照)は、基板保持部10と共に回転する基板2の中心部に、固化膜9の材料である溶質と溶剤とを含む溶液L4を供給する。溶液L4は、溶剤L3を置換しながら、遠心力によって基板2の中心部から基板2の外周部に濡れ広がり、液膜LF4を形成する。
溶液L4は、上述の如く、溶剤L3を置換しながら、液膜LF4を形成する。溶剤L3は溶液L4に含まれる固化膜9の材料を溶かすので、溶液L4の供給時に固化膜9の材料の析出を抑制できる。
溶液L4の溶剤と、溶剤L3とは、固化膜9の材料を溶かすことができればよく、同じものでもよいし、異なるものでもよい。溶液L4の溶剤が有機溶剤である場合、溶液L4の溶質である固化膜9の材料としては例えばナフタレン(C10)、またはショウノウ(C1016O)などが用いられる。
なお、本実施形態の溶液L4の溶剤は有機溶剤であるが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば溶液L4の溶剤はDIWなどの水でもよい。この場合、溶液L4の溶質としては例えばケイフッ化アンモニウム((NHSiF)が用いられる。また、この場合、リンス液L2と溶剤L3との両方が水であり、リンス液L2から溶剤L3への置換が不要であるので、溶剤L3が基板2に供給されなくてよく、リンス液L2に続いて溶液L4が基板2に供給されてよい。
カップ35は、基板保持部10と共に回転している基板2の外周縁から振り切られた液滴を回収する。カップ35は、基板保持部10を回転自在に支持する軸受15を保持しており、基板保持部10と共に回転しない。カップ35の底部には、排液管36と排気管37とが設けられる。排液管36はカップ35内の液体を排出し、排気管37はカップ35内のガスを排出する。
基板処理装置1は、溶液L4の液膜LF4から溶剤を蒸発させることにより、溶液L4の溶質を含む固化膜9(図1、図7(a)等参照)を形成する。固化膜9の形成は、例えば基板2を回転させながら室温で行われる。
なお、溶剤の蒸発を促進する目的で、溶液L4の液膜LF4を加熱してもよい。溶液L4の液膜LF4の加熱は、抵抗式のヒータ、またはLEDランプ等を用いて行われる。溶液L4の液膜LF4の加熱温度は、固化膜9の気化が始まる温度よりも低い温度に設定される。
固化膜9の主成分は、加熱によって固体から気体に変化する材料で形成される。この材料の固体から気体への変化は、昇華と、熱分解とのいずれでもよい。いずれにしろ、固化膜9の主成分は、固体から液体を経ずに気体に変わる。従って、液体の表面張力の発生を抑制でき、凹凸パターン4のパターン倒壊を抑制できる。
ところで、固化膜9には、溶液L4の溶剤などが僅かに残存する。また、固化膜9には、大気中から水分などが取り込まれる。さらに、固化膜9には、リンス液L2に由来する水分が僅かに残存しうる。つまり、固化膜9は、固体成分だけではなく、液体成分を含む。
固化膜9の液体成分は、固化膜9の固体成分を気化するときに出現し、固化膜9の固体成分と同様に気化する。固化膜9の固体成分の気化が始まる温度よりも固化膜9の液体成分の沸点が高い場合、固化膜9の液体成分が固化膜9の固体成分よりも遅れて気化するので、固化膜9の液体成分が出現しやすい。
固化膜9の上面9aが平らではなく固化膜9の厚さtのばらつきが大きいと、固化膜9の液体成分の量のばらつきが大きく、液体成分の気化に要する時間のばらつきが大きい。従って、仮に従来のように固化膜9の全体を同時に加熱してしまうと、液体成分の存在する場所と液体成分の存在しない場所とが同時に存在することになる。その結果、表面張力の作用する場所と表面張力の作用しない場所とが同時に存在することになるので、表面張力の大きさのばらつきが大きく、凹凸パターン4のパターン倒壊が生じうる。
そこで、基板処理装置1は、固化膜9の全体を同時に加熱するのではなく、固化膜9をレーザー光線LBによって局所的に加熱する加熱ユニット50を有する。加熱ユニット50は、固化膜9の加熱位置を移動させることにより、露出部6(図8参照)を拡大させる。
露出部6は、凹凸パターン4の固化膜9から露出する部位のことである。露出部6の拡大に伴い、被覆部7が縮小される。被覆部7は、凹凸パターン4の固化膜9によって被覆される部位のことである。
レーザー光線LBは、露出部6と被覆部7との境界部8に照射される。この境界部8において、固化膜9の液体成分が出現する。
固化膜9の液体成分の出現する場所が狭いので、液体成分の量のばらつきが小さく、液体成分の気化に要する時間のばらつきが小さい。従って、表面張力の大きさのばらつきを低減でき、凹凸パターン4のパターン倒壊を抑制できる。
また、液体成分が出現する場所の片側には、被覆部7が存在する。被覆部7が片側から凹凸パターン4を支えることで、凹凸パターン4のパターン倒壊を抑制できる。
図1に示すように、加熱ユニット50は、固化膜9を加熱するレーザー光線LBの光源51を有する。光源51は、後述の加熱ヘッド52の外部に配置されてよい。加熱ヘッド52と共に光源51を移動させずに済むので、加熱ヘッド52を移動させる駆動力を低減できる。光源51は、レーザー光線LBをパルス発振するものでもよいし、レーザー光線LBを連続発振するものでもよい。
レーザー光線LBは、ハロゲンランプ光線、LED光線および加熱流体(例えば温水または高温ガス)などに比べて、固化膜9に大量の加熱エネルギーを付与でき、固化膜9を急速に且つ高温に加熱でき、固化膜9を局所的に加熱できる。
レーザー光線LBは、基板2を加熱することで固化膜9を加熱してもよいし、固化膜9を直接に加熱してもよい。前者の場合、レーザー光線LBとしては、基板2に対し高い吸収性を有するものが使用される。基板2がシリコンウェハである場合、シリコンウェハに対し高い吸収性を有するレーザー光線LBの波長は赤外線波長(例えば800nm~1200nm)である。
加熱ユニット50は、基板保持部10に保持されている基板2に形成された固化膜9に、レーザー光線LBの照射点Pを形成する加熱ヘッド52を有する。加熱ヘッド52は、例えば基板2の上方に配置され、固化膜9の上面9aにレーザー光線LBの照射点Pを形成する。固化膜9の上面9aがレーザー光線LBの照射面である。
なお、加熱ヘッド52は、図1では基板2の上方に配置されるが、基板2の下方に配置されてもよい。この場合、加熱ヘッド52は、照射点Pを基板2の下面2bに形成する。基板2の下面2bが、レーザー光線LBの照射面である。加熱ヘッド52は、基板2の上下両側に配置されてもよい。
加熱ヘッド52が基板2の上下両側に配置される場合、固化膜9の上面9aに形成される照射点Pと、基板2の下面2bに形成される照射点Pとは、鉛直方向視で重なるように配置される。なお、凹凸パターン4のパターン倒壊を抑制できる限り、固化膜9の上面9aに形成される照射点Pと、基板2の下面2bに形成される照射点Pとは、鉛直方向視で僅かにずらして配置されてもよい。
加熱ヘッド52は、レーザー光線LBを基板2に向けて照射する光学系53を含む。光学系53は、例えば、レーザー光線LBを基板2に向けて集光する集光レンズ54を有する。集光レンズ54は、昇降可能である。集光レンズ54を昇降することにより、照射点Pの大きさを変更できる。
加熱ヘッド52は、光学系53を収容する筐体56を含む。筐体56は、基板2に供給される薬液L1などの処理液の飛沫から、光学系53を保護する。筐体56は、レーザー光線LBを透過させる透過窓を有する。透過窓は、薬液L1などの処理液の浸入を防止する。
加熱ユニット50は、ホモジナイザー57を有する。ホモジナイザー57は、光源51から加熱ヘッド52までのレーザー光線LBの光路の途中に設けられ、レーザー光線LBのパワー分布をガウシアン分布(図2(a)参照)からトップハット分布(図2(b)参照)に変換する。ホモジナイザー57は、ガウシアン分布とトップハット分布との中間の分布を形成することも可能である。
図2は、第1実施形態に係るレーザー光線のパワー分布を示す図である。図2(a)は、第1実施形態に係るガウシアン分布を示す図である。図2(b)は、第1実施形態に係るトップハット分布を示す図である。
ガウシアン分布は、レーザー光線LBの光軸からの距離が大きいほどパワー(単位:W)が低下する分布であって、光軸の周方向にはパワーがほとんど変化しない分布である。トップハット分布は、光軸に直交する方向にも光軸の周方向にもパワーがほとんど変化しない分布であって、均一な分布である。
図2から明らかなように、ガウシアン分布の場合、トップハット分布の場合に比べて、パワーが閾値T以上である範囲Aが狭い。それゆえ、詳しくは後述するが、パワー分布をトップハット分布からガウシアン分布に変更すると、照射点Pの大きさを小さくしたのと同じ効果が得られる。
加熱ユニット50は、図3に示すように、照射点移動機構60を有する。照射点移動機構60は、レーザー光線LBが照射される照射面(例えば固化膜9の上面9a)において照射点Pを移動させる。照射点Pの移動方向は、露出部6を拡大させる方向である。
図8に示すように、照射点Pの移動方向における照射点Pの寸法S1は、照射点Pの移動方向における凹部5のピッチS2よりも狭くてよい。複数の凹部5を1つずつ順番に加熱でき、複数の凹部5に固化膜9の液体成分が同時に出現することを防止できる。従って、凹凸パターン4のパターン倒壊をより抑制できる。
なお、照射点Pの移動方向における照射点Pの寸法S1は、照射点Pの移動方向における凹部5のピッチS2よりも広くてもよい。固化膜9の全体を同時に加熱するのではなく、固化膜9をレーザー光線LBによって局所的に加熱すれば、凹凸パターン4のパターン倒壊を抑制する効果が得られる。
照射点移動機構60は、例えば、照射点Pを、基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させる。なお、照射点移動機構60は、照射点Pを、基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させてもよい。
照射点移動機構60は、図3に示すように、加熱ヘッド移動機構61を含む。加熱ヘッド移動機構61は、加熱ヘッド52を移動させることにより、照射点Pを移動させる。照射点Pの移動方向に離れた複数箇所を1つの加熱ヘッド52で加熱できるので、加熱ヘッド52の設置数を低減できる。
図3は、第1実施形態に係る加熱ヘッド移動機構を示す図である。図3において、黒丸は照射点Pの位置を示す。加熱ヘッド移動機構61は、旋回アーム62と、旋回アーム62を旋回させる旋回機構63とを有する。旋回機構63は、旋回アーム62を昇降させる機構を兼ねてもよい。
旋回アーム62は、水平に配置され、その先端部に、加熱ヘッド52を保持する。旋回機構63は、旋回アーム62の基端部から下方に延びる旋回軸を中心に、旋回アーム62を旋回させる。
旋回アーム62は、図3に実線で示す位置と、図3に二点鎖線で示す位置との間で旋回される。この旋回によって、加熱ヘッド52は、基板2の中心部の真上の位置と、基板2の外周部の真上の位置との間で水平方向に移動される。
加熱ユニット50は、図8に示すように、照射点Pの近傍からガスを吸引することにより、固化膜9の気化によって発生したガスを照射点Pの近傍から除去する排気ノズル71を有する。排気ノズル71は、固化膜9の気化によって発生したガスを吸引すべく、固化膜9を基準として基板2とは反対側(例えば基板2の上側)に配置される。固化膜9の気化に発生したガスを、当該ガスが自然冷却されパーティクルが発生する前に除去できる。
排気ノズル71は、加熱ヘッド52と同時に同じ方向に同じ速さで移動される。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを除去できる。例えば、排気ノズル71は、加熱ヘッド52と共に旋回アーム62の先端部に固定されてよく、加熱ヘッド52と共に水平方向に移動されてよい。旋回アーム62は、排気ノズル71の吸引口72を下向けて、排気ノズル71を保持する。
加熱ユニット50は、照射点Pの近傍からガスを供給することにより、固化膜9の気化によって発生したガスを照射点Pの近傍から除去する給気ノズル73を有する。給気ノズル73は、固化膜9の気化によって発生したガスを吹き飛ばすべく、固化膜9を基準として基板2とは反対側(例えば基板2の上側)に配置される。固化膜9の気化に発生したガスを、当該ガスが自然冷却されパーティクルが発生する前に除去できる。
給気ノズル73は、加熱ヘッド52と同時に同じ方向に同じ速さで移動される。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを除去できる。例えば、給気ノズル73は、加熱ヘッド52と共に旋回アーム62の先端部に固定されてよく、加熱ヘッド52と共に水平方向に移動されてよい。旋回アーム62は、給気ノズル73の供給口74を下向けて、給気ノズル73を保持する。
排気ノズル71と給気ノズル73とは、加熱ヘッド52を挟んで配置される。加熱ヘッド52と基板2との間に一方通行の気流を形成でき、加熱ヘッド52と基板2との間の雰囲気を清浄に保つことができる。
例えば、排気ノズル71が加熱ヘッド52の移動方向後方に配置され、給気ノズル73が加熱ヘッド52の移動方向前方に配置される。加熱ヘッド52の移動方向前方では、固化膜9の加熱が未だ実施されておらず、固化膜9の気化が生じない。それゆえ、加熱ヘッド52の移動方向前方には、排気ノズル71ではなく、給気ノズル73が配置される。
なお、加熱ヘッド移動機構61は、旋回アーム62と旋回機構63との代わりに、ガイドレールと直動機構とを有してもよい。ガイドレールは水平に配置され、直動機構がガイドレールに沿って加熱ヘッド52、排気ノズル71および給気ノズル73を移動させる。
なお、本実施形態の加熱ヘッド移動機構61は加熱ヘッド52の他に排気ノズル71および給気ノズル73を移動させるが、本開示の技術はこれに限定されない。加熱ヘッド52を移動させる機構と、排気ノズル71を移動させる機構と、給気ノズル73を移動させる機構とは別々に設けられてもよい。但し、機構の共通化を目的として、加熱ヘッド移動機構61は加熱ヘッド52の他に排気ノズル71および給気ノズル73を移動させてよい。
また、機構の共通化を目的として、加熱ヘッド移動機構61は加熱ヘッド52の他に薬液吐出ノズル31、リンス液吐出ノズル32、溶剤吐出ノズル33および溶液吐出ノズル34を移動させてもよい。この場合、薬液吐出ノズル31、リンス液吐出ノズル32、溶剤吐出ノズル33および溶液吐出ノズル34は、加熱ヘッド52と共に、例えば旋回アーム62の先端部に固定される。
制御部90は、例えばコンピュータで構成され、CPU(Central Processing Unit)91と、メモリなどの記憶媒体92とを備える。記憶媒体92には、基板処理装置1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部90は、記憶媒体92に記憶されたプログラムをCPU91に実行させることにより、基板処理装置1の動作を制御する。また、制御部90は、入力インターフェース93と、出力インターフェース94とを備える。制御部90は、入力インターフェース93で外部からの信号を受信し、出力インターフェース94で外部に信号を送信する。
かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記憶されていたものであって、その記憶媒体から制御部90の記憶媒体92にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、例えば、ハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどが挙げられる。なお、プログラムは、インターネットを介してサーバからダウンロードされ、制御部90の記憶媒体92にインストールされてもよい。
図4は、第1実施形態に係る制御部の構成要素を機能ブロックで示す図である。図4に図示される各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。各機能ブロックにて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUにて実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。図4に示すように、制御部90は、回転制御部95と、加熱制御部96とを備える。回転制御部95は、回転駆動部20を制御する。加熱制御部96は、加熱ユニット50を制御する。具体的な制御については、後述する。
図5は、第1実施形態に係る基板処理方法を示すフローチャートである。図6は、第1実施形態に係る基板の処理の一部を示す図である。図6(a)は、第1実施形態に係る薬液の液膜を形成した時の状態を示す図である。図6(b)は、第1実施形態に係るリンス液の液膜を形成した時の状態を示す図である。図6(c)は、第1実施形態に係る溶剤の液膜を形成した時の状態を示す図である。図6(d)は、第1実施形態に係る溶液の液膜を形成した時の状態を示す図である。図7は、第1実施形態に係る基板の処理の他の一部を示す図である。図7(a)は、第1実施形態に係る固化膜を形成した時の状態を示す図である。図7(b)は、第1実施形態に係る固化膜の中心部に露出部を形成した時の状態を示す図である。図7(c)は、第1実施形態に係る露出部の拡大途中の状態を示す図である。図7(d)は、第1実施形態に係る露出部の拡大完了直前の状態を示す図である。図5~図7に示す基板2の処理は、制御部90による制御下で実施される。図8は、第1実施形態に係る露出部と被覆部との境界部を示す図であって、図7(c)の一部を拡大して示す図である。
基板処理方法は、処理前の基板2を基板処理装置1の内部に搬入する工程S101を有する(図5参照)。基板処理装置1は、不図示の搬送装置によって搬入された基板2を、基板保持部10によって保持する。基板保持部10は、基板2の凹凸パターン4が形成された面2aを上に向けて、基板2を水平に保持する。
基板処理方法は、基板保持部10に保持されている基板2に対し上方から薬液L1を供給し、凹凸パターン4を覆う薬液L1の液膜LF1を形成する工程S102を有する(図5参照)。この工程S102では、基板2の中心部の真上に、薬液吐出ノズル31が配置される(図6(a)参照)。薬液吐出ノズル31は、基板保持部10と共に回転している基板2の中心部に、上方から薬液L1を供給する。供給された薬液L1は、遠心力によって基板2の上面2a全体に濡れ広がり、液膜LF1を形成する。凹凸パターン4の全体を洗浄すべく、薬液L1の液面LS1の高さが凹部5の上端5aの高さよりも高くなるように、基板保持部10の回転数および薬液L1の供給流量が設定される。
基板処理方法は、予め形成された薬液L1の液膜LF1をリンス液L2の液膜LF2に置換する工程S103を有する(図5参照)。この工程S103では、基板2の中心部の真上に、薬液吐出ノズル31に代えてリンス液吐出ノズル32が配置される(図6(b)参照)。薬液吐出ノズル31からの薬液L1の吐出が停止されると共に、リンス液吐出ノズル32からのリンス液L2の吐出が開始される。リンス液L2は、基板保持部10と共に回転している基板2の中心部に供給され、遠心力によって基板2の上面2a全体に濡れ広がり、液膜LF2を形成する。これにより、凹凸パターン4に残存する薬液L1がリンス液L2に置換される。薬液L1からリンス液L2への置換中に液面LS1、LS2の高さが凹部5の上端5aの高さよりも高く維持されるように、基板保持部10の回転数およびリンス液L2の供給流量が設定される。液面LS1、LS2の表面張力によるパターン倒壊を抑制できる。
基板処理方法は、予め形成されたリンス液L2の液膜LF2を溶剤L3の液膜LF3に置換する工程S104を有する(図5参照)。この工程S104では、基板2の中心部の真上に、リンス液吐出ノズル32に代えて溶剤吐出ノズル33が配置される(図6(c)参照)。リンス液吐出ノズル32からのリンス液L2の吐出が停止されると共に、溶剤吐出ノズル33からの溶剤L3の吐出が開始される。溶剤L3は、基板保持部10と共に回転している基板2の中心部に供給され、遠心力によって基板2の上面2a全体に濡れ広がり、液膜LF3を形成する。これにより、凹凸パターン4に残存するリンス液L2が溶剤L3に置換される。リンス液L2から溶剤L3への置換中に液面LS2、LS3の高さが凹部5の上端5aの高さよりも高く維持されるように、基板保持部10の回転数および溶剤L3の供給流量が設定される。液面LS2、LS3の表面張力によるパターン倒壊を抑制できる。
基板処理方法は、予め形成された溶剤L3の液膜LF3を溶液L4の液膜LF4に置換する工程S105を有する(図5参照)。この工程S105では、基板2の中心部の真上に、溶剤吐出ノズル33に代えて溶液吐出ノズル34が配置される(図6(d)参照)。溶剤吐出ノズル33からの溶剤L3の吐出が停止されると共に、溶液吐出ノズル34からの溶液L4の吐出が開始される。溶液L4は、基板保持部10と共に回転している基板2の中心部に供給され、遠心力によって基板2の上面2a全体に濡れ広がり、液膜LF4を形成する。これにより、凹凸パターン4に残存する溶剤L3が溶液L4に置換される。溶剤L3から溶液L4への置換中に液面LS3、LS4の高さが凹部5の上端5aの高さよりも高く維持されるように、基板保持部10の回転数および溶液L4の供給流量が設定される。液面LS3、LS4の表面張力によるパターン倒壊を抑制できる。
基板処理方法は、溶液L4の液膜LF4から溶剤を蒸発させることにより、溶液L4の溶質を含む固化膜9を形成する工程S106を有する(図5参照)。この工程S106では、基板保持部10と共に基板2を回転させながら、室温で溶剤を蒸発させる。溶剤の蒸発を促進する目的で、液膜LF4を加熱してもよい。液膜LF4の加熱温度は、固化膜9の気化が始まる温度よりも低い温度に設定される。図7(a)に示すように、固化膜9の上面9aの高さが凹部5の上端5a(図8参照)の高さよりも高くなるように、固化膜9の厚さtが設定される。溶剤を蒸発させる過程での、溶剤の表面張力によるパターン倒壊を抑制できる。
基板処理方法は、凹凸パターン4の露出部6を形成する工程S107を有する(図5参照)。この工程S107では、露出部6のみならず、露出部6と被覆部7との境界部8も形成される。この工程S107では、基板2の中心部の真上に加熱ヘッド52が配置され、加熱ヘッド52が固化膜9の中心部にレーザー光線LBを照射する(図7(b)参照)。レーザー光線LBが、固化膜9の中心部を加熱するので、固化膜9と同心円状の露出部6を形成できる。この工程S107では、排気ノズル71と給気ノズル73とは、協働して、固化膜9の気化によって発生したガスを照射点Pの近傍から除去する。固化膜9の気化に発生したガスを、当該ガスが自然冷却されパーティクルが発生する前に除去できる。
基板処理方法は、照射点Pを移動させることにより、露出部6を拡大する工程S108を有する(図5参照)。この工程S108では、回転制御部95が基板保持部10と共に基板2を回転させながら、加熱制御部96が基板2の径方向に加熱ヘッド52を移動させることで、基板2の径方向に照射点Pを移動させる(図7(c)および図7(d)参照)。この工程S108では、加熱制御部96は、排気ノズル71と給気ノズル73とを、加熱ヘッド52と同時に同じ方向に同じ速さで移動させる。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを除去することができる。露出部6の拡大が終了すると、加熱ヘッド52、排気ノズル71および給気ノズル73が作動停止される。
基板処理方法は、処理後の基板2を基板処理装置1の外部に搬出する工程S109を有する(図5参照)。基板保持部10は基板2の保持を解除し、不図示の搬送装置が基板保持部10から基板2を受け取り、基板処理装置1の外部に搬出する。
以上説明したように、本実施形態によれば、加熱制御部96は、固化膜9の全体を同時に加熱するのではなく、固化膜9をレーザー光線LBによって局所的に加熱する。加熱制御部96は、レーザー光線LBの照射点Pを移動させることにより、露出部6を拡大させる。固化膜9の液体成分の出現する場所が狭いので、液体成分の量のばらつきが小さく、液体成分の気化に要する時間のばらつきが小さい。従って、表面張力の大きさのばらつきを低減でき、凹凸パターン4のパターン倒壊を抑制できる。また、液体成分が出現する場所の片側には、被覆部7が存在する。被覆部7が片側から凹凸パターン4を支えることで、凹凸パターン4のパターン倒壊を抑制できる。
本実施形態によれば、加熱制御部96は、照射点Pの近傍からガスを吸引することにより、固化膜9の気化によって発生するガスを照射点Pの近傍から除去する。固化膜9の気化に発生したガスを、当該ガスが自然冷却されパーティクルが発生する前に除去できる。
本実施形態によれば、加熱制御部96は、照射点Pの近傍からガスを供給することにより、固化膜9の気化によって発生するガスを照射点Pの近傍から除去する。固化膜9の気化に発生したガスを、当該ガスが自然冷却されパーティクルが発生する前に除去できる。
本実施形態によれば、回転制御部95が基板保持部10と共に基板2を回転させながら、加熱制御部96が照射点Pを基板2の径方向に移動させる。基板2を回転させるので、基板2の径方向に照射点Pを移動するだけで、固化膜9の全体を徐々に気化できる。それゆえ、簡単な構造で照射点Pを移動できる。
ところで、露出部6と被覆部7との境界部8は、リング状に形成される。それゆえ、境界部8が基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動するほど、境界部8の円周長が長くなる。従って、照射点Pは、基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動するほど、長大な境界部8を加熱することになる。
そこで、加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向に移動させる間、照射面(例えば固化膜9の上面9a)における単位面積当たりの総照射量(単位:J/mm)を一定にする制御を実施してよい。ここで、「一定にする」とは、上限値と下限値とで規定される許容範囲に収めることを意味する。境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるときの、具体的な制御としては、下記(A)~(F)の制御が挙げられる。下記(A)~(F)の制御は、単独で用いられてもよいし、複数の組合わせで用いられてもよい。
(A)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるほど、照射点Pが基板2の径方向に移動する速さを遅くする。例えば、加熱制御部96は、加熱ヘッド52を基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるほど、加熱ヘッド52が基板2の径方向に移動する速さを遅くする。これにより、基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(B)加熱制御部96が照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるほど、回転制御部95が基板保持部10の回転数を小さくする。例えば、加熱制御部96が加熱ヘッド52を基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるほど、回転制御部95が基板保持部10の回転数を小さくする。これにより、基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(C)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるほど、光源51の出力(単位:W)を大きくする。光源51の出力が大きいほど、照射点Pにおけるレーザー光線LBのパワー(単位:W)が大きい。基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(D)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるほど、単位時間(T0)に占めるレーザー光線LBを照射する時間(T1)の割合(T1/T0)であるデューティー比を大きくする。デューティー比は、ゼロよりも大きく、1以下である。加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させる間、光源51の出力をゼロと設定値との間で繰り返し変動させながら、デューティー比を徐々に大きくする。デューティー比が大きいほど、照射点Pにおけるレーザー光線LBのパワー(単位:W)が大きい。基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(E)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるほど、照射点Pの大きさを小さくする。照射点Pの大きさが小さいほど、単位面積当たりのパワー(単位:W/mm)が大きい。基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(F)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるほど、照射点Pにおけるレーザー光線LBのパワーが閾値T以上である範囲Aが狭くなるように、照射点Pにおけるレーザー光線LBのパワー分布を変更する。レーザー光線LBのパワー分布は、例えばトップハット分布からガウシアン分布に変更される。レーザー光線LBのパワー分布の変更により、照射点Pの大きさを小さくしたのと同じ効果が得られる。基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
なお、照射点Pを基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させるときの、具体的な制御としては、下記(G)~(L)の制御が挙げられる。下記(G)~(L)の制御は、単独で用いられてもよいし、複数の組合わせで用いられてもよい。
(G)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させるほど、照射点Pが基板2の径方向に移動する速さを速くする。例えば、加熱制御部96は、加熱ヘッド52を基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させるほど、加熱ヘッド52が基板2の径方向に移動する速さを速くする。これにより、基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(H)加熱制御部96が照射点Pを基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させるほど、回転制御部95が基板保持部10の回転数を大きくする。例えば、加熱制御部96が加熱ヘッド52を基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させるほど、回転制御部95が基板保持部10の回転数を大きくする。これにより、基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(I)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させるほど、光源51の出力(単位:W)を小さくする。光源51の出力が小さいほど、照射点Pにおけるレーザー光線LBのパワー(単位:W)が小さい。基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(J)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させるほど、単位時間(T0)に占めるレーザー光線LBを照射する時間(T1)の割合(T1/T0)であるデューティー比を小さくする。デューティー比は、ゼロよりも大きく、1以下である。加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させる間、光源51の出力をゼロと設定値との間で繰り返し変動させながら、デューティー比を徐々に小さくする。デューティー比が小さいほど、照射点Pにおけるレーザー光線LBのパワー(単位:W)が小さい。基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(K)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させるほど、照射点Pの大きさを大きくする。照射点Pの大きさが大きいほど、単位面積当たりのパワー(単位:W/mm)が小さい。基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
(L)加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させるほど、照射点Pにおけるレーザー光線LBのパワーが閾値T以上である範囲Aが広くなるように、照射点Pにおけるレーザー光線LBのパワー分布を変更する。レーザー光線LBのパワー分布は、例えばガウシアン分布からトップハット分布に変更される。レーザー光線LBのパワー分布の変更により、照射点Pの大きさを大きくしたのと同じ効果が得られる。基板2の径方向全体で単位面積当たりの総照射量を均一にでき、境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
図9は、第1実施形態の第1変形例に係るノズルカバーを示す図である。本変形例の加熱ユニット50は、照射点Pの近傍において、固化膜9の気化によって発生するガスを集めるノズルカバー75を有する。ノズルカバー75は、固化膜9の気化によって発生するガスを集めるべく、固化膜9を基準として基板2とは反対側(例えば基板2の上側)に配置される。
ノズルカバー75は、筒状に形成され、固化膜9に向けて開放される。ノズルカバー75は、固化膜9の気化によって発生するガスをより効率的に集めるべく、内径が固化膜9に近づくほど大きくなるテーパ―状に形成されてよい。
ノズルカバー75の内部に、排気ノズル71の吸引口72が配置されることにより、固化膜9の気化によって発生するガスを効率的に回収できる。また、ノズルカバー75の内部に、給気ノズル73の供給口74が配置されることにより、固化膜9の気化によって発生するガスを効率的に回収できる。
ノズルカバー75は、排気ノズル71および給気ノズル73と同時に同じ方向に同じ速さで移動される。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを効率的に除去できる。例えば、ノズルカバー75は、図9に示すように、排気ノズル71および給気ノズル73と共に旋回アーム62の先端部に固定されてよく、排気ノズル71および給気ノズル73と共に水平方向に移動されてよい。旋回アーム62は、ノズルカバー75の開口部76を下向けて、ノズルカバー75を保持する。
図10は、第1実施形態の第2変形例に係る給気ノズルを示す図である。本変形例の給気ノズル73は、加熱ヘッド52の移動方向後方に配置され、固化膜9に近づくほど加熱ヘッド52の移動方向前方に向う気流を形成する。固化膜9の気化によって発生したガスは、カップ35の内部に回収され、排気管37を通り、基板処理装置の外部に排出される。
図11は、第2実施形態に係る基板保持部および加熱ユニットを示す図である。図12は、第2実施形態に係る基板の処理の一部を示す図である。図12(a)は、第2実施形態に係る固化膜の中心部に露出部を形成した時の状態を示す図である。図12(b)は、第2実施形態に係る露出部の拡大途中の状態を示す図である。図12(c)は、第2実施形態に係る露出部の拡大完了直前の状態を示す図である。図11~図12に示す基板2の処理は、制御部90による制御下で実施される。以下、本実施形態と上記第1実施形態との相違点について主に説明する。
基板保持部10Aは、円盤状のプレート部11Aと、プレート部11Aの外周部に配置される爪部12Aとを有する。爪部12Aは、周方向に間隔をおいて複数配置され、基板2の外周縁を保持することにより、基板2をプレート部11Aから浮かせて保持する。基板2とプレート部11Aとの間には、隙間空間13Aが形成される。
また、基板保持部10Aは、プレート部11Aの中央から下方に延在する回転軸部14Aを有する。プレート部11Aの中央には貫通穴16Aが形成され、回転軸部14Aは筒状に形成される。回転軸部14Aの内部空間は、貫通穴16Aを介して、隙間空間13Aと連通される。
加熱ユニット50Aは、光源51Aを有する。光源51Aは、回転軸部14Aの外部に配置されてよい。回転軸部14Aと共に光源51Aを回転させずに済むので、回転軸部14Aを回転させる駆動力を低減できる。また、光源51Aは、後述の加熱ヘッド52Aの外部に配置されてよい。加熱ヘッド52Aと共に光源51Aを移動させずに済むので、加熱ヘッド52Aを移動させる駆動力を低減できる。光源51Aは、レーザー光線LBをパルス発振するものでもよいし、レーザー光線LBを連続発振するものでもよい。
加熱ユニット50Aは、加熱ヘッド52Aを有する。加熱ヘッド52Aは、基板保持部10Aに保持されている基板2に、レーザー光線LBの照射点Pを形成する。加熱ヘッド52Aは、例えば基板2の下方に配置され、基板2の下面2bにレーザー光線LBの照射点Pを形成する。基板2の下面2bがレーザー光線LBの照射面である。
加熱ヘッド52Aは、レーザー光線LBを基板2に向けて照射する光学系53Aを含む。光学系53Aは、例えば、レーザー光線LBを基板2に向けて集光する集光レンズ54Aを有する。光学系53Aは、基板2の径方向に伝播するレーザー光線LBを、基板2に対し垂直な方向に反射する反射鏡55Aを有してよい。
反射鏡55Aによって反射されたレーザー光線LBは、集光レンズ54Aを通過し、基板2に向けて照射される。基板2の径方向に加熱ヘッド52Aが移動する場合に、加熱ヘッド52Aの位置に関係なく、加熱ヘッド52Aに搭載された反射鏡55Aがレーザー光線LBを集光レンズ54Aに向けることができる。
加熱ヘッド52Aは、光学系53Aを収容する筐体56Aを含む。筐体56Aは、基板2の下面に回り込む薬液L1などの処理液から、光学系53Aを保護する。筐体56Aは、レーザー光線LBを透過させる透過窓を有する。透過窓は、薬液L1などの処理液の浸入を防止する。
加熱ユニット50Aは、ホモジナイザー57Aを有する。また、加熱ユニット50Aは、反射鏡58A、59Aを有する。反射鏡58Aは、レーザー光線LBを、基板2の回転中心線に平行な方向に反射し、筒状の回転軸部14Aの内部空間を通過させる。反射鏡59Aは、筒状の回転軸部14Aの内部空間を通過したレーザー光線LBを、基板2の径方向に反射し、加熱ヘッド52Aに導く。
加熱ユニット50Aは、照射点移動機構60Aを有する。照射点移動機構60Aは、レーザー光線LBが照射される照射面(例えば基板2の下面2b)において照射点Pを移動させる。照射点Pの移動方向は、露出部6を拡大させる方向である。
照射点移動機構60Aは、例えば、照射点Pを、基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させる。なお、照射点移動機構60Aは、照射点Pを、基板2の径方向外側から基板2の径方向内側に移動させてもよい。
照射点移動機構60Aは、加熱ヘッド移動機構61Aを含む。加熱ヘッド移動機構61Aは、加熱ヘッド52Aを移動させることにより、照射点Pを移動させる。照射点Pの移動方向に離れた複数箇所を1つの加熱ヘッド52Aで加熱できるので、加熱ヘッド52Aの設置数を低減できる。加熱ヘッド52Aは、例えば、基板2とプレート部11Aとの間に形成される隙間空間13Aに、基板2の中心部の真下の位置と基板2の外周部の真下の位置との間で移動可能に配置される。
加熱ヘッド移動機構61Aは、例えば、ガイドレール62Aと、直動機構63Aとを有する。ガイドレール62Aは、加熱ヘッド52Aを基板2の径方向に案内する。ガイドレール62Aは、例えば、基板2とプレート部11Aとの間に形成される隙間空間13Aに、水平に配置される。直動機構63Aは、ガイドレール62Aに沿って加熱ヘッド52Aを移動させる。直動機構63Aは、例えば、回転モータと、回転モータの回転運動を加熱ヘッド52Aの直線運動に変換するボールねじとを含む。
加熱ユニット50Aは、照射点Pの近傍からガスを吸引する排気ノズル71Aを有する。また、加熱ユニット50Aは、照射点Pの近傍からガスを供給する給気ノズル73Aを有する。なお、加熱ユニット50Aは、上記第1実施形態の第1変形例に係るノズルカバー75をさらに有してもよい。
加熱ユニット50Aは、排気ノズル71Aおよび給気ノズル73Aを移動させるノズル移動機構81Aを有する。ノズル移動機構81Aは、排気ノズル71Aおよび給気ノズル73Aを、加熱ヘッド52Aと同時に同じ方向に同じ速さで移動させる。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを除去することができる。
ノズル移動機構81Aは、例えば、ガイドレール82Aと、直動機構83Aとを有する。ガイドレール82Aは、加熱ヘッド52Aを基板2の径方向に案内する。ガイドレール82Aは、例えば、基板2の上方に、水平に配置される。直動機構83Aは、ガイドレール82Aに沿って加熱ヘッド52Aを移動させる。直動機構83Aは、例えば、回転モータと、回転モータの回転運動を加熱ヘッド52Aの直線運動に変換するボールねじとを含む。
なお、ノズル移動機構81Aは、ガイドレール82Aと直動機構83Aとの代わりに、旋回アームと旋回機構とを有してもよい。旋回アームは水平に配置され、旋回機構は旋回アームを旋回させることにより、排気ノズル71Aおよび給気ノズル73Aを移動させる。
なお、本実施形態のノズル移動機構81Aは排気ノズル71Aおよび給気ノズル73Aを移動させるが、本開示の技術はこれに限定されない。排気ノズル71Aを移動させる機構と、給気ノズル73Aを移動させる機構とは別々に設けられてもよい。
凹凸パターン4の露出部6を形成する工程S107(図5参照)では、基板2の中心部の真下に加熱ヘッド52Aが配置され、加熱ヘッド52Aが基板2の中心部にレーザー光線LBを照射する(図12(a)参照)。レーザー光線LBが、基板2の中心部を加熱するので、基板2と同心円状の露出部6を形成できる。この工程S107では、排気ノズル71Aと給気ノズル73Aとは、基板2の上方に配置され、協働して、固化膜9の気化によって発生したガスを照射点Pの近傍から除去する。固化膜9の気化に発生したガスを、当該ガスが自然冷却されパーティクルが発生する前に除去できる。
露出部6を拡大する工程S108(図5参照)では、回転制御部95が基板保持部10Aと共に基板2を回転させながら、加熱制御部96が基板2の径方向に加熱ヘッド52Aを移動させることで、基板2の径方向に照射点Pを移動させる(図12(b)および図12(c)参照)。この工程S108では、加熱制御部96は、排気ノズル71Aと給気ノズル73Aとを、加熱ヘッド52Aと同時に同じ方向に同じ速さで移動させる。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを除去することができる。露出部6の拡大が終了すると、加熱ヘッド52A、排気ノズル71Aおよび給気ノズル73Aが作動停止される。
以上説明したように、本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、加熱制御部96は、固化膜9の全体を同時に加熱するのではなく、固化膜9をレーザー光線LBによって局所的に加熱する。加熱制御部96は、レーザー光線LBの照射点Pを移動させることにより、露出部6を拡大させる。固化膜9の液体成分の出現する場所が狭いので、液体成分の量のばらつきが小さく、液体成分の気化に要する時間のばらつきが小さい。従って、表面張力の大きさのばらつきを低減でき、凹凸パターン4のパターン倒壊を抑制できる。また、液体成分が出現する場所の片側には、被覆部7が存在する。被覆部7が片側から凹凸パターン4を支えることで、凹凸パターン4のパターン倒壊を抑制できる。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、加熱制御部96は、照射点Pの近傍からガスを吸引することにより、固化膜9の気化によって発生するガスを照射点Pの近傍から除去する。固化膜9の気化に発生したガスを、当該ガスが自然冷却されパーティクルが発生する前に除去できる。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、加熱制御部96は、照射点Pの近傍からガスを供給することにより、固化膜9の気化によって発生するガスを照射点Pの近傍から除去する。固化膜9の気化に発生したガスを、当該ガスが自然冷却されパーティクルが発生する前に除去できる。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に、回転制御部95が基板保持部10Aと共に基板2を回転させながら、加熱制御部96が照射点Pを基板2の径方向に移動させる。基板2を回転させるので、基板2の径方向に照射点Pを移動するだけで、固化膜9の全体を徐々に気化できる。それゆえ、簡単な構造で照射点Pを移動できる。
加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向に移動させる間、照射面(例えば基板2の下面2b)における単位面積当たりの総照射量(単位:J/mm)を一定にする制御を実施してよい。境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるときの、具体的な制御としては、上記(A)~(F)の制御が挙げられる。上記(A)~(F)の制御は、単独で用いられてもよいし、複数の組合わせで用いられてもよい。
なお、照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるときの、具体的な制御としては、上記(G)~(L)の制御が挙げられる。上記(G)~(L)の制御は、単独で用いられてもよいし、複数の組合わせで用いられてもよい。
図13は、第3実施形態に係る基板保持部および加熱ユニットを示す図である。以下、本実施形態と、上記第1~第2実施形態との相違点について主に説明する。本実施形態の加熱ユニット50Bは、上記第2実施形態の加熱ユニット50Aに代えて用いられ、上記第2実施形態の基板保持部10Aと組合わせて用いられる。
加熱ユニット50Bは、光源51Bと、複数の加熱ヘッド52Bと、照射点移動機構60Bとを有する。複数の加熱ヘッド52Bは、境界部8(図8参照)の移動方向に異なる位置を加熱する。複数の加熱ヘッド52Bは、例えば基板2の径方向に配列され、基板2の中心部から基板2の外周部まで加熱する。
複数の加熱ヘッド52Bは、それぞれ、レーザー光線LBを基板2に向けて照射する光学系53Bを含む。光学系53Bは、レーザー光線LBを基板2に向けて集光する集光レンズ54Bを有する。また、複数の加熱ヘッド52Bは、それぞれ、光学系53Bを収容する筐体56Bを含む。
照射点移動機構60Bは、切替機構61Bを含む。切替機構61Bは、複数の加熱ヘッド52Bのそれぞれを作動状態と停止状態とに切り替えることにより、照射点Pを移動させる。加熱ヘッド52Bは、作動状態で基板2を局所的に加熱し、停止状態で加熱停止する。
本実施形態によれば、照射点Pを移動させるべく加熱ヘッド52Bを移動させずにすむので、加熱ヘッド52Bへのレーザー光線LBの導光が容易である。複数の加熱ヘッド52Bは、基板2とプレート部11Aとの間に形成される隙間空間13Aに配置され、固定される。
切替機構61Bは、例えば、レーザー光線LBの1本の光路を複数本の光路に分岐する分岐部62Bと、分岐された複数本の光路を独立に開閉する開閉部63Bとを有する。分岐部62Bは例えばビームスプリッタなどで構成される。開閉部63Bは例えばビームシャッターなどで構成される。開閉部63Bを通過したレーザー光線は、例えば光ファイバによって加熱ヘッド52Bに導光され、加熱ヘッド52Bから基板2に照射される。なお、開閉部63Bと光源51Bとの間には、ホモジナイザー57Bおよび反射鏡58Bが設けられてよい。
加熱制御部96は、基板2の径方向に並ぶ複数の加熱ヘッド52Bを順番に作動させることにより、照射点Pを移動させる。加熱制御部96は、複数の加熱ヘッド52Bが同時に作動することを禁止しながら、複数の加熱ヘッド52Bを順番に作動させてよい。加熱制御部96は、一の加熱ヘッド52Bを作動状態にするとき、他の全ての加熱ヘッド52Bを停止状態にしてよい。
加熱制御部96は、照射点Pを基板2の径方向に移動させる間、照射面(例えば基板2の下面2b)における単位面積当たりの総照射量(単位:J/mm)を一定にする制御を実施してよい。境界部8の円周長の変化に起因する境界部8の温度変化を抑制できる。
照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるときの、具体的な制御としては、上記(A)~(F)の制御が挙げられる。上記(A)~(F)の制御は、単独で用いられてもよいし、複数の組合わせで用いられてもよい。
なお、上記(A)の制御では、例えば、加熱制御部96は、作動状態の加熱ヘッド52Bを基板2の径方向内側のものから基板2の径方向外側のものに切り替える度に、その切り替えの間隔を長くする。つまり、加熱制御部96は、基板2の径方向内側の加熱ヘッド52Bの作動時間よりも、基板2の径方向外側の加熱ヘッド52Bの作動時間を長くする。
一方、照射点Pを基板2の径方向内側から基板2の径方向外側に移動させるときの、具体的な制御としては、上記(G)~(L)の制御が挙げられる。上記(G)~(L)の制御は、単独で用いられてもよいし、複数の組合わせで用いられてもよい。
なお、上記(G)の制御では、例えば、加熱制御部96は、作動状態の加熱ヘッド52Bを基板2の径方向外側のものから基板2の径方向内側のものに切り替える度に、その切り替えの間隔を短くする。つまり、加熱制御部96は、基板2の径方向外側の加熱ヘッド52Bの作動時間よりも、基板2の径方向内側の加熱ヘッド52Bの作動時間を短くする。
加熱ユニット50Bは、照射点Pの近傍からガスを吸引する排気ノズル71Bを有する。また、加熱ユニット50Bは、照射点Pの近傍からガスを供給する給気ノズル73Bを有する。なお、加熱ユニット50Bは、上記第1実施形態の第1変形例に係るノズルカバー75をさらに有してもよい。
加熱ユニット50Bは、排気ノズル71Bおよび給気ノズル73Bを移動させるノズル移動機構81Bを有する。ノズル移動機構81Bは、排気ノズル71Bおよび給気ノズル73Bを、照射点Pと同時に同じ方向に同じ速さで移動させる。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを除去することができる。
なお、複数の加熱ヘッド52Bは、図13では基板2の下方に配置されるが、基板2の上方に配置されてもよい。また、複数の加熱ヘッド52Bは、基板2の上下両側に配置されてもよい。複数の加熱ヘッド52Bが基板2の上方のみに配置される場合、加熱ユニット50Bは、上記第1実施形態の基板保持部10と組合わせて用いられてよい。
図14は、第4実施形態に係る基板の処理の一部を示す斜視図であって、図15(b)に相当する斜視図である。図15は、第4実施形態に係る基板の処理の一部を示す側面図である。図15(a)は、第4実施形態に係る固化膜の一端に露出部を形成した時の状態を示す図である。図15(b)は、第2実施形態に係る露出部の拡大途中の状態を示す図である。図15(c)は、第2実施形態に係る露出部の拡大完了直前の状態を示す図である。図14~図15に示す基板2の処理は、制御部90による制御下で実施される。以下、本実施形態と、上記第1~第3実施形態との相違点について主に説明する。
加熱ユニット50Cは、水平に配置される直線状のバー89Cを有する。加熱ユニット50Cのバー89Cは、複数の加熱ヘッド52Cが固定されるものである。複数の加熱ヘッド52Cは、バー89Cの長手方向に配列される。複数の加熱ヘッド52Cが同時に形成する複数の照射点Pは、基板2の直径と同程度以上の範囲に亘って形成される。なお、複数の加熱ヘッド52Cは、図15では基板2の上方に配置されるが、基板2の下方に配置されてもよい。また、基板2の上下両側に、それぞれ、複数の加熱ヘッド52Cが配置されてもよい。
加熱ユニット50Cは、照射点Pを移動させる照射点移動機構60Cを有する。照射点移動機構60Cは、バー89Cの長手方向と直交する幅方向にバー89Cを移動させることにより、複数の加熱ヘッド52Cを移動させる加熱ヘッド移動機構61Cを有する。複数の加熱ヘッド52Cが同時に形成する複数の照射点Pは、基板2を横切るように連続的に形成される。
加熱ユニット50Cは、照射点Pの近傍からガスを吸引する排気ノズル71Cを有する。排気ノズル71Cは、加熱ヘッド52Cと同様に、バー89Cの長手方向に複数配列されてよい。なお、排気ノズル71Cの数は1つでもよい。この場合、排気ノズル71Cの吸引口は、バー89Cの長手方向に長いスリット状に形成される。
排気ノズル71Cは、加熱ヘッド52Cと同時に同じ方向に同じ速さで移動される。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを除去できる。例えば、排気ノズル71Cは、図15に示すように、加熱ヘッド52Cと共にバー89Cに固定されてよく、加熱ヘッド52Cと共に水平方向に移動されてよい。バー89Cは、排気ノズル71Cの吸引口を下向けて、排気ノズル71Cを保持する。
加熱ユニット50Cは、照射点Pの近傍からガスを供給する給気ノズル73Cを有する。給気ノズル73Cは、加熱ヘッド52Cと同様に、バー89Cの長手方向に複数配列されてよい。なお、給気ノズル73Cの数は1つでもよい。この場合、給気ノズル73Cの供給口は、バー89Cの長手方向に長いスリット状に形成される。
給気ノズル73Cは、加熱ヘッド52Cと同時に同じ方向に同じ速さで移動される。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを除去できる。例えば、給気ノズル73Cは、図15に示すように、加熱ヘッド52Cと共にバー89Cに固定されてよく、加熱ヘッド52Cと共に水平方向に移動されてよい。バー89Cは、給気ノズル73Cの供給口を下向けて、給気ノズル73Cを保持する。
なお、加熱ユニット50Cは、上記第1実施形態の第1変形例に係るノズルカバー75をさらに有してもよい。ノズルカバー75は、複数の排気ノズル71Cおよび複数の給気ノズル73Cを囲むように、複数のバー89Cの長手方向に長く形成される。
なお、本実施形態の加熱ヘッド移動機構61Cは加熱ヘッド52Cの他に排気ノズル71Cおよび給気ノズル73Cを移動させるが、本開示の技術はこれに限定されない。加熱ヘッド52Cを移動させる機構と、排気ノズル71Cを移動させる機構と、給気ノズル73Cを移動させる機構とは別々に設けられてもよい。
凹凸パターン4の露出部6を形成する工程S107(図5参照)では、加熱制御部96(図4参照)は、固化膜9の外周部にレーザー光線LBを照射する。これにより、固化膜9の外周部に、露出部6が形成される(図15(a)参照)。この工程S107では、排気ノズル71Cと給気ノズル73Cとは、協働して、固化膜9の気化によって発生したガスを照射点Pの近傍から除去する。固化膜9の気化に発生したガスを、当該ガスが自然冷却されパーティクルが発生する前に除去できる。
露出部6を拡大する工程S108(図5参照)では、加熱制御部96は、加熱ヘッド52Cを移動させる(図15(b)および図15(c)参照)。この工程S108では、加熱制御部96は、排気ノズル71Cと給気ノズル73Cとを、加熱ヘッド52Cと同時に同じ方向に同じ速さで移動させる。照射点Pを移動させながら、照射点Pの近傍から固化膜9の気化によって発生したガスを除去することができる。
凹凸パターン4の露出部6を形成する工程S107(図5参照)、および露出部6を拡大する工程S108(図5参照)では、基板2は、回転されることなく、静止される。それゆえ、基板2を簡単な構造で保持できる。
ところで、露出部6を拡大する工程S108では、境界部8の長さLが変わる。そこで、加熱制御部96は、境界部8の長さLの変化に合わせて、境界部8の長手方向に並ぶ複数の加熱ヘッド52Cを作動状態と停止状態とに切り替えてよい。つまり、加熱制御部96は、境界部8の長さLの変化に合わせて、作動状態の加熱ヘッド52Cの数を変更してよい。境界部8の長さLが長くなる時には作動状態の加熱ヘッド52Cの数が多くなり、境界部8の長さLが短くなる時には作動状態の加熱ヘッド52Cの数が少なくなる。レーザー光線LBが基板2および固化膜9に当たらずに基板処理装置の部品に当たることを防止できる。
なお、加熱制御部96は、境界部8の長さLの変化に合わせて、境界部8の長手方向に並ぶ複数の排気ノズル71Cを作動状態と停止状態とに切り替えてもよい。つまり、加熱制御部96は、境界部8の長さLの変化に合わせて、作動状態の排気ノズル71Cの数を変更してよい。境界部8の長さLが長くなる時には作動状態の排気ノズル71Cの数が多くなり、境界部8の長さLが短くなる時には作動状態の排気ノズル71Cの数が少なくなる。排気ノズル71Cは、作動状態で照射点Pの近傍からガスを吸引し、停止状態でガスの吸引を停止する。但し、CPU91の処理負荷を軽減する目的で、排気ノズル71Cの状態を切り替えなくてよい。
同様に、加熱制御部96は、境界部8の長さLの変化に合わせて、境界部8の長手方向に並ぶ複数の給気ノズル73Cを作動状態と停止状態とに切り替えてもよい。つまり、加熱制御部96は、境界部8の長さLの変化に合わせて、作動状態の給気ノズル73Cの数を変更してよい。境界部8の長さLが長くなる時には作動状態の給気ノズル73Cの数が多くなり、境界部8の長さLが短くなる時には作動状態の給気ノズル73Cの数が少なくなる。給気ノズル73Cは、作動状態で照射点Pの近傍にガスを供給し、停止状態でガスの供給を停止する。但し、CPU91の処理負荷を軽減する目的で、給気ノズル73Cの状態を切り替えなくてよい。
なお、本実施形態の照射点移動機構60Cは加熱ヘッド移動機構61Cを有するが、照射点移動機構60Cは上記第3実施形態と同様に切替機構を有してもよい。切替機構は、境界部8の移動方向に配列される複数の加熱ヘッド52Cのそれぞれを作動状態と停止状態とに切り替えることにより、境界部8の移動方向に照射点Pを移動させる。この場合、加熱ヘッド52Cは、基板2の全体を加熱すべく、境界部8の移動方向のみならず、境界部8の移動方向と直交する方向にも複数配列される。
以上、本開示に係る基板処理装置および基板処理方法の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、および組合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
例えば、加熱制御部96は、照射点Pを移動させる間、固化膜9の厚さtの分布に基づき、照射面(例えば固化膜9の上面9a)における単位面積当たりの総照射量(単位:J/mm)を補正する制御を実施してもよい。固化膜9の厚さtは、図7(a)に示すように、固化膜9の上面9aと、凹部5の下端5bとの距離である。固化膜9の厚さtは、固化膜9の上面9a(つまり、固化膜9の基板2とは反対側の面)の変位を計測する変位センサによって計測できる。固化膜9の厚さtが厚い場所ほど、固化膜9の液体成分の量が多いので、単位面積当たりの総照射量が大きく設定される。
また、固化膜9の材料は、ナフタレン、ショウノウ、またはケイフッ化アンモニウムには限定されない。固化膜9の材料は、以下の式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(IIe)、(IIIa)、(IIIb)、(IVa)または(IVb)で表される昇華性物質であってもよい(日本国特開2015-106645号公報参照)。これらの昇華性物質は、室温での蒸気圧が5Pa以下の有機物であり、加熱されると昇華性を示す。昇華を促進する目的で、減圧雰囲気下で、昇華性物質の加熱が行われてもよい。
Figure 0007038824000001
式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)中、R、R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基(-OH)、カルボキシル基(-COOH)、アミノ基(-NH)、アミド基(-CONH)、ニトロ基(-NO)又はメチルエステル基(-COO-CH)を表す。
式(Ia)~(Id)で表される昇華性物質としては、例えば、シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸、シクロヘキサン-1,3-ジカルボン酸、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸、シクロヘキサン-1,2,4-トリカルボン酸等が挙げられる。
Figure 0007038824000002
式(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)及び(IIe)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基(-OH)、カルボキシル基(-COOH)、アミノ基(-NH)、アミド基(-CONH)、ニトロ基(-NO)、メチルエステル基(-COO-CH)、メトキシ基(-OCH)、エトキシ基(-OCHCH)又はプロポキシ基(-OCHCHCH)を表す。
式(IIa)又は(IIb)で表される昇華性物質としては、例えば、フタル酸、アミノアセトフェノン等が挙げられる。式(IIc)で表される昇華性物質としては、例えば、バニリン、4-ヒドロキシフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ジメトキシアセトフェノン等が挙げられる。式(IId)で表される昇華性物質としては、例えば、5-ヒドロキシイソフタル酸等が挙げられる。式(IIe)で表される昇華性物質としては、例えば、没食子酸、没食子酸メチル等が挙げられる。
Figure 0007038824000003
式(IIIa)及び(IIIb)中、R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基(-OH)、カルボキシル基(-COOH)、アミノ基(-NH)、アミド基(-CONH)、ニトロ基(-NO)、メチルエステル基(-COO-CH)、メトキシ基(-OCH)、エトキシ基(-OCHCH)又はプロポキシ基(-OCHCHCH)を表す。
式(IIIa)又は(IIIb)で表される昇華性物質としては、1,7-ジヒドロナフタレン等が挙げられる。
Figure 0007038824000004
式(IVa)及び(IVb)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、ヒドロキシ基(-OH)、カルボキシル基(-COOH)、アミノ基(-NH)、アミド基(-CONH)、ニトロ基(-NO)、メチルエステル基(-COO-CH)、メトキシ基(-OCH)、エトキシ基(-OCHCH)又はプロポキシ基(-OCHCHCH)を表し、Rは、カルボニル基(-CO-)、ペプチド結合(-CONH-)、エステル結合(-COO-)、エーテル結合(-O-)、(-NHNHO-)結合、(-COCOO-)結合又は(-CHCH-)結合を表す。
式(IVa)又は(IVb)で表される昇華性物質としては、例えば、4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられる。
本出願は、2018年7月9日に日本国特許庁に出願した特願2018-130143号に基づく優先権を主張するものであり、特願2018-130143号の全内容を本出願に援用する。
1 基板処理装置
2 基板
4 凹凸パターン
5 凹部
6 露出部
7 被覆部
9 固化膜
10 基板保持部
20 回転駆動部
50 加熱ユニット
51 光源
52 加熱ヘッド
60 照射点移動機構
61 加熱ヘッド移動機構
71 排気ノズル
73 給気ノズル
75 ノズルカバー
90 制御部
95 回転制御部
96 加熱制御部

Claims (12)

  1. 基板に形成された凹凸パターンを覆う固化膜を加熱することで前記固化膜を気化させることにより、前記固化膜を除去する工程を有し、
    前記固化膜を除去する工程は前記固化膜を加熱するレーザー光線の照射点を前記基板または前記固化膜に形成し、前記凹凸パターンの前記固化膜から露出する露出部を形成する工程と、前記基板または前記固化膜に前記レーザー光線を照射する加熱ヘッドを移動させることで前記基板または前記固化膜における前記照射点の位置を移動させることにより前記露出部を拡大する工程とを含み、
    前記露出部を拡大する工程は、前記加熱ヘッドと共に、前記照射点の近傍からガスを吸引する排気ノズルと、前記照射点の近傍からガスを供給する給気ノズルと、前記排気ノズルの吸引口と前記給気ノズルの供給口を収容するノズルカバーとを移動させる工程を含む、基板処理方法。
  2. 前記露出部を拡大する工程は、前記基板を回転させながら、前記基板の径方向に前記加熱ヘッドと共に前記排気ノズルと前記給気ノズルと前記ノズルカバーとを移動させる工程を含む、請求項に記載の基板処理方法。
  3. 前記露出部を拡大する工程は、前記基板を回転させながら前記基板の径方向に前記照射点を移動させる間、前記レーザー光線が照射される照射面における単位面積当たりの総照射量を一定にする工程を含む、請求項に記載の基板処理方法。
  4. 前記照射面における単位面積当たりの総照射量を一定にする工程は、
    前記基板の径方向内側から前記基板の径方向外側に前記照射点を移動させるほど、前記照射点の移動する速さを遅くする工程、
    または、前記基板の径方向外側から前記基板の径方向内側に前記照射点を移動させるほど、前記照射点の移動する速さを速くする工程を含む、請求項に記載の基板処理方法。
  5. 前記照射面における単位面積当たりの総照射量を一定にする工程は、
    前記基板の径方向内側から前記基板の径方向外側に前記照射点を移動させるほど、前記基板の回転数を小さくする工程、
    または、前記基板の径方向外側から前記基板の径方向内側に前記照射点を移動させるほど、前記基板の回転数を大きくする工程を含む、請求項またはに記載の基板処理方法。
  6. 前記照射面における単位面積当たりの総照射量を一定にする工程は、
    前記基板の径方向内側から前記基板の径方向外側に前記照射点を移動させるほど、前記レーザー光線の光源の出力を大きくする工程、
    または、前記基板の径方向外側から前記基板の径方向内側に前記照射点を移動させるほど、前記レーザー光線の光源の出力を小さくする工程を含む、請求項のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  7. 前記照射面における単位面積当たりの総照射量を一定にする工程は、
    前記基板の径方向内側から前記基板の径方向外側に前記照射点を移動させるほど、単位時間に占める前記レーザー光線を照射する時間の割合であるデューティー比を大きくする工程、
    または、前記基板の径方向外側から前記基板の径方向内側に前記照射点を移動させるほど、前記デューティー比を小さくする工程を含む、請求項のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  8. 前記照射面における単位面積当たりの総照射量を一定にする工程は、
    前記基板の径方向内側から前記基板の径方向外側に前記照射点を移動させるほど、前記照射点の大きさを小さくする工程、
    または、前記基板の径方向外側から前記基板の径方向内側に前記照射点を移動させるほど、前記照射点の大きさを大きくする、請求項のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  9. 前記照射面における単位面積当たりの総照射量を一定にする工程は、
    前記基板の径方向内側から前記基板の径方向外側に前記照射点を移動させるほど、前記照射点における前記レーザー光線のパワーが閾値以上である範囲が狭くなるように、前記照射点における前記レーザー光線のパワー分布を変更する工程、
    または、前記基板の径方向外側から前記基板の径方向内側に前記照射点を移動させるほど、前記照射点における前記レーザー光線のパワーが閾値以上である範囲が広くなるように、前記照射点における前記レーザー光線のパワー分布を変更する工程を含む、請求項のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  10. 基板に形成された凹凸パターンを覆う固化膜を加熱することで前記固化膜を気化させることにより、前記固化膜を除去する基板処理装置であって、
    前記基板を保持する基板保持部と、
    前記固化膜を加熱するレーザー光線の光源、前記基板保持部に保持されている前記基板または前記固化膜に前記レーザー光線を照射する加熱ヘッド、および前記加熱ヘッドを移動させることで前記基板または前記固化膜における前記レーザー光線の照射点を移動させる照射点移動機構有する加熱ユニットと、
    前記加熱ユニットを制御する加熱制御部とを備え、
    前記加熱制御部は、前記凹凸パターンの前記固化膜から露出する露出部を拡大する方向に、前記照射点を移動させ
    前記加熱ユニットは、前記照射点の近傍からガスを吸引する排気ノズルと、前記照射点の近傍からガスを供給する給気ノズルと、前記排気ノズルの吸引口と前記給気ノズルの供給口を収容するノズルカバーと、を有し、
    前記照射点移動機構は、前記加熱ヘッドと共に、前記排気ノズルと前記給気ノズルと前記ノズルカバーとを移動させる、基板処理装置。
  11. 前記基板保持部を回転させる回転駆動部と、
    前記回転駆動部を制御する回転制御部とを備え、
    前記回転制御部が前記基板保持部と共に前記基板を回転させながら、前記加熱制御部が前記基板の径方向に前記加熱ヘッドと共に前記排気ノズルと前記給気ノズルと前記ノズルカバーとを移動させる、請求項10に記載の基板処理装置。
  12. 前記加熱制御部は、前記基板の径方向に前記照射点を移動させる間、前記照射点が形成される照射面における単位面積当たりの総照射量を一定にする、請求項11に記載の基板処理装置。
JP2020530089A 2018-07-09 2019-06-26 基板処理方法および基板処理装置 Active JP7038824B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018130143 2018-07-09
JP2018130143 2018-07-09
PCT/JP2019/025354 WO2020012959A1 (ja) 2018-07-09 2019-06-26 基板処理方法および基板処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020012959A1 JPWO2020012959A1 (ja) 2021-06-24
JP7038824B2 true JP7038824B2 (ja) 2022-03-18

Family

ID=69141434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020530089A Active JP7038824B2 (ja) 2018-07-09 2019-06-26 基板処理方法および基板処理装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7038824B2 (ja)
WO (1) WO2020012959A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005340668A (ja) 2004-05-28 2005-12-08 Purex:Kk 有機物質の除去方法および除去装置
JP2007184394A (ja) 2006-01-06 2007-07-19 Sekisui Chem Co Ltd 基材外周処理方法
JP2008103556A (ja) 2006-10-19 2008-05-01 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理方法および基板処理装置
JP2017050576A (ja) 2016-12-15 2017-03-09 東京エレクトロン株式会社 基板乾燥方法及び基板処理装置
JP2017139279A (ja) 2016-02-02 2017-08-10 株式会社東芝 基板乾燥装置、および基板処理システム
JP2018001556A (ja) 2016-06-30 2018-01-11 富士ゼロックス株式会社 乾燥装置、乾燥プログラム、及び画像形成装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3958911B2 (ja) * 2000-01-17 2007-08-15 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置
JP2012222254A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Tokyo Electron Ltd 基板洗浄ノズル及び基板洗浄装置並びに基板洗浄方法
JP2013021263A (ja) * 2011-07-14 2013-01-31 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 膜剥離装置および膜剥離方法
US20150136186A1 (en) * 2013-11-20 2015-05-21 Tokyo Electron Limited System for processing substrates with two or more ultraviolet light sources that provide different wavelengths of light
JP2015133444A (ja) * 2014-01-15 2015-07-23 株式会社東芝 半導体製造装置および半導体装置の製造方法
JP6355537B2 (ja) * 2014-12-02 2018-07-11 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置および基板処理方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005340668A (ja) 2004-05-28 2005-12-08 Purex:Kk 有機物質の除去方法および除去装置
JP2007184394A (ja) 2006-01-06 2007-07-19 Sekisui Chem Co Ltd 基材外周処理方法
JP2008103556A (ja) 2006-10-19 2008-05-01 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理方法および基板処理装置
JP2017139279A (ja) 2016-02-02 2017-08-10 株式会社東芝 基板乾燥装置、および基板処理システム
JP2018001556A (ja) 2016-06-30 2018-01-11 富士ゼロックス株式会社 乾燥装置、乾燥プログラム、及び画像形成装置
JP2017050576A (ja) 2016-12-15 2017-03-09 東京エレクトロン株式会社 基板乾燥方法及び基板処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020012959A1 (ja) 2020-01-16
JPWO2020012959A1 (ja) 2021-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110783226B (zh) 基片处理装置和基片处理方法
JP6502206B2 (ja) 基板処理装置及び基板処理方法
US8277569B2 (en) Substrate treating apparatus and substrate treating method
US6863741B2 (en) Cleaning processing method and cleaning processing apparatus
JP2005311354A (ja) 近接ヘッドを用いたウエハ乾燥中の周囲環境の制御
JP5297959B2 (ja) 基板乾燥方法及び基板乾燥装置
JP7175331B2 (ja) 基板処理方法、および基板処理装置
US11854815B2 (en) Substrate drying apparatus, substrate drying method and storage medium
JP7038824B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP5758846B2 (ja) パターン形成方法、パターン形成装置、及びコンピュータ可読記憶媒体
JP2020017632A (ja) 基板処理装置、および基板処理方法
JP5016223B2 (ja) 基材外周処理装置
JP2013162040A (ja) 基板処理装置、これを備える塗布現像装置、及び基板処理方法
JP2020188238A (ja) 乾燥装置、基板処理システム、および乾燥方法
JP7465164B2 (ja) 基板処理方法
JP3802918B2 (ja) 外周処理装置及び処理方法
JP7126429B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2004097881A (ja) 薄膜除去装置
TWI311336B (ja)
KR102715429B1 (ko) 기판 처리 장치, 및 기판 처리 방법
KR100391225B1 (ko) 반도체 기판의 표면처리 장치 및 방법
TWI227513B (en) Drying process for wafers
CN117242550A (zh) 衬底处理方法及处理液
JP4537603B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2013021246A (ja) 基板処理装置および基板処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211116

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7038824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150